[薬理]の記事一覧

2008年12月08日

セアカゴケグモの血清を病院に配備する。

セアカゴケグモ 福岡で大量発見、市立病院に血清配備

 福岡市内の公園や港湾施設などで外来種の毒グモ「セアカゴケグモ」が大量に見つかっている問題で、同市は26日、クモ毒の血清を市立こども病院・感染症センター(同市中央区)に配備したことを市内の医療機関に通知した。

 血清はオーストラリアから10人分(10.5ミリリットル)を約33万円で購入した。セアカゴケグモにかまれると、針で刺されたような痛みを感じ、悪化すると発汗や吐き気を催す。市保健福祉局は「国内ではほとんどが軽症例だが、重症患者が出た場合は血清が最終手段になる。万一に備えて配備した」としている。

 市では昨年11月、東区の人工島コンテナターミナルで初めてセアカゴケグモが見つかり、今年9月以降は人工島内の公園や香椎パークポートなど主に東区内で800匹以上を確認、市職員らが駆除作業している。



 コイツ持ち込んだ人は重罪極まりないです。

 ただでさえクモは嫌いだというのに毒までもっているなんて。セアカゴケグモみたいにタランチュラとかシドニーなんとかグモみたいな蜘蛛が日本で繁殖し始めたらどうしようかと思うと夜も眠れませんよこちとら。

関連
医学処:クモ恐怖症の男がクモ相手に健闘
医学処:セアカゴケグモの生息地、大阪を中心に爆発的拡大中
医学処:病院内でセアカゴケグモが大量発生する。


posted by さじ at 01:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理

2008年11月29日

便秘薬の酸化マグネシウムは高マグネシウム血症の副作用がある。

<酸化マグネシウム>便秘薬など副作用15件、うち2人死亡

 便秘や胃炎に広く使われている医療用医薬品「酸化マグネシウム」の服用が原因とみられる副作用報告が05年4月〜今年8月に15件あり、うち2人が死亡していたことが、厚生労働省のまとめで分かった。高齢者に長期間処方しているケースも多いことから、厚労省は血液中のマグネシウム濃度の測定など十分な観察をするよう、製薬会社に使用上の注意の改訂を指示した。

 酸化マグネシウムは腸の中に水分を引き寄せて腸の運動や排便を助ける効果があり、各製薬会社の推計使用者は年間延べ約4500万人に上る。

 15件の副作用は、服用が原因で意識障害や血圧低下などにつながった可能性が否定できないケースで、全員が入院した。このうち認知症などの病気を持ち、他の薬と併用して長期投与を受けていた80代の女性と70代の男性が、ショック症状などを起こし死亡した。15人中13人は、服用を半年以上続けていたとみられる。

 酸化マグネシウムは薬局で買える市販薬にもある。厚労省はこの成分を含む製品を副作用の危険が最も低い3類から、薬剤師らに情報提供の努力義務が課せられる2類に引き上げることを決めた。市販薬での副作用報告は今のところないという。



 よく使われる薬ですから、今までにものすごい数の人たちが酸化マグネシウムを飲んだことがあると思います。その凄い数の投与機会のうち15件、ということはかなり少ない頻度で副作用は生じていると分かります。

 ですが少ないとはいえ起こっている事実は軽視できません。副作用のない薬なんてないのですから。酸化マグネシウムはほとんどの場合においては問題ないのですが、万が一異常が起こった場合と、その対処法を知っておく必要があります。

 女性は、血清マグネシウム値が「17.0mg/dL」と高く、ショック状態のため、カルシウム製剤投与と急性血液浄化(HD)が行われた。しかし、血清マグネシウム値は徐々に低下したものの、敗血症を併発。腹水から「bacteria」を検出したため、腸管壊死が疑われたが、手術に至ることなく死亡した。

 厚労省は「酸化マグネシウムによる高マグネシウム血症については、添付文書の『副作用』の項に『高マグネシウム血症』を記載し、注意喚起を図ってきた」とした上で、「医療関係者におかれては、酸化マグネシウムの投与中においては、高マグネシウム血症の初期症状に十分注意するとともに、特に長期投与する場合には定期的に血清マグネシウム濃度を測定するなど、異常が認められた場合に適切な処置が取れるよう、さらなる注意をお願いする」と呼び掛けている。

 厚労省によると、「高マグネシウム血症」が表れると、呼吸抑制、意識障害、不整脈、心停止に至ることがある。このため、「悪心・嘔吐、口渇、血圧低下、徐脈、皮膚潮紅、筋力低下、傾眠等の症状の発現に注意するとともに、血清マグネシウム濃度の測定を行うなど十分な観察を行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと」を求めている。


参考:CB 酸化マグネシウム

関連:全ての病気を治すと言って塩化マグネシウムを売っていた男
posted by さじ at 17:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理

2008年11月24日

ネット販売の医薬品で肝障害の副作用を来たす。

「医薬品のネット販売規制は非論理的」と楽天・三木谷社長

 楽天は7日、2008年第3四半期決算の説明会の中で、医薬品のネット販売規制の問題をあらためて説明し、反対していく姿勢を示した。同社の三木谷浩史代表取締役会長兼社長は「全くロジカルでない規制を厚生労働省がやろうとしている」と述べ、ユーザーの不満の声などを伝えながら、この規制を阻止していきたいとした。

 この規制は、改正薬事法を受けた省令により、一般医薬品のうち第1類と第2類のネット販売が全面禁止されるというもの。2009年6月1日の施行予定となっている。楽天では8月、ヤフーや医薬品のネット販売に携わる事業者100社と連名で、規制反対の意見書を厚生労働大臣宛に出している。また、10月には省令改正案についても厚労省にパブリックコメントを提出している。

 規制対象となる第1類には、「ガスター10」などのH2ブロッカー含有薬、「リアップ」などの発毛薬、「ウィンダム」などの水虫薬などが該当し、一般医薬品における市場規模は4%だという。一方、第2類には、「ルル」などの風邪薬、「コーラック」などの主な便秘薬、「ボラギノールA」などの痔薬をはじめ多数の種類が該当し、市場規模比率は63%(いずれも富士経済の調査による2007年の構成比)。

 楽天によれば、「楽天市場」で一般医薬品を扱っている出店者は地方を中心とした薬局がほとんどで、ほぼすべての種類の一般医薬品をネットで販売しているという。前述の数値から、ネット売上額のうち第1類・第2類合計で67%が減少することになると説明し、ネットが重要な販路となっている中小の薬局にとって、甚大な影響を及ぼすと訴えている。

 また、楽天では、ネットで医薬品を購入した経験のある人を約852万人と推計。病気で外出が困難な人や妊婦、地理的に近隣に薬局がない人、多忙で薬局の営業時間中に購入できない人、人目が気になる商品を買う場合といった利用者のニーズも無視しているとし、消費者のネット購入という重大な権利を制限するものだと指摘する。

 このほか、10月7日に開かれた政府の規制改革会議と厚労省の公開討論では、ネット販売に起因する健康被害の実例は1件も把握していないと厚労省が回答したこと、また、省令でネット販売を禁止する法律上の根拠がない点も指摘している。

 三木谷社長はまた、処方せんを必要とする薬品ではなく一般医薬品であることから、「薬剤師が丁寧に説明して販売していく分には、対面販売よりもネット販売のほうがむしろ向いている」とも述べ、「あらゆることに関して、厚労省にもしっかりと現状を認識していただけるように、いろいろな意味で努力していきたい」とした。



 と、このように反対の姿勢をとっていたようですが・・・

 そもそも薬というのは安易に手に入ったりしてはいけないものだと思いますし、ネット販売が横行すれば当然副作用などが出ることも容易に想像つくので・・・個人的にはネット販売というのは規制すべきだと思いますね。

 ↓↓↓



ネット購入薬で副作用 30代女性、肝障害で一時入院

 インターネットで購入した医薬品を服用した30代の女性が肝障害を発症し一時入院していたことが21日、厚生労働省の調査で分かった。ネット販売の市販薬で副作用被害が確認されたのは初めてで、ネット販売の規制を巡る議論に影響する可能性もありそうだ。民主党の前原誠司前代表の質問主意書に対する答弁で明らかにした。

 同省によると、女性は昨年8月、生薬「カシュウ」を主成分とする滋養強壮薬を服用。肝障害のため2、3週間入院したが回復したという。

 製薬会社からの副作用被害報告書に「ネットを通じ購入した」との記載があった。服用状況や購入時の説明の有無などの詳細は書かれておらず、同省の担当者は「ネット販売特有の被害なのか、通常の対面販売でも起こりうる被害なのかはわからない」と話している。

関連
医学処:WHO曰く、ネットで販売される薬の半分は偽物。
医学処:薬害被害者が薬のネット販売全面禁止を訴える
posted by さじ at 04:51 | Comment(1) | TrackBack(0) | 薬理

2008年11月22日

抗炎症薬サクシゾンと筋弛緩剤サクシンを間違えて投与してしまう

筋弛緩剤を誤投与で死亡…徳島の病院

 徳島県鳴門市の健康保険鳴門病院で、肺気腫の疑いで入院していた男性患者(70)に、抗炎症剤ではなく、誤って名前の似ている筋弛緩剤を点滴し、急性薬物中毒で死亡させていたことが19日、わかった。病院側はミスを認めており、県警は業務上過失致死容疑で調べている。

 病院や遺族によると、男性は今月17日夜に容体が急変し、体温が40度近くになった。当直の30歳代の女性医師は、抗炎症剤「サクシゾン」を出そうとしたが、データベースでヒットした筋弛緩剤「サクシン」をサクシゾンと思いこんだ。サクシンを受け取った看護師から「本当にサクシンでいいのですか?」との問い合わせがあったが、医師には「サクシゾン」と聞こえたため、「いいよ」と答えたという

 サクシンは、麻酔時や気管に管を挿入する際などに使用。使用を誤ると、呼吸停止を起こす場合がある。



 なんだか色々ありえないですね。これ。

 電子カルテでサクシと入力して出てきたサクシンを入力してしまった医師に問題はありますが、看護師も疑問に思いつつも筋弛緩剤を投与しているあたりが、う〜んという感じです。

 医療においては知識ってホント必要ですね。無知は罪です。確実な知識を持ち合わせた医師、看護師でないと人の命は預かれません。

関連
医学処:筋弛緩剤による尊厳死事件の控訴審判決は、主治医の減刑
医学処:手術室内で、筋弛緩剤を自ら点滴して自殺した女医
医学処:筋弛緩剤事件の守大助に5000万円の損害賠償。
posted by さじ at 02:29 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理

2008年11月21日

薬害被害者が薬のネット販売全面禁止を訴える

薬のネット販売「全面禁止を」薬害被害者らが要望書提出

 エイズやスモンなどの薬害被害者団体や消費者団体など24団体は17日、舛添厚生労働相と甘利規制改革担当相に対し、ネット上での大衆薬販売を全面的に禁止するよう求める要望書を提出した。

 薬事法では大衆薬のネット販売について規定がなく、販売が広がっているため、厚労省は、年内にも風邪薬などのネット販売を禁じる省令改正を検討。これに、政府の規制改革会議が反対している。

 舛添厚労相との面談後、会見した全国薬害被害者団体連絡協議会の花井十伍・代表世話人らは「消費者の命を軽視する横やりは絶対許さない」と訴えた。



 まぁねぇ。ネットで簡単に手に入ってしまうのは問題ですね。

 大衆薬といえど無害なわけじゃないですからね。薬害は、あってからでは遅い。まずは予防を。

 しかもネットだと、偽薬も横行してますからね。とてもネットで手に入れた薬なんて飲めませんよ。たとえ有名な薬であっても。
posted by さじ at 03:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理

2008年11月04日

超多剤耐性結核菌に効く化合物を微生物化学研究会が開発

超多剤耐性結核:菌に効果の化合物開発 微生物化研

 4種類以上の抗生物質が効かない超多剤耐性結核菌に効果のある化合物を、財団法人微生物化学研究会(東京都品川区)などが開発した。2012年の臨床試験開始を目指す。治療薬ができれば非営利で普及させるという

 超多剤耐性結核は世界約50カ国で確認され、毎年5万人近くが発病しているとされる。有効な治療薬がなく、国内では02年、3122人の結核患者のうち17人から、この結核菌が検出されている。

 同研究会は抗結核薬「カプラザマイシン」から、より活性を高めた化合物「CPZEN−45」を作った。10種類の治療薬に耐性がある結核菌に感染させたマウスに投与したところ、何も与えなかったマウスに比べて、菌が100分の1に減少、副作用も確認できなかったという

 同研究会の赤松穣・微生物化学研究センター長(生化学)は「より耐性菌が出にくいように、複数の治療薬を組み合わせる投与法も考えたい。非営利で取り組むことで、臨床試験に協力してくれる機関が出てくることを期待している」と話している。



 なんという志の高さ・・・。利益を度外視して、世のために貢献しようとする姿勢には頭が下がります。

 協力してくれる団体と共に、臨床試験に挑むわけですが、成功をお祈りしています。

関連
医学処:超多剤耐性結核菌による感染者、国内で年間70人に上る
医学処:超薬剤耐性の結核が日本を含む世界35ヶ国に感染拡大中
医学処:全ての抗生剤が効かない極度薬剤耐性結核菌がイタリアで検出
posted by さじ at 22:32 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理

2008年10月31日

日本人向けのヒトパピローマウイルスに対するワクチンを開発

子宮頸がん:原因ウイルスの新ワクチン開発 国立感染症研

 子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルスの新たなワクチンを、国立感染症研究所などが開発した。日本人は欧米人と異なるウイルスの型での感染例が多いことも確認した。欧米などで使われているワクチンは一部の型しか効かないが、新ワクチンは日本人に幅広く有効となる可能性が高い。29日、名古屋市で開かれる日本癌学会で発表する。

 ウイルスは遺伝子の型の違いから約100種に分類され、このうち15種類に発がん性がある。欧米では16型と18型が発症原因の約70%を占めるが、日本の患者では16型42%、18型7%と半数にとどまる。製薬企業が厚生労働省に16型と18型に対応したワクチンの承認を申請しているが、認可されても感染防止には不十分とされる。

 研究チームは15種類に共通する構造があることに注目。この構造を作るアミノ酸配列を特定し、その特徴からワクチンを開発した。ウサギに接種し、16型と18型を含む6種類で感染防止を確認した。日本人の患者の76%が6種類による感染だったことも突き止めた

 日本では毎年1万2000人以上が子宮頸がんを発症。ウイルスを発見したドイツの研究者は今年のノーベル医学生理学賞に決まった。

 国立感染症研究所の神田忠仁・病原体ゲノム解析研究センター長(腫瘍ウイルス学)は「発がん性を持つ残りの9種類への効果は未確認だが、理屈から感染防止に有効と考えられる。実用化と予防接種の普及に努め、患者を減少させたい」と話す。



 遺伝子の人種的違いが明らかになって以来、アメリカでよく効く薬が日本人に効きにくいということもあるということが、分かってきました。

 そこで国産の薬やワクチンの開発に乗り出すのですが、いかんせんむこうと違って、かけられるお金が少ない、というのが問題ですねぇ。もっと開発資金が増えれば、アジア人向けの、疾患を治療する薬も沢山開発されるような気がします。

関連
医学処:子宮頚がんを引き起こすヒトパピローマウイルスのワクチンが米で承認
医学処:2,30代の子宮がんが増加しているのに、がん検診受診者は5%程度
医学処:2008年度のノーベル医学生理学賞は「HIV&HPV」
posted by さじ at 01:54 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理

2008年10月27日

刑務所でもジェネリックを導入して医療費削減へ

刑務所などの医薬品「後発薬含め選択を」 検査院指摘

 全国の刑務所や拘置所で使われる医薬品について会計検査院が調べたところ、有効成分や効能が同じで価格の安い後発医薬品(ジェネリック医薬品)があるのに、割高な先発医薬品(新薬)を購入しているケースが多いことがわかった。検査院は、後発薬も含めて幅広い中から医薬品を選べる方法をとるよう法務省に改善を求めた。

 医療費抑制のため国が普及を目指す後発薬をめぐっては、厚生労働省が今年4月初めに生活保護を受けている人への使用を事実上強制する通知を都道府県に出したが、批判を受けて同月末に撤回した。検査院は「今回の指摘は使用を強制するものではない」としている。

 刑務所や拘置所など全国75の刑事施設の医療は、ほぼ全額が国費でまかなわれている。検査院が、このうち15施設について調べたところ、東京拘置所や岡山刑務所、大分刑務所など13施設で、後発薬があるのに特定の新薬を指定して購入していた。検査院は、15施設が07年度に購入した医薬品について後発薬を購入した場合の調達額を試算した結果、「5208万円を節減できた」と指摘した。

 法務省は「医薬品の種類は各施設に勤務する医師の判断によるものだが、可能な範囲で調達方法を見直すよう指導する」としている。



 刑務所でも医師は不足しているみたいですからねぇ。ジェネリックに変更したり、選択肢を増やすのが面倒だったとか、変更する理由がなかったとか、そういう感じでしょうか。

 医療の質を全く落とさずに、5000万円も減らせるのなら、変更したほうが良さそうです。国のお金でもありますし。

関連
医学処:指静脈画像を保存し、受刑者の監視を行う新技術を導入
医学処:刑務所の常勤医師が不足しており急患に対応できなくなる
医学処:刑務所でも医師不足。1人もいない刑務所も8箇所に上る。
posted by さじ at 00:50 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理

2008年09月21日

後発医薬品が新たに色々増えました。

後発医薬品 自己負担見極めて

 今年4月から国が定める医療費の仕組みが変わり、患者が自分で受け取る薬を値段の安い後発医薬品(ジェネリック医薬品)に変更できるようになった。7月には新たに使える後発医薬品が増え、患者の選択肢が広がっている。

 後発医薬品は、先発薬の特許(20〜25年)が切れた後、ほかのメーカーが作る同じ有効成分の薬だ。米英独では、薬の量の約6割を後発医薬品が占めるが、日本では2006年度で17%しかない。後発医薬品の利用を促すため、国は今年4月から制度を変更し、医療機関からもらった院外処方せんを薬局に出す時に、患者が自由に後発医薬品に切り替えられるようにした。ただし、院外処方せんに「後発医薬品への変更不可」と書かれたものは変更できない。

 では、実際にどのくらい安くなるのだろうか?

 市民団体「納得して医療を選ぶ会」の薬剤師、松本洋美さんによく処方される薬の例を挙げてもらった。

 まず、高血圧治療でよく使われる「カルシウム拮抗薬」。最も推定売上高の多い「ノルバスク」の後発医薬品が今年7月から使えるようになった。1錠5ミリ・グラムの場合、先発薬の値段は75・6円だが、後発薬にすると52・9円だ。

 コレステロールを下げる代表的な薬「メバロチン10」では、先発薬の薬価は1錠124・4円だが、安い後発薬に替えると1錠27・8円になる。

 後発薬を処方すると薬局に調剤料などが加算される。それを合わせても、この二つの薬を同時に飲んでいると、健康保険で3割負担の場合、年間で約1万3000円自己負担分が減る計算だ。

 リウマチ治療薬「リウマトレックス」の場合、1週間に6ミリ・グラム服用するとして、後発薬に切り替えると、1年間に3割負担で約6700円、花粉症治療薬の「アレジオン20」を1か月飲むと、3割負担で約1100円支払うお金が安くなるという。

 調剤薬局の薬剤師として働く松本さんは「どの程度、自己負担が軽くなるかは、飲んでいる薬によって違う。薬局で相談すると個別に計算してくれるので、積極的に尋ねてほしい」と話す。

 「後発医薬品を希望する方はご相談ください」などと張り紙を出す薬局も増えている。在庫になくても取り寄せてくれることも多い。ただし、処方された薬に後発薬がない場合もあり注意が必要だ

◆7月から新たに後発医薬品が増えた主な薬
  (名前は先発薬の商品名)
高血圧治療薬     ノルバスク、アムロジン、タナトリル
アレルギー治療薬   エバステル
抗うつ薬       トレドミン
消化器病治療薬    ガナトン、ガストローム、プロマック、ペンタサ
消炎鎮痛薬      モービック
緑内障治療薬     ミロル点眼液
眼科用抗アレルギー薬 リボスチン点眼液



 案外良い速度で広がっていますね。負担が減るのは良いことです。

 あとは新薬を作る製薬会社との折り合い、ですかね。難しいところです。莫大なお金をかけてつくったものなのに旨味が減ってしまっては。

関連
医学処:ジェネリックに嫉妬した先発品メーカーが嘘情報を流す
医学処:厚生労働省がジェネリックの品質を検証する。
posted by さじ at 20:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理

2008年09月10日

塩野義製薬がアメリカ製薬会社サイエルを1500億で買収する

塩野義、米製薬会社を1500億円で買収

 塩野義製薬は1日、米製薬会社サイエル(ジョージア州、ナスダック上場)を約14億2400万ドル(約1500億円)で買収すると発表した。

 9月中にTOB(株式公開買い付け)を行いサイエル社の全株取得を目指す。塩野義は世界最大の製薬市場の米国で自社開発品の販売体制を整える。

 サイエルは1992年の設立で、糖尿病などの治療薬に特化している従業員920人のうち770人が営業担当で、強力な販売網を持つ。塩野義は2012年ごろにも米国で肥満症治療薬などを売り出し、本格進出の足がかりにする。サイエルの07年12月期の売上高は前年同期比30%増の3億8200万ドル、営業利益は20%増の7800万ドル。



 従業員のほとんどが営業担当ってなかなか凄いですね。まぁ医薬品は、効果のあるものを1つ開発してしまえば、あとは営業を幅広く行うだけでかなりの利益得れるものですから。

関連:5000億を売り上げた高脂血症治療薬の発明者が会社を提訴。
posted by さじ at 21:41 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理

ドクツルタケを丸ごと1本食べた男性、意識不明に。

猛毒キノコで一時意識不明 千葉の男性が食中毒

 千葉市若葉区で道路脇に生えていた猛毒の「ドクツルタケ」とみられるキノコを食べた男性(69)が一時意識不明になり、市保健所は5日、食中毒と断定した。

 保健所によると、男性は2日午後2時半ごろ、畑と道路の間に生えていたキノコ2本のうち1本を採りその場で生のまま丸ごと食べた。午後4時半ごろから吐き気や腹痛を起こし、意識不明になった。その後意識は回復したが、現在も入院中。

 男性は「朝から何も食べていなかった。昔食べたキノコと似ていたので、大丈夫だと思った」と話しているという。

 ドクツルタケは、1本食べると死亡する可能性もある。9月から11月はキノコ狩りのシーズンになるため、保健所は「素人は野生のキノコは絶対に食べないでほしい」と呼び掛けている。



 ドクツルタケ wikipedia

 思った以上にグロイ…。真っ白ですよコレ。

 毒成分は環状ペプチドで、アマトキシン類(α-アマニチンなど)、ファロトキシン類(ファロイジンなど)、ビロトキシン類からなる。その毒性は1本(約8g)で1人の人間の命を奪うほど強く、誤食すると腹痛、おう吐、コレラのような激しい下痢が起こり、1日ほどで治まった数日後に肝臓や腎臓がスポンジ状に破壊され、最悪の場合死に至る。

 欧米では「死の天使」 (Destroying Angel) という異名をもち、この死亡率の高さから、地方名でヤタラタケ、テッポウタケなどとも呼ばれる。ハラタケ科などの白い食用キノコと間違える可能性があるので注意が必要である。


関連
医学処:スギヒラタケは脳症や腎不全を起こすので食べないで!
医学処:キノコに肝動脈を硬化させる因子があることを発見
医学処:ニセクロハツを食べた男性が多臓器不全で死亡する。
posted by さじ at 20:35 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理

2008年09月05日

サリドマイド、多発性骨髄腫の治療薬として再承認へ。

<サリドマイド>再承認へ 安全管理対策が大前提

 胎児に障害を起こし販売中止になった催眠鎮静薬「サリドマイド」が、四十数年ぶりに販売される可能性が高まった。27日に開かれた厚生労働省薬事・食品衛生審議会の医薬品部会が、血液がんの一つ「多発性骨髄腫」治療薬として承認を了承したからだ。厚労省は9月11日まで国民からの意見を募集し、承認へ向けての手続きを本格化させる。深刻な薬害を引き起こしただけに、安全管理対策が承認の大前提になる。

 27日の部会に先立ち、26日には厚労省のサリドマイド被害再発防止の検討会が初めて開かれた。ここではサリドマイドの製造販売を承認申請している藤本製薬が「安全管理基準案」を説明した。米の安全管理システムを参考に、患者団体、被害者団体、厚労省などが加わり同社が作成した。処方する医師や薬剤師の登録制のほか、患者も氏名や住所、妊娠検査の結果などの登録が必要になる

 さらに、患者は服用状況をそのつど記録するほか、処方日の診察前には毎回、副作用被害の理解度や薬の譲渡、献血などの禁止事項を調査票に回答する。これらは同社の管理センターで集約され、薬の管理や患者の状況把握に役立てられる。

 さらに、これらの安全管理システムが適切に運用されているかを評価する第三者機関も設置される。

 しかし、システムが整備されても、患者自らが薬の危険性を認識しないと、被害を完全に防ぐことは難しい。米国では最近、同じように胎児に障害を引き起こす危険性のあるにきび治療薬について、「妊娠を避ける」など厳格な管理下で処方した。しかし、使用者に若い女性が多かったため、約1年間に約120人が妊娠した事例があったという

 被害者団体「いしずえ」の佐藤嗣道理事長は「被害者を一例も出さないことが目標になっているが、リスクはつきまとう」と指摘する。検討会では「国がどのように被害の再発防止に努めるのかを表明してほしい」との意見も出された。厚労省は、承認を了承した部会の審議結果のほかに、藤本製薬の安全管理対策についても公表。国民の意見を募り、改善を検討していく。患者の安全をどう担保していくのか、国の姿勢が問われそうだ。



 一度禁止となった薬ですが、その有効性が再度認められ、復活。

 これで個人輸入しなくても良くなり、多発性骨髄腫で苦しんでいる患者さんにとっては朗報といえるでしょう。

 ですが、当然、以前の薬害事件の傷を消すことは出来ません。むしろ使い方を間違えると危険な薬である、と再認識する必要があります。薬の良い点、悪い点をしっかり認識した上で、使ってもらいたいです。二度とあのような事件を起こさないためにも。

関連
医学処:【米】サリドマイドを多発性骨髄腫の治療薬として承認
医学処:日本でも多発性骨髄腫治療としてサリドマイドを承認申請
医学処:九州大学で、ベーチェット病患者へのサリドマイド使用を承認する。
医学処:医薬品の個人輸入に、一定の制限を設けるべきという見解を示す
posted by さじ at 02:46 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理

2008年08月28日

生ゴミの中から抗がん剤作用のある化合物を作る微生物を発見

生ごみから抗がん物質 能美のバイオ技研など発見 微生物が生成、新薬に

 バイオ技研工業(能美市)と富山県立大工学部生物工学科の五十嵐康弘准教授ら研究グループは二十五日までに、抗がん作用のある新しい化合物を作り出す微生物を生ごみ処理槽の中から発見し、新薬開発を目指して国際特許を出願した。この微生物は生ごみを発酵分解しながら、がんの転移や活性を抑える化合物を生成していた。動物実験で毒性が非常に弱いことも分かり、医薬品としての用途が期待される。

 堆肥中の微生物に環境や農業以外の分野から着目した研究は珍しい。

 この微生物は放線菌の仲間で、バイオ技研工業が開発し、能美市内で稼働する有機ごみの処理システムで作られた堆肥から見つかった。

 微生物が作り出す複数の物質を調べたところ、いずれもがんの転移を抑制する作用と、細胞のがん化や炎症に関係する活性酸素を消去する作用を持つまったく新しい化合物であることが分かった。

 微生物に由来する医薬品としては、青カビから発見された「ペニシリン」や筑波山の土壌から見つかった「タクロリムス」などが有名だが、五十嵐准教授によると、堆肥はほとんど研究されてこなかったという。

 研究は生ごみ分解微生物の新たな利用法を探っていたバイオ技研工業の宮野内浩治社長が同准教授に依頼して昨年六月に始まった。短期間での成果に五十嵐准教授は「身近な生ごみの中にこんな面白い微生物がいるとは思わなかった」と話し、宮野内社長は「生ごみの発酵処理は環境に優しいだけでなく、有用な物質が眠る『宝の山』を作る技術だ」と自信を深めている。



 まさに宝の山。たまにこういうのを引き当てる強運の持ち主もいるんでしょうなぁ。

 もしこれから抗がん剤を作って、かなりの効果を得たとしたら、微生物を発見しただけで何千億何兆という価値に。

 目の付け所がシャープ、なニュースでした。
posted by さじ at 00:40 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理

2008年07月15日

アメリカ村で購入したベゲタミンを飲んで14歳少年が死亡。

14歳少年が死亡 兄「ミナミで買った睡眠薬飲ませた」

 14日午前10時50分ごろ、大阪市生野区桃谷4丁目の無職女性(73)方で、女性の孫の中学3年の男子生徒(14)=兵庫県西宮市=が呼吸していないのに女性が気づき、119番通報した。生野署員が駆けつけたところ、生徒はすでに死亡していた。生徒は、高校3年生の兄(17)が大阪・ミナミのアメリカ村で購入した錠剤を飲んだといい、同署は司法解剖して詳しい死因を調べる。

 同署が兄の手元に残っていた2種類の錠剤を調べたところ、いずれも医師の処方が必要な向精神薬「ベゲタミン」と精神安定剤「デパス」だった。

 調べでは、生徒は祖父の法事に参列するため、13日は祖母宅に宿泊。兄によると、14日午前1時ごろ、生徒が「眠れない」と訴えたため、「睡眠薬」としてアメリカ村で購入した2種の錠剤計5〜7錠を飲ませたという。兄もこれらの錠剤を飲み、同じ部屋で寝たが異状はなかったという。

 ベゲタミンには強い鎮静効果を持つ塩酸クロルプロマジンなどが含まれており、うつ病などの患者の精神安定に用いられることが多いという。同署は錠剤が違法に販売された可能性があるとみて、入手先についても捜査する方針だ。



 ベゲタミン手に入るのか…大阪こえぇぇぇ。

 ベゲタミンはかなり強力な薬です。他の睡眠薬でも眠れないようなうつ病の人でもこれを飲むと「凄い効き目」だとか。

 人によっては効きすぎてしまって、朝起きるのもつらかったりするぐらいなんですけれど、そんなのを5錠も飲んだら、そりゃ命に関わっても不思議ではありませんわ。

 そもそもそんな怪しい薬を中学生の弟に飲ませるなよ…。若気の至りとはいえ、そういう薬に手を出している自分カッコイイとでも思ったんでしょうか。兄は一生かけて反省してもらいたいですね。

関連
医学処:中学生♀が担任のなめこ汁に抗うつ剤を混入する
医学処:どうしても眠れなかったら、病院へ行こう
posted by さじ at 23:16 | Comment(1) | TrackBack(0) | 薬理

2008年07月14日

厚生労働省がジェネリックの品質を検証する。

後発薬品の品質検証へ

 厚生労働省は10日、特許切れの有効成分を使って従来品とは別のメーカーが製造する「後発医薬品(ジェネリック医薬品)」について、新たな品質検証の仕組みを導入する。

 従来品に劣ると指摘する研究論文を、複数の研究者による検討会で精査し、後発医薬品に問題がないかを判断する

 製薬企業側に不適切なデータ取得などの不正が見つかれば、承認取り消しも視野に厳正に処分し、医療現場に広がる後発医薬品に対する不信感の一掃を狙う。

 後発医薬品は従来品と同じ有効成分を使うが、着色料などの添加物が違うため、品質を疑う医師や薬剤師が多い。一部の薬に対しては、「不純物が混ざっている」「効かない」などと批判する論文や症例報告も出ており、後発医薬品が市場で半分を占める米英に比べ、日本では17%(2006年度)と低迷している。

 厚労省は、現場の不安を解消するために、厚労省の承認審査に加えて、第三者による検証が必要と判断した。国立医薬品食品衛生研究所に検討会を設置、10日の初会合で具体的な対象や作業方法を決める。結論は積極的に公表して利用促進につなげる。



 同じ成分の薬、なんですから、同じ効果が出て然るべきなんですけれど、臨床ではちょっと違いが出ているようですね。プラセボ効果?

 同じ成分であっても作り方が違うと効果が違うとか、色々あるみたいですけれど、やはり後発医薬品は「同じ成分の薬」ではなくて「同じ効果のある薬」でなければなりませんよね。要するに成分も同じ、薬としての吸収具合も同じ、という。そこを評価する機関が、必要だと思います。

関連
医学処:同じ成分なのに値段の違う薬、どっちを使う?
医学処:ジェネリックに嫉妬した先発品メーカーが嘘情報を流す
医学処:厚生労働省がジェネリックの使用促進に本腰を入れる
posted by さじ at 22:31 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理

2008年07月07日

マリファナの成分「ベータカリオフィレン」が医薬品に

マリファナ等の成分『ベータ・カリオフィレン』が、強力な医薬品に?

 マリファナ(大麻)には、「ベータ・カリオフィレン」という驚異の化学物質が含まれている。これまでの詳細な研究により、痛みや炎症、アテローム性動脈硬化症、骨粗しょう症などの治療に、この成分を利用できることがほぼ実証された。

 チューリッヒ工科大学のJurg Gertsch博士は、他の3大学の研究者たちと共同で、ベータ・カリオフィレンの天然分子が、「カンナビノイド受容体・タイプ2」(CB2)と呼ばれるタンパク質を活性化することを突き止めた。[カンナビノイドは、大麻に含まれる化学物質の総称。]

 活性化されたCB2は、免疫系を落ち着かせ、骨量を増やし、痛みの信号を遮断する。この際に、一般にマリファナの作用とされる多幸感をもたらしたり、中枢神経系に作用を及ぼすようなことはないという。

 CB1のほうは食欲の増進、痛みの軽減、筋肉痙攣の緩和などの効果があるが、向精神作用も起こす。

 Gertsch博士のチームは6月23日(米国時間)に、この研究成果を『米国科学アカデミー紀要』(PNAS)で発表した。研究では、この興味深い物質の抗炎性に焦点を当て、マウスにおいて、単球と呼ばれる免疫細胞に関してテストを行なっている。

 強力な作用を持つことが見込まれるベータ・カリオフィレンは、多くの自然食品に含まれている物質であり、摂取してハイになることもないので、理想に近い薬品になる可能性がある。ベータ・カリオフィレンはクローブやイランイランの精油に含まれる香り成分として、アロマテラピーにも利用されている。



 もともとね、大麻は色々利用されていたんです。最近また、その素材の良さから衣料として見直されてきているとか。

 まぁ今の社会、煙草の問題すら片付いてないのに、大麻解禁がどうのなんて話してられないでしょうけれど、医療に応用できるのであれば是非応用してもらいたいなぁと思う次第です。モルヒネだって、医療では多くの人を救う大事な薬ですし。結局は使う人次第ということなんでしょうけれどね。

関連
医学処:脳内マリファナが小脳に働けば、運動音痴は治る
医学処:マリファナはアルツハイマー病の進行を止める作用がある
posted by さじ at 21:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理

2008年06月17日

全店に栄養士を配置したドラッグストアが誕生する。

カワチ薬品、全店に栄養士配置 ドラッグストア大手で初

 ドラッグストア大手のカワチ薬品は3年内に約200の全店舗に栄養士を配置する。無料で来店客の健康相談に応じ、食事指導をする。栄養士の全店配置は大手で初めて。ドラッグストアはセルフ式を基本としてきたが、特定健診・特定保健指導の開始で食事に関心を持つ消費者が増える中、健康相談を売り物とした対面販売で客を囲い込む。ウエルシア関東なども栄養士の活用を始めており、同様の動きが業界に広がりそうだ。

 カワチ薬品は栃木県や茨城県など北関東を中心に約170店を展開しており、年間10店程度の出店を続ける計画だ。すでに100店に栄養士を1人ずつ配置しており、これを全店に拡大する。

 各店に平均2人配置している薬剤師と組み、生活習慣病や育児をテーマにしたセミナーや相談会を店内で開いて、幅広い年代の固定客を確保する。健康増進に配慮した食用油や飲料茶といった特定保健用食品など、特に単価・利益率の高い商品の拡販につなげる。



 おっ、これはなかなか。薬剤師と違って、栄養士と触れ合う機会って案外ないですからね。

 それでいて、栄養のことって薬のこと以上に分からなかったりしますからねぇ。薬は1対1対応の「効果」が明確であっても、栄養は幅広く、生活に浸透していますから。

関連
医学処:改正薬事法で、薬剤師でなくても医薬品を販売できるように
医学処:赤ん坊の父親を特定するDNA鑑定キットをドラッグストアで販売
posted by さじ at 23:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理

2008年06月12日

岡山大学薬学部でアジ化ナトリウム入りのコーヒーを飲んで入院

コーヒーに毒物、教授入院=岡山大研究室でアジ化ナトリウム

 岡山大薬学部の研究室で5月、50代の男性教授が毒物のアジ化ナトリウムを入れられたコーヒーを飲み入院していたことが9日、分かった。

 同大が同日、記者会見し明らかにした。県警岡山西署は、傷害事件などの可能性もあるとみて捜査している。

 同大によると、5月20日午前7時20分ごろ、薬学部研究室で、男性教授が意識がもうろうとした状態で床にしゃがみ込んでいるのを大学院生が発見。教授が直前に飲んだコーヒーの味の異常を訴えたため、救急隊員が県警に通報した。



 教授かー。

 じゃあ権力がらみですかね。当然ながら身内の犯行によるものが疑われます。

 なんか前にも同じような事件があったような?

関連
医学処:患者に防腐剤を飲ませた浦安市川市民病院
医学処:中学生♀が担任のなめこ汁に抗うつ剤を混入する
posted by さじ at 21:47 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理

2008年05月28日

腹痛薬の原材料となる生薬「厚朴」の発祥について。

生薬「厚朴」をクルミ科植物から製造 正倉院蔵品で

 腹痛薬の原材料の一つとなる生薬「厚朴(こうぼく)」で、正倉院(奈良市)に奈良時代から伝わるものは、現在常用されているホオノキなどのモクレン科ではなく、クルミ科植物の樹皮から作られていたことが、柴田承二・東京大名誉教授と米田該典・大阪大医学部医学史料室研究員の調査で分かった。原料の判明は、正倉院に残るほかの薬物について知るきっかけにもなりそうだ。

 正倉院事務所(奈良市)が28日発表した正倉院紀要30号に論文が掲載された。

 厚朴は、腹痛などに用いられる生薬。奈良時代当時の用途については不明だが、正倉院のものは東大寺の大仏に献納された薬物を記した「種々薬帳」にも記されている。過去にも2回調査していたが、原料の植物は判明していなかった。

 柴田氏らは、国内や中国の植物を集め、植物組織学的に解剖して比較。組織構造の特徴がモクレン科ではなく、クルミ科の植物と一致することが分かった。

 厚朴は現代にもあるが、原料植物を規定する国内の公定書ではモクレン科の植物が使われることになっており、クルミ科植物は含まれていない。ただ、中国南部では、現在もクルミ科植物を厚朴の原料として確認できるため、正倉院の厚朴は大陸から渡ってきたとみられる。

 米田研究員は「正倉院の薬は広範囲から集まり、もとがよく分からないものも多い。今回の調査は取っかかりになる」と話している。



 民間薬と違って、漢方薬には「経験」などという浅く曖昧な情報ではなく、「歴史」という大きなものがバックについています。そのため漢方薬ならば西洋医学と同様に、しっかりと使い方を守れば飲むこともできますし、効果も実証されています。

 その歴史の流れに沿ったこのニュース。実際クルミ科の植物との効能の違いはいまいちよくわかりませんが、雄大な歴史ロマンとして浸るのが最も得な見方なのでしょう。

関連
医学処:漢方薬と漢方医学についての知識を身につけよう
医学処:花粉症に効果のある漢方薬について。
posted by さじ at 23:48 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理

2008年05月17日

ゴーシェ病の新治療薬は、経口投与が可能となる。

ジェンザイム、「Genz-112638」がゴーシェ病の第2相試験で好結果

 ニューヨーク(ダウ・ジョーンズ)米バイオ医薬品会社のジェンザイム(Nasdaq:GENZ)は7日、経口投与の治験薬「Genz-112638」(開発コード)がゴーシェ病の治療薬として良好な結果を示したという第2相臨床試験の予備結果を発表した。

 ゴーシェ病は、脾臓や肝臓を肥大させ、貧血、過度の出血、あざ、骨の疾患などを起因するまれな遺伝性疾患。

 Genz-112638は試験でゴーシェ病の症状に有意な影響を示した。

 この試験はゴーシェ病1型の成人患者26人を対象とした非盲検試験で、ほぼすべての患者が予備解析の実施された6カ月の時点までの投与を完了した。この試験の主要評価項目の解析は、年内に完了する予定で、患者全体の試験結果は2009年1−3月期に得られる見込み。

 ジェンザイムがすでに発売している1型ゴーシェ病治療で標準とされる「セレザイム」は注射剤。患者の服薬における利便性や医師の治療選択肢の拡大に向け、同社は経口投与のカプセルであるGenz-112638を開発している。



 ゴーシェ病は、グルコセレブロシダーゼという酵素が不足であったり欠損していたりして、グルコセレブロシド(糖脂質)をセラミドに分解できず、肝臓、脾臓、骨などにグルコセレブロシドが蓄積してしまう先天性代謝異常症です。

 主な症状としては、ゴーシェ細胞が蓄積することによる、肝臓や脾臓の肥大や、骨髄にゴーシェ細胞が蓄積して造血能力が低下してしまうことによって起こる、血小板減少。または貧血症状が起こったり、骨が大変もろくなり、非常に骨折しやすくなったりします。脳にゴーシェ細胞が蓄積されれば、痙攣、斜視、開口困難などの症状を引き起こします。

 ゴーシェ病は、3つに分類されています。

I型(成人型):神経症状を伴わず、発症年齢が幼児から成人にわたり慢性に経過する。
II型(乳児型):乳児期に発症し、急速に進行する神経症状(斜視、開口困難、けいれんなど)を伴う。
III型(若年型):乳幼児期に徐々に発症し、神経症状を伴うが、II型に比べて緩徐な経過をたどる。

 今までは、セレザイムという薬を点滴で注射して、酵素を補充していました。新しい薬のメリットは、注射せずに済む、経口薬というところです。いちいち病院に行かずに長期的に治療できるとしたら、患者さんのQOLも相当上がると思います。
posted by さじ at 11:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。