2008年04月16日

新型インフルエンザの大流行を未然に防ぐ方法。

備えよう新型インフル 「64万人死亡」厚労省推計

 いつ発生してもおかしくないと言われる新型インフルエンザ。世界的な流行が心配される中、国は新型インフルエンザ対策の見直しを進めているが、家庭ではどんな備えをしたらいいのか。いざというときのための取り組みが始まっている。

 鳥類などのインフルエンザウイルスが変異し、人に感染して大流行したとみられる事例は過去にもある。「スペインかぜ」(1918年)では日本でも2300万人が感染、39万人が死亡した。厚生労働省は、いま新型インフルエンザが全国に流行すると医療機関を受診するのは最大2500万人で、64万人が死亡すると推計している。

 同保健所保健予防課長の鷹箸右子さんは「通常のインフルエンザとの違いを知らない人もいる。危機感を持って取り組んでいる」と話す。

 交通手段が発達した時代、世界のどこかで発生したら、日本にウイルスが入ってくるのは時間の問題だ。しかし、新型インフルエンザウイルスを採取してワクチンを製造し始めるまでには半年ほどかかるとみられる。

 すでに鳥インフルエンザウイルスから製造している備蓄ワクチンがあるが、国は医療関係者や電気・水道などライフライン(生活物資補給路)従事者ら1000万人を優先的に接種するとしている。現状では、流行が始まっても多くの人がすぐにはワクチンを接種できない。国立感染症研究所研究員の岡田晴恵さんは「ウイルスにさらされないよう注意する。外出は極力控え、人が集まる場所には行かない。手洗い、うがいも欠かせない」と指摘する。

 発熱など新型インフルエンザを疑わせる症状がある場合、いきなり近所の医療機関を受診してはいけない。待合室で他の人に二次感染させてしまう恐れがあるからだ。保健所に設置される「発熱相談センター」にまず連絡する。

 大流行になると物流が止まるなど社会活動にも影響が出そうだ。このため食料や日用品、医薬品の備蓄が必要となる。厚生労働省はホームページで最低限(2週間程度)の備蓄を勧めている。ただ、「流行の波は2か月くらい続くとみられるので備蓄量を考慮した方がいい」と岡田さん。

 こうした対応策を学ぼうと、昭和女子大付属昭和小学校(東京)の父母会は今年2月、新型インフルエンザに関する講演会を開催した。流行時には、外で遊ばないことなどを子どもに理解させておくことが対策になる。「知識がないまま、流行に出合うとパニックに陥る恐れがある。普段からの準備が肝心」と岡田さんは強調している。

新型インフルエンザ対策 医師らに6000人接種

 厚生労働省は15日、流行が懸念される新型インフルエンザに備え、備蓄している鳥インフルエンザウイルスのワクチンを、今年度中に医療関係者や検疫担当者など6000人に事前接種する計画を発表した。

 ワクチンの安全性や効果を確認することが目的で、16日に開く専門家による会議で正式決定する。

 各国政府もワクチン備蓄を進めているが、実際に接種を始めた国はまだなく、実施されれば世界初の試みとなる。

 接種するワクチンは、インドネシアや中国で人に感染したH5N1型の鳥インフルエンザウイルスをもとにして作製した。接種対象は、臨床研究のため、流行時に患者に接する可能性が高い医療関係者などから募る。接種の結果、問題がなければ、警察官など社会機能を維持する職種の1000万人に接種することも検討する。

 政府は現在、こうした事前接種用のワクチンを2000万人分備蓄している。厚労省では備蓄量を増やすことや、新型インフルエンザ発生後に開発する新たなワクチンの製造期間短縮も検討する。



 こういうことには早いのにねぇ。他の薬も同様に早めに行動してもらえないものでしょうか。

 我々には医学的知識があります。感染性のものへの大原則は、「二次感染の防止」です。これは医療従事者だけではなく、一般の方にも言えることです。

 しかし残念ながら自分中心の考え方をしていると、新型インフルエンザは防げません。広がりに広がります。

 最近では、大学病院や総合病院などの大きな病院では、新型インフルエンザに感染した疑いのある人は、まず誰にも接触しないような場所で診察を行うようになっているのではないでしょうか。そういう工夫や意識が、一般の方にも必要だと思うのです。

 どんな感染症でも、意識さえ変われば、極力防げるものだと思います。人類対感染症の壮大な闘いは、人類の意思次第で未然に防ぐこともできるかもしれません。


posted by さじ at 00:11 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理

2008年04月11日

新薬承認の期間を短縮するために体制を大幅に強化する。

新薬承認期間短縮へ体制強化・厚労省

 厚生労働省は新薬を患者に使えるようになるまでの期間を欧米並みに短くするため、2008年度に審査体制を大幅に強化する。

 審査員を07年度に比べて3割増やす。申請前に薬の成分の毒性などをあらかじめ評価し、審査期間を短くする「事前評価制度」の09年度導入に向けた準備も進める。

 新薬を安全で早く使えるようにして患者の選択肢を広げるほか、製薬会社の国際的な競争力を高める狙いがある。

 海外で承認された新薬が自国で使えるようになるまでの期間は日本
が約4年なのに対し、米国や英国は約1年半。比較的長いフランスでも約2年半だ。日本は承認に時間がかかり、欧米で広く使える薬が国内では使えない「ドラッグ・ラグ(薬の時間差)」の短縮が課題になっている。



 欧米では10年前から使われている非常にいい薬が、日本では承認されていないので使えない(その薬より副作用のある薬を使う)ことなど、ホント、ザラにあるんで。

 厚生労働省が本気で新薬承認期間を短縮できれば、混合診療も導入賛成ですよ。でも役人働かないんだもん。今の段階で混合診療導入したら、承認遅くなる気もしますし。

 まぁ頑張って短縮して下さいということです。現場で使えないんで。

関連
医学処:新薬の承認期間を短縮するために6大学が連携
医学処:日本人は新薬の国際共同臨床試験の対象とされていない
医学処:新薬承認期間を短縮するため、審査人員を大幅に増やす。
posted by さじ at 23:51 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理

2008年04月10日

武田が米医薬ミレニアム社を88億ドルで買収する。

武田、米医薬ミレニアム社を88億ドルで買収――ナスダック上場

 武田薬品工業(4502)は10日、約88億ドル(約8800億円)を投じて米ナスダック上場のバイオ医薬品会社ミレニアム・ファーマスーティカルズ(マサチューセッツ州)を買収すると発表した。同日付でミレニアム社と合意し、今後は5営業日以内にTOB(株式公開買い付け)を実施する。ミレニアムはガンと炎症疾患の遺伝子治療も含めて重点的に研究しており、武田は自社の研究開発能力と補完関係を築けると判断した。同社の買収案件としては最大規模となる。

 TOBの成立条件として、発行済み株式総数(約3億2000万株)の50%超の応募が必要と設定した。期間は、TOBの開始から20営業日。1株25ドルで買い付け、最終的には100%取得による完全子会社化を目指す。9日のナスダック市場での終値は16.35ドルだった。



 武田薬品工業、絶好調。

 製薬会社も色々と大変なことが多いと思いますけれど、薬の開発は何万人もの人を助けることができる可能性が秘められているので、頑張ってもらいたいところです。

関連
医学処:武田薬品工業ニュース3連発。大阪経営No1アルツハイマー
医学処:武田薬品とエーザイが新薬の治験を海外並に短縮する
医学処:医薬品売り上げランキング、日本産が大健闘
posted by さじ at 22:38 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理

2008年03月18日

改正薬事法で、薬剤師でなくても医薬品を販売できるように

迫る大再編の足音――激動ドラッグストア・改正薬事法の衝撃

 2009年の改正薬事法施行を控え、ドラッグストアが大再編時代に突入する。薬剤師でなくても医薬品を販売できる資格「登録販売者」が新設され、スーパーなど異業種が医薬品販売に参入

 価格競争の激化が予想されるなか、医薬品で稼いだ利益を原資に食品や日用品を安売りする事業モデルの見直しは必至だ。各社は生き残りをかけたM&A(合併・買収)などの規模拡大や新業態開発などを急いでいる。



 実際改正されても、安心や信頼などの観点から、薬剤師は必要となってくると思います。というより、薬剤師がいるところで買うようになるという点は今と変わらない気がします。

 例えばスーパーなどで医薬品販売を展開した場合、薬剤師がいるのといないのでは売れ行きが大きく変わってくると思います。薬ですから、信頼度が第一ですよね。

関連
医学処:各大学の薬学部が、志願者集めに奔走している。
医学処:処方せん不要の脂肪吸収抑制やせ薬「アライ」がアメリカで大人気。
posted by さじ at 01:03 | Comment(2) | TrackBack(0) | 薬理

2008年03月13日

十戒を受けた時のモーゼは麻薬による幻覚を見ていた。

十戒を受けたときモーゼはハイだった、イスラエル研究報告

 旧約聖書に登場するモーゼ(Moses)はシナイ山(Mount Sinai)で神から10の戒律を授かったとされているが、それは麻薬の影響による幻覚経験だった――イスラエルの研究者によるこのような論文が今週、心理学の学術誌「Time and Mind」に発表された。

 ヘブライ大学(Hebrew University)のベニー・シャノン(Benny Shanon)教授(認知心理学)は、旧約聖書に記されている「モーゼが十戒を授かる」という現象に関し、超常現象、伝説のいずれの説も否定。モーゼもイスラエルの民も麻薬で「ハイになっていた」可能性が極めて高いとしている。

 モーゼが「燃える柴」を見たり、聖書によく出てくる「声を見た」という表現も、麻薬の影響を示しているという。

 教授自身も麻薬を使用して同様の感覚を味わったことがあるという。1991年、ブラジルのアマゾンの森林で行われた宗教儀式で、「音楽を見る」ための強力な向精神薬、アヤフアスカを服用。精神と宗教のつながりを視覚的に体験したと言う。

 アヤフアスカには、聖書の中でも言及されているアカシアの樹皮でつくる調合薬と同程度の幻覚作用があるという。



 おぉ・・・大丈夫なのかこのニュース・・・キリスト教徒やユダヤ教徒を敵にまわしそうな・・・

 まぁ宗教は「心の拠り所」ですからね。別にモーゼが麻薬で幻覚をみようと、神の存在によって心の拠り所をつくれれば、その宗教は確かにその人の心にあるわけですし。

 世界中どこでも、宗教的儀式に麻薬はつきものです。超常現象や伝説の発祥など、麻薬による幻覚だったものって結構あると思いますよ。

 しかし麻薬だった、と言ってしまえば元も子もないですね。宗教があるから民衆がまとまっている部分というのも結構あると思うので、まだあばかれるには早かったかなーという気も。
posted by さじ at 22:45 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理

2008年03月04日

漢方医によるエイズ治療に著しい効果が表れる

雲南省、漢方医によるエイズ治療で効果

 中国西南部の雲南省衛生庁は、25日、「雲南省で漢方医によるエイズ治療を2年前から試行しているが、著しい効果が現れている」と発表しました。

 去年末までに、雲南省では1800人のエイズ患者が漢方医の治療を受けています。データによりますと、これらの患者のうち、88%の人の病状が改善されたほか、83%が風邪を引きにくくなり、一部の人は労働力を回復しています

 中国国家漢方医薬管理局は、これからも漢方医によるエイズ治療を試行していくとのことです。



 実際どうなんでしょうね。エイズのような重症の感染症に漢方薬が効くとは思えませんが…

 というか、エイズには、西洋医学の薬で非常に効果の高い薬がありますので、そちらを用いるべきでしょう。

関連
医学処:漢方薬と漢方医学についての知識を身につけよう
医学処:花粉症に効果のある漢方薬について。
posted by さじ at 03:33 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理

2008年02月27日

花粉症に効果のある漢方薬について。

花粉症に使う漢方薬=那須正夫教授

 花粉症の治療に漢方薬を使うこともあります。

 中でも、麻黄附子細辛湯小青竜湯は、鼻水に即効性のある処方として、比較的よく用いられます。麻黄附子細辛湯の構成生薬は、麻黄、細辛、そしてトリカブトの地下部を加熱処理などによって弱毒化した附子です。小青竜湯には、麻黄、細辛のほか、半夏(サトイモ科カラスビシャクの塊茎)、芍薬(シャクヤクの根)、乾姜(湯通し、または蒸して乾燥させたショウガ)、桂皮(シナモン)、甘草、五味子(チョウセンゴミシの果実)が加わります。

 どちらの処方にも配合されている麻黄の主成分は、エフェドリン。交感神経を興奮させる作用が強いので、少し気をつけてください。

 漢方薬は自然のものを材料にしているので合成薬よりも効き目が穏やか、というイメージがありますが、必ずしもそうとも限りません。

 エフェドリンは、スポーツ競技などでのドーピング禁止物質です。麻黄には1%程度のエフェドリンが含まれています。競技会などに出場する可能性のある場合には、事前に医師や薬剤師と十分に相談してください

 漢方医学では、西洋医学とは異なる観点から、症状とその人の体質を総合的に判断して適切な処方を選びます。また、最近は漢方薬と新薬を症状に応じて使い分ける医師も増えています。漢方薬の多くが保険採用されていますので、漢方に詳しい医師に相談して自分にあった処方を見つけてもらうのもよいでしょう。



 花粉症にも効く漢方薬。むしろ西洋医学よりも漢方のほうが効くかもしれません。もちろん、自分に合った漢方薬を、漢方医などとの相談の下でみつけることが必要ですが。

 漢方薬の概念や、小青竜湯を含む各種漢方薬の効果については、漢方薬と漢方医学についての知識を身につけようを参考にしてみて下さい。漢方薬は適切に使えばかなりの効果が期待できるものです。

関連;医学処 オリーブの葉に花粉症の症状を緩和する効果がある。
posted by さじ at 03:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理

2008年02月19日

乳酸菌を使った農薬の開発が進む

乳酸菌から安全な農薬開発 京都府の研究所が世界初

 乳酸菌の一種が持つ抗菌作用を利用し、農作物を病気から守る「乳酸菌農薬」を、京都府農業資源研究センターなどのグループが開発した。早ければ来年にも生産や販売に必要な国への農薬登録ができるよう準備を整え、平成24年ごろの実用化を目指している。

 府によると、納豆菌や軟腐病菌を使う農薬はあるが、乳酸菌の利用は世界で初めて。化学物質を使わず、乳製品などでなじみが深い微生物を利用するのが強みで、食の安全、安心に対する消費者の意識が高まる中、次世代の農薬として注目されそうだ。

 グループは、乳酸菌の一種のペディオコッカスを利用。液状化した乳酸菌にホウレンソウの種を24時間浸し、葉が枯れる「萎凋病(いちょうびょう)」の病原菌を含む土で栽培。すると病気にかかったのは約12%にとどまった。同様に乳酸菌で処理すると、細菌などが原因で起きるトウガラシの根腐れ発生を、処理しない場合の約20%に抑えることができた。

 現在、ほかの農作物への効果や人体に悪影響がないかを試験中。担当者は「製造に手間がかかり安価にはならないが、ヨーグルトなどに含まれる乳酸菌は消費者に親しみやすい。安全性にも注目してくれるはずだ」と期待している。

 農林水産省の委託事業で、同センターと京都府立大、明治製菓が17年4月から研究。成果は、3月7日に京都市で開かれる報告会で発表する。



 実際のところ、農薬はどうしても必要なものですからね。

 本当かどうか知りませんが、無農薬野菜が身体にいいかというとそういうわけでもないとかいう話です。無農薬野菜は、農薬を使っていない分は身体に悪影響を与えませんが、反面、農薬を使わないでも害虫を寄せ付けないように野菜自体が毒素を出すようになる可能性も捨てきれない、と。

 いや実際には昔から食べられ続けてきた野菜たちが、急に毒素を発するように進化するとは考えにくい話なのですが、例えば豆類などのように生で食べると猛毒だったりする身近な食物もあるにはあるわけですからね。無下には否定できない説だナァと思いました。

 要するに人体に害のない農薬を作ればいいわけです。虫も好んで食べるということは人体にとってもいい野菜だというのは根拠に乏しいことだと思います。昆虫と哺乳類ではあまりにも身体の構造が違いすぎますからね。乳酸菌も昔から人類に貢献してくれているので、農薬に関しても一肌脱いでもらいたいところです。

関連
医学処:ビフィズス菌「BB536」がアレルギー症状を緩和する。
医学処:体臭を克服するスレのまとめ
医学処:アレルギー体質改善乳酸菌飲料「ホップ研究所アレルスムーズ」
posted by さじ at 00:48 | Comment(2) | TrackBack(0) | 薬理

2008年02月17日

NPOと厚生労働省でタミフルの異常行動発生率が異なる不思議

タミフル異常行動、NPOが独自分析

 インフルエンザ治療薬「タミフル」の服用と異常行動を巡る厚生労働省研究班の疫学調査について、NPO法人「医薬ビジランスセンター」は14日、「タミフル服用者は非服用者に比べて異常行動の発生率が高い」とする独自の再解析結果を発表した。

 研究班は昨年12月、1万人を対象とした調査の暫定結果を公表し、服用者に比べて非服用者に異常行動が多く現れたと結論付けた。しかし同センターの浜六郎理事長によると、研究班解析には偏りがあり、分析し直すと、服用者の異常行動が非服用者に比べて1・37倍多かったという。

 同センターと患者団体「薬害タミフル脳症被害者の会」は、厚労省に調査結果を訂正して、タミフルと異常行動の因果関係を認めるよう要望書を出した。



 どちらかが嘘というか、真実を捻じ曲げているということですかね。

 分かってるんだけど、ソレを出すと不利益になるから出さないようにしているといいますか…それならば嘘をついたことにはならないから、と…

 それでも世間にとっては「嘘」以外の何者でもありませんけれど。

関連
医学処:転落死した中学生を調べたところ、タミフルは脳で検出されず。
医学処:タミフル服用後20分で、0.15%が脳に移動することが判明
医学処:10代患者に対するタミフル治療に混乱も。
posted by さじ at 01:28 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理

2008年02月02日

ヤクルト菌の膵炎に対する影響について誤報が?

誤報確認せず転載? 「ヤクルトで死者」中国市場動揺

 オランダで、乳酸飲料のヤクルトを飲み24人が死亡したなどと報道された件で、中国でも28日ごろから消費者が購入を控える動きが出るなど、騒ぎになっている。ヤクルト本社(本社・東京都港区) <2267> 広報部は「誤報によるもの。本社製品の安全には自信がある」などとコメントした。

 ヤクルト本社によると、オランダのユトレヒト大学が、微生物を人間の健康に役立てることを目的とするプロバイオテクス製品の安全性調査を発表。発表に商品名やブランド名はなかったが、同国での知名度の高さから、「ヤクルト」の名とともに報道されたとみられる。

 報道は、ユトレヒト大学医学センターが「ヤクルト菌」のすい炎に対する影響を調べるため2004年から07年にかけて296人を対象に臨床実験したところ、投与患者のうち24人が死亡したと紹介。中国メディアも転載したため、消費者に動揺が広がった。

 一方、ヤクルト本社は、同大学に「ラクトバチルス カゼイシロタ株(通称:ヤクルト菌)」を提供した事実はなく、実験結果は同社製品と無関係と言明。同社によると、プロバイオテクス製品の場合、株(菌)の種類が決定的。また投与方法、投与量も重要になる。同社製品には70年以上の研究の歴史があり、絶対の自信があるという。



 ヤクルトで死ぬことはないと思いますが…。もしそうなら日本人で死者が報告されるでしょうし。

 中国産の餃子も今問題になっています。中国からどこも介さずに売られたから中国で毒が入った、という説と、容器にも穴があいていて毒が混入された可能性が考えられるという説。どちらが正しいのか定かではないのが現状です。

 しかし日本では中国の工場が悪いと報道し、中国では日本人による狂気の犯行と報じています。報道ってそういうもんなんですかね。真実が明らかになればいいんですけど、歪んだままって凄く気持ち悪い。今は憶測だからまだいいんですけど、最終的に両方の国で正しい報道がなされなければならない、と思います。

 南京大虐殺とかにも同じことが言えますね。それはまぁ別の話なので置いておきます。

関連
医学処:腸内細菌を養って、免疫力を向上しよう
医学処:アレルギー体質改善乳酸菌飲料「ホップ研究所アレルスムーズ」
posted by さじ at 22:25 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理

2008年01月27日

全ての病気を治すと言って塩化マグネシウムを売っていた男

にがり成分「がん治す」 獣医師販売、薬事法違反の疑い

 豆腐製造に使う「にがり」の主成分、塩化マグネシウムの粉末を「がんでも治す」とうたい、医薬品として無許可で販売した疑いがあるとして、愛知県警が名古屋市緑区内の獣医師(68)の自宅などを薬事法違反(無許可の医薬品販売)容疑で家宅捜索していたことがわかった。飲用して脱水症状を起こし、衰弱死した高齢者もいるという。獣医師は過去にも同じ商品を医薬品として無許可で販売するなどして2度、有罪判決を受けた。県警は悪質性が高いと判断、週明けにも本格的な捜査に乗り出す。

 獣医師は朝日新聞の取材に対し「塩化マグネシウムを主成分とする機能性食品で、副作用はない」とし、医師免許を持たずに治療していたことについては、「治療は研究の一環だ」と話し、違法性を否定した。

 県警生活経済課や緑署などの調べでは、「がんなど、すべての病気を治す」などとうたって、塩化マグネシウムの粉末を180グラム瓶詰めにした「機能性食品MG―PRO」と称する商品を無許可で販売した疑い。獣医師は医師免許を持っていないが、名古屋市内で、口コミで集まったがん患者などの高齢者らに問診や触診を実施していたという。

 塩化マグネシウムは、大量に摂取すれば、下痢などの症状を起こす。県警は少なくとも数件の健康被害を把握。一部の被害者から相談を受け、昨年12月中旬に家宅捜索を実施した。今後、商品の投与と健康被害との因果関係も調べる方針だ。

 獣医師は、業者から塩化マグネシウムを仕入れ、「研究所」で瓶に詰め、「機能性食品」と印刷したラベルを張り、180グラム入りを1瓶1万500円で販売していた。獣医師の免許を持っているが、現在は引退している。獣医師は89年と97年にも同じ商品で薬事法違反の罪に問われ、有罪判決を受けた。

 獣医師は朝日新聞の取材に、00年以降、患者は延べ300人に上り、現在も約10人の患者を「診察」していると認めた。患者は20代から70代までにわたっているという。



 有罪判決を受けてもまだ続けるということは、よほどボロい商売なのでしょう。

 こういう詐欺ですごく疑問なのは、こういう人を信じてしまうということなんですよねぇ…。全ての病気が治る薬があるわけないじゃないですか。治療効果のあるものを製薬会社や厚生労働省がほっておくわけがないでしょう。何故ホイホイ騙されてしまうのか…まだオレオレ詐欺のほうが信憑性があります。

 と言っても、病気になって不安になった人は藁をもすがる思いで購入するというのはワカランでもありません。ただ、心配でしたら病院に行って下さい。医師を、信頼して下さい。

関連
医学処:知的障害者施設で、にがりの原液を飲まされて死亡した女性
医学処:水をがぶ飲みすると運動誘発性の低ナトリウム血症に陥るので注意を。
posted by さじ at 05:56 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理

市販の風邪薬は2歳未満に使うべきではない。

市販の風邪薬 2歳未満ダメ…米当局が勧告

 米食品医薬品局(FDA)は17日、医師の処方なしに買える風邪薬やせき止め薬は、2歳未満の乳幼児に使うべきでないとの勧告を発表した。

 小児を対象にした臨床試験が不十分で、効果も安全性も確認されていないことが理由。米国の風邪薬に含まれる抗ヒスタミン剤などの成分は、日本の小児用シロップ薬などにも共通している。

 米国では昨年、風邪薬などを過剰投与された乳児3人の死亡例が報告され、小児科医らがFDAに規制を要望。製薬会社が2歳未満向けの14製品を自主回収する一方、専門家らによる諮問委員会が「処方せんの不要な風邪薬やせき止め薬は、6歳未満に使うべきでない」と、FDAに具申していた。



 医師の使う薬として承認されるまでには、国の定めた臨床試験に受からないといけません。

 まず、健常者に投与して薬が安全かを確かめます。何で健常者に行うかといえば、万が一悪い副作用が起こったときに、健常者のほうが代謝能力がいいのですぐにカバーできるという点や、病人だと薬の副作用なのか病気によるものなのかワカランという点で行います。抗がん剤のように最初から副作用が強いと分かりきっているときはこの過程を飛ばします。

 次に少数の、実際の患者で盲検化や無作為化によってプラセボ効果を無くした状態で、その効果を調べ、更にその過程を通過したら大規模臨床試験として全国的に大勢の患者で調べます。

 この治験を通過したら、データを厚生労働省で検討して、薬の承認・販売となります。一般流通しはじめても安心はできません。市販後臨床試験として、全国のデータを集め、本当に大丈夫か調べます。

 このようにして保険適用されている薬は、安全性・有効性が確立されているわけです。新薬承認が「遅い」のはデメリットですが、メリットにもなりうるということです(日本は遅すぎますが)

 市販の風邪薬は、風邪に効くというより風邪の症状を緩和する目的で売られていますが、2歳未満に対する安全性は確立されているものではありません。正直言って、私も自分の子供には使いたくはない代物です。風邪で苦しんでいる子供を早く治そうと、過量投与する親御さんもおられるかもしれませんが、そこは控えめにお願いします。どんな薬にも言えることですが、沢山飲ませれば治るというわけでもないので。

関連
医学処:子供の咳止めには、市販薬よりハチミツが効く
posted by さじ at 02:02 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理

2008年01月14日

朝鮮人参の成分がアミロイドの生成を防止する。

朝鮮ニンジンにアミロイド線維の形成抑止効果 信大教授確認

 信大農学部応用生命科学科の中村宗一郎教授(54)が、朝鮮ニンジンの成分に、「アミロイドーシス」と総称される病気の原因物質「アミロイド線維」の形成を抑制する効果があることを、試験管実験で確認した。アルツハイマー病やクロイツフェルト・ヤコブ病などでも知られるアミロイドーシスには効果的な治療法がない。近く動物実験を始め、予防につながる成分の応用方法がないか研究を進める。

 本来は体内で有用な働きをする約20種のタンパク質はそれぞれ、老化や、酵素のバランスが崩れるなどの理由で変化し、規則正しく集まってアミロイド線維になる。これが細胞や体液内に沈着すると、病気の原因になる。いずれのタンパク質とも、アミロイド線維の形成には共通の仕組みが関与しているとされている。

 中村教授は、食べ物とアミロイド線維の形成に関係がないかどうかに着目。約20種のタンパク質の一つのシスタチンを入れた試験管に、朝鮮ニンジン特有の成分でポリフェノールの一種「ジンセノサイド」を加え、アミロイド線維の形成状況を観察した。

 その結果、何も加えなかったものと比べ、形成されるアミロイド線維の量が約3分の1に抑えられたという。

 今後、抑制に効果的なジンセノサイドの濃度や、アミロイド線維形成過程のどこで抑止力が効いたのかなどを調べる。「日常的な予防につながれば効果的」とし、食物として摂取した場合に抑制力が働くかどうかを調べるため、近くマウスに朝鮮ニンジンを食べさせて確認する実験も始める。

 中村教授は「食べたものが、どこまで吸収されるのかといった問題がある。例えばアルツハイマー病なら(病気の抑制には)成分が脳幹を通る必要がある。研究はまだ入り口」と話す。

 これまでの研究で、同じポリフェノールの一種、フェノール酸を多く含む山菜や果物でもアミロイド線維形成の抑制効果が分かってきたという。

 病気に関与するタンパク質の構造と機能に詳しい島根大学医学部病態生化学の寺嶋正治准教授は「漢方薬にも使われる朝鮮ニンジンの効果の一端を、分子レベルで明らかにしたことは興味深い。必ずしもすぐ人に応用できるかは分からないが、アルツハイマー病やプリオン病の予防、治療に応用できる可能性があるので研究の進展に期待したい」と話している。



 これは凄い。

 アミロイドーシスという病気はかなりの難病で、全身にアミロイドが沈着することで、様々な症状を呈します。

 例えば腎臓ですと、アミロイドが糸球体に沈着することで、正常の腎機能が冒されてしまい、最終的に腎不全になってしまったりします。沈着したアミロイドが取れないために予後不良でしたが、今回の研究では、除去できないまでも、アミロイドの生成を抑制できるということですので、かなり治療効果はありそうです。

 朝鮮人参というと、古来から薬用とされてきたものですが、今回、新たに評価されそうです。

関連
医学処:「1日分の緑黄色野菜を使用」は嘘だったことが判明
医学処:ニンジンは煮て食べたほうが美肌になる
医学処:アメリカで、炭酸入りのフルーツや野菜が大人気。
posted by さじ at 01:14 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理

鼻に噴射して感染そのものを防ぐ粘膜ワクチンの開発へ

鼻に噴霧し感染自体防ぐ粘膜ワクチン…呼吸器免疫強化

 注射式の従来型ワクチンより使いやすく、はるかに高い効果が期待できる粘膜を刺激するワクチン。鼻に噴霧したり、食べるタイプの研究が地道に進んでいる。

 ワクチンは、細菌やウイルスなどの病原体の毒性を弱めたり、一部を取り出したりした製剤。これを注入すると、発病せずに病原体に対して免疫ができる。

 ただし、最も普及している注射型ワクチンは、感染自体を防いでいるわけではない。多くの病原体は、まず鼻や口、気道など呼吸器や腸など消化器の粘膜に取り付いて感染が成立、その後に全身の血中をめぐる。

 注射型ワクチンは血中の免疫は増強するが、粘膜の免疫は強めない。ここで感染を防げないとなると、血中免疫に期待できるのは重症化の予防しかない。

 しかもインフルエンザのように様々な流行株がある場合、血中免疫はワクチン株と外れると、効果が大きく低下する。これは免疫を担う物質(Ig)が血中と粘膜で異なるためだ。

 この弱点を補うのが粘膜ワクチンだ。粘膜の免疫は病原体のタイプをあまり厳密に区別しないのが特徴で、ワクチンと流行株が違っても効果が期待できる

 ただし、気道の絨毛、腸管の粘液層など粘膜には異物の侵入に対する防御機構が備わっており、普通のワクチンと同じ成分では十分な刺激を与えにくい。そこで本来のワクチン成分以外に、効果を増強する物質を加える研究が、患者も多い呼吸器感染症を中心に、最近活発になってきた。

 スイスの研究チームはインフルエンザの経鼻ワクチンとして、コレラや大腸菌の毒素を免疫増強物質として加えたものを開発したが、研究参加者の一部に顔面まひの症状が出て、開発は失敗した。

 安全な経鼻ワクチン開発に取り組む国立感染症研究所の長谷川秀樹室長らは、様々な免疫増強物質を試み、2本の鎖状に人工合成したRNA(リボ核酸)にたどり着いた。RNAはDNA(デオキシリボ核酸)と同様に遺伝情報を担う物質だが、2本鎖のRNAは通常体内にない。RNAを持ったウイルスが増殖する時にだけ2本鎖RNAを作るため、その存在はウイルスの感染を示す目印になる。

 これをワクチンに付加すると、粘膜にある免疫細胞は、病原体の感染時と同じ反応を、ワクチン単体よりも確実に起こし、免疫物質を作り出す。

 ネズミの実験では、A香港型インフルエンザの増強経鼻ワクチンを投与。タイプの違うAソ連型ウイルスを致死量感染させても生存率は40%だった。普通のインフルエンザワクチンも、この方法で増強して経鼻型にすれば、猛威をふるう鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)に対する抵抗力も飛躍的に高め、ネズミの実験では生存率が2倍になった

 腸管の粘膜免疫を標的にした「食べるワクチン」開発を進めるのは、東大医科学研究所の清野宏教授ら。

 遺伝子組み換え技術を活用して、米にコレラ菌の毒素を作る遺伝子を導入。米のたんぱく質にワクチン成分が含まれるよう工夫し、粉末化する方法を考えた。

 ワクチン成分が米のたんぱく質に守られて腸で消化されにくくなるうえ、常温で長期保存もでき、ワクチンの冷蔵設備が整わない途上国でも使いやすい。海外ではバナナやイモをワクチン化した例もあるが、水分が多く保存が難しかった。

 ワクチン粉末をマウスに食べさせたところ、コレラ毒素を与えても下痢症状を起こさず、1年半保存した後でも効果を確認した。

 清野教授は「世界保健機関も注射器が不要で保存しやすいワクチン開発を大きな課題に挙げている。日本は粘膜ワクチン研究では世界の先頭集団にいる。成果を発信していきたい」と話している。



 おおー、カッコイイです。再生医療も活発化していますが、今世紀、最も力を発揮するのではないかと思われる「免疫」にも、注目していきたいところです。

 体内にある抗体はIgGやIgMですが、粘膜に存在し効果を発揮している免疫物質はIgAです。インフルエンザは鼻や喉など、粘膜から体内に侵入しますが、その粘膜の免疫を高めることは注射では難しいとされてきました。注射によって全身に抗体を作っても、侵入経路は警備員がいないという状態です。

 そこで!粘膜の免疫を強くしてやろうという試みが進んでいるわけです。侵入経路を強くすれば、たとえインフルエンザの型が年によって違っても、防ぎきれるというわけです。まさに「予防ワクチン」ですね。

 世界中で、未だに多くの感染症によって大勢の人が亡くなっています。使いやすく、長持ちするワクチンを開発すれば、それだけで何千万人もの人が助けられます。免疫医学でリードしている日本に、これからも期待したいところです。

関連
医学処:花粉症ワクチンは短期間の治療で数年間効果が持続する
医学処:日本でのワクチン開発を推進するために厚生労働省が乗り出す
医学処:鼻粘膜に噴射するインフルエンザワクチンは皮下注射より効果あり。
posted by さじ at 00:22 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理

2008年01月03日

結合力が最強の人工分子を投薬に応用しよう

結合力が最強の人工分子、阪大が開発・投薬などに応用

 大阪大学の井上佳久教授は、2種類の有機化合物がこれまでで最も強く結合する人工分子の作製に成功した。従来最強として知られていた天然の物質に匹敵するという効果の高い投薬法や病気の検査などに応用が期待できる

 この人工分子は2種類の有機化合物が互いにくっつきやすく、いったんくっつくとその結合力は、従来最強とされた天然に存在するたんぱく質が結びついた物質「アビジン・ビオチン複合体」とほぼ同程度。同複合体に比べ低コストの合成が見込めるため応用しやすいという。



 これは薬理学の分野で大いに期待できそう。

 薬って、どこでどう吸収されるかとか、代謝について、排泄についてなど、色々考慮した結果、今の形があるわけです。勿論それには限界もあったでしょう。ですが今回のこの発見で、その限界が一歩広がったと考えられます。

関連:医学処 癌の放射線治療で骨の内部の海綿状組織が失われていく
posted by さじ at 23:22 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理

2007年12月27日

10代患者に対するタミフル治療に混乱も。

タミフル治療混乱も 厚労省調査会結論先送り

 インフルエンザ治療薬タミフルと異常行動の関係を科学的に検証してきた厚生労働省の調査会は25日、因果関係の有無の明確な結論を出せず、先送りした。10代の患者に対するタミフル服用の原則禁止は継続されるが、例年になく早いインフルエンザ流行を前に、本来必要な人がタミフルの治療を受けられないと懸念する専門家もおり、医療現場では混乱が予想される。

 調査会座長の松本和則・国際医療福祉大教授は、現状維持の結論について「現時点ではタミフルと因果関係を示す結果は得られていない。解析が終わっていない調査があり、使用解禁の根拠がない」とした。

 この日報告された同省研究班の調査では、タミフルの服用の有無にかかわらず17歳以下のインフルエンザ患者での異常行動の発生率は、軽症例を含め約14%。飛び降りなど危険性の高い異常行動は0・5%に上った。10〜17歳で見るとタミフルを服用しない患者の異常行動発生率は11%と、服用した群の6%に比べ高かったが、大きな差(統計的有意差)はないとした。同省が10代への使用中止を求めた3月21日以降も、30歳未満で35例の異常行動が報告され、うち23例はタミフルを服用していなかった。

 今回の現状維持の決定で医療現場での混乱は続きそうだ。調査会座長の松本教授は「10歳未満は、医師と相談して決めてほしい」とするが、インフルエンザの治療に詳しいけいゆう病院(横浜市)小児科部長の菅谷憲夫さんは、「『タミフルを飲まなければ大丈夫』という認識は誤り。10歳未満の患者はインフルエンザで肺炎を起こす可能性もあり、必要な患者には処方することも大事」と指摘する。

 東京小児科医会会長を務める松平小児科(東京都文京区)の松平隆光院長は、タミフルが異常行動の原因である可能性が残っている以上、原則タミフルを処方しない方針だ。10歳未満の患者で「不安だから飲ませたくない」という親がいる一方、「以前飲ませたら急に熱が下がった。できれば処方して」という親もいるという。そうした親には、「水を十分飲ませ、寝かせてあげて」と説明している。



 分かっていないことな以上、医師の判断にまかせたほうが良さそうです。

 インフルエンザは本来、水分を取って寝ていれば治る病気です。しかしながら、インフルエンザは脳症や肺炎など、重症となる可能性もある病気です。

 そこを見極めて医師がタミフルを出す、出さないを決めればいいと思います。

 今年の冬は、いつも以上に「親との闘い」となりそうですね。「タミフルを出さないから脳症になって後遺症が残ったんだ!」という訴訟すら起こりそうなほどに。
posted by さじ at 05:38 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理

2007年12月17日

厚生労働省がジェネリックの使用促進に本腰を入れる

後発薬の使用促進を了承 中医協

 厚生労働省は14日、新薬と有効成分は同じだが価格が安い後発医薬品(ジェネリック医薬品)の使用促進に関する総合対策を、中央社会保険医療協議会(中医協)に提示し、了承された。

 2008年度から実施する。後発薬の普及を図るため、医師や薬剤師らに対する規則の改正や、処方せんの様式の変更などに取り組み、増え続ける医療費を抑制する

 これを受け、厚労省は、後発薬の利用を促すため、保険診療のルールを定めた健康保険法の「療養担当規則」を改正する。具体的には、薬剤師は「後発薬の調剤に努めなければならない」とし、「患者に後発薬に関する説明を適切に行う」と規定する。医師も、投薬や処方せん交付などの際に、後発薬使用に努めるよう定める。

 対策の柱となるのは、処方せんの様式変更で、医師が新薬から後発薬への変更に支障があると判断した場合に「後発薬への変更不可」欄に署名することとし、それ以外は後発薬を優先して使用する仕組みとする



 基本的にジェネリックを処方して、それで問題があると思った場合にのみ新薬を使うという形に変わるそうです。

 製薬会社には大きな痛手となりますし、ますます新薬開発のうまみが少なくなると思います。むしろ大バクチな新薬開発など誰もやらなくなるのでは…と心配してしまうぐらいです。

 確かに医療費削減のためにはジェネリックを普及させたほうがいいのでしょうけれど…。それならば浮いた医療費で、新薬開発のための研究費を国が補填するとかしないと、割りに合わないような気もします。医療費を削減しようとすれば、医療そのものが停滞するのは目に見えていますからね。

 患者さんのことを考えると、そりゃ安いほうがいいに決まってますから、また難しいところです。製薬会社はただ薬を売って儲けているだけではなく、その利益で新しい薬を開発しなければならないわけですから。

関連
医学処:同じ成分なのに値段の違う薬、どっちを使う?
医学処:日本医師会がジェネリックの問題点を厚生労働省に提示
医学処:武田薬品とエーザイが新薬の治験を海外並に短縮する
posted by さじ at 06:14 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理

2007年12月13日

タミフル服用後20分で、0.15%が脳に移動することが判明

タミフル服用後、脳に0・15%到達…放医研

 放射線医学総合研究所(千葉市)は11日、インフルエンザ治療薬「タミフル」が体内に吸収された後、脳などにどのように移動するかを連続的に観察できる方法を開発したと発表した。

 タミフルの生体内の動きを追跡できたのは世界で初めて。実験にはラットを使った。タミフルを服用した若者や幼児の異常行動が報告されている。人間に応用できれば、因果関係の有無を解明する有力な手段になると期待される。

 放医研は、タミフルの分子に放射性物質を付けた薬剤を開発。この薬剤をラット5匹に与え、陽電子放射断層撮影(PET)装置で観察したところ、体内のタミフルの動きをとらえることができた。脳には、20分後に投与量の0・15%が入りこむこともわかった。従来は、大量のタミフルを与えたラットを解剖して調べていた。PETは感度が高く、通常の服用量で生きたまま調べられるため、正確な分析ができるという。



 実際0.15%で影響を及ぼすのかはわかりませんが、少なくとも血液脳関門を超えて脳に届くことは判明したようです。毎年流行する感染症でありながら、異常行動というショッキングな症状を呈するため、早急に原因解明されることを願っております。

  /l、
 (゚、 。 7   
  l、~ ヽ      
  じし' )ノ 

関連
医学処:タミフルの睡眠試験で、因果関係は認められず
医学処:タミフルだけでなくリレンザでも異常行動が認められる
医学処:近年流行のなかったAソ連型インフルエンザが広まる
posted by さじ at 00:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理

2007年12月12日

来年解散するSyrup16gの曲タイトルと医学の関連について

Syrup16g、来年3月1日の日本武道館公演を最後に解散

 先日、東名阪ツアーを大成功させたSyrup16g。来年1月30日にはニュー・アルバムの発売も決定し、いよいよ活発な展開を予感させていた彼らが突然〈解散〉を宣言した。来年3月1日に行われる日本武道館公演が、Syrup16gにとってのラスト・ステージとなる。発売予定のフル・アルバムは今なお製作進行中とのことだ。
 
 詳細な解散理由は今のところ発表されていないものの、先日終了したツアーのタイトルは〈END ROLL〉。それだけに彼らの解散はあらかじめ予定されていたものなのかもしれない。今後、彼らが咲かせる一花は、これまで以上に盛大なものとなるのは必至。



 えー、私自身一度も聴いたことのない彼らについての記事を何故取り上げるのかとお思いでしょうが、彼らはとある理由により一部で有名なバンドなのです。

 理由とは何なのか?Syrup16gの曲のタイトルだけ挙げてみます。

・ローラーメット
・空をなくす
・デイパス


 正解はこちら↓


・ローラーメット →ロラメット:ベンゾジアゼピン系催眠鎮痛剤

・空をなくす →ソラナックス:ベンゾジアゼピン系マイナートランキライザー

・デイパス →デパス:チエノジアゼピン系精神安定剤


 というわけで、タイトルは鬱病等で使われる精神科領域の薬のもじりだったんですね。その所為というわけではないんでしょうけれど、私の知り合いのうつ病の人はSyrup16gが大好きです。

 しかし実際どういう意図でこういったタイトルをつけたんでしょうね。ただの言葉遊びで安定剤の名前なんて付けますかね?曲ってメロディも歌詞もタイトルも全て大事じゃないですか。ただのもじりというよりは何かこう、自分で吐き出したい意味があって付けたように思えるんですよね。根拠はありませんが。
posted by さじ at 00:46 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理

2007年12月10日

タミフルだけでなくリレンザでも異常行動が認められる

インフル治療薬 リレンザで少年が異常行動

 インフルエンザ治療薬リレンザ(一般名ザナミビル)を服用した横浜市の少年(12)が無意識のまま歩いて外に出たり、意味不明な話をしたりする異常行動を起こしていたことが7日、わかった。診察した病院は「因果関係が否定できない」とし、国に副作用として報告することを決めた。

 病院側によると、少年は6日に医院を受診、インフルエンザと診断された。同日午後5時ごろ、処方されたリレンザなどを服用。直後から意味不明の言葉を発し、約4時間後には家族が目を離したすきに自宅外に出た。無意識のまま寝床を出て歩いたとみられる。少年は病院に運ばれ入院したが、夜中にベッド上で立ち上がり、壁をなでるなど異常行動が続いた。

 服用後の異常行動はタミフルで問題となり、国は今年3月、10代患者への投与を原則禁止した。リレンザも同じくウイルスの増殖を抑えるタイプの治療薬。タミフルの使用制限を受けて今季の供給量は昨季の6倍にあたる300万人分に増える見通し。異常行動の報告は00年の発売以来、計10件あるが、行動の詳細が明らかになるのは初めて。

 菅谷憲夫・けいゆう病院小児科部長は「異常行動はインフルエンザそのもので起きる可能性もある。薬の服用にかかわらず発症2日間は子どもから目を離さないで」と呼びかけている。



 リレンザもタミフルと同様にインフルエンザのノイラミニダーゼを阻害する薬です。大きな違いといえば、タミフルは経口投与なのに対して、リレンザは経口ではあまり効果が得られないため、非経口経路での投与に限られているという点でしょうか。

 タミフルの相次ぐ異常行動ゆえに、今年度はこのリレンザが活躍するのではないかといわれていましたが、これではタミフルと同じですねぇ。しかし記事の最後に書かれているように、インフルエンザ脳症の可能性も未だ捨て切れていませんので、果たしてリレンザの副作用なのかどうかは分からないところです。

関連
医学処:タミフルが脳に達するメカニズムを解明した
医学処:今冬のタミフル供給量、2006年の半分に。
医学処:タミフルの睡眠試験で、因果関係は認められず
posted by さじ at 05:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。