[がん]の記事一覧

2007年03月19日

味噌汁や豆腐などの大豆イソフラボンは限局性前立腺癌に効く

イソフラボン、一部の前立腺がん低リスクに 厚労省調査

 みそ汁や豆腐などの大豆製品から「大豆イソフラボン」をよく摂取する人は、ほかの臓器に広がらない限局性の前立腺がんにかかるリスクが低くなるとの調査結果を、厚生労働省の研究班(主任研究者=津金昌一郎・国立がんセンター予防研究部長)がまとめた。

 秋田、長野、大阪、高知、沖縄など全国10地域に住む45〜74歳の男性約4万3000人に95、98年時点で食習慣を聞き、04年まで追跡調査した。

 対象者を、みそ汁や大豆製品、イソフラボンの摂取量に応じて、それぞれ4グループに分け、前立腺がんにかかるリスクを比較した。サプリメントによる大豆イソフラボンの摂取は考慮していない。

 その結果、61歳以上で限局がんにかかるリスクは、豆腐やみそ汁などの大豆製品の摂取量が最も多いグループ(1日107グラム以上)が、最も少ないグループ(1日47グラム以下)の半分だった。みそ汁単独でも、最も多いグループ(1日2杯以上)は、最も少ないグループ(1日1杯未満)に比べて35%低かった。

 進行性の前立腺がんや、前立腺がん全体でみた場合の予防効果は確認できなかった。



 和食を食べましょう、ということですね。サプリメントなんかで摂る必要はありません。イソフラボンはホルモン様作用を持つので、摂りすぎは害となります。ご注意を。案外前立腺がんになる男性はいますからね。注意してみてはいかがでしょうか。

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2007年03月05日

難治性の膵臓癌やスキルス胃がんに有効な治療法を発見。

膵臓・スキルス胃がんの治療に手がかり…東大など

 抗がん剤を入れた極小カプセルとがんの血管形成を妨げる薬の併用が、難治性の膵臓がんやスキルス胃がんの治療に有効であることを、東京大と大阪市立大が動物実験で突き止めた。

 米科学アカデミー紀要電子版に掲載された。

 これらのがんは早期発見が難しいため、外科手術ができない場合が多く、今回の研究成果が新たな治療法に道を開くと期待される。

 研究チームは、抗がん剤をくるんだ直径約65ナノ・メートル(ナノは10億分の1)の球状カプセルを、大量に静脈注射するがん治療法を開発している。がんが延ばす血管には、普通の血管にはない約100ナノ・メートルのすき間がたくさん開いていて、そこから漏れた抗がん剤カプセルを、がん細胞に蓄積させ、がんをたたくやり方だ。

 ところが、膵臓がんやスキルス胃がんは他のがんより血管の数が少ないため、この手法ではカプセルががん全体に行き渡らず、うまくいかなかった。このためがんの血管形成に必要な因子「TGF―β」の阻害剤をマウスにごく少量投与した結果、がん細胞の血管壁がきちんと形成されず、すき間がより大きくなった。

 カプセルを注射すると、血管が少なくても、がんをたたくのに十分な量のカプセルが、がん細胞内に流れ込むようになった。何もしないマウスと比べ、膵臓がんの大きさは6分の1、スキルス胃がんは半分まで小さくなった。狩野光伸・東大特任助手は「ごく少量のTGF―β阻害剤の投与でがんの血管だけが弱くなるのを発見したことで研究が進んだ」と話している。



 膵臓癌だけではなく、他の癌にもより効きそうですね。ただスキルス胃がんが半分になっても、その進行度は凄いものがあるので生存率でいうと若干疑問ですが、まだまだ研究段階なので何ともいません。

関連:医学処 がん
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2007年02月22日

高身長、未出産の女性は乳がんになるリスクが高い。

高身長・未出産の女性、乳がんリスク高い…厚労省調査

 日本人で乳がんのリスクが高い女性は、身長160センチ以上、出産経験がない、初潮年齢が早いなどの傾向があることが、厚生労働省研究班(主任研究者・津金昌一郎国立がんセンター予防研究部長)の約5万5000人を対象にした疫学調査でわかった。

 乳がんの発生には女性ホルモンの分泌が関与しているとされ、大規模な調査で裏付けられた形だ。同研究班が21日に公表した。同研究班は、1990年と93年に40〜60代だった全国の女性を対象に追跡調査を実施。閉経の前か後か、体格、初潮年齢などの条件で集団に分け、2002年までに乳がんを発症した人数から、各集団の危険性を比較した。

 閉経後の場合、身長160センチ以上の女性は、同148センチ未満の女性に比べ、乳がんのリスクが2・4倍に高まった。また48歳未満に閉経した人に比べ、54歳以上で閉経した人のリスクは2倍になった。出産経験がない女性は、ある女性に比べ2・2倍だった。

 閉経前の場合、初潮年齢が16歳以上だった女性は、14歳未満だった人に比べ、リスクが約4分の1に下がった。出産経験がない閉経前の女性は、ある女性に比べて1・7倍に増えた。

 身長の高さと乳がんの危険度の関連について研究班は、調査対象者の成長期が戦中から戦後にあたり、栄養状態が良好で発育も良かった人は、初潮年齢が早まるためではないかとみている。

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 これらのリスクは以前から言われてきたことですが、その裏づけとなるデータがとれた、ということで。乳がんは発見しにくい上に女性に好発するものですから、定期健診を怠らないようにしてください。早期発見できれば安心できますから。

 リスクの中には「未婚」というものも含まれているんですよね。これに関しては疑問だったんですが(未婚とはどういう意味を指すのか)、どうも単に統計上のものらしいですね。回数とかそういう意味なのだろうか、と考えていましたが、深読みしすぎでした。

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2007年02月19日

在宅患者向けの医療用麻酔、規制を大幅に緩和して使いやすく

医療用麻薬、在宅で使いやすいよう規制を緩和 厚労省

 がんなどの痛みを和らげる医療用麻薬を、在宅でも使いやすくするため、厚生労働省は国の麻薬管理マニュアルを初めて改訂した。患者本人が手元で薬を管理できるようにするなど、規制を大幅に緩和した。がん対策基本法が施行される4月を前に、自宅で行える緩和医療を受けやすくし、患者の生活の質を高めるのが狙いだ。

 モルヒネなどの麻薬は乱用防止のため、麻薬取締法で管理の仕方が厳しく制限されている。一方で、適切に使えば、意識を残したまま、痛みだけを取り除くことができ、医療用麻薬の需要が高まっていた。

 このため、厚労省研究班が89年度、医療従事者向けに使用の注意点をまとめたマニュアルを作成。調剤や患者への受け渡し、管理、廃棄などの仕方をまとめた。ただ、薬は薬局やナースステーションで管理し、受け取りは患者本人か家族に限っていた。

 しかし、胃で少しずつ溶ける飲み薬や、張り薬などが発売されたことなどから在宅使用が広がり、国内の使用量はこの15年間で約10倍になった。また、「在宅患者が増えた今、マニュアルの医療用麻薬の基準は厳しすぎる」という声が在宅ケアの現場などから出ていたことなどから、厚労省は、専門家による検討会を設置。マニュアルを昨年末に改訂した。

 改訂後、患者自身が自宅で薬を保管できるようになった。患者が希望すれば看護師やホームヘルパー、ボランティアなどが薬を取りに行き、患者に届けられるほか、処方箋(しょほうせん)をファクスで送り、調剤を始めてもらえる。薬局などから患者が遠くにいる場合、書留便で送ることもできる。

 厚労省は「緩和医療を適切に行う」と明記する、がん対策基本法の施行に合わせ、07年度中に医療従事者向けの講習会を開き、使用実態の調査なども行い、さらに適正使用を促す方針だ。

 在宅ケアに携わってきた「ホームケアクリニック川越」(東京都墨田区)の川越厚院長は「独居や老人世帯の患者が増える中、ヘルパーなどに薬を届けてもらえるようになったのは画期的だ。夜に突然痛みを感じても薬剤師を起こすほどではないと我慢してきた患者が、自分の判断で使えるようになったという点でも意義は大きい」と話した。

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 いい改革だと思います。痛みで苦しんでいる在宅療養者がいるのですから、そこは法改正でカバーしないと。

 しかしこういう改革を行うときには、「悪用されたら困る」って考え方が絶対出てくるでしょう。なんか、嫌ですよねそういうの考えるのは。現実だからとしても、悪用する馬鹿のことまで考えなければいけない、もしかしたらその馬鹿がいるせいで痛みに苦悩する人たちが苦しみ続けるのかもしれないのに。今回はそういった事態にはならず、素晴らしい決断をしたと思います。

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2007年02月16日

がんの痛みについて専門医が相談にのるホームページをJPAPが開設

がんの痛みHPで相談

 緩和ケアの専門医らで作る非営利団体「ジャパン・パートナーズ・アゲンスト・ペイン(JPAP)」は、がん患者やその家族が抱える痛みの相談を受け付ける「痛みの相談室」をホームページに開設した。ホームページ上に相談を書き込み、同団体に所属する12人の専門医が交代で毎月2回、回答する。相談は回答と合わせだれでも閲覧できるようにしている。ただし、相談者の名前などの個人情報は伏せる。

 JPAPによると、「がん患者が医師などに遠慮して痛みを正確に伝えなかったり、医師側が治療を優先して、患者の痛みを軽視してしまうことがある」という。

 JPAPは「痛みの相談室」とともに、「痛みのチェックシート」もホームページに掲載。シートを印刷し、必要事項を書き込んで医師などに見せれば、具体的に痛みを伝達できる。

 ホームページのアドレスは、こちら

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 私もなんですが、自分の感じている痛みを医師に伝える時に、少し弱めに言ってしまう人っていますよね。医師としては全て正しく伝えてほしい、というのはあるんですけれど、なんか申し訳なくて、大丈夫ですとガマンしてしまうことはあると思います。日本人は我慢強いなんて他国に言われる所以です。過剰に言うのもよくありませんが、しっかりと、自分の症状は伝えたいものです。

 そんな人たちに朗報なのが、匿名で送れるらしいこちらのサイト。文字で打てばいいから正直にすべてかけると思います。うまく医者とコミュニケートできず、痛みで苦しんでいる方、一度御覧になってみてはいかがでしょう。

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2007年02月10日

グリベックが急性リンパ性白血病の治療薬として承認される

グリベック、急性リンパ性白血病の適応を取得

 厚生労働省は、白血病治療薬「グリベック錠」(一般名メシル酸イマチニブ)にフィラデルフィア染色体陽性の急性リンパ性白血病(Ph+ALL)に対する適応症を追加承認した

 Ph+ALLは、フィラデルフィア染色体と呼ばれる染色体異常が認められ、骨髄のリンパ系造血幹細胞ががん化する急性のリンパ性白血病の一つ。骨髄中のがん化した未熟なリンパ球である白血病細胞(芽球)が著しく増加し、正常な白血球や赤血球、血小板が機能麻痺する。その結果、感染症や貧血、出血などの症状が現れ、死亡する危険性が高くなる。

 フィラデルフィア染色体の有無によって、ほかの急性リンパ性白血病と区別される。フィラデルフィア染色体の本態はbcr-abl遺伝子と呼ばれる遺伝子で、この遺伝子はBcr−Ablチロシンキナーゼというたんぱく質をつくる。このたんぱく質が細胞増殖シグナルを異常に亢進させ細胞増殖する。

 Ph+ALLの日本人成人の発症率は、年間10万人当たり約1人発症する急性リンパ性白血病患者のうち15%〜30%を占めるとされる。

 グリベックは、Bcr−Ablチロシンキナーゼの活性化を妨げることによって、細胞増殖を抑制する。国内の臨床試験では、患者8人にグリベック錠600mgを1日1回、平均93日間投与した。その結果、全員に血液学的効果があり、うち5人は4週間以上の効果持続が認められたという。また細胞遺伝学的効果は7人に認められた。

 初発の患者に対する他の薬剤との併用療法では、患者80人にグリベック錠600mgとプレドニゾロンやシクロホスファミドなど4剤を1日1回、平均12カ月間投与した。結果、血液学的完全寛解が77人に認められた。

 グリベック錠は、国内では2001年12月に慢性骨髄性白血病(CML)の治療薬として発売され、03年7月に陽性消化管間質腫瘍の効能・効果を取得した。

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 フィラデルフィア染色体というのは、9番と22番の染色体の相互転座が起こったものを言います。フィラデルフィア染色体上に存在しているbcr-abl遺伝子というやつが、チロシンキナーゼ活性が高いbcr-abl癒合蛋白という特殊な蛋白質を作り出し、白血病を起こすと考えられています。そこで、ですね。そのbcr-ablにうまいこと当てはまる分子標的薬を作ってやろうではないか、ということで作られたのがイマチニブ(商品名でグリベック)なのです。

 御覧下さい、この美しいフィット感!ATPの部分に見事に当てはまっているでしょう?これが画期的治療薬、グリベックなのです。

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胃癌検診の裏側〜異常を拾い上げる能力〜

異常を拾い上げる能力

 「5000人の胃がん検診をしたが、1人も胃がんが見つからない

 ある検診の担当者からこんな相談を受け、国立がんセンターがん予防・検診研究センターの森山紀之センター長(59)は耳を疑った。

 胃がん検診では、通常700人から1500人に1人の割合で胃がんが見つかる。「見つけられるべきがんが、見落とされている可能性が高い」と直感した。撮影技術が低いか、フィルムに写っているがんを読影できていないか、どちらかだ。

 検診を受けて異常なしと診断された直後に、自覚症状でがんに気づく例は枚挙にいとまがない。

 早期胃癌検診協会の丸山雅一理事長(65)は「早急に全国の検査機関、検診実態を把握し、標準的な検診方法のガイドラインを示すべきだ」と指摘する。

 がん検診の中で唯一、全国的に標準化された検診精度を実現しつつあるのが乳がんだ。その読影講習会が今月21、22の2日間、名古屋市中区の国立病院機構名古屋医療センターで開かれた。主催はマンモグラフィ検診精度管理中央委員会(精中委)。外科や放射線科など49人の現役医師が受講した。

 「この症例は一見おとなしく見えますが、要精密検査です。次の症例は、気にはなりますが、石灰化の形態や分布から良性と診断できます」

 読影能力にたけた講師の声に集中する受講者。次々示されるマンモグラフィー(乳房X線撮影)フィルム。ルーペを使って食い入るように確認する受講者の姿から、その判断の難しさが伝わってくる。

 精中委教育・研修委員長の遠藤登喜子名古屋医療センター放射線科部長(57)は「異常なしを異常なしと診断し、異常を異常と診断するのは難しい。だが、この力がもっとも重要」という。

 講習は読影の訓練だけで終わらない。120分間で100症例300枚のフィルムを診断する読影試験を行い、受講者1人1人が合格点に達したかどうか評価される。

 異常を拾い上げる能力と正常をふるい落とす能力が、ともに80%以上の精度であれば合格ラインB、85%以上でA。それ以下のC、Dと評価された受講者は半年後に再試験を受け、B以上を目指すことになる。

 平成10年のスタート時から11月1日までに9514人が受講し、7408人が合格した。X線撮影を行う診療放射線技師を対象にした撮影技術講習会もあり、9月18日までに9788人が受講し6393人が合格した。来年4月からは、評価認定に5年ごとの更新制度を導入する。

 がん予防・検診研究センターは16年2月から、最先端の技術で、がんをどの程度発見できるか調査を始めた。1年間に約3900人を検診し、192人から大小、何らかのがんが見つかった。実に20人に1人の割合だった。「予想よりも3倍から5倍多かった」と森山センター長。追跡して調べる必要がある“がんの芽”の多さを裏付ける数字といえる。

 現在は、異常なしと診断された人から、1年後にどの程度がんが見つかるかの追跡調査中だ。マンモグラフィーの分野で定着しつつある読影と撮影の精度管理システムを、他の部位のがん検診に応用できないか研究も進めている。

 「わずか3ミリの胃がんを必ず見つける必要はないが、1年後の発見では手遅れになるがんは見つけたい。そのために必要な検診精度を導き出すにはまだ時間がかかる」

 がん検診精度の研究は始まったばかりだ。

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 日本人といえば胃がんです。昔は一番ヤバかったんですけれど、数年前に肺癌に追い抜かれたんですかね。それも、放射線科医の努力の賜物なのでしょう。胃がんは、早期発見できれば助かる病気になってきています。検診する医者も腕を磨くべきですし、自覚症状のない人でも積極的に検診に足を運ぶべきなんです。後悔するより行動、です。

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2007年02月06日

果物ボイセンベリーを食べると中皮腫が抑制される

米原産ボイセンベリーに中皮腫の抑制効果

 米国原産の果実「ボイセンベリー」を餌として与えたラットは、アスベスト(石綿)の引き起こすがん「中皮腫」の発症例が少ないことが安達修一・相模女子大助教授(公衆衛生学)の研究グループの実験でわかった。

 安達助教授らは、ボイセンベリーに含まれるポリフェノールに発症抑制効果があるのではないかとみて、確認実験を進めている。

 実験では、アスベスト10ミリ・グラムを腹部に注入したラット40匹のうち20匹にボイセンベリーの粉末を2%混ぜた餌を、残りのラットに通常の餌を与え、1年間観察した。その結果、通常の餌を与えたラットの14匹が中皮腫を発症したのに対し、ボイセンベリーのグループでは7匹にとどまった。1匹目の発症時期も、ボイセンベリーを与えた方が2か月ほど遅かった。

 ボイセンベリーは米国やニュージーランドで生産され、そのまま食べたり、ジャムに加工されたりしている。中皮腫の発症には活性酸素が関係するとみられており、安達助教授によると、ポリフェノールの抗酸化作用が発症を抑止している可能性がある。ブルーベリーやラズベリーなどにも抗酸化成分が含まれているが、ボイセンベリーは特に多く含むとされている。

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 へえー。ポリフェノールを他の果物より多く含むようですね。実際にはどれだけ食べれば効果があるのか知りませんが…。

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2007年02月01日

肺癌治療薬イレッサは既存の薬より延命効果があるとはいえない

イレッサ、優位を証明できず…厚労省審議会で報告

 重い副作用が問題となっている肺がん治療薬イレッサ(一般名ゲフィチニブ)について、既存の抗がん剤と比較して延命効果がより高いことを証明できなかったことが、国内の市販後臨床試験で明らかになった。

 1日開かれた厚生労働省の審議会で報告された。

 対象者は、非小細胞肺がんと呼ばれる肺がんで、手術など他の治療が難しいと判定された患者490人。全体をイレッサを投与する群と、別の抗がん剤タキソテール(一般名ドセタキセル)を投与した群に分け、投与開始から死亡までの延命期間や安全性を調べた。

 その結果、投与開始から1年後の生存率は、イレッサ48%、タキソテール54%で、投与から1年半を過ぎると、イレッサ服用者の生存率が上回った。しかし、いずれも大差はなく、延命効果が優れている証明はできなかった。安全性については、副作用の間質性肺炎を起こしたのはイレッサ14人、タキソテール7人で、死亡した3人はいずれもイレッサ服用者だった。

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 あれま。日本人では効果が期待できるとしていたイレッサですが、他のとあんまり変わらん、と…。それじゃあ副作用だけ損ですよね。他の薬との併用でも効果はあがらないことも証明されるのでしょうか。イレッサの未来やいかに。

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岩手医科大の藤岡知昭教授が膀胱癌のワクチン療法を開発

岩手医大で世界初、膀胱がんにワクチン療法開発

 岩手医科大の藤岡知昭教授と東京大医科学研究所ヒトゲノム解析センターの中村祐輔教授らの研究グループは1日、遺伝子を使った膀胱がんのワクチン療法を世界で初めて開発したと発表した。

 岩手医大の倫理委員会の承認を得ており、今月中にも臨床研究を開始。2年以内に治療法の確立を目指す。

 藤岡教授らは、膀胱がんの細胞に高い割合で現れる二つの遺伝子を発見。遺伝子をHLA(ヒト白血球抗原)と結びつけてワクチンを開発した。ワクチンを膀胱に注入すると、患者のリンパ球が異物侵入と認識して活性化し、同じ目印を持つがん細胞を攻撃するという。血液を使った実験で成果と安全性が確認されたとして、臨床研究に踏み切ることを決めた。

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 つまり癌組織と同じ抗原性を持つワクチンを入れることで、わざと免疫機能を活性化させ、更には癌細胞を直接攻撃してやろうという手法なわけですか。これ成功してデータもとれたら相当凄い治療法になりますね。

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2006年12月31日

滋賀県で、癌の放射能治療を正確に行うOBIシステムを導入

患部を正確に放射線照射 滋賀県立成人病センターが最新型装置導入

 滋賀県立成人病センター(守山市)はこのほど、がんなどの腫瘍の放射線治療で、正確に患部を照射できるシステム(OBI)を搭載した最新型の放射線治療装置を導入した。OBIの導入は県内で初めて。患部以外の細胞を傷つけることなく治療ができ、腸炎などの合併症の発症率を低くすることが期待される、という。

 同治療装置では、最先端技術である強度変調放射線治療(IMRT)が可能となる。複数の患部に同時に照射する場合、これまでは広範囲に同じ量の放射線を当てていたが、IMRTでは部位別に放射線量を調節できるため、正常な部位への影響が軽減される、という。

 またOBIは、照射前に2方向から患者の画像を撮影することができるシステムで、患部と照射位置がずれた場合、患者の横たわる台が自動的に動き、ミリ単位まで正確に合わせることができる。

 同センターは「より安全な医療を県民の皆さんに提供したい」としている。

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 癌の治療において、放射能は欠かせない存在となっていますけれど、副作用が心配という患者さんも多いと思います。しかしこうした集中的に当てる治療法により、副作用は限りなく少なくなることでしょう。OBI、お試しあれ。(でも高そうですな)

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2006年12月29日

オリーブオイルが癌予防に有効らしい。

オリーブ油、がん予防に有効か 少量で細胞の酸化抑制

 毎日少量のオリーブオイルを取れば、がんを患う危険性が少なくなるとの調査結果をデンマーク大学病院の研究グループが明らかにした。27日付の英紙デーリー・エクスプレスなどが報じた。

 それによると同グループは、欧州5カ国の20歳から60歳までの健康な男性182人に対し、1日当たり25ミリリットルのオリーブオイルを2週間にわたって摂取させた。その後、細胞酸化の度合いを示す物質の量を調べたところ、摂取前よりも13%も少なくなっていることが判明した。

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 油も少量ならばとったほうがいいらしいです。で、どうせとるならオリーブオイル、と。オリーブオイルの健康への貢献度は結構有名ですが、癌予防にも効果があるとは。といっても細胞酸化云々という話なので、まあ全体的に健康的だよーぐらいの効果でいいと思います。

関連:医学処がん
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2006年12月23日

卵巣がん治療に使える抗がん剤を早く保険適用してほしい!

抗がん剤巡り署名活動

 卵巣がん治療に使える抗がん剤の種類を多くするため、患者団体「卵巣がん体験者の会スマイリー」(片木美穂代表)が署名活動を行っている。

 卵巣がんは、増加傾向にあるがんの一つ。初期にはほとんど自覚症状がないため、進行してから見つかることが多く、年間約6000人が発症、約4000人が死亡している。抗がん剤が治療の柱だが、卵巣がんの治療薬として保険が適用される抗がん剤は限られているのが現状だ。

 「スマイリー」では、欧米で卵巣がん治療に使われている抗がん剤のうち、〈1〉日本では未承認の抗がん剤の早期承認〈2〉他のがんの治療薬として国内ですでに承認されているが、卵巣がんには保険適用外となっている抗がん剤の保険適用――を求めて、今年8月から署名活動を開始。年末まで続け、来年早々に厚生労働大臣に提出する予定だ。

 署名は、インターネットでも可能。詳細は、同会のホームページから、電子メールで問い合わせる。

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 抗がん剤は高いですからねー。しかも保険適用外の抗がん剤を使うと、保険適用されている治療まで保険使えなくなってしまいますから。一番現実的なのは、未承認薬を「高度先進医療」として承認することです。そうすると保険適用されている治療(自己負担3割)に保険適用されていない抗がん剤(全額自己負担)を使うことができます。保険適用するには治験やら何やらで1年ほどかかってしまうので、それまでの患者をサポートする早急な体制作りが求められるでしょう。

参考:高度先進医療

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未婚でも白血病治療を受ける前に卵子を凍結保存しておける

がん患者、未婚でも卵子保存 不妊治療、9施設が計画

 白血病など血液のがんの治療で不妊になる恐れのある未婚女性の卵子を、将来の体外受精のために凍結保存する臨床研究を、国内約130の不妊治療施設でつくる団体が日本産科婦人科学会に申請していたことが、明らかになった。

 同学会の会告(指針)では、夫婦には、妻が妊娠・出産できる年齢までを期限として卵子の凍結保存を認めているが、未婚女性については明確な規定がなかった。同学会では来月の倫理委員会で実施を認めるかどうか検討する。申請したのは「A―PART日本支部」(支部長・宇津宮隆史セント・ルカ産婦人科院長)。北海道や東京都、大阪府、宮城、愛知県などの9施設が臨床研究に参加する。

 計画では、治療で放射線を受ける可能性がある血液のがんと診断された、15歳以上の未婚女性患者が対象。放射線の影響で不妊になる前に卵子を採取して凍結保存し、将来結婚して出産を望んだときに解凍して、体外受精を行う。9施設は同一手順で臨床研究を実施。患者も同支部事務局に登録して、妊娠率や出産率などを調べる。

 凍結保存された精子や受精卵を使った不妊治療は、すでに一般的になっている。一方、未受精の卵子は、内部の水分が凍ると膨張して破裂するなど刺激に非常に弱く、凍結するのが難しかったが、技術改良の結果、国内でも凍結卵子を使った妊娠や出産例が報告されるようになってきた。

 研究に参加する神谷レディースクリニック(札幌市)の神谷博文院長は、「放射線治療で将来の出産をあきらめざるを得ないと思っていた、血液がんの未婚女性も、積極的な姿勢でがん治療に臨めるようになると思う」と話す。

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 人のQOLを上げる技術ですね。こういう技術はどんどん進歩したほうが良いと思います。倫理なんてあとからついてくるものですわ。積極的にがん治療を行えるという強大なメリットがあるわけですからね。

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2006年12月21日

乳がんの「しこり」を触診体験させてくれる保険代理店

乳がんの「しこり」体験

 乳がんの早期発見キャンペーンとして、来店型保険代理店「ライフプラザホールディングス」の「ほけんの窓口」有楽町西武店(東京)が来年1月末まで乳がんの“触診”体験を実施している。

 同社によると、乳がんは女性のがん罹患率のトップなため、保険商品のアドバイスだけでなく、乳がんそのものの啓発も行うことにしたという。

 乳がんは早期発見すれば治る確率が高く、日ごろから自己検診をすることが大切とされる。そこで、医師の研修などに使われている「乳がん触診モデル」を店内に用意。乳房の模型を触ると、中に埋め込まれた乳がんの“しこり”を確かめることができる仕組みだ。

 模型には乳腺症など他の症状も隠してあり、違いが分かるようになっている。自己検診をする際の参考になりそうだ。さらに、自己検診を手助けするため、指先の感覚が敏感になる特殊な手袋を無料配布している。

 同店では、個室で保険相談を受けている。「触診体験を通して、検診や早期発見の重要性を理解してもらい、働く女性の不安を取り除きたい」と話している。

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 あー、これはいいですね。しこりといっても、固いものなのか何なのか分かりませんからね。勿論医師の診断も必要ですが、何よりもまず早期発見できるのは自分自身の手なので。是非一度どうぞ。

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2006年12月20日

元東京都知事、青島幸男氏が骨髄異形成症候群で亡くなる。

青島幸男さん死去 元東京都知事・意地悪ばあさん

 直木賞作家で、東京都知事や参院議員を務めた青島幸男(あおしま・ゆきお)さんが20日午前9時半、江東区内の病院で死去した。死因は血液がんの一種である骨髄異形成症候群。74歳だった。通夜は26日午後6時、葬儀は27日正午から港区南青山2の33の20の青山斎場で。喪主は長男利幸さん。

 1932年、東京・日本橋の仕出し弁当屋の次男に生まれた。早大大学院在学中に漫才の台本を書き始め、20歳代で放送作家としてデビュー。「シャボン玉ホリデー」を手がけるなど草創期のテレビ界で活躍した。テレビドラマ「意地悪ばあさん」では主演を務め、お茶の間の人気を集めた。大ヒットした「スーダラ節」の作詞を手がけ、初めての小説「人間万事塞翁が丙午」では直木賞を受賞するなど、文化人として多彩な才能を発揮した。

 政界でも活躍した。35歳だった68年、参院の全国区に初めて立候補し、120万票を集めて初当選するなどタレント議員のパイオニア。故市川房枝参院議員の遺志をついで「二院クラブ」の代表を務め、「選挙に金をかけるから後で回収しようとして政治腐敗が起きる」との考えから、以後は街頭演説など選挙運動らしいことをしないスタイルを確立した。

 参院5期目の95年には東京都知事選に立候補。自民、社会、公明など主要政党が相乗りした官僚出身候補に約50万票差をつけて圧勝した。

 都知事就任後、公約通り世界都市博覧会は中止したが、その後は都官僚と協調路線を取ることも多くなり、選挙時に支持した市民団体からは「ミスター公約違反」と批判を浴び、1期4年で知事を退いた。

 01、04年の参院選にも立候補したが落選し、04年に政界からの引退を表明した。

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 青島幸男まで…。骨髄異形成症候群とは、要するに骨髄で正常な血球成分を作れない病気です。健康な人ならば、赤血球や白血球は骨髄で作られます。色んな段階を経て、一人前になった赤血球は体中に酸素を運搬し、白血球は異物を退治してくれます。

 ところが骨髄異形成症候群では一人前の赤血球や白血球ができなくなるため、感染が頻繁に起こったり、息切れや易疲労感、脱力感などが生じます。

参考:国際医学情報センター 骨髄異形成症候群

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カンニングの中島忠幸氏が白血病ウイルス性肺炎で亡くなる。

お笑い、カンニングの中島忠幸さん死去

 人気お笑いコンビ、カンニングの中島忠幸(なかしま・ただゆき)さんが20日午前、白血病ウイルス性肺炎のため都内の病院で死去した。35歳だった。中島さんは04年12月末に急性リンパ球性白血病で入院。入退院を繰り返しながら闘病生活を送っていた。

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 病気が分かった当初は、急性リンパ球性白血病(ALL)ということで、白血病の中では治りやすいものだったため希望をを抱いていましたが(事務所側も治ると発表していたような記憶があります)。残念です。ご冥福をお祈り申し上げます。

 以下引用。メルクマニュアル家庭版 急性リンパ球性白血病

 現在のような治療ができるようになる前は、ほとんどの患者が診断から4カ月以内に死亡していました。現在では、小児の80%、成人の30?40%近くが治癒するようになっています。ほとんどの場合、1回目の化学療法で病気を抑えることができます(完全寛解)。経過が最も良いのは3?7歳の小児で、2歳未満の乳幼児や、高齢者ではあまり良くありません。白血球数と白血病細胞中の特定の染色体異常も、経過に影響を与えます。

 化学療法は効果が高い治療法で、いくつかの段階に分けて行われます。最初の治療(寛解導入療法)では、白血球を破壊して骨髄中で再び正常な細胞が成長できるようにすることで、寛解へと導きます。骨髄が回復する速さによって、数日から数週間の入院が必要です。貧血の治療と出血の予防用に血液と血小板を輸血し、感染の治療には抗生物質が必要になります。尿酸など、白血球が破壊されたときに放出される有害な物質を除去するため、輸液の点滴とアロプリノールによる薬物療法も行われます。

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2006年12月16日

進行胃がんの手術後に抗がん剤TS-1を投与すると生存率が上がる

胃がん手術後の抗がん剤「有効」

 進行胃がんで胃を切除した患者は、手術後にTS―1(ティーエスワン)という経口抗がん剤を服用した方が、手術単独に比べて死亡の危険性が3割低くなることが、千人以上を対象とした国内の臨床試験で明らかになった。

 胃がん手術後の抗がん剤治療の有効性が大規模な試験で証明されたのは初めてで、来月に米国で開かれる消化器がんシンポジウムで発表される。今後、この方法が進行胃がんの標準治療になるのは確実だ

 試験の対象は、がんの進み具合を表すステージ(1が最も早期、4が最も進んだ段階)が2と3の進行がん患者で、胃を手術で切除した1000人余。このうち約半数の患者には手術後に何もせず、残りの半数にはTS―1を1年間服用してもらった。

 その結果、抗がん剤治療を受けた群は、手術後3年の生存率は80・5%で、手術単独群の70・1%を10ポイント上回った。死亡の危険性は手術だけの群より32%低かった。副作用は食欲不振が最も多く(6%)、重いものは少なかった。

 胃がん手術後の抗がん剤治療(術後補助化学療法)は、再発予防を目的に以前から多くの医師が行ってきた。しかし、これまで大規模な臨床試験では有効性が証明されず、胃がんの専門医の間では実施しない流れになっていた。

 米国で結果を発表する主任研究者で国立がんセンター中央病院副院長の笹子三津留さんは「非常に画期的な結果だ。不安と後ろめたさを抱いてこの治療法を行ってきた医師も多いが、今後は標準治療になり、自信を持って勧められる」と話している。

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 記事中にもありますように、手術後に抗がん剤などの化学療法を使うのは、今まではあまり行われてきませんでした。効きそう、という予想はあったのですが、実証はされていなかったわけです。このニュースによって、「確かに効果がある」といえるようになりました。副作用が少ない点も評価できますね。

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2006年12月08日

医療機関を渡り歩く「がん難民」が、全体の過半数を占める

「がん難民」患者の53%・68万人

 民間研究機関「日本医療政策機構」は7日、自分に合った治療を受けたいのに、適切な情報を得られなかったり、医療機関を渡り歩いたりする「がん難民」が、がん患者全体の53%を占め、日本全体で推計約68万人に上るとする調査結果を発表した。

 調査は、2005年、患者会などを通じて得た、がん患者1186人分のアンケート結果を分析した。それによると、最初にがん診断を受けた際の説明時間は、「がん難民」が平均19分だったのに対し、その他のがん患者は28分。「がん難民」は平均3・02か所の医療機関で受診していたが、その他のがん患者は1・95か所だった。

 また、「がん難民」が求める情報を複数回答で聞いたところ、「専門医の有無」(83%)、「医師ごとの疾病別の治療成績」(66%)などが多かった。

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 がんは一生に関わる病気ですからね…。しっかりとしたインフォームドコンセントを行っている医師が果たして何人いるのか。

 がんの治療は、全て取りきるというものだけではないはずです。がんとうまく付き合っていく、最良の死を迎えることも、治療であり、医師としてしなければならないことだと思います。痛みに耐えるだけが治療なのではありません。その人その人に合った「がんとの闘い方」が検討されなければ、がん難民は増えゆくばかりです。

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2006年12月02日

前立腺がんになったときは、あわてないことが最も大切

「あわてない」のが一番大切

 生活様式の欧米化で、前立腺がんがとても増えました。高齢者には、前立腺の潜在がん(精密検査で初めて見つかる無症状のがん)も驚くほどたくさんあり、長生きするほどに、前立腺がんの発生率は高まります。

 しかし、多くの前立腺がんはゆっくりとしか増大しません。だから、積極的な治療をしなくても、天寿を全うできる患者さんが、かなりいます。実際、根治手術を行うか、定期検査をする経過観察だけにとどめるか、臨床試験で比べても、長期生存率に大きな差はでていません。

 だから、前立腺がんだと診断されたときに、一番大切なのは「あわてない」ことです。

 もちろん、前立腺がんで命を落とす方もおられますから、「ほうっておいてよい」ということではありません。経過観察を主体とするか、積極的に治療をするか、治療するなら、どんな治療法を選ぶのか、じっくりと考える必要があります。

 何よりも重要なのは、年齢と身体の状態です。高齢や前立腺以外の持病で、すでに体調が思わしくない方には、治療の負担が重すぎるかもしれません。それなら、できるだけ「そっとしておく」のが得策でしょう。

 次に重要なのは、細胞検査における「がんの顔つき(たちの悪さ)」や、複数回の血液検査におけるPSA値の上昇速度などです。がんのたちが悪く、比較的進行が早そうであれば、積極的な治療を考えたいですし、のんびりした「おとなしいがん」だと思われるなら、経過観察も十分に選択肢になります。

 自分だけで判断するのは、なかなか難しいでしょうから、信頼できて、説明のわかりやすい主治医と出会うことが、賢い患者になる第一歩といえます。

 さて、治療を受ける場合はどうするか。「ごく初期のがん」なら、通常の放射線治療、小さな放射線物質を埋め込む小線源治療、手術のいずれでも、治る率は同じくらいです。どの方法を選んでもよいと思います。ただし、厄介な副作用の確率を下げるため、治療担当者の実績を確認して、納得できる医師のもとで治療を受けましょう。

 「もう少し進んだがん」なら、通常の放射線治療が基本です。手術や小線源治療を受けても、結局「念のため通常の放射線もやっておこう」と言われてしまう可能性が大。これでは肩すかしです。副作用を減らす意味でも、体の外からの通常の放射線だけにした方がよいと思います。この場合、ホルモン療法を併用すると、がん制御の可能性が高くなると思われます。

 「すでに他の臓器への遠隔転移あり」なら、ホルモン療法が基本で、無理な治療をしないのが原則です。病気とうまくつきあい、無病息災ならぬ一病息災を目指してください。

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 昔からの先入観で、がんになったらすぐに死ぬとか、全て取り切らないと助からないとか、未だにあると思います。私も正直なところそういうイメージはありますね。

 ですが実際には、そんなことはありません。勿論そういうがんもあるわけですが、むしろそういう癌のほうがレアなケースかもしれません。

 全て取る事ができないから症状のでないようにがんと「うまく付き合っていく」ことならできるかもしれません。体の中には確かに癌があり、成長もしているのですが、その成長スピードを遅らせたり、癌そのものを「縮小」することはできるのです。

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