[救急]の記事一覧

2013年11月19日

かかりつけ医が時間外電話応対するには患者側の意識改革が必要

かかりつけ医、夜間休日の電話対応22・8%にすぎず
http://sankei.jp.msn.com/life/news/131115/bdy13111508100002-n1.htm

 患者に身近な「かかりつけ医」で、夜間休日など診療時間外に電話対応しているのは22・8%にすぎないことが、患者らへの意識調査で分かった。患者は気軽に相談したり、必要なときに専門医を紹介してもらったりすることを期待しているが、緊急時への対応は不十分な実情が示された。

 調査した日本医師会総合政策研究機構(日医総研)は「医師の高齢化で、医師会による急患センターの運営などが困難な場合もある。時間外の対応は課題だ」と指摘している。

 40歳以上の男女4千人を対象に郵送で調査。約半数から回答を得た。

 それによると、かかりつけ医の有無では「いる」が65・1%。自分のかかりつけ医に当てはまることを複数回答で聞くと、「なんでも相談できる」(65・1%)、「病歴を知っている」(61・5%)、「専門医や病院を紹介」(56・1%)などが多かった。夜間休日については、自分のかかりつけ医が電話対応や診療をするかどうか分からない人も4割強いた。



まあ確かに高齢で1人でやっているかかりつけ医だとなかなか難しいですよね

ポイントとなるのは、あれじゃないですかね

救急車と同じなんですけど、

「よほど緊急の場合のみ電話する」

これ1点じゃないですかね。

だいたい電話の9割以上が、「それ、なんで昼間かけてこなかったの」ってことばかりですから

今の救急車の利用が「比較的どうでもいいことが多い」ことからしても、かかりつけ医コール制は難しいんだろうなぁ。

そういう意味で、記事にあるような「緊急性のあるときに不十分な対応」になってしまっているのは、患者となる国民全体の問題。意識変えないと駄目でしょうね。
posted by さじ at 19:58 | Comment(1) | 救急

広島の検案医、死去。1766人の死に触れる。

1766の死を見つめて 91歳検案医逝く 広島http://www.asahi.com/articles/OSK201311160064.html

急な変死があれば休日でも、夜中でも現場に駆けつける――。広島西署などで変死体の死因を特定する「検案医」を長年務めた広島市佐伯区の青木主則医師が12日、91歳で亡くなった。扱った遺体は1766体。負担の重い検案医を88歳まで続け、不慮の死を遂げた人たちを40年以上見送り続けた

 「遺族や警察から事故や自殺の背景を聞くと、ほんとに気の毒でね。何か書いておきたくなって」

 亡くなった人の暮らしぶり、死亡時の詳しい状況など、業務として書く「死体検案書」に記さないことをつづっていた。複数の人が亡くなった事故や災害で、誰がどこでどのように亡くなったのか、丁寧な図もつけて残した。

 ガードレールにぶつかって車が燃え、幼い男の子が亡くなった事故。後日、母親が青木さんのもとを訪れた話をノートに記した。

 ――母親は「子供は熱くて苦しんで死んだのではないですか」と質問した。「頭を打ち、すぐ意識が無くなったので、熱いとか痛いとか全く分からなかったはずですよ」と話すと、「それを聞いて心が安まりました。有り難うございました」と言って帰られた。



死亡診断と異なり、死体検案というのは医師に任された大切な仕事です。特に死因が分からない死において、それがなぜ死亡につながったのか、判断しなければならない。それが間違っていれば、それこそ死者が報われない。

昔「きらきらひかる」という法医学の作品がありました。その中でも「死者に対して申し訳ない」という法医学者の苦悩のようなものが垣間見られていましたが、こういった臨床に根ざした医師がまた1人亡くなったと聞くと、大変残念に思えますね。ご冥福をお祈り申し上げます。
posted by さじ at 19:09 | Comment(0) | 救急

2012年12月19日

重たい医学書から解放する電子書籍版医学書がなかなか出てこない理由

「電子教科書」出版社は複雑な思い 重たい医学書から解放!学生は歓迎の声

 電子書籍の普及が進む中、大阪府立大学(本部・堺市中区)で、教科書の電子書籍化に向けた実証実験が進められている。今年6月から一部の学生を対象に、電子化した教科書を収めたタブレット端末を配布。デジタルならではの検索機能に加え、教科書の重さから解放されることが、学生にとって最大のメリットだ。一方で出版社の側には、電子化による教科書の“価格破壊”への懸念も広がる。これに対し、タブレットを提供し二人三脚でプロジェクトを進めるシャープは、府立大での実験成果を踏まえて全国の大学に普及させたい考えだ。

 府立大では6月、総合リハビリテーション学部で臨床実習中の4年生80人に、11月末までシャープ製のタブレットを貸与。10月から来年7月までは、第2陣として看護学部の3年生92人が実験に参加している。

 これらの学生は臨床実習のために、病院などの施設と、大学や自宅との間を往復する機会が多い。しかし、理系の学生ならではの悩みが教科書の重さ。学生によっては、15冊にも及ぶ分厚い医学専門書約10キロ分を、リュックなどに入れて持ち運ばねばならないという。総合リハビリテーション学部では約75%、看護学部の場合だと約95%を、女子学生が占める。重たい教科書の持ち運びは、学生たちにとって悩みの種だった。

 これに対し配布されたタブレットは、大学ノートとほとんど変わらない大きさの10・1インチ画面で、重さはわずか640グラム。この中に必要な教科書すべてに加え、患者との接し方や採血の手順を学ぶ動画など府立大が独自に開発した教材、国家試験の問題集も収録されている。

 紙の教科書にはない、電子化のもう一つの大きなメリットが検索機能だ。タブレットでは、収録されているすべての教材を横断的に、一瞬でキーワード検索することが可能。紙と同様に、重要な部分に付箋をつけたり、マーカー線をひいたりすることもできる。

 また実験第1陣の総合リハビリテーション学部の学生から、「電子教科書に書き込みができるといい」という意見があったことから、看護学部で使用するタブレットにはノートのように書き込める機能も付加。

 学生からはほかに、「画面に1冊分しか表示できないのは不便。机の上で何冊も本を広げるような使い方がしたい」との要望も出ているといい、今後も学生へのアンケート結果やタブレットに記録された使用状況記録を分析し、実用化へ向けた検証を進めていくという。

 一方で、実用化には、クリアすべき課題も多い。その一つが、出版社側の対応の不透明さだ。実証実験には出版社約10社が協力し、タブレットに収録された教科書は無償で貸し出された。だが、実用化に際しては、対応を留保する社が少なくないという。

 その大きな原因が、電子教科書は紙の教科書に比べて価格が安く利益が出ないのでは、という懸念が出版界に根強く残っていることだ。出版社によって事情は異なるが、府立大によると、電子教科書を販売する条件として、紙の教科書と電子教科書の双方を購入することを挙げる社が複数出てくる可能性があるという。

 しかし電子教科書を、これまでの教育界を変えるビジネスチャンスととらえる見方もある。実験に協力している医学系専門の出版社、三輪書店(東京都文京区)は教科書の電子化に前向きだ。

 青山智社長は「電子化によって、教科書に音声や映像を入れることも可能になる。これまでの教科書の概念を変え、大きく発展する可能性がある。出版社にとっても電子化は有益だ」と期待を込める。

 シャープの辰巳剛司・モバイルソリューション事業部長は「府立大での実験で培ったノウハウは、他の大学へも転用することができる。今後、全国の大学で電子教科書が広まるのでは」と予想。

 実証実験チームのリーダー、矢田泰規・同副部長は「電子教科書を導入する大学が増えれば、出版社側も積極的に電子化を推進するはず」と話している。



 三輪出版やるじゃん!

 三輪出版というとあまり聞いた事ないようですが、研修医なら「研修医当直御法度ーピットフォールとエッセンシャルズ」や「そこが知りたい! 感染症一刀両断!」などが超有名ですね。

 やー、正直、電子化は必須ですよ。他の出版社の方々。逆に三輪出版は先陣きってやれば凄いイニシアチブ取れるぞ。

 日々勉強、日々進歩の医学においては、教科書は必須といえど、あの膨大な量の本を持ってまわらなければならないというのはありえない。家でも病院でも、電車の中でさえみられるようにしないといけない。それをなんだ、価格がどうのとか。層が少ないから買う人も少なくて専門書ほど高いつったって、1冊8000円とか、10000円とか、バカか!っつー話ですよ。

 ハリソン内科学とか上下巻合わせて4000ページぐらいあるんですよ。大体字が細かすぎるし、索引が超使えないし、でかすぎてページを開くのすらおっくうだから、普通に使うのもメンドクサくて漬物石みたいになる。価格も3万円ぐらいするから勉強熱心の医学生も買わないし。東海大学は全員に配ってるんでしたっけ?そんなブルジョワジーなこと他の大学には出来ませんぜ。

 そこで電子化ですよ。価格も1万ちょいにして、電子化して、検索充実させてごらんなさいよ。あとページをタブレットでみれるぐらいに見やすくしてさ。これだけやったらハリソン内科学買う人3倍にはなるよ。絶対。私も買うし。いや、私は書籍で持ってますよ、上記の理由であまり使ってないけど。ハリソン内科学を家から学校、病院にもっていく人がいたらマゾですね、ただの。皆さん、本屋に絶対あるから観て下さい。ハリーポッター上下巻セット4個分ぐらいの重さあるから。

 あと、今やらなきゃ致命的な問題が1つある。

 タブレット流通に伴って、医者たちはより最新の知識を得ようとして海外の本、いわゆる「原著」を電子書籍で買う。爆安だし、タブレットですごく見やすいし、何より検索しやすい。それに、良い専門書は海外のものが多いし英語をやらなきゃなーって思ってる若手医師やベテラン勢はみんなそっち買う。それを、未だにあんなバカでかい本を高値で買うやつがいると思って?学生じゃないんだから英語だって抵抗ないんですわ。

 …まだだめか!じゃあ電子化してもウケる究極のテクニックを教えたい!

 冒頭にも書いたように、医学の世界は日進月歩です。新しい薬が出ればそれだけ薬の項目が増えるし、最新の知見が得られれば、版を更新します。特にガイドライン系などは、数年に1度は更新されるでしょう。

 するとどうなるか。例えば精神科領域でいうと、「DSM」っていう疾患ガイドラインが、来年更新される。世界中で。今現在DSM4っていうのを使ってるけどこれがDSM5になる。来年なるってことは、今からDSM4を買う人が激減するでしょう?

 そこで、電子化によって、アルティメットな革命が起こせるわけですよ!もしDSM4の日本語版を電子書籍で買っていたら、安価でDSM5にアップデートできるようにすればいい!今書籍として売っているDSM4が4000円だから、電子書籍を2000円ぐらいにして、アップデートを500円で行えばいい。そしたら今からDSM買いたい人も買い渋らなくて済むし、安価だからみんな買うでしょう。しかも軽い!ガイドラインなんて別に他の教科書みたいに書き込むところもないんだから、電子書籍にしない手はない。手軽に調べられるのがミソ!

 どうですか。どうですかね。ホント、このアップデートシステムがあれば参考書買う医師絶対増えるよ。しかもずっと使えるんだから。各出版社さん、どうぞお願いします。

 …ちなみに引っ越しのたびに段ボール6箱分ぐらい医学書を移さなきゃいけないので死ぬほど面倒です。お願いします、ホント…。
posted by さじ at 18:00 | Comment(1) | 救急

2012年12月03日

岡山大学、死因判定のために法医学医師を救急センターに配置する。

犯罪早期発見へ法医学医師が救急兼務

 犯罪によって人が死亡したのを見逃さないようにするため、岡山大学は、来月1日から、法医学の教授を救命救急センターの医師として兼務させ、救急担当の医師へのアドバイスや遺体の状況の確認などに当たることになりました。

 人の死因の究明を巡っては、平成19年に大相撲の力士が殴られて死亡したのに、警察が当初、病死と判断するなど、遺体を解剖せずに犯罪を見逃すケースが相次ぎ、遺族の承諾がなくても遺体の解剖を可能とすることなどを柱とした2つの新しい法律が、ことし6月に成立しました。

 岡山大学は、ふだん、警察の依頼を受けて死因の判定をしている法医学の教授と助教の2人の医師を、来月1日から大学病院の救命救急センターの医師として兼務させることにしました。

 大学によりますと、救急担当の医師は、次々に搬送される患者の対応に追われるうえ、法医学の専門知識が不足しているということです。来月1日からは、法医学の教授らが、救急の医師から相談を受けてアドバイスを行ったり、直接出向いて遺体の状況を確認したりするということです。
 
 岡山大学によりますと、こうした取り組みは全国で初めてだということです。岡山大学大学院医歯薬学総合研究科長の谷本光音教授は「死因についても正確な診断をして、犯罪を見逃さない医療態勢にしたい」と話しています。



 正直、これから法医学を志す医師は、かなりの勝ち組であろうと思います。

 医学にめちゃくちゃ興味あるけど、治療とかそこまで…っていう人とか、法医学ほど面白いもんはないと思いますし、今後はこのように、救急領域や日常診療のなかでも役割は増えてくるでしょう。
posted by さじ at 05:00 | Comment(0) | 救急

2012年12月02日

東京医科歯科大学の学生は救急車が来ても譲らない。

救急車に道を譲らない中国人ドライバー、中国の特色として常態化

 中国紙北京晨報の29日付の報道によれば、北京市の南苑路交差点で28日午前、交通事故が発生し、3人が負傷した。救急車がサイレンを鳴らしながら現場にかけつけようとしたが、道を譲る車両は少なく、結局、救急車は警察に助けを求め、警察の先導でバス専用道路を通り、現場に到着した。通常であれば7分間で着く距離が40分もかかったという。

 救急車に道を譲らないという現象は中国で広くみられ、治療が遅れたことで負傷者が死に至るケースも珍しくない。

 救急車に道を譲らないことは「赤信号を守らない」ことと同様、「中国的特色」となってしまった。ではなぜ、譲らないのか。「他人のために自分の時間を無駄にしたくない」という気持ちがあるほか、特権の氾濫によって救急車のような緊急車両を尊重する気持ちがそがれていることも原因だろう。



 日本も人のこといえねーから!!
 あのー、日本の、東京の、救急車に対する意識の酷さは凄いですよ。多分日本最下層レベル。電車で優先席がーとか、障害者にどうとかーっていう以前のモラルの低下が著しい。だって救急車ですよ。優先順位的には、道路に存在するもので最優先されるものですよ。

 なのに。東京都民は、避けない。車に乗ってるバカは交差点で端に寄らないし、歩行者は救急車が来てる青信号を走って渡る。バカすぎますよね。めちゃくちゃ頑丈な車両にして、他の車にぶつけてもいいようにするとか、歩行者は止まらなかったほうが悪いみたいなシステムにしないといけないのかってぐらい酷い。

 この前あのー、救急車乗ったんですけど、東京の六本木近辺の人間のゴミさったらなかった。救急車が止まるんですよ、ピーポー鳴らしてんのに、人が邪魔で。ありえないですわ。

 「この人たちは何で存在してるんだろう・・・?何?有機物?いや・・・」って思いながら、なんかすっごく救急隊の皆さんに申し訳ない気持ちになった。嫌な顔せず患者を搬送し続けていて、現場の方々は本当に尊敬できる。ああいうバカたちはさ、自分の家族が救急車で搬送されてるとき、フロントガラスから街の光景みてみるといいよ。お前らの家族の命を奪おうとしてんのは、他ならぬ街のお前らだから。救急車の邪魔するぐらいなら車ごと東京湾に沈んでほしい。

 ちょっと前に、あのー、御茶ノ水っていうところあるんですけど、駅前に、東京医科歯科大学病院と順天堂大学病院が併設されてて、資源の無駄というか、併設していても患者にとってあんまりメリットがないというか、簡単に言ってしまうとバカじゃねーのと、どうせなら医療機関の少ないところに作れよ、と思ってるところがあるんですけども。そこの前の交差点が、まあ救急車びゅんびゅん来るんですわ。で、そこの学生だろうと思われるような若者の集団がね、病院から出てきて、上に書いたような「救急車が来るから横断歩道を渡る」行為をしてて。

 救急車、人が渡ってたら、いつも以上に減速するからね。だいぶ遠いところから救急車、通りますんでってアナウンスしながら減速してた。なのにあのバカたちは、「救急車が来るから渡ろう」と思って急いで渡って御茶ノ水駅まで行こうとするんですわ。救急車もうすぐそこなのに。

 自分たちのほうが優先ですかね。何で譲れないんだろう?あそこの交差点、救急車が来たら人間を通れなくする工夫みたいのできないんだろうか。・・・なんかこういう対策を考えてる時点で、日本人が他の国より誇りとしていたもんが失われてるんだなぁと思う。謙虚ってどこ行ったのかね。

関連:
医学処:悪質119番に、罰金を与える条例を制定する。
医学処:市民が協力して、小児の救急体制を守ろう
医学処:未だに救急車をタクシー代わりに使っている人々。
医学処:救急車をタクシー代わりにした男に実刑1年2ヶ月。控訴も棄却
医学処:緊急の救急かどうか迷うときは「#7119番」を使用しよう
医学処:激増する119番対策として、どんな時に119番するのか意識調査を
医学処:画像伝送システムを用いて、救命救急をより密度の高いものに。
医学処:救急医療情報を冷蔵庫に入れておく運動を広めよう
医学処:救急搬送の緊急度を段階別に分けてみる。
医学処:必要のない救急車出動件数が過去最多に。
医学処:東京DMATで活躍した佐々木医師(帝京大、救急医学)に聞く
医学処:救急隊が病院名を間違えて到着が遅れ、男性死亡。
posted by さじ at 08:00 | Comment(4) | 救急

2012年11月26日

全国医師ユニオン実施アンケート「モンスター患者への不満」が多い。

「過労死する」と悲鳴 モンスター患者に不満も

 「このままでは過労死する」。全国医師ユニオンなどが実施したアンケートには、医師の悲痛な声が寄せられた。一方で、軽症なのに時間外に来院する「コンビニ受診」や、理不尽な要求をする「モンスター患者」への不満もあった。

 アンケートには「ストレスで寿命が縮まっています。自殺してもおかしくない状況」(岩手、30代男性)、「このままでは過労死する」(香川、20代男性)、「友人の研修医が過労で鬱病に」(東京、20代男性)といった回答も。「当直明けは必ず休める体制を」などと改善を求める声が相次いだ。

 また、「深夜のコンビニ受診、暴言など患者側の態度を見ていると、何のために自分の健康を犠牲にしてまで勤務するのかとむなしさを覚える」「コンビニ受診やモンスター患者が多く、ストレスが大いに増大している」との回答もあった。



 昔と違って、医師にみてもらうのが当たり前というか、「どんな時間でも診るもんだ」と思ってる人が多いのか、「昼に来いよ」っていう人も夜間に来て、待たされることに激昂することもあります。心配なのは分かりますが、昼間にガマンして、夜に治らんから来るってのが、妙ですよね。正直言って夜間に受診するメリットなんてほとんどないんですけれども。専門医に十分な検査をしてもらうことが出来ない訳ですから。

 こういうことになってしまったのは、数十年前より始まった、マスコミの医者バッシングによる影響も少なからずあるような気がしますけれども。

 最高の医療を提供するためには医師にも適切な休息が必要なんですよね、そのことを忘れないでほしいです。
posted by さじ at 02:22 | Comment(0) | 救急

生活保護受給者の夜間外来受診率が高いらしい。

内科医「生保患者のおかげで、辞めたい」

 厚生労働省がまとめたところによると、生活保護受給者数は213万人(8月末時点)となった。医療費でも補助を受けることができるために、医療現場では勘違いした生活保護患者の存在を聞くことがある。そうした様子を現場の医師は辟易としているが、はてなブログにも医師と名乗る人物が「辞めたい」という心情を吐露している。

 ブログによると、「生保患者診たくないんで、内科医辞める」「問題は彼らの受診行動。病院でみる生保患者の素行は、とにかく目に余る」と本音から書き出し、かなり手を持て余していることはわかる。

 「生保患者は時間外に来る」として、先月の3連休時の夜間の来院割合が36分の5、29分の2、25分の3だったという。その市の生保受給者は人口の1.5%程度だが、夜間の来院数が多いのがわかる。また、時間外に救急車で来る割合も高いそうだ。

 また、来院回数も週に3回などはふつうで、1日に2回ということもあるという。1日に複数施設をハシゴする場合もあるそうだ。 

 「最近、悪質生保の受診行動を福祉事務所や民生委員に通報すべく、資料集めを開始したところ」

 ゆかしメディアでも過去に、生活保護でホテルと化した病院として取り上げたことがある。

 今後も現場の医師からは、様々な告発、意見が出てくるだろう。



 まぁ、一部だとは思うんですが、人間ですからね、もし皆さんが、「医療費完全無料」だとしたら、多分普通よりも頻回に、医療機関を利用するのではないでしょうかね。生活保護はそういうところがあります。無意識のうちに甘えてしまうのかもしれません。やはり完全無料を謳い続けることは、全体としてはマイナス側面が多いような気はします。勿論、貧困が理由で受診できない、ということはあってはならないことですが。
posted by さじ at 01:57 | Comment(0) | 救急

2012年07月19日

夏休みに注意すべき感染症とその予防策について知ろう

夏休みに海外で注意すべき感染症と予防策…厚労省まとめ

 厚生労働省は7月9日、2012年夏休み期間中における海外での感染症予防について公表した。海外で感染症にかからないようにするためには、感染症に対する正しい知識と予防方法を身につけることが重要だという。

 夏休み期間中は、海外旅行者が多い時期。海外滞在中に感染症にかかることなく、安全で快適に旅行し、帰国することができるよう、海外で注意すべき感染症およびその予防対策について次のようにまとめている。

 「蚊やダニなどが媒介する感染症」について、蚊を媒介した感染症が世界的に多く報告されており、特に熱帯・亜熱帯地域では「マラリア」「デング熱」「チクングニア熱」などに気をつけよう。蚊に刺されたり、ダニに咬まれることなどによる感染症を防止するためにも、野外活動の際には、長袖、長ズボンを着用する、素足でのサンダル履き等は避ける、虫よけローションを使用するなど留意する必要がある。

 「動物からうつる感染症」について、人に重篤な症状を起こす感染症として「鳥インフルエンザ」「狂犬病」「エボラ出血熱」「マールブルグ病」がある。野生動物はどのような病原体を持っているかわからないことが多く、重篤な感染症の病原体を持っている可能性もあるので、海外では、むやみに動物に触れることはやめよう

 「諸外国での感染に注意すべき感染症」について、麻しんとポリオは流行地での感染に注意する必要がある。感染予防としては、予防接種が有効だ。

 そのほか、手洗いの徹底や、生水や生もの、氷の摂取に気をつけるように注意を呼びかけている。また、出発前に渡航先の感染症の流行状況等に関する情報を入手しておくことが大切だという。



 昔と違って、海外旅行がすごく身近なものになってきましたが、日本では考えられないような感染症もありますので、注意は必要です。もし帰国して調子が悪かったら、まずどの国に行ったか、医師に報告しましょう。

 というわけで、咬傷に関してちょっとまとめましたのでどうぞ。特に日本で夏を過ごしていて遭遇しそうなものを中心に。

[何かに咬まれた時の抗生剤]
☆人でも犬でも猫でも豚でも・・・オーグメンチンが第一選択!
(オーグメンチン:抗生物質のアモキシシリン(AMPC)と、βラクタマーゼ阻害剤のクラブラン酸カリウム(CVA)が配合されている複合抗生物質。日本のオーグメンチンはAMPC:CVA2:1)

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1:蛇に咬まれちゃったとき

★縛り過ぎるのはだめ!
 動脈を圧迫してしまって、血の流れがなくなってしまう。

・蛇の毒はリンパ管を通るので、軽く縛って静脈を圧迫する程度でいい。

・そもそも駆血しても意味が無い(NEJM2002)

★海蛇は、縛ったほうがいい。呼吸停止までの時間が延長するので。とりあえず縛ろう。

★傷口を乱切・切開は禁忌!

氷で冷やすと・・・痛みは和らぐ。治りが早くなるわけではない。

Q:蛇にかまれたらどうしたらいいの?

・どす黒く腫れているかチェック
・腫れのマーキング。周囲計測をする。15〜20分ごとに。
・15〜25%はdry bite(毒が入らない)なので問題なし。
・毒は毒牙の側溝を通って尖端数mm手前から出る
・多くは1時間以内に腫れる。48時間かかる場合もある

Q:まむしに咬まれちゃった。

→病院に行くまで時間がかかる場合なら、咬まれた直後なら吸い出すのもよい。
(それでも15%程度しか吸い出せない)

★まむし咬症での死亡率は1/1500例

☆毒ありの蛇・・・頭が三角、縦長瞳孔 牙が二本
☆毒なしの蛇・・・頭が丸い、瞳孔丸い

Q:ヘビの毒を飲んでしまった。

→毒は飲んでも大丈夫。胃酸があるからね。
★消化性潰瘍の疾患がなければ毒を飲んでも問題ない

Q:蛇に対する抗血清は?

→腫脹が強ければ抗血清を使う。

抗血清1バイアル
皮内反応7割で陽性。急性副作用25%
→事前にエピネフリン0.25ml皮下注(抗ヒスタミン事前投与は無効)

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2:犬に咬まれちゃったとき

・動物咬傷は犬がダントツに多い。
・感染症は少ない(15%)
・症例に併せて抗生剤を(アモキシシリン、セフトリアキソン)

★アルコール多飲、ステロイド使用、リウマチ、糖尿病、肝硬変、無脾症などで感染リスク高い。

☆受傷12時間以内に腫脹 → Pasteurella multocida
・エリスロマイシンはPasteurellaに無効

★ 破傷風予防をすることが大事。破傷風トキソイド投与を行う。

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3:猫に咬まれちゃったとき

★猫咬症は膿みやすいから全例に経口抗菌薬が必要。

★歯が折れて残ることがあるので処置に注意

・酷いときは、蜂窩織炎になってしまうこともある。

・咬傷は切開を加えてのデブリードマンを行う。

☆猫ひっかき病 Bartonella henselae
・3〜10日潜伏期→水泡、膿疱、リンパ節腫脹、発熱、筋肉痛が生じる。数ヶ月で自然治癒する

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4:人に噛まれちゃったとき

・けんかして相手の前歯にあたるなどすることが多い。
・だから、みんな来院が遅い!

★1/3の例が、深くまで達している。

★深くまで達すると、骨髄炎16%、化膿性関節炎、腱鞘炎になりやすい。

★★ 人咬症の指の切断率は7%!!

・1週間ぐらいして膿んでくる。
・50%以上が混合感染(溶連菌、黄色ブドウ球菌、嫌気性菌)

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5:蜂に刺されちゃったとき

・ミツバチならまぁ大丈夫と思われる
★やばいのはスズメバチ、アシナガバチ

★針が残ってないか確認する

★アナフィラキシーショックになってなければ、患部にリンデロンVG軟膏。
 内服で、セレスタミン3T3x、あと疼痛にカロナール

★アナフィラキシーならアドレナリン0.3mg筋肉注射
 加えて、ソルメドロール200mg+生食100mlを点滴で!
posted by さじ at 02:03 | Comment(0) | 救急

2012年04月07日

麻酔科医が何故か不足しているらしいのだが。

麻酔科医の不足 拍車

 麻酔科医の数が各地で不足している。道内でも一部地域で人数を縮小したり、非常勤へ変更したりする動きが相次いでいる。医師の全体数の不足も指摘される中、医療関係者や自治体は対策を迫られている。

 根室市立根室病院と釧路市の釧路赤十字病院では、常勤の麻酔医が4月からいなくなる。苫小牧市立病院では4月以降、常勤麻酔医が3人から1人に減る。麻酔科医は札幌医大や旭川医大から派遣されてきたが、麻酔医の退職に伴う交代要員が不足していることなどが理由という。両大学はこれら2病院を含め、これまでに道内の7病院に麻酔科医の態勢縮小を伝えている。

 麻酔科医は手術中の麻酔措置だけでなく、手術後も患者の呼吸や血圧などを確認する役割を担うなど、その役割は幅広い。しかし、医師不足による激務を背景に全国的な麻酔科医の不足が数年前から指摘されており、専門外の医師が麻酔を担うケースも多かった。非常勤の麻酔科医のみの病院の場合、緊急手術ができずに、患者を別の病院に搬送しなければならない可能性も出てくる。

 今回の派遣見直しについて、両大学ともに医局員の女性医師の妊娠・出産時期が重なったことなどによる「一時的な医師不足」を理由に挙げる。専門化が進む勤務医の中でも麻酔科医は女性医師の比率が比較的高く、札幌医大で3割近く、旭川医大で約2割。それぞれ4〜6人が産休や育児休暇を取得する予定だが、代わりの麻酔科医を見つけることが難しい、という。

 苫小牧市立病院は市と地元医師会と協議の上、常勤医1人に加え、麻酔専門医の資格のある開業医2人が協力する一時的な態勢を整えた。病院で麻酔管理が必要な手術の数は年間約1700件にのぼることもあるが、麻酔科医1人が管理できるのは年500件程度という。病院事務部は「現状でも過剰な負担。今後は手術を待ってもらう事態になりかねず、引き続き医師確保に努めたい」と危機感を募らせる。

 釧路赤十字病院は短期で交代する非常勤医3人態勢に。麻酔管理が必要な手術は年間2400件前後と多く、二瓶和喜病院長は「外来診療により手術が夕方に集中することも負担になっている」と手術管理や外来患者の制限を検討し始めた。

 医師不足は麻酔科医に限らない問題で、「たまたま麻酔科医で表面化したが、他の診療科でも起こりうる」と道の担当者。背景には、04年から導入された新医師臨床研修制度の影響があり、学生が大学卒業後に研修する医療機関を希望し、研修医を募集する各医療機関とお見合いさせる「マッチング」方式に変わり、各地にまんべんなく医師を供給する流れが変わった。研修先は、その後の勤務地にも影響があるとされる。

 医師臨床研修マッチング協議会によると、昨年は道内61病院の募集定員412人に対し、希望したのは279人。マッチ率は67・72%と全国平均(75・36%)を下回っている。

 札幌医大で2007年度から、旭川医大で08年度から、入試枠に「地域枠」を設け、卒業後の研修先を道内に誘導する試みを続けている。また、北海道大、札幌医大、旭川医大と道などでつくる北海道医療対策協議会は2月、国に「医師確保のための提言」を提出、臨床研修制度について医師不足地域での臨床研修期間(原則1カ月以上)を延ばすことなどを求めている。

 熊本県山鹿市では、昨年末までに定年の65歳を超えても勤務できるように市条例を改正し、山鹿市民医療センターには1月から68歳の医師が通う。同施設では約2年半ぶりの常勤麻酔科医だ。長崎大では出産や育児などで医療現場を離れた女性医師の職場復帰を支援するプロジェクトを06年から始め、17年ぶりに現場復帰を果たした麻酔科医もいる。

 最高年俸3500万円を提示して募集をかけたのは大阪府泉佐野市の市立泉佐野病院(現りんくう総合医療センター)だ。4人いた常勤の麻酔科医が08年3月末にいずれも退職予定だったことから、新年度に向けて1年限定で募集、2人を確保した。



 3500万は凄い・・・。

 最近麻酔科って人気だと思うんですけどねぇ。患者と接したくない人、自分ひとりで全部やりたい人にとっては最高の職場だと思うんですが。

 麻酔科の最大のデメリットは、復職する人が少ないところでしょうかね。熱意もって麻酔かけてる人は外科にも理解ありますし、患者のことをすごく考えてますけど、印象のわるい麻酔科医は、なーんか人(医者と患者)を小ばかにしたような、ね。多分発達障害系で、何となく医者になっちゃった人なんでしょうけれども。命を預かる者として、しっかり医療に勤めていただければと思いますけれどね。そうすれば自然と麻酔科不足も解消していくんじゃないですかね、全体の問題として。
posted by さじ at 19:46 | Comment(0) | 救急

2012年04月05日

アナフィラキシーショックのときの対応まとめ

アナフィラキシーの対応

・ライン確保、補液開始(乳酸リンゲルを1000ml〜2000ml急速投与)
・同時にボスミン(エピネフリン) 0.3mlを筋注。(大腿四頭筋に)
(抗ヒスタミン薬のポララミン、ソルメドロール投与を考慮。ソルメドは速効性なし)
・酸素投与(6L)

★ボスミン1A=1mg/1mlであることを忘れない。
成人は0.3ml投与。
1mg投与してしまうと致死性不整脈を起こす可能性もある。

ショックが改善しない場合:10倍に希釈(原液が0.1%なので1万倍希釈)したボスミン1〜5mlを5分かけて静注。それでも改善しない場合、1〜4μg/分で持続投与。

α作用:拡張した末梢血管収縮、蕁麻疹や声門浮腫を軽減
β作用:気管支痙攣、心機能改善、肥満細胞や好塩基球からの伝達物質遊離を抑制


・抗ヒスタミン薬
ポララミン(H1受容体拮抗薬)5mg
か タガメット(シメチヂン)300mg、ザンタック(ラニチヂン)150mgなどのH2受容体拮抗薬を
ゆっくり静注か点滴。

症状が続く場合は経口投与
ポララミン2mg 3T3x タガメット200mg 4T2x

☆最初にやらない。抗ヒスタミン薬は最初に投与すると末梢血管を拡張させてしまい血圧低下を起こす

・ソルメドロール
再発予防にしか使えない。
ハイドロコートン200mg〜500mg か ソルメドロール125mgを静注
アナフィラキシーの二峰性を防ぐ再発予防のため。

・喘息発作の併発
喘息発作併発の場合はβ刺激薬(ベネトリン)を0.3〜0.5ml(1.5〜2.5mg)+生食2mlを吸入


★ボスミンで効果ない場合★
β刺激薬服用中の患者の場合、効果ないときがある。
そんなときはグルカゴン1〜2mg(1〜2単位)を5分以上かけて静注する。
posted by さじ at 01:21 | Comment(0) | 救急

2011年09月18日

名古屋大学病院の3年目救急部医師、腹膜炎を便秘と誤診し死亡。

腹膜炎を便秘と診断後に死亡…病院が遺族に謝罪

 名古屋大学医学部付属病院(名古屋市昭和区)は8日、2009年2月に救急外来を受診した名古屋市の70歳代女性の腹膜炎を発見できずに帰宅させ、翌日に死亡する医療事故があったと発表した。

 同病院によると、女性は同月10日、腹痛や吐き気を訴えて来院。医師になって3年目の40歳代の男性研修医がレントゲン撮影などをしたうえで「習慣性の便秘」と診断し、薬を処方して帰宅させたが、女性は翌11日朝に自宅で意識を失い、別の病院で死亡した

 女性は来院した時点ですでに大腸に直径1・5センチ程度の穴があいていた疑いが強く、レントゲンにも腹腔内に空気が漏れ出ている様子が写っていた

 外部識者らによる事故調査委員会は「研修医の知識・技量では発見できなかったのはやむを得ない」とする一方、「経験豊富な医師なら異常に気付いた可能性が高い」と指摘。国の指針を基にした当時の救急外来部門の取り決めでは、研修医でも3年目からは一人で診療を行い、患者の帰宅の可否を判断できることになっていたため、「救急専門医らが研修医の経験不足を補ったり、指導したりする体制を強化すべき」などと提言した。

 名大病院は体制の不備を認めて遺族に謝罪し、今年8月に示談が成立。救急部門の指導医や専従医師を事故当時の3倍の計21人に増やすなどして再発防止を図っているという。女性の長女は8日、弁護士を通じ、「同じことが起きないように委員会の提言を守ってほしい」とコメントした。



 研修医って、えぇー。これは、どうなのか。

 3年目を研修医と表記するのは、一般の人に誤解を与えるような気がします。医師2年目までは「初期臨床研修医」で、これが普通の研修医にあたります。3年目ということは救急部の後期研修医ということでしょうか。(初期研修を終了できず3年目に突入した可能性もなくはないですが)

 まぁ確かに、3年目ならば、レントゲンで見落としても不思議ではない。ですがfree air(要するにお腹の中に空気が漏れたことを示すレントゲン所見)は比較的簡単にみつかりますし、そもそもレントゲンで帰宅させるなら専門医の確認が必要だったのではないでしょうか。それを大学病院の研修でしていなかったというのが疑問。

 高齢者なら症状があまりなかったのかもしれませんが、腹痛に加えて吐き気を訴えているのなら、CTをとっても良かったのでは。

 さる高名な救急医は「救急において、腹部レントゲンは意味がない」と言われています。まぁ、こういう事例をみれば納得ですよね。お腹が痛い=便秘と安易に診断するのは何の意味もない。命を助けるという、救命を主体とする場所において、念のためCTを撮るのは何ら不思議なことではない、と思います。
posted by さじ at 05:30 | Comment(1) | TrackBack(0) | 救急

2011年06月13日

救急隊が病院名を間違えて到着が遅れ、男性死亡。

病院名間違え到着遅れ、男性患者死亡 札幌

 札幌市消防局は12日、指令情報センターの男性指令員が救急搬送の受け入れ病院名を誤って救急隊員に伝え、救急車の病院到着が約10分遅れるトラブルがあったと発表した。搬送された男性は病院到着後に死亡が確認された。消防局は到着遅れと死亡の因果関係について調査を始めた。

 消防局によると、11日夕に札幌市北区に住む50代男性の妻から「夫が『胸が痛い』と言っている」と119番があった。間もなく救急隊が到着し心肺停止状態の男性の搬送を始めたが、指令員は受け入れ先と別の病院名を救急隊に伝えた。向かっていた病院から到着直前に「要請を受けていない」と連絡があり、ミスが発覚。そこから方向転換して受け入れ先に向かった。

 その結果、搬送距離は約6キロ長くなり、到着は約10分遅れた。指令員は「119番が相次いであり、混乱して間違えた」などと説明しているという。遠藤敏晴消防局長は「市民の信頼を損ね大変申し訳ない。経過を詳細に検証する」とコメントした。



 批判覚悟で言うならば、

「ミスしたほうは勿論悪いけど、そもそもの原因は119番が安易に使われていることだよね」

 いや実際ミスはミス。大いに反省すべきだけど、あのシステムってのかね、間違えてもおかしくないんじゃないかと思うんだけど。カーナビに自動的に表示されるシステムとかできないもんかね。
posted by さじ at 17:23 | Comment(3) | TrackBack(0) | 救急

2011年06月03日

勤務外でラインさして救命処置。。。停職6か月

勤務外で救命処置 停職6か月

 茨城県石岡市の消防本部の救急救命士の男性が、勤務が休みだったことし4月、交通事故の現場で救命処置を行っていたことが分かりました。法令では、救命処置を勤務時間外に行うことは認められておらず、消防本部は、この救命士を停職6か月の懲戒処分としました。

 懲戒処分を受けたのは、石岡市消防本部の救急救命士で54歳の男性です。石岡市消防本部によりますと、救命士の男性は、勤務が休みだったことし4月、静岡県の東名高速道路で交通事故の現場に居合わせた際、けがをした男性の腕に注射針を刺すなどの救命処置を行ったということです

 法令では、救命処置を勤務時間外に行うことは認められておらず、処置をとる際に本来は必要とされる医師の指示も受けていなかったということです。また、注射針などは、業務以外に持ち出しを禁じられた消防本部の備品だったということです

 石岡市消防本部は、法令に抵触する可能性が高いとして、救命士を先月31日付けで停職6か月の懲戒処分にし、男性は依願退職しました。消防本部の調査に対して、救命士は「震災後、同じような事態が起きた際に、すぐに処置できるよう備品を持ち出していた。注射をしたのは、搬送先の病院ですぐに手当てを受けられるようにするためだった」と話しているということです。石岡市消防本部は「人命救助を目的とした行動であっても許されないことで、再発防止に努めていきたい」としています。



 まあ法律でそうあるなら仕方ないかもしれないけど・・・罰則厳しすぎませんかね。

 
posted by さじ at 18:23 | Comment(4) | TrackBack(0) | 救急

2011年05月21日

救急医療を充実することができた医療機関はわずか19%に留まる。

救急医療の充実・改善は19%−昨年度改定影響調査

 昨年度の診療報酬改定で救急医療などに重点的に点数が配分されたものの、救急医療を「充実・改善することができた」医療機関が19.0%にとどまることが、厚生労働省の調査で分かった。「充実・改善できなかった」と回答した医療機関は倍近い37.0%で、残りは無回答だった。

 調査は、「ハイケアユニット入院医療管理料」「特定集中治療室管理料」「救命救急入院料」などのいずれかの施設基準を届け出ている全国の医療機関1274施設を対象に実施。494施設から回答を得た(回収率38.8%)。

 それによると、改善できた理由として、「救急医療に係る点数(妊産婦緊急搬送入院加算など)が引き上げられた」などが挙がった。一方で、改善できなかった理由としては、「改定幅が不十分」「救急医療の専任医師の確保が困難」などが挙がった。

 また、改定後にハイケアユニット入院医療管理料などに上乗せする各加算の施設基準の届け出状況を聞いたところ、「妊産婦緊急搬送入院加算」が改定前と比べ0.8ポイント増の56.9%、「救急医療管理加算・乳幼児救急医療管理加算」は3.2ポイント増の91.3%、「ハイリスク分娩管理加算」は4.1ポイント増の49.8%、「新生児入院医療管理加算・新生児治療回復室入院医療管理料」は3.4ポイント増の10.3%となった。

 さらに、院内トリアージの実施状況を聞いたところ、22.3%の施設が実施していると回答。
効果については、▽重症患者への早期対応が可能になった▽患者の状態を適切に評価できるようになった▽診療科の振り分けが円滑になった―などが挙がった。

 救急医療などへの加算をめぐっては、昨年度の改定で救急医療管理加算が600点から800点に引き上げられたほか、妊産婦緊急搬送入院加算が5000点から7000点になるなどした。また院内トリアージについては、来院した患者にトリアージを行っている医療機関を評価する「院内トリアージ加算」が新設された。



 救急医療も、本気で取り組むとすごく面白い学問です。

 そう、学問として面白い。公衆衛生や統計学を駆使して、鑑別を挙げたり緊急度の高い疾患を除外するための身体所見や問診をとったりと考えながら実践する学問です。

 本来なら日本全国でやるべきですが・・・救急医が少なかったり、マンパワーをそこまでかけれなかったりするのでなかなか困難なのが現状か。
posted by さじ at 16:37 | Comment(0) | TrackBack(0) | 救急

2011年05月03日

東日本大震災、被災地の妊婦について神戸大病院医師に聞く。

災地の妊産婦は 派遣の神戸大病院医師に聞く 

 東日本大震災で被害が大きかった宮城県石巻市で、神戸大医 学部付属病院産科婦人科(神戸市中央区)の医師2人が妊産婦らを支援した。石巻市ではすべての産婦人科医院が被災し、石巻赤十字病院に妊産婦が集中。同病院で診療や手術に当たった2人は「家を失ったことなどが影響して、入院中の産婦が体調を崩すこともあった」と活動を振り返った。

 石巻市では4カ所ある産婦人科医院がいずれも被災し、派遣時はうち1カ所がようやく外来や分娩を再開。妊産婦が集中した石巻赤十字病院では、正常分娩なら、通常より早い産後3日目程度で退院してもらうなどの対応を取っていた。

 2人は、避難所なども巡回する必要がある常勤医らの支援として、分娩や外来、妊産婦健診などを担当。帝王切開手術も3日連続で実施した。

 妊産婦には、被災の影響もうかがえた。30代の女性は、帝王切開による出産の約3日後から血圧が上昇した。話を聞くと「津波で自宅を流され、夫が職を失い、先行きが見えない」などと涙を流した。精神的なダメージが高血圧につながったとみられる

 健診では、泥だらけの母子手帳を持参する女性がいた。車に乗っていて津波に遭遇し、窓から逃げて助かったという。常勤医からは「津波を避けるため屋根の上に逃げ、2〜3日救助を待った妊婦もいた」という話も聞いた。避難所から外来に訪れた20歳代の妊婦は、風邪が治らないと訴え「避難所では水が不足し、うがいや手洗いが十分できない」と嘆いていた。



 尊い命を抱えながらの避難、被災地生活はさぞかし大変だったことでしょう。。

 ボランティアで参加した産婦人科医の方々もおつかれさまでした。

 この糧を生かして、今後こういう災害時のマニュアルなどがあると、より妊婦を助ける事に繋がると思います。災害から色々得ないと、前に進めませんからね。
posted by さじ at 07:39 | Comment(0) | TrackBack(0) | 救急

2011年05月02日

日本医師会、被災した開業医に月30万円の給付金を提供。

日本医師会、被災開業医に月30万円給付へ

 東日本大震災で、診療所など地域医療を担う施設が大きな被害を受けたことから、日本医師会は医療活動を続ける開業医らに独自の支援金給付に乗り出した。

 また、被災地での実態調査を始め、政府に医療機器の再購入やスタッフ雇用への補助、債務の免除などを求める方針だ。

 宮城、岩手、福島各県医師会などによると、宮城県で沿岸部を中心に病院9か所と診療所68か所が全壊し、病院53か所、診療所327か所が一部損壊。医師9人が死亡した

 岩手も57の医療機関が被害を受け、このうち19か所が全壊した。医師2人が死亡し、3人が行方不明。福島は、いわき市で診療所9か所が全半壊している。

 規模が小さい診療所などへの支援は手つかずで、再開を目指す開業医からは「壊れた医療機器の購入などの負担が重い」と経済的な問題を訴える声が相次いでいる。

 日本医師会は会員らから寄せられた義援金を、診療所や自宅を失いながらも再開を目指して診療を続ける医師に1人月30万円を支援金として給付していく。

 同医師会の葉梨之紀常任理事と日本医療救援機構の鎌田裕十朗理事長らが4月29日、宮城県石巻市や南三陸町などで、被災状況や再建に向けた課題について聞き取り調査を始めた。日本医師会は、岩手、福島、茨城県でも調査を行っている。

 石巻市で内科医院を開業していた班目仁さん(53)は、津波で2階建ての医院が屋上まで浸水し、医療機器などすべてが使えなくなった。一時は勤務医への転身も考えたが、「慢性疾患を抱える患者にとって開業医は必要」と再開を決めた

 同市内の郊外に新たな診療所を開く計画だが、2億5000万円ほどかかる見込みで、「補助や融資の返済猶予期間を延長するなどの予算措置があれば」と話す。

 葉梨常任理事は「開業医が減ると、地域医療体制が崩壊してしまう。被災地での開業医への支援は重要だ」と話している。



 診療所の設備もお金バカにならないですもんねぇ・・・。

 それでもこういうところで医療を行おうとする志をもった医師を、全国的にサポートしなければなりませんね。
posted by さじ at 20:11 | Comment(0) | TrackBack(0) | 救急

2011年04月25日

東日本大震災の被災地で食物アレルギーの対応が不十分。

東日本大震災 食物アレルギー対応に遅れ…66自治体調査

 東日本大震災の被災地で、食物アレルギーに対応した食料の備蓄や受け入れ態勢が整備されていないため、子どもを含む患者らが命の危険にさらされるケースが相次いでいる。毎日新聞が都道府県と政令市計66自治体に取材したところ、アレルギー対応食品の備蓄があるのは20自治体(30%)で、アレルギー用粉ミルクの備蓄は15自治体(23%)しかない。受け入れ態勢が整備済みなのは5自治体(8%)だった。阪神大震災や新潟県中越沖地震でも問題化したが、教訓が生かされていない形だ。

 岩手県陸前高田市で母親(45)と2人で暮らす女子高校生(17)は小麦と貝類にアレルギーがあり、小麦を含む食品で呼吸困難になったこともある。

 津波で家を流され病院に避難したが、届けられる食品はパンやカップめんなど食べられないものばかりだった

 何日か待ったが状況は変わらず、「これしか食べるものがない」と無理にパンを食べたところ、全身に皮膚炎の症状が出た。医師に薬をもらったが、かゆくて寝られず、シーツは血だらけに。別の避難所の親戚に回ってきたおにぎりを分けてもらうなどして食いつないだ。

 ようやく状況が好転したのは先月下旬。避難所に「アレルギーの人、いませんか」という声が響いた。患者団体「盛岡アレルギーっ子サークル・ミルク」(盛岡市、藤田美枝代表)のメンバーが食品を届けに来たのだ。現在は仮設住宅に移り、症状も安定した。母親は「避難所では『これは食べられない』と言える雰囲気ではなかった。わがままととられるのも怖かった。行政にもアレルギー対応食品への認識があれば助かるのに」と嘆いた。

 同県釜石市の佐々木昌子さんは、ダウン症の長女結有さん(7)と自閉症の長男凱君(5)がおり、凱君は小麦と卵にアレルギーがある。佐々木さんは車で寺に避難し、そこで車を津波に流された。手近にあったアレルギー対応食品を持って避難したが、すぐに尽きた。凱君は常に動き回るため避難所になじめないことから同市内にある夫の実家に移ったが、車がないため買い出しもできない。2人の子を抱えて疲労が極限に達したころ、知人から同団体の活動を聞き、対応食の援助を受けた。佐々木さんは「行政はあてにならない」とあきらめの表情だった

 食物アレルギーは、発疹やぜんそく発作などの症状が表れ、重篤な場合は死に至ることもある。例えば小麦に強いアレルギーがある場合、普通のしょうゆを使った食品も食べられない。厚生労働省の研究班が05年にまとめた調査によると、食物アレルギーがある人の推計割合は乳児期が10%、3歳児で約5%、全体では1〜2%という。



 特に最近は、アレルギーもちの子供も増えてますからね。

 もし今後、こういった災害に迅速に対応するためには、「被災地に食料を送る」ことを最優先するのは当然ですが、「送る食料に対してアレルギーをもつ人もいるかもしれない」ということでどんなアレルギーに対しても適切に対応できるようなスタンスが一番です。

 いま、炊き出しを行う運動も各地で盛んに行われているみたいですが、どうでしょうか、アレルギーのことを少し配慮して、そういったことに気を配ることも、「余裕のある非被災者」だからこそ、できるのではないでしょうか。

 特にこうやって情報が普及し食物アレルギーの成分表示なども盛んに行われている近代だからこそ、できることも増えてくるのではと。

 ◇アレルギー対応食品◇

 食物アレルギーを持つ人のために原因となる原材料を除去した食品。食品衛生法が表示を義務づけている「特定原材料」7品目(卵、乳、小麦、ソバ、落花生、エビ、カニ)や、表示が推奨されている18品目(大豆など)が含まれていない食品が該当。災害備蓄用には湯や水を注ぐだけで調理できる米飯(アルファ米)のうち、こうした原材料が使われていないものが一般的。
posted by さじ at 01:42 | Comment(0) | TrackBack(0) | 救急

2011年04月18日

三兄弟が被災地で診療所を新たに開設。

町民がいる限り」医師3兄弟、閉鎖病院に診療所 岩手

 津波と火災で中心部が壊滅的な被害を受けた岩手県山田町で11日、被災した医師の兄弟3人が新しい診療所を立ち上げた。場所は5年前の移転で閉鎖されていた旧県立病院の建物。もともと医師不足にあえぐ町では、新しい県立病院を含め大半の診療所が被災。自立した診療態勢を取り戻す第一歩を踏み出した。

 再建の中心となるのは、山田町の医療の中心を担っていた「近藤医院」の3兄弟。整形外科医の長男近藤晃弘さん(51)と内科医の三男勝則さん(47)、四男雄史さん(42)だ。

 11日朝、約20人の患者が待合室でストーブを囲み診察開始を待った。診察室では、勝則さんが「やっとここまで来た。これからまた新しい第一歩を頑張りましょう」と兄と弟、看護師らに声をかけた。

 行方不明の夫を捜して歩き、足が痛くなったという近くの佐々木季子さん(56)は、3兄弟の診察を待ち望んでいた。「地元のお医者さんががんばってくれると心強い。不安なこともたくさんあるけど頼りにしています」

 近藤医院は、3階建てのうち2階まで津波で水没した。兄弟たちは医院の1階で診察中だったが、患者や職員を裏口から避難させ、無事だった。以後、3人は避難所になっている町立山田南小学校で応援の医師らとともに診療に当たってきた。

 町内にいた医師は3兄弟含めてもともと8人。唯一の総合病院だった県立山田病院も、整形外科医と外科医しかおらず、今回の津波で1階が水没。4カ所あった診療所も3カ所が被災し、医師1人の行方が分かっていない。医療派遣チームの帰還後の町の医療態勢が危惧されていた。

 そのため一時的な診療所として、近藤3兄弟が町側と調整してきたのが、県立山田病院の旧建物の一部。2006年11月に現施設に移転した後は使われておらず、中心部にありながらも津波にも火災にものまれずに残った。すでに解体が決まっていたが、建物を所有する町は、暫定的な使用を許可した。

 心電図やエコーといった機器はレンタルし、X線撮影は被災しなかった診療所に借りる。晃弘さんは「診療所はやっぱり海の見える場所がいい。私たちは山田に骨をうずめるつもりだ」。雄史さんは「町民がいる限り、空白期間を作らずに医療を提供し続けることが、私たちの責任」と話した。



 医師の鑑ですな。

 こういう、地元に密着した医師というのは、医師としてのやりがいが都会のそれとは違うんでしょうねぇ。いずれ体験してみたい領域ではあります。でもやはりそのためには全身をしっかり診れるようになる実力をつけなければなりませんので、ある意味都会の最先端医療以上にハードルは高いか。
posted by さじ at 00:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | 救急

2011年04月17日

東京DMATで活躍した佐々木医師(帝京大、救急医学)に聞く

研修医は被災地の戦力」−岩手、宮城で支援の佐々木医師

 東日本大震災の発生から、まもなく1か月がたとうとしている。多くの医療機関がダメージを受けた被災地。地域の医療体制が震災前のレベルにまで戻るには、相当の時間が必要だ。発災直後に東京DMAT(災害派遣医療チーム)として宮城県気仙沼市で活動し、さらに3月31日からは岩手県立宮古病院で医療支援に当たっている帝京大医学部の佐々木勝教医師(救急医学講座)は、「長期にわたる医療支援の戦力」として、研修医ら若手医師の派遣を訴えている。

―被災直後の気仙沼市では、どのような活動をされたのでしょうか。

 発生翌日の3月12日から14日まで、医療が必要な避難者のトリアージと搬送を主に行いました。東京DMATは、東京消防庁の救助隊と一緒に動きますが、まだ街のあちこちが燃えていて、いわゆる「がれきの下の医療」ができる状態ではありませんでした。生死がはっきり分かれてしまう津波という災害特性からも、そうした活動の場は多くなかったと思います。

―現地の様子は。

 これまで見たこともない光景が360度、広がっていました。物の焼ける匂いがして、「東京大空襲の後は、こんなふうだったんだろうか」とさえ思いました。安易にカメラを向けたりしてはいけないような気がして、1枚も写真を撮っていません。

 孤立していた鹿折中学校には、400-500人の住民が避難していました。もともと高齢者の多い地域ですが、近くの老人ホームの入所者も集まっていて、寝たきりに近い人もいました。やはり糖尿病の既往がある人が多く、意識障害を来していました。胃ろうの経管栄養を投与できず、衰弱も目立ちました。若い人も、濡れたままの衣服を着ていたために低体温症を起こしていました。津波による下肢の外傷が多かったのも特徴的です。中には、歩けないほど足が腫れている人もいました。何とか機能していた気仙沼市立病院に全部で45人ほどを搬送しました。

―これまでの活動との違いなどは感じましたか。

 これほどの大規模な災害での活動は初めてでしたが、これまで行ってきたDMAT訓練などのシミュレーションとの一番の違いは、被災地域がとにかく広いこと。一般的な訓練では、これほどの想定はありません。特に困ったのは、通信手段がないことです。都市型の災害・事故で使うようなトランシーバーは、役に立ちません。衛星携帯電話も台数が限られ、十分ではありませんでした。また、東京のような都市部なら、主要病院が幾つか残るでしょうが、今回は、後方病院が被災して機能しませんでした。気仙沼では、奇跡的に市立病院が残り、医療が必要な被災者を搬送できましたが、そこから後方に送れないので、数日後には次々に運ばれて来る患者や薬をもらいに来る被災者であふれてしまったようです。

「こころのケア」の重要性も次第に指摘されてきています。

 市内の総合運動場でも、救出されてヘリで運ばれて来る被災者のトリアージを行いましたが、われわれの後ろでは「行方不明の家族が乗っているんじゃないか」と探しに来た人たちが、じっと待っている。それに、現地の病院のスタッフ自身も被災者です。支援に入った医療者で、帰るころにはぐったりしていた人も少なくありませんでした。肉体的な疲れもあると思いますが、やはりこうした被災地の状況に心を痛めたようです。被災した方々のこころのケアはもちろん重要で、これからそういうニーズが増えてくると思いますが、支援に入る人も含めて医療者に対するケアも大切になるでしょう。

―3月末からは、岩手県の医療支援にも加わっていらっしゃいます。

 県立宮古病院で救急外来をサポートしています。帝京大の救急医と内科医、研修医でチームを組み、日本医師会のJMATとして入りました。今後もメンバーを交代しながら、数か月の支援を続ける予定です。

 もともと医師不足で大変なところですが、今回の震災で近隣の病院が機能しなくなってしまい、患者さんが集中しています。1日に40-50台の救急車が来るほか、自力で歩いて来る患者さんもかなりいます。肺炎の患者さんが多く、津波に遭ったときに汚染水を飲んだことによるケースも目立つようです。緊急手術が必要な症例は、約2時間かけて盛岡市まで運んでいます。

 医療支援が長期化する中、若い医師の力が必要です。専門に限らず幅広く患者を診ることができ、体力も柔軟性もある。被災地では重要な戦力になります。本人にとっても、限られた医療資源で活動することやその限界を知る貴重な経験になるはずです。機会があれば、多くの若手医師の皆さんに被災地の医療支援にぜひ参加してほしいと思います。



 実際被災地で求められているのは、大学病院勤務のン十年クラスの医者よりも、フレキシブルに動けて体力的にも問題なく、かつ、総合的に診て判断することのできる医者でしょうねぇ。救急外来などで鍛えられている3〜6年目の医師がちょうどいいのでは、と思いました。
posted by さじ at 22:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | 救急

緊急被曝医療を学ぶプログラムを福井大学で

被ばく患者、救命は? 福井大付属病院医師ら放射線測定器使い実習

 緊急被ばく医療を学ぶ演習プログラムが15日、永平寺町の福井大付属病院であり、同病院の医師らが、被ばく患者が運ばれた際の対応法を実習した。

 原発立地県にある同病院が2009年に、敦賀市、敦賀市立病院と創設した「緊急被ばく医療に強い救急総合医養成コース」の一環。東京電力福島第1原発事故の際にも、医療支援で現場に向かった福井大付属病院副院長の寺沢秀一医師らが、救急部、総合診療部の30人を指導した。

 寺沢医師は、目に見えない放射線への心構えを「汚染のある患者に1時間処置しても、胸部エックス線撮影時の被ばく線量の6分の1」と説明し、被ばく者の救命処置や搬送をちゅうちょすることがないように助言。

 服を脱いでもらうことで、大部分の汚染が除去されることや、汚染を拡散させないため、床やストレッチャーをシートで覆う「養生」作業が必要なことなどを語った。

 参加した医師らは、放射線測定器で、汚染の程度を判断したり、患者への除染などをしたりして、緊急時の対応を確認した。指導した同病院救急部の小淵岳恒医師は「相手は目に見えないが、測定器もある。『正しく怖がる』ことが必要」と語った。



 放射能問題、なかなか難しいですね。

 まあ確かに体内に放射能を吐き出す物質を取り込んでしまった場合、ずっと放射線が出続けているわけで。逆に言えばそれ以外はほとんど無害なんですが。

 今更のようにCTとかを怖がる方も多いようです。でもCTは一瞬出るだけなんで。1回や2回あびようが無害です。
posted by さじ at 17:59 | Comment(2) | TrackBack(0) | 救急
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