2013年04月14日

尊厳死法に基づきアメリカで24人の尊厳死が行われる。

尊厳死法に基づき24人死亡 米病院、40人に処方

 米ワシントン州の病院で2009〜11年に、尊厳死を求める末期がんの患者40人が自分の意志で致死量の薬の処方を受け、うち24人が薬で死亡したとの報告が、11日付の米医学誌ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンに掲載された。

 ワシントン州では09年に、オレゴン州に次ぎ米国で2番目となる尊厳死法が施行された。

 是非をめぐっては専門家の間でも議論があるが、報告した米フレッド・ハッチンソンがん研究センターのチームは「患者に選択肢を与えるものだ。家族にも好意的に受け入れられている」としている。



 倫理としての問題はあっても、今苦しんでいる患者に今出来る最良のことをしてあげられたというところを評価したいと思います。いつだって苦しんでいる当人にしか分からないことがある。
posted by さじ at 16:12| Comment(0) | がん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

メラトニンの少ない人は糖尿病のリスクが2倍にあがる。

眠り誘うホルモンの量と糖尿病リスクに関連性、米研究

 眠りを誘うホルモン「メラトニン」の分泌量と、成人発症の糖尿病にかかるリスクとの間に関連性があるとの研究結果が2日の米国医師会雑誌に掲載された。女性を対象に行われた研究によると、夜間のメラトニン分泌量が少ない人は多い人に比べ、糖尿病にかかる確率が2倍に上るという。

 糖尿病を患う女性370人と、人種と年齢が同じで糖尿病にかかっていない女性370人を比較したところ、糖尿病を患う女性は夜間に分泌されるメラトニンの量が少なかった。

 脳から分泌されるメラトニンは寝ている間に分泌量が多くなり、概日リズムまたは「体内時計」を調整する作用がある。

 米ボストンのブリガム・アンド・ウィメンズ病院の研究者、シアラン・マクマラン氏は「夜に分泌されるメラトニンの量と2型糖尿病のリスクとの独立した関連性が証明されたのはこれが初めて」と話している。



 夜に物を食べると太るといいますが、そういった体内のカロリー消費にもリンクしてるのかもしれませんねぇ。
posted by さじ at 15:55| Comment(0) | 循環 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

面長の人よりも顔幅の広い人の方がホームランを打つ確率が高い。

スター選手になれるかが顔の形で分かる?日本プロ野球で研究、英大チーム

 日本のプロ野球選手を分析したところ、顔の形からスポーツ選手としての才能をある程度予測できることが分かったとする研究が、10日の英国王立協会の専門誌バイオロジー・レターズに掲載された。面長の人よりも、顔幅の広い人の方がホームランを打つ確率が高かったという。

 研究を行った英ロンドン大学の心理学者らは、2011年と2012年のシーズンにセントラルリーグの試合に出場したバッター104人の顔の幅と長さの比率(fWHR)を測定した。すると、両シーズンとも、fWHR値の最も高かった選手が最も多くホームランを打っていた。

 これまでの研究では、顔の縦横比率と、政治家の競争力や企業経営者の経済的成功との間に関連性があることが分かっていた。だが、いずれも研究も対象は白人のみで、アジア人は含まれていなかった。今回の研究により、顔の縦横比率とその人物の能力との関連性が「文化を超えて一般化できるかもしれない」と、論文は示唆している

 スポーツ選手として成功する上で顔の大きさが重要な要素となり得る理由は、分かっていない。あごの幅が広いことが、肉体的な強さや闘争心に大きな影響を及ぼす男性ホルモンであるテストステロンの指標となっている可能性も指摘されている



 先天的なホルモンによるものか、それとも幼い頃に運動をしていて男性ホルモンが多くなったのか。まあ確かに人の顔のつくりで男性的な性格かどうかって分かりますもんね、アジア人でも。
posted by さじ at 15:44| Comment(0) | 生理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

脂肪の蓄積を調整する遺伝子を阪大が発見する。

脂肪蓄積調整する遺伝子を発見…阪大グループ

 脂肪の蓄積を体内で調整することに関わっている遺伝子をマウスの実験で発見したと、大阪大の審良静男教授(免疫学)らの研究グループが21日、英科学誌ネイチャー電子版で発表する。この遺伝子が働かないマウスは、人間で言う「メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)」の症状を示した。メタボを改善する薬剤の開発などに生かせる可能性があるとしている。

 グループは、肝臓や脾臓などで働く免疫細胞「マクロファージ」を研究する過程で、この細胞が骨髄から作られる際に、「Trib1」という遺伝子が「生成指令」を出すことを突き止めた。

 この細胞は免疫だけでなく、脂肪の蓄積をコントロールする役割を果たすことも確認。Trib1が働かないようにしたマウスは、内臓脂肪の細胞に脂肪をため込めなくなった。このため、脂肪が血液中に流れ出したり、臓器の周りに蓄積したりするようになり、高脂肪の食事を与えると糖尿病を発症したほか、血液中のコレステロールや中性脂肪の濃度も、正常なマウスに比べて高くなった。

 グループの佐藤荘・阪大特任助教は「人も同じ遺伝子を持っており、免疫細胞によって脂肪の蓄積が調整される仕組みは共通しているはずだ。免疫細胞の具体的な働きを調べることで、薬剤候補物質の絞り込みにつなげたい」と話している。



 ほー。肥満っていう現代人の病と遺伝子との関連。考えてみるとエネルギーの蓄積のしすぎで身体に害を与えているってのも何だかなぁという感じはありますね・・・。運動をしよう。
posted by さじ at 15:36| Comment(0) | 消化 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

喫煙欲求を自己制御する脳の部位を特定する。

タバコを吸いたい気持ちを自己制御する2つの脳部位を発見

 理化学研究所(野依良治理事長)は、タバコを吸いたいという欲求(喫煙欲求)が大脳の前頭前野腹内側部(眼窩前頭皮質)の活動により形成されており、さらに前頭前野の背外側面(背外側前頭前野)が喫煙に関わる状況に応じて喫煙欲求を促進していることを、機能的MRI法(fMRI)および経頭蓋磁気刺激法(TMS) の2つの先端技術を組み合わせた手法で明らかにしました。

 喫煙欲求は、タバコを連想させる視覚刺激(他人の喫煙シーンなど)に誘発され、その欲求の強さは、その場でタバコが入手可能かどうかなど状況によって変化することが知られています。しかし、このような状況依存性の喫煙欲求の形成が脳のどこでどのように行われるのかは詳しく分かっていませんでした。

 共同研究グループは、10人の喫煙者を対象として実験的に喫煙可・不可という状況をつくり、それぞれの状況で視覚刺激により誘導されたときの喫煙欲求に関わる脳の活性化部位をfMRIを用いて観察しました。その結果、喫煙欲求の強さに関わる部位として前頭前野の腹内側部(眼窩前頭皮質)を、喫煙可能状況に応じて喫煙欲求を促進する部位として前頭前野の背外側面(背外側前頭前野)を見いだしました。さらに背外側前頭前野の活動をTMSにより人為的に抑制すると、状況に依存する喫煙欲求の変化が起こらなくなることが分かりました。

 これらの発見は、タバコなどの薬物に対する欲求が、前頭前野の腹側と背側の脳神経の連携により形成されていることを示します。この連携のバランスの乱れがタバコや薬物依存症の原因の1つと考えられ、今後、依存症の理解と有効な治療法の開発につながると期待できます。



 禁煙を医学的に実施することが出来れば、ねー。

 同時に他の依存症、例えば覚醒剤とか、あとはデパスなどの処方薬依存ですかね、ああいうのがうまく治せると最適なんですが。
posted by さじ at 12:10| Comment(0) | 精神 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

乳児へのロタウイルス予防接種は成人の感染症も減らす

乳児へのロタ予防接種は大人の感染も減らす―米国

 ノロウイルスの脅威が去った時期に流行するのがロタウイルス。ともに嘔吐と下痢が主な症状で、ロタウイルスはより重症度が高いといわれている。日本でもワクチン(商品名ロタリックス、ロタテック)が承認されているものの、自費で受けなければならない。一方、世界では政府の援助による定期接種を行っている国もある。その一つである米国では、定期接種化(乳児対象)から2年で成人のロタウイルス感染率が半減したとの研究結果が、1月23日発行の米医学誌「Clinical Infectious Diseases」(電子版)に発表された。報告した米エモリー大学のEvan J. Anderson氏らは「乳児への予防接種が地域でのロタウイルスの広がりを減らし、成人の感染率も減少させたのではないか」との見解を示している。

 ロタウイルスによる胃腸炎は、ノロウイルスとともに病院などで「感染性胃腸炎」と診断される病気。高熱と2〜3日続く嘔吐、10日程度続く下痢が特徴で、特効薬がないため脱水症状を防ぐ以外に治療法がない。そのため、重要になるのが予防だ。予防法としては、手洗いや食べ物への十分な加熱などとともに、ワクチンが挙げられる。

 米国ではロタウイルスワクチンが定期接種化される以前、ロタウイルス感染症に関連した病院受診は年間2,400万件、入院は240万件と推計されている。乳児への定期接種が導入されて以降、接種した子供だけでなく接種していない子供でもロタウイルス感染症の減少が確認されているという。

 Anderson氏らは今回、米シカゴの2病院を下痢で受診した成人患者のうち、定期接種導入前(2006〜07年)から導入後2年間(2008〜10年)の流行期(2〜5月)に集められた3,530人分の便を分析した。

 その結果、ロタウイルスの検出率は導入前の4.35%から導入後には2.24%と減少。外来患者と入院患者で減少の程度は変わらなかったという。

 今回の結果について、Anderson氏らは「乳児への定期接種で地域でのウイルスの広がりが減り、成人の感染が減少していることを示唆するもの」と評価。一方、ロタウイルスの流行株(ウイルスの型)はインフルエンザのように年ごとに変わるため、流行株が変わってもワクチンの間接予防効果が続くのか、調査の継続が必要と述べている。



 日本も定期的な接種が必要になってくるんでしょうなぁ。
posted by さじ at 12:01| Comment(0) | 感染 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年04月03日

昼食を早めに食べる人は体重が減りやすいことが判明する

ダイエットに新手法か、食事のタイミングが重要=研究

 英学術誌「国際肥満ジャーナル」に掲載されたスペインの研究によると、昼食を早めに食べる人の方が、遅めに食べる人よりも体重が減りやすい傾向にあることが分かった。

 この研究では、昼食の時間を早めることで余分な体重が減るという証明はされていないが、食事をとるタイミングが重要な役割を果たしている可能性があるとしている。研究に携わったフランク・シーア氏は、「何を食べるかだけではなく、いつ食べるかということも真剣に考えるべきだ」と強調した。

 被験者らは、1日のカロリーの約4割を昼食で摂取するという「地中海式ダイエット」を行い、期間中は同じ量の食べ物を摂取、運動で燃焼させるカロリーもほぼ同等程度になるよう調整した。その結果、午後3時前に昼食をとるグループは平均で10キロ減(当初の体重の11%強に相当)、もう一方のグループは平均で7.7キロ減(同9%相当)となった。

 またシーア氏は、米国では一般的に夕食で摂取するカロリーが最も多いと指摘し、夜遅くに食べる人はさらに減量が難しくなるとの見方を示した。



 日本の場合って、アレですよね、昼飯が一番ショボくないですか。

 なんていうか、もっと昼食タイムをながーく取れればいいんでしょうけれど、基本的に移動も含めて1時間、ですもんね。ここでトンカツとかガッツリ食べられれば違うんでしょうけれど・・・
posted by さじ at 22:10| Comment(0) | 内分 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年04月01日

腎臓の維持に重要なダラード遺伝子を熊本大が発見する。

腎臓維持担う遺伝子 熊本大教授らマウスで確認

 熊本大発生医学研究所(熊本市)の西中村隆一教授(49)らの研究グループは、ダラードと呼ばれる遺伝子が腎臓の維持に重要な役割を担うことを、マウスを使った実験で発見し、29日付の英科学誌ネイチャーコミュニケーションズ電子版に発表した。

 西中村教授は「人間の先天的な腎疾患には原因が分かっていないものが多い。腎疾患がこの遺伝子と関連があるとすれば、治療法の解明につながる可能性がある」と話している。

 同大の阪口雅司研究員(34)=米ハーバード大研究員=らとの共同研究。胎児期にダラードを欠いたマウスは、出生後数週間以内の小児期に、腎臓の中心部が細胞死を起こして空洞化し、死亡した。

 ダラードは、細胞死を起こすBMPという遺伝子などの働きを抑える役割がある。一方、ダラードのないマウスに、BMPの働きを阻害する薬を与えることで、腎臓の機能を維持できることも分かった。

 今研究では、ダラードを欠いたマウスでも腎臓は正常に形成されることも判明した。ただ、小児期に腎臓が成熟する過程は十分に解明されておらず、西中村教授は「この分野を研究することで、小児期の腎不全の原因などを解明できるかもしれない」と話している。



 腎臓の細胞を維持にするのに重要な遺伝子の発見ということです。勿論、機能そのものにも影響を与えるので、小児期に正常な腎機能を維持するためにも更なる研究が必要のようですね。腎機能は、移植で回復させるか、透析で凌ぐかしかないような状況なので、是非ともこういった研究の発展に期待したいところです。
posted by さじ at 01:54| Comment(0) | 内分 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする