[脳神]の記事一覧

2007年10月26日

高学歴のほうが記憶の喪失は速くなる

学歴高いほど記憶喪失も急速=アルツハイマー発症後−米

 培った認知力が高いためか、高学歴者の方がアルツハイマー病など認知症の発症は遅めだが、記憶障害が出始めた後は、より速いペースで記憶の喪失が進む傾向が確認された。米アルバート・アインシュタイン医科大学の研究チームが23日発行の神経学会誌ニューロロジー最新号で報告した。

 統計的には、認知症発症までの時間は、教育を受けた期間が1年増えるごとに2カ月半遅くなった。逆に、発症後の記憶喪失ペースは、教育が1年増えるごとに4%ずつ加速したという。



 脳は使うほどに脳みそのシワが増え・・・などと非医学的なことはいいませんが、神経細胞におけるシナプスの数は、記憶や思考など、使えば使うほど増え、維持されるようです。

 しかしながら最終的にそれも減ってしまう。つまり増やした人でもそうでない人でも、最後は一定量に戻る、ということでしょうか。

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2007年10月11日

筋萎縮性側索硬化症と「D-セリン」の関係について

筋委縮性側索硬化症、進行の仕組みを慶大教授ら解明

 運動神経が破壊され、筋力が低下する難病の筋委縮性側索硬化症(ALS)は、脊髄でアミノ酸の一種「D―セリン」が過剰に作り出されて進行することを、慶応大医学部の相磯貞和教授(形態形成学)らのグループが突き止めた。

 新たな治療薬の開発につながる成果で、英科学誌に発表した。

 ALSに伴う神経の破壊は、情報伝達物質であるグルタミン酸が過剰に神経を興奮させるために起きるとされている。このグルタミン酸の過剰興奮の一端を、神経細胞に栄養を与える「グリア細胞」が作るD―セリンが担うことも知られていたが、その仕組みは不明だった。

 相磯教授らは、ALSを発症させたマウスや、ALSで亡くなった患者の脊髄を分析。病気が進行するにつれてグリア細胞が増え、D―セリンの濃度が脊髄の中で高まった結果、グルタミン酸が神経を破壊する働きも強まっていることがわかった。一方、このアミノ酸の働きを抑えると、グルタミン酸による神経の破壊も抑えられた。



 D-セリンとの因果関係がはっきりしたようです。徐々に筋力が低下していく難病、そして命に関わる病気であるがゆえに、治療法の確立として期待が高まります。

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2007年10月07日

椎間板ヘルニアの原因遺伝子を解明

つい間板ヘルニア、原因遺伝子の一つを発見

 理化学研究所と慶応大などの研究チームは2日、つい間板ヘルニアの原因遺伝子の一つを発見したと発表した。

 新しい治療や予防法の開発につながる可能性のある成果だ。

 つい間板ヘルニアは、背骨の間にある軟骨(つい間板)が外に飛び出して腰の神経を圧迫する病気で、腰痛や座骨神経痛などを引き起こす。20〜40歳で発症しやすく、日本人の1%以上がかかっていると言われている。

 理研遺伝子多型研究センターの池川志郎チームリーダーらが見つけた原因遺伝子は「COL11A1」。つい間板の組織のたんぱく質を作ることが知られていたが、病気との関係はわかっていなかった。

 患者と健常者計1730人を調べると、患者の方が、COL11A1が変異している割合が9%高かった。



 椎間板ヘルニアにまで遺伝子が関与しているとはねぇ…。この調子で遺伝子の解明が進んでいけば、本当に「出生前から疾患のリスクが分かる」ようになるかもしれません。それが幸福なのか不幸なのかは別にして。

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2007年09月15日

脳の中に、特徴的なにおいの組み合わせを認識する神経細胞がある

食べ物のにおい認識、カギ握る細胞を解明 東大教授ら

 脳の中には、いくつかの特徴的なにおいの組み合わせを認識する神経細胞があることを、森憲作・東京大教授らのグループが解明し、米専門誌に発表した。においを識別する仕組みの解明につながりそうだ。

 一つの食べ物からは100種以上のにおい分子が出ており、それらは鼻の奥でばらばらに受け止められる。だが、その情報が脳で統合され、においとして感じる仕組みは解明されていない。

 食品業界などは、食べ物のにおいを分子構造と主観的な特徴から14のカテゴリーに分け、個々の食べ物のにおいは、その組み合わせで表現できるとしてきた。例えば、リンゴは「青葉のようなカテゴリー」と「フルーティーなカテゴリー」の組み合わせだ。

 グループの大学院生、吉田郁恵さんらは、嗅覚と関係する脳の嗅皮質にある神経細胞とこのカテゴリーの関係を、ラットで調べた。その結果、さまざまなにおいをかがせた時、個々の細胞は、一つあるいは複数のカテゴリーの組み合わせに対して、特異的に活動することがわかった。

 食べ物のにおいは、情報がさらに脳の別の場所に送られて識別されるが、第1段階の情報はこのようなカテゴリーの組み合わせとして統合されているらしい。



 味に関してはかなり分かってきているようですが、匂い(嗅覚)についてはまだ分からないことが多いようです。しかし嗅神経麻痺によって食べ物関連の情報は著しく低下しますからね…。1日3回のご飯がおいしく感じられないというのは相当地獄だという意見も聞きます。1つ1つ解明されて、人工的に嗅覚刺激を作れるようになるといいんですが。

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2007年09月02日

日本人女性から、アルツハイマーのリスクとなる遺伝子を発見

アルツハイマー病発症 日本人女性にリスク遺伝子

 日本人女性でアルツハイマー病の発症リスクを大きく左右する遺伝子を新潟大などのグループが見つけ、英専門誌に30日発表した。国内の患者1526人とそうでない人1666人のDNA配列を比較した結果だ。75歳以上では女性の方が男性よりも発症率が高いという報告が内外であるが、その原因の解明につながる可能性がある。

 DNA配列には「SNP」(スニップ)と呼ばれるわずかな個人差があり、この個人差と様々な病気との関連が注目されている。

 新潟大脳研究所の桑野良三・准教授らは、すでにアルツハイマー病関連遺伝子として知られているAPOE4遺伝子の影響を除いたうえで、約1200カ所の個人差を調べ、男女で発症リスクに差がある個所を探した。

 その結果、10番染色体にあるCTNNA3という遺伝子が浮上した。この遺伝子で特有なDNA配列を持つ女性は、アルツハイマー病の発症リスクが約2.6倍に高まることがわかった。この配列は女性患者の約3割、患者でない女性の約2割が持っていた。男性ではこの配列による差はなかった。CTNNA3遺伝子の働きはまだわかっていない。

 桑野さんは「この部分の個人差とアルツハイマー病との関連は、欧米では出てこない。DNA配列の個人差と病気の関係には、アジア人特有のものも多数あると思われるので今後さらに詳しく調べたい」といっている。



 遺伝子が解明されれば、それに伴って治療法も飛躍的に広がっていきます。遺伝子治療はまだまだ発展途上ですが、アルツハイマー病も例外ではありません。人格や記憶に関する病気だからこそ、早めに治療法を確立したいところ。そのために日夜研究者の方は頑張っているわけです。

 応援のおたよりはこちら!!とはなかなかいきませんが、陰ながら頑張っている人たちもいるということを心の片隅にでも留めておくと、医療従事者に対して優しくなれると思います。

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神経細胞を正しく結合させる蛋白「Wnt4」を発見する。

神経細胞を正しく配線、“目印”のたんぱく質を発見

 動物の体内で神経細胞が正しく配線されるのに、不可欠な“目印”となるたんぱく質を、東京大大学院新領域創成科学研究科の能瀬聡直教授らがショウジョウバエで見つけた。

 伸びる神経細胞に対し、「こっちに来るな」と働きかけるもので、交通事故などで傷付いた神経の再生治療に役立つ可能性がある。米科学誌「カレント・バイオロジー」(電子版)で発表した。

 神経細胞は、「軸索」という突起を伸ばして、決まった相手の神経や筋肉などの細胞と結合することで、正しい神経回路をつくっていくが、その仕組みは詳しくわかっていなかった。

 能瀬教授、稲木美紀子研究員らは、幼虫になる前のショウジョウバエを解剖。筋肉に神経細胞が結合する過程を詳しく調べた結果、「Wnt4」と呼ばれるたんぱく質が、本来の相手とは異なる細胞と結合しないよう、伸びる神経細胞を拒絶する役割を担っていることがわかった。



 生物って凄いです。誰も知恵を絞って「ここの働きはこうしよう」って考えたわけでもないのに、ミクロレベルで細かい指令や役割を与えて、ちゃんと合理的に機能するようになっているんですから。

 例え小さな虫でも、人間がその機能全てを理解して再現するまで一体どれだけの時間がかかるんでしょう。そしてその全てが解明されたとき、これらが全部偶然生まれたものだと悟ったとき、人はマクロレベルの宇宙に対してどう想うんでしょうか。そこまで生きていられないのが残念です。

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2007年09月01日

人工的に幽体離脱を起こさせることに成功する。

スウェーデンの科学者チームら、人工的に「幽体離脱」を誘導することに成功

 数世紀にわたり、人々の間で体験談が語られてきた「幽体離脱」。23日付けの米科学誌「サイエンス(Science)」によると、スウェーデンの科学者らによる研究チームが、薬物を用いずに人工的に幽体離脱体験を誘導する実験に成功した

 実験では、仮想現実体験ゴーグルを用いて脳への知覚シグナルを混乱させることで、幽体離脱体験を誘導した。被験者にゴーグルを装着させ、そのゴーグルを介して被験者自らが別の場所にいる映像を映し出しながら、被験者の身体に触れる。すると被験者は、別の場所で何かに身体を触れられている自分を見ているような、あたかも幽体離脱しているような感覚を体験したという。世界初となるこの実験では、被験者10人に1人の割合で幽体離脱の感覚を味わった。

 研究チームの1人、スウェーデンのカロリンスカ研究所(Karolinska Institute)のHenrik Ehrsson氏(神経科学)は、「人々は数世紀にわたって幽体離脱体験に魅了されてきた。幽体離脱は、人間の意識と肉体の結びつきの根源的な部分にかかわる問題だ」と語り、実験結果から「自分の身体があるという意識が、視覚や触覚などさまざまな感覚を通して得られるものであることがわかる」と分析した。

 今回の実験結果から、これまで妄想あるいは超常現象と言われてきた幽体離脱を、科学的に解明できるかもしれない。ただ、実験で幽体離脱を誘導するに至ったメカニズムは、まだ明らかにはなっていない。これまで幽体離脱は、自動車事故に遭った人や、癲癇などの脳細胞の機能障害を持った人、薬物依存症患者、脳に傷害を負った人などが体験することが多いとされてきた。

 Ehrsson氏によれば、幽体離脱は脳の機能障害が知覚シグナルに干渉することで引き起こされる現象だと考えられる。ただ、すべての幽体離脱が同じ要因によって生じるものなのかどうかは、現時点では不明だという。



 昔、プールみたいなところを真っ暗にして、更に音も完全シャットアウトにして被験者をプールに浮かばせると、幽体離脱のような体験をする、というのがありましたね。なんて言ったっけっかな。

 霊的なものはさほど信じていない(でも霊能力のようなものはあるんじゃないかと思ってる)私ですけど、この実験も幽体離脱の元を否定する実験ですよね。脳の電気信号と意識の相違みたいなのが幽体離脱のような現象を引き起こしていると思います。
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2007年08月20日

書痙になりやすい人の脳は、運動や感覚を司る部位の組織が少ない

書痙患者に脳の構造異常

 書痙になりやすい人の脳には、運動や感覚をつかさどる部位の組織が少ないという構造異常があることが、フランスの研究で示された。長い間、書痙には解剖学的な異常は認められないとされてきたが、解像度の高い最新の画像技術により、極めて細微な異常の存在が明らかになったという。

 英ジストニア協会によると、書痙とは指や手、腕などの筋肉に不随意な収縮が生じる運動障害で、長年同じ筋肉を繰り返し使う人によくみられるという。字を書くことが苦痛になり、書いた字は極めて読みにくいものとなる。症例の4分の1で両手に生じ、発症率は10万人に3〜7人と少ないものの、仕事、自己評価、社会生活に深刻な影響を及ぼすという。発症の機序は解明されていないが、治療法としてボツリヌス毒素(ボトックス)注射が有効であることがわかっている。

 医学誌「Neurology」7月24日号に掲載された今回の研究では、書痙を発症して平均7年経過した患者30人の脳画像を健常者の脳画像と比較した。その結果、書痙患者は小脳、視床、感覚運動皮質の3部位で灰白質が少ないことがわかったという。しかし、この異常が書痙の原因なのか結果なのかは明らかになっていない。

 研究を実施したピティエ・サルペトリエール病院Groupe Hospitalier Pitie-Salpetriere(パリ)のStephane Lehericy博士は、この知見がすぐには治療につながらないとしても、疾患の根底にある脳異常を確認できることは医師や研究者にとって心強いことだと述べている。今回の知見では小脳に疾患の一因があることが示唆されている。今後、動物モデルやヒトを対象にさらに詳しい研究が実施され、書痙における脳の構造の役割が調べられるという。小脳は運動の制御や細かい動きに関わっていることから、リハビリテーションに応用できる可能性もあるとLehericy氏は述べている。



 書痙の人は、何よりも社会的な苦痛を強いられています。字を書くときに手が震えるということは、日常生活を行うときに、他者の目を気にしなければいけません。そして他者を気にすればするほど、字を書くときに震えまいとすればするほど、症状はよりひどくなっていくのです。

 その症状の特徴から、精神医学的な疾患であるとされていましたが、今回はそれを覆す研究結果となりました。ただ、書痙の患者を長期的に見ているため、もしかしたら上記に挙げたような社会的ストレスが脳に影響を与えているのかもしれません。「あるがままに振舞う」、という精神医学的な治療法(森田療法等)で書痙を克服したケースも数多くありますので、脳の障害によって書痙が起こるかどうかは、未だわからないと思います。
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2007年08月16日

先天性障害の発症リスクを下げる「葉酸」を知らない妊婦が多すぎる。

「葉酸」妊婦の摂取進まず 先天障害リスク低下させる効果

 先天障害の発症リスクを低下させる効果があるとされる、ビタミンB類の一つ「葉酸」について、妊娠前から積極的に摂取していた妊婦はわずか1割台にとどまることが、横浜市立大などの調査で分かった。厚生労働省は2000年、妊娠を計画している女性に対し、1日当たり0・4ミリ・グラム以上の摂取を推奨したが、同省の呼びかけが浸透していない実態が浮き彫りになった。

 同大市民総合医療センターの高橋恒男教授(産科)らは、05年9月〜06年1月、妊婦健診で同センターを訪れた妊娠24〜26週の女性198人を対象にアンケート。148人(平均年齢31・4歳)が回答した。

 その結果、以前から葉酸について「よく知っていた」と回答したのは11・5%、「少しは知っていた」が61・5%で、合わせて73%の妊婦が葉酸を知っていた。また、同省の呼びかけは、「よく知っていた」「少しは知っていた」を合わせると、半数の48%が知っていた。

 しかし、葉酸が母体内で効果を発揮する妊娠1か月前から妊娠に気づくまでの食生活について尋ねたところ、「葉酸を意識してとっていた」と答えた妊婦は16・9%だけ。サプリメント(栄養補助剤)などを用いて、積極的に葉酸を摂取していたのは全体の13・5%に過ぎず、葉酸の知識が実際の行動につながっていないことが明らかになった。

 高橋教授は「葉酸を積極的にとる女性が増えないのは、日本はサプリメントを利用する習慣が一般的ではないためではないか。米国ではシリアルなど穀物の加工品に葉酸の添加を義務づけており、日本でも米国のような政策をとるのが望ましい」と話している。



 あまりよく知られていませんが、葉酸が不足すると、脊髄が脊椎におさまらず外に出てしまう「二分脊椎症」を起こすとされています。背中から瘤のように飛び出す場合もあり、生まれた後で手術しなければいけません。大事な神経が通っているところなので、神経障害が残ることもあります。妊娠する可能性がある人は、葉酸を摂取しましょう。

 葉酸はレバー、緑黄色野菜、果物に含まれています。忙しい人はどうしても不足しがちですね。

 葉酸:ホウレンソウなど緑黄色野菜や果物などに多く含まれ、脊髄が左右に分裂した二分脊椎などの神経管閉鎖障害の発症リスクを減らす効果が報告されている。このため、米疾病対策センター(CDC)が1992年に、妊娠可能な女性すべてに対し、1日当たり0・4ミリ・グラムの葉酸摂取を勧告するなど、欧米諸国では90年代から対策が進んでいる。

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2007年08月08日

脳の働きを円滑にする、ハンドマッサージを覚えよう

今すぐ試せる! 脳の働き、ハンドマッサージで円滑に

 脳を効率よく働かせるためには、ハンドマッサージが有効であることが最近の研究でわかった。手は「第二の脳」ともいわれ、もみほぐすことが脳の働きを円滑にするとみられている。調査・研究にあたった古賀良彦・杏林大学教授(精神神経科)に話を聞いた。

 脳科学の視点からの心の健康維持増進を目的に活動しているNPO法人「日本ブレインヘルス協会」の理事長も務める古賀教授。今年2、3月、製薬会社「ユースキン製薬」と共同で、脳内血液の酸化ヘモグロビン量(酸素量)を映し出す装置を使い、ハンドマッサージの有無により、脳の活動がどう変わるかを調べる実験を行った。酸素量が多ければ多いほど、脳は“酷使”され、オーバーヒート気味の状態となる。逆に少なければ余裕のある状態と判断される。

 実験では、20代から40代の女性18人それぞれに、(1)ハンドマッサージなし(2)ハンドマッサージだけ(3)ビタミン系クリームをつけて、ハンドマッサージする(4)ビタミンを配合しない基材だけのクリームを使ってハンドマッサージする−の4状態で、「偶数のあとに、数字の3が出てきたら左手でボタンを押す」という課題を与えた。

 そして、この間の酸化ヘモグロビン量を測定した結果、(1)の状態では、課題の開始直後から脳内血液の酸素量が増加。一方、(2)(3)(4)では、酸素量は少なく、脳が無理なく動いている状態を示し、さらにハンドクリームを塗ったほうが酸素量は少ないという傾向が表れた。「ハンドマッサージを受けることにより、脳に負担をかけずに同じ課題をクリアできることが実証された」と古賀教授は話す。

 実験の対象となった脳の部分は、短期記憶をつかさどる「ワーキングメモリー」という箇所だ。主婦が掃除機をかけながら、夕食の献立を考えつつ、空模様を見て洗濯物の取り入れ時間などを決められるのは、さまざまな情報を一時的に記憶し判断する、この脳機能が働いているからだといわれている。

 ところが、忙しすぎたり考えることが多すぎると、脳がオーバーワーク状態となり、ストレスを感じたり、イライラしたりして、若い人でもワーキングメモリーが正常に働かなくなる。また、神経科の臨床領域では、ワーキングメモリーが正常に働かず、物忘れやうっかりミスが増えることは、高齢者の場合、「軽度認知症」の初期症状も疑われる。

 ではなぜ、ハンドマッサージをすると、「ワーキングメモリー」がスムーズに機能するのだろうか。古賀教授は「手は『第二の脳』ともいわれ、手を上手に扱うのは脳を大切に扱うのと同じ。それほど、手と脳の関係は深く、手に刺激を与えることで脳のバランスがよくなり、低燃費でもよく考える“エコ脳”になったと考えられる」と説明する。複数の用事を段取りよくこなすには、ワーキングメモリーに余力がある状態が望ましく、メモリーが疲れていると、次の行動や決断を要領よく進めることができない。

 ハンドマッサージは、アロマや整体などのマッサージ店や、エステティックサロン、ネールサロンなどで受けられるが、足裏や背中と異なり、自分でも簡単にできる。全国34カ所でネールサロンを運営しているベレックス(東京)のネイリストで、ハンドマッサージに詳しい能登朝子さんによると、「セルフマッサージ」の仕方は次の通りだ。

(1)手をキレイに洗った後、ハンドクリームを塗る
(2)指の側面を親指と人さし指で押しながら、指先に向かってマッサージする(特に指先は念入りに)
(3)親指と人さし指の間を押す
(4)手のひらの親指の付け根をグーでぐりぐりと押す
(5)手の甲を手首に近づけるようにしてストレッチする−など。

 能登さんは「クリームを塗ることで、手表面のすべりがよくなります。自分の好きな香りや肌にあったクリームで、マッサージの習慣をつけるといいですね」とアドバイスしている。



 (2)と(3)は昔からやってましたね。確か10代の頃に何かで読んだことがあったので。その時は「記憶力増強法」でしたが、まさか本当に効果があるとは。

 手と脳は密接に関わっているといわれています。指を刺激することで交感神経の動きを活発にすることもできますので、マッサージを日常に取り入れられるといいかもしれません。

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2007年08月06日

プロ棋士の脳がどのようになっているのかを解明するプロジェクト

「プロ棋士の脳」解明…理研など研究開始

 将棋のプロが「次の一手」を考える時、脳はどのように働いているのか――。理化学研究所と富士通は3日、脳機能の謎に迫る共同研究プロジェクトを始めると発表した。

 日本将棋連盟の米長邦雄会長は「タイトル保持者も研究に参加させたい」と語り、研究に全面的に協力する。

 共同研究は2年間で、アマチュアとプロの棋士が約20人ずつ参加。駒の配置の記憶、詰め将棋、対局図の形勢判断など、約100問の問題を解かせながら、磁気共鳴画像(MRI)装置を使って脳の活動している場所を探ったり、脳波計で測定を行ったりする。

 直感的に最善の手を選ぶプロ棋士と、アマチュアの脳の働きの違いや、将棋が強くなる過程で起きる脳の変化などを調べるという。

 脳が、目で見た瞬間に理解する直感や、突然アイデアが浮かぶひらめきなどを生み出す仕組みには、小脳が重要な働きをしているとの仮説があるが、小脳は本人が意識しない間に情報処理を行うため、科学的検証が難しかった。



 実際、プロとアマで違いって出るんですかね。経験の差のような気もしますが。

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2007年07月27日

脳脊髄液減少症の診断基準などを厚生労働省がまとめる。

脳脊髄液減少症、診断基準など策定へ…厚労省

 交通事故やスポーツでのけがなどをきっかけに、頭痛やめまいなどの症状を引き起こす「脳脊髄液減少症」の診断基準などを策定するため、厚生労働省は、日本脳神経外科学会など7学会で構成する研究班を発足させた。

 診断基準などを巡り意見が割れていた、この病気の本格的な研究が、国の支援で始まることで早期の治療法確立などが期待される。研究班長の嘉山孝正・山形大医学部長が19日記者会見し、明らかにした。

 脳脊髄液減少症は、交通事故などの衝撃により、脳を保護している硬膜が破れ、脳や脊髄の周囲を循環している脳脊髄液が漏れることによって発症するとされる。患者団体のNPO法人「脳脊髄液減少症患者・家族支援協会」によると、国内には20万〜30万人の患者が潜在的にいるという。

 しかし、これまで統一的な診断基準がなく、症状を訴えても、適切な治療が受けられないまま、苦しんでいる患者も少なくない。このため46都道府県議会が研究推進を求める意見書を採択している。

 研究班には、整形外科や神経外傷などの学会代表のほか、画像診断や統計学の専門家らも加わる。研究は9月からスタートし、3年間で、発症の原因調査、診断基準の策定のほか、有効な治療法を探り、治療指針もまとめる。



 外から見て分からない、しかも馴染みの薄い疾患ですので、世間一般の方の理解も必要です。治療方針や診断基準は固まりつつありますので、臨床的にも精神的にも苦しみから解放される人は多くなるのではないでしょうか。

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2007年07月26日

多発性硬化症の視神経脊髄型にインターフェロンを用いて悪化

インターフェロンベータ投薬後、多発性硬化症の7人悪化

 手足が不自由になるなどの症状が現れる神経難病「多発性硬化症」に対し、進行を抑える治療薬として唯一認可されているインターフェロンベータの注射後、急激に悪化した例が相次いでいることがわかり、厚生労働省研究班(主任研究者=吉良潤一・九州大神経内科教授)は緊急の全国実態調査に乗り出した。

 多発性硬化症は、中枢神経が侵される原因不明の難病で、手足のまひなど運動、認知障害が起きる。国内の患者数は約1万人と推定され、治療薬インターフェロンベータは、2000年に発売され、現在2種類ある。

 日本人患者の約4分の1には、失明などに至る「視神経脊髄型」と呼ばれる障害が現れる。このタイプでは、薬が効かなかったり、悪化したりしたとの報告が数年前からあった。

 このため、厚労省研究班の医師が東大など9病院の患者を調べたところ、治療開始後、手足のまひや視力障害が起き、歩けなくなるなど急激に悪化した患者が7人いることがわかった。うち4人は後遺症で車いす生活になった。

 薬と症状悪化との因果関係は不明だが、多くは視神経脊髄型の患者で、薬剤メーカー2社は6月下旬、こうした患者への慎重投与を呼びかける医療機関向けの通知を出した。

 同研究班は、全国の約2000人の患者を対象に薬の使用状況、再発の頻度や悪化の程度などを調べ、今年度内に結果をまとめる。

 吉良教授は「視神経脊髄型でも半数以上の患者ではインターフェロンベータ治療が有効とされており、どんな場合に無効例や悪化例があるか詳しく調べたい」と話している。



 視神経脊髄型の全てが悪化するというわけではないらしいので、兼ね合い次第ですかね。インターフェロンによって良くなる患者さんも確実にいるわけですから。医師と患者の信頼関係が大事だと思います。

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2007年07月16日

嗅覚障害はアルツハイマーの初期症状なのです。

チョコとレモンが嗅ぎ分けられなければアルツハイマーのリスク

 チョコレートとレモンやせっけんのにおいをかぎ分けることが難しい高齢者は、アルツハイマー病にかかるリスクが高まっている可能性がある。

 医学誌アーカイブズ・オブ・ゼネラル・サイカイアトリーの7月号に掲載された論文によると、においを嗅ぎ分けるテストで標準以下のスコアを取った人は、軽い認知障害を患う確率が高い。論文の筆者のラッシュ・ユニバーシティ・センター(シカゴ)の研究員ロバート・ウィルソン氏によると、思考や学習、記憶能力に問題が出る。

 認知障害はアルツハイマーの前症状であるとの認識が高まっている。脳の中でにおいを処理する部分が、明確な症状が表れる前から何らかの兆候を示していると考えられる。嗅覚はパーキンソン病など他の神経疾患でも何らかの役割を演じているとみられている。

 ウィルソン氏は論文で「認知障害がまだ表れていない高齢者におけるにおいの識別困難は、その後の軽い認知障害の先触れとなる」として、「嗅覚障害はアルツハイマー病の初期症状であり、嗅覚テストは同疾患の早期診断に役立つ可能性がある」と書いている。



 脳の12対ある神経の最初が、嗅神経です。Tの「嗅神経」、Uの「視神経」だけが、脳幹から出ていない神経です(V〜]Uはそれぞれ中脳、橋、延髄から出ています)

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2007年07月05日

BSEやクロイツフェルト・ヤコブ病の異常プリオンを激減させる物質を合成

BSE・ヤコブ病 治療に道

 脳神経が破壊されるウシのBSE(牛海綿状脳症)や人間が感染するクロイツフェルト・ヤコブ病などの「プリオン病」の進行を抑制する物質を、岐阜大学人獣感染防御研究センターの桑田一夫教授らの研究グループが突き止めた。

 動物実験などで、この物質が脳内に蓄積する異常プリオンたんぱく質を激減させることを確認、治療法につながる成果として注目されそう。研究成果は、米国科学アカデミー紀要(電子版)に掲載される。

 プリオン病は、脳内にもともと存在する正常プリオンが変化して、異常プリオンとなり、これが蓄積して発症する。

 プリオンは、230〜253個のアミノ酸で構成されるが、桑田教授らは、異常プリオンでは、159番目のアミノ酸(アスパラギン)と196番目のアミノ酸(グルタミン酸)との間の距離が、正常プリオンの約3倍に広がっていることに着目した。

 コンピューター上で、32万種類の化合物の中から、距離の広がりを食い止める可能性を持つ44種類の化合物を抽出。その中から、アスパラギンとグルタミン酸との距離が広がらないよう、つなぎ留める働きのある鎖状の化合物「GN8」を作り出した。

 実験では、異常プリオンを持続的に発現するマウスの培養神経細胞に、この「GN8」を投与したところ、異常プリオンを半分に減らすことができた。また、プリオン病を発症させたマウスに、GN8を投与したところ、食塩水だけを投与した場合と比べて、生存期間が長くなった。

 研究グループは、異常プリオンをより効果的に減らすことができるようにGN8を改良し、治験などを行いたいとしている。



 治療不可能といわれていたクロイツフェルトヤコブ病にとうとう画期的な治療法が。しかも偶然見つけた物質ではなく、異常プリオンを分析し、その結果に着目して精製した化合物によるもの。まさに科学の力ですね。

参考:GN8

 岐阜大の頭文字「G」と共同研究者である長崎大の頭文字「N」をとってつけた化合物の名称で、自然界には存在しない物質。炭素、窒素、水素、酸素からなる有機化合物で、岐阜大学が独自の論理的創薬方法で作り上げた。

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2007年07月03日

脳梗塞による脳神経細胞の壊死を防ぐタンパク質「プロサイモシンα」

タンパク質注射で脳梗塞治療 長崎大・植田教授ら発見 細胞壊死広がりを抑制

 細胞中に存在するタンパク質の一種を静脈に注射することで脳梗塞による脳神経細胞の壊死の広がりを抑制できることを植田弘師・長崎大大学院医歯薬学総合研究科教授(分子薬理学)の研究グループがマウスを使った実験で突き止めた。英国の科学専門誌「セル・デス・アンド・ディファレンティエーション」の電子版で29日、発表する。

 研究グループは、脳神経細胞の壊死を防ぐ性質を持つタンパク質「プロサイモシンα」を発見。マウスの脳の血管をつまらせて人工的に脳梗塞の状態をつくり、1時間半後と4時間後の2回、プロサイモシンαを静脈注射で投与した。

 その結果、脳神経細胞の壊死の広がりが抑えられ、いずれも運動障害や学習障害をほぼ完全に防ぐことができたという。

 脳卒中による死因の多くを占める脳梗塞は、血管が詰まって脳神経細胞が次々に壊死していくため、救命できても失語症や手足のまひなどの後遺症を引き起こす。発症後3時間以内に血栓を溶かす薬剤の投与が効果的な治療法とされているが、脳出血を伴う危険性が指摘されていた。

 植田教授は「まだ動物実験段階だが、体内にあるタンパク質なので副作用は少ないとみられ、より安全な治療薬になるだろう」と話している。



 凄いタンパク質の登場です。どういう原理で壊死を防ぐんでしょうか。梗塞を少しずつ破壊する機能でも持ってるんでしょうかね。臨床的に用いられれば、後遺症もなく社会復帰でいる人が多くなりそうです。まさに魔法のタンパク質か。

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片頭痛治療に有効な新薬「MK-0974」で痛みをなくそう。

新薬治験で片頭痛治療に有望な結果

 現在、臨床試験の第III相試験(標準薬との比較)の段階に入っている新しい薬剤MK-0974について、第II相試験(投与最適量の検討)で片頭痛治療への有望性が示されたことが、シカゴで開催された米国頭痛学会(AHS)年次集会で発表された。

 米国では推定2,800万人が片頭痛に悩んでおり、一般的な鎮痛薬やバイオフィードバック療法のほか、トリプタンという脳内の炎症を抑える薬剤が使用されているが、どの治療も効かない患者もいる。また、トリプタン系薬剤には血管を収縮させる作用があるため、心疾患のある患者は使用することができない

 MK-0974はトリプタン系薬剤とは異なり、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)受容体拮抗薬として知られる新しいクラスの薬剤で、痛みの信号を伝える脳の化学物質を遮断する作用をもつ

 トリプタン系薬剤にみられるような血管収縮作用はみられず、そのほかの副作用も少ないようだという。「胸部圧迫感や胸部痛、のどの締め付け感、全身のぴりぴり感といった、トリプタン系薬剤に典型的な副作用がみられなかった」とRapoport氏は述べている。

 専門家らは、この新薬に大きな期待を寄せているものの、最終的な結論はまだ出ていないとして、現段階で過剰な期待は禁物であるとの慎重な姿勢をみせている。



 日本でも頭痛に悩む人は多く、しかも原因が分からずどうしていいのか分からない人も多いと思います。

 とりあえず市販の薬で対処できるという方もおられるでしょうが、それでも効かないという人は病院で一度診察を受けたほうがいいかもしれません。「原因不明」でも薬によって抑えることはできますから。

 また、最近広がりつつあるのが「頭痛外来」です。頭痛を専門とした外来ですので、一般の内科よりは頭痛の原因を突き止めることができると思います。下記の専門医のリンクから参照して下さい。

参考:日本頭痛学会専門医

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2007年06月29日

パーキンソン病の遺伝子治療、1年たっても効果が持続していることが判明

パーキンソン病、遺伝子治療で効果…米チーム発表

 体のふるえなどが起きるパーキンソン病患者の脳内で不足する物質を、遺伝子治療によって増やし、症状を改善することに、米コーネル大などの研究チームが成功した。

 臨床試験の初期段階で、対象の患者は12人だけだが、治療から1年たっても効果は持続している。詳細は英医学誌ランセットに発表した。

 研究チームは、神経の興奮を抑えるGABAという物質が、患者の脳内の視床下核という部分で不足することに着目。GABAの生成を促す酵素「GAD」の遺伝子を特殊なウイルスに組み込み、視床下核に入れた。注入は、半身の左右どちらかをつかさどる部分だけに行った。

 その結果、注入部位に対応する半身で、症状が12人とも緩和。パーキンソン病の重症度を表す点数が、注入前に比べて1年後には平均27%も下がった。ウイルスが細胞に感染し、GADを作り出しているらしく、副作用は見られない



 まだ出来たばかりの治療法なので、長期的に結果を見続けなければいけないでしょうが、1年たっても副作用は出ず効果を挙げているということです。パーキンソン病に対するスタンダードな治療になる日も近いか。

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2007年06月26日

男子学生の学力向上には、音楽とチョコレートの2つが有効である。

男子の学力向上には「音楽」と「チョコ」=豪調査

 男子学生の学力向上には、「音楽」と「チョコレート」が有効であることが分かった。豪シドニー大学の研究チームが、シドニー北部の男子高校で行った調査結果を24日付のサン・ヘラルド紙に発表した。

 それによると、学生は勉強への興味を持続するために欲しいものとして、授業中のBGMのほか、無料のチョコレートなどを挙げている。

 そのほか、熱意ある教師や筆記時間の短縮、快適なひじ掛けいすなどが、学校や勉強への集中力持続に役立つとしている。

 オーストラリアではここ数年、男子生徒の学業不振が大きな問題となっており、政府は教育予算の増額など問題解決に取り組んでいる。



 チョコレートか。確かにチョコレートがあると勉強もはかどるかもしれません。BGMは、難しいでしょう。爆音の中勉強する人もいれば、無音でないとイライラする人がいますから。しかし音楽は有効だと思います。リラックスというか、右脳と左脳を活性化させる媒体として。私もジャズを小さい音で流しているほうがはかどりますね。

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受動喫煙で認知症のリスクが3割高まる。

受動喫煙で認知症リスク増=30年以上、3割アップ−米大学が初調査

 他人のたばこの煙に長年さらされると、認知症のリスクが高まることが、米カリフォルニア大バークレー校のタデウス・ヘイト氏らの調査研究で分かった。受動喫煙と認知症に関する調査は初めてとみられ、先月開かれた米国神経学会で発表された。

 この研究は、認知症でない65歳以上の男女約3600人を対象に、喫煙や心血管疾患の有無などを調査。心血管疾患のない非喫煙者985人(うち受動喫煙者495人)を6年間追跡し、認知症の発症率を調べた。

 この結果、30年以上受動喫煙しているグループは、受動喫煙していないグループと比べ、認知症発症のリスクが約3割高かった。

 脳に血液を供給する頚動脈に異常がある場合、この傾向がより顕著であることも分かった。30年以上受動喫煙していて頚動脈の異常がある人は、受動喫煙も異常もない人の2.4倍のリスクだった。



 ろくなことがありませんな。被害者となるのは一緒に暮らしている伴侶や、ヘビースモーカーの集う職場などでしょう。自分が癌になるのならまだしも、他人の、しかも脳に障害を与えるなんて、ねぇ。もう少し思いやりの心をもてないものでしょうか。吸うなら受動喫煙が起こらない場所で。

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