2010年04月11日

骨髄の幹細胞を使って歯周病を治療しよう

◇幹細胞で歯茎再生→歯周病治療に成功
 
 骨髄から採取した幹細胞を使って歯周病を治療することに広島大の研究チームが成功した。広島市で開かれている日本再生医療学会で18日、発表した。

 歯周病は細菌感染によって歯とあごの骨をつなぐじん帯が損傷し、悪化すると骨が溶けてしまう。栗原英見教授らは、30〜65歳の軽症患者11人の腰骨から骨髄液を採取し、組織を再生できる間葉系幹細胞を選別

 3週間培養して増やし、ゼリー状のコラーゲンと混ぜて歯茎の中に注入したところ、6人でじん帯やあごの骨の再生が確認できた

 国内の歯周病患者は約3700万人。歯茎にフィルムを挿入して残ったじん帯を保護し、自力再生させる治療法があるが、悪化すると効果が低い。研究チームはあごの骨から骨髄を採取する方法も試みており、栗原教授は「さらに効果的な治療法にしたい」と話している。



 年をとるとどうしてもなってしまう歯周病。

 今のところ治療法として完璧なものはありませんが、これを使えば綺麗に治療することができそうです。

 今のところ骨髄液採取というなかなか身体に負担となるデメリットはありますが、採血や皮膚の細胞から作ることができれば、かなり有用か。
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2010年04月10日

GreeeN、ようやく全員が歯科医師国家試験に合格する

GReeeeN、全員歯科医!SOH合格

 4人組覆面ボーカルグループ、GReeeeNのSOH(29)が30日、国家試験に合格し歯科医師免許を取得したことを自身のブログで発表した。

 4人は福島県内の大学の歯学部で知り合い、学業と音楽活動と両立させてきたが、これで晴れて全員が歯科医師の道に進むことに。SOHは「あきらめないで頑張ってこれたのも、みんなのおかげです。歯科医師としても、GReeeeNとしても、より一層精進して参ります」と決意表明した。

 彼らは歯科医師の仕事に支障をきたすため、今後も顔を出しての活動はしないと公式HPで発表している。また、4月1日、歌っている彼らのシルエットを収録したニンテンドーDS用ソフトが発売される。



 ああ、でも活動はするんだ。

 まぁとりあえずおめでとうございます。今年は、というか歯科医師国家試験は合格率が低いですからね。しかし結構な年数かかりましたね
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2010年03月25日

歯周病は、過剰な免疫反応が原因かもしれない

加齢に伴い進行する歯周炎は、過剰な免疫反応が原因?

 加齢に伴って、歯周病の一つである歯周炎が増加する原因について、過剰な免疫反応が関係している可能性があるとわかってきた。花王は、長崎大学大学院医歯薬学総合研究科の原宜興教授との共同研究の結果を発表した。

 研究では21〜64歳の健康な女性115人を対象に、歯周ポケットの深さや出血の有無、プラーク量といった口腔診査のほか、唾液中の歯周病関連細菌の量、血液中の歯周病関連細菌の毒素に対する抗体の量を調べた。

 結果、加齢とともに歯周炎が進行している人の割合が増える傾向が認められたほか、歯周病関連細菌の量よりも、歯周病関連細菌に対する抗体の量のほうが歯周炎の進行の程度と関連が強く認められた。そのため、加齢による歯周炎の進行には、免疫反応の影響があることが示唆された。

 長崎大学の原教授は、「歯周病を予防するには、歯周炎が進行する歯周ポケットの深い部分にある抗原の原因となる細菌を除去することに加えて、免疫反応をコントロールすることが重要」と考察している。

 研究結果は、5月に盛岡で開催される第53回春季日本歯周病学会学術大会で発表する予定。



 歯周病は加齢にともなってなるものだとされていますが、その理由は単純な菌の作用ではなく、免疫系の反応が関与しているという研究。

 このことが分かれば、治療法も別のアプローチが出来るかもしれません。
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2009年12月19日

子供の虫歯本数がかなり減っている。

中1の虫歯、1.4本だけ=未処置割合も過去最低−学校保健統計

 中学1年の虫歯の平均本数が1.40本まで減ったことが、文部科学省の2009年度の学校保健統計調査速報で17日分かった。虫歯になったまま治療を終えていない未処置の子供の割合も、幼小中高の各段階で過去最低だった。

 調査では、幼稚園(5歳児のみ)と小中高校の7755校が4〜6月に行った計334万人の健康診断結果をまとめた。同省調査企画課は「家庭、学校の地道な歯磨き指導が効果を上げた」とみている。

 本数は抜いた歯、処置済みの歯を含めた永久歯の虫歯を、中1のみ集計。調査対象になった1984年度の4.75本から減少し続け、当初の3割を切った。

 幼小中高の未処置者はそれぞれ27.7、31.5、24.1、27.5%で、ピークだった65〜70年度の68.4〜91.7%より大幅に減った。治療済みの虫歯を持つ子供を合わせても46.5〜62.2%にとどまった。



 ほー。

 治療技術が向上してあまり痛くなくなったというのと、虫歯ケア用品が充実し始めたというのが大きいのかもしれませんね。

 歯は大切に、いきましょう。
posted by さじ at 07:02 | Comment(2) | TrackBack(0) | 歯科

2009年12月17日

忘年会で食べると歯に悪いモノ。

忘年会で歯が溶ける!ビールにレモンのから揚げは「最悪」

 「忘年会が続いた後に、歯が痛いことに気づく人が多い」と警鐘を鳴らすのは東京都中野区の日野浦歯科医院の日野浦光院長。長時間、飲み食いした後にそのまま放置すると、歯の表面のエナメル質から、カルシウムイオンなどのミネラル分が溶け出し、歯の表面が溶ける。これが進んでエナメル質の下の象牙質が透けてみえる症状を「酸蝕症」という。

 エナメル質はpH5.5以下の酸に弱いが、酢の物やレモンなどかんきつ類に加え、ビールやワイン、炭酸飲料がこれに当てはまる。ビールを飲みながら、レモンをたっぷり絞ったから揚げなど、よくある組み合わせも実は歯の健康にとっては最悪だという。

 歯のミネラル分が溶け出しても通常は、だ液の中に含まれるミネラルで補われるが、「長時間飲食して口の中が酸性の状態が続くと、だ液だけでは補えなくなってくる。就寝中はだ液が出にくくなるので、飲んで帰宅し、歯磨きをしないで寝てしまうのは本当によくない」と日野浦院長はいう。さらに、虫歯の原因菌も増殖し始める。食べ物の糖質をエサにして、酸を出すから歯は大ダメージを受けるのである。

 「エナメル質に穴が開いてしまうと、だ液でミネラル分を補ってもふさぐことはできません。虫歯が進行して神経に到達してからではもう遅い」(日野浦院長)

 予防法としては飲んだあとに水を飲んだり口をすすぐこと。さらに日野浦院長は、「歯のミネラル分を補う『CPP−ACP』という成分を配合したガムをかみながら帰宅することもおすすめです」と話す。

 簡単なことだが、こうしたひと手間があなたの歯を守る。歯痛で新年を迎えることがないように。

【忘年会で歯を守るポイント】

〔1〕だ液を確保しやすいように、忘年会の途中で、水やお茶などを飲むようにする。

〔2〕忘年会終了後、帰宅までの時間が長い場合は、1度口を水ですすぐ。

〔3〕帰宅途中には、CPP−ACP成分配合のガムなどを噛んで、溶け出したミネラル分を補うとともにだ液の分泌を促す。

〔4〕酔っていてもきちんと歯磨きをする。

〔5〕歯磨き後に口中剤でブクブクと口をすすぎ、虫歯菌がはびこらないようにする。



 から揚げにレモン、そしてビール。

 たまらんですね。

 しかし歯に、それほどまでに悪いものだったとは。

 歯は一生モノですからね。大事にしないと。
posted by さじ at 08:42 | Comment(0) | TrackBack(0) | 歯科

2009年12月09日

歯科診療所の件数、初めての減少へ。

歯科診療所、初の減少―医療施設調査

 全国の歯科診療所の施設数が2007年から昨年にかけて、旧厚生省が統計法に基づく調査を始めた1953年以降で初めて減少したことが分かった。

 厚生労働省が11月26日に公表した「2008年医療施設(静態・動態)調査・病院報告の概況」によると、昨年10月現在の歯科診療所の数は6万7779施設で、前年同月から19施設減少した。

 この調査は、旧厚生省が1948年に開始。53年から統計法に基づく調査が行われているが、歯科診療所の施設数が減少に転じたのは今回が初めて。

 また、歯科以外の一般診療所の施設数は9万9083施設で、前年から449施設減少した



 とうとう減りましたね。

 まあコンビニより多い、とも言われているぐらいですから、多少減ったほうがお互いやりやすいのではないか、とも思いますが。

 今後は腕のよいところとか、良心的なところが生き残るようになるんでしょうねぇ。
posted by さじ at 03:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | 歯科

2009年11月08日

Greeeen解散か。歯科医との兼ね合いで。

GReeeeN解散裏付ける

 解散が明らかになった4人ヒップホップグループGReeeeNの来年の活動計画が白紙であることが5日、分かった。この日、同グループの所属事務所と所属レコード会社は、「このような事実はなく、大変困惑しております」と解散自体を否定した。しかし、一般的にレコード会社は、来年の予算や売り上げ目標を立てるため、この時期までに所属する各アーティストの来年のCD発売計画を綿密に立てる。だが、複数の関係者によるとGReeeeNに関しては、来年の作品発売予定がまったくない状態だ。メジャーデビューした07年から2年間で11枚のシングルと3枚のオリジナルアルバムを発売したが、一気にリリースがなくなることになる。

 この日午前、メンバーは個々のブログで解散を否定するコメントをつづっていたが、昼前後にはコメントは削除され、事務所とレコード会社の公式文書に変更されていた。同グループは現役歯科大生で結成され、今年までに3人のメンバーが国家試験に合格し歯科医になっている。医師になったメンバーは、周囲から歯科医の道だけに絞るように勧められているという。

 また、来年に国家試験に挑むメンバーも、関係者には学業に集中したい意向をほのめかしている。音楽を続けたいメンバーもいるが、来年以降、全員がそろって音楽活動を続けるのは現実的に困難な状況だ。25日発売のベスト盤をもって、GReeeeNの作品はピリオドを打つことになる。



 まあどっちか、でしょうねぇ。歯科医をしながら音楽活動できるほど暇な医師には誰も診てもらいたくないでしょうし。

 メンバーの誰かはブログで否定したりしていたようですが、果たしてどうなるのか。

 このバンドがインディーズで出した限定500枚だかのCDには、彼らの素顔も映ってるんですよね。でも顔を出さないということは歯科医の道への未練?があるからでしょう。

 確か奥羽大学の歯学部だったような気がしますが定かではないので。まだ国家試験に合格していないメンバーもいるようで。音楽活動などやりたいことをやるのは構いませんが、医の倫理をおろそかにしないでもらいたいですね。診るのは人ですから。是非良い歯科医として活躍してもらいたいと思います。
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2009年09月28日

歯磨きで食堂がんや頭頸部がんのリスクを下げることが出来る

歯磨きでがんリスク3割減 1日2回以上が効果的

 1日2回以上歯を磨く人が口の中や食道のがんになる危険性は、1回の人より3割低いとの研究結果を、愛知県がんセンター研究所(名古屋市)がまとめた。全く磨かない人の危険性は、1回の人の1・8倍だった。

 約3800人を対象とした疫学調査の結果で、歯磨き習慣と発がんの関連を示す報告は国内初という。横浜市で10月1日から開催される日本癌学会で発表する。

 同研究所疫学予防部の松尾恵太郎室長は「口やのどには発がん物質とされるアセトアルデヒドを作る細菌がいる。歯磨きで細菌や発がん物質が洗い流されるので、少なくとも朝と夜に磨けば、がん予防に役立つ」と話している。

 同センターを受診した人の中から、口の中やのどなどの頭頸部がんと食道がんの患者計961人と、がんでない2883人に、歯磨きや喫煙、飲酒などの習慣を聞いた。年齢は20〜79歳で平均は61歳。

 解析した結果、2回以上磨く人は1回の人に比べ、がんになる危険性が約29%低く、全く磨かない人の危険性は2回以上磨く人の2・5倍だった。喫煙や飲酒をする人だけの解析でも同様の結果で、歯磨き習慣がないことが、ほかの危険因子と関係なく、独立したがんの危険因子であることを強く示すものだという



 がんは、誰でもなりうるものです。

 できるだけ予防したいところなので、こういう小さそうなリスクも減らしておくべきでしょうね。食道がんや頭頚部がんは、なってしまうと日常生活に支障が出てしまうので、歯磨きで予防できるのならば、毎日2回、しっかり磨いたほうが良いでしょう。

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2009年09月14日

口臭が原因で人付き合いを避けた経験のある人は8人に1人。

口臭:「気になる」においトップ 「同僚・恋人を敬遠」13%

 自分だけでなく、他人も含めて最も気になるにおいは口臭で、約8人に1人が口臭が原因で、同僚や恋人などとの付き合いをやめたり避けたりしていたことが、江崎グリコ(本社・大阪市)の調査で分かった。口臭の原因には、ニンニクなどを食べたときに発生する食品由来のほか、歯周病などの病気、舌の表面に付着した食べかすなどが考えられる。日ごろの口腔内の手入れが大切と言えそうだ。

 調査は5月、インターネットを使い、20〜50代の男女各100人の計800人を対象に実施した。

 その結果、自分のにおいで気にしているのはいずれも複数回答で、口臭の78%、汗臭さの72%、足・靴下の41%と続いた。

 また、他人のにおいで最も気になるのも口臭がトップで82%、続いて汗臭さの67%、たばこの61%だった。気になる場面は職場・学校の62%、電車・バスの中の43%、家庭の21%だった。さらに、13%が口臭を原因に付き合いを敬遠し、その内訳は、同僚・同級生が35%だったが、恋人と答えた人も8%に達し、人間関係を考える上で楽観できない状況が浮かび上がった。



 付き合っているような親密な関係でも口臭が原因で敬遠されることはあるんですねぇ。

 ここまで社会的に口臭が問題となると、昔から考えているお店を開いても成功するかもしれませんね。

 なんか前も書いた気はしますけれど、入り口と出口を別々にして、口臭を鑑定する臭気鑑定士を用意して、的確に評価してもらう。その臭気によって胃が悪そうとか歯が悪そうとか食生活とかそういうことを判断してアドバイスする。もちろん顔は合わせないように壁を隔てる。という。笑

 ニーズありそうなんですけどね。医療機関によっては医師が判断するところもありますけれど。

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2009年09月08日

歯科医の「痛かったら手を上げて」はどこまで通用するのか

歯医者の「痛かったら手を挙げて」

 歯医者で昔からよく言われるセリフに、「痛かったら手を挙げてください」というものがある。実際に手を挙げる人は少ない気がするけど、手を挙げたらどうなるの?

 日本歯科医師会に聞いてみると、「特に規則などはありません。歯科医が自分の判断で、自然に言うようになったものですね」と広報担当者。

 本来、「治療中は口をあけているため、合図を送る方法が手しかない」という理由から「手を挙げる」という手段が取り入れられたよう。だったら、表情でもわかるのでは?

 「お子さんなどの場合、言葉にできず、いきなり治療中に首を振るとか、器具をとろうとすることもあるので、大変危険です。そのため、合図を送ってもらうように『手を挙げて』と言うんですよ」

 ただし、大のオトナは痛くても、実際にはなかなか手を挙げにくいもの。手を挙げたら、その後はいったいどうしてくれるのか。

 「患者さんが手を挙げたら、いったん中断することが多いですね。『手を挙げて』と患者さんに言うのは、『痛かったらやめてくれる』という安心感を与えるためでもあるんです。また、痛いときは、麻酔があまり効いていないということになるため、麻酔をもう少し増やすなど、方法を考える必要もあるんです。これは患者さんにとって、とても大事なサインなんですよ」 

 昔に比べ、今は非常に細く丈夫な使い捨ての麻酔針ができたため、痛みが軽減している。また、接着剤の進歩によって、大きく削らずにすむようになり、「歯医者=痛いところ」のイメージは変わってきている。



 私もそうですが、日本人は我慢してしまいがちですからね。ある程度痛くても手はあげられませんよね。昔歯を削られているときに、ものすごい激痛といいますか、脳が痺れるくらいの痛覚の衝撃があったんですけれど、手はあげられず、耐えに耐えた経験があります。

 今だったら、手をあげて、麻酔してもらうと思いますけれどね。まあある程度の我慢は時として必要かもしれませんけれど、我慢しすぎて「あの治療は痛い」と思い込んで病院への足が遠のくぐらいだったら、遠慮せずに申し出ることも必要です。
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2009年07月20日

虫歯菌や歯周病菌をほぼ完全に殺菌できる「パーフェクトペリオ」

野口歯科医学研が開発、口腔機能水 うがい10秒、ほぼ完全殺菌

 野口歯科医学研究所(栃木県小山市)の開発した口腔機能水「パーフェクトペリオ」について、東京医科歯科大学が従来の洗口剤と比べ、虫歯菌や歯周病菌に対する高い殺菌効果があることを確認した。口腔内の虫歯菌や歯周病菌を10秒間うがいすることにより、ほぼ100%殺菌することができるという。虫歯、歯周病予防の切り札として今後注目を集めそうだ。

 2005年に開発されたパーフェクトペリオは、人体への影響を最小限に抑えつつ、虫歯菌や歯周病菌を溶菌する口腔機能水。白血球と同じ殺菌成分である「次亜塩素酸」と「炭酸水素ナトリウム」が含まれた電解水により、虫歯菌や歯周病菌の周囲にあるバイオフィルム(口腔内微生物によって膜状につくられる構造体)を破壊し、菌を破裂させる仕組みで、現在は約200の歯科医院で販売されている。

 従来の虫歯菌や歯周病菌の殺菌に使用していた抗生物質などの薬とは異なり、白血球と同じ殺菌成分であるため、アレルギーや副作用の問題がほとんどなく、子供や高齢者まで安全に安心して利用できるのが特徴だ。

 また、虫歯や口臭の防止、歯垢を取り除くとされる、うがい薬や洗口剤は酸性のものがほとんどで、殺菌効果があっても酸で歯を溶かしてしまうため、常用した場合、逆に虫歯になりやすいという問題があった。これに対し、パーフェクトペリオは弱アルカリ性のため、歯を溶かす心配がなく、歯への負担が少ないのも特徴の一つという

 販売価格は1リットル当たり約4000円と従来の洗口剤よりも割高だが、同研究所は今後、販売する歯科医院を増やして認知度を高めるともに、量産効果によって価格低減を進め、消費者への浸透を図る考えだ。



 次亜塩素酸?大丈夫なんでしょうか。

 でも医科歯科大が認めているのなら良いものなんでしょうかねぇ。

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2009年07月07日

意外にもコーヒーには口臭予防の効果があった。

コーヒーに口臭予防の効果と イスラエルの研究者

 これまで「口臭の原因」の1つとされることの多かったコーヒーに、実は口臭を抑える効果があるとの研究結果を、イスラエルのチームがこのほど報告した。

 テルアビブ大医学部で口臭の治療などを研究するメル・ローゼンバーグ氏らは、コーヒーが口臭を引き起こす仕組みを解明しようと、口の中から採取しただ液に、同国や米国のメーカー数社のコーヒーを混ぜておき、発生するにおいなどを調べた。その結果、当初の予想に反して、コーヒーには口臭の原因となる細菌の働きを抑える効果があることが分かったという

 ローゼンバーグ氏はCNNとのインタビューで、「コーヒーで口臭が強くなるといわれてきたのは確か。だが、それはコーヒー自体から発生するにおいではないようだ」と語った。同氏によれば、コーヒーにはだ液の分泌を抑える成分が含まれているため、口の中が乾燥する。さらに、コーヒーに加えたミルクなどと混じって口に残ると、口臭が起きやすくなると考えられる。

 チームでは今後、コーヒーの消臭効果を利用して、口臭を防ぐマウスウォッシュ(洗口液)や歯みがき剤、ガムなどを開発したい構え。同様の研究はすでに、クローブの精油など一部の植物成分で進められている。ただし、実用化へ向けてカギとなるのは、コーヒーに含まれる数百種類の成分の中から有効成分を見つける作業だ

 ローゼンバーグ氏は「成分の特定には長い時間がかかる」との見通しを示す一方、「今回の実験は、仮説が常に正しいわけではないということ、そして誤った思い込みから興味深い結果が生まれることもあり得るということを示す教訓になった」と話している。



 へー。殺菌作用的なものですかね。ですけど口の中が乾燥したり、やはりコーヒーをただ飲むだけだと口臭起きる気がする、っていうか起きますんで、有効な成分が見つかり、製品化されるまでは「コーヒーを飲むと口臭はする」という認識でよろしいかと。。。

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2009年06月20日

がん患者向けの口腔ケア用品をサンスターが開発する。

サンスターなど、がん患者向け口内ケア製品を開発 刺激なく清潔に

 静岡県立静岡がんセンターと静岡県歯科医師会、サンスター(大阪府高槻市)は16日、がん治療に伴う口内炎などを悪化させないための口内用の保湿液や洗口液、歯ブラシなどのケア製品を開発したと発表した。

 抗がん剤を処方した場合、口内が乾燥し、不衛生な状態になることもあるため、がんセンターの協力で独自の口内用ケア製品を開発した。

 共同開発した製品は、指を使わずにぬれるスプレー型の口内保湿液荒れた粘膜でもしみにくい薬用ハミガキやスポンジブラシなど5製品。希望小売価格は口内保湿液(50ミリリットル)が1700円(税抜き)、スポンジブラシが10本入りで450円(同)。がん治療を行う全国の拠点病院の売店で販売する。サンスターでのネット販売も予定している。



 へぇー。こういう商品を結構安価で提供してくれるのは嬉しいですね。

 全国どこにでも抗がん剤治療を行っている病院はあります。案外狭い購買層と思われがちですが、実際にはかなりのニーズがあると予想されます。

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2009年06月13日

虫歯の詰め物に新素材「胆汁酸」を使う。

虫歯の詰め物に無毒の新素材、胆汁酸

 甘い物好きで虫歯に悩む人も多いだろう。最新の研究によると、近い将来、胆汁から作られた無毒の詰め物で歯の治療ができるようになるかもしれないという

 現代の虫歯治療における歯の詰め物には、水銀か、ポリカーボネート樹脂の原料として使用されるビスフェノールAという化合物が使われている。どちらの物質も詰め物の強度を増す働きがあるが、人間や環境にとって毒となる恐れがある。

 今回発表された新しい詰め物素材では、このような毒性成分の代わりに胆汁酸が用いられている。胆汁酸とは、肝臓でコレステロールが分解される際に作り出される胆汁成分である。胆嚢に蓄積され、脂肪分の多い食事を消化するときに放出される。

 研究チームの一員でカナダにあるモントリオール大学の化学者ジュリアン・チュー氏は、「胆汁酸に化学添加材を混ぜて青色光にさらすと強固な合成樹脂が生まれる。虫歯治療用の詰め物として最適だ」と話す。青色光の波長は適度な熱を生み出し、各成分を傷つけることなく化学反応を誘発するという。

 チュー氏の研究チームは、もともとは胆汁と添加材の合成物からヒドロゲル(水を含むゲル)を開発して、組織修復や薬物送達(ドラッグデリバリー)など、生物医学的な用途に利用できないかと考えていた。しかし、いざ物質ができあがってみると、あまりに硬くて当初の目的には使えないことがわかった。

「なんとか軟らかくしようとさまざまな物質を投入してみたが、どうしてもうまくいかなかった。その時ひらめいたんだ。硬さを生かして虫歯の詰め物に使えば良いじゃないかってね」とチュー氏は話す。

 予備テストの段階で、胆汁酸の詰め物が従来の詰め物と比べてほぼ同等の耐久性を持ち、さらにひび割れに強いことが判明している。また、胆汁酸は人体内部に自然に存在する物質であるため、安全性も完全に確保できると考えられている。

「分解して崩れることがあっても、体の一部として吸収される」とチュー氏は話す。

「ヒトの胆汁酸はブタやウシなど多くの動物のものと化学的に同一なため、材料は農家から安価で安定的な供給が受けられる。動物の消化を助ける成分を歯の詰め物に使うと聞くと、吐き気をもよおす人もいるかもしれない。しかし、数々の利点を考えれば胆汁酸の詰め物の優位は動かないだろう。水銀を含む物質を体の中に取り込みたいと思う人はいないだろう。最終的にはその一部が重要な臓器にたどり着くことがあるのだから。胆汁酸は天然の化合物であり、常に私たちの体内に存在している」。



 ほう。ひび割れにも強い自然素材。結構いいかもしれませんねぇ。

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医学処:歯神経を抜かずに痛みを除去する再生治療を開発する。
医学処:進行した虫歯に電磁波を照射し、骨を再生する治療法。
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2009年05月31日

インプラント治療用のチタンの劣化を紫外線で防ぐ。

インプラントのチタン性能向上 紫外線で2−3倍に

 歯科のインプラント治療で使われる人工歯根などのチタン材料は製造後、骨細胞との接着力が半分以下へと急速に劣化するものの、紫外線の照射で回復することを、米カリフォルニア大ロサンゼルス校歯学部の小川隆広准教授(修復・インプラント学)らのチームが17日までに発見した。研究の一部を近く英国の専門誌に発表する。

 劣化後の接着力を2−3倍に高める技術を、日本で年内に実用化させるための準備を進めている。世界で年間数百万人が利用しているとされるインプラントなどの治療効果向上に役立つと期待される。

 失った歯を再建するインプラント治療では、ねじのようなチタン製の歯根を手術であごの骨に埋め込み、骨の細胞が歯根を覆って固定される4、5カ月後に、人工の歯をかぶせて完成させる。

 チームによると、チタン材料は製造直後から空気中の炭素が表面に付着し、細胞との接着力が1カ月後に約半分に、実際に使われることの多い数カ月後には約3分の1に、それぞれ低下することが分かった

 小川准教授によると、接着力が低下すると歯根が抜け落ちるリスクが高くなる。

 一方、チームは特定の波長の紫外線を照射すると炭素が除去され、接着力は照射しない場合に比べ、埋め込み後の早期には3倍、最終的には1・8倍に高まることを、ラットの実験で確かめた。



 へぇー。これは日本でも広がってほしい技術です。

 歯のケアって大事なんですけれど、やはり歯医者さんは「痛い」というイメージが強いですからね。今は昔より技術が向上しているため痛くないことが多いみたいですけれども。

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医学処:歯科インプラント手術で、術中に大量出血し死亡する。
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2009年04月21日

進行した虫歯に電磁波を照射し、骨を再生する治療法。

進行虫歯、電磁波で治療 鳴門の歯科医開発、骨再生し抜歯回避

 進行した虫歯に電磁波を照射し、周囲の骨の再生を促進させることで抜歯せずに治療する方法を、鳴門市瀬戸町明神の歯科医師で徳島大学社会人大学院(歯科保存学)二年の富永敏彦さん(43)が開発した。歯科医療関係者によると、電磁波を用いての再生治療は例がない。富永さんは三十日に米国で開かれる国際学会で、開発した治療方法を発表する。

 虫歯の症状は、進行に応じて四段階に分けられている。虫歯が歯の中心部の歯髄に達すると、四段階中の三段階とされ、歯根や歯槽骨の周囲が細菌に侵されて炎症が発生。うみができ、歯槽骨が溶かされる。歯槽骨が大きく溶かされている場合、抜歯し、入れ歯にするか、あごの骨に人工の根を埋め込む「インプラント」療法で対応する場合が多い。

 歯の神経を抜く際、電磁波を照射する針状の器具を使用していた富永さんは、その殺菌効果に注目し、五年前から歯根周囲への利用研究を開始。二年前、歯根の深い場所を殺菌するため器具を改良し、針先だけから電磁波が出るようにした。

 この器具で、溶かされた歯槽骨周辺に五百キロヘルツの電磁波を一秒間、数回照射すると、殺菌効果とともに、歯槽骨の骨芽細胞も活性化。一カ月で厚さ一−二ミリの歯槽骨が再生し、歯を支えることが分かった。二年間の臨床では、四十二症例すべてで抜歯せず、虫歯の部分を削って金属やセラミックなどを詰める治療で対応できた。電磁波は微弱で、照射も短時間なので健康面に影響はないという。

 指導教官の松尾敬志教授(歯科保存学)は「抜歯せざるを得なかった虫歯の治癒の可能性が高まった」とする。

 また、電磁波治療は一−二カ月で終了するため、一年程度かかるインプラントに比べて、患者の負担が軽減できる。

 富永さんは「虫歯になっても、できるだけ自分の歯を残す治療がいい。電磁波治療を広めたい」と話している。

 口腔再生学に詳しい東京医科歯科大大学院・春日井昇平教授の話

 電磁波で治療するのは聞いたことがない。治療方法が変わる画期的なことだ。



 進行虫歯はありませんが、もしあったらやってみたいですねーこれ。歯を再生するというわけにはいきませんが、自分の歯を残すことが出来るようです。

 こういう治療法が広がれば、歯科領域で自分の歯を残したまま老後を迎えられる人も増えるかもしれません。

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2009年03月30日

歯の矯正の初診患者は、半数が小学生。

歯の矯正、初診患者は小学生が半数近く

 歯の矯正治療の初診患者は小学生が半数近くを占め、治療費は70万円から80万円程度かかることが、矯正歯科専門の開業医でつくる日本臨床矯正歯科医会(平木建史会長)が初めて行ったアンケート調査で分かった。

 同医会は昨年7月から8月、会員の歯科医師480人に対し、矯正歯科の臨床や経営の現状に関する調査をインターネットで行い、96人から回答があった。

 その結果、初診患者は7〜12歳が最多で、男子の約半数、女子の約4割を占めた。男子は年齢とともに減るが、女子は19〜29歳も多く、約2割を占めた。治療を開始した理由では、乱ぐい歯が3割で最も多く、出っ歯が2割、受け口が1割だった

 治療費は、歯の前面に器具をつける一般的な方法で、「70万1000〜80万円」が43%と最多だった。受診のきっかけは「一般歯科医からの紹介」が最も多く、「患者からの紹介」、「インターネット」の順だった。



 まぁ成人に近くなってやるよりは、小学生のうちにやっておいたほうが無難なんでしょうかね。

 最近では前につけないで、歯の裏側に器具をつける方法も流行ってきているようです。ただし馬鹿高いみたいですけど。100万は超えたような記憶があります。あと舌にあたって痛みが出たりすることもあるとか。でも美容的な意味では、人気が出るのも頷けます。

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2009年03月27日

緑茶を日常的に飲む人は歯肉の状態が良い。

緑茶に歯周病予防効果の可能性、九州大学が発表

 抗がん作用があると言われる緑茶に、歯周病を防ぐ効果もありそうだ。九州大学の研究チームが学術誌「Journal of Periodontology」で発表した。

 研究チームは49-59歳の男性約1000人を対象に、緑茶が歯に与える影響、特に歯肉やせや歯茎からの出血に対する効果を調べた。

 すると、日常的に緑茶を飲む人はあまり飲まない人よりも歯肉が健康なことが分かった。緑茶に含まれる抗酸化作用のあるカテキンに抗炎症作用があるかもしれないという。

 緑茶の原料となるチャ樹の研究は世界的に行われており、歯周病予防以外にも、動脈硬化、肥満、糖尿病、うつ病、頭痛、がんなどの予防に効果があると言われている

 米国立衛生研究所(National Institutes of Health)の国立補完代替医療センター(National Center for Complementary and Alternative Medicine)のホームページには、緑茶に関する研究やその効能、副作用などについて、さらなる情報が掲載されている。



 万能飲料、緑茶。日本人ならグリーンティーですよ。

 ペットボトルのお茶も普及してきましたけれど、あれでも効果あるんでしょうかね。

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2009年02月25日

歯周病が作り出す酪酸がHIVを活性化させる。

歯周病:HIVを活性化 菌が作る酪酸が作用 潜伏感染者、発症の恐れ

 歯周病の病原菌が作り出す酪酸が、潜伏しているエイズウイルス(HIV)を活性化させエイズを発症させる恐れのあることを、日本大学の落合邦康教授(口腔細菌学)らが突き止めた。米国の医学系専門誌に3月に掲載されるという。

 白血球の中の免疫細胞に潜伏しているHIVは、酵素の一種「ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)」によって増殖を抑えられている。HDACの働きが妨げられると、ウイルスが活性化し、発症につながることがわかってきた。

 一方、歯周病菌は増殖の過程で酪酸を大量に作り出す。歯周病患者の歯と歯肉の間の溝からは、健康な人の約20〜30倍の酪酸が検出される。落合教授と名古屋市立大学の岡本尚教授(細胞分子生物学)らは、酪酸がHDACの働きを妨げることに注目。HIVが潜伏している免疫細胞に、酪酸を含んだ歯周病菌の培養液を加えたところ、ウイルスが急激に増殖することを実験で確認した

 歯周病は軽度から重度まで含めると、25歳以上の国民の8割以上がかかっているとされる。落合教授は「HIVの感染に気づいていない人が、歯周病をきっかけに発症する恐れがある。今後はマウス実験や疫学調査で実態を解明したい」と話す。

 最近、歯周病が糖尿病や心臓疾患にかかわっていることが報告されている。今回の結果は歯周病がHIVなどのウイルス感染症にも影響をおよぼすことを示している。口の中を清潔に保つことの大切さが、再認識されるきっかけになるだろう。



 歯が命ー。

 歯科技術も大きく発達していますからね。今こそ定期的に歯科医を利用して、歯周病の予防につとめるときだと思います。年をとってから後悔しても遅いですからね。

 歯は全身と大きくかかわっていまして、歯茎から細菌が血液に入り込むことで、心臓で感染症を起こしたりします。結構怖いんです、これが。免疫を抑制しなければいけないときなどは、抜歯すらも要注意なほどです。歯は命、です。機会があれば定期的に歯科医を受診しましょう。

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2009年02月15日

歯神経を抜かずに痛みを除去する再生治療を開発する。

<歯神経抜かず痛み除去 愛院大などが再生治療法>

 愛知学院大歯学部(名古屋市)の中村洋教授らのグループが、国立長寿医療センター(愛知県大府市)の中島美砂子室長と共同で、傷んだ歯髄(歯神経)を抜かずに元通りにする新たな治療法を開発した。これまでは、歯髄を取り除くしか治療法がなかった。

 中村教授らによると、患部に「MMP3」という酵素を適量塗り込むと、血管が再生して歯髄がよみがえる。ラットを使った動物実験では、1−2日で再生が始まった。虫歯そのものは治らないが、虫歯が歯の中心にまで達し、熱い物や冷たい物がしみる「歯髄炎」に効果がある

 中村教授らは、傷ついた歯髄内にMMP3が多く分泌されていることを発見。「再生能力があるのでは」と予測し、治療への応用を考えついた。

 ひどい虫歯では、歯髄を取り除く治療が多く行われているが、歯の感覚がなくなるため再び虫歯になっても気づかず抜歯に至る可能性が大きかった。

 こうした抜歯を減らすことで、医療費の抑制につながる可能性もあるという。

 研究チームは2007年から動物実験に着手。研究は、内閣府から先端医療開発特区(スーパー特区)に選ばれており、人体に対する安全確認など課題をクリアした上で、実用化を目指している。

 歯髄に詳しい東京医科歯科大大学院の須田英明教授(歯髄生物学)は「生涯を自分の歯で過ごせる可能性を高める発見。画期的だ」と評価している。



 歯の研究は歯科医苦手な人にとっても朗報です。将来的には神経の再生とか、歯まるごとの再生とかも可能になるのかもしれません。
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