[小児]の記事一覧

2006年10月25日

赤ちゃんの手術を拒否した両親に親権停止処分。

手術拒否の両親、親権停止 大阪家裁「生命に危険」

 生まれつき脳の病気がある赤ちゃんに必要な手術を両親が拒否したため、病院が児童相談所に「虐待通告」をし、児童相談所の請求を受けた大阪家裁が昨年「子の健全な発達を妨げ、生命に危険を生じさせる可能性が極めて高い」として親権停止の保全処分を命じていたことが21日、分かった。

 手術は同家裁が選任した親権代行者の同意で無事行われ、赤ちゃんはその後、請求取り下げで親権を回復した両親の元で順調に育っているという。

 この両親は「宗教的な理由」で手術を拒否したが、宗教以外にも重い障害があるなどさまざまな理由で親が子供の治療を拒否する例がある。病院と児童相談所が連携して裁判所の判断を仰ぎ、治療に結び付けたケースとして注目される。

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 エホバの証人?エホバの証人の方が御覧になってたら聞いてみたいんですが、仮に息子の輸血を拒否し続けたとして、それでも強引に輸血するとします。そうすると、息子はどのように変わるんでしょうか?親にとっては無価値(神に背いた者)になってしまうんでしょうか?それとも何ら変わらない?神に対して申し訳なく思うんでしょうか?

 判断力のない子供に自分の宗教観を押し付けるなんて愚の骨頂といいますか、宗教が心の拠り所であるという大原則すら分かってないなぁという気がします(心の拠り所であるというのは私自身の解釈です)。子供の命以上に大切なものがあるんですねぇ。

参考:例えエホバの証人の子供でも、輸血するという医者が75%
posted by さじ at 00:53 | Comment(7) | TrackBack(0) | 小児

2006年10月21日

病院内の保育所で、うつぶせ寝で乳児死亡。

[うつぶせ死]病院内保育園で 母親真実の解明を求る 東京

 東京都板橋区の都立豊島病院の院内保育園で今年7月、同病院の看護師(当時)の長男で生後9カ月の男児がうつぶせに寝かされ、死亡していたことが分かった。乳幼児を長時間うつぶせ寝にすると窒息死などの危険があり、母親は園にあおむ向けに寝かすよう頼んでいた。しかし男児は意識不明の状態で発見されるまで約1時間、うつぶせ寝で放置されていた。「病院の保育室は安全と思っていた自分の甘さが悲しい。親として本当のことが知りたい」。母親は悲嘆にくれながらも真実の解明を求めている。

 園を運営していたのは、保育士などの人材派遣会社「テンダーラビングケアサービス」(東京都中央区)。同社は今年度から、同病院など都内8カ所の都立病院の院内保育事業を都から受託している。

 同社が都に提出した事故報告書によると、7月19日午後1時半ごろ、昼寝中に泣き出した男児を保育士がうつぶせにして布団に寝かせた。約1時間後、別の保育士がうつぶせ寝のまま男児がぐったりしていることに気付いた。男児は院内の集中治療室(ICU)に運ばれたが間もなく死亡した。

 司法解剖では「肺に炎症があった」とされた。しかし母親が開示請求したカルテには、男児の鼻腔には搬送時、凝固したミルクが詰まっていたことが記載されていたという。

 乳幼児を長時間うつぶせ寝にすると、布団で鼻口がふさがったり吐いたミルクが詰まって呼吸できなくなる危険がある。同社は報告書で「0歳児にはあおむ向け寝を徹底している。(うつぶせ寝にしたのは)保育士個人の判断」と、同社の保育士への指導に問題はなかったと弁明している。

 都病院経営本部は同社の報告を受け、安全管理の徹底を指導した。だが、「過失の有無は特定できていない」として同社への行政処分や契約解除の動きはない。

 病院や保育園でうつぶせ寝の乳幼児が死亡した事故では施設側の管理責任が問題となるが、98年1月に都立八王子小児病院で起きた事故では、東京地裁八王子支部が04年4月、「継続的に観察していれば救命の可能性があった」と死亡との因果関係にかかわらず病院側の過失を認定する初の判断をした。このケースでは都が控訴を見送り、1審判決が確定している。

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 うつぶせ寝は、成人にとっては健康に良いようです。日野原重明先生が言うところによると、うつぶせに寝ることで酸素を肺の奥まで行き渡らせることができるとか。動脈血酸素濃度を高めたい時にはうつぶせで寝たほうが全身に酸素を行き渡らせることが可能となるようです。私はその話を聞く前からうつぶせ寝の愛好者でしたが(あおむけより横向き、うつぶせのほうが熟睡できる気がするから)。睡眠時無呼吸症候群は舌が沈下することで起こりますから、うつぶせで寝ればそういうこともなくなりますし、いびきもかかなくなるでしょう。

 幼児は窒息する恐れがあるので、首がすわってきてから、気道を確保するためどちらかを向けて寝かせる、とか何とかも書いてあったような気がします。詳しく知りたい方は著書を読んで下さい。

参考:うつぶせ寝健康法―日野原先生も毎日実践
posted by さじ at 23:48 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小児

2006年10月09日

朝食を食べる子と食べない子では運動能力に歴然とした差が

体力・運動能力調査 朝食食べる子、食べない子より持久力
 
 朝食を食べている子ども(6〜17歳)は、食べていない子どもよりも持久力のあることが8日、文部科学省の05年度体力・運動能力調査で分かった。調査に加わった順天堂大の内藤久士助教授は「生活習慣の乱れが体力低下に影響している」と分析。子どもの体力向上には、改めて規則正しい生活の重要性が浮かび上がった形だ。

 調査は05年5月から10月にかけて、6〜79歳の7万4194人を対象に実施(回収数7万1542人)。調査では、体力と生活習慣の相関関係を分析した。6〜17歳の持久力(20メートル往復持久走)を、▽朝食摂取状況▽1日の睡眠時間▽テレビ視聴時間(テレビゲームを含む)別に比較すると、男女各年齢ともに朝食を食べる子どもが食べない子どもを上回った

 テレビ視聴とのかかわりでは、「3時間以上テレビを見ている」子どもの成績は、「1時間未満」と「1時間以上3時間未満」の子どもを下回る傾向を示した。また、睡眠時間では、「8時間以上睡眠を取る」6〜11歳の子どもが、「6時間未満」の子どもを上回る傾向だった。

 内藤助教授は「朝食を食べたから、何時間寝たから、テレビを見たからどうだというのではなく、生活習慣が(体力向上に)好ましいか好ましくないかの問題だ」と指摘した。

 また、子どもの運動能力の低下傾向は続いている。調査によると、持久走(1500メートル走)は男子17歳(380.78秒)と同19歳(403.20秒)が過去最低を記録。85年の13歳(366.40秒)よりも遅かった。女子では8歳と9歳の立ち幅跳び、17歳と19歳のボール投げが過去最低。

 11歳の50メートル走では、男子8.95秒、女子9.20秒と、いずれもピークとされる85年より0.20秒遅くなった。11歳のソフトボール投げでは、男子の34.0メートル(85年)が29.8メートルに、女子の20.5メートル(同)が17.8メートルにまで落ち込んだ。

 一方、成年(20〜64歳)の反復横とび(敏しょう性)は、男性の30〜34歳と40〜59歳の各世代で最高値を記録。女性の反復横とびも45〜49歳、55〜59歳で最高値となるなど、05年度も向上傾向が続いた。

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 私が小学生の頃は欠かさず朝食を食べていたものですが…。時代の流れでしょうかねぇ。そもそも親が朝食を摂りませんものね。まぁ成人はそこまで影響ないとしても、成長期の子供にとっては非常に大きな問題だと思いますよ。そこらへん分かってますか?お母さん。

 このブログで何度も何度も言ってますけど、親は子供のことを考えて行動しましょう。深夜にコンビニ連れて行くな!寝かせろ!成長ホルモンでねーぞ!

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2006年10月04日

例えエホバの証人の子供でも、輸血するという医者が75%

「親が拒否でも輸血」75%/エホバの証人信者の子に

 輸血拒否を教義とする宗教団体「エホバの証人」の信者への対応指針を持っている病院のうち、75%が「親が子供への輸血を拒否しても、救命に必要なら輸血に踏み切る」としていることが24日、兵庫県立こども病院麻酔科の香川哲郎医師による調査で分かった。

 8%の病院は信仰に基づく親の意思を尊重し「輸血しない」と回答。一般的に治療には親権者の同意が必要とされるが、親の意思が子供の生きる権利とぶつかった場合にどう対応すべきか、法的、倫理的な側面から論議を呼びそうだ。

 一般の病院では対応指針もないケースが少なくないとみられ、子供の治療を受ける権利が守られているか懸念する専門家もいる。

 調査は3月、日本小児麻酔学会の評議員が在籍する大学付属や小児専門などの計89病院を対象に実施、64病院が回答した。エホバの証人への対応指針を持っているのは40病院だった。

 この40病院に、2歳の子供を想定し、輸血以外に救命手段がないのに親が拒否した場合の対応を尋ねたところ、「輸血する」が30病院(75%)、「輸血しない」が3病院(8%)だった。7病院は「子供に関する規定がない」などの理由で明確な回答がなかった。

 子供の年齢を18歳とし、本人が拒否した場合の対応では「輸血する」が13病院(33%)、「輸血しない」が23病院(58%)と逆転。大人と同様に自己決定を尊重する傾向がみられた。

 指針の中で、子供に関する規定を設けているのは29病院。子供の定義は「16歳未満(または以下)」が最も多かったが、12歳から20歳までばらつきがあった。

 2005年に、エホバの証人が関係する18歳以下の患者の手術は、12病院で23件が報告された。実際に輸血を見送ったケースがあったかは質問しておらず不明。エホバの証人の信者は国内に22万人いるとされる。

 香川医師は「調査では、親の同意に基づかない輸血の是非を司法が判断する仕組みなど法整備を求める声も寄せられた。医療現場は対応に苦慮しており、社会全体で解決策を探っていく必要がある」と話している。

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 これこそ、早急に法律化すべき内容だと思う。エホバの証人対策ではなく「子供の命を守るためやむをえない場合は、家族の同意がなくても医療行為を行う」みたいな感じで。明文化することで勇気ある医者を守らねばならんです。

 つーか個人的に宗教というのは「心の拠り所」であって、その根底にあるものは「生きる」ということだと思うんです。なのに何故かエホバの証人は輸血してはイカンという。聖書にそう書いてあるから、と。(そのくせに臓器移植は認められているんですよね。なんのこっちゃい。)

 信仰心を持つのは構いませんが、それが命に及んだら別です。頭のいい人は、信仰心とそれ以外とをしっかり確立しているはずですが。しかし時々このような、盲目的な信仰心を持つ人がいる。エホバの証人のうち何割が輸血拒否してるんだか知りませんが、まぁ勝手に死んでくれっていう話なんですけども、彼らはそれを自分の息子たちにも強要するのです。ここね。ここがいかん。俺は輸血しない、じゃなくて、子供に輸血しないで下さいって言う。親が、ですよ?子供たちがいくら「死にたくない」と言っても、医者としては親がするなといわれたらできないわけですから、なすすべがありません。

 何を言わんとしているかといいますと、心の拠り所以上の行いはもはやカルト宗教であり、それはテロリズムや無理心中と何ら変わらないということ。自分の息子の命を投げ出さないだけ、オウムのほうが人間味があるっちゃありますわ。

 神の名を出して、聖書という神聖なものを提示して、理屈をこねて命を放棄するようなバカな頭の持ち主に、うちの子供は生涯輸血なんか必要ないと考える短絡的思考の持ち主に、子供を育てる資格はありません。命よりも宗教が大事なら、最初から避妊しとけよバカども
posted by さじ at 01:38 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小児

2006年10月03日

向井亜紀さん、代理出産による親子関係が認められる

向井さん代理出産、高裁が出生届受理命じる

 タレントの向井亜紀さん(41)と元プロレスラーの高田延彦さん(44)夫妻が米国の女性に代理出産を依頼して生まれた双子の男児(2)の出生届を、東京都品川区が不受理としたことを巡る家事審判の即時抗告審で、東京高裁は不受理処分の取り消しを命じる決定をした。決定は29日付。南敏文裁判長は決定理由で、「(向井さん夫妻が)法律的な親として養育することが、子供の福祉に最もかなっている」と述べた。

 向井さん自身も29日、自らのブログで明らかにした。法務省は代理出産で生まれた子を実子とは認めない方針で、高裁の判断は生殖医療を巡る論議に影響を与えそうだ。

 南裁判長はまず、「民法は自然懐胎のみの時代に制定された。現在は人為的な操作による懐胎や出産が実現されるようになった」と述べ、「法制定時に想定されていなかったことで秩序の中に受け入れられない理由にはならない」とした。

 その上で、向井さん夫妻が双子を実子として養育することを望み、代理母側はそれを望んでいないと指摘。「子らは法律的に受け入れるところがない状態が続く。(向井さん夫妻を)法律的な親と認めることを優先すべきで、子の福祉にもかなう」と出生届の受理が妥当との考えを示した。

 代理母契約の是非についても言及。「明らかに禁止する規定は存在しないし、代理妊娠を否定する社会通念が確立されていると言えない」と述べた。契約の根拠となった米ネバダ州法が代理母の尊厳を傷つけるような過剰な対価を禁じ、精子と卵子が向井さん夫妻のものである点や子宮摘出というやむをえない事情があることも考慮した。

 向井さんは00年に子宮がんで子宮摘出手術を受けた。高田さんとの受精卵を米国人女性に移植して出産してもらう代理出産で、03年11月に双子の男児が誕生。品川区は法務省の意向も踏まえ双子の出生届を受理しなかった。夫妻は処分取り消しを東京家裁に申し立てたが昨年11月に却下され、即時抗告していた。

 代理出産の出生届をめぐっては、関西地方に住む50代の夫妻が不受理処分の取り消しを求めた審判で、最高裁が05年、夫妻の抗告を棄却した。夫妻は米国人女性から卵子の提供を受けて夫の精子と体外受精させ、別の米国人女性の体内に着床させて子をもうけた。

 最高裁は出生届を認めなかった高裁の判断を「是認できる」とした。ただ、「正当」という評価は避け、向井さんのように卵子は自分のものだった場合などで代理出産を認める余地を残したとされる。

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 うん、これは天晴れ。法律なんて現状に追いつかないのが当たり前なんだから、その時その時の状況で判断するしかない。法務省としては法律の厳格性を損なうわけにはいかないから「法律至上主義」なスタンスで振舞えばいいと思います。だが、下される判決は臨機応変でなければならない

 今回の場合は、子供を第一に考えるべきで、そこには法律とか、大人の事情とか、そんなんどうでもいいハズ。たとえ法律から逸脱しても子供が一番「育ちやすい」環境を、全ての国民が作らねばならない。つーわけで裁判官は非常に良識ある判決を下したと思うのでGood Job。逆に法務省や品川区は悪者扱いされてるだろうけど、彼らは彼らで自身のやるべきことを忠実に行っているだけなので責められるものではないと思う。
posted by さじ at 23:34 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小児

2006年09月27日

病気の子供を預かるサービスを市が提供

病気の子供を預かる事業拡充へ/横浜市

 横浜市は二十日、発熱などの病気の子供を預かる「病児保育事業」を拡充する方針を明らかにした。現在、同事業を実施している施設は市内で三カ所あるが、二〇一〇年度までに、病児保育か病み上がりの回復期の子供を預かる病後児保育の施設のいずれかを全区に一カ所ずつ計十八カ所設けるという。共働き家庭などには心強い”味方”となりそうだ。

 同日開かれた市会本会議で、中田宏市長が高橋稔氏(公明党、港南区)の一般質問に答えた。中田市長は「子育て中の就労世帯にとって(病児保育は)なくてはならないサービス。地域バランスや交通の利便性を考慮しながら整備を進めたい」と答弁した。

 市内では、病児保育事業を実施している施設が保土ケ谷、港北、都筑に一カ所ずつ計三カ所ある。市は一〇年度までに市内全区に、病児保育か病後児保育のいずれかの事業を実施する施設を設ける。市民から「発熱した子供を預かる病児保育の施設を増やしてほしい」などの声が出ていることから、病児保育施設が増設の中心となりそうだ。

 〇五年四月に施行された改正育児・介護休業法で就学前の子供を育てている親は、一年に五日まで看護のための休暇を取ることができるようになった。しかし、子供が急な発熱をしたとき、職場の理解や協力を得て休みを取るのを難しいと考えている人は多い。

 一般の保育所は病気の子供を預からないため、病児保育や病後児保育事業へのニーズは高く、市民から事業拡充を求める声が強まっていたという。

 病児保育と病後児保育の事業は発熱や風邪など入院治療の必要はないが、病気中や回復期に集団保育が困難な生後六カ月から小学校就学前の児童について、仕事を休むことのできない保護者に代わり、看護師や保育士が預かり面倒を見るというもの。市が事業費を負担し、市内の小児クリニックなどに保育室を併設。利用者負担額は児童一人につき一日二千円(所得額による減免措置あり)となっている。

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 凄すぎる。1日2000円で完全看護とは。これは共働きの多そうな核家族には大変嬉しいサービスではないでしょうか。勿論、市としてはいくらか赤字になるのでしょうが、それでも市民の声に答えた姿勢は立派。こういう市に住んでみたいなぁと思いますねぇ。

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posted by さじ at 23:22 | Comment(2) | TrackBack(0) | 小児

2006年09月23日

赤ん坊に自発的なサインを覚えさせる運動がさかんに

「ベビーサイン」が伝える、赤ちゃんの気持ち

 簡単な身ぶり手ぶりで、まだ言葉をうまく話せない赤ちゃんとコミュニケーションを図ることができる「ベビーサイン」が、注目を集めている。NPO法人日本ベビーサイン協会(神戸市)は、勉強会などに講師を派遣している。

 協会の認定講師で、九州大研究員の山本幸子さん(31)によると、対象年齢は生後6カ月〜1歳6カ月。親が言葉をかけながら何度も同じサインを赤ちゃんに見せて覚えさせる。手をグーやパーの要領で動かしたり、口元に手をあてたりして、「おっぱいがほしい」などの意思表示をできるようにする。

 90年ごろから米国で研究が始まった。親子のきずなが深まり、会話の習得に役立つとされる。欧米では、保育所で導入されたり、母親らのサークルもできたりしている。

 北九州市の主婦岡本陽子さん(28)はインターネットで知った。山本さんにも習って1歳3カ月の長男に教えているうちに、30分から1時間ごとに手をグー、パーの形に動かすようになってきた。「おっぱいがほしい」のサイン。岡本さんは「意思疎通ができるのはうれしい」。

 協会は福岡、大分、鹿児島などで、ママと赤ちゃんのための教室を開いてきた。詳しくは同協会のホームページ

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 やっていることはオペラント条件付けと同じでしょうか。オペラント条件づけとは、何かを行った時に何かが起こる、ということを学習し、その確率を高めていく学習法です。赤ちゃんが手をグーパーと動かした時におっぱいを与える、ということを繰り返すと、次第に「手をグーパーすればおっぱいがもらえる」ということを学習するわけです。

 ちなみに有名な「パブロフの犬」はレスポンデント条件づけ(古典的条件づけ)です。こちらは受身な学習法で、エサを出して唾液が出る、という生理的なものに、条件を付け加えます。エサを出すと同時にベルを鳴らす、というのを繰り返すと、そのうちに、ベルを鳴らしただけで唾液がでるようになります。これがレスポンデント条件付けです。

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2006年09月17日

小児脳腫瘍に自分の幹細胞を注入すると劇的に改善した

自己幹細胞で小児脳腫瘍の治療結果が改善

 「髄芽腫」という主に小児の小脳に発生する悪性腫瘍の治療に、患児自身の幹細胞を用いることで生存率が向上したという報告が、英医学誌「Lancet Oncology」9月7日オンライン版に掲載された。高リスクの髄芽腫患児への化学療法の期間は通常約12カ月、5年生存率は30〜40%だが、今回の研究を率いた米St. Jude小児研究病院(テネシー州)のAmar Gajjar博士によると、これより短期間の治療で高リスク患者の70%、標準リスク患者の80%以上の治癒が可能だという。

 この新しい治療法は、疾患の重症度に合わせた放射線治療を実施し、その後、従来よりも短期間の化学療法を行うというもの。化学療法が1ラウンド終了するごとに、治療開始前に採取しておいた幹細胞を植え込み、治療による損傷からの体の回復を促すことにより、治療期間の短縮を図った。Gajjar氏らは、髄芽腫の患児134人について、手術後に残った腫瘍が小さく、他の部位への転移がみられない患児を「標準リスク」群、残った腫瘍が大きい患児または転移のある患児を「高リスク」群と分類。高リスク群には標準リスク群よりも高線量の放射線治療を行った後、両群ともに従来よりも短期間の化学療法を実施し、1ラウンドごとに骨髄幹細胞を再注入した。

 このリスクに応じた放射線治療により、小児患者の生存率を上げることができたという。また、抗癌薬であるシスプラチンの投与を8回から4回、ビンクリスチン投与を32回から8回に減らすことにより、生存率を下げずに神経毒症状を大きく回避することができた。この治療法をさらに精密なものにするためには、臨床的な病期分類に加えて、生物学的な病期分類システムを開発する必要があるが、それまでの間にも高リスク患者にはこの治療法を採用すべきだとGajjar博士は述べている。

しかし、米アトランタ小児ヘルスケアのAnna J. Janss博士は、今回の結果は過去に報告されている治療法での生存率とさして変わらないと反論。彼女自身は小児患者から幹細胞を採取しようという気にはならないと述べている。また、髄芽腫の治療は小児の脳機能、学習能力、記憶、ホルモン機能などに非常に大きな影響を及ぼすが、今回の研究では治療の長期的な影響について触れられていない点も指摘している。

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 数値だけ見ると劇的に改善してます。やってみる価値のある治療なんでしょうか。データ不足でなんともいえませんが。シスプラチンは、白金製剤なんて呼ばれてまして、生存率は上がるんですが副作用として腎毒性などが生じてしまいます。

 小児だからこそ、幹細胞でうまく治癒できたのかもしれません。子供の可能性は未知でありながらも、驚異的な回復力をもっていることは確かですからね。

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posted by さじ at 06:37 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小児

2006年09月09日

人魚体症候群の女児が、脚の分離手術に成功する

ペルーの「人魚」女児、最後の脚の分離手術に成功

 両脚がくっついた状態で生まれたペルーの女児が7日、脚の分離する最後の手術を受け、無事に成功した。今後は両脚で歩く練習をしていくと同時に、1つの管を共有している消化器官と泌尿器官、生殖器官を分離する治療を始める。

 スペイン語で「奇跡」を意味するミラグロスちゃんは、2004年に両脚がくっついた先天性の「人魚体症候群」を抱えて生まれ、現在2歳4カ月。

 この奇形の赤ちゃんは、腎臓などの臓器が発達せず、両脚がくっついているため排泄が不可能なことから、誕生後数時間から数日で死んでしまうことがほとんどだ。

 しかし、ミラグロスちゃんは肺や心臓などの臓器に問題がなかったほか、両脚それぞれ骨と軟骨組織があり、医師らは分離手術が成功すれば歩くことができると判断。昨年6月に、かかとから太もも部分までの分離手術を受けていた。

 執刀医のルイス・ルビオ医師によると、ミラグロスちゃんは今回、脚の付け根部分、股間部の約10センチを分離する手術を受け、両脚が完全に分かれた状態になったという。

 ルビオ医師は、今後10数年かけて、ミラグロスちゃんが通常の生活を送れるよう、治療を続ける必要があると述べている。

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 おめでとうございます。快挙ですね。先天性の病気、それも「何かが欠損している系」は往々にして重症になるものですが、幸運にもこの子は上半身の発育が良かったようで。元気に自分の足で立って、日常生活を送れますように。

 分離前の画像はこちら

関連:医学処 全腸管壁内神経細胞未熟症で五臓器移植を受けた彩花ちゃん1歳、永眠。
posted by さじ at 05:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小児

2006年09月07日

バカ親「子供の耳にピアスを入れたいんですけど」

子供の耳ピアス

 子供の耳にピアスを入れる処置は、基本的なルールに従って行えば通常は安全である。米国小児科学会(AAP)は、感染症やそのほかの合併症を予防するために次のようなことを勧めている

・必ず信頼のおける専門家、医師または看護師のもとで処置を依頼する。
・耳をアルコールなどで拭きしっかり消毒する。
・アレルギー反応を避けるため、最初はシンプルな丸型でポスト部が金のピアスを用いる
・ピアスを入れた後は、1日2回アルコールで拭いて消毒してから、抗生物質軟膏を塗る。
・4〜6週間はピアスをはずさない。
・赤み、腫れ、痛みが著しい場合は受診する。

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 まあ、子供がピアス入れたがることなんて、まずありえませんからね。いくらバカ親といえどもこんなことはしないと思いますが、日本でも、4,5歳児の髪を金色に染めて後ろ髪を伸ばした子供とDQNな親をよくみかけますので、あながちないともいえません。

 いじるのは自分の耳だけにしましょうね。

関連:医学処 食事の大切さを知らないバカ親のせいで子供がどんどん偏っていく
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2006年09月06日

父親が高齢であった場合、子供は自閉症になりやすい。

父親高齢の子供は自閉症になりやすい!? 遺伝子情報が影響か

 5日付の米紙ワシントン・ポストは、父親の年齢が高いときに生まれた子供は若い年齢の父親に生まれた子供に比べ、自閉症になる可能性が高くなるとの米マウントサイナイ医大などの研究結果を伝えた。父親の遺伝子情報が何らかの影響を及ぼしている可能性を示す新しい発見という。

 研究チームは高齢の父親の事例数が少ないため、断定的な結論は出せないとしているが、父親の年齢が上がるにつれて自閉症の割合が増える傾向は、はっきりしたとしている。

 同大などの研究チームがイスラエルで約38万人を対象に、大規模な調査を実施。その結果、父親が15−29歳のときに生まれた子供の場合、自閉症になる確率が1万人に6人なのに対し、父親が30代のときの子供の場合は1・5倍の9人。40代では5倍以上の32人、50代以上では約9倍の52人に膨らんだという。

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 やはり遺伝子と年齢は関係するのでしょうね。高齢出産による子供への影響はおそらく取り除くことのできない問題かと思います。勿論可能性の話ですので、気にする必要もないと思いますけれどね。

 おそらく今後も高齢出産は増えていくでしょう。今必要なのは、自閉症に対する「理解」です。出産という奇跡で与えられた子供は、どの子も同じなんです。異常、イレギュラーと考えるのではなく、皆が住みよい社会にしていきましょうよ。

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2006年09月05日

滋賀県野洲市は小中学生の入院費が無料。

小中学生の入院無料 来年から野洲市、県内2例目

 野洲市は4日、来年1月から小中学生の入院医療費を無料化する方針を発表した。子育て支援と少子化対策の一環で、県内では、今年4月から実施している米原市に次いで2例目。

 市は、すでに新市発足の2004年10月から未就学児の通院と入院費を無料化している。さらに保護者の負担を軽減しようと今回、小中学生の入院医療費への助成を決め、市福祉医療費助成条例の一部改正案を5日開会の市議会に提案する。

 市は全国の人口類似都市の事例から、対象となる児童生徒数は年間約90人、入院医療費は400万円程度と試算。本年度は市の福祉医療費の枠内で対応する考えという。

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 入院費をペイしなきゃいけないほど少子化問題が深刻なのでしょうか。野洲市

関連:
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2006年09月04日

国内で最小の新生児心臓手術に成功。症例は総肺静脈還流異常症

長野県立こども病院:1100グラム新生児、心臓手術成功

 長野県立こども病院(同県安曇野市)は4日、1100グラムの新生男児の心臓手術に成功したと発表した。人工心肺を用いた心臓手術では国内で最も小さい新生児の成功例になるという。

 同病院によると、男児は5月19日に生まれたが、肺静脈が心臓の左心房につながっていないため酸素の少ない血液が体内に流れてしまう「総肺静脈還流異常症」と診断された。手術は生後6日目に実施。人工心肺装置を使って約40分間心臓を止め、5時間かけて血管をつないだ。男児は順調に回復し、すでに退院している。

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 おおーこれは凄い。おめでとうございます。普通の血行は「大静脈から右心房→右心室→肺動脈→肺→肺静脈→左心房→左心室→大動脈から全身へ」という流れなのですが、総肺静脈還流異常症は肺で綺麗になった血が左心房へいかず、また右心房へ繋がっているんです。

 でもそうすると「右心房→右心室→肺動脈→肺→肺静脈→右心房」となってぐるぐる回るだけだから死んじゃうじゃないか、とおっしゃられる方もおられると思います。ごもっともです。ここが人の凄いところというか、生存のための工夫なのですが、総肺静脈還流異常症では、心房中隔欠損も合併しているんですよね。要するに右心房と左心房の間の壁に隙間があいていて、右心房から左心房へ酸素化された血液が流れるようになっているんです。これで一応の生存はできるけれども、やはりうまく機能しないことで様々な病態が起こってきます。

 長野こども病院といえば、田中知事が小児高度専門医療をやめるといったところですよね。それなのにこの快挙。おめでとうございます。小児高度専門医療については下記リンク参照。

医学処 産科不足の煽りを受けた小児高度専門医療

医学処 一般診療撤回を求め、保護者が起つ!
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2006年09月01日

分娩第1期内診は看護師でも行えるようにするべき。

看護師助産、1期内診なら警察捜査不当と産婦人科医会

 横浜市の堀病院で看護師らが助産行為をしていた問題で、産婦人科専門医らで構成する日本産婦人科医会(坂元正一会長)と日本産科婦人科学会(武谷雄二理事長)は1日、「(堀病院の助産行為が)分娩第1期の内診だけであれば、警察の大がかりな捜査は極めて不当」とする見解を公表した。

 陣痛が始まってから子宮口が開くまでの分娩第1期の助産について、厚生労働省は02年、子宮口の開き具合などを調べる看護師の内診を違法とする見解を、全国に通知している。両会はこれまで、通知の順守を会員に呼びかける一方、「内診は、看護師の業務である『診療の補助』にあたる」として、同省に法解釈の変更を強く求めていた。

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 厚生労働省の通達って大抵無理難題ばかりですから。それが医者への嫌がらせなのか、それともただ頭を使ってないのかは判断できませんが。

 子宮口の開き具合を看護師がチェックすることに一体何の問題があるのでしょうか。理解しかねますね。そんなんで助産師を増やすなどしていたら産婦人科は病院をやっていけなくなりますよ。

 医師側の要望は全く通らず、自分たちの勝手(自身の給与の問題や政治家との折り合い)で全てを決め、医師にやらせる厚生労働省。何故話し合い、歩み寄りができないのでしょうか?医療の現状を知らずに法を変えるなど愚の骨頂です。

関連:医学処 産科医不足に続き、助産師不足が深刻に
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2006年08月30日

親と離れて入院中の子供に、会話ロボット「翔ちゃん1号」を

小児がん征圧キャンペーン 一緒に遊んでね 入院の子どもに会話ロボ

 親と離れて入院する子供たちの話し相手になる会話ロボットを贈るため、募金活動をしている埼玉県朝霞市の市民団体「全国にとどけようコミュニケーションロボットと翔ちゃん基金」(木田美恵子代表)は28日、大阪府泉大津市立病院に「翔ちゃん1号」を寄贈した。白血病で亡くなった木田代表の二男、翔太さん(当時14歳)の遺志を継いだ同基金の寄贈第1号で、木田代表は「(入院中の)子供たちのさびしい心のすき間を埋めてもらえれば」と話している。

 白い会話ロボットは身長45センチ、体重約8キロ。5歳児程度の会話能力があり、面会時間終了後などに子供たちの話し相手になる。眼球やまぶたの動き、顔に埋め込まれたLED(発光ダイオード)の変色で喜びや悲しみなどの感情も表現できる。音声認識マイクやスピーカーを内蔵し、「歌って」とお願いすれば、「バラが咲いた」を歌ったりする。価格は約60万円。

 翔太さんは白血病で04年2月、埼玉県内の病院に入院。04年10月に亡くなるまで会話ロボットのモニターを務めた。

 翔太さんの遺志を受け継ぎ、昨年8月、家族や友人約20人で基金を設立。全国の病床の子供たちにロボットを届けるためJR北朝霞駅前で街頭募金などを続けている。問い合わせは同基金(048・468・5805)

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 難病の子供の夢を叶える団体「メイク・ア・ウィッシュ オブ ジャパン」に似てる活動内容ですが、こちらのほうでは広範的な支援が行われているようです。

 写真を見るだけで辛いです、こういうニュースは。
posted by さじ at 23:33 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小児

ヘルニアと間違って膀胱を切除するミスが発覚

乳児ぼうこう切除、ヘルニア手術で初歩的ミス…大阪

 大阪府枚方市の星ケ丘厚生年金病院で昨年2月、ヘルニア手術を受けた1歳の乳児が、誤ってぼうこうの大半を切除されていたことが、わかった。当時、小児外科の専門医がおらず、同病院は「小児手術の経験が少ない執刀医による初歩的ミス」と認め、両親に謝罪した。

 28日会見した吉矢生人院長(67)らによると、ミスがあったのは、腸の一部などが足の付け根部分で皮膚の下に出てくるヘルニアの手術。主治医の男性外科医(30)が、腸を覆っている腹膜を取り出そうとして、誤ってぼうこうを取り出し、そのまま4分の3を切除した。別の男性外科医(38)が指導役として立ち会っていたが、気付かなかったという。

 手術後、家族から「尿が出ない」との訴えがあり、翌朝、検査し、ミスが判明した。乳児は他の病院で、新たに切り取った大腸をぼうこうや尿管と結合して代用する手術を受けたが、思うように排尿できなくなる恐れがあるという。

 同病院は、経営母体の社団法人「全国社会保険協会連合会」にミスを報告するとともに、外科医2人の執刀を約2か月間停止し、戒告処分とした。また、昨年8月、小児外科の専門医(非常勤)を雇用した。

 同病院は、公表が遅れたことについて「当初から公表を検討していたが、これまで家族の了解が得られなかった」としている。吉矢院長は「再発防止に努めるとともに、補償については誠意を持って対応したい」と話した。

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 なんか似たようなミスをどこかで見たような気がするのですが…。「メスよ輝け!」かな?乳児にこのミスはキツいですが、下記リンクにもあるような再生医療が発達すれば、大腸を応用した膀胱でもうまく排尿できるようになると思われます。頑張れ東京女子医科大学大学院の大和雅之助教授と岡野光夫教授!

関連:
医学処 自身の細胞から膀胱組織を再生し移植に成功
医学処 細胞シートによる再生医療、いよいよ臨床応用段階に
posted by さじ at 22:55 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小児

2006年08月27日

医師に過失がなくても出産時の事故を補填する制度

出産時事故に補償制度 政府・自民検討へ 医師過失、立証不要

 政府・自民党は25日、出産時の医療事故について、医師の過失を立証できなくても患者に金銭補償を行う「無過失補償制度」の創設に向け、本格的な検討に入ることを決めた。

 被害者救済と同時に医師不足対策と位置づけ、厚生労働省などが日本医師会や産婦人科医団体、保険会社などとの意見交換に入るほか、自民党の「医療紛争処理のあり方検討会」(大村秀章座長)でも協議を開始する。

 出産時の事故は医師の過失の有無の判断が難しく、事実関係を確かめるため、裁判に持ち込まれるケースも多い。最高裁の調査によると、2005年に産婦人科での医療をめぐって起こされた民事訴訟は118件で、医療関係では内科(265件)、外科(257件)に次いで多くなっている。

 こうした中で、被害者側では「医師の過失を証明するのは難しく、補償される場合でも時間がかかる」という指摘が出ている。また、産婦人科医の側にも「医療過誤を厳しく問われるのは負担が大き過ぎる」という声がある。

 厚労省によると、04年の産婦人科医の数は1万163人で、02年から455人減少した。政府・自民党は、こうした産婦人科医の減少には、民事訴訟のリスクを回避する意識も影響していると見ており、無過失補償制度の整備を本格的に検討することにした。今後、補償の財源や範囲について、検討を進める方針だ。

 この問題では、日本医師会が今月8日、政府の公的支出と妊産婦の負担金を財源にした無過失補償制度の構想を発表している。これに対し、厚労省は「政府の公的支出は難しい」としており、産婦人科医側に負担を求めたい考えだ。補償の範囲については、母親と新生児の両方の被害を対象とする方向となっている。

 政府・自民党は、第三者機関が医療事故の原因を究明する制度や、医療関係の紛争を裁判以外で処理する制度もあわせて検討する方針だ。制度の導入により、ずさんな治療行為が横行する危険性なども慎重に考慮する。現在、20歳未満の障害児の養育には特別児童扶養手当が、20歳以上の障害者には障害基礎年金が支給されており、こうした既存の社会福祉制度との調整も必要になる。

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 まあ言いたいことは色々あるが、厚生労働省がアホすぎる

 厚労省は「政府の公的支出は難しい」としており、産婦人科医側に負担を求めたい考えだ

 何コレ。意味不明。産婦人科医側が負担して、何で「産婦人科医の減少」が止まるんだ?もうちょっとアタマを使って下さいよ、厚生労働省のお役人さん。物事の本質を見失っちゃいけないねぇ。

 で、まぁアレだよ、司法側に、医療知識を持った第三者が携われば、この制度がなくてもやっていけるのではないかな。被害者側も早期解決が望みなら、第三者の評価があったほうが良いし、産婦人科医側としても理不尽な判決を下されることはないだろうし。そもそもの問題が、裁判所側に医療知識を持った人がおらず、にわか知識で判定しているという点だから。

関連;
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2006年08月26日

お産1回につき、特別手当1万円を産婦人科医に支払う小田原市

お産1件につき、医師に1万円 小田原市が引き止め策

 1件のお産につき、担当した産婦人科医に1万円の特別手当を支給――神奈川県小田原市が10月から、市立病院の産科医をつなぎ留めておく狙いで、こんな施策を始める。産科医不足が社会問題化するなか、埼玉県蕨市など、夜間の出産に限って医師に分娩手当を支払う自治体も出始めているが、無条件で支給するケースは珍しいという。

 年間600件の出産がある小田原市立病院には現在5人の産科医がいる。周辺自治体では医師離れでお産の受け入れを一時中止した公立病院もあり、「少しでも有利な環境をアピールしたい」と導入を決めた。

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 あの手この手で、という印象ですが、そうでもしないと医師がいなくなってしまいますからね。

 産科問題については何度も当blogで言及しているので控えさせていただきますが、「国民全体の意識を変えること、つまり産科領域に対してわけのわからない訴訟を起こさないこと」と「厚生労働省の意識を変えること、つまり税金の無駄遣いをやめて医療費につぎ込め」ということが、大切でしょうね。

関連:医学処 産科
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2006年08月25日

妊娠、出産、全てに対応できる「総合産婦人科医」を育成する

総合産婦人科医:東北大など育成へ 小児科、麻酔科も研修

 妊娠、出産から乳幼児期まで母子の医療に幅広く対応できる医師の育成に、東北大、金沢大、宮崎大の3大学が乗り出す。産科や小児科の医師不足や地域的な偏りに対応するためで、文部科学省が今年度から3年間、取り組みに助成する。初年度の助成金は各大学とも約3000万円。

 東北大は、専門性を深める後期臨床研修(3年間)中の研修医向けに、「総合周産期実践医」養成コースを同大学病院に設ける。産科の他に、麻酔科や新生児集中治療室でも研修し、母体や新生児の急変に対応できる医師を育成する。今年度中に具体的なプログラムを作成し、07年度から本格的に始める。

 金沢大と宮崎大は、医学部の学生を含めた教育、研修を進める計画だ。

 金沢大は、妊婦と乳児のいずれにも対応できる医師を養成する「周生期医療専門医養成支援プログラム」を策定する。医学部の5、6年生10人程度を公募し、卒業後も継続してプログラムを受講してもらう。特任教官2人が指導し、石川県内の医療機関や海外の提携病院での研修もする。

 宮崎大も、縦割りだった産婦人科と小児科の教育体制を見直し、学生や研修医が両分野を総合的に学べる体制をつくる。

 東北大医学部の岡村州博教授(産婦人科)は「お産では、妊婦を診る産科、新生児を診る小児科などが連携する必要があるが、医師の少ない地方では十分な体制がとれない。総合的な知識や技術を持つ医師を育てたい」と話している。

 厚生労働省と文部科学省は昨年12月、小児科、産科の医師不足に対応するため、必要に応じて診療機能の集約化や重点化をすすめるよう、都道府県に通知していた。

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 離島のジェネラリスト(全身科医)よりも範囲は狭まりますが、産科のプロフェッショナル、それが総合産婦人科医。なにやらかっこいい響き。

 ニーズもありますし、やりたい人は多いのではないでしょうか。医師としての志を高く、強く持ち、産婦人科領域を極めたいという方は応募してみてはいかがでしょう。
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2006年08月24日

岐阜県庁は裏金工作のためにユニセフへ募金していた

「裏金で寄付されても…」ユニセフが岐阜県に返還へ

 岐阜県庁の裏金問題で、職員個人や各課で保管していた裏金の一部が、国連児童基金(ユニセフ)をはじめ、複数の慈善団体などへの寄付金に充てられていたことが22日、わかった。

 総額は約1940万円で、一部は裏金問題が発覚した今年7月まで行われていた。手元で保管しづらくなった裏金処理のために続けていたらしい

 ユニセフは「公金でつくった裏金の寄付は非常識。事実が確認されれば、全額を返還する意向を県に伝えた」としている。

 寄付は1999年に始まり、岐阜県などが出資する財団法人「愛のともしび基金」など福祉財団にも送られていた。ユニセフへは、現金書留や現金を入れた封筒が偽名で送られていたほか、裏金を管理していた人物が個人名で2003年から06年にかけ、毎月3000円を自動振り込みしていたケースもあった。日本ユニセフ協会によると、裏金による寄付は60万〜70万円に上るという。

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 岐阜県庁終わってるな。偽善どころの話じゃない、自分たちの保身のため(てっとりばやく処分するため)に寄付していたとは。

 まあでもユニセフ側は、返す必要もないんじゃないのでしょうか。返して不明金になるより、子供たちへ送ったほうが良いのでは。日本人からの、本当の意味での「寄付」という形で。
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