2006年07月06日

修正大血管転位症の女性がドイツで心臓移植を望んでいる

心臓移植で渡独、募金呼び掛け=16歳女性の家族ら−福岡

 先天性の心疾患「修正大血管転位」で在宅療養を続ける福岡市早良区の江田果瑠奈さん(16)がドイツで心臓移植手術を受けるため、家族や支援団体が6日、福岡県庁で記者会見し、募金を呼び掛けた。渡航や手術、滞在治療などで5000万円を目標にしている。

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 修正大血管転位症とは、右心室と左心室が入れ替わって、血液の流れが右心房→左心室→肺動脈→肺静脈→左心房→右心室→大動脈となっている先天性心疾患です。左右心室は入れ替わっていますが、体から還ってきた静脈血が肺へ送られ、肺から還ってきた動脈血が全身に送られるので血液の流れは修正されています。心室中隔欠損、肺動脈狭窄や不整脈などを合併することが多く、症例によって重症度に差があります。

 正常…右心房→右心室→肺動脈→肺静脈→左心房→左心室
 異常…右心房→左心室→肺動脈→肺静脈→左心房→右心室

 でも修正大血管転位症になっても静脈血を肺に送れるから問題ないんじゃないの?と思われるかもしれません。確かに血液の流れとしてはある意味正常な流れとなっています(修正大血管転位症の「修正」とはここから来ているものと思われます)

 ところが。右心室と左心室には構造上の違いがあるんですよね。左心室の入り口の弁は僧帽弁という「2枚の弁」からなり、右心室の入り口の弁は三尖弁という「3枚の弁」でできています。三尖弁はつくりも華奢にできているので体の血圧に対抗しにくいため、修正大血管転位症では三尖弁逆流を来たしやすいのです。

 そのために修正大血管転位症は重症になると静脈血、つまり酸素の少ない血液が全身を回ることになってしまうため、チアノーゼを呈したりします。ですので、今回のように根治治療として「心臓移植」が挙げられているわけです。
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2006年06月30日

脳死による臓器移植47例目。心臓膵臓腎臓を移植

47例目の脳死移植終了=3病院で心臓など

 臓器移植法に基づく国内47例目の脳死移植は29日、提供された臓器を患者に移植する手術が3カ所の病院で行われ、同日夜までにすべて終了した。

 心臓は埼玉医科大で拡張型心筋症の10代女性に、膵臓と腎臓は九州大で1型糖尿病の30代女性に、もう1つの腎臓は東京女子医大で慢性腎不全の60代女性にそれぞれ移植された。 

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 約一ヶ月の間に2回、脳死移植が行われたことになります。頻度が上がってきているのは喜ばしいことですが、まだまだ絶対数が足りない。医療者側が努力して解決できる問題ではなく、国民の意識の問題です。ドナーとなることに同意するにしろ拒否するにしろ、それについて考えてみることが重要だと思います。

関連:救える命が救えない。臓器移植改正法案がまたも審議延長
  45例目の脳死臓器移植。
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2006年06月27日

ドナーになったから金を寄越せとパキスタン人in京都大学

京大病院で、パキスタン人 生体肝移植で「臓器売買」ほのめかす

 京大病院でおととし、パキスタン人の患者に行われた生体肝移植手術をめぐって、肝臓提供者として来日したパキスタン人の男が、「ドナーになれば金をもらえることになっていた」と、臓器売買をほのめかしていることがわかりました。

 おととし11月、京大病院でパキスタン人の男性患者(54)が生体肝移植を受ける際、いとこを名乗る別のパキスタン人の男が臓器提供者=ドナーとして来日しました。しかし、この男は手術前に費用の3万ドル、およそ330万円を盗んだとして先月、逮捕されました。

 男はその後、警察の調べに「患者の男性と血縁関係はなく、ドナーになればお金をもらえることになっていた」と臓器売買をにおわす供述をしたということです。

 警察は、窃盗について男を処分保留とした上で、不法滞在で大阪入国管理局に引き渡しました。

 京大病院では外国人患者の臓器移植が増えていて、血縁関係の範囲など倫理基準を強化することを決めました。

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 凄いパキスタン人もいたもんだ。異常なことである、とは思いますが、これが諸外国の現状なのかもしれません。そして日本人は諸外国での「現状」に紛れ込み、臓器移植を行う…。

関連:中国の臓器移植件数が85000件を超え、第二の臓器移植大国に
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2006年06月25日

FAPの肝臓を移植した重症患者が予想よりも早くFAPを発症

ドミノ移植後に早期発症も 難病FAPの肝臓

前知識
ドミノ肝移植】肝移植を受けたFAP患者の元の肝臓を、さらに別の肝臓病患者に移植する治療法。海外では1995年にポルトガルで、国内では99年に京都大で初めて実施した。今年5月末までに16カ国で517件、日本では信大、京大など7施設で28件実施。ポルトガルでは移植後3年目でアミロイド沈着、英国とドイツでは移植後6―8年目の患者でFAP発症が報告されている。

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 難病の家族性アミロイドポリニューロパチー(FAP)の患者から取り出した肝臓を、別の重い肝臓病患者に玉突き式に移植する「ドミノ肝移植」で、FAP肝臓を移植された患者が従来の予想より早くFAPを発症する恐れのあることが、信大病院(松本市)脳神経内科の武井洋一講師らの研究で分かった。研究班は23日に同市で開いた日本肝移植研究会で報告。近く米国の医学専門誌に論文を発表する。

 ドミノ肝移植後のFAP進行に関する報告は国内で初めて。脳死肝移植が進まない中、移植臓器不足を補おうと始まった方法だが、発症までの期間が短いとすれば、既に移植を受けた患者の発症を遅らせる対策や、より慎重な事前審査とインフォームドコンセント(十分な説明と同意)が必要になる。ドミノ肝移植のあり方があらためて問われそうだ。

 武井講師らは、信大でドミノ肝移植を受けた7人のうち、生存する6人について、FAP特有の症状の末梢神経障害などの有無を確認。さらに、承諾を得た5人から胃と十二指腸の粘膜を採取し、肝臓がつくる異常なアミロイド沈着の有無を調べた。その結果、FAPの発症はなかったが、アミロイド沈着が2人に見つかった。2人とも移植を受けてから3年11カ月だった。

 FAPは、異常なアミロイドが内臓や神経に沈着して機能障害を起こし、やがて死に至る病気。肝臓のほかの機能は正常で、別の肝臓病患者に移植しても発症まで20年以上かかるとの見方もあったことから、ドミノ肝移植は末期患者への有効な治療とされてきた

 ただ、治療法としての歴史が浅く、移植後の発症についてはデータがほとんどないため、短期間での発症を危ぶむ声もあった。

 同科の池田修一教授は「移植を受けた患者には、アミロイド沈着の進行を抑える薬を使うなど早期の対策が必要」と強調。武井講師は「早急に全国的な調査をする必要がある」と指摘している。

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 わざわざ病気の肝臓を用いても、移植をしなければ死んでしまうほどの重症な肝臓障害患者のために行われるドミノ移植の問題点です。しかし根底にある「脳死肝移植の絶対数の不足」という問題こそ、今後見直されなければいけない課題であると思います。
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2006年06月18日

和田心臓移植事件の和田氏、倫理面の重要性を指摘

優しい心で冷たいメスを 心臓移植の和田氏

 1968年に国内で初めて心臓移植手術を行い、手術の是非が論議を招いた札幌医大の和田寿郎名誉教授(84)が18日、手術を行った同大で学生らに講演、「手には冷たいメスを握ろうとも、優しい心を持ってほしい」などと訴えた。

 講演は大学祭の一環。実行委員会によると、和田氏が学生に講演することは珍しく、熱心な依頼で実現したという。

 和田氏は講演で、さまざまな問題が指摘されている現在の医療現場について「心の勉強が足りていない」と倫理面の重要性を指摘。「良い医者になるには良い人間でなくてはならない」などと強調した。

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 お前が言うなって感じですが、和田寿郎教授の弁でした。

 和田教授といえば、言わずと知れた心臓移植事件です。要約すると、別に心臓移植する必要の無い患者に、脳死かどうかも分かっていないドナーから取り出した心臓を移植した挙句、その患者をも死なせてしまったという悲惨な事件。このせいで日本の心臓移植がえらく遅れてしまっただけでなく、世間一般に、脳死移植そのものに対するネガティブなイメージを持たせました。全くもって迷惑な話です。

 実力のある方だったようですが、功名心が心臓移植に駆り立てたのだとしたら、それまでの功績など吹き飛んでしまうぐらいダメな医者です。良い医者は自分より患者のことを考えてナンボだと思います。

参考:和田心臓移植事件
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2006年06月15日

救える命が救えない。臓器移植改正法案がまたも審議延長

脳死移植拡大目指す改正案2案、継続審議が事実上確定

 与党の有志議員が今年3月、国会に提出した臓器移植法の改正案2案の継続審議が事実上確定した

 医療制度改革など重要法案を抱えた衆院厚生労働委員会での審議日程が組めなかったためで、脳死移植の拡大を目指す改正案2案の審議は秋の臨時国会に持ち越されることになった。

 これを受けて、14日、都内で会見した臓器移植患者団体連絡会の代表幹事の大久保道方さんは「こうしている間にも多くの患者がなくなっている。人命がかかった法案であり、1日も早く審議してほしい」と訴えた。

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 おいおい、去年の夏も審議されなかったろう。今回も議論する時間と場所すら与えられなかったとは。こうやってずるずると先延ばしにしていくつもりでしょうか

 この調子でいくとなーんにも変わりませんね。話し合うこともなく。日本の風土の特性上、臓器移植が広がるとは思えません。一番現実的な予想としては、金で臓器を買っている現状に怒りを覚えたアメリカ合衆国が日本にクレームをつけ、政治家が慌てて移植改正法案を通す、といったところでしょうか。これも無理がありますが・・・。

 やはり国民意識が変わるしかないですね。それも早急に。こうしている間にも救える命が消えているのですから。

関連:家族の意思で移植できる法案と、提供年齢を下げる法案
   法整備が進んでいないため、外国人の臓器を高値で買い漁る日本人
posted by さじ at 01:22 | Comment(0) | TrackBack(0) | 移植

2006年06月11日

中国の臓器移植件数が85000件を超え、第二の臓器移植大国に

臓器移植8万5000件に=第2の大国「世界先進水準」−中国

 中国の医学団体、中華医学会臓器移植学会の陳実主任委員(教授)は、同国でこれまでに8万5000件以上の臓器移植が実施され、2005年は1万2000件以上と最高記録を更新したことを明らかにした。10日の新華社電が伝えた。

 陳教授は「わが国は米国に次ぐ第2の臓器移植大国。海外で行っているあらゆる移植手術が国内でも実施でき、世界先進水準にある」と強調した。

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 法整備は大丈夫、だとは思いますが、なんとなく裏の社会を感じずにはいられません。しかし数をこなせる分、技術が向上していることは確かでしょう。アメリカだって昔は失敗を重ねて成功を手中に収めてきたんです。

 ますます日本人は、海外に出て臓器を「買い」に行くのでしょうか。何故自国でまかなおうとしないのでしょうか。

関連:法整備が進んでいないため、外国人の臓器を高値で買い漁る日本人
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2006年05月26日

肺移植に失敗。肺の癒着が強く出血が止まらず

脳死肺移植の女性意識不明 岡山大病院

 金沢大病院で脳死と判定された50代男性から提供された両肺の移植を受けた岡山大病院の40代の女性患者が、出血が止まらず意識不明となったと、岡山大病院が26日、発表した。

 女性は、アイゼンメンジャー症候群。病院によると、女性への手術は同日午前6時に開始したが、肺と周囲の組織の癒着が強く、出血が止まらなくなった。移植した肺もほとんど機能していない。
 手術は午後5時20分ごろ終了、女性は集中治療室(ICU)で治療を受け、人工肺をつけている。

 脳死移植は国内45例目。心臓と肝臓は東京大病院、膵臓と片方の腎臓は神戸大病院、もう片方の腎臓は金沢医科大病院で、それぞれ移植手術を実施した。

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 これの続報です。不運にも肺移植は失敗。非常に残念です。アイゼンメンゲル症候群は、肺移植しか手立てはないんですよね。手塚治虫の漫画「ブラックジャック」で、母親と息子の肺を繋げたシーンを覚えておりますでしょうか?あれがアイゼンメンゲル症候群です。

 しかし肺の臓器移植は相次いで失敗していますね。ですが、失敗から学び取って成功を導くのが正しいと思いますので、めげずに頑張っていただきたい。

関連:京大にて肺移植を行った患者が相次いで死亡したため、今後の移植を自粛

 心臓の中隔に欠損があると動脈血の一部が欠損孔を通って流れてしまいます(左→右短絡)。しかし欠損孔が大きくなると短絡を流れる血流量が増し、肺動脈圧が上昇します。すると右心系の圧力の上昇が起こり、逆短絡である右→左短絡が生じ、血液の流れが逆になり、静脈血が左心系や大動脈に流れ、皮膚が紫色になるチアノーゼが現れます。このような状態をアイゼンメンゲル症候群といい、先天性心臓疾患の約8%にみられます。呼吸困難や動悸があり、気管支炎や肺炎を繰り返し進行性に悪化します。

引用:アイゼンメンゲル症候群
posted by さじ at 21:31 | Comment(0) | TrackBack(0) | 移植

2006年05月25日

45例目の脳死臓器移植。

45例目の脳死臓器移植へ 50代男性から

 日本臓器移植ネットワークは25日、金沢大病院にくも膜下出血のため入院していた50代男性が、臓器移植法に基づく国内46例目の脳死と判定され、45例目の脳死臓器移植が行われると発表した。

 心臓移植と肝臓移植は東京大病院で、肺移植は岡山大病院で、膵臓・腎臓同時移植は神戸大病院で、もう一方の腎臓移植は金沢医科大病院で、小腸移植は東北大病院で実施される予定。

 石川県からの脳死臓器提供と、東京大での心臓、神戸大での膵腎、東北大での小腸の移植は初めて。

 男性は意思表示カードで、法的脳死判定に従うことを示す「1」には丸印をつけず、同じ欄の臓器にすべて丸印を記入していた。移植ネットは「以前なら記載不備で提供が見送られたケースだが、運用が見直され問題はない」としている。

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 前回の脳死移植は3月29日でした。およそ2ヶ月ぶりとなります。果たしてこの数字が大きいのか少ないのか。

 もしこの男性が「カード」を所持していなかったら、これほどまでに大規模な移植は行われませんでした。すなわち、移植で助かる命が助からなかった。そういうことを考えつつ、我々は「意思表明」をしなければなりません。

関連:脳死移植44例目。心臓肺肝臓膵臓腎臓を移植

   法整備が進んでいないため、外国人の臓器を高値で買い漁る日本人
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2006年05月18日

全腸管壁内神経細胞未熟症で五臓器移植を受けた彩花ちゃん1歳、永眠。

ご支援・ご協力してくださった皆様へ

 アメリカ、マイアミ大学・ジャクソン記念病院で多内臓移植(五臓器移植)を受け、療養中だった茨城県・常総市の神達彩花ちゃん(1)は、5月14日深夜に体調が急変し、ICU(集中治療室)で治療が続けておりましたが、5月16日13時13分(日本時間5月17日午前2時13分)に両親の腕の中で天使になりました。

 今後の詳細につきましては、決定次第お知らせいたします。

 本当に多くの方にご支援、ご協力を賜り厚く御礼すると共に
 彩花ちゃんのご冥福をお祈りいたします。

「あやかちゃんを救う会」
スタッフ一同

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 ご冥福をお祈り申し上げます。

 ヒルシュスプルング病は、先天的に腸の神経叢がないため、蠕動によって便を移動することができない病気です。彩花ちゃんは、「ヒルシュスプルング病類縁疾患」の「全腸管壁内神経細胞未熟症」という難病でした。

 日本でも彩花ちゃんのような難病を救うための臓器移植法整備が必要だと思います。ドナーカードを持つだけでも大きく変わってゆきます。1人1人の心の問題です

 また何もせず、ただ彩花ちゃんの死を悔やむだけですか?

関連:法整備が進んでいないため、外国人の臓器を高値で買い漁る日本人
   家族の意思で移植できる法案と、提供年齢を下げる法案

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2006年05月15日

肝硬変になった教師、教え子らの支援で肝移植に成功

肝臓移植:渡米中の「伝ちゃん先生」手術 移植成功、経過順調−−救う会発表

 B型ウイルス性肝硬変のため移植手術が必要とされた県立掛川西高校の太田伝貴教諭(39)を支援する「伝ちゃん先生を救う会」は13日、渡米中の太田教諭が同日未明から、フロリダ大学医学部外科病院で手術を受けたと発表した。経過は順調という。

 「救う会」によると、手術は約3時間かかったが肝臓移植は成功。太田教諭は経過観察のため集中治療室に移された。

 太田教諭は「1年後の生存率50%。早急な肝臓移植が必要」と昨年夏、診断された。国内での移植が困難なため教え子らが支援組織を結成。募金も目標額の6300万円を超えたため先月、妻の理重子さんと渡米。移植待機リストに掲載されドナーが現れるのを待っていた。

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 おめでとうございます。日本にいても死を待つだけ、ですからね。教え子らに恵まれていたこともあるのでしょう。頑張ってまた教壇にたってください。

 しかし日本人は、赤の他人には優しくないようで。本来、今回のケースにしても、日本で肝臓移植するのが当たり前なのですが、当たり前になっているのは渡米移植のほうという奇想天外な現状。そろそろ見つめてみませんか?

関連:伝ちゃん先生を救う会HP

参考:法整備が進んでいないため、外国人の臓器を高値で買い漁る日本人
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2006年05月03日

法整備が進んでいないため、外国人の臓器を高値で買い漁る日本人

渡航移植:臓器求め海外へ522人 厚労省研究班最終報告

 厚生労働省研究班(主任研究者、小林英司・自治医科大教授)が実施した心臓、肝臓、腎臓の海外渡航移植に関する最終報告が21日まとまった。渡航移植患者は3月の中間報告より69人増えて522人に上った。97年の臓器移植法施行後もアジアへの渡航を中心に増加傾向にあり、研究班は「国内の脳死移植体制が不十分なため(患者は)多額の医療費と生命のリスクをかけて他国民からの臓器提供を求めて渡航する」と指摘、速やかな改善を求めている。

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京大にて肺移植を行った患者が相次いで死亡したため、今後の移植を自粛

京大、肺移植を自粛 女性患者が意識不明 原因究明へ

 京都大医学部付属病院(京都市左京区)は2日、3月21日に呼吸器外科(和田洋巳教授)で脳死肺移植を実施した患者が脳障害を起こし、1カ月以上にわたり意識不明の状態が続いている、と発表した。京大は再発防止の十分な体制が整うまで、生体移植を含め肺移植手術を自粛する方針を明らかにした。

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2006年04月17日

中国で世界2例目の顔面移植に成功

顔面移植手術、中国でも成功 世界2例目

 中国で熊に襲われて顔面の3分の2を損傷した男性(30)に、他人の顔面の一部を移植する手術が行われ、成功した。15日付の中国各紙が報じた。フランスで昨年、世界初となる顔面移植手術が実施されたが、今回の移植手術を行った病院は「より範囲が広く複雑な手術だった」と説明している。

 報道によると、男性は雲南省の山中で2年前に熊に襲われ、顔の右半分などを大きく損傷したほか、鼻と上唇を失った。

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2006年04月08日

臓器提供の意思表示を、携帯やパソコンで

臓器提供の意思、夏から携帯やパソコンでも手続き

 脳死や心停止になった際、臓器移植のための臓器提供を望むかどうかの意思の登録手続きが、今夏から、携帯電話やパソコンからもできるようになる。従来通り有効となるには意思表示カードなどの書面に署名が必要だが、ネットを使うことで幅広く希望者を集められるうえ、家族の要望を受けて検索し提供意思の確認を早くできるメリットもある。

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2006年04月05日

自身の細胞から膀胱組織を再生し移植に成功

ぼうこう組織再生し移植 米で7人の機能改善に成功

 本人の細胞を使ってぼうこう組織をつくり、それを7人の患者に移植し低下したぼうこうの機能を改善することに、米ウェークフォレスト大(ノースカロライナ州)などのチームが成功、4日付の英医学誌ランセット(電子版)に発表した。

 骨や軟骨をはじめ比較的単純な組織の再生はこれまでも行われているが、ぼうこうのような臓器を本人の細胞で修復できたのは初めて。

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2006年04月04日

幹細胞シートで心筋梗塞を治療する

幹細胞培養、壊死した心臓を再生…ラットの実験で成功

 様々な細胞に変化し得る幹細胞を皮下脂肪から採取してシート状に培養し、心筋梗塞(こうそく)で壊死(えし)した心臓表面に張り付けて治療する動物実験に、国立循環器病センターと東京女子医大の研究グループが成功した。

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2006年04月01日

家族の意思で移植できる法案と、提供年齢を下げる法案

臓器移植法、2改正案を国会提出…自公有志議員

 臓器提供者の不足で低迷する脳死臓器移植の拡大が改正の狙いだが、提供に本人の意思が必要かどうかで意見が割れ、法案は一本化できなかった。

 家族同意案は「脳死は人の死」を原則とし、患者の意思が不明でも、家族の同意で年齢にかかわらず臓器提供を可能とする。年齢緩和案は、移植に限り「脳死は人の死」とし、提供者の意思表示を必要とする現行法の考えを踏まえたうえで、提供の年齢制限を「15歳以上」から「12歳以上」に緩める。

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2006年03月29日

脳死移植44例目。心臓肺肝臓膵臓腎臓を移植

44例目の脳死移植終了=全国5病院で

 臓器移植法に基づく国内44例目の脳死移植は27日午前までに、全国5カ所の病院で5人の患者に提供臓器を移植する手術が行われ、すべて終了した。

 日本臓器移植ネットワークによると、心臓は国立循環器病センター(大阪府吹田市)で拡張型心筋症の20代女性に、は岡山大医学部・歯学部付属病院で原発性肺高血圧症の20代女性に、肝臓は名古屋大医学部付属病院で肝硬変の30代女性に、膵臓(すいぞう)と腎臓は大阪大医学部付属病院で1型糖尿病の50代男性に、もう片方の腎臓は富山県立中央病院で慢性腎不全の40代女性に、それぞれ移植された。 

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2006年03月21日

43例目の脳死判定 急性硬膜下血腫で

43例目の脳死判定、帝京大病院で

 帝京大学医学部付属病院(東京都板橋区)に、急性硬膜下血腫(けっしゅ)で入院していた30歳代男性が20日、脳死と判定された。臓器移植法に基づく脳死判定は43例目で、脳死下臓器移植が実施されれば42例目となる。

 心臓は国立循環器病センター(大阪府)で30歳代男性、肺は京都大で30歳代女性に、それぞれ移植される見通し。

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 43例目。各大学病院も、どんどん要領を得てきているのではないでしょうか。今回の場合30代と年齢も比較的若く、心臓も肺も移植できるようですね。成功の程を、祈っております。

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