[薬理]の記事一覧

2012年12月02日

遺伝子によって鎮痛薬の依存重症度を見極めることに成功。

東京都など、「鎮痛薬感受性」と「依存重症度」に影響する遺伝子を発見

 東京都医学総合研究所および東京都福祉保健局は11月28日、東京歯科大学など15の器官との共同研究において、網羅的なゲノム解析を行うことで、「鎮痛薬感受性(効きやすさ)」と「依存重症度」の両者に影響する遺伝子配列の差異を見出したと共同で発表した。

 鎮痛薬に対する感受性には大きな個人差があり、痛みの治療をする上で大きな問題となっている。世界保健機関(WHO)によるがん性疼痛治療指針の五原則の1つに、「患者ごとに適量を求めること」が挙げられていることからも、鎮痛薬感受性が個々人で異なり、患者ごとの鎮痛薬感受性を把握することが疼痛治療の現場においてきわめて重要であることがうかがえるはずだ。依存の重症化にも大きな個人差があり、同じ依存性物質を同程度摂取しても、深刻な依存症に陥る人と、そうでない人がいて、治療や予防を行う上でも問題となっている状況だ。

 現在は、深刻な依存に陥るリスクがある人を見分けられないので、このような人たちはリスクを知らずに酒やたばこなど合法な依存性物質を摂取して深刻な依存症になったり、非合法の依存性薬物にまで手を出してしまったりする可能性があり、大きな社会問題を引き起こしている。

 研究グループは、画一的で強い痛みが生じる「下顎形成外科手術」(うけ口などの歯の噛み合わせの問題を矯正する手術の1つ)に注目し、その術後疼痛管理に必要な鎮痛薬量と患者の遺伝子多型との関連をゲノムワイド関連解析(GWAS)によって調べ、2番染色体長椀の「2q33.3-2q34」領域における「rs2952768」という遺伝子多型が手術後24時間における「オピオイド性鎮痛薬」(モルヒネ、フェンタニル、オキシコドンなどがあり、強い鎮痛作用を有する)の必要量と有意に関連していることが見出された。

 さらに、物質依存症患者および他集団の健常者において、オピオイド感受性が低いと考えられるrs2952768多型の「アレル」保有者では、低い依存重症度の指標およびパーソナリティ質問紙における低い報酬依存スコアとそれぞれ関連していることもわかった

 この遺伝子多型は鎮痛や依存の個別化医療を実施する上で、最有力な遺伝子多型であると考えられた。事前に鎮痛薬必要投与量を予測して早期からの適切な疼痛治療を行ったり、事前に依存症が重症化しやすいかどうかを予測して予防や治療に役立てたりするなど、個々人の体質に合わせた疼痛治療および依存症治療の発展が加速すると考えられるという。

 現在、東京歯科大学水道橋病院において下顎形成外科手術を受ける患者を対象として、今回発見したrs2952768多型およびこれまで同定した「鎮痛薬感受性関連多型」などを予測変数として、患者個々人に合った鎮痛薬投与量を予測する「テーラーメイド疼痛治療」が実施されている。



 これは面白い。実際薬に対して依存的になっている人というのは、目立たないだけで非常ーに多いのが問題でした。これで早期に見極めることで、医療機関や薬への依存を防ぐことができるようになるかもしれません。また、痛みってのはホントその人それぞれですので、うまく最適な薬を使えるようになるかもしれません。
posted by さじ at 05:00 | Comment(0) | 薬理

2012年11月26日

日本の岩国市で漢方薬の甘草を栽培する。

漢方薬カンゾウ栽培 岩国

 岩国市の山間部で、漢方薬などの原料となるカンゾウの栽培研究が進められている。漢方薬だけでなく甘味料や化粧品など用途は広いが、本来は中国などの乾燥地帯に分布する植物だけに国内生産は困難と思われてきた。しかし、日本でも育つことを新日本医薬岩国本郷研究所(岩国市本郷町)が確認。試験栽培に本格的に乗り出し、今秋初めて収穫にこぎ着けた。

 岩国市北部の山間部に位置する美和町西畑地区。約40アールの畑に園芸用ポットに入ったカンゾウの苗が並ぶ。吉岡達文所長(56)たちがスコップでポットの下を掘り返すと、地中から長いもので約1メートル、親指ほどの太さの根が出てきた。この根に含まれる甘味成分グリチルリチンがみそやしょうゆ、スナック菓子、たばこ、シャンプーなどの原料になる。

 この畑はもともと雑草が生い茂る休耕地。同研究所が借り受け、雑草を伐採。土地を耕してカンゾウの苗を植えた。その後は水も肥料も一切やらず、伸びた雑草だけを刈って管理している。吉岡所長は「管理は楽。量産も可能なはず」と手応えを感じている。

 研究所は2年前から試験栽培に本格着手。美和町と本郷町の計約1ヘクタールに約2千株を植えたほか、島根県奥出雲町や熊本県合志市など5県で計2万株の育成に取り組んだ。ことし9月から収穫を始め、根の直径が5ミリ以上に太るなど順調な生育が確認できたという。



 お、これは素晴らしい。

 わたくし、「カンブリア宮殿」という番組が一番好きでして、毎回観ているんですが、その中でとある集落で「価値のあるものを作る」ことに注目している公務員がいらっしゃって。凄いなーと。それを実現してしまうのが凄い。この甘草栽培も、結構いい具合に、まちを発展させることに繋がるかもしれません。
posted by さじ at 01:41 | Comment(0) | 薬理

2012年10月09日

トキソプラズマへの併用療法など、保険適応外の処方を徐々に認めていく方針

適応外薬など5件、必要性高いと判断−トキソプラズマへの3剤併用療法など

 厚生労働省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」は3日、昨年8、9月に学会などから寄せられた未承認薬や適応外薬の開発要望のうち5件について「医療上の必要性が高い」と判断した。具体的には、トキソプラズマ脳炎を含む重症トキソプラズマ症の治療や再発予防を適応としたダラシン、ロイコボリン(ともにファイザー)と、ピリメサミン(未承認薬、グラクソ・スミスクライン)の3剤併用療法と、ソル・コーテフ(ファイザー)の気管支喘息に対する成人の高用量の用法追加、小児用量の追加など。

 また、トリプタノール(日医工)とノリトレン(大日本住友製薬)の神経障害性疼痛の適応追加については、同検討会議のワーキンググループ(WG)が「必要性が高いとまでは言えない」と判断。同検討会議に検討結果を報告したものの、出席委員からは「要望者とWGの間で、エビデンスとして掲げているガイドラインの解釈に違いがあるのではないか」といった指摘があり、WGで再検討することになった。

 これに関連して意見交換では、同検討会議に出席しているWGの参考人から、「(疾患領域が異なるWG間で)判断基準が非常に大きく異なるのではないかと不安」として、WG同士で「医療上の必要性」を判断する基準を合わせるべきとの声が上がった。



 面白い。こういうのがもっと増えてくれると、赤字になる病院が少なくてすむかもしれません。効果があると知りながら日本の保険で治療すると病院側が赤字を負担することなど、本来ならあってはならないですからねぇ。患者のためにやってるわけですし。
posted by さじ at 15:00 | Comment(0) | 薬理

2012年10月08日

ジェネリックだと医師の6割が効果に疑問を感じているらしい。

ジェネリック医薬品、6割の医師が効果に疑問

 医師向けのコミュニティーサイト「メドピア」を運営する株式会社メドピアは、ジェネリック医薬品(後発医薬品)について、効果に疑問を感じている医師が6割以上に上るとのインターネット調査の結果を発表しました。

 産経新聞の報道によると、調査は5〜6月、インターネット上で行なわれ、医師2763人から回答があったそうです。それによると、後発品の効果が先発品よりも「乏しい」または「乏しいことがある」と答えた医師は合わせて64%で、「同等」とした25%を大きく上回っていたそうです。

 調査に回答した医師からは「アレルギーが増えた」「先発品ではなかった副作用が出た」というコメントも見られ、後発医薬品の課題が明らかになった格好です。一方で「信頼のおける会社のものであれば先発品と変わらない」などの意見もありましたが、「後発品にも臨床試験が必要」など簡略化された審査項目の見直しを求める声も多く見られたそうです。

 ジェネリック医薬品は特許が切れた先発薬と同じ有効成分などを持つ薬で、先発薬の5〜7割程度の価格で流通しています。



 理論的には、というか、全く同じ製法で作られたわけではない以上、アレルギーなどの副作用は出ても不思議ではないと思うのですが、個人的には使っていて効果が違うとか、今まで使っていたのに新たに副作用が出たとか、そういう経験はないもので、ジェネリックだからどうという気はしません。

 まぁちゃんと臨床試験はしたほうがいいとは思いますけれどもね。何かあってからじゃ遅いですし。
posted by さじ at 23:00 | Comment(0) | 薬理

2012年09月15日

医師の業務を薬剤師に委譲することで患者がより多くの恩恵を得られるように

医師の権限を薬剤師に委譲-TDMオーダや処方入力代行

 大阪府病院薬剤師会は7日、大阪市内で病棟薬剤業務講習会を開いた。今年4月の診療報酬改定で新設された病棟薬剤業務実施加算の算定状況について大阪府下の3病院の薬剤師が現状を報告。病棟での薬剤業務が拡充し、処方オーダやTDMオーダなど医師の権限の一部を薬剤師が譲り受けたことや、薬剤師の人員増に向けて病院と交渉を繰り広げていることなどが示された。

 4月から同実施加算の算定を開始したベルランド総合病院薬剤部(薬剤師数26人、477床)の中井由佳氏は、業務標準化の一つとして「適正使用プロトコール」を作成し、今年4月から運用していると報告した。

 これは、2010年に発出された厚生労働省医政局長通知「医療スタッフ協働・連携によるチーム医療の推進について」を受けて作成したもの。医師の権限の一部を薬剤師が譲り受け、▽服用時間によって薬効が低下する薬剤の服用時間の変更経管投与時の剤形変更▽配合変化防止のための溶解液変更▽抗MRSA薬のTDMオーダ――などを行っている。

 この事例に代表されるように同院薬剤部は以前から、業務の標準化に力を入れてきた。業務の質向上を推進するTQM活動は、院内の各組織に浸透している。医療法人全体で年1回開くTQM大会で薬剤部は、薬剤師の介入によって抗血栓薬の術後再開日数が短縮し、血栓発症リスクの回避に貢献できたことなどを発表。薬剤師の活躍を他職種にアピールしているという。

 一方、今年8月から同実施加算の算定を開始したりんくう総合医療センター薬剤部(薬剤師数23人、358床)の森朝紀文氏は、薬剤師が病棟で医師の処方オーダ入力を代行していると報告した。

 この業務は、医師の依頼を受けて11年5月から1病棟で開始した。主に、継続的に使用している薬剤の処方切れをフォローする形で、薬剤師がオーダの入力を代行する。効果や副作用の状況を把握し、問題があれば医師に問い合わせた上で処方を変更している。最近は、Do処方のオーダ入力はほとんど薬剤師に委ねられるようになった。他病棟の要望を受けて、今年8月からこの取り組みを全病棟に拡大したという。

 このほか、星ヶ丘厚生年金病院薬剤部(薬剤師数20人、580床)の辰野真理子氏は、同実施加算の算定に向けて薬剤師の人員増を要望していると現状を語った。

 同院薬剤部は01年の院外処方箋全面発行時から、回復期病棟を含めた全ての病棟に担当薬剤師を配置してきた。しかし、マンパワー不足から、担当薬剤師が不在時のフォローを十分に行えず、午前中は調剤に手を取られるため退院時服薬指導も十分に行えていない。



 これはイイ!

 実際薬を処方するのは医師ですけれど、薬剤師による「待った!」が濃密に関わってくると、患者の受ける恩恵が劇的に違います。や、医師も薬は勉強してるんですけど、知識のレベルが段違いですからね。

 特に服用時期の変更はありがたい。モノによっては朝にしたほうがいいとか夕にしたほうがいいとか、色々ありますので。
posted by さじ at 12:35 | Comment(0) | 薬理

2012年03月27日

抗てんかん薬マイスタンと睡眠剤マイスリーの名前が似すぎて困る

新たな名称類似、取り違え防止で注意喚起を−マイスタンとマイスリー

 厚生労働省の「医薬品・医療機器等対策部会」は22日、第22回の会合を開き、日本医療機能評価機構が収集している医薬品などの医療事故や「ヒヤリ・ハット事例」について、医薬品医療機器総合機構(PMDA)の調査結果を基に議論した。この中で厚労省は、大日本住友製薬の抗てんかん薬マイスタンと、アステラス製薬の不眠症治療薬マイスリーについて、名称類似によるヒヤリ・ハット事例が初めて報告されたことを受け、「両製剤の製造販売業者から注意喚起を行う必要がある」とした。

 医薬品の販売名の類似による取り違えはこれまでも繰り返し報告されており、厚労省や製造販売業者が注意喚起を行っている。最近では、サノフィ・アベンティスの糖尿病治療薬アマリールと名称が類似している大日本住友製薬の高血圧症治療薬アルマールについて、一般名のアロチノロール塩酸塩に名称を変更する申請が行われ、1月に承認されている。ただ、同部会に報告されたPMDAの調査結果では、「アマリールについては、名称変更されておらず、今後も、アルマールの名称を記憶している医療従事者が取り違えを起こすことが考えられることから、引き続き注意が必要」としている。

 意見交換では、国際医療福祉大附属病院薬剤統括部長の土屋文人委員が「本来、製薬企業が取るべき対策もあるが、それだけでなく医療機関が取る対策も不十分。医師の処方エラーはなかなか防げないかもしれないが、患者に誤った薬が渡ることを止めるために、薬剤師が初回投与時に医師に確認するといった対策を徹底する必要がある」と指摘した。



 アマリールとアルマールは似すぎていて非難囂々でしたね。マイスタンとマイスリー。全国的にはマイスリーのほうがメジャーですけど、確かにマイスタン出してしまいかねませんね(電子カルテの場合、最初の3、4文字を打つと候補が出てくるため)

 こう多くの薬、ジェネリックなどが出てくると、ますます薬剤師の需要が高まりますね。
posted by さじ at 01:56 | Comment(1) | 薬理

2012年03月20日

大人よりも乳幼児のほうがナノ粒子を肺にとどめやすい。

ナノ微粒子:大人より乳幼児の肺に沈着 米大が実験

 大人より乳幼児のほうが、ナノサイズ(ナノは10億分の1)の微粒子を肺の奥にとどめやすいことを、米ハーバード大の津田陽さん(生体物理学)らがラットを使った実験で突き止め、12日付の米科学アカデミー紀要に発表した。ディーゼル車の排ガスに含まれる浮遊物質の多くがナノ粒子。乳幼児への大気汚染影響の軽減策が迫られそうだ。

 津田さんらは、直径20ナノメートルの放射性イリジウムの微粒子を作り、生後7日▽14日▽21日▽35日▽90日以上のラット各8匹に1時間吸わせ、酸素と二酸化炭素を交換する肺の組織「肺胞」に残ったナノ粒子の沈着率を調べた。

 その結果、肺胞ができた直後の生後21日のラット(体重70〜80グラム)の沈着率が約5割と最も高く、生後90日以上の大人のラット(体重300グラム)の1.5倍以上あることが分かった。肺胞はブドウの房のような形をしていて、小さいほど内部で渦を巻いてナノ粒子を取り込みやすくなっていたという

 人は1歳半〜2歳ごろに肺胞ができあがるとされる。津田さんは「今後、肺胞にとどまったナノ粒子がどの程度、肝臓など他臓器に移るかを調べたい。また、ナノ粒子を使って薬を患部に届ける手段への応用にもつなげたい」と話す。



 はっとしたのが記事のラストですかね。排気ガスなどの粒子が溜まるからあかん、っていうネガティブなことを考えていましたけれど、なるほど、逆に薬をより吸収しやすくなるというアレもあるんですか。さすが研究者は着眼点が違いますな…。
posted by さじ at 22:14 | Comment(0) | 薬理

2012年01月16日

エビリファイの重大な副作用に肝機能障害を追記する。

エビリファイなどの添付文書改訂を指示−厚労省

 厚生労働省は10日、大塚製薬の統合失調症治療薬エビリファイやサノフィ・アベンティスの抗凝固薬クレキサン、アステラス製薬の免疫抑制剤プログラフやグラセプター、糖尿病の治療に用いるα-グルコシダーゼ阻害薬などの添付文書の「使用上の注意」を改訂するよう関係企業に指示した。

 エビリファイについては、「重大な副作用」の項に「肝機能障害」を追記するよう求めた。同省によると、直近3年間で肝機能障害の副作用が24例(このうち、因果関係の否定できない症例は13例)報告されている。

 クレキサンでは「重大な副作用」の項に「肝機能障害、黄疸」の追記を指示。これについては、直近3年間で39例(同15例)の報告がある。

 また、プログラフやグラセプターについては、「重大な副作用」の項に「無顆粒球症、溶血性貧血」「肝機能障害、黄疸」を追記するよう求めた。直近3年間で無顆粒球症が5例(同2例)、溶血性貧血が5例(同1例)、肝機能障害、黄疸が9例(同3例)報告されている。

 さらに、α-グルコシダーゼ阻害薬については、アカルボース(先発品はバイエル薬品のグルコバイ)、ボグリボース(先発品は武田薬品工業のベイスン)、キッセイ薬品工業のグルベス配合、三和化学研究所のセイブルの「重大な副作用」の項の「腸閉塞様の症状」を、「腸閉塞」に変更するよう指示。直近3年間の副作用報告については、アカルボースが1例(同ゼロ)、ボグリボースが3例(同3例)、グルベス配合がゼロ、セイブルが6例(同3例)の報告がある。

 このほか、同省が添付文書の改訂を指示したのは、▽第一三共の抗菌薬グレースビット▽大日本住友製薬の統合失調症治療薬セレネース▽アボットジャパンのHIV感染症治療薬カレトラ配合▽セルジーンの多発性骨髄腫治療薬レブラミド▽アンジェスMGのムコ多糖症VI型治療薬ナグラザイム▽ツムラのツムラ柴苓湯エキス顆粒など▽ツムラのツムラ大建中湯エキス顆粒など▽ジェーピーエス製薬のJPS漢方顆粒-30号▽抗菌薬クロラムフェニコール含有製剤―。



 このように薬には多くの副作用がありますが、特に重要なのは「重大な副作用」でして、起こる可能性があること、を認識しておけばある程度副作用が起こったときに予測がたてられるのです。
posted by さじ at 02:34 | Comment(0) | 薬理

2012年01月15日

飲料水に含まれるヒ素を効率的に除去できる素材を開発する

飲料水中のヒ素、効率的に除去する新材料開発

 飲料水に含まれる有毒なヒ素を効率的に除去できる新材料を、物質・材料研究機構(茨城県つくば市)が開発した。

 井戸水のヒ素汚染が深刻なアジアや南米、アフリカでの活用が期待される。今後、国内外の民間活動団体(NGO)や企業と協力して実用化を急ぐ。

 同機構資源循環設計グループのシェリフ・エル・サフティ主幹研究員らは、表面に5〜8ナノ・メートル(ナノは10億分の1)の穴が無数に開いた酸化アルミニウムの多孔質体に注目。ヒ素だけ吸着させる化合物を、穴の内壁に敷き詰めた。

 ヒ素の濃度を2ppm(日本の基準値の200倍)にした水道水に粉末の除去材を加えたところ、半日後の除去率は約90%。2段階の浄化により、ほぼ完全に除去できた。



 おー。日本でヒ素というと和歌山カレー毒物事件を思い出しますね。

 少し気になって・・・というのも、あの時「四人は何故死んだのか」という本を出した中学生の女の子、確か医者志望だったはずなんですが、どうなったのかなと思って。ネットで今検索してもなんか微妙な記事しか出てきませんね。
posted by さじ at 04:17 | Comment(0) | 薬理

2012年01月10日

未承認薬を条件付きで容認する方向で厚生労働省は動いている。

未承認薬、条件つき容認へ 重病患者を対象、厚労省方針

 厚生労働省は、ほかに治療法がない重い病気の患者に対し、国内では承認されていない薬を一定の条件で使えるように制度化する方針を固めた。26日夜、薬事行政の見直しを検討している厚労省の審議会で大筋了承された。同様の制度は欧米にあり、がん患者らが要望していた。

 日本は欧米に比べて薬の承認時期が遅れるため、欧米で受けられる最新の治療を受けられないことがある。医師や患者が海外の薬を個人輸入して使っている例もあるが、偽造薬を買わされる危険性や、副作用が起きたときに対応ができるのか、などの問題がある。

 創設する制度では、欧米で承認済みで、国内で承認を得るための臨床試験(治験)が始まっている薬を対象とする。医療機関が厚労省に必要な届け出をすれば、複数の病気を抱えているなど治験に参加できない患者に、この薬を使えるようにする。患者にとっては治療の選択肢が広がることになる。



 どんどんやってほしいですね、これは。

 厚生労働省的には、まぁ確かにサリドマイドとかで叩かれまくった経緯もありますし、なるべくなら副作用をちゃんと確認して使いたいというのもあるのでしょう。欧米で大丈夫でも、アジア人では重篤な副作用が出る事もありますしね。

 でも、それでも、難病の患者は一日一日が大事、承認なんて待ってられないってこともあります。そういうときにこういう治療の選択が広がることはいいですね。

 もちろん、だからといって、承認を遅らせる言い訳にはなりませんぜ!
posted by さじ at 01:33 | Comment(0) | 薬理

2012年01月09日

6年間薬学を学んだこれからの薬剤師の将来に期待する。

「将来を担う6年制薬剤師に期待」−日薬・児玉会長

 日本薬剤師会の児玉孝会長は2012年の年頭所感で、4月に6年制教育を受けた薬剤師が誕生することに言及し、「薬剤師の将来を担う彼らに期待をするとともに、私共、各職域の先輩薬剤師が温かく迎え入れ、今度は社会人の薬剤師として実習時と同じように指導をしていきたい」とした。

 また、今年の薬剤師にかかわる重要課題として、▽診療報酬・調剤報酬改定▽社会保障と税の一体改革▽チーム医療▽地域医療計画の見直し▽公益法人の見直し▽薬事法改正の経過措置終了―を挙げた上で、これらに共通するポイントは「地域医療提供体制の構築」と指摘。その実現に向け、医薬分業支援体制中心から地域(在宅)医療支援体制づくり中心へ都道府県薬剤師会や地域薬剤師会の組織を強化する必要性を強調するとともに、「すべての職域の薬剤師一人一人の覚悟と実行力が問われる年である」とした。

 また、日本病院薬剤師会の堀内龍也会長は年頭所感で、病棟における薬剤師の専任配置を入院基本料の加算として評価することを「12年度診療報酬改定で実現し、病棟業務推進の基盤にしたい」との意欲を示した。その上で、「今後の近未来の病院薬剤師の将来を決める本当に大事な年」と強調した。



 確かに。6年制の薬剤師は、早期からマンパワーとして非常に重宝されることでしょう。

 処方するのは医師といっても、薬剤師がいるから安心して薬を処方できている面もありますし、ありえない処方に関して医師に忠告できるのも薬剤師ならではです。薬のスペシャリストとして、副作用など多くの面で患者に貢献していただけたらなと思います。これからの時代、ますます需要は高まるでしょうね。
posted by さじ at 18:10 | Comment(1) | 薬理

2012年01月08日

難治性てんかんの皮膚細胞からiPS細胞を作ることに成功。

難治性てんかん解明に期待、患者からiPS作成

 難治性てんかんの患者の皮膚細胞から、あらゆる種類の細胞に変化できるiPS細胞(新型万能細胞)を作製することに、大阪医療センターの金村米博・再生医療研究室長などのチームが世界で初めて成功した。

 病気発症のメカニズムの解明や、治療薬の開発に役立つと期待される。

 てんかんは、脳内の神経細胞同士でやりとりされる電気信号が過剰に出て、けいれんなどを引き起こす病気。多くは薬で治療できるが、薬が効かないものを難治性てんかんと呼び、現在は脳の一部を切り取る手術しか対処法がない

 研究チームは、この手術を受けた20人の患者から頭の皮膚細胞を採取し、iPS細胞作製を試みたところ、2人の細胞で成功。作製には山中伸弥・京都大学教授が開発した、ウイルスを使って4種類の遺伝子を導入する方法を使った。iPS細胞が神経細胞に変化することも確認した。



 てんかんの神経細胞を皮膚から培養できれば、その人に合った薬の調整なども出来るようになる、かも?

 難治性てんかんだと、抗てんかん薬もなかなかねぇ。難しいところありますけれど、薬で抑えられるところは抑えられますから、内服を欠かさずすることが大事です。
posted by さじ at 05:38 | Comment(0) | 薬理

痛風を起こしにくい強化スキムミルクを開発する。

GMP、G600強化スキムミルクに痛風再発の予防効果

 痛風の治療では食生活の改善も重要とされるが、痛風発作の再発予防のために、グリコマクロペプチド(GMP)とG600乳脂肪抽出物の2つの牛乳由来の成分を強化したスキムミルクを摂取したところ、痛風発作の頻度が減少することが示された。11月5日からシカゴで開催中の米国リウマチ学会(ACR2011)で、ニュージーランド・オークランド大学医学部のNicola Dalbeth氏らが発表した。

 「これまでに縦断観察研究により、スキムミルクの摂取と痛風再発リスクとが負の相関を示すなどが示されているが、ランダム化二重盲検試験によってGMP・G600強化スキムミルクの効果を調べたのは初めて」(Dalbeth氏)だという。

 対象者は痛風発作の再発患者120人で、対照群にはラクトースのみ、スキムミルク群にはスキムミルクのみ、GMP・G600強化スキムミルク群にはGMP・G600入りのスキムミルクを、それぞれ250mLのバニラシェイクにして毎日1回摂取した。

 その結果、120人の対象者のうち、最後まできちんと試験を終了したのは102人だった。2人は副作用で試験を中止、8人は追跡不可能、副作用のためシェイクの摂取を中断したが試験を継続したのが8人だった。

 主要評価項目の痛風発作の再発回数は、3群ともベースライン時よりも減少した。ただし、GMP・G600強化スキムミルク群(−1.9回)は、対照群(−0.7回)と比較して統計的に有意な減少を示した(ANCOVA Pgroup=0.039、Tukey post hoc test 対 対照群でP=0.042)。

 またGMP・G600強化スキムミルク群は、痛風発作の痛みや自己評価の発作回数、尿酸の排泄率などでも改善が見られた。



 風が吹いても痛いというほどの痛風ですが、経口で予防できるミルク・・・ミルクて。日本ではなかなかなじみ無いんで難しいのかもしれませんけれども。現在の高尿酸血症治療薬でもうまくいかない人にとっては期待の一品か。
posted by さじ at 03:28 | Comment(0) | 薬理

医薬品作りのプロ「日本政府がやる気ないから研究できん」アメリカへ

新薬開発「日本は無力」…国の推進役、米大学へ

 日本発の画期的な医薬品作りを目指す内閣官房医療イノベーション推進室長の中村祐輔・東京大学医科学研究所教授(59)が、室長を辞任して来年4月から米シカゴ大学に移籍することが12日わかった。

 中村教授は今後、米国を拠点に、がん新薬などの実用化を目指すという。国の旗振り役が国内での研究開発に見切りをつけた格好で、波紋を呼びそうだ。

 同推進室は今年1月、仙谷由人官房長官(当時)の肝いりで、ノーベル化学賞受賞者の田中耕一さん(52)らを室長代行に迎えて発足。省庁の壁を取り払い、国家戦略として医療産業の国際競争力を強化するための司令塔となることを目指した。

 ところが、発足直後に仙谷長官は退任し、10月の第3回医療イノベーション会議には、それまで出席していた経済産業省や内閣府の政務三役も欠席。今年度の補正予算や来年度の予算案策定でも、各省庁が個別に予算要求を出すだけで「日本全体の青写真を描けなかった」(中村教授)という。

 中村教授は、ゲノム(全遺伝情報)研究の第一人者で、国際ヒトゲノム計画でも中心的な役割を果たした。中村教授は「国の制度や仕組みを変えようと頑張ったが、各省庁の調整機能さえ果たせず、無力を感じた。日本で研究した新薬を日本の人たちに最初に届けるのが夢だったのだが。せめて米国で新薬を実現したい」と話している。



 要するに、日本政府がダメすぎるということでしょうね。

 政治家って不思議なんですけど、日本を良くしようとホントに思ってるんでしょうか?官僚も、なんつーか、日本を良くしようと思って行動してる人たちは優秀なんですけど、結局楽しようと思ってしまうとトコトン楽できてしまうので、期待できないんですよねぇ。そんな中、こういった頑張ろうとしている人が、頑張れない土壌が日本に存在するってーのが、悲しいというか何というか。お粗末ですよねぇ。
posted by さじ at 02:56 | Comment(0) | 薬理

2011年10月02日

大正製薬がリポビタンの欧州展開を断念する方針。

大正製薬、「リポビタン」の欧州展開断念 市場分析失敗

 大正製薬は28日、欧州でドリンク剤「リポビタン」を扱っていたドイツの子会社を解散する、と発表した。1996年に進出したが、欧州では売れず、2000年以降は休眠状態だった。「再開の予定がない」として、欧州での販売を正式に断念した。

 ドリンク剤と呼ばれる飲み物は、大正製薬が62年に日本で発売した「リポビタンD」が最初と言われている。欧州では80年代後半から、オーストリアのレッドブル社がリポビタンなどを参考に開発したドリンク剤の売り上げが伸び始めた。草分けの大正製薬も参入したが、「マーケティング(市場分析)がうまくいかなかった」(大正製薬)という。

 大正製薬は60年代からリポビタンを海外で売り始めた。現在は東南アジア、中国、中東、米国などの15カ国・地域で売っている。10年度のリポビタンの売上高は国内が711億円に対し、海外が63億円。海外の売上高はタイなどで伸び、前年度より約1割増えた。



 リポビタンのタウリンがめちゃくちゃ効く、という意味でなく、糖分とカフェインが入っているから「これからもっと頑張らなきゃならん!」って時に、時々リポビタンD飲みますが、うーん、なんでしょうね、甘すぎるというかあの独特な感じを嫌う人が多いかも。

 個人的にはあの味がすごく好きで、「風邪とかで薬飲むほどではないけどなんか飲むとしたらコレ」って感じで飲んじゃいますね。

 効果は知りませんけど。笑
posted by さじ at 12:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理

2011年09月05日

抗がん剤開発のためフェーズ1センターを創立する

【医療】抗がん剤開発促進へ「フェーズ1センター」を創立へ  国立がん研究センター

 国立がん研究センター(嘉山孝正理事長)は8月31日、日本発の抗がん剤の開発を 目指し、早期臨床試験の拠点「フェーズ1センター」を整備すると発表した。 新薬を世界で初めて人に投与する「ファースト・イン・ヒューマン試験(FIH試験)」 を含め、世界でもトップレベルのフェーズ1試験が実施できる体制を整え、 ドラッグ・ラグを解消する。

 フェーズ1センターには、診療科横断の「フェーズ1チーム」を新設。 専任の医師や治験コーディネーター(CRC)、担当の看護師らを雇用する。また、 フェーズ1試験の実施に伴って必要な前臨床試験や橋渡し研究(トランスレーシ ョナルリサーチ、TR)の体制も強化するため、支援研究員を確保。FIH試験後に 行われる未承認薬の医師主導治験(POC試験など)についても、データマネジャーなどの人材を増強する。 現時点で、前臨床段階を含めて5つの医師主導治験を計画しており、ほかにも FIHの企業治験を行う予定。国立がん研究センターで行っているFIH試験は現在、 年2件ほどだが、5年間で10件程度に増やしたいとしている。

 FIH試験をはじめとするフェーズ1試験については、国内の実施体制が整っておらず、 日本の製薬企業には不利な状況で、国内での治験着手の遅れは、ドラッグ・ラグの 主因にもなっている。抗がん剤分野でFIH試験が可能な施設は、欧米を中心とする 約20施設で、フェーズ1センターをアジアの中心施設として位置付けたい考えだ。

 厚生労働省の「早期・探索的臨床試験拠点整備事業」として今年度から5年間、 フェーズ1センター整備に年間5億円、治験実施に年間1億5000万円の助成を受ける。

 嘉山理事長は、「センター整備の一番の意義は、ドラッグ・ラグの解消。 これまでは製薬企業が治験に参入する条件が悪すぎたが、センターが整備されれば、 どんどん参入できるようになるだろう」と強調。フェーズ1センター長に就く大津 敦・国立がん研究センター東病院臨床開発センター長は、「国内に限らず、海外の 企業にも『このセンターでFIH試験をやりたい』と思わせるような体制を整えたい。 フェーズ1の主導権を取れば、フェーズ2、3の試験も日本がリードでき、最先端の 薬に対する日本の患者さんのアクセスが良くなる」と期待を込めた。



 とうとう日本も本腰を入れて新薬の臨床応用に臨む構えですね。

 今まではどうしても(薬の開発上)他国におされてましたが、臨床試験さえきちんと行うことができれば、日本の優秀な製薬会社が何とかしてくれるはず。
posted by さじ at 00:43 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理

2011年08月26日

国内医薬品売り上げトップはアルツハイマー病治療薬アリセプト。

アリセプトが国内売り上げトップ−今年4−6月

 医薬品市場調査会社IMSジャパンの今年4-6月の市場統計(薬価ベース)によると、エーザイのアルツハイマー型認知症治療薬アリセプト、サノフィ・アベンティスの抗血小板薬プラビックスの売り上げが、それぞれ前年同期比20%を超える伸びを示し、国内の医療用医薬品の中でアリセプトはトップ、プラビックスは6位となった。

 売り上げ上位10製品は、▽アリセプト356億円(前年同期比22.8%増)▽武田薬品工業の高血圧症治療薬ブロプレス327億円(5.6%減)▽ノバルティスファーマの高血圧症治療薬ディオバン313億円(11.8%減)▽アステラス製薬の高コレステロール血症治療薬リピトール280億円(5.4%増)▽第一三共の高血圧症治療薬オルメテック224億円(4.6%増)▽プラビックス216億円(27.1%増)▽武田の消化性潰瘍治療薬タケプロン206億円(10.1%増)▽久光製薬の鎮痛消炎薬モーラス201億円(10.2%減)▽エーザイの消化性潰瘍治療薬パリエット199億円(7.9%増)▽武田の抗がん剤リュープリン192億円(4.7%増)―。

 薬効別に見ると、糖尿病治療薬が15.1%の伸びを示した。このうち、トップの武田のチアゾリジン系薬アクトスは124億4700万円(7.7%減)と前年同期を下回った一方で、MSDのジャヌビアが124億1100万円(335.4%増)で2位につけるなど、DPP-4阻害薬がいずれも大きく伸長した。

 ジャヌビアと同成分の小野薬品工業のグラクティブが66億円(300.8%増)となったほか、昨年4月発売のノバルティスファーマのエクアが17億円(260.5%増)、昨年6月発売の武田のネシーナが16億円(126.1%増)を売り上げた。

  国内医療用医薬品市場の総売上高は2兆3138億円(5.3%増)。IMSでは、薬価改定がない年であることを背景に堅調に推移したとしている。市場別では、病院市場(病床100床以上)が9140億円(5.3%増)、開業医市場(同100床未満)が5448億円(4.1%増)、薬局その他市場(主に調剤薬局)が8550億円(6.0%増)と、いずれの市場も前年同期から伸長した。



 医療従事者ならなじみのある薬のオンパレード。しかしアリセプト強い。タケプロンも強すぎる。

 やはり処方しやすい薬、絶対に必要な薬は強いですねぇ。当然かもしれませんけれど。
posted by さじ at 23:53 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理

2011年08月19日

コリンエステラーゼ阻害薬を胃酸中和剤と間違えて調剤し女性死亡

誤って「毒薬」調剤、女性死亡=薬剤師ら書類送検―埼玉県警

 毒薬に指定されているコリンエステラーゼ阻害薬を誤って調剤し、女性を死亡させたとして、埼玉県警捜査1課は19日、業務上過失致死などの疑いで、小嶋薬局本店サンセーヌ支店(同県越谷市)の女性管理薬剤師(65)=千葉県野田市=と経営者のK県薬剤師会会長(76)=越谷市=を書類送検した。同課によると、2人とも容疑を認めているという。

 同課によると、K会長は昨年3月25日、埼玉県春日部市のYさん(75)に対し、処方箋で胃酸中和剤を調剤すべきだったのに、コリンエステラーゼ阻害薬を調剤した疑い。女性薬剤師は、4月1日に誤りに気付いたのに放置し、米沢さんを死亡させた疑い。 



 毒薬という表記の仕方はどうかと思いますけれど、命に関わる薬であることは間違いないですから、なんでこれと間違えたのか、そして何故気づいて放置したのか、謎すぎます。

 ちなみに薬としては、重症筋無力症などで使われますね。

 毒としてはあのサリンも、作用としては同じものになります。
posted by さじ at 19:37 | Comment(2) | TrackBack(0) | 薬理

2011年08月04日

日本の処方薬は本当に高いのか?

「処方薬高い」…行動は鈍く

 処方薬の価格を「高い」と感じている人は患者の3分の2に上ることが、ファイザー(東京都渋谷区)が行った「国民の薬に関する認識度調査」で分かった。価格への関心は高いが、薬の調査など患者自身の行動は不足している傾向も見られた。調査は昨年11月、全国の20代以上の男女計9400人にインターネットで実施した。

 それによると、処方薬の価格について「とても高いと感じる」が12・3%、「どちらかといえば高いと感じる」が54・2%で、66・5%が高いとした。処方薬について気になる項目も「毎月かかる薬代」が39・9%と最も多かった。価格の安い長期収載品(特許が切れた先発品)か、後発医薬品(ジェネリック)を処方してほしいと希望する患者は74・1%に上った。

 ところが患者の行動を見ると、「処方薬を指定しない」が73・9%、「製薬会社を調べない」が51・3%。また、後発医薬品を使ったことがあるかどうかは、35・5%が「分からない」と答えた。

 順天堂大学医学部の小林弘幸教授(外科学)は「満足のいく治療を受けるためには、処方薬への認識、知識を高めて」とアドバイスしている。



 日本の処方薬は、国民皆保険制度の甲斐あって、バカみたいに安いと思いますけれども。毎月定期的に支払っているから高く感じるんですかね。
posted by さじ at 14:06 | Comment(2) | TrackBack(0) | 薬理

2011年06月18日

ベンチャー企業モリモト医薬が高齢者向けゼリー薬を開発

簡単に飲める薬:ゼリー状で水なしでOK 大阪の企業開発

 水をきちんと飲めない高齢者でも安全に服用できる薬用新型ゼリー剤を、ベンチャー企業のモリモト医薬(大阪府吹田市、盛本修司社長)が開発した。細長い筒状のフィルムに薬効成分とゼリーを分けて閉じこめ、端を押すとゼリーが薬効成分を包んで口の中に入る。飲料水を確保できない災害現場でも服用できるなど利用範囲は幅広い。18日までドイツ・ベルリンで行われた国際包装学会で発表された。

 薬効成分は粉末か錠剤にすると化学変化を起こしにくく、保存が利く。一方、水分に混ぜると化学変化を起こし、保存が利かない。このゼリー剤は、オブラートとゼリーを混合しないよう、フィルムの中でシールで仕切るために保存が利き、多くの医薬品で適用できるという。

 同社によると、認知症などで水を肺に飲み込んでしまう高齢者が約20%いる。こういった人に錠剤を飲ませる時は、錠剤を砕いて粉末にして葛などでとろみをつけて看護師らが飲ませる必要がある。人手不足の医療や介護現場で問題となっている。

 ゼリーだと食道から胃にゆっくり伝わって落ちるため、誤飲の危険性が少ない。また、錠剤や粉末の薬を嫌がる幼児でもゼリーと一緒に飲むのならば、抵抗は少ないという。

 同社は日米欧などで特許を取得。複数の製薬企業と共同開発を進め、医療用医薬品や一般用医薬品、健康食品への適用を検討している。14年の発売を目指す。将来は数百億円市場に発展すると期待している。



 このベンチャーは成長する。間違いなく。

 薬を飲ませるっていうのは、なかなか大変なんですよねぇ。水を誤嚥してしまう高齢者がいたり、錠剤だと飲まなかったりする人もいたり。

 このゼリー剤で、水を使わずに飲ませることが出来れば安全、確実。
posted by さじ at 04:48 | Comment(3) | TrackBack(0) | 薬理
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。