おしゃれでスマートな車いすが増えてきた。フレーム(骨組み)の色が多彩になり、部品のデザインも選択できる。「車いすで楽しく外出したいという利用者が多くなった」と車いすメーカーは説明している。
日進医療器(愛知)は「スタイリッシュモデル」と銘打ったシリーズを出している。PR文句は「『自分らしく』を演出」――。フレームは約30色あり、車輪は通常の細いスポーク(放射状の棒)だけでなく、幅のあるカーボン製も選べる。オーエックスエンジニアリング(千葉)でも、フレームの色は100色以上。「カタログをじっくり見ながら、時間をかけて注文する客が多い。服を買うときのように車いすを選んでいる」と同社。
ヤマハ発動機では、カラフルなスポークカバーが人気だという おしゃれに外出したいという女性向けの車いすを今秋発売したのは、松永製作所(岐阜)。フレームの色は「マニキュア」をイメージして、ミルクホワイト、サクラピンク、プラムブラウンなど10色を用意した。車体の一部に花びらやリボン形の模様がつく。
こうした各社の車いすは、基本価格が15〜25万円程度で、ホイールやフレームの仕様変更などは別料金になることが多い。
ヤマハ発動機(静岡)は、車輪に付ける丸いスポークカバー(9000〜1万3000円)を「指をはさまないため」の商品として当初は発売したが、デザインを増やしてほしいという希望が多く、一昨年から20種類に増やした。ディズニーキャラクターのほか、オートバイや桜の絵などを描いた商品をそろえている。
補聴器もスタイリッシュに、カラフルになりつつあるようですが、車いすも同様に、進化しつつあるようです。
これまでは機能性や耐久性に目が向いていた、これら「補助具」ですが、やはり外出に使うものですから、ファッション性を取り入れるのはむしろ自然なことだと思います。
外出するのが楽しくなる車いす作り。素敵な仕事です。
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