ADHD治療薬の乱用が増加
注意欠陥多動性障害(ADHD)治療薬の処方箋の発行数が増加するにつれて、薬剤の乱用に陥る若年者が増えていることが新しい研究で判明し、医学誌「Pediatrics(小児科学)」オンライン版で8月24日報告された。
今回の研究は中毒事故管理センターのデータのみを対象としたものであり、問題の全体を把握するものではないが、この知見は、薬剤の利用増加に伴って乱用も増加傾向にあることを医師および患者に知らせるものだと、研究著者の米シンシナティ小児病院メディカルセンター(オハイオ州)のJennifer Setlik博士は述べている。
世界では小児の8〜12%、成人の4%がADHDを抱えており、最もよく処方される薬剤は塩化アンフェタミンamphetamine salt(商品名:Adderall、日本国内未承認)および塩酸メチルフェニデート(商品名:リタリン、コンサータ)などの精神刺激薬。今回の研究では、ティーンエイジャーが快楽を得る(ハイになる)ために手を出す薬物で最も多いのは、マリファナに次いで処方薬であることも報告されている。この理由は、医師が処方しているのだから安全であるという思い込みによるものか、単に手に入りやすいためであると考えられる。
今回の研究では、ADHD薬の利用が増えることによって薬物乱用も増えているのかどうかを検討するため、米国内各地の中毒事故管理センターからの情報が収録される米国毒物データシステムのデータをレビューした。1998〜2005年に発生した13〜19歳の少年によるADHD治療薬の意図的な乱用ないし誤用について調べた結果、中毒事故管理センターへのADHD薬に関する年間の相談数は、8年間で330件から581件へと、76%増加していた。同時に、小児およびティーンエイジャーに処方されたADHD薬は80%増加、10〜19歳を対象とする処方は86%増加していた。
このデータには、ADHD薬の乱用者が処方された本人なのかどうかに関する情報は含まれていない。薬剤を処方されているかどうかにかかわらず、親は子どもの乱用の可能性に注意する必要があるとSetlik氏は述べている。小児がADHD薬を使用している場合は、使用量を常に確認するよう同氏は勧めている。
別の専門家もこれに同意。親は自分用の処方薬についてもしっかり管理するよう勧める一方で、「重要なのは自分のために処方されたのではない薬剤を使用することや、処方された用量を超えて使用することはいけないと子どもに教えることだ。子どもがストリートドラッグではなく処方薬を使用していることで、親は少し安心するかもしれないが、自覚の欠如と入手のしやすさを考えるとむしろ最悪の事態であるといえる」と述べている。
アメリカらしい問題といえばそれまでなんですけれど、こういうのって日本にも遅れて入ってきますからねぇ。子供の処方薬は親が責任もって管理するようにしましょう。決して遊び半分のドラッグではなく、ADHDを治療する大事なものです。
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2009年09月21日
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