がん治療に漢方 東西両医学で環境整備へ
今や、がん治療の側面支援にも使われる漢方薬。しかし、漢方への理解は医師の中でも浸透しておらず、政府の行政刷新会議の事業仕分けでは財務省資料にも上がるほどだ。危ぶまれた保険適用は無事に継続の見通しとなる中、東洋医学、西洋医学の専門家らの間では協力して漢方治療の環境を整えようとの機運が高まっている
東京都内に住む男性会社員(46)は5年前、悪性リンパ腫と診断された。抗がん剤などによる治療法はあるが、再発率は高いタイプ。会社員は抗がん剤治療を受けながら、要所要所で漢方薬も使用した。「今、自分の命があるのは病原を攻撃する西洋医学と、患者の免疫力を上げる東洋医学の双方の力による。特に、抗がん剤投与後の免疫力や体力の回復では、漢方の助けに負うところが大きい」という。
しかし、治療の過程では悩んだ。東洋医学と西洋医学の両方を提供してくれる医師はほとんどいない。この会社員も、がん治療を行う医師からは「漢方の使用を止めはしないが、勧めもしない」と言われた。漢方医からは抗がん剤治療に理解が得られず、真逆のアドバイスを受けたことも。
「患者はただでさえ不安なのに、不完全な情報の中で難しい決断を迫られる。漢方の専門医らは科学的根拠をより充実させて多くの人に効用を理解してもらい、東西両医学の良いところを生かせる医師を多く育ててほしい」という。
こうした声に応える形で慶応大学の漢方医学センターとNPO健康医療開発機構、医療志民の会は今月10日、「漢方・鍼灸を活用した日本型医療を考える」と題するフォーラムを開いた。
パネルディスカッションで司会進行に当たった国際医療福祉大学の黒岩祐治教授は、父親が肝臓がんの末に漢方治療を受けた。腫瘍が格段に小さくなり、マーカーも下がった体験を紹介しながら、黒岩教授は「西洋医学の先生は『たまたま効く人もいるかもしれないけどね』と聞く耳持たずでしたよ」と不満をもらした。
これに対し、いわば西洋医学の“代表”として壇上に並んだ土屋了介国立がんセンター病院長は「西洋医学はがんを根治させるという意味では限界がある。がんが全身に広がっていれば外科治療では難しいし、抗がん剤は固形がんを根絶やしにする力はない」としたうえで、「医者が患者を見ず、がんだけを見ると、抗がん剤の効果がない時点で『できることがない』となってしまう。AかBかではなく、いいところを合体してCを生み出す方法を考えることが重要」と応じた。
癌研有明病院では、星野惠津夫消化器内科部長が4年前から週2日、「漢方サポート外来」を行っている。患者は院内各科からの紹介の他、外部からの紹介もあり、日に30人に上る。
星野部長は「カルテが電子化され、院内すべての医師が私の診療内容を見ることができる。紹介患者が増え続けているのは、漢方治療が有効と認められた証拠。漢方は最先端のがん専門病院で市民権を得られたと思います」と話す。
がん治療は放射線治療や抗がん剤など苦痛を伴うものが多い。だが、漢方は手術後の全身倦怠感や体重減少、腸閉塞をはじめ、放射線治療による口腔乾燥、抗がん剤による下痢やしびれ、ホルモン療法によるホットフラッシュなども改善できるという。
治療には、免疫力を上げる補中益気湯、十全大補湯、人参養栄湯などを基本に、腹診で決定した漢方薬、血の巡りをよくする駆★血剤(くおけつざい)、副腎皮質機能を上げる補腎剤などを使う。「漢方薬で症状が緩和されると、生活の質を保った延命が可能になる。肺転移した呼吸不全の患者が家族と最後の外国旅行を楽しんだり、進行膵がんでも、毎月のように温泉に通う方もいます」という。
しかし、一方で漢方だけに頼るのは危険だと、星野部長は警鐘を鳴らす。「漢方を妄信すべきではない。西洋医学の最前線で漢方医学を駆使して初めて、臨床の質は上がる。すべてのがん専門病院に、漢方治療に通じた医師がいることが理想です」と話している。
漢方は西洋医学と相容れない理由は、西洋側ではなく漢方側にあるのではないか?と少し思ったこともあります。
たしかに漢方は、科学的データが揃っていませんが、実際に用いることで効果を上げることはできるでしょう。
しかし今の日本は民間療法と同じように「がんに効く」などと宣伝している漢方が多い。こういった宣伝を取り締まらない限り、漢方が西洋医学と同じ土俵に上がるのは難しいのではないか、と思います。
副作用がない、がんが治るかもしれない、奇跡的な効果が起こる、と謳っていては、実際にがん患者さんがいたとしたら、曖昧な期待を抱かせてしまいます。漢方でがんが治るかもしれないんだ、と。そこらへんを徹底すれば、西洋医学との共存も容易だと思うんですけどねぇ。
関連:医学処 漢方薬と漢方医学についての知識を身につけよう
2009年12月26日
この記事へのコメント
万病の元から起こりうる無限大に微細なる複雑化した環境や遺伝子と密接なる関係性での癌細胞と言う性質に正常細胞が異変をきたす事の分岐点上に漢方薬が活かされる重要性は西洋医学の限界を超える手前に有ると信じたいイコール インフルエンザワクチンに限界も有る現実を私は知っている中私個人は漢方薬と共存出来て成功でした 癌細胞に研究者の知識及び限界を超える手前の知恵並びに学力により扉が開かれた事は嬉しいo(^-^)oですね期待致しております有難うございます
Posted by みか at 2010年06月01日 23:28
病身は病原の性質上の 病根の因果関係及び因子を真!重要視した上で環境整備致し新しい
共存に関係する生命化学医療で有る事を信じます
Posted by みか at 2010年06月03日 09:30
曖昧な期待は流される情報と私達個人の意識的性質上に打ち切れて行く過程の中の環境整備ならば共存に向け充分に未来が開かれております
Posted by みか at 2010年06月04日 10:28
漢方薬と西洋医学の調和はこれからの期待だと思います。癌の延命などで使われている「ドクターズセット」もアメリカのあくまで健康補助食品の範疇となっていますが漢方薬の冬虫夏草なども使われていて西洋医学とは違う体力の回復から健康に戻す方法です。
Posted by りか at 2011年07月04日 17:26
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