心臓移植:摘出後72時間保存し移植…ラットで成功
ラットから摘出した心臓を従来の記録より24時間長い72時間保存し、他のラットへ移植して10週間拍動させることに、関邦博・神奈川大教授(環境生理学)らの研究グループが成功した。東京都内で行われる日本臓器保存生物医学会で24日、発表する。
関教授らは、臓器を浸す液として、他のどんな物質とも化合しないパーフルオロカーボン(PFC)液を使用。ラットから摘出した心臓に生理食塩水に近い保存液を注入した上で、PFC液中に浸した。さらに水中ポンプのような装置を使い、二酸化炭素10%、酸素90%の気体を液中の心臓に毎秒35ミリリットル吹き付けた。
この心臓を72時間後に取り出して別のラットの首の部分に移植すると、10週間後にも心電図で拍動を確認することができたという。
ラットの心臓では、神戸大が95年に発表した48時間保存後に移植し、6週間生存させたケースが最長記録だったという。人間の心臓の場合、摘出から移植して血流が再開されるまでの時間は4時間が限度とされている。
関教授は「二酸化炭素を吹き付けることで、臓器の細胞の代謝を低下させて休眠状態にしたため、長時間保存ができたと考えられる。人間の臓器の場合はさらに研究が必要だが、応用も可能ではないか」と話している。
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
人間の場合、心臓を移植する際にはスピードが重要な要素となっています。ヘリコプターで輸送するのもそのためですね。この研究では休眠状態にすることで血流が遮断されても細胞を賦活することができました。おそらく人間にも応用できるでしょう。臓器移植がより日本の中に浸透してくるころには、日本中どこへでも搬送できるかもしれません。
関連
医学処 和田心臓移植事件の和田氏、倫理面の重要性を指摘
医学処 世界初!完全人工心臓の販売をFDAが許可する。
医学処 心臓移植のため渡米するも、移植を回避する手段を選択する
医学処 脳死判定49例目。心肺肝膵腎小腸を提供予定
2006年11月26日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバック