[がん]の記事一覧

2012年02月19日

リンパ管の拡張を抑えるアスピリンで癌の転移を抑える

アスピリンでがんの転移を抑制、豪州研究論文

 アスピリンなどの家庭薬は、腫瘍に栄養を送り込む「幹線道路」の遮断を助けることにより、がんの拡散を阻害できる可能性があるとする論文が、14日の医学誌「Cancer Cell」に発表された。

 これまでも、アスピリンなどの非ステロイド性抗炎症薬にがんの転移を抑制する可能性があるとの指摘はあったが、その仕組みは分かっていなかった。今回、論文を発表したオーストラリア・メルボルン(Melbourne)のピーター・マッカラムがんセンター(Peter MacCallum Cancer Centre)の研究チームは、がんの転移に重要な役割を果たすリンパ管ががんに反応する仕組みを説明する上で、生物学上の進展があったとしている。

 研究チームは、リンパ管内の細胞の研究により、ある特定の遺伝子ががんの転移時には発現するが転移していない間は発現しないことを見出した。分析の結果、この遺伝子が体中のリンパ管で炎症と拡張を起こすことが可能と考えられるため、腫瘍)の成長と転移経路との関連が示された

 いったん拡張されたリンパ管は、転移巣への「補給ライン」としての能力が増し、がん細胞が転移する効率的なルートになってしまう。以上のことから、リンパ管の拡張を抑制する働きを持つアスピリンは、「リンパ管の拡張を抑えることでがん細胞の拡散抑制に効果的に働く可能性がある」と、研究者は述べている

 今回の発見は、乳がんや前立腺がんなどの固形がんの抑制を可能にする新薬の開発につながる可能性がある。また、がんが転移を始める前の「早期警報システム」としての役割も期待できる。

 前年、英医学専門誌「ランセット(The Lancet)」には、アスピリンを毎日服用すると大腸がん、前立腺がん、肺がん、脳腫瘍、喉頭がんの発症率が低減するとした研究結果が発表されている。

 現在、多くの医師が、心臓病、脳血栓、その他の血流障害のリスクを下げる目的で、アスピリンの定期的な服用を推奨している。ただしこれには、胃疾患のリスクが高まるという欠点もある。



 転移を予防できる、という根拠が示されれば、術後の微妙な患者などに内服してもらうのも手かもしれませんね。

 しかしアスピリンは胃には良くないので、そのあたりとの相談というところでしょうか。
posted by さじ at 12:33 | Comment(0) | がん

2012年01月15日

癌を自動的に追跡してピンポイントで放射線を照射するシステムを開発

動くがん追跡、治療 島津製と北大、システム共同開発

 北海道大と島津製作所(京都市中京区)は16日、がん組織のみにピンポイントで放射線を照射して治療するシステムを開発した、と発表した。呼吸するたび動く肺や肝臓などの臓器にできた腫瘍の位置をとらえ、正確に照射できるという。

 新システムは、既存のエックス線治療装置と組み合わせて使う。腫瘍近くに複数埋め込んだ金マーカー(直径2ミリ)の位置をエックス線透視装置でリアルタイムで把握。放射線の照射位置は固定されており、マーカーが予定位置にきたときだけ腫瘍に照射する

 これまでの腫瘍の移動範囲すべてに照射する方法に比べると、照射体積は2分の1〜4分の1となり、正常な組織への照射を減らせるという。

 今後、ピンポイント照射の精度向上を図り、2012年度の商品化を目指す。



 すごー。

 これ実用化したら、他の臓器には全くといっていいほど放射線を浴びせることがない、つまりは副作用がほとんどなくなるということでは。今やられている最新の放射線治療も相当コンピューターで計算されて、極力副作用がでないようにはなっていますが、このシステムだと呼吸や少しの体の動きで微妙に動くのも防ぐことができるってわけです。
posted by さじ at 22:38 | Comment(0) | がん

2012年01月12日

在宅ホスピス医によるホスピス学校、山梨に開講。

命を学ぶホスピス学校、山梨に開校 多彩な講師招く

 末期がん患者らのホスピスケアに取り組む山梨県甲府市の在宅ホスピス医、内藤いづみさん(55)が、命について多角的に学ぶ「ホスピス学校」を7日に開校する。年2回程度、講師を招き、ホスピスについて理解を深めてもらう。

 内藤さんは旧六郷町(現市川三郷町)出身。福島県立医大卒業後、勤務医を経験した。さらに英国でホスピスを学び、1995年、甲府市に緩和ケア診療所「ふじ内科クリニック」を開いた。

 内藤さんは、命について学ぶことは自分や相手、自然への感謝の気持ちにもつながっていくといい、ホスピスケアは「患者が持っている宝物に気付くためのお手伝い」という。

 新たに始めるホスピス学校には、全国各地で活躍する、親交が深い医師や心理学者、映画監督、環境活動家らを講師として招く予定だ。将来的には常設し、分校や支部をつくることも考えているという。

 初回となる7日は北杜市で、悩みを抱えた人のための安らぎの場「森のイスキア」(青森県弘前市)を主宰する佐藤初女さんが講師を務める。講演会に加え、秘伝のおむすびの作り方を教わるワークショップもある。

 初回は予約で満席。ホスピス学校の日程はホームページ(http://www.naito-izumi.net/)で確認できる。



 これは期待。社会に生きる職としてうまく成り立たせることのできる学校であることを願います。

 今の日本の癌治療は、まぁ最後が悲惨になってしまうものも少なからずありますからねぇ。痛みを止めることに集中するのならばより良い最後の迎え方があるのは間違いないでしょう。専門の治療機関と協力してやることが必要だと思いますけれどね、なかなか治療は治療、ホスピスはホスピスって感じで完全に分かれているのが惜しい。こういう学校の存在で代わることもあるでしょう。
posted by さじ at 01:51 | Comment(0) | がん

2012年01月08日

希少植物ヒゼンマユミの実から抗がん作用のある化合物を発見する。

がん細胞増殖を抑制 絶滅危惧T類、ヒゼンマユミの実

 環境省のレッドデータブックで絶滅危惧T類に指定されているニシキギ科の希少植物ヒゼンマユミの実に、がん細胞の増殖を抑える効果があることが、徳島文理大学の橋本敏弘教授(生薬学)らのグループの研究で分かった。19日に筑波大学で開かれる学会で発表する。

 グループは、ヒゼンマユミの実から抽出した8種類の化合物に、ヒト肺がん腫瘍細胞株、ヒト子宮頸部がん細胞株、口腔扁平上皮がん細胞株をそれぞれ加え、がん細胞の生存率を調べた。

 その結果、8種類の化合物のうち、2種類は全てのがん細胞、2種類は肺がん腫瘍細胞のみ、1種類は口腔扁平上皮がん細胞のみにおいて、それぞれ増殖を抑制する効果があった。グループは今後、実用化に向けた研究も進めたいという。

 抽出した8種類の化合物のうち、7種類は今回初めて見つかった新規化合物で、橋本教授は「ほかの病気への応用も期待できる。葉や根の研究も進めて効果を検証したい」と話している。

 ヒゼンマユミは、阿南市伊島の西部にある棚子島など国内3カ所のみで自生する。橋本教授は2010年1月、ヒゼンマユミの実と苗木1本を譲り受け、同大植物園で栽培している。



 古来より人間は植物の恩恵に与っていますが、未だに植物が宝の山であることに代わりはないようで、続々と抗がん剤などのヒントが植物から得られていますね。
posted by さじ at 03:05 | Comment(0) | がん

2011年12月27日

新潟大学病院の医師が肝細胞癌術後の経過観察を怠り再発。

新大病院外科医、がん経過観察怠る

 新潟大学医歯学総合病院(新潟市中央区)は27日、外来を担当する第一外科の50歳代の男性医師が、患者2人に行った肝細胞がん手術後に十分な経過観察を怠ったため、再発を見逃したと発表した。2人は現在、同病院で治療を続けている。

 同病院によると、患者は50歳代と60歳代。手術後数年間、他の病院などでがんの再発が見つかるまで、コンピューター断層撮影(CT)などの画像診断をしなかった。



 肝臓のがんで、一度もCTを行わないとは何という・・・。

 しかしこういうのもニュースになる時代になったんですね。いいことだと思います。やっぱり治療は最低でもガイドライン通りでないと。医療の質を保てませんからね。
posted by さじ at 21:50 | Comment(0) | がん

2011年12月06日

九州がんセンターの看護師ブログ「嫌いな患者にわざと点滴を失敗した」

九州がんセンター>看護師 ブログに「注射をわざと失敗」

 国立病院機構九州がんセンター(福岡市南区)の20歳代前半の女性看護師が、自身のブログに「患者への注射をわざと失敗した」など患者への加害をほのめかす内容を書き込んでいたことが分かった。看護師は「虚偽の内容を書き込んだ」と話しているが、同センターはこの看護師の処分を検討している。

 同センターによると、この看護師は今年9月からブログを始め、10月下旬に「今日は大嫌いな患者のお部屋担当でした」「腹たってからわざとバシバシ何回も殴って血管じゃないところに(点滴を)ぶっさして失敗した」「死んでほしい」などと書き込んだ。

 11月18日に、ブログを見た人からの問い合わせで発覚、本人が認めたため、同21日から看護業務から外した。

 被害は確認されておらず、看護師は「ストレスを抱えてうそを書いた。お騒がせして申し訳ない」と話しているという。



 最近思うんですけど、なんか医者や看護師のブログやらtwitterやらSNSやらで、自分の受け持ち患者のこと書いてる人、いるじゃないですか。あれってホント、モラルがないよなと思うんですよね。悪口でないにせよ自分のことが書かれていたら嫌でしょうし、そういう人がいるせいで、医療従事者とはモラルの低い人で、ネットで垂れ流すネタとして患者のことを書くのだろうかと誤解されてしまいます。

 で、こういう事件が起こる。

 あのー、憶測なんで、アレですけど、この看護師、「うそを書いた」と言ってますけど、おそらく、本当に、何度も「ぶっさした」んでしょう。だってストレス発散のためにこんなネガティブな嘘を書きませんもんね、普通。もし本当にストレス発散でこういう嘘の記載をするなら、それは正常の人の思考とは言いがたい。

 これを機会に、二度とこのようなことを、九州がんセンターだけでなく、全国の病院でやらないように徹底しないといけない。たまに、たまにですけど、看護師の中にもとんでもなくモラルがないというか、そこらへんの頭の悪そうなおねえちゃんと変わらないような口調で患者に接して、患者を怒らせる人って、いますから。患者第一で行動しましょう。
posted by さじ at 01:33 | Comment(0) | TrackBack(0) | がん

2011年11月07日

肺がんのレントゲン検診を行っても死亡率は低下しないことが判明

肺がんX線検診で死亡率低下せず 米で15万人調査

 年に1度、X線による肺がん検診を受けても、死亡率低下にはつながらないとする大規模調査の結果を、米国立がん研究所などがまとめた。国際的に肺がん検診を実施している国はほとんどないが、日本では国が年に1度の肺がん検診を自治体に勧めている。科学的根拠がはっきりしない検診を続けるべきかどうか、議論となりそうだ。

 論文は26日付の米医師会雑誌(JAMA)電子版に発表された。

 55〜74歳の約15万人を対象に、半数は4年間連続でX線検診を受けた人、半数は何も受けなかった人に無作為に分けて、肺がんによる死亡との関係を13年間、追跡調査した。



 まぁ・・・うーん

 昔なら、レントゲンの読影は医師の必須スキルだったかもしれませんけれど、今はどうなんでしょうかね。

 そりゃぁ読めるにこしたことはないですけど、肺がんの発見という意味で言ったら、断然CT撮った方がいいですし。放射線科医がガッツリ全員のレントゲンを読むよりもCT撮ったほうが発見率高いなら、肺がん検診でレントゲンでなくCTを撮った方がいいと思いますし。(今の放射線科医が、どこまで単純レントゲンを読影できるのか、分かりませんが)

 逆にレントゲンで肺がんを見つけられるぐらいデカいやつなら、かなり進行していると思いますし、そういうケースの肺がんを発見するためなら、単純レントゲンでも有用なのでしょうけれど。そういう意味で「死亡率は低下していない」のでしょうね。難しいところですねぇ。
posted by さじ at 02:32 | Comment(0) | TrackBack(0) | がん

携帯電話の長期使用で脳腫瘍のリスクは増加しないという欧州研究

携帯電話の長期使用と脳腫瘍リスク増加に関連なし、欧州研究

 携帯電話の使用に関する史上最大規模の研究で、携帯電話の長期使用と脳腫瘍リスクの増加の間に関連性は見られなかったとする論文が、21日の英医学誌「ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル」に掲載された。

 携帯電話の使用と脳腫瘍に関するこれまでの研究は、長期的データが欠如していたこともあり、不確実性が高かった。

 世界保健機関の国際がん研究機関は今年6月、携帯電話で生じる高周波電磁場が「がんを誘発する可能性がある」と発表している。

 デンマークがん学会(Danish Cancer Society)のパトリツィア・フライ(Patrizia Frei)研究員らのチームは、同国で携帯電話に加入している成人35万8403人と加入していない成人で脳腫瘍リスクを比較した以前の研究の追跡調査を行った。

 1990〜2007年の18年間の健康記録を調べたところ、中枢神経系に腫瘍が見つかったのは全部で1万729人だったが、携帯電話の使用歴が13年以上のグループと非加入者の脳腫瘍の発症率はほぼ同じだった。

 論文は「追跡期間の延長により、携帯電話を10年以上使用している人への影響を探ることができた。携帯電話の長期使用はがんリスクの増加には結びつかないことが分かった」と結論付けている。

 ただし研究は、使用歴15年以上のユーザー、もしくは「極端なヘビーユーザー」では、脳腫瘍リスクが小〜中程度増加する可能性については排除することができなかった。



 まぁいくら距離が近くても、そんな影響はないものなのだろうけれども…

 今の世の中で携帯の電波から遠のくのは不可能な気がしますし。この研究が最終的に結果として出るのはもう何十年かかかるんじゃないですかね。
posted by さじ at 01:45 | Comment(0) | TrackBack(0) | がん

2011年11月03日

膵臓癌の穴を通り抜ける抗がん剤入り微小カプセルで病巣狙い撃ち

膵臓がん:微小カプセルで狙い撃ち 増殖抑制に成功

 高分子製の微小カプセルに抗がん剤を入れ、ヒトの膵臓がんを移植したマウスに注射、狙い通りがん細胞に届き、がん増殖を抑えることに、東京大などのチームが成功した。昨年から臨床試験を始めた。膵臓がんは非常に治療が難しく、副作用の少ない薬になる可能性がある。23日付の英科学誌ネイチャー・ナノテクノロジーに発表した。

 がん細胞の血管は物質が通り抜ける穴が正常細胞より大きいため、適度な大きさのカプセルを使えば、がん細胞にだけ届く。しかし、膵臓がんの穴は他のがん細胞より小さいことなどから、従来のカプセルでは通り抜けられなかった。

 チームは、直径30〜100ナノメートル(ナノは10億分の1)の抗がん剤を包むカプセルを作製。ヒトの膵臓がんを皮下に移植したマウスに注射すると、50ナノメートルより小さなカプセルはがんの内部に入り込み、がん増殖を抑えた。

 片岡一則・東大教授(高分子化学)は「スキルス胃がんなど他の難治性のがんへの応用も検討したい」と話す。



 凄すぎる。抗がん剤を局所にピンポイントで入れることができれば全身への負担も少ないですし、いい事づくめですね。
posted by さじ at 15:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | がん

2011年10月31日

PSA検査を行っても死亡率を下げるとはいえない、らしいが。

前立腺がんPSA検査「全年齢で推奨せず」 米政府案

 前立腺がんの検診で使われているPSA検査について、米政府の予防医学作業部会は7日、すべての年齢の男性に対して「検査は勧められない」とする勧告案をまとめた。2008年の勧告では75歳以上で検査を勧めていないが、対象を全年齢に広げることになる。

 これまでに実施された五つの大規模臨床試験の結果を分析した結果、年齢や人種、家族歴にかかわらず、PSA検査が死亡率を下げるとの証拠は見いだせなかったと結論づけた。ただ、自覚症状があったり、前立腺がんが強く疑われたりする場合は含まれていない。



 まあ全員にやれってわけじゃないですかね。自覚症状ある人とか、前立腺肥大症でフォローしている人に測定することが多いでしょうか。でも高齢になっても、PSAと死亡率に関して因果関係があるわけではないという研究結果。ふうむ。

 PSAが高ければ、前立腺がんを疑って前立腺の針生検をやるのがスタンダードではありますが、そうすると自覚症状も何もなくて高齢になっても前立腺がんを初期に発見できないですねぇ。確かに前立腺がんの治療は特殊といえば特殊ですが(ホルモン療法や放射線などもありますし)
posted by さじ at 02:11 | Comment(0) | TrackBack(0) | がん

2011年09月30日

牛乳の取り過ぎと前立腺がんの発生率に相関関係がある?

牛乳の飲みすぎは体に悪い?

 1日にコップ2杯以上の牛乳は健康によくないという研究結果を、米国の栄養学者であるウォルター・ウィレット氏が発表した。同氏は金曜日にオランダのエラスムス大学病院にて講演を行う。

 ハーバード公衆衛生大学院の研究者であるウィレット博士は、食品業界が乳製品の大量摂取を勧めるのには注意が必要だと警鐘をならしている。たとえばオランダの食品健康センターでは1日に3杯から4杯のミルクを飲むことを推奨している。オランダ人は牛乳や乳製品の摂取量が多い。

 今回の調査では骨折率も牛乳の摂取量とほとんど関係ないことがわかった。さらに、牛乳の取りすぎと前立腺がんの発生率に相関性があることも見つかった。また身長もある種のがん(乳がん、卵巣がんなど)の発生率に影響をあたえるという結果も出ている。これらのがん発生は背の高い人に多い。 「牛乳を大量に摂取する人は身長が伸びやすい。とくに成長期に大量に牛乳を摂取するとがんの発生リスクが上がるのでは」と同氏は仮説を述べている。

 しかしながら、乳製品が必ずしも悪者であるわけではない。同氏は、牛乳の摂取の多い人は大腸がんの発生の可能性が減るという相関性も認めている。一日にいったいどのくらいの量の牛乳摂取が適切なのかについて、さらに研究を進める必要があるとしている。しかし1日に2杯は多すぎのようである。



 二杯分ぐらい、かるくとれますけれどもね。牛乳大好きなんで。

 前立腺がんの発生に相関、本当にあるんですかねぇ。牛乳の一体どこらへんが前立腺に影響してくるのか…。悩ましいことばかりですので今はまだあまり気にしなくていいのかもしれませんが。
posted by さじ at 01:34 | Comment(0) | TrackBack(0) | がん

2011年09月18日

骨髄異形成症候群を引き起こす遺伝子を東大が発見する

血液がんの原因遺伝子を確認 東大チーム「治療法につながる可能性」

 血液を作り出す細胞に異常が起きる難治性の血液がん「骨髄異形成症候群(MDS)」の原因となる遺伝子を、東京大医学部付属病院の小川誠司特任准教授らの研究チームが突き止め、11日付の英科学誌「ネイチャー」電子版に発表した。MDSは現在、骨髄移植しか有効な治療法がなく、小川特任准教授は「新しい治療法の発見につながる可能性がある」と話している。

 研究チームは、20〜80歳代のMDS患者29人の遺伝情報を詳細に分析。あわせて白血病など他の血液がん患者を含む約550人分の遺伝情報も調べ比較した。

 その結果、MDS患者は、遺伝情報によってタンパク質が作られる際に、必要な情報だけを選び出す「スプライシング」に関係する計8種類の遺伝子のいずれかが、高い確率で変異していることを突き止めた。変異した遺伝子1種類をマウスの造血幹細胞に導入すると、MDSの主な症状のひとつである、血液を作る能力の低下が確認されたという。

 MDSは白血病などと並ぶ代表的な血液のがん。発症すると正常な血液が作れなくなり、貧血や感染症にかかりやすくなったり、出血が止まらなくなったりし、急性骨髄性白血病に進行することもある。高齢者に多く、国内の患者は数万人にのぼるとみられる。



 骨髄異形成症候群は、要するに体が作る白血球、赤血球などがめちゃくちゃな形になってしまう病気。

 よくわかっていない血液疾患ですけれど、その遺伝子をみつけたという発見。東大!東大!
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パクリタキセル、食道癌や子宮頸癌などへの保険適用を拡大する

抗がん剤の適用拡大を容認 海外データなどで判断

 厚生労働省の検討会は15日、胃がんや乳がんなどに使われる抗がん剤「パクリタキセル」について、新たに血管肉腫、食道がん、頭頸部がん、子宮頸がんへの使用を認めた。卵巣がんには、投与回数を従来よりも増やす方法を認めた。

 国内外での臨床試験(治験)のデータなどから、承認を待たないで使うことを妥当とした。

 患者団体からの要望などを踏まえた。早ければ10月末にも予定される審議会を経て保険適用される。



 保険適用されるかどうかは、患者にとって大きな問題です。

 保険適用されていないと、医師としてもなかなか使いづらいですから。効く人もいる、という可能性の話ですが、それでも選択肢の幅が広がるのは大いに治療効果に影響されるでしょう。
posted by さじ at 02:33 | Comment(0) | TrackBack(0) | がん

2011年09月12日

ノーベル賞田中耕一氏、乳癌に関与するたんぱく質の構造を解明

ノーベル賞の田中さん、世界初の解析 乳がん関与タンパク質

 平成14年にノーベル化学賞を受賞した島津製作所(京都市)の田中耕一さんらの研究チームが、乳がんの悪性化に関わるとされるタンパク質の構造を世界で初めて詳しく解析することに成功した。

 田中さんが8日、記者会見して明らかにした。13〜15日に大阪府内で開かれる第59回質量分析総合討論会で発表するという。

 人間などの生物の体を主に構成するタンパク質は、さまざまな分子と結合して変化することが知られており、結合する分子の種類や結合の方法に異常が起こることが、疾患の一因となると考えられてきた。

 研究チームは今回、乳がんの悪性化に関わるタンパク質「HER2」と結合する糖の化合物(糖鎖)を解析。これまで、HER2と結合する糖鎖はすべて同じものと考えられていたが、実際には違いがあることを発見した

 田中さんらは、HER2と結合する糖鎖のほぼ全容を確認したといい、田中さんは「人それぞれに合った抗がん剤の選択に役立てれば」と話している。



 この人がいることで一体どれだけ人類に貢献しているんだろうか・・・。
posted by さじ at 00:09 | Comment(0) | TrackBack(0) | がん

2011年09月04日

肝臓がん細胞の増殖に必要な鉄分を除去することで進行を抑える

進行期の肝臓がんに新治療…山口大グループ

 抗がん剤が効かない進行期の肝臓がんに対し、がん細胞の増殖に必要な鉄分を除去することで進行を抑えることに、山口大の坂井田功教授らのグループが成功した。

 患者の5割でがんが縮小したり進行しなくなったりしたという。抗がん剤に代わる新たな治療法で、米医学誌ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンに報告した。

 肝臓がんは切除しても再発しやすく、進行すれば抗がん剤の治療効果がなくなる場合も多い。

 グループは、体内の鉄分を尿と一緒に排出する「鉄キレート剤」と呼ばれる薬剤を患者の肝臓動脈に直接投与する臨床研究を実施。末期の肝臓がん患者10人に対し、隔日で平均2か月間注入したところ、2人でがんが縮小し、3人で進行がほぼ止まった。重い副作用も確認されなかった。残り5人には治療効果はみられなかった。

 鉄キレート剤を使った治療は、他の臓器のがんにも応用できると考えられるが、肝臓は鉄分を蓄積する性質があるため、効果が表れやすいとみられるという。

 坂井田教授は「今回の方法は、今後のがん治療の選択肢の一つとして期待できる」と話している。



 鉄分は必要なものですが、沈着しすぎも困り者、ということで鉄キレート剤が存在します。

 肝臓に鉄が沈着してしまうヘモクロマトーシス、ヘモジデローシスなどで使われます。

 その鉄を肝臓にいくまえに吸着してしまおうというこの治療法。癌の進行を止めることができるということで。肝臓がんに対する治療は内科的にも色々ありますので、それに併用する形でできれば、素晴らしいですね。
posted by さじ at 21:25 | Comment(0) | TrackBack(0) | がん

2011年08月31日

福島第1原発作業員の急性白血病は放射能と関係ないのか?

急性白血病:福島第1原発作業員が死亡 東電が発表

 東京電力は30日、福島第1原発で作業に携わっていた40代の男性作業員が急性白血病で死亡したと発表した。外部被ばく量が0.5ミリシーベルト、内部被ばく量は0ミリシーベルトで、松本純一原子力・立地本部長代理は「医師の診断で、福島での作業との因果関係はない」と説明した。

 東電によると、男性は関連会社の作業員で8月上旬に約1週間、休憩所でドアの開閉や放射線管理に携わった。体調を崩して医師の診察を受け急性白血病と診断され、入院先で亡くなったという。東電は16日に元請け企業から報告を受けた。事前の健康診断で白血球数の異常はなく、今回以外の原発での作業歴は不明という。



 放射線のことは詳しく分からないのですが、どうなんでしょうかね。

 放射線を浴びると急性白血病を起こす可能性はもちろんありえます。そもそも原爆後遺症として急性白血病、慢性白血病が誘発されることは認められているからです。しかし今回のようにわずかな放射線で起こるのか。もし報道と異なり大量の放射線を浴びていたとしたら、他の作業員も何らかの放射線障害を患っていないとおかしいのではないか。

 個人的には、不運にも急性白血病になってしまった、と考えます。

 放射線を浴びたから、ではなく、たまたま発症してしまったのではないかと。

 しかも急性白血病を発症してすぐにお亡くなりになっているのも、不運としかいいようがないかと。
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2011年08月12日

女性の身長が10センチ高くなるごとに、がんになる危険性が16%UP

背の高い女性はガンになりやすい…英統計調査

 背の高い女性ほどがんになりやすいとする論文を、英オックスフォード大などの研究者が医学誌「ランセット・オンコロジー」に発表した。

 研究チームは、イギリスの50〜60歳代の女性130万人を対象に1996年から2001年にかけ行われた大規模な健康調査のデータを統計分析し、10種のがんと身長に相関があることを確認した。身長が10センチ高くなるごとに、がんになる危険性が16%上がるという。

 背を伸ばす成長ホルモンなどが、がんにも作用しているためと考えられる。男性でもこうした傾向が報告されている。

 ただ、がんには身長以外に喫煙、生活習慣など多くの要因があり、研究チームは「背が高いからといって心配する必要はない」としている。



 あくまで危険因子の1つ、ということですね。

 確かに身長が高いということは、ホルモンが過剰に分泌されているということで、それは体の細胞1つ1つに影響してくるのでしょう。
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2011年06月20日

コーヒーを沢山のむと前立腺がんのリスクは減少する。

前立腺がんリスク減少にコーヒーが効果、米研究

 前立腺がんの予防については、コーヒーはたくさん飲むほど良いとする研究結果を17日、ハーバード公衆衛生大学院(Harvard School of Public Health)が発表した。

 コーヒーをまったく飲まない男性に比べて、1日6杯以上のコーヒーを飲む男性のほうが、死に至る前立腺がんにかかるリスクは60%、前立腺がん自体が発現するリスクも20%低いことが、この研究で明らかになった。1日1〜3杯のコーヒーでも、死に至る前立腺がんにかかるリスクは30%低かった

 カフェイン含有の有無による効果の差はなかった。研究者たちは、コーヒーの成分が持つ抗酸化作用や抗炎症作用と、前立腺がんリスクの低下に関係があるのではないかと考えている。

 前立腺がんは米国の男性に最も多く診断されるがんだが、すべてが致死性というわけではなく、早期に血液検査で発見できる。

 コーヒー常用者における前立腺がんリスクの低下は、喫煙や運動不足など、がんリスクが増大するとされる他の要因を加えても認められた。



 中世より愛飲されるコーヒー。嗜好品ながら、結構身体には良さそうです。(アメリカでもカフェインレスが進んでいると聞きますが)

 前立腺癌は、血液中のPSAが上昇して初めて「針生検」をやり診断が確定することもザラですので、中年以降の男性は一度泌尿器科を受診されるといいかと思います。
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2011年05月10日

診療所でも治療可能ー前立腺がんを温熱療法で治療する。

前立腺がんを温熱療法で治す 開発した医師が成果報告

 前立腺がんの画期的な治療法が生まれた。診療所で施せる簡便さが売り物で、埼玉県央病院(埼玉県桶川市)顧問の小柴健・北里大学名誉教授が開発した。2011年4月21日、名古屋市で開かれた日本泌尿器科学会で発表された。

 「外科手術や放射線治療よりも、患者さんの負担が少なく、副作用も小さい。それでいて、治療効果は格段に高い」と小柴さんは強調している。

 中心となるのは、がん細胞を高熱で焼く温熱療法。小柴さんはこの日の教育セミナーで、早期がん用、進行がん用の2つの治療法を発表した。

 小柴さんが10年前から始めている早期がん用の「AMR療法」は薬物療法(A)、マイクロ波による温熱療法(M)、前立腺切除術(R)を組み合わせる。この3つ併用の典型的治療を受けて3年以上経過した患者さん126 人の血清PSA(前立腺特異抗原)は4から46、平均で9.6 だった。PSAは前立腺でつくられるたんぱく質で、4程度を大きく超えると、がんである確率が高くなる。

 126人のうち3人が心臓病などで亡くなったが、前立腺がんを再発した人はゼロだった。尿失禁や尿道狭窄などの副作用が9人に出たが、ほとんどで回復した。

 典型的治療法としては、まず、がんの進行を抑え前立腺の体積を縮小する目的で、月1回、計3回のホルモン剤注射。これとは別に、毎日のホルモン剤の飲み薬を3カ月間続ける(A)。次に、ドイツ製の高温度治療器を用いて尿道から高エネルギーのマイクロ波を照射し、前立腺を1時間、摂氏45度に熱する(M)。さらに3カ月後、尿道から管を入れ、先端に付けたメスで変性した前立腺を除去、がんの病理検査もする(R)。その後、半年間はホルモン剤療法を続ける(A)。

 病理検査では、126人の内109 人 (86.5%) からは、がん細胞が消えていた。残る17人 (13.5%) の多くもがん細胞は「瀕死状態」で、増殖可能な状態だったのは7人だけだった。PSA値の上昇が見られたが、いずれもホルモン剤療法で低下、安定した。

 これらの経験をもとに、最初のAと次のMだけで外科手術部分(R)を省いても治療成績はほとんど変わらない、と小柴さんは確信。近年、希望者には簡略な「AM療法」に変えている。1週間ほど入院するRがなくなると、すべて外来で治療できる。

 小柴さんは、やや進行して周囲に転移も考えられる患者さんに対しては、約2年前から国産の高温度治療器を用いた「電磁波高温度療法」を試みている。電磁波を照射し、細胞自身に発熱させる仕組み。がん細胞の熱に対する抵抗力を弱める働きのある生薬飲み薬 (パルテノライド) を併用する。前立腺だけでなく、周辺臓器のがん組織も熱に弱くなり、摂氏43度で死滅する。これも外来で治療できる。

 「この治療法が普及すれば、前立腺がんは、特別な病院へ行かないでも町の診療所で治るようになる」と、小柴さんは訴えている。



 外科手術などがなくても、日本どこでも治療できるようになるかもしれないAM療法。こういう治療が広まると全国的に、医師の少ない地域でも助かるんですけれどもね。

 前立腺がんは骨転移などするとなかなか厳しいものがありますが、定期的に病院を受診して、前立腺がんをある程度早期に発見できれば、こういった治療法も使えるわけです。

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2011年05月09日

末期肺癌標的治療薬クリゾチニブの臨床試験で日本人男性が治療する。

韓国医師を訪ねた肺がん末期の日本人男性に「奇跡」

 日本人男性のEさん(33、木材製材業)は2年前、ソウル大病院の方英柱(バン・ヨンジュ)教授(57、腫よう内科)を訪ねた。Eさんは歩行も難しい末期の肺がん患者だった。Eさんは日本で08年10月から4カ月間、坑がん・放射線治療など可能なすべての治療を受けた。しかし好転しなかった。こうした中、多国籍製薬会社ファイザーが開発中の末期肺がん標的治療剤「クリゾチニブ」の話を聞いた。Eさんの主治医、大阪大学医学部附属病院院の木島貴志氏から方教授を紹介されたという。

 09年4月中旬、薬を飲んで奇跡のようなことが起こった。Eさんは「薬を飲む前は呼吸が苦しく、ほとんど歩けなかったが、2週間で呼吸困難の症状がなくなり始め、散歩や買い物もできるようになった」と話す。1年余りでがん細胞が70%ほど減った。方教授の臨床試験対象者を自ら要望した日本人患者は10余人。中国人は1人、韓国人は28人。

−−なぜ韓国を訪れたのか。

「アジアで韓国のほかにその薬を使って治療を行うところがなかった。日本では治療がいつ可能になるか分からず、一刻も早く治療を受けたいという思いで韓国行きを決心した」

−−今の症状はどうか。

「いつも方教授から『とても良い状態だからこのままずっと治療しましょう』という言葉を聞いている。体は悪化せず、元気に過ごしている」

 ファイザーは08年、初めて人に薬を使用する段階の第1床臨床試験から引き受けてほしいと方教授に要請した。クリゾチニブのメカニズムの根拠は日本が発見したが、ファイザーは韓国に任せた。

 韓国ファイザーのイ・ソラ代表は「クリゾチニブは初めて人に使う第1床試験なので、世界で検証された少数の研究者に任せる」とし「方教授は以前にも抗がん剤臨床試験を成功させており、世界最高レベルの実力が認められている」と話した。ファイザー本社の腫よう責任者が07年に訪韓した際、方教授の能力に深い印象を受けたという。

 方教授の臨床試験はNHKをはじめとする日本メディアにも何度か報道されている。方教授は「第1床臨床試験は医学レベルが高くなければならない。判断を誤れば新薬は生まれない」と話した。第1床試験は韓国のソウル大病院のほか、米国で9カ所、オーストラリアで1カ所の病院が行っている。方教授のクリゾチニブ臨床試験の結果は昨年6月の米国臨床腫よう学会で最優秀論文に選ばれた。

 方教授はさまざまな抗がん剤国際臨床を主導してきた。代表的なのが世界24カ国122病院で行われた胃がん標的治療剤研究、台湾・中国と進めている2・3期胃がん患者手術後の抗がん剤使用研究などだ。

 ファイザーは昨年3月からクリゾチニブ第2、3床臨床試験を一緒に進めているが、ソウル大病院のほか、三星(サムスン)ソウル病院、国立がんセンターなどが参加している。三星ソウル病院の朴根七(パク・グンチル)教授(血液腫よう内科)の臨床試験には米国人(在米同胞)・日本人が1人ずつ参加している。第1床試験は少数の患者を対象に新薬の安全性を検証する。第2床はやや発展した段階、第3床は試験対象患者が最も多い進歩した段階だ。

 この10年間で韓国の臨床試験レベルは飛躍的に発展した。01年に臨床試験国際基準(ICH−GCP)を導入するなど制度的な後押しがあった。2007年から2012年にかけて病院の臨床試験施設・装備投資、専門家教育に900億ウォン(約70億円)を投入する。李明博(イ・ミョンバク)政権は臨床試験を次世代の新成長動力に指定した。食品医薬品安全庁によると、多国籍製薬会社が国内病院に任せた臨床試験は2001年の18件から2010年には210件に増えた。手術技法関連臨床試験も成長している。

 韓国のレベルに半信半疑だった日本臨床腫瘍研究グループ(JCOG)は08年、ソウル大データセンターとインターネット活用システムを視察した後、両国共同の臨床試験を進めている。

 クリゾチニブ=非小細胞性肺がんで「EML4−ALK」遺伝子変移が確認された患者に使う。方英柱教授は「この薬を服用したすべての患者の病状が好転した」と話す。米食品医薬局(FDA)と韓国食品医薬品安全庁に販売許可申請をしている状態だ。



 EML4-ALK遺伝子は、日本人の自治医科大学教授、間野博行教授が世界で初めて発見しました。

 この発見は画期的で、「固形癌でも抗がん剤による劇的な効果が期待できる」ものです。まさにノーベル賞級の発見。

 実際に日本人に使用したところ、劇的な効果を認めたということです。残念ながらというか、国の保守思考ゆえなのか、日本より海外で評価されているために臨床試験も海外が多いようです。(こうやって新薬のお株を取られ続けているのも問題ですが)

 ですので日本では、間野教授などの有識者が、この遺伝子をもった癌なのかどうかを判別し、この患者を海外に紹介したりしているようです。

 ちなみにこの薬は分子標的薬ですので、全ての肺がんに効く訳ではありません。この遺伝子を持つのは肺がん患者全体の約5%ほど。こうみると小さいように見えますが、50歳以下の若年層に限ると、患者の3人に1人はこの遺伝子を持っているとのことで、特にたばこを吸わない人に多いのも特徴。つまり「若くて」「煙草をほとんど吸わない」のに肺がんになってしまったような人に対して、期待できるということです。

医学処:肺がんの新たな治療薬を自治医大が開発する
posted by さじ at 05:21 | Comment(0) | TrackBack(0) | がん