[小児]の記事一覧

2007年01月07日

料理人が作った、小児の投薬向け黒糖シロップ

「良薬口に甘し」 秋田の料理人、子ども向けにシロップ

 秋田市の料理人が作った黒蜜シロップが、薬を拒む白血病などの子どもたちを救っている。「薬の苦みが甘みの中に溶けて飲みやすい」と評判を呼び、昨年秋から大手医薬品卸会社も販売を始めた。

 料理人は、日本料理店「たかむら」店主の高村宏樹さん(35)。3年前に常連客と交わした会話がシロップ作りのきっかけだ。

 「苦い薬を飲んでもらうにはどうしたらいいだろう」。子どもに風邪薬を飲ませる母親の苦労話をしていた薬剤師の小松田瑞穂さん(41)が言った。総合病院小児科診療部長の渡辺新さん(52)からは、抗がん剤など苦いとされる薬を拒んで病状が悪化する白血病の子どもがいる、と聞いた。

 高村さんは22歳の時、臓器に肉芽腫ができる難病「サルコイドーシス」と診断された。複数の薬を飲み続けた経験から、その苦痛が理解できた。

 試行錯誤が始まった。自家製の黒蜜を薬に添えるシロップとして使えないか。原料は水とショ糖だけだから、薬効が失われることはない。ほどよい甘みを残しながら、薬の苦みを消すには。

 営業後の深夜、材料の配分や煮詰める時間などを変え、抗炎症剤や抗感染症薬などの薬と一緒に試飲。3カ月後、ようやく試作品が完成した。

 04年春、渡辺さんは担当する急性白血病の2歳の女児に与えた。これまでは食べたものと一緒に薬を吐き出していた。シロップに薬を溶かしパンに塗ると、女児は「おいしい」と笑顔を見せた。退院した女児の母親から受け取った手紙には「おかげで薬が飲めるようになり、病気を克服できました」とあった。

 渡辺さんは、学会や白血病児を持つ親の会などでシロップを紹介。全国の病院や薬局から問い合わせが相次ぐ。

 高村さんは「料理人としてのこだわりで子どもたちを救うことに貢献できてうれしい」と話す。

 問い合わせは販売元の「トゥー・ワン・コア」(018・866・0887)へ。

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 子供に苦い薬を飲ませる、という、強制の段階で、何か違いますからね。小児医療は難しいですが、こういったアイディアのおかげで、助かる命は増えていくのでしょう。

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posted by さじ at 02:41 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小児

2007年01月06日

少しずつ卵を摂取することで、卵アレルギーを改善する

【医学】少量の卵を摂取することで卵アレルギーが改善する

 卵アレルギーの既往を有する小児を対象にした卵経口免疫療法(egg oral immunotherapy、OIT)のパイロット試験の結果が発表されています。

 この試験では、子供達はまず病院で蕁麻疹またはその他のアレルギー反応が出現するレベルの卵の量を調べました。

 その後子供達は家に帰り、まずは反応レベルを少し下回る量の卵パウダーを毎日摂取し、その後2週間毎に卵パウダー摂取量を上げていきました。1日の摂取量が卵1個の10分の1相当に達した段階でその摂取量を維持しました。

 この結果、2年後時点で7人中4人の子供は何の問題もなく2つの卵のスクランブルエッグを食べることができるようになりました

 また、卵選択的なIgG濃度は有意に上昇し、卵選択的なIgE濃度に有意な変化は認められませんでした。

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 減感作療法と違う点は、経口摂取して治すという点でしょうか。身体を少しずつ慣らしていこうという方法です。素人がやると命に関わるので、最寄の病院へ。

 減感作療法 【げんかんさりょうほう】

 アレルギー症状を起こす原因物質(花粉症の場合はスギ花粉など)のエキスを、長い時間をかけ少しずつ注射し、体を徐々に慣れさせていく治療法。 2〜3年と長期間にわたるため根気が必要なほか、治療を行える医師や病院が限定されるが、成功すればそれ以降は薬なしの生活が期待できるという点で注目されている。アメリカでは、花粉症はもちろん、ダニなどのアレルギー治療でも広く一般的に行われている。
posted by さじ at 15:19 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小児

白血病で苦しむイラクの子供たちを、義理チョコで救え

白血病の子ら「義理チョコ」で救え…長野の団体

 “義理チョコ”を買って白血病に苦しむイラクの子供たちの支援を――。諏訪中央病院(長野県茅野市)名誉院長の鎌田實さんが代表を務める「日本イラク医療支援ネットワーク」(JIM―NET、事務局・長野県松本市)が、チョコ募金に取り組んでいる。

 1口500円を寄付すると、協賛する製菓会社のチョコレート5粒とイラクの子供たちが描いた絵をあしらったカードが送られてくる。1口につき400円が、イラクの子供たちの薬代となる

 イラクでは湾岸戦争後、白血病患者が増えている。2004年に結成された同ネットワークは、これまで約1億4000万円分の薬や医療機材をイラクへ送ってきたが、足りないのが現状だ。さらに関心を高めようと、05年末から「義理チョコ募金」を始め、昨シーズンは5300口の協力があった。

 今シーズンは1万口を目標とし、カードには音楽評論家の湯川れい子さんや、女優の東ちづるさんらが「ひとつでも多く笑顔をプレゼントできますように」などの言葉を添えた。ホワイトデー用に、鎌田さんやジャズ奏者の坂田明さん、俳優の吉田栄作さんがメッセージを寄せたカードも用意する。

 日本チョコレート・ココア協会によると、バレンタインシーズンの国内のチョコ販売額は推定530億円(05年度)。鎌田さんたちは、その一部でもイラクの子供たちにも届くことを願っている。

 振込先は、郵便口座00540・2・94945、日本イラク医療ネット。3口までは送料80円。問い合わせは、ネットワーク事務局((電)0263・46・4218=9日以降、Eメール

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 色々な募金があるのですね。イラクは戦争の後遺症で未だに小児の病気が増えているようです。一歩間違えていれば日本も同じ運命にあっていたわけで、他人事ではありませんね。どの世界でも、子供を犠牲にしてはいけませんわ。

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2006年12月31日

細菌性髄膜炎予防ワクチン「Hibワクチン」を保険適用に

厚労省、細菌性髄膜炎予防ワクチン承認へ

 乳幼児が死に至ることもある細菌性髄膜炎を予防する「インフルエンザ菌b型(Hib)ワクチン」について、厚生労働省薬事分科会は26日、承認が妥当とする結論をまとめた。

 これを受け、厚生労働省は1月中にも承認する見通し。

 厚労省によると、Hibによる髄膜炎を発症する小児の患者は、国内で年間推計約600人。このうち患者の5%が死亡し、25%に聴覚障害や発達の遅れなどの後遺症が残るという

 Hibワクチンは100か国以上で使われ、米国では導入後、髄膜炎の患者が100分の1に減少した。国内では、患者数が少ないことから、必要性が広まらず、先進国で唯一ワクチンが未承認だった。新薬の承認は、2003年3月に申請されたが、審査が進まず、日本小児科学会は昨年6月、厚労省に早期承認を求める要望書を出していた。

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 死ななくてもいい子供が死んでしまったというのは悲しいものがありますね。いくらマイノリティとはいえ、その薬さえあれば助かったのにという人がいる限り、新薬は承認せねばならないと思います。100カ国遅れての承認。誰も「早い承認だ」とは思わんでしょう。

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産婦人科医院の敷地内に新生児の女児を置き去りに

置き去り:医院敷地内に新生女児 警察が保護者捜す−−人吉 /熊本

 26日午後6時15分ごろ、人吉市内の産婦人科医院の敷地内に、女の子の新生児が置き去りにされているのを通院者の夫が発見。同医院が人吉署に届け出た。女児はやや体温が下がっていたが健康状態は良好。生後間もないため、同医院が保護、入院している。

 人吉署の調べでは、女児は体重約3400グラム、身長51・0センチ。敷地内の植え込みの横に布製パーカーに包まれて置かれていた。へその緒がついており、病院や助産院などではない場所で出産された可能性が高い。同署が保護者の行方などを捜している。

 県八代児童相談所によると仮に保護者が見つからない場合、当面は同医院に入院。退院可能になる年明けごろに、県内に3カ所ある乳児院のいずれかに預けられる見通し。

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 危ない。もし誰も気づかなかったら、死んでますよ。赤ん坊の保護者がもし見つからず、更に赤ん坊も死んでいたら、一体そこには何が残るんでしょうか。そうならないためにも、赤ちゃんポストは必要なんです。賛否両論でしょうが、赤ちゃんを救うためには絶対に必要です。

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2006年12月25日

IQの高い子供は、大人になっても太らないという調査結果

IQ高い子どもは大人になっても太らない!?英研究者が発表

 知能指数(IQ)が高い子どもは、菜食主義者となるなど、大人になって健康的な食生活をする場合が多く、したがって肥満やそれに伴う心臓疾患のリスクも低い−。英サウサンプトン大の研究者がこんな調査結果を発表した。

 同大のキャサリン・ゲールさんらは、10歳のときにIQテストを受けた8200人の30歳の男女について、現在の食生活を調べた。

 その結果、4・5%いた菜食主義者の多くが子どものころ、高いIQを示していた。菜食主義者には肉類をまったく食べないものと、魚やチキンをときどき食べるものが含まれるが、この2つのグループでは、子どものころのIQに目立った違いはなかった。

 「菜食主義は心臓疾患のリスクを低くするから、IQの高い子どもは将来、健康的な大人になるといってよい」とゲールさんは話している。

 これに対して、テキサス大のローナ・サンドン助教授(臨床栄養学)は「両親も菜食主義者だったのかどうかなど、家庭環境が考慮されておらず、IQがどこまで関係しているのかあいまい」と指摘している。

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 菜食主義者より魚を食べたほうが健康的だとは思いますが。外国のデータだとこうなるということは、日本のような和食を食べた場合総じてIQの高い国民が生まれる可能性があるわけですな。今はアメリカンナイズされたジャンクフード食が増えたため、その望みは薄いわけですが。古来より他国に「日本人は勤勉」と揶揄されていましたが、まあある種の「評価」に繋がるのではないか、と。日本からみて、自国より経済成長がよい国を皮肉りたくなる気持ちは分からんでもないですしね。

 というわけで魚と野菜食べましょう。肉なんていつでも食べられますから。

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2006年12月20日

「早寝早起き朝ごはん」すると自信がつき不安が消える。

早寝早起き朝ごはん 体温整え情緒安定/文科省調査

 早起きして朝食をしっかりとった児童は、体温が高い状態で1時間目を迎えられることが、文部科学省の調査で分かった。体温が高いことは頭脳や体が活発に働いていることの裏付けとなる。「早寝早起き朝ごはん」を実行した児童は、自信を高め、不安も減るという結果も出た。

 調査は、同省の委託事業として東京の品川区立鈴ケ森小が6〜7月、3週間にわたってPTAなどの協力を得てまとめた。6年生2クラスのうち1クラスが、午前7時20分に登校してラジオ体操をした後、親らが作った朝食を食べて歯磨きをした。

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 体温が上がるのは分からんでもないですが、不安も取り除けるとは。不安やらの心のケアには、生活リズムが重要ですが、そういった観点なんでしょうかね。

 アレですよね、小学生に朝ごはんを食べさせるのって、親の義務ですよ。成績がどうのとか、情操教育がどうのとか言うのなら、まずは朝ごはんを食べさせることと、朝ごはんを食べれるように起こすこと、起きられるように早く寝かせること。常識です。

 朝ごはんを食べることと頭の良し悪しの統計とかとったら結構面白い結果に繋がると思う。

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2006年12月13日

アメリカ小児学会が、ジャンクフードのCM規制を求める

ジャンクフードのCM規制を 米小児学会、肥満児撲滅で

 子供の肥満解消のため、米小児科学会が、議会と連邦通信委員会(FCC)に対し、ジャンクフードの宣伝の制限を要望する方針書をまとめた。小児科医には宣伝の中止を働きかけていくよう求めている。

 執筆者の1人、ビクター・ストラスバーガー医師は「子どもを対象にした広告が近年、著しく目立つようになった」と指摘。インターネットや携帯電話といった新たな媒体が加わったほか、学校内やスクールバス内でも活発な宣伝活動が行われているという。

 マーケティングの専門家ジェームズ・マクニールさんによると、子どもを対象とした広告に投じられた費用は昨年、月間14億ドル(約1610億円)にのぼり、前年から15%増加している。

 小児科学会の方針書は具体的には、子ども向けのテレビCMは、現在の半分の1時間あたり5、6分以下にするよう求めた。また、バイアグラなどの薬品のCMは午後10時以降とするよう要請している。

 一方、学校内やスクールバス内の広告は、学校財政の点から欠かせないものとなり、アリゾナ州大のアレックス・モルナーさんが昨年実施した調査では、83%の公立学校内に広告があった。モルナーさんによれば、このうち3分の2がジャンクフードかそれに関連するものだった。

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 文化なのでしょうが、何故アメリカはジャンクフードがあんなに蔓延ってるんですかね。不思議です。何故学校内に広告があるのか…不思議です。

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2006年12月04日

胴上げをして遊んでいた少年が、頭の骨を折る重症に

胴上げ:昼休み、小6男児が頭から落ち重傷 福岡・田川市

 福岡県田川市立大浦小学校(井上憲治校長)で11月、同級生8人と胴上げをして遊んでいた6年生男児が頭から落ち、頭の骨を折る重傷を負っていたことが分かった。学校側は「問題ある集団行動ととらえ、カウンセラーを含めた指導を強めたい」としている。

 同校によると、男児を含む児童9人は11月16日の昼休み、校舎3階の空き教室で交互に胴上げをした。支える手を途中で引っ込め、投げ上げられた児童が着地する遊びで、6人が胴上げされたうち、1人が着地に失敗し床で頭を強打したという。児童は病院に運ばれ、現在も入院中。

 事故の約1週間前、けがをした児童の保護者から「子供の体にあざがある。注意してみてほしい」との相談があったため学校が調べたところ、9人は鬼ごっこの際にけったり、肩を手で殴り合う遊びなどを繰り返していたことが分かった。

 井上校長は「けがは偶発的事故だが、放置すれば学級の荒れにつながりかねない構造がある。深刻な事態と受け止め強く指導したい」と話している。

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 子供ってこういうことしますよね。自分の体がどこまで耐えられるのかわからんというか、他人の痛みに鈍感というか…。

 馬鹿だな、と片付けるには子供たちの年齢が浅すぎますし、逆に教師も常時見張っているわけではないのですから、防ぎようのないものだったと思います。見つけた大人がすぐに注意するしかないです。

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足幅の細い子供向けのシューズを、ミズノが販売する

足幅の細い子供向けシューズ ミズノ

 ミズノが発売する「ミズノランキッズNR」ミズノは、足幅の細い子供にフィットするシューズ「ミズノランキッズNR(エヌアール)」を2006年12月10日から全国で発売する。

 約53%の幼稚園児の足幅がJIS(日本工業規格)で設定された標準的な足幅に比べ細いことを受け、開発した。健全な足の発育をサポートする立体構造の中敷「発育インソール」を採用した。価格は4,095円(税込)。

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 お子さんの足には、ピッタリ一致する靴を履かせてあげたいものです。ガマンすればなんとかなるといっても、足って結構重要ですからね。取り返しのつかないことになる前に。

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2006年12月01日

医師の過失がなくても脳性麻痺となった場合には補償します

出産時事故の脳性まひ、補償数千万…来年度にも開始

 政府・自民党は28日、通常の妊娠・出産で障害児となった場合、医師の過失がなくても被害者に速やかに補償する「無過失補償制度」の原案を固めた

 医療機関などから集めた保険料を基に、脳性まひとなったケースを対象に1件数千万円の補償を行う。来年度にも運用を開始する。

 補償制度は、医師の過失の認定が難しく、長期の医療裁判になりやすい出産時の事故について、早期の解決と被害者救済を実現するのが目的だ。補償により訴訟件数が減れば、産科医不足対策にもつながると期待されている。

 補償額は、脳性まひの発生率を基に決定する見通しで、2000万〜4000万円程度を想定している。沖縄県内の調査では1000人中2人前後の発生率だった。今後、厚生労働省の全国的な発生率の調査などを踏まえ、補償額を決める。

 脳性まひは、先天性のものと、出産時に脳が一時的に酸欠になった場合があるとされ、原因の特定が困難で、訴訟に発展しやすい。

 新制度では、国と日本医師会が創設する「運営組織」が、医療機関などから保険料を集め、一括して民間保険会社と契約するほか、補償の判断や原因の分析を行う。政府は、医療機関の出産費値上げを回避するため、出産育児一時金(35万円)を値上げし、運営組織に直接払うことも検討する。

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 結局医師会、要するに医師側が支払うのか……。

 出産時に酸欠状態になるのは果たして医療ミスなのか。自然分娩を行う以上仕方のないことなんではないだろうか。自然に産んで脳性まひになったら医者のせいといわれても…。帝王切開に切り替えるのが遅れたのは医者が悪いということか…むむう。

 産婦人科医不足が解消されるとのことですが、こんなことで「医師会が支払う」と妥協している限り、産婦人科医の未来は暗そうです。このまま無過失補償制度の対象となる疾患がどんどん増えていけば、産婦人科全体がやっていけなくなるのではないでしょうか。

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2006年11月25日

給食のアレルギー事故、年間300件も発生していた

給食アレルギー事故年300件、原因最多は果物

 小中学校の給食が原因の食物アレルギー事故が年300件以上起きていることが、国立病院機構相模原病院(神奈川県相模原市)と全国学校栄養士協議会(東京)が実施した初の全国調査で明らかになった。

 死亡例はなかったが、発症した児童・生徒の4・7%が入院したほか、59%が医療機関を受診しており、給食における食物アレルギー対策の重要性が浮き彫りになった。同協議会は食物アレルギーの子供に対する給食の出し方などをまとめた対応の手引を来年度中に作成することを決めた。

 調査は2002〜03年度の2年間の事故について、全国の給食調理場を対象に実施。02年度は全体の約7割に相当する1万190施設、03年度は9018施設から回答があった。

 集計の結果、2年間で637件の食物アレルギー事故が発生していた。夏休みなど長期休暇を除くと、1日1・5件以上の頻度で起きていることになる。

 原因食物は、果物類が20・3%で最も多く、7割がキウイ。エビなどの甲殻類が18・8%、乳製品11・9%と続いた。症状はじんましんなどの皮膚の異常が68・4%と最多で、呼吸困難などで命にかかわることもある「アナフィラキシーショック」が7・2%に現れた。

 原因が判明した436件のうち、アレルギーを起こす食材が誤って混入していた例が142件(32・6%)、原因食材の除去対策をしていない例も39件(8・9%)あり、調理現場では十分な対策が講じられていないようだ。

 同病院小児科の今井孝成医師(小児アレルギー)は「原因が判明した事故の約6割は、食物アレルギーと診断されたことのなかった子供が発症している。こうしたケースは事前に予測できない。危険性について各学校に周知徹底を図る必要がある」と訴えている。

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 これは家庭だけの問題ではないので、早急に対策すべきですね。学校給食はバラエティに富んだメニューですので、使われる食材も多岐に渡ります。ですので家庭では分からなかったアレルギーが見つかるかもしれないんです。

 意外と知られてないのがエビやカニなどのアレルギーですかね。ピーナッツや蕎麦などは結構メジャーだと思いますが。大事なのは、未然に防ぐことです。そのためには、家庭で分かるように使用食材の一覧表を細かく記述することでしょう。親が分かっていれば教師を通じて食べさせないこともできるわけです。

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2006年11月24日

小学生間の、アタマジラミの感染が拡大。

アタマジラミ感染確認 富山市北部地区

 児童のアタマジラミ感染が、富山市の北部地域で増えている。人の頭に寄生し、かゆみの原因になるアタマジラミは、清潔、不潔に関係なく感染するのが特徴。市内には九月以降、児童とその家族を含め三十人近い患者が訪れた医院もあり、感染の拡大が懸念されている。医師や県教委、富山市などは、できるだけ早期の受診と治療を呼び掛けている。

 戦後流行したアタマジラミはDDTの散布で激減したが、近年は海外旅行で外国から持ち込まれるケースもあり、再び全国で増えている。特に子どもは集団感染しやすい。

 富山市奥田双葉町の長井皮膚科医院では九月以降、かゆみを訴えて来院する奥田北、豊田、広田小学校区などの児童が増え、わずか二カ月半で、児童十四人とその家族合わせて約三十人の感染を確認した。長井正樹副院長は「例年になく多い。患者はまだ増えそうだ」と話す。

 感染した場合、シャンプータイプなどの専用殺虫剤で駆除する。殺虫剤は一般の薬局で購入できる。卵は殺虫剤に強いため、目の細かいすきぐしで丹念に取り除く。約二週間の治療で治る。

 富山市学校保健課によると、現在、特定の地域での集団発生は確認されていない。ただし、県皮膚科医会の福田繁会長は、塾やスポーツなど児童は行動範囲が広いことから、今後、感染が拡大する可能性もあると指摘。「学校や家庭で注意を払い、おかしいと思ったら早めに皮膚科を受診してほしい」と訴える。

 県教委は、県内の学校に感染への注意を促す文書を送った。誤った知識からアタマジラミと不潔を結び付け、いじめにつながることのないよう適切な対応を求めている。

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 正しい知識として知っておかなければならないのは、「不潔にしているとシラミが発生するのではない」というところでしょう。関係ない、と。いくら手洗いうがいを徹底しても食中毒は起こるというのと同じことです。

 正しい処置さえすれば殺虫できますので、心に傷が残らないようにうまくケアしつつ家族で治療していきましょう。

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2006年11月23日

アメリカでは、新生児の4割の母親が未婚である。

新生児の母、4割が未婚…米の昨年統計

 米国で2005年に生まれた赤ちゃんの36・8%は母親が未婚だったことが、全米保健統計センターのまとめで21日分かった。

 前年の35・8%を上回り、過去最高の割合を記録した。

 統計によると、昨年の新生児は計約414万人。このうち母親が未婚だったのは約153万人で、04年より約6万人多かった。母親の年代別では、10代で8割以上、20代前半で半数以上、20代後半でも3割近くが未婚だった。

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 多すぎ。さすがにオープンなお国柄とはいいつつも、果たして。アメリカの凶悪犯罪や人格障害の増加などは、親の影響が少ないとはいえません。むしろ精神的な異常は、先天的なものだけでなく、親によって構築される環境によるところが大きいように思います。まだ解明されてない部分なのでなんともいえませんが。

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2006年11月20日

チェチェンの新生児の3割は四肢の不調や精神障害を持っている

チェチェンの惨状、新生児の3割に障害…来日医師訴え

 ロシア・チェチェン紛争下で献身的な医療活動を続けたチェチェン人医師ハッサン・バイエフ氏(43)が、紛争下の子供たちの悲惨な現状を伝えるため初来日し、各地で講演活動を始めた。

 外科医のバイエフ氏は、1994年に始まった紛争で、薬品や抗生物質が極度に不足する中、ロシア軍、チェチェン独立派双方に分け隔てなく治療した。

 2000年には、地雷原に踏み込んだチェチェン武装勢力約300人の治療に当たり、3昼夜で74件の手術を行った。この際、足を吹き飛ばされた独立派の指導者、バサエフ野戦司令官(06年7月死亡)を救ったことで、ロシア政府に逮捕状を出され、同年、米国への亡命を余儀なくされた。体験をつづった著書「誓い チェチェンの戦火を生きたひとりの医師の物語」(アスペクト刊)は各国語に翻訳され、感動をよんだ。

 バイエフ氏は16日の都内での記者会見では、今年極秘にチェチェンを訪れた際に共和国保健省担当者から聞いた話として、「新生児の3分の1に障害が起きている」という衝撃的な実態を語った。絶え間ない爆音や振動が胎児に影響するためで、四肢の不調や精神障害を持って生まれるケースが後を絶たないという。

 講演会は長崎(21日)、広島(23日)、京都(25日)、弘前(26日)、東京(28日)など。日程は「ハッサン・バイエフをよぶ会」のホームページで公開されている。

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 そこまで酷いのか、チェチェンの現状は。兵器類による毒物関連や栄養失調などのケースが多いのかと思いきや、爆音や振動。激戦区が広大でなければ起こりえないことですね。やはり精神障害も起こるのか。

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posted by さじ at 15:48 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小児

新生児に造影剤を投与する所を鎮静剤を投与してしまった

青森市民病院 新生児に8倍の鎮静剤 造影剤と間違え

 青森市の青森市民病院(鈴木重晴院長)は17日、2003年4月に腎臓疾患が疑われた生後22日の男児に、誤って多量の鎮静剤を投与したため、重度の後遺症が残ったとして、慰謝料や治療費など約1億2590万円を支払うことで男児側と合意したと発表した。鈴木院長は会見で謝罪した。

 同病院によると、当時勤務していた女性小児科医(30)が03年4月9日、この男児をコンピューター断層撮影法(CT)で検査した際、鎮静剤「イソゾール」(10ミリ・リットル)と造影剤「イオパミロン」(同)を取り違え、鎮静剤を投与した。

 投与した鎮静剤の量は新生児に通常使う6〜8倍。通常は少量ずつ徐々に投与するが、造影剤と間違えていたため、注射器で一気に投与。男児は直後、呼吸不全や心停止に陥った。

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 こりゃまた随分な間違え方ですね。久々に「弁解のしようがない医療ミス」をみたような気がします。

 担当していた医者も30歳。30歳というと、浪人も留年もしないで卒業しなかったとして27歳ごろに研修医を終えますから、臨床経験も2,3年というところでしょう。新米医師といってしまえばそうなんでしょうけれども、さすがに薬の種類を誤るのは。人間だから仕方ないというのもありますし、医療従事者は「人間だから仕方ないといってはいけない」というのもあります。それでも反省して、全ての病院で再発を防止するシステム作りを徹底してほしいですね。

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2006年11月15日

親が養育できないとした新生児を受け入れる「赤ちゃんポスト」

養育できない新生児受け入れ、病院に「ポスト」設置へ

 熊本市の医療法人「聖粒会」が運営する「慈恵病院」(蓮田晶一院長)が、親が養育できない新生児を受け入れる「赤ちゃんポスト」の導入を決めた

 全国初の試みで、年内にも開設する。病院側は「中絶や置き去りで子どもの命が失われるのを防ぎたい」と説明するが、親の養育放棄や捨て子を助長するとの批判もある。

 同病院によると、ポストの名称は「こうのとりのゆりかご」。敷地内の病棟の外壁に穴(縦約45センチ、横約65センチ)を開けて「窓口」を新設。窓口内にはマットを敷いて親が新生児を寝かせることができるようにし、室温は、保育器と同じ約36度に保つ。新生児が置かれるとセンサーで感知し、24時間態勢で看護師らが待機するナースステーションのライトが光って知らせ、医師や看護師が体調チェックなどにあたる

 その後、警察に届け出たり、行政と協議したりしながら、乳児院に預けることや、里親登録制度を活用することなどを検討する。親が思い直し、引き取りを望むことも想定し、窓口には同病院の電話番号などを記載した文書を置く。

 ドイツでは同様の窓口が60か所以上で設置されているといい、同病院の産婦人科医らが2004年、現地に赴いて実情を視察。国内でも必要と判断し、準備を進めていた。

 親が新生児を置き去りにした場合、保護責任者遺棄罪に問われるが、同病院の説明に対し、熊本県警は「生命の安全を図るための措置で、保護責任者遺棄罪には当たらず、問題はない」との見解を示したという。開設に伴う施設変更届を市保健所に提出すれば工事を始められる。

 同病院の徳光正敏・事務部長は「中絶や置き去りなどで子どもの命が失われることを防ぎ、同時に中絶でダメージを受ける母親を救うためにできることをしたい」と話している。

 一方、赤ちゃんポストに詳しい大阪大の阪本恭子特任研究員(哲学・生命倫理)は、「ポスト自体に反対ではないが、親や生い立ちなどを知ることのできない子どもの心のケアも必要になるだろう。安易に子どもを手放す親を増やし、保護責任者遺棄という犯罪をほう助しかねない恐れもある」としている。

 慈恵病院は、1898年(明治31年)にキリスト教の神父らが開設した診療所を母体に、医療法人聖粒会が1978年、熊本市に設立した。産婦人科、内科、外科などがある総合病院で、病床数は98床。中絶手術を行っていない。

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 ドイツでは既に普及している、この「赤ちゃんポスト」ですが、数年前に私が知ったとき「これ日本にもできないかな」と思ったものです。

 勿論、親の「捨てる」という意志を安易なものにしがちだと思われるかもしれませんが、それは果たして赤ちゃんポストを否定する材料になりうるのか。育児疲れなどで子供を捨てたいと思うケースは多々あれど、本気で捨てたいと思うほど子供を憎んでいるのなら、その親のところにいるメリットはないのではないか。(捨てたことを後悔したのであれば病院に連絡いれればいいわけです)

 実の親のところが一番、などという観念がまかりとおっていたために、人格障害などの精神症状を呈する大人が増えてきているのではないでしょうか。別にいいんですよ、親なんか。そりゃあまともに育てられた大人なら、子供もまともに育ちますけど、そうじゃない親のところにいて虐待されるようなことがあるのならば、さっさと離してしまったほうがいい。それも取り返しのつかないことになる新生児のうちに。どうも「親中心」の考え方をしている人が多すぎる。

 この慈恵病院の行いは、「一歩前進」であると思います。あとは社会が、「親のない子供でも、人格障害などを呈さずにまっすぐ育つにはどうすればよいのか」を考え、システムを作るだけです。まあそのためには親がいない子供に対する偏見を取り去るのが第一ですが。

 まず命ありき、と子供を中心とした考え方の慈恵病院に拍手。
posted by さじ at 08:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小児

母乳で育てた子供は、精神的に安定した子供に成長する

母乳を生後6ヵ月以上与えられた乳児は、将来精神的に安定した子供に成長

 子供を自分の母乳で育てる率がヨーロッパで最も低い国のひとつとされる英国では、子供が生後6週間以内で母乳を与えるのをやめてしまう母親が全体の3分の1にも及んでいる。しかしこのほど、少なくとも生後6ヵ月間母乳を与えられた子供は精神的に安定し、将来反社会行為や非行に走る確率が低くなるという研究結果が発表され、母乳の利点がさらに強調された形となったことが伝えられた。

 母乳に関してはこれまでも、乳児の胃腸の調子を整えたり、呼吸器の感染症やぜんそく、湿疹、アレルギーなどへの抵抗力をつけたりといったメリットが分かっている。

 今回の研究では、2,500人の乳児を16年にわたって追跡調査し、様々な年齢における精神状態や問題行動などを分析。その結果、母乳を生後6ヵ月未満しか与えられなかった子供はより長い期間母乳を与えられた子供に比べ、6歳までに精神的に何らかの問題を抱える確率が55%高くなり、この確率は10歳までには37%に減少するものの、8歳までには反社会的行為などの問題行動を起こす確率が61%にもなることが新たに分かったという。

 調査元ではこの理由として、母乳が子供の必要性に合った栄養などを提供するためと考えており、両親の社会的・経済的状況や教育背景、幸福度や家族としての機能などを考慮した上でも、母乳が子供の精神的健康にもたらす利点は変わらないと指摘。母乳を十分与えられた子供は、将来問題行動を起こす確率が低いだけでなく、うつ状態や不安などの不安定な精神状態になることもあまりないと示唆している。

 出産・育児に関する英国のチャリティ団体「the National Childbirth Trust」では、この調査結果を歓迎。母親に6ヵ月以上の授乳を勧めると共に、母親が公共の場で授乳を行なう権利も呼びかけているという。

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 母乳が新生児にとってメリットの高い「物質」であるものは証明されています。免疫関与物質が入っていたりしますから。

 ですが何より母乳が良いとされるのは、最上の、母子のコミュニケーションとなるからです。初めてお母さんからおっぱいをもらう瞬間、新生児の行う行為は母体にとって大きな刺激となります。おそらく、と推測の域を出ませんが、母乳を与える行為を「より多く行うことのできる」母子は、すなわち愛情を刺激と共に伝えることができるというわけです。

 逆に言えば、刺激をあまり得られない非母乳派では、子供をいとおしいものと思えなかったり、また、子供のほうも愛情を感じられなくなるのかもしれません。人格障害などは、遺伝というよりも親の影響によるところが大きいので、母乳を与えることが精神的に安定するといわれている理由は、「より円滑な親子間コミュニケーションを得るため」だと考えられます。

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posted by さじ at 07:44 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小児

2006年11月12日

首都圏を中心に、男児の出生率が低下中

男の赤ちゃん、首都圏中心に比率低下…原因は「?」

 新生児に占める男児の比率が1970年代以降低下傾向が続き、特に、首都圏で減少の目立つことが、順天堂大学医学部の丸井英二教授らの分析で明らかになった。環境悪化による可能性もあり、詳しい原因の究明が急がれる。

 日本全国での出生男児の減少傾向は以前から指摘されているが、丸井教授らは、1899年から2004年まで106年間分の厚生労働省の人口動態統計を使い、都道府県別の推移を詳しく調べた。全国では、1971年に男児が女児の1・071倍だったが、2004年は1・052倍に低下した。

 都道府県別でみると、70年代以降に男児割合が明らかに低下したのは北海道、山形、埼玉、千葉、東京、神奈川、大阪で、半分以上が首都圏に集中していた。一方、青森や秋田、宮崎、鹿児島など上昇した県もあった。

 東京は70年が1・076倍で、記録上、最も男児が多かったが、2004年には1・048倍に低下。大阪は1971年の1・077倍から2004年に1・046倍に落ちている。

 男児減少の原因は分かっていない。70年代にイタリアで起きたダイオキシン汚染事故や、水俣病が発生した当時の熊本県水俣市など、極端な環境汚染があった時に男児が減った事例は知られているが、いずれも一時的な現象だった。海外でも男児減少の傾向が確認されており、米国では出生性比が1・055倍(70年)から1・048倍(02年)に下がっている。

 丸井教授は「首都圏は流入人口も多く、単純には地域の環境悪化と結びつけられないが、全国的に男児の死産も急増し続けている。原因の究明が必要だ」と話している。

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 何かの漫画のような展開に。このまま男児が減少して女児ばかりになるとか。

 まあ首都圏では主だった環境異常はないとしても大気汚染が酷いんで、それ関連ではないかと思います。もしくはストレスによるものか。

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posted by さじ at 23:37 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小児

2006年11月01日

お漏らしに激昂し、三歳児に硬膜下出血を引き起こした小沢賢二

3歳児たたき、硬膜下出血起こす=「注意聞かない」同居の男逮捕−千葉

 千葉県警我孫子署は29日、同居する男児(3つ)の頭をたたき、硬膜下血腫を起こさせたとして、傷害の疑いで、我孫子市湖北台、派遣会社員小沢賢二容疑者(36)を逮捕した。「お漏らしを注意したが言うことを聞かなかったので殴った」と供述している。

 男児は小沢容疑者の妻の友人の子供で、母親と2人で同容疑者宅に身を寄せていた。入院したが、意識はあり、命に別条はないとみられる。 

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 わけのわからん関係ですな。自分の息子ではないようです。

 しかし子供を殴るというのが理解できません。言葉で説明すべきことを殴打で教えようとした場合、将来(思春期以降)何らかの社会的障害が生じるのではないか、とすら思います。一度も殴ることなく子供を「教育」し続けた方は偉いと思いますし、またその子供もおそらく優秀に育つでしょう。逆に殴らなくても「教育しない」親だと、その結果は真逆へ向かってしまいます。いじめを行う子供などはこれに当たると思います。

 周囲の大人は子供の成長に多大なる影響を与えます。それは物心ついてしまってからでは修正不可能な「性格」というジャンルの問題ですので、できるだけ良識をもって接することが大切です。

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posted by さじ at 23:35 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小児