2013年11月19日

かかりつけ医が時間外電話応対するには患者側の意識改革が必要

かかりつけ医、夜間休日の電話対応22・8%にすぎず
http://sankei.jp.msn.com/life/news/131115/bdy13111508100002-n1.htm

 患者に身近な「かかりつけ医」で、夜間休日など診療時間外に電話対応しているのは22・8%にすぎないことが、患者らへの意識調査で分かった。患者は気軽に相談したり、必要なときに専門医を紹介してもらったりすることを期待しているが、緊急時への対応は不十分な実情が示された。

 調査した日本医師会総合政策研究機構(日医総研)は「医師の高齢化で、医師会による急患センターの運営などが困難な場合もある。時間外の対応は課題だ」と指摘している。

 40歳以上の男女4千人を対象に郵送で調査。約半数から回答を得た。

 それによると、かかりつけ医の有無では「いる」が65・1%。自分のかかりつけ医に当てはまることを複数回答で聞くと、「なんでも相談できる」(65・1%)、「病歴を知っている」(61・5%)、「専門医や病院を紹介」(56・1%)などが多かった。夜間休日については、自分のかかりつけ医が電話対応や診療をするかどうか分からない人も4割強いた。



まあ確かに高齢で1人でやっているかかりつけ医だとなかなか難しいですよね

ポイントとなるのは、あれじゃないですかね

救急車と同じなんですけど、

「よほど緊急の場合のみ電話する」

これ1点じゃないですかね。

だいたい電話の9割以上が、「それ、なんで昼間かけてこなかったの」ってことばかりですから

今の救急車の利用が「比較的どうでもいいことが多い」ことからしても、かかりつけ医コール制は難しいんだろうなぁ。

そういう意味で、記事にあるような「緊急性のあるときに不十分な対応」になってしまっているのは、患者となる国民全体の問題。意識変えないと駄目でしょうね。
posted by さじ at 19:58| Comment(1) | 救急 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

玉ねぎに、精神安定化作用があった。

【シリーズ・食は医力】第56回 タマネギ信奉、古代から

 ○○健康法というのが次々に登場しては消えていきますが、最近ではタマネギ氷健康法というのもあり、健康雑誌などで特集されたりして人気が持続しているようです。

 タマネギを電子レンジで加熱したものに水を足してミキサーにかけ、ピューレ状になったのを製氷皿に入れて冷凍する--作り方は比較的簡単です。凍った塊は料理やレトルトなどいかようにも加えて食すればよいという手軽さ、保存性、健康法あれこれ、割安さ、などが人気の理由のようです。

 確かに1日1人4分の1個で十分で、1ヵ月300円か400円というのであれば、健康法としては安いものかもしれません。

 古代エジプトではピラミッド建設に従事した労働者にタマネギが現物給与として与えられたという記録があります。疲れをとる、強壮効果が信じられていたのでしょう。精力剤として知られるニンニクにも硫化アリルの仲間が豊富に含まれていることからも、タマネギ信奉が古代からあったとして不思議はありません。

 昔からお寺の山門脇には「不許葷酒入山門」の文字が掲げられてきました。葷酒つまり「ニラとニンニクの類と酒はこの先ご法度」ということで、ニンニク類は修行の妨げになると考えられていたのです。栄養的にはビタミンB群、C、ミネラルが豊富にあります。煮ると独特の甘みを楽しめますが、ポン酢とカツオ節で食べる生の千切り(オニオンスライス)はベストでしょう。

◆精神の安定にも

 硫化アリルは血液をさらさらにし、血栓予防に優れた効果を発揮しますけれど、その薬効は生のほうが高いとされています。ただし水にさらしすぎると効果が損なわれます。糖尿病にもお勧めです。 ヨーロッパでは馬が血栓で脚に障害が起きたときなど、タマネギをたくさん食べさせたと言います。タマネギで面白いのは鎮静効果です。元気が出る割に精神を安定させるというのはちょっと矛盾しますが、特に生食だと不眠やイライラに効果があるようなのでお試しください



玉ねぎに精神安定作用が。

玉ねぎ食わせたPtと食わせなかったPtで評価してみたいぐらいですね。

個人的には玉ねぎっていうのは素晴らしい食材だと思いますが、どうしても炒めてしまいますよねぇ。なまで、あまり水にさらしすぎないと、となると、うまい具合にやらんと、どうも。
posted by さじ at 19:40| Comment(0) | 精神 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

日本小児科学会が、スマホを子供に利用させるなと啓蒙活動

スマホ子守やめて…小児科医会 啓発へ
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=88212

 日本小児科医会(松平隆光会長)は、乳幼児の心身の発達への影響が心配されるとして、来月から、スマートフォンの利用を控えるよう保護者に対し啓発活動を行う。

 スマホの普及に伴い、絵本やパズルなど乳幼児向けのアプリも増えている。中には100万回以上ダウンロードされている人気アプリもある。スマホを子供に渡して、こうしたアプリで遊ばせたり、アニメの動画を見せたりして、放っておくケースもあるという。

 東京都内の1歳児の母親(32)は、「子供が外出先でぐずると、つい渡してしまう」と打ち明ける。

 今月1日には乳幼児向けアプリを企画・販売する企業が、乳幼児のスマホ利用のガイドラインを独自に作成した。「親子で会話をしながら一緒に利用しましょう」「創造的な活動になるよう工夫しましょう」など5項目で、ホームページで公表している。

 ただ、日本小児科医会の内海裕美常任理事は「乳幼児期は脳や体が発達する大切な時期。子供がぐずるとスマホを与えて静かにさせる親がよくいるが、乳幼児にスマホを見せていては、親が子供の反応を見ながらあやす心の交流が減ってしまう」と指摘する。また、画面をなぞるだけの仮想体験を重ねることが、手の機能や五感を育むことに影響を与えかねないと心配する。



んー、なるほど。確かに最近赤ちゃんでも、シュッシュとめくるような動作をしてタブレットを操作したりしてますもんね。

でもそれってそんなに影響出るんでしょうかね。ほかの知育アイテムと何か違うんでしょうかね。確かに手でもっといろんなものに触れたほうがいいですが・・・

逆にこんだけハイテクな機器に触れていればもっと若いうちから高度な技術を身につけることも可能なんでしょうかね。

よくある、未来の世界なんかだと、子供たちがパソコンでどうちゃらやっているとか、そういう時代がくるのかもしれませんね。
posted by さじ at 19:28| Comment(0) | 小児 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広島の検案医、死去。1766人の死に触れる。

1766の死を見つめて 91歳検案医逝く 広島http://www.asahi.com/articles/OSK201311160064.html

急な変死があれば休日でも、夜中でも現場に駆けつける――。広島西署などで変死体の死因を特定する「検案医」を長年務めた広島市佐伯区の青木主則医師が12日、91歳で亡くなった。扱った遺体は1766体。負担の重い検案医を88歳まで続け、不慮の死を遂げた人たちを40年以上見送り続けた

 「遺族や警察から事故や自殺の背景を聞くと、ほんとに気の毒でね。何か書いておきたくなって」

 亡くなった人の暮らしぶり、死亡時の詳しい状況など、業務として書く「死体検案書」に記さないことをつづっていた。複数の人が亡くなった事故や災害で、誰がどこでどのように亡くなったのか、丁寧な図もつけて残した。

 ガードレールにぶつかって車が燃え、幼い男の子が亡くなった事故。後日、母親が青木さんのもとを訪れた話をノートに記した。

 ――母親は「子供は熱くて苦しんで死んだのではないですか」と質問した。「頭を打ち、すぐ意識が無くなったので、熱いとか痛いとか全く分からなかったはずですよ」と話すと、「それを聞いて心が安まりました。有り難うございました」と言って帰られた。



死亡診断と異なり、死体検案というのは医師に任された大切な仕事です。特に死因が分からない死において、それがなぜ死亡につながったのか、判断しなければならない。それが間違っていれば、それこそ死者が報われない。

昔「きらきらひかる」という法医学の作品がありました。その中でも「死者に対して申し訳ない」という法医学者の苦悩のようなものが垣間見られていましたが、こういった臨床に根ざした医師がまた1人亡くなったと聞くと、大変残念に思えますね。ご冥福をお祈り申し上げます。
posted by さじ at 19:09| Comment(0) | 救急 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年11月10日

民間病院長年収アップ。勤務医もあげようぜ。

民間病院長の年収アップ3098万円に 厚労省調査、診療報酬議

 厚生労働省は6日、医療機関の経営状況を調べた「医療経済実態調査結果」を中央社会保険医療協議会(厚労相の諮問機関)に示した。平成24年度の平均収支は診療所が1787万円の黒字(前年度比116万円増)、医療法人が経営する民間病院は7621万円の黒字(同215万円増)で、経営の改善傾向が明らかになった。

 医師の平均年収は医療法人が経営する民間病院の院長が3098万円(前年度比53万円増)、病院勤務医は1590万円(同43万円増)。医療機関の経営改善が影響したものとみられる。

 一方、医療法人経営の診療所は院長(主に開業医)が2787万円と31万円減ったが、それでも病院勤務医に比べ約1・75倍の開きがあった。

 調査結果は、来年度の診療報酬改定の基礎資料にされる。改定をめぐっては、厚労省や日本医師会、自民党厚労族議員がプラス改定を求めているのに対し、財務省は国民負担が増えるとして反対。今回、医療機関の増収傾向が示されたことで引き上げ反対論が勢いを増すとみられ、改定率が決まる年末に向け調整の難航も予想される。



医師の激務っぷりからしたら、ある程度はあげるべきだとは思うけど、

どうにも納得いかんのは、勤務医のほうが開業医よい安いとこだよね。

医師会レベルになると、開業医の力が大きいから変わることはないんだろうかね。開業医の高すぎる報酬を減らして、外科の勤務医に充ててさ。どうかね。

労働時間だけでなくて、やってる内容からしても、開業医って大したことしてないもん、正直。

医者が足りないなら、楽に儲かるところを少しタイトにして、勤務医のほうが旨味あるようにしたほうが、いいと思うんだけどなあ。

あ、もちろんアレですよ、理想を言えば開業も勤務も変わらんってのがいいんだろうけど、現実的に無理だからね。
posted by さじ at 23:16| Comment(0) | 大学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月22日

うつ病が増えているのは嘘。薬の使い方が違うだけ。

うつ病の怪 「悩める健康人」が薬漬けになった理由

 厚生労働省の患者調査によると、1996年には約43万人だったうつ病などの気分障害の患者が2008年には約104万人と2倍以上に増え、メディアでも「うつ病」の文字を目にする機会が多くなった。また、国立精神・神経医療研究センターの調査では、精神科で処方される向精神薬の服用により薬物依存症になった患者の割合が2000年から2012年の間で約2倍になったとも報道されている。

 かねてより、マスメディアでは精神科医による薬の多剤併用が指摘され、多くの患者が薬から離れられず悩んできた。どうしてこれほどまでにうつ病患者が増えたのか。また薬の多剤併用が繰り返される裏には何があるのか。今回『生活習慣病としてのうつ病』を上梓された、著者で、獨協医科大学越谷病院こころの診療科教授の井原裕氏に話を聞いた。

――本書の冒頭で「精神科医は患者を薬漬けにしている」と認めざるをえないと書かれていて、現役の大学病院の先生が書いたとは思えませんでした。

井原裕氏(以下井原氏):私は、大学病院に所属する現役医師です。だから「精神医学」の立場に立っているのであって、「反精神医学」の立場に立っているわけではありません。同僚を裏切るつもりもありません。ただ、向精神薬の多剤併用や大量投与については、批判するマスコミに一理あると思います。批判に対して、精神医学側はこれ以上知らぬ存ぜぬを決め込むこともできないし、センセーショナリズムだとして逆にマスコミ批判をして返すなどできないと思います。

 マスコミは怒っています。国民だって怒っています。私は少数の同僚を敵にまわすことよりも、1億の国民を敵にまわすことを恐れます。逆に言えば、1億の国民の批判を少しも恐れない精神科医同僚たちを見ていると、「なんて度胸があるんだろう」とも思ってしまいます。

――厚生労働省が発表している気分障害の患者数は96年と08年の12年間の間に2倍以上増えていますし、都内にも真新しく、外観もきれいで受診しやすそうな心療内科をよく目にするようになりました。どうしてこんなにうつ病患者が増えたのでしょうか?

井原氏:99年に最初のSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)が日本で発売されました。同時期に、製薬会社はうつ病を啓発する一大キャンペーンを開始しました。「うつ病はこころの風邪」というフレーズをご記憶でしょう。

 しかし、厚労省の気分障害の患者数を見ると99年を境に突然伸び始めています(99年の患者数は44.1万人、02年では71.1万人)。これと同じ傾向を示すのが、抗うつ薬の市場規模の推移です。グラクソ・スミスクライン社がサイト上で公開しています。患者数の増加と薬の市場規模の推移が正確に一致しています。うつ病キャンペーンによって「私もうつ病ではないのか」と思った人が病院に殺到した。その人たちに精神科医は処方箋を書いた。SSRIは飛ぶように売れた。すべては製薬会社の思惑通り。まあこういうことですね。



 つーか、毎回思うんですけど、単なる疲れとか、抑うつとかを、内因性の「うつ病」だとして、「うつ病が激増している」ってキャンペーン行ったのは、他ならぬマスコミじゃないですかね。

 「新型うつ」とか、現場の精神科医は死ぬ程アホらしいと思っていると思いますが。

 マスコミが製薬会社から金貰ってたんじゃないんですか?違うの??医者が薬使ったって、医者の儲けにはなりませんからね。

 この、獨協医科大学越谷病院の井原裕教授が言ってるように、不必要なケースに抗うつ剤が入っているケースってのはワンサカあります。それは、知識の無い無能な精神科医が悪いと思ってますし、分かりもしないで抗うつ剤を処方する開業医が悪いと思ってますし、ヤレうつ病が増えている・お前もうつ病だから病院に行けと囃し立てるマスコミが悪いと思っています。

 実際、今「うつ病」と診断されている人の9割が、実際にはうつ病じゃないんじゃないですか?統計とったら凄く面白いと思う。境界性人格障害だろうと神経症だろうと「うつ病」ってつけて、いらんのに抗うつ剤が入ってるのが現状なんじゃないですかね。そんな今の日本で、うつ病に効く薬はどれだとか、どれが本当に効果があるのかとかやるのは、チャンチャラおかしい話。診断が違ってるんだもの。
posted by さじ at 10:56| Comment(0) | 精神 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

離乳食で特定の食物を除去すると食物アレルギーになりにくいという嘘

「乳アレルギー」の誤解…離乳食で牛乳デビューが望ましい

 「牛乳デビュー」はできるだけ遅い方が、子供が乳アレルギーになりにくい−。離乳期の子供を持つ保護者の中に、こう思っている人は少なくない。かつて主流だったこの考えに科学的根拠はない。牛乳を与え始めるタイミングを遅らせたからといって、アレルギーの発症予防になるという効果は認められていない。離乳期は子供が味覚を覚える大事な時期。カルシウムやビタミンB群などが豊富な牛乳・乳製品を上手に活用しよう。

 離乳食は生後5、6カ月で始めるのが普通だが、保護者に誤解が多いのが「離乳食で特定の食物を除去すると食物アレルギーになりにくい」という考え。これをうのみにして、離乳食を始めたばかりの乳児に牛乳・乳製品を与えないようにしている保護者もいる。育児雑誌でも「牛乳・乳製品は7、8カ月になってから加熱したものをあげましょう」などと、牛乳・乳製品は遅めに与えるよう勧める表記も見受けられる。

 しかし、この考えには科学的根拠がない。日本の離乳ガイドや小児アレルギー学会では「離乳食で特定の食物を除去しても子供が食物アレルギーになりにくいとはいえない」とする見解を出している。米国やヨーロッパの小児科学会も同様で、アレルギーを発症していないのに予防的見地から除去食をすることを否定するのは世界的な動向でもある。

 栄養学的にみれば、牛乳はカルシウムやビタミンB群など他の食品では取りにくい栄養素が含まれているという特徴がある。学校給食で牛乳・乳製品が利用されるのはこのためだ。

 しかし、牛乳・乳製品(育児用ミルクを含む)を取っても症状が出ない場合、離乳食での牛乳デビューは他の食材と同じように与えるのが望ましい。ただ、離乳食前の時期に母乳や育児用ミルクの代わりとして牛乳を与えるのはタンパク質の過剰や鉄欠乏性貧血に陥る危険があり、すすめられない。

 離乳食を与えるときに気をつけたいのは「少しずつゆっくり」を心掛けることだ。おかゆ1さじから始め、消化管で処理できているか便で確認しながら量を増やしていく。牛乳やヨーグルトなどの乳製品もいきなり、たくさん与えるのは禁物で、スプーン1さじから始める。

 高増医長は「子供は1歳になる頃には大人に近い物が食べられるようになる。それまでの離乳食は、まんべんなくいろいろな食材を取ることが望ましい。牛乳・乳製品も食材の一つとして、離乳食が始まったら少しずつ安全な条件を確かめながら与えるようにしてほしい」と話している。

 料理研究家・管理栄養士、小山浩子さんは「乳和食」を勧めている。牛乳を使った和食のことで、減塩効果もあり、離乳食に使うのもおすすめだ。

 利用法としては、だしにする(だし汁を牛乳にかえる)▽割る・のばす(塩分や味の濃い調味料を牛乳で薄める=減塩)▽ゆでる・ゆで戻す(牛乳で野菜をゆでたり乾物をゆで戻したりする=コクと甘味がプラス)▽溶く(小麦粉などの粉を牛乳で溶いて利用)−など。



 本気で信じている人っているんでしょうかねー。普通に考えたら、特定の食物を除去すると食物アレルギーになりにくいってのは、オカシイですもんね、アレルギーの原理からしても。

 とりあえずまんべんなく食べさせておけばいいんじゃないですかね。

 子供にアレルギーが増えているのも、何でなんでしょうかね。赤ちゃんの頃から過剰に気を使っているから??「増えている」ってのが不思議ですね。実際アレルギーになってしまったら、それは予防するしかないですけど、そうではなくて、数そのものが増えている原因を知りたいですね。
posted by さじ at 10:47| Comment(0) | 内分 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

川崎病の罹患者、年々増加の怪

川崎病、最高の発生率を更新中 12年は年間1万3917人、「静かな大流行

 日本に多発する、原因不明の乳幼児の病気「川崎病」の患者数が2011年は1万2774人、2012年は1万3917人で、り患率は2010年から3年連続で毎年、史上最高を記録し続けていることがわかった。特定非営利活動法人日本川崎病研究センター(川崎富作理事長)の協力で調査した自治医大公衆衛生学教室(中村好一教授)は、2013年9月27日、富山市で開かれる日本川崎病学会でくわしい報告をする。

 同大は1970年から2年に1度、患者の全国調査をしている。今回の第22回調査は小児科のある100床以上の病院と小児科専門病院が対象で、7割の1420病院が回答した。川崎病は1982年に1万5519人、1986年に1万2847人の突出した大流行をはさんで年々増えつづける「静かな大流行」傾向にある。

 5歳児未満人口に対するり患率をみると、出生率が低下していることから、2007年以降は1982年を上回っている。2012年は同人口10万人に対し264.8人と最高記録を更新、患者の数でも1986年を上回り、史上2番目を記録した。これまでの患者総数は29万9440人になった。

 従来通り、男児が女児の1.37倍と多かった。両年とも1月の患者数が多く、春から夏の発病が増えている。生まれたばかりの乳児は少ないが、その後増え、9か月から11か月をピークのカーブで減少する。

 2009年に徳島、長野、京都、熊本などのり患率が高かったが、翌年は隣接県、翌々年はさらに回りへと広がる傾向があった。今回のデータからも、何らかの感染症が関係している可能性が示唆された。

 川崎病は心筋梗塞が一番怖いが、急性期に心臓異常があった子どもは 9.3%、治療後に後遺症が残ったのは 2.8%だった。1997年98年の20.1%、7.0%以降、年々、異常の率が下がってきている。

 軽症化の一方、年々の患者数急増は放置できない。グループは学会で「原点に戻り、原因究明に全力を」と訴える。



 ここまで有名な疾患であるにもかかわらず原因がなかなか究明できないというのも凄いですね。やはりありふれた細菌感染症説が有効か??見落とすと心臓を取り囲む冠動脈に影響甚大なので、早期治療が期待されます。
posted by さじ at 10:03| Comment(0) | 感染 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする