[がん]の記事一覧

2011年04月24日

癌の化学療法にナノダイヤモンドを併用すると有効に。

化学療法きかない末期がん、ナノダイヤモンドが有効 米研究

 米ノースウエスタン大などの研究チームは9日、末期の乳がんおよび肝がんの腫瘍をナノダイヤモンド(炭素の微小粒子)を使って治療する方法を見つけたと、米科学誌「Science Translational Medicine」に発表した。

 これらの腫瘍は通常、化学療法に使う薬剤への耐性を持っている。今回発明された方法は、化学療法薬ドキソルビシンをナノダイヤモンドに結合させるというもので、マウスを使った実験で効果が確認された。

 実験では、マウスに、ナノダイヤモンドを結合させたドキソルビシンか、ナノダイヤモンドを結合させないドキソルビシンを投与してみた。後者は腫瘍に効果がなく、投与量を増やすと効果が強すぎてマウスが生存できなかったのに対し、前者は、ナノダイヤモンドがドキソルビシンを腫瘍に浸透させ、腫瘍を大幅に縮小させることが確認された。

 転移性のがんでは化学療法薬を投与しても90%で効果がないことから、この手法は非常に有望だ。

 研究チームのディーン・ホー(Dean Ho)氏によると、化学療法薬を浸透させる媒体としてナノダイヤモンドに興味を持ち始めたのは3年以上前のこと。水とよくなじむナノダイヤモンドが自動車に使用されていることに気づいたことがきっかけだという。親水性は、医学的用途においても重要な要件の1つだ。

 ナノダイヤモンドは通常、採掘や石油精製の現場で起きる爆発により形成される。隕石の落下によっても生成されると考えられている。



 手術で取りきれる癌は手術で取り除けばいいとして、癌、特に進行したものに対してはどうしても化学療法、放射線療法を行わざるをえませんからねぇ。

 こういう手法で、化学療法を、「よりなじませる」ことができれば。


posted by さじ at 06:57 | Comment(0) | TrackBack(0) | がん

2011年04月21日

大麻の成分THCが癌患者の食欲回復に有効であった。

大麻の成分、がん患者の食欲回復に効果 カナダ研究

 服用者を「ハイ」にさせ、食欲を刺激することでも知られる大麻の成分が、がん患者に食の楽しみを取り戻させるのに役立つとする研究結果が、23日の英医学誌「Annals of Oncology(腫瘍学年報)」に発表された。

 カナダ・アルバータ大などの研究チームは、化学療法を受けている進行がん患者21人を対象に、大麻に含まれている精神活性化合物「デルタ-9-テトラヒドロカンナビノール(THC)」のカプセルかプラセボ(偽薬)を18日間服用してもらい、実験終了時にさまざまなアンケートに答えてもらった。

「食欲が以前よりもある」と回答したのは、THCを服用したグループで73%、プラセボを服用したグループで30%。「食べ物が以前よりもおいしくなった」がTHCグループで55%、プラセボグループで10%だった。

 なお、摂取したカロリー数は両グループで大差がなかったが、THCグループでは、実験開始時よりもたんぱく質の摂取量が増え、風味の良い料理を味わって食べるようになったことが確認された。

 さらにTHCグループはプラセボグループよりも睡眠の質が高く、リラックスの度合いが高いことも明らかになった。

 がんまたはその治療は、しばしば患者の食欲を奪う。肉のにおいや味を不快に思う患者も多く、食事の量が減って、体重が激減することがある。

 そのため同大のウェンディ・ウィスマー准教授は、味覚や嗅覚、食欲を失った患者にTHCを服用させることを推奨している。

 THCは忍容性が高く、副作用の点でもプラセボとの差はなかったことから、長期的な服用も可能と考えられるという。



 食欲が出てくるのならば、うまく使うのはアリですね。痛みを止めるときに麻薬を使うように、食欲がないときにこれをうまく薬として使えれば、相当の人が回復するのでは。たとえ回復しなくても、終末期医療で導入するのは良いと思います。
posted by さじ at 01:49 | Comment(0) | TrackBack(0) | がん

2011年04月19日

細胞の癌化を抑える酵素の存在を広島大学が発見する。

細胞がん化抑える酵素発見

 細胞の形が変化してがん化するのを抑える酵素の存在を、広島大や英国がん研究所などの研究チームが酵母を使った実験で突き止め、20日付(日本時間21日)の英科学誌電子版に発表した。新しいがん治療薬の開発に役立つ成果という。

 広島大大学院先端物質科学研究科の平田大教授(分子生物学)によると、がんは、染色体異常に伴う細胞の増殖や形の変化で起きる。これまで細胞の増殖を抑える機構は分かっていたが、形の変化を制御する仕組みは分かっていなかった。

 平田教授たちは、増殖の仕組みが人間の細胞に近く、染色体に異常がある酵母細胞を使って実験した。細胞内の酵素「カルシニューリン」の働きを止める薬剤を与えると、細胞の形に異常が現れることを確認。カルシニューリンが細胞の形の変化を抑える役割を持つ分子へ向けて命令を出していると突き止めた。

 平田教授は「カルシニューリンの働きをコントロールできれば、細胞の形の異常を抑える新薬の開発が期待できる。酵母の実験で得られた結果を、医療分野で役立ててほしい」と話している。



 酵母でねぇ。細かい分野で癌を予防することができつつあるようです。これを臨床に応用できるようになる日はどれぐらいかかるんでしょうかね。そう遠くない未来と信じたい気もしますし。
posted by さじ at 01:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | がん

2011年04月18日

20代で薄毛の男性は前立腺がんのリスクが高くなる。

20歳で薄毛の男性、前立腺がんのリスク高い可能性=研究

 20歳から薄毛が進行し始めた男性は、前立腺がんになるリスクが高いかもしれないという研究結果を、フランスの研究チームが15日発表した。 

 この研究では、前立腺がんの治療を受けている男性388人と、健康な男性281人を比較。20歳から薄毛が始まっていたという人の割合は、前立腺がん患者のグループの方が2倍高かった。ただ、30歳や40歳で薄毛が始まった人では、前立腺がんになるリスクの差異はみられなかった。

 同研究を率いたパリ第5大学のフィリップ・ジロー氏は、「現時点ですべての男性に前立腺がんの検査を受けてもらうメリットは示されていない。リスクの高い男性を特定する方法を見つける必要がある」と説明。「20歳での薄毛の進行は、リスクの高さが簡単に分かる要素の1つかもしれないが、確証を得るにはさらなる研究が必要だ」と話した。

 これまでの研究で、薄毛は男性ホルモンと関係があり、男性ホルモンは前立腺がんの発症や進行に作用することが分かっている。



 若いうちに薄毛になるのも、男性ホルモンの影響もありますからね。おそらくそういうことなんでしょう。

 前立腺の場合はPSAという採血の値をはかったり、前立腺生検を行ったりして、癌か否かをはかります。まずはお近くの泌尿器科へ。
posted by さじ at 23:43 | Comment(0) | TrackBack(0) | がん

高水準の緩和ケアを提供し続けるホスピス、八鹿病院。

ホスピス:八鹿病院、開設6年 余命、その人らしく 高水準の緩和ケア /兵庫

 公立八鹿病院(養父市八鹿町)に末期がん患者らの人生の最期をみとる緩和ケア病棟(ホスピス)が開設されて6年。医師や看護師、理学療法士、医療ソーシャルワーカー、薬剤師、ボランティアがチームとなって昼夜を問わずケアにあたっている。

 「患者と家族の心を癒やすのが私たちの仕事」と岩佐加奈子看護師長。抗がん剤治療などはしないが、痛みや精神的な苦痛を取り除き、余命をできる限りその人らしく過ごせるよう支援し、年間120〜130人を送っている。

 「看護師の力が発揮できるよう、医師と話し合いを重ねます。スタッフが心を一つにして患者を見送る。みとった家族とスタッフの関係は続き、遺族が集まる年1回のお茶会には多くの人が集まって思い出を語り合います。やりがいは大きいです」

 八鹿病院のホスピスは全国的にも高いレベルにある。宮野陽介院長は、千葉県船橋市で開かれた全国緩和ケア指導者講習に参加し、その水準に「確信が持てた」という。

 6年間(05年4月〜11年3月末)で受け入れた患者は延べ23235人。「開設当初は“死ぬ場所”と思われていましたが、ホスピスがどのような場所か理解が深まり、患者も家族も思いが変わってきました」と宮野院長は話す。

 最上階の11階に高級ホテルのようなロビーや快適な個室、グランドピアノの生演奏を聴けるホールなどがあり、食事も面会も自由。暗い雰囲気はみじんもない。

 09年9月から入退院を繰り返している女性は「のんびりと自由気ままに過ごしています。頼れる医師や看護師がいてくれるので安心して過ごせます」と話し、屋上庭園に実ったミカンを摘み取った。



 癌に勝つ負けるというニュアンスの世界はもう終わっていて、これからの時代は病とともにどう生きていくべきか、というところに焦点があるのでしょうね。

 こういうホスピスが日本中に出来ると、欧米みたいな癌の受け入れ方もできるようになるんでしょうけれども。苦しむだけが闘いではないです。少なくとも私はそうありたい。
posted by さじ at 20:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | がん

2011年01月19日

成人T細胞白血病に有効な分子標的薬を協和発酵キリンが開発

ATLに新治療薬 治験、半数で効果 春に承認申請

 九州だけで毎年約500人が死亡している血液がん・成人T細胞白血病(ATL)の治療に有効性がある新薬を製薬会社「協和発酵キリン」(東京)が開発、2011年春、厚生労働省に製造、販売の承認申請をする。臨床試験では患者の半数で新薬の効果が確認された。現在、有効な治療薬はなく、この治験結果にATLの原因ウイルスHTLV1総合対策を検討する官邸の特命チームは注目している。厚労省は審査期間を短縮する特例措置を取る方針。早期に承認されれば、12年初頭にも発売される。

 同社が開発した新薬は「抗CCR4抗体KW−0761」。がん化した細胞だけを狙い撃つ「分子標的薬」(抗体医薬)としては初のATL治療薬。同社独自の技術で、ATLを引き起こすがん細胞を攻撃する能力が高い抗体を人工的につくり、点滴で投与する。

 正常な細胞まで破壊してしまう従来の抗がん剤に比べ、副作用の心配が少ないのも特長という。

 昨年末に治験結果をまとめた名古屋市立大大学院の石田高司講師(免疫内科学)によると、治験はATL患者のうち、抗がん剤治療後に症状が再び悪化した26人を対象に実施。新薬を1週間間隔で計8回投与した。

 その結果、半数の13人に血液中のがん細胞が減ったり、リンパ節の腫瘍が縮小したりするなどの効果が確認され、うち8人は白血病細胞や腫瘍が消滅した。副作用は発熱や発疹などがあったが、いずれも対症療法で改善できるレベルだった。

 ATL患者の受診医療施設として国内有数の今村病院分院(鹿児島市)の宇都宮與(あたえ)院長は「新薬の治験で有効率50%は極めて珍しい高さ。抗がん剤と併用すればさらに治療効果が高まるだろう。患者は新薬を待ち望んでおり、少しでも早く医療現場に普及させてほしい」と話す。

 官邸特命チームのメンバーである外山千也厚労省健康局長は「治験結果は好成績であり注目している」と話している。

▼ATL

 主に母乳を介して感染するウイルスHTLV1が原因の難治性血液がん。国内感染者は100万人以上で九州・沖縄在住者が約半数を占める。発症すると血液中で白血病細胞が増殖し、免疫機能が低下したり、リンパ節に腫瘍ができたりする。潜伏期間が平均55年と長く、感染者の生涯発症率は約5%と低いが、有効な治療法は未確立。毎年約千人が亡くなっている。国は1991年に九州などの「風土病」と判断し、全国対策を放置してきたが、菅直人首相が2010年9月、当時の判断ミスを認めて患者団体代表らに謝罪。12月に公費による全妊婦検査や治療法開発推進などの総合対策を発表した。

 成人T細胞白血病(ATL)は発症後の平均生存期間が半年から1年と短い。高齢で発症することが多いため、治療に有効とされる骨髄・臍帯血移植が体力的に難しい患者が大半を占める。新薬開発の期待は大きかった。

 原因ウイルスHTLV1の母子感染防止策として、公費による妊婦検診時の抗体検査が2011年春までに全国で始まる。感染が判明した場合、授乳制限で次世代の感染はほぼ防げるが、母親は自らの発症の不安におびえ続けることになる。「有効な治療法がない現時点では心のケアにも限界がある」との指摘もあった。新薬が厚生労働省に承認されれば、患者や全国に100万人以上いるとされる感染者にとって朗報となる。

 ただ、治験では新薬の効果が認められなかった患者もいた。ATLに詳しい今村病院分院(鹿児島市)の宇都宮與院長は「ATLはいろいろなタイプがある。治療薬の選択肢はできるだけ多い方がいい」と、さらなる新薬開発の必要性を説く。

 菅直人首相は昨年12月、治療法開発に向け11年度の研究予算を従来の4倍以上で、エイズや肝炎並みの10億円に増額すると表明した。聖マリアンナ医科大学難病治療研究センター(川崎市)の山野嘉久准教授は「国の積極姿勢が示されれば、優秀な研究者が集まり、治療薬開発は加速する」と指摘する。

 今回の新薬を突破口として、ATLや脊髄症(HAM)などのHTLV1関連疾患制圧へ、今年が「研究推進元年」となることを期待したい。



 血液のがんには抗がん剤・分子標的薬がかなり効くタイプのものが多いとされています。

 昔は九州地方に多いとされていましたが、最近は全国的に広がっているようです。手術が出来ない分、こういう薬の開発が急がれます。
posted by さじ at 02:24 | Comment(2) | TrackBack(0) | がん

2010年11月21日

臍帯血からホゾティ。がんを死滅させます。

がん細胞を内部から破壊=「トロイの木馬」血液細胞−林原研究所

 林原生物化学研究所(岡山市)は15日、臍帯血から発見した血液細胞が「トロイの木馬」のようにがん細胞に入り込み、がんを内側から死滅させる現象を確認したと発表した。研究成果は大阪市で22日から開かれる日本がん学会学術総会で発表する。

 この細胞は同研究所が2006年、新生児のへその緒の臍帯血から発見した「ホゾティ」。抗がん作用や免疫抑制作用があるという。

 竹内誠人主任研究員によると、試験管で実験したところ、ホゾティはがん細胞を選んで中に入り、2〜4時間後に死んだ。その際、がん細胞を死滅させる効果があるたんぱく質を内部にまき散らし、がん細胞を死なせた。

 将来的にはホゾティを抗がん剤の運び役としてがん細胞に侵入させるなど、応用が期待できるという。



 ホゾティ。なんだかようわかりませんが、凄いものみたいです。漫画化決定。
posted by さじ at 03:00 | Comment(2) | TrackBack(0) | がん

2010年09月27日

カプサイシンで皮膚がんなどを促進する可能性が生じる

カプサイシンががんの発生促進、建国大教授らが解明

 各国で料理に愛用されているトウガラシの辛味成分で鎮痛剤にも利用されるカプサイシンが、がんの発生を促進するとの研究結果が出た。

 建国大学が6日に明らかにしたところによると、同大学特性化学部生命工学科の李基ウォン(イ・ギウォン)教授、ソウル大学の李炯周(イ・ヒョンジュ)教授、米ミネソタ大学のアン・ボード教授が共同で研究を行い、カプサイシンががん誘発タンパク質となる上皮成長因子受容体(EGFR)の活性を誘導し、炎症の誘発およびがんの発生に重要なタンパク質(COX−2)を発現させることで、皮膚がんなどを促進することを、マウス実験で証明した。

 今回の研究で、皮膚に塗る局所用鎮痛剤に用いられるだけでなく、がん細胞の死滅を誘導する効果が立証されていたカプサイシンが、がん発生を促進するプロセスを明らかになり、注目される

 特に、痛みを和らげる上で重要なタンパク質TRPV1など、がん抑制物質が相対的に不足した成人の場合、カプサイシンの大量摂取ががん発生を大きく促進しかねないこともわかった。

 ただ、カプサイシンだけを調理した場合は、TRPV1遺伝子が存在するマウス、不足したマウスともがん発生を誘発しなかった。このことから、カプサイシンはそれ自体ががん誘発物質なのではなく、がん発生を促進する機能を備えているということだと、研究陣は伝えた。

 また、トウガラシの場合はカプサイシン以外にも多くのビタミンCをはじめクェルセチン、カロテノイドなど有益な生理活性成分が大量に含まれており、この研究結果をトウガラシに一般化して解釈することはできないとしている。

 研究結果は、米国がん研究協会が発行する学術誌「キャンサー・リサーチ」9月号に記載された。



 逆の効果も。

 というかまぁ、刺激物ですから、こちらのほうが何となくしっくりくるような気がしないでもないです。
posted by さじ at 00:34 | Comment(1) | TrackBack(0) | がん

2010年09月23日

前立腺がんの診断キットを田中貴金属工業が開発

前立腺がん診断キット開発 田中貴金属工業が発表

 田中貴金属工業(東京)は1日、金の微粒子を利用した高感度の前立腺がん診断キットを開発したと発表した。血液が1、2滴あれば15分以内に判定可能で、前立腺がんの腫瘍マーカーであるPSA(前立腺特異抗原)を高感度で検出でき、早期発見に役立つという

 キットは、インフルエンザの迅速診断などに使われているイムノクロマト法を改良した。金の微粒子に結合させた抗体と血液中に含まれるPSAとの反応を利用して検出。キットのラインが赤くなる。

 従来のイムノクロマト法は感度が低く、再発などを調べる検査で必要なわずかな量のPSA検出ができなかった。

 今後、実用化に向けて医療機器メーカーなどと協議する。



 これはいいかもしれません。

 前立腺に特異的なマーカーであるPSAを測定することで前立腺がんを早期に発見しようとするもの。前立腺がんっていうのは初期には症状がでなかったりする怖い癌でもありますからね。

 ただPSAというのは前立腺に刺激が加わるような状態で上昇したりしますので、そこらへん注意が必要か。

 もし高かったりしたら、前立腺針生検が必要になってきます。
posted by さじ at 20:48 | Comment(1) | TrackBack(0) | がん

2010年08月28日

がんを息の中の微量有機化合物で発見する技術

海外技術/オーストリア社、がんを息から判別する診断法開発へ

 オーストリアの分析機器メーカーのイオニメッド(チロル州)は、がんの個別化治療の研究調査機関であるオンコチロルと共同で、呼気からがんの手がかりとなるマーカーを見つけ出す研究に着手した。微量の揮発性有機化合物(VOC)を検知できる陽子移動反応質量分析(PRTMS)装置を使い、呼気が含むアルコールやアセトンなどの低分子化合物を解析。簡単ながんの診断法の開発につながる。

 プロジェクトの期間は2年で今年4月に開始。現在乳がん患者と健常者ら60人分のデータを採取しており、今後もデータ数を増やしていくという。将来、乳がんだけでなく、他のがんへの適用も可能ではないかと見ている。

 乳がん患者や健常人などを含む呼気のデータを採取。呼気に含まれる1000種類以下の化合物に関し、複数の化合物の量を比較し、乳がん患者特有のパターンがないかを調べる。



 なんというか、アレなんですけど、癌患者さんから特有の呼気がすること、ありません。あれ気のせいなんでしょうかね。全員が全員というわけではありませんし、癌といってもとある癌の進行期のものなんですけれども。

 気のせいかもしれません。
posted by さじ at 19:57 | Comment(0) | TrackBack(0) | がん

2010年08月16日

名古屋大学、胆管がんの外科的切除で高い成功例を発揮

胆管がん切除に道 名大、手術で高い成功例

 高度に進行した肝門部胆管がんを切除する難手術で、名古屋大の教授(腫瘍外科学)のグループが極めて高い成功例を挙げ、米医学雑誌「アナルズ・オブ・サージェリー」に成果が掲載された。梛野教授は「化学療法しか方法がないとされていたが、光が見えてきた」と話している。

 肝門部胆管がんは、肝臓と胆のうをつなぐ胆管の、肝臓に近い位置にできるがんで、日本人に多い。腸で吸収した栄養分を肝臓に運ぶ門脈(血管)や、酸素を供給する肝動脈が周囲にあり、進行すると、それらにまで広まる。

 このため手術では、胆管や胆のう、肝臓を切除し、腕や足の血管を使うなどして門脈や肝動脈をつなぎ合わせる高度な技術が必要となる。これまで発表された国内の切除手術では、3年以上の生存者は、ほぼ皆無だった

 名大では約30年前から昨年末までに、世界で最多の532例の手術を実施した。1997年以降に高難度の手術をした25〜78歳の男女50人のうち、8割近くが1年以上生存。手術後5年以上経過した時点で3人が生きていた。

 梛野教授は「他の医療機関は手術をあきらめていたが、名大では長い期間、症例を研究、手術のやり方を改良してきたことが実績につながった。患者には(切除を)治療の選択肢に含めてほしい」と話している。

 肝門部胆管がんは日本人に多く発症し、年間2500〜3000人が死亡。手術しない場合は1年以内に死亡するとされている。



 外科の先生たちが挑み続ける最難関の手術には色々ありますが、中でもやはり肝臓系はスペシャリストしか挑めないイメージです。

 血流が多い=出血量が多く、しかも外科的切除による予後をなかなか期待できませんでした。しかし最近は手術法の改良に伴い、かなり予後を期待できるようになりました。

 やはり医学というのは失敗を糧にし、世界中で情報を共有することで進歩し続けるものなのですね。
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2010年08月07日

男性でも遺伝子変異の乳がんを発症する。

遺伝子変異で男性も乳がん発症

 遺伝子変異が原因の乳がんは女性だけではなく男性でも発症の可能性がある。英マンチェスター・アカデミック・ヘルス・サイエンス・センターのギャレス・エバンス氏率いる研究グループが医学誌「ジャーナル・オブ・メディカル・ジェネティクス」に発表した調査結果によると、男性の変異遺伝子キャリア12人に1人の割合で80歳までに腫瘍ができることが明らかになった。今回の調査はBRCA2遺伝子に異常を持つ321家族を追跡して、変異した遺伝子を有する男性のリスクを調査したもの。その結果、7.1%の男性が70歳までに、9%が80歳までに発症した。

 乳がん遺伝子に変異性がある女性の場合、60%が悪性腫瘍を発症するが、男性におけるリスクはあまり認知されていない。今回の調査はBRCA2遺伝子に異常を持つ家族の調査としては過去最大のもの。「今回の調査結果が示したリスクは、BRCA2遺伝子に異常を持つ男性の乳がんについて注意を喚起し、初期状態での発見の重要性を強調するものだ」と報告書は述べている。

 女性が罹患する悪性腫瘍の中で最も多いのは乳がんで、12%が発症している。米がん協会によると、昨年米国で乳がんと診断された患者の数は女性が20万人、男性が2000人弱。このうち女性約4万人の女性、男性390人が死亡している



 もともと全乳がん患者の1%は男性、といわれていました。まぁそりゃ男性にもおっぱいはあるわけですから、当然といえば当然なんですけども。

 で、その乳がん、男性でも変異遺伝子が絡んでいる、と。女性より割合としては少ないものの、1割近くの割合で発症するというのは結構見過ごせないと思います。
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2010年08月06日

骨髄バンク、末梢血幹細胞移植を2010年10月から導入へ

末梢血幹細胞移植、今年10月導入へ―厚労省委員会

 厚生労働省の造血幹細胞移植委員会(委員長=齋藤英彦・名古屋セントラル病院院長)は8月5日の会合で、骨髄移植を推進するための骨髄バンク事業として、これまでの骨髄とさい帯血のドナー登録と移植コーディネートに加えて、新たに末梢血幹細胞移植を導入することを了承した。今年10月からのスタートを目指し、厚労省と骨髄移植推進財団が準備を進めていく。

 末梢血幹細胞移植は、骨髄やさい帯血からの造血幹細胞移植と同様に、白血病などに有効な治療法の一つ。造血幹細胞は、通常の血液の中に存在するものの、極めて少ないため移植に用いることができない。このため末梢血幹細胞移植では、造血幹細胞を増やす作用のある薬剤「G−CSF」を皮下注射で4−6日間連続して投与して血液中の造血幹細胞を増やし、成分献血と同じ手法で移植に必要な造血幹細胞を採取する。

 同移植のメリットは、ドナーにとっては骨髄移植のような全身麻酔による手術や自己血採血を必要とせず、移植患者にとっては骨髄と比べて造血幹細胞が多く含まれるため生着しやすい上、造血回復が早いという点が挙げられる。
 
 この日の会合では、末梢血幹細胞移植の導入に向けて日本造血細胞移植学会の出席者が、2000年4月から5年にわたって、血縁者間で末梢血幹細胞移植を実施したドナーの健康状態について経過をフォローした研究結果を報告。それによると、5年のうちに見られた健康異常について、「末梢血幹細胞の提供による因果関係は否定し切れないものの、明らかなものはない」との結論に至った。また、懸念された白血病などの血液系悪性腫瘍の発生率も、骨髄ドナーと比べて有意差は見られなかったという。

 こうした報告に対して委員からは、導入に向けた体制づくりや移植に当たってのインフォームドコンセントを充実させるよう要望する声が上がったほかは、おおむね好意的に評価する意見が相次ぎ、最終的に齋藤委員長が「安全性を確認しながら慎重に、段階的に導入していくことで、委員会として了承したい」と締めくくった。



 普通の血液の中に少量混じっている末梢血幹細胞を増幅して移植するのが末梢血幹細胞移植です。

 骨髄を採取せずとも幹細胞の移植が出来るということもあり、ドナーの増加に繋がるかもしれません。

 未だ治療法が多くない血液内科の領域においては画期的な一歩ではないでしょうか。
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2010年08月02日

癌周囲の血管を新生して抗がん剤を効きやすくする技術

難治性がんの克服に向け、がんの血管を修復する治療技術を開発

 旭川医科大内科学講座の水上裕輔講師らは、マウスを使った実験で、骨髄細胞の移植によって、がん細胞周辺の血管の機能を修復・再生する技術を開発した。これにより抗がん剤の供給路が確保され、治療効果が高まり、膵がんなどの難治性がんに対する新しい治療法として期待できるとしている。現在、ヒトへの臨床応用を目指した研究体制を整備中。研究の成果は米医学誌「Cancer Research」のオンライン版に掲載された。

 7月13日に東京都内で記者会見した水上氏の説明によると、難治性がんでは、がん細胞周辺の血管の多くが機能していないため、抗がん剤を投与しても細胞に十分に行き渡らない。また、酸素の少ない環境に置かれたがん細胞は、抗がん剤などの外的ストレスに耐える力を強め、高い悪性度を得ているという。

 そこで、水上氏らは、自然に膵がんができるように遺伝子改変したマウスに、血管を安定化させる働きを持つ骨髄細胞を移植した。その結果、血管が修復・再生されたことを確認した。



 癌そのものを攻撃する技術ではなく、癌に抗がん剤がいきわたるよう、血管を新しく作ってやる技術。これが成功すれば、今まで以上に化学療法の効きが良くなることでしょう。手術も出来ず、化学療法しか効果のないような難治性癌に対しての臨床応用に期待です。
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自覚症状が出現しない、恐るべき食道がん

食道がん 酒×たばこは要注意 自覚症状なし…定期検診で発見を

 サザンオールスターズのボーカル、桑田佳祐さん(54)が食道がん治療のため療養に入ると発表した。所属事務所によると、がんは早期発見されたことから初期段階の治療で済むという。自覚症状のないまま進行する食道がん。たばこや飲酒との関連も指摘されるだけに、喫煙者や強い酒を飲む機会の多い人は特に定期的な検診を欠かさないようにしたい

 「食道がんの罹患に明らかにかかわっているとみられるのは喫煙習慣です。アルコールも関係あるといわれていますが、ビールやサワーよりウオッカなど刺激の強い酒の方が影響があると思います」と解説するのは東大医科研病院の釣田義一郎医師(外科)だ。

 熱いかゆや湯をそのまま飲むなどして刺激を与えるのも良くないといわれている。ただ、大腸がんなどとは異なり、食生活そのものの影響はあまり指摘されていない。

 釣田医師によると、食道の壁や周囲にはリンパ管が豊富に通っており、その分転移の危険も高い。また、食道は喉頭や咽頭ともつながっているため、喉頭がん、咽頭がんとの重複がんができる可能性もあるという。

 「一般的に、初期であれば内視鏡でがんを切除できる。もう少し進むと、外科手術でがんを切除するか、放射線療法と抗がん剤治療の併用をするかになります。ただ、声帯を動かす筋肉をつかさどる『反回神経』が食道のすぐそばを通っているため、手術で神経を傷つける危険があり、注意が必要です」

 この反回神経が傷つくと、声がかすれるなどの影響があるという。また、外科手術は内視鏡に比べ、回復に時間がかかる。そのため、内視鏡で対応できる早期に発見するのが何より大事になってくる。

 ただ、初期段階ではほとんど自覚症状がないのが食道がんの特徴。釣田医師も「ものを飲み込むときにつっかえる感じや違和感が出てきたら、かなり進行していることが多い」と語る。

 それでは、初期の段階で見つけるには、どうすればよいのか。

 「喫煙者などリスクの高い男性は、40代になったら年に1度は内視鏡検査、いわゆる胃カメラを受けるのが有効でしょう

 だが、初期の食道がんは平たい形をしており、内視鏡では見つけにくい。検査中に「ルゴール」と呼ばれるヨウ素液を食道にかけると発見しやすくなるが、むせるなど患者に負担がかかるため、ルゴール検査を断る患者も多いという

 「最近では『NBI内視鏡』という光の波長を利用してがんを発見できる内視鏡も出ている。患者への負担が少なく、早期発見の可能性が高い」と釣田医師。

 NBI内視鏡での検査が受けられる医療機関はまだ少ないが、高リスクの人は定期的なチェックが何より重要だ。

 54歳で食道がんが発見された桑田さんについて、釣田医師は「50代は早い方。一般的には60代を過ぎてから罹患者が増える」と話す。今年1月には、指揮者の小澤征爾さん(74)が食道がんのため活動を休止すると発表した。その際の会見で「自覚症状はなく、人間ドックを受けていなければ発見できなかった」と語っている。

 落語家の立川談志さん(74)も食道がんの手術を受けた経験がある。その後、咽頭がんが見つかったが、今年4月に高座復帰を果たした。



 食道がんは、早期の場合、症状がでないというのが怖いところですね。進行しないとなかなか症状として出にくいわけですから、リスクを最小限とする生活を行うことと、毎年内視鏡検査を受けることが必要です。

 食道がんは早期ならば内視鏡で治療することもできますが、進行してしまうと、恐ろしいほど侵襲性の高い手術が必要になります。最近は手術の前に化学療法として抗がん剤を行ったほうが手術の後の予後が良くなるというデータもあり、術前化学療法を行っているところも多いようです。
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2010年07月23日

グリベック耐性の慢性骨髄性白血病に有効な新薬の開発

慢性骨髄性白血病の新薬候補を発見 木村佐大教授ら

 慢性骨髄性白血病の新薬候補物質を佐賀大学医学部の木村晋也教授(48)=血液内科=らの研究グループが発見した。従来の治療薬で効かなかった変異性のがん細胞を抑え、生存率を高める効果を動物実験で確認。慢性期の難治性患者を救える特効薬の開発につながるとして、米国の血液学専門誌「Blood(ブラッド)」で発表した。

 研究グループは木村教授と京都大医学部付属病院の前川平教授(57)、英国の医療ベンチャー企業「アステックス」。

 慢性骨髄性白血病は、血液細胞のもとになる造血幹細胞の遺伝子異常で起きる病気。がんタンパク質が発生し、がん化した白血球が増殖する。年間で10万人に1・5人の割合で発症している。

 がんタンパク質に結合して活動を抑える分子標的薬「グリベック(イマニチブ)」が2001年に登場し、生存率は飛躍的に上がった。しかし、「T315I」と呼ばれる遺伝子変異でグリベックへの耐性ができた場合、後発の治療薬でも利きにくく、骨髄移植をするしかなかった。

 木村教授らは、抗がん剤や難治性の血液疾患の新薬としてアステックスが開発を進めていた低分子化合物「AT9283」に着目。ヒトの白血病細胞を免疫不全のマウスに移植し、この物質を投与して実験した。その結果、「T315I」タイプのがん細胞の活性や増殖を極めて低濃度で抑制できることを突き止め、マウスの生存期間を延ばすことに成功した。

 臨床試験はまだ、毒性を調べる第一段階だが、木村教授は「難治性患者を救える可能性を秘めている」として実用化を目指し、「従来の薬剤と効果的に組み合わせて、短期間で治す方法を確立したい」と話す。



 これ結構画期的です。

 そもそも白血病などの、血液内科ジャンルの病気の難しいところは、治療薬が限られているという点もあります。固形癌ならば、取れれば外科的に、取れなければ放射線や化学療法といったチョイスがありますが、血液内科ジャンルは基本的に薬が武器です。武器のレパートリーが増えれば、個々の白血病に対抗することもできるでしょう。
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多発性骨髄腫治療薬、レブラミド登場

多発性骨髄腫治療薬レブラミドで「治療の幅が広がった」

 日本赤十字社医療センター血液内科部長の鈴木憲史氏は7月20日、セルジーン社が同日新発売した多発性骨髄腫治療薬レブラミドカプセルの記者発表会で講演し、「当初はサリドマイドの誘導体というイメージだったが、似て全く非なる薬。サリドマイドが効かなくなった人にも効くということで、治療の幅が広がったと考えていい」と述べ、同薬への期待感を示した。

 国内の再発、難治性の多発性骨髄腫の治療薬には現在、サリドマイド(藤本製薬のサレドカプセル)、ボルテゾミブ(ヤンセンファーマのベルケイド)があるが、鈴木氏は「最も効くと言われているのがレブラミド」と紹介。また、足がしびれる末梢性ニューロパシーや、血小板の減少などの副作用がほかの薬剤に比べて少なく、モニタリングが簡単などの利点を紹介し、「今後恐らく爆発的に市場が広がっていくと思う」との見方を示した。

 レブラミドと、同剤と併用で用いられるレナデックス錠4mgは、セルジーン社が日本で初めて発売する製品となる。同社セールス・マーケティング本部長の高木実加氏は、「日本ではまず、セカンドライン以降の治療薬として、しっかりとした位置付けを確立していきたい」と述べた。高木氏によると、全国に70人のMRを配置しており、日本血液学会の研修施設を中心とした650施設を対象に営業活動を展開する。

 また、同剤はヒトでの催奇形性の可能性があるため、胎児への曝露を防止するため適正管理手順「レブメイト」が定められており、高木氏は「早急に日本の医療現場に根付かせていきたい」と述べた。同社によると、現時点で90施設が同手順に登録、25施設で処方が可能な状況にあり、既に患者数人にレブラミドが処方されている。



 サリドマイドというイメージが強すぎる日本でも、最近は結構、サリドマイドそのものの有用性が見直され始めています。血液内科の領域においてはこういう薬の選択肢が増えることは大変ありがたいことです。
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2010年06月13日

子宮頚がんと子宮体がんを区別して理解しよう

「子宮がんと呼ばないで」 頸がんと体がん、区別要望

 子宮頸がんと子宮体がんの総称に使われる「子宮がん」について、日本産科婦人科学会(理事長=吉村泰典・慶応大教授)は12日、この呼称の廃止を求める要望書を長妻昭厚生労働相に提出することを決めた。頸がんと体がんはまったく違う病気として扱うべきだという。

 子宮頸がんは子宮の入り口に生じ、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染から引き起こされる。子宮体がんは、胎児が育つ子宮内膜のがんで女性ホルモンのバランスの崩れが原因。学会は1987年から別々の病気として診断・治療を進めている。

 一方、国の統計は仕分けがあいまいで、「子宮がん」の総数しかわからず、頸がん、体がんそれぞれの正確な死亡数が不明だ。患者数や増減の傾向もわからない。学会の小西郁生常務理事(京都大教授)によると、50年代は頸がんが9割超を占めた。しかし、学会調査では、2000年代に入り頸がんと体がんの比率は2対1になった。

 子宮頸がんワクチンは昨年に発売されたが、学会は今回と別に接種の公費助成が進むよう厚労省に要望している。



 んー、これは確かに。一般にも子宮頚がんと子宮体癌の違いが認識されていないというのも実情でしょう。

 癌のリスクが全く別物な以上、分けて考えるというのは適切な考えのように思えます。
posted by さじ at 02:17 | Comment(3) | TrackBack(0) | がん

余命1ヶ月の花嫁の乳がん検診に医師・患者らが猛反対

番組きっかけの乳がん検診 TBSに医師らが中止要望

 乳がんのため24歳で亡くなった女性を取材した番組「余命1カ月の花嫁」をきっかけに、TBSが展開している20〜30代女性を対象にした乳がん検診を中止するよう求める要望書を、医師や患者ら38人が9日、同社に提出した。20〜30代への乳がん検診の有効性に科学的根拠はなく、不必要な検査につながるなど不利益が大きいと指摘している。

 要望書を提出したのは、中村清吾・昭和大教授や上野直人・米MDアンダーソンがんセンター教授ら、乳がん治療の第一線で活躍する医師のほか、がん経験者、患者支援団体のメンバーら。

 「科学的根拠のない検診を、正しい情報を発信すべきテレビ局が行うことは倫理的に問題が大きい」として、検診の中止を含め活動の見直しを求めた。また検診を20〜30代女性に限定している理由などを問う公開質問状も内容証明郵便で送った。

 国は指針で、乳がん検診は40歳以上を対象に、マンモグラフィー(乳房X線撮影)検査と、医師が胸の状態を診る視触診の併用を推奨している。要望書は、20〜30代女性への検診は、放射線被曝やストレスを増やし、がんを見逃す場合もあると指摘。メディアの役割は、異常を感じたら医療機関へ行くべきと呼びかけることだとした。

 TBSは2008年から検診を実施。これまでに約7千人がマンモ検診を受けた。今年も、15日から舞台で上演されるのと連動し、東京や大阪などでエコー(超音波)検診を実施している。

 TBSのコメント:要望書で指摘されている点は、現在の医学界の基準的な考え方で、反論するところはない。ただ、40歳未満の乳がん罹患者は年々増えており、あくまでも自己責任・自己負担で検査を受けることは意味があると考えている。



 やっていることは間違ってないかもしれないですけど、どうしても宣伝目的という意味合いが強い以上、微妙ですね。

 確かに若い人の乳がんもありますが、最も大事なのは40代以降の乳がん検診です。20〜30代に限定して行っているあたりが、医師や患者団体からは偽善的と捉えられるのでしょう。

 そもそもTBSの「余命一ヶ月の花嫁」に関しては演出等の噂もありますし…。マスコミの演出で誰にも迷惑かけないのならば構いませんが、乳がんという病気のイメージが現代医学とズレてしまうことに対する懸念というのはありますね。若い層に限定しているあたりに対して明確に答えられなければ、イメージ戦略と捉えられても仕方ないかもしれません。
posted by さじ at 01:55 | Comment(3) | TrackBack(0) | がん

2010年05月05日

がんの画像診断システムをオリンパスとNECが共同開発

オリンパスとNEC、がん発見に役立つ画像診断システム共同開発

 オリンパスとNECは26日、がんの発見などに役立つ画像診断システムを共同で開発すると発表した。細胞など標本をデジタル画像化するオリンパスの機器に、NECが開発中の画像診断の支援技術を搭載する。機器に合わせてシステムを改良し、1年後の発売を目指す。

 通常、がんは治療方針を決める前に「病理医」という専門家が患者から採取した細胞を顕微鏡で調べ、がん細胞の有無などを確認、診断する。NECのシステムは多数のサンプルデータと患者のデジタル画像を照合することで診断。病理医と2重で診断することでがん細胞の発見漏れを防ぐ。



 画像関連に定評のあるオリンパスと、電子カルテに定評のあるNECのコラボレーション。

 癌というのは、実際にそのものをとってきて、顕微鏡で病理をみないと「確定診断」はできません。それを画像でできないか、というのがこのシステム。実際にはダブルチェック目的ですが。今は画像で「これは○○癌っぽいな」というのは臨床医の経験などに基づいている部分があるので、見逃さないためにもこういうデータを収集した画像診断システムがあると便利です。
posted by さじ at 02:26 | Comment(1) | TrackBack(0) | がん
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