[生殖]の記事一覧

2010年01月05日

好きだと相手に伝えるポーズには、味覚細胞が関連している。

愛のポーズは味覚で決まる

 “好きだと相手に伝えるのは難しい。ちょっと照れくさいけど、ウィンクしてみようか。”

 求愛はどんな動物にとっても、次世代を得るための大事な活動です。東北大学大学院生命科学研究科の小金澤雅之助教と山元大輔教授は、首都大学東京の松尾隆嗣助教らとともに、ショウジョウバエの雄が味覚を頼りに雌への求愛ポーズを決めていることを発見しました。

 ショウジョウバエの雄は、通常、雌に向かって片方の翅だけを振るわせる求愛行動をしますが、ある味覚神経細胞の働きを、毒素を作る遺伝子を利用して止めると、ハエの雄は両方の翅を同時に動かすようになり、求愛がうまくいかなくなりました。いわば、片目を閉じるウィンクができなくなって(片翅だけを動かせなくなって)、両目を閉じたら(両方の翅を同時に動かしたら)台無しになった、というこの成果は、12 月24 日の英国科学誌Current Biology(カレントバイオロジー誌)のウェブサイト上で公開されました。



 へぇー。何でなんでしょうね。不思議。「何でキスをするようになったのか」という問題に似てる不思議さがあります。

 恋愛というものを科学的にとらえるのはなかなか難しいんですが、この研究のように、人に対してもより高いレベルで何らかの因子と関連づいているんだろうな、と。そういう研究は非常に面白そうだな、と思いました。

 全然関係ないんですが、私も先日、「好きだと相手に伝えて」きました。ちょっとどころか、ものすごく照れくさかったんですけれど、伝えることができ、また、お付き合いしてもらえることになったので、飛び上がるほど嬉しかったですね。

 何かうまくいかないことがあったときだけでなく、「何にもない日常」に対しても鬱状態に陥ってしまうこともある私ですけれど、好きだと伝えて、そこまで親しく接してこれなかった女性と繋がりを持つことができて、心底嬉しく感じますし、そのおかげで、今は凄く落ち着いています。

 何と言いますか、やはり恋愛というものは人を動かす上で大事な因子なんだなと思います。鬱病で生活もままらなかったような人が、恋愛したり結婚したりして、ストンと腑に落ちて、全く問題なく行動できるようになった人もいますしね。


posted by さじ at 06:33 | Comment(4) | TrackBack(0) | 生殖

2009年12月26日

男性不妊の治療に繋がる、ゲノムの守護神を発見する。

「ゲノムの守護神」発見

 雄の生殖細胞で「ゲノムの守護神」として働いているタンパク質を、京都大の中辻憲夫・物質―細胞統合システム拠点教授と中馬新一郎・再生医科学研究所助教らが発見した。男性不妊症の診断や治療への応用が期待できるという。米科学誌「デベロップメンタルセル」に15日発表する。

 中辻教授らは、マウスのゲノムを網羅的に解析し、生殖細胞だけで働いている遺伝子が作るタンパク質Tdrd9の機能を調べた。Tdrd9を作れない雄のマウスの生殖細胞では、遺伝情報を壊すレトロトランスポゾンが異常に増加し、細胞死を引き起こして精子が全くできなかった

 Tdrd9には、レトロトランスポゾンのRNAを選択的に細かく切断する機能があった。レトロトランスポゾンのRNAを切断して飛び回れなくするとともに、切断されたRNAがレトロトランスポソン本体に作用し、発現が抑えられていることが分かった。

 Tdrd9の機能異常が無精子症の原因の一つになっている可能性があり、Tdrd9を標的とした男性不妊症の遺伝子診断や治療が期待できる。また、レトロトランスポゾンと機能が似ているレトロウイルスが原因の白血病やがんの治療にも応用できる可能性があるという。



 ゲノムの守護神…カッコいいです。

 レトロトランスポゾン

 ゲノムを飛び回る遺伝子「トランスポゾン」の一つ。本体のDNAからいったんRNAにコピーされて増幅し、再びDNAの中に組み込まれる。動物の進化にかかわるとされるが、無秩序な増幅は遺伝情報を壊し、生殖にも影響する。
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産婦人科医、10年ぶりに増加の傾向に。

産婦人科医10年ぶり増…研修制度見直し効果

 全国の産科・産婦人科の医師数が昨年、10年ぶりに増加に転じたことが17日、厚生労働省の2年に1度の調査でわかった。訴訟リスクや過酷な勤務条件による医師の産科離れが指摘されているが、厚労省は「臨床研修制度の見直しなどで、新人医師が産科・産婦人科を選ぶ割合が増えている」としている。

 調査によると、2008年末の産科・産婦人科の医師数は1万389人で、前回調査(06年末)の1万74人から315人(約3%)増えた。しかし10年前の1万1269人からは約8%減。医師総数が27万1897人で10年前から約15%増えたことに比べると、落ち込みが目立つ。また、15〜49歳の女性10万人あたりの産科・産婦人科の医師数は39・8人。都道府県別では徳島が56・3人と最も多く、最も少ない奈良の28・3人と倍近い開きがあった。



 もともと、産婦人科というのは人気の科の条件を備えていますからね。

 まず、やりがいがある。生命の誕生を垣間見れる職であるし、骨盤外科医として、女性の生殖器関連の癌の治療など、全てを産婦人科の手で行うことが出来る。生殖補助医療など、幅広いお産ジャンルは数あれど、行えるのはプロの産婦人科医だけ。

 ただ、訴訟訴訟で馬鹿みたいに訴えまくった結果、産婦人科医は危険な仕事という認識が生まれてしまい、減少していましたが。今後はもっと増えてもおかしくないんじゃないですかね。産婦人科というジャンルが幅広いために、自分のやりたいことを選んで出来る上、どこへ進んでも絶対に需要はあるわけですから、食いっぱぐれもない。

 研修制度がどうのというより、訴訟沙汰が続いたために、無過失補償制度などが導入され、産婦人科医を保護する風潮ができはじめてきたから、ではないでしょうかね?
posted by さじ at 03:29 | Comment(1) | TrackBack(0) | 生殖

2009年11月17日

不育症でも専門外来を使えば8割以上が出産できていた。

「不育症」治療で8割出産できた 厚労省研究

 妊娠した女性の4割が流産の経験があり、流産を繰り返す不育症も16人に1人の割合でいることが、厚生労働省研究班による初の実態調査でわかった。不育症の女性の4割は強い心のストレスを抱えていた。一方、専門外来で検査、治療した人のうち8割以上が無事、出産できていた。研究班は夫婦だけで悩まずに専門医を受診するよう呼びかけている。

 研究班には、富山大、名古屋市大、慶応大などが参加。発生頻度は、名古屋市大の杉浦真弓教授らが調べた。愛知県内で健康診断を受けた一般女性(35〜70歳)503人から回答を得た。このうち、妊娠経験のある458人中、流産した経験がある人は190人(41%)いた。2回以上流産し不育症とみられるのは28人(6%)、3回以上の習慣流産も7人(2%)いた。

 原因は様々で、夫婦の両者か一方に染色体異常がある場合のほか、子宮の形の異常、免疫異常で胎盤などに血栓ができやすい抗リン脂質抗体症候群などが考えられた。

 専門外来を受診した1676組の不育症の夫婦を分析すると、9割で夫婦に染色体異常がないほか、女性の子宮の形にも異常がなく、ほかの原因が考えられた。杉浦教授によると、夫婦に明らかな異常がない場合の多くが、胎児の染色体異常が疑われるという。

 子宮の形に異常がある人は3.2%いたが、うち重症の42人中25人が手術後に出産できた。別の分担研究では、抗リン脂質抗体症候群の場合は血を固まりにくくするアスピリンなどが効果的だった。

 不育症の夫婦全体の8割以上が後に無事、出産に結びついていた。

 しかし、不育症で悩むカップルは多かった。慶応大の丸山哲夫講師は専門外来を受診した150組の心への影響を調べた。77組の夫婦のうち、女性の33人(43%)、男性の11人(14%)に抑うつ傾向が見られた。その原因として、長期の医療機関受診や、高額な治療費などを挙げた。

 研究代表者の斎藤滋・富山大教授(産科婦人科学)は「流産を繰り返すと二度と妊娠したくないと考える人も多い。しかし、最近は、不育症の原因を突き止める方法や治療法もかなり進歩して、多くの人が出産に結びついている。夫婦だけで悩むのではなく、専門医を受診して欲しい」と話す。



 医学は進歩してきております。不育症といえど、検査によってどこが異常なのかを突き止め、また、どうやったら出産できるかを考えて実施することができます。

 今の日本は少子化がどうのといっておりますが、この分野に関しては保険適用外というのがネックなんですよね。ですが、やはり子供を産みたいと思う人は多いもの。一度専門の病院に行ってみてはいかがでしょうか?

 どこの大学病院も混んではいると思いますが、専門性の高い医療を受けることはできると思いますし、大学病院でなくても、最近はインターネットで調べれば、市中病院でもやってくれるところはありますからね。
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2009年11月03日

胚の代謝を評価することで体外受精に成功する確率が高まる

体外受精の成功率向上に胚の代謝評価が有用

 胚の代謝を評価することによって、体外受精(IVF)に成功する確率が最も高い胚を特定できる可能性のあることが、新しい研究で示された。

 米エール大学医学部(コネティカット州)准教授のEmre Seli博士によると、IVFで子宮に戻す胚を選ぶ際の現行のプロセスはほぼ主観に頼ったものであり、運によって失敗に終わることもあれば多胎妊娠になることもあるという。「われわれの目標は、成功の確率が最も高い胚を正確に特定し、妊娠率を低下させずに移植する胚の数を減らし、多胎妊娠の可能性を下げることである」と同氏は述べている。

 今回の研究では、使用済みの胚培養液のメタボロミック(細胞内の全代謝物質の網羅的分析)プロファイル(metabolomic profiles:培養液内での胚の活性を示す独特の化学的特徴)を検討。ヨーロッパおよびオーストラリアの4施設で処置を受けた女性について調べた結果、非侵襲的な胚培養液のメタボロミック評価に基づく生存能力スコアが、妊娠結果に影響を及ぼしていることが判明した。この研究は、米Molecular Biometricsモレキュラー・バイオメトリクス社との提携により実施され、アトランタで開催された米国生殖医学会(ASRM)年次集会で発表された。

 「米国では年間12万5,000サイクルを超えるIVFが実施されており、今回の知見は重要な意味をもつものだ」とSeli氏は述べるとともに、「IVFによる多胎妊娠率の高さは、未熟児出生による死亡リスクや生涯にわたる障害リスクなど、公衆衛生に重大な影響を及ぼしている」と指摘している。



 不妊に悩む夫婦は10%にも及ぶとされています。

 体外受精の技術が向上すれば、多くの不妊症に悩むカップルの負担が大幅に減るでしょう。
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2009年10月08日

完全型アンドロゲン不応症に悩み命を絶った医学生

境界を生きる:性分化疾患/4 告知…娘は命を絶った

 由紀子さん=仮名=は生後6カ月の時、卵巣ヘルニアの疑いで手術を受けた。自分も医師である父正継さん(54)=同=は手術に立ち会い、執刀医の言葉にぼうぜんとした。「卵巣ではなく、精巣のようです」

 検査の結果、染色体や性腺は男性型だが外見や心は女性になる疾患(完全型アンドロゲン不応症)と分かった。夫婦は迷わず女性として育て、本人には「小さい時に卵巣の手術をした。生理はこないかもしれない」とだけ伝えた。

 「出産も結婚も望めない。せめて一人で生きていける力をつけてやりたい」。両親の願いに応え、由紀子さんは医学部に合格。正継さんは「これで体のことを理解できるようになる。医者になるころにすべてを知るのが一番いい」と思った。だが、そうはならなかった。

 大学1年生のクリスマス。由紀子さんは同級生から告白され、交際が始まった。翌春、初めての性交渉がきっかけで生理に似た出血が1週間続き、母親に相談した。正継さんは「昔の診断は間違っていたのではないか」と淡い期待を抱いた。改めて診察を受けようと、娘に初めて病名を伝えた。夏、由紀子さんは「誰にも知られたくない」と、遠くの病院で検査を受けた。

 そこで告げられたのは、親子のわずかな望みをも断ち切る残酷なものだった。

 染色体は男性型の「XY」。子宮や卵巣はなかった。「あの医者、どうしてさらっと『子宮はないね』なんて言えるの?」。そう憤る娘が痛々しかった。

 診断から1カ月後。由紀子さんは下宿の浴室に練炭を持ち込み、自殺した。室内に遺書があった。「体のこと、恋愛のこと、いろんなことがあって……」。携帯電話には自殺直前に彼氏とやりとりしたメールの記録が残っていた。

 由紀子さんは自分の疾患のことを彼氏に打ち明け、距離を置こうと切り出されていたという。まだ若い学生が抱えるには重すぎる事実だったのだろうか。

 娘を失って2年。正継さんは今も「もし過去に戻ってやり直せるなら」と考えてしまう。思春期を迎える前に病気のことを話し、異性との付き合いを制限すべきだった。そのせいで多感な思春期に道を踏み外し、医学生の夢をかなえることも、恋をすることもできなかったかもしれない。「それでも、生きていてほしかった」

 95年から性分化疾患の自助グループ「日本半陰陽協会」を主宰する橋本秀雄さん(48)は部分型アンドロゲン不応症で、心身が男にも女にもなりきれない。親からは何も聞かされずに育った。

 自分の中の違和感に苦しんできた橋本さんは32歳の時、覚悟を決めて母親を問いただした。母親は一瞬たじろいだ後、言葉を絞り出すように話し始めた。

 3歳になっても外性器が小さいままで、国立大学病院を受診すると「半陰陽」だと言われた。男性ホルモンを投与したが、効き目はなく、治療をやめてしまった−−。

 それを聞いた橋本さんは「半狂乱になって母をののしった」。自分の体がどう診断され、何をされたのか。病院に問い合わせたが、30年も前のカルテは残っていなかった。大切なことが分からないままになった。

 母親への思いが変わったのは、自助グループを作ってからだ。多くの親たちの苦しみに触れ「母も精いっぱいのことをしたのだろう」と思えるようになったという。

 本人への告知をいつ、どのようにすべきなのか。医療現場も揺れている。医師たちは親に「本人には絶対に黙っていて」と口止めされる一方で、成長後に自分の疾患を知った子からは「なぜもっと早く教えてくれなかったのか」と非難されることも多い

 東京都内のある専門医は、前の主治医から引き継いだ20歳の女性に「中学生になったころ手術を受けた記憶がある。私には睾丸があって、それを取ったのですか?」とストレートに聞かれたことがある。言葉を選んで説明したつもりだが、女性は言葉に詰まり、ぼろぼろと泣き出した。

 「詳しく知らないまま楽しく暮らせている人もいる。すべてを話すことがいいことなのか」。あれから10年近く、医師にはまだ答えが見つからない。

 大阪府立母子保健総合医療センターの島田憲次医師は「思春期にはある程度話さねばならない。でも、どこまで明かすべきかは常に迷う。悩みは深い」と話す。




 難しい問題ですね。

 それこそ家族のように、その人のことを深く知っている人間にしか出来ない判断だと思いますが

 思うに、あれなんですよね

 もし自分だったら、出来るだけ早いうちに話してもらったほうがいいかな、と思います。癌の告知と同じで、否定したり怒ったり泣いたりするというプロセスを経た上で、その現状を「受け入れる」ことができるのだと思います。

 特に性に関することは大変大きい。体だけでなく心の問題です。医療従事者もこういうことに対してそっけなく言ったりするのではなく、親身になる必要があると思いますし、ご家族としても、できることなら波風立てたくないと思われるでしょうけれど、早めのほうが、自分を見つめることが出来るかな、と。年齢がいってから、自分のアイデンティティが崩れるのは正直言って過酷だと思いますから。

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2009年10月03日

性分化疾患、XX/XYモザイク型に悩む人を追う。

境界を生きる:性分化疾患/2 揺れ動く心と体

 心と体の性が一致せずに悩むのが性同一性障害。混同されやすいが、性分化疾患は体の性を決めるいくつかの要素(遺伝学的性、外・内性器の性、性腺の性など)が一致せず、それぞれが中間的だったりもする。心も体も男性と女性の間を揺れ動き、生きづらさを抱える人もいる。

 「よく隠し通せたね」。関東地方でIT技術者として働く真琴さん(25)=仮名=は時々、高校時代の女友達にそう言われる。当時の真琴さんは男子生徒。本当のことを打ち明けられたのは卒業してからだった。「男女どちらかにはっきり属していたら、友達をだますようなことをしなくても済んだのに」。罪悪感に苦しんだ思い出がよみがえる。

 真琴さんの体には卵巣や子宮があるが、染色体は女性型と男性型が混在する「XX/XYモザイク型」。小さな陰茎(ペニス)があったためか、両親は男性として出生届を出し、男の子用のおもちゃを買い与えた。

 しかし成長するにつれ、男の子の輪に入りづらくなった。中性的な雰囲気があるのか、小学校では「おとこおんな」といじめられた。

 5年生の春、信じられないことが起きた。体育の授業中、足を伝って血が流れているのを女子に指摘された。生まれつきの異常があることは親から少しは聞いていたが、まさかの初潮。「ばれたら、いじめがひどくなる」。男子から「女みたいなにおいがする」と言われ、トイレ用の脱臭剤を下着に入れて登校した。

 その半年後、朝礼で貧血を起こして倒れ、大学病院を受診した。そこでの事は今も深い心の傷になっている。

 大勢の医師や医学生に取り囲まれる中、体中を検査された。男子学生たちが「インターセックス(性分化疾患)ってこんなふうなんだ」と、好奇の目を向ける。「私は見せ物じゃない」と言いたくても言えず、勇気を振り絞って検査の目的を尋ねた。返ってくるのは医学用語ばかり。「黙って従え」という意味と受け止めた

 中学に入ると、体力が男子についていけなくなり、親と医師の薦めで男性ホルモンの投与を受け始めた。どんどん男っぽくなる体が嫌だったが、喜ぶ両親を見ていると、治療をやめたいとは言い出せなかった。

 心と体が乖離し、気持ちをどう保っていいのか分からない。でも生理が来ると落ち着いた。大きくなった胸にさらしを巻いて隠していると「そんなことで悩むひまがあったら、受験勉強しなさい」と親に言われ、手術で胸を小さくされた。「また一つ、大切なものがなくなった」と思うと、病室のベッドで涙があふれてきた。

 同級生たちに恋人ができていく。「異性と付き合うって、どんな感じだろう」。高校で女子から告白され、受け入れてみたこともある。自分が男か女かで揺れていては、長続きするはずがなかった。

 大学に進んでからはホルモンバランスが崩れ、1年半の入院と自宅療養を強いられた。

 随分と遠回りをしたが、真琴さんは最近やっと女性化のための治療を始めることができた。通院していた病院で出会った友達の一言があったからだ。「生きたいように生きなよ」。友達はその後、別の病気で亡くなった。

 10年近くにわたる男性化治療で外見は男性に近づいてしまったが、初対面の人に女性とみられることが増えてきた。ふと気づくと、かつてのように性別のことばかり考えていない自分がいる。そのことがうれしい。



 大学病院って、十数年年前ぐらいの話ですよね。まだ最近のことです。

 どこの大学だって感じですわな。いくら研究機関かつ教育機関とはいえ、患者さんの心を傷つけるような、好奇な視線を向けていいはずがないです。学生にそういう、医者として当たり前に必要な教育すらできないのならば、大学病院の看板を外したほうがいい。

 今でもこういうことはあるのでしょう。医学生、医師たるもの、患者さんの心をできるだけ理解するよう心がけることが大事です。

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2009年09月21日

助産師による自宅出産は病院と同じくらい安全。

助産師による自宅出産の安全性は病院と同等

 正規の助産師の付き添いによる自宅出産は病院での出産と比べて安全性に差がないほか、合併症リスクはむしろ低いことが、カナダで実施された新しい研究により報告され、カナダ医師会誌「CMAJ」オンライン版に8月31日掲載された。

 研究著者であるカナダ、ブリティッシュ・コロンビア大学(バンクーバー)のPatricia Janssen氏によると、米国産婦人科学会(ACOG)のほか、オーストラリアおよびニュージーランドの一部団体は自宅出産に反対の立場を取っているが、英国では多くの団体が自宅出産を支持しており、カナダの各州では現在、助産師による出産への移行期にあるという。米国では助産師に対する明確な規制や免許制度がない。米国専門助産婦認定協会(NACPM)が資格認定を行っているが、多くの州で用いられておらず、自宅出産をしたくても助産師が適正な資格をもっているかどうか判断することができないという問題があるという。

 今回の研究では、2000〜2004年にブリティッシュ・コロンビア大学で扱った約1万3,000件の計画出産を対象に、正規の助産師(カナダでは助産婦は登録制)の付き添いによる自宅出産、助産師の付き添いによる病院での出産、医師による病院で出産の3グループを比較。出産1,000件あたりの死亡数は自宅出産で0.35、助産師による病院出産で0.57、医師による病院出産で0.64であった。また、自宅出産では産婦の膣裂傷や出血などの障害が少なく、治療介入を要した例も少なかったほか、新生児が酸素療法や蘇生措置を要する比率も低かった。ただし、自宅出産を望む女性はより健康である傾向があり、「自己選択」のため結果に偏りのある可能性を著者らは認めている。

 別の専門家は「出産場所の管理には政治的、経済的問題があるが、医師らの間にも自宅出産は安全ではないという思い込みがある」と指摘。「医師は自宅出産で合併症を来した例ばかりを見ているが、自宅出産で生まれた乳児は母乳育児が良好で院内感染も少ないなど、医学的な利点もあるはず」と述べ、助産師の規制や免許制度の確立の必要性を主張している。



 へえー。まあ妊娠っていうのはリスクがつきものです。誰しもが必ず出産に成功するものではありません。ですが、妊娠してから病院で定期的に検診していて、問題がないのなら、自宅で出産することも当然可能です。より安心して産むことが出来ますし、お産のエキスパートである助産師がいれば心配無用です。

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2009年09月13日

上地雄輔が医師役のドラマ「ギネ〜産婦人科の女たち〜」

上地雄輔、医師役挑戦「必死に勉強中」

 俳優、上地雄輔(30)が10月14日スタートの日本テレビ系「ギネ〜産婦人科の女たち〜」(水曜後10・0)で医師役に初挑戦することが8日、分かった。主演の藤原紀香(38)演じる指導担当医から冷たく手解きを受ける、優秀だが生意気な大学病院勤務の新人産科医役。

 上地は「専門用語が多いセリフを理解しないと説得力がないので、必死に勉強してます」とおバカキャラを返上。「命をあずかる役なので無責任ではいられない」と役作りで金髪から黒く染め、「役柄と同様、さまざまな困難に立ち向かいながら俳優として、人間として成長したい」とさらなる飛躍を誓った。



 医者モノ結構やりますねぇ。今度は産婦人科。

 産婦人科という領域は産科と婦人科、両方ともすごく面白い領域です。内科的にも、そして外科的にも。ドラマというのは見ている人を楽しませないといけないので、そういう緊迫感があるシーンというとやはり外科的要素が強いと思います(だから内科医のドラマや漫画はあまりありませんね)

 ギネというのは産婦人科の英語「Gynecology」から来ています。医療従事者が産婦人科を言うときに略した愛称みたいなもんです。

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2009年07月13日

英国でXY染色体をもつ幹細胞から精子を作成することに成功。

ES細胞からヒトの精子を作製、英研究グループ

 英国の科学者らが、胚性幹細胞(ES細胞)からヒトの精子を作製することに成功したと、8日発行の医学誌「Stem Cells and Development」に発表した。

 英ニューカッスル大学と北東イングランド幹細胞研究所の研究チームは、XY染色体(男性)を持つ幹細胞を用いるという新しい手法で、ヒトの精子を作製した

 ただし研究チームは、こうした人工精子を現時点で不妊治療に使用することは、英国の法律が禁止していることもあり、あり得ないと強調する。

 研究を主導したKarim Nayernia教授は、研究の目的について、「精子の生成過程を詳しく研究し、男性の不妊症の原因などに関する理解を深めることにある」と説明した。こうした理解は、不妊に悩むカップルが遺伝学的な「わが子」をもうけるための新しい方法を見出すことに役立つという。

 教授は、人工精子を例えばがんの化学療法を受けて不妊になった少年の治療に活用することが考えられるが、そうした治療法の開発には少なくとも10年を要すると見ている。さらに教授は、そうした手法を認可する法律が「早急に」策定されるべきと指摘している。

 一方、今回の研究に対しては、疑問の声も上がっている。

 英シェフィールド大学のアレン・ペーシー(Allen Pacey)博士は「20年の経験を持つ精子生物学者として、研究チームの作製した細胞が本当に『精子』と呼べるのか確信が持てない。作られた細胞は精子が持ついくつかの遺伝的特徴や分子マーカーを有するかもしれないが、完全な人間の精子は研究では説明されていない特徴的な細胞形態、性質、機能を持っている」と指摘している。



 このES細胞から作った人工精子を人工的に受精させれば、遺伝的にはその人の子供を設けることが出来る、ということなのでしょうかね。

 確かにES細胞から精子そのものが出来たというとかなり驚きの結果になりますし。出来たらそれこそ不妊治療としては完璧なものになりそうですけれど、さすがにこれを通す法律の壁は厚そう。

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2009年06月07日

出産後の女性の6割が、出産をしても身体が楽にならない。

NPOが「白書」作成 6割「体つらい」 半数以上セックスレス

 産後女性の約6割が「出産しても体は楽にならない」と思っているのに、その不調について2割が「夫はまったく知らない」と感じ、半数以上がセックスレス−−。NPO法人が実施した産前産後期の心身と夫婦関係に関するアンケートで、こんな実態が明らかになった。関係者は結果を「産後白書」としてまとめ、全国の助産院などに配布。「産後女性の実態に関心を持ってほしい」と訴えている。

 アンケートは産後の女性向けにヘルスケアプログラムを提供する「マドレボニータ」(東京都)が昨年7月〜今年1月に実施した。マドレが提供する「産後プログラム」の受講生620人(22〜46歳、5都道県)が回答。約9割が産後6カ月以内の人だった。

 「出産後、身体は妊娠中より楽になったか」との問いには、58%が「ノー」。部位別のトラブル(複数回答)では▽おなかのたるみ69%▽肩こり65%▽腰痛56%など。尿漏れは41%、痔も50%が経験。出産時の会陰切開でも、傷が痛むなどのトラブルを抱えた人が47%いた。



 確かに出産を終えてしまったら「一仕事終えた!」みたいな感じに周りはなっちゃっているかもしれませんね。新しい生命に目が向いてしまう、というのもあるかも。

 しかしやはり、出産という、大仕事を終えた後のアフターケアも必要、ですね。お母さんの心も労わってあげましょう。
 
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2009年05月27日

神奈川県助産師会立の助産院「とわ助産院」が開院する。

産科医不足に助産師会立ち上がる 来月、鶴見区に助産院開院

 産科医不足が深刻化する中、神奈川県助産師会立の助産院「とわ助産院」(横浜市鶴見区、山本年映院長)が6月1日に開院する。助産師会による助産院は全国的にも極めてまれといい、周産期医療の厳しい現状を打開する切り札の一つとなるか注目される。

 「昭和30年ごろまでは自宅出産が主流で助産師会も地域で大きな役割を果たしていた。バトンを受けた私たちは、次代の助産師につないでいく役割があると認識している」−。同会の山本詩子会長はこう話す。

 同院は同区で長く開業していた「鈴木助産院」の閉院に伴い、施設を引き継ぎ横浜市の助成や会員からの貸し付け、寄付を受けリニューアル。助産師は常勤2人、非常勤3人を確保し、ベッド数は9床。嘱託医療機関は同市立市民病院で、月10〜15件の分娩取り扱いを目指す。産後の母親が不安を解消できるよう、施設を開放して子育て支援などケアしていくことも検討している。

 ただ同院の目的はそれだけではない。院内には研修会施設や実習受け入れ施設を併設、助産師育成の場として活用し、人員確保や質の向上を図っていきたい考えだ。同会は「これからのモデルとなるような助産院を作りたい」としている。



 正常分娩ならばこういう助産院のほうが良い出産できそうです。医師は異常分娩に従事し、出産のプロである助産師のもとで正常分娩する。産後のケアもしっかり行う、という。

 今後はこういう助産院が全国的に増えてゆくことでしょう。メリットもニーズもありますし。

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2009年05月17日

不妊治療指定医療機関の25%が安全マニュアル未整備だった

不妊治療の指定医療機関、4分の1が安全マニュアル未整備

 不妊治療の公費助成対象となる指定医療機関の4分の1で、安全管理マニュアルが整備されていなかったことが15日、厚生労働省の調査で分かった。

 今年2月に取り違え問題が発覚した香川県立中央病院(高松市)以外でも、安全管理の不備がある実態が浮き彫りになった。

 指定医療機関に対する現行の国の指針には、マニュアル整備など、取り違え防止に必要な措置が盛り込まれておらず、国の対応の甘さも露呈した形。厚労省は同日、マニュアル策定を含む対策を追加した新しい指針を、指定医療機関を指導する都道府県に通知した。

 調査対象は指定医療機関の564施設(回答は563施設)。使用する器具に患者名を記入したり、複数のカップルの受精卵を続けて扱わないといった対策は99%が徹底していたが、26%の施設に安全管理マニュアルがなく、16%が取り違えを防ぐためのダブルチェックを行っていなかった

 昨年12月以降の3か月間に、受精卵の保管施設の電源が切れるなど、医療事故につながりかねない問題があった施設は17%、それを施設内で報告する制度がないという施設も15%あった。



 人的ミスはどうしても起こってしまうものですが、できるだけ起こさないためにも、ダブルチェックは必要です。

 一人一人の心がけも大事ですが、徹底するには、やはりマニュアル作りも重要になってくるんですよね。失敗をしないためにも。
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2009年05月08日

生殖細胞を試験管内で作成することに理化学研究所が成功する

試験管で生殖細胞作製──理研、不妊治療に応用も

 理化学研究所はマウスの受精卵から成長した胚から、精子のもとになる生殖細胞を試験管内で作製するのに成功した。この生殖細胞を、精子を作れないオスのマウスに移植すると精子に成長、卵子と受精させると健常な子も生まれた。新型万能細胞(iPS細胞)から精子や卵子を作る際の基礎となる技術で、生殖医療や再生医療に役立つ可能性がある。

 理研発生・再生科学総合研究センターの斎藤通紀チームリーダーと大日向康秀研究員らの成果で、1日付の米科学誌セルに発表した。

 受精卵は胚になった後、精子や卵子に成長する「始原生殖細胞」と、神経や血液、様々な臓器になる体細胞に分かれる。研究チームは受精後6日ごろから「Bmp4」という分子が働き、他の遺伝子が活性化して始原生殖細胞ができることを突き止めた。試験管内で胚にBmp4を加え培養したところ、体細胞になる部分も含めて始原生殖細胞に成長した。

 この手法を活用すれば、iPS細胞や胚性幹細胞(ES細胞)などの万能細胞から始原生殖細胞を作って精子や卵子まで成長させる研究に道が開けそうだ。精子が作れない人など向けの不妊治療などに役立つと研究チームは期待している



 凄すぎる。さすが理研。

 ここまで解明されてくると「何でもアリ」になってきそうですね。医療の壁をブチ破って多くの治療法確立が出来る時代に、一歩一歩近づいている予感がします。

関連
医学処:大豆の食べすぎは精子に影響が出る
医学処:受精卵の呼吸量を測ることで体外受精の妊娠率が倍になる
医学処:21年前に凍結した精子で体外受精し出産する。
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2009年05月07日

ハプスブルク家のスペイン王朝は近親婚の繰り返しで断絶した

「近親婚の繰り返しで断絶」=スペイン・ハプスブルク朝−遺伝学者

 中世から欧州各地を支配したハプスブルク家のスペインの王朝(1516〜1700年)断絶について、近親婚の繰り返しで発症する遺伝子疾患が原因だった可能性が高いとの説を同国の学者チームがこのほど、米オンライン科学誌「プロス・ワン」に発表した。

 スペイン・ハプスブルク朝最後の王カルロス2世(1661〜1700年)は体が小さく病弱で内臓疾患や血尿に悩んだ。2度結婚したが性的に不能だったとされ、世継ぎがないまま死亡。仏ブルボン家にスペインの王座を渡す結果となる。

 この王の16世代にわたる祖先や血縁者3000人の系図情報を基に、スペインのサンティアゴデコンポステラ大学の遺伝学者らが近親婚のリスク度を示す「近親交配係数」を計算したところ、係数は初代カルロス1世の父親の0.025から代を重ねるごとに上昇、カルロス2世では10倍の0.254に達した。

 同王朝の結婚11例中9例は近親婚で、カルロス2世も両親がおじとめいの関係だった。頻繁な近親婚は劣性遺伝子を発現させやすく、「2つの異なる遺伝子疾患(下垂体ホルモン欠乏症と遠位尿細管性アシドーシス)の同時発症」がカルロス2世を襲ったと遺伝子学者らはみている。



 王という絶対的な存在という以上、中世の頃は結婚相手もそれ相応の人でなければならなかったのでしょう。

 そうすると遺伝的に異常がある場合、疾患として発現しやすくなりますからね。

 日本も例外ではなく、天皇家などは結構遺伝的に危ないのかもなぁという説はありますね。民間から受け入れ始めたのは、天皇家の長い歴史からみればごく最近のことですし。劣性遺伝子のない人と結婚し続ければ問題なく繁栄すると思いますが。

関連:実の妹を愛した男性による近親相姦合法化、認められず。
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2009年05月06日

17歳の性同一性障害に、乳房除去手術を認める。

17歳の乳房除去手術、裁判所が認める 豪州

 オーストラリアの裁判所は4日、身体的に女性として生まれたものの自分は男性だと自認している17歳に、乳房除去手術を認める判断を下した。
 
 現地紙フェアファックス(Fairfax)の報道によると、この10代の「アレックスさん」は13歳の時から女性として思春期を迎えないようホルモン治療を行っており、男性として認識されやすくなるため両方の乳房切除術を受けようと、家庭裁判所の許可を申請していた。

 同紙によるとアレックスさんは、身体的に一方の性の通常の特徴を有していながら、自分は逆の性別だと確信している心理状態である、性同一性障害に悩んでいたという。 

 担当したダイアナ・ブライアント(Diana Bryant)家裁判事は、医療専門家やアレックスさんのカウンセラー、子ども関連の法務を扱う弁護士らから集まった証拠が、圧倒的にアレックスさんの手術を支持する内容だったので、手術を認めたと語った。

 ブライアント判事によると、満18歳になればアレックスさんは裁判所の許可なく、この手術を受けることができる。ただし、そうした場合、アレックスさんは18歳未満の未成年として受けることが可能なはずの社会的支援サービスを逃すことになる。

 判事は、男性として暮らしているアレックスさんが、友人らと抱きしめあう接触を避けたり、浜辺に行くときには目立たないように胸を締め付けないとならないなど、人間として重要な社会的生活の発展を、乳房の存在に拘束されていたと述べた。

 アレックスさんがホルモン治療を始めた当時は、「子どもにはこうした大きな決断をする立場にない」と主張する倫理学者などの批判と、激しい議論を招いていた。



 馬鹿な倫理学者もいたもんですね。何のためにお前は倫理を研究してるんだよと。こういう性同一性障害で苦しんでいる子供を救うためにこそ己の研究を用いるべきなんじゃないかと。

 性同一性障害の人は総じて、脳に身体を合わすことでしか安らぎを感じません。身体に脳をあわせることなど不可能なのです。

 それさえ分かっていれば、誰がこの決断を批判できましょうか。裁判所の判断が正解です。

関連
医学処:体は女、心は男の性同一性障害者が綴る「ダブルハッピネス」
医学処:性同一性障害手術の乳房切除術で皮膚が壊死したとして提訴
医学処:性同一性障害者同士のカップルが結婚する。
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2009年04月30日

アメリカで、クローン人間が誕生するかもしれない。

クローン人間誕生?4人の子宮に「胚」移植…英高級紙

 22日付英インデペンデント紙は1面トップで、米国人医師が14個の人間のクローン胚を作ることに成功し、このうち11個を4人の女性の子宮に移植、近くクローン人間が誕生する可能性が出てきたと伝えた。

 同紙が、キプロス生まれで米国籍のザボス医師の話として伝えたところによると、女性は英国や米国などの出身で、いずれも同医師に不妊治療の相談に来た。まだ妊娠は確認されていないというが、医師は同紙に対し、「クローン人間誕生の第1章が開かれた。いずれ、クローン人間は生まれる」と答えた。

 同医師は2004年1月にもクローン胚を女性の子宮に移植したと発表したが、妊娠には至らず、信頼性を疑問視する声も強い。



 微妙ー。なんじゃそれって心境です。

 そもそもクローンで人間をつくることに何の意味があるんでしょう。遺伝子的に同じといえど環境によって違う人間になるわけで。以前はペットが死んで哀しいから遺伝子的に同じペットがほしい、とか何とかありましたけれど、あれも短絡的思考極まりないですよね。

 クローン人間を産むより普通に不妊治療として受精すりゃいいんじゃないですかね。人類の可能性の芽が広がるわけですから。

関連
医学処:韓国で、クローン猿を誕生させる計画を進めている
医学処:国連がクローン人間に対し警告を発する
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2009年04月20日

21年前に凍結した精子で体外受精し出産する。

21年前の凍結精子で体外受精・出産 米で「世界記録」

 米ノースカロライナ州の不妊治療施設「シャーロット生殖内分泌アソシエイツ」は、21年前に保存された凍結精子を使った体外受精による出産に成功した、と発表した。この施設は出産にこぎつけた精子の凍結保存期間としては「世界最長記録」としている。

 発表によると、出産したのはメロディー・ビブリスさん(33)。夫のクリスさん(39)は13歳のときに白血病とわかり、化学療法で不妊になる可能性があるため16歳だった87年に精子を凍結保存した。08年5月、夫婦は体外受精を決断し、今年3月4日に長女ステラちゃんが生まれた。クリスさんの白血病はここ20年ほど、症状がほぼ消えた「寛解」状態という。

 白血病やがんの治療の前に男性患者の精子を凍結保存することは日本でも行われている。ただ、今回の体外受精に使われた顕微授精技術は、クリスさんが精子の凍結保存をした時点では実現していなかったという。



 これも1つの医療の形。本人が生きていて、病気のために精子がなくなってしまうような場合、凍結しておくほうがいいのかもしれません。

 選択肢の1つとして、このような出産の形もあるということです。

 生まれてきた少女の命を、大切にしていきたいですね。

関連
医学処:凍結保存した精子は、本人の死後に廃棄することを決定する
医学処:人間の精子を凍結乾燥した後で正常な状態に戻すことに成功
医学処:非配偶者間人工授精を行う施設が半減する。
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2009年02月27日

地球最後の日に備えて、種子を保管する研究所。

ノルウェーの種子保存施設、保管数が増加

 「地球最後の日」に備えて重要な種子を保管することを目的に開設されたノルウェー・スバルバル(Svalbard)の種子保存施設では、研究者らが絶滅の可能性のある約10万品種の作物を保存しようと殺到しており、保管される種子の数が増加を続けている。

 絶滅の危機にさらされている種子は、気候変動の結果として作物が壊滅的な被害を受け損失した際、世界的な食糧供給を保護するため非常に重要になると、プロジェクトの中核である世界作物多様財団(Global Crop Diversity Trust、GCDT)のキャリー・ファウラー事務局長は説明する。

 現在、農業用に使用されている作物は、予想される干ばつや気温上昇、また新種の害虫や病気に十分対処できるように自ら急速に進化することはできないという。

 ある最近の研究で、アフリカのトウモロコシ収穫量は、熱に強い新種が開発されなければ、2030年までに30%落ち込むことが判明したと、ファウラー事務局長は指摘する。

 種子を進化させるのに現時点では約10年かかるが、ファウラー氏は、GCDTは種子保存施設で保存されている種子の遺伝的特徴を分類することによって、新種の開発を加速したいと考えていると語っている。



 種子の保存って大事ですよねぇ。動物関連も永久的に保存できれば将来技術が発達したときによみがえらせることが可能、かも?精子と卵子さえあれば、人工的に生み出す技術、というのは想像つきますからね。

関連
医学処:子供を産んだ旦那さん。
医学処:iPS細胞から精子や卵子をつくる研究が容認される。
医学処:受精卵の遺伝病を調べる着床前診断は出生率が低い
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2009年02月18日

オバマ大統領、ES細胞の研究に賛成。

米、ES細胞研究への連邦予算解禁へ 政策を転換

 オバマ米大統領が近く、難病治療につながる可能性がある胚性幹細胞(ES細胞)研究への連邦政府予算支出を解禁する。アクセルロッド大統領上級顧問が15日、米FOXニュースの番組で明らかにした。旧ブッシュ政権の政策からの転換となる。

 アクセルロッド氏は「近く何かすると思う。大統領が検討中だ」と述べた。ブッシュ前大統領は、受精卵を壊してES細胞を作ることに懸念を示すキリスト教右派への配慮から、01年8月以降の新たなES細胞研究に連邦政府予算を支出しない方針を貫いた。オバマ氏はこの政策の転換を公約にしている。



 オバマ大統領の一声でGOサイン。ブッシュ大統領は自身の宗教観から、ES細胞断固阻止、iPS細胞万歳な感じでしたけど。iPS細胞、ES細胞、両方の面で医学が進めばいいかなと思います。

関連
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医学処:受精卵を使わないES細胞なら生命倫理的に問題ないでしょう
医学処:オバマ大統領、人工妊娠中絶を容認する方向へ。
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