2007年12月11日

腸内細菌を養って、免疫力を向上しよう

腸内細菌で免疫力UP 「きれい好き」もほどほどに

 さきごろ『病気に強い人、弱い人』(幻冬舎)を書いた感染免疫学の第一人者で東京医科歯科大学名誉教授の藤田紘一郎さん(68)は、「生活環境そのものが病気にかかりやすくした」と指摘する。病気になったことがないという藤田さんに、病気をしないで安心して暮らせる方法を聞いた。

 「現代人はきれい好きが行き過ぎて、体を守ってくれる腸内細菌まで減らし、免疫力が低下しています。だから病気になりやすい」

 藤田さんは風邪など病気にかかりやすい人は腸内細菌に問題があると指摘する

 たとえば社会問題になった病原性大腸菌O157の流行。「O157は生命力は弱いのですが、腸の中に敵となる菌がいないから大きな顔をする。腸にさまざまな細菌が棲み着いていれば感染しても軽い下痢程度で済んでしまいます」

 藤田さんは調査で仲間の研究者らとしばしばインドネシアに行くそうだが、「若い研究者はエルトール・コレラ菌による下痢ですぐダウンしてしまいます。腸内に大腸菌がいっぱいいれば追い出してしまうヤワな菌で、いつもわたしはへっちゃらです」と話す。

 生活環境にはさまざまな抗菌、除菌グッズがあふれているが、腸内細菌を減らしているのが極端な清潔志向だという。

 「文明が人間の力を弱めている。子供は室内でゲームばかりさせないで、外で泥んこ遊びをさせた方がいい。無菌状態化しているからアレルギーなどの問題が生じる。菌に棲んでもらった方がいい」



 実際小さい頃から少々汚い環境で過ごすというのはまぁアリといえばアリでしょうね。別に無理やり汚れろってことではないのですが、小さい子供に抗菌グッズを持たせるとか、過剰なまでに殺菌するような身体の洗い方をするとかは、逆効果です。将来皮膚や免疫能が弱くなる可能性もあると思います。

 身体の中も外も、全てにおいて菌が埋め尽くされているのが「健康な人」です。大腸菌が腸内にいてくれるから、他の菌が入ってきても腸がやられずに済むわけです。菌とは共存姿勢でいるほうが、より健康的ですね。

関連
医学処:エクオールをつくる乳酸菌を発見。更年期障害の改善へ
医学処:腸内細菌のうち800種類は未知の細菌らしい。


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近年流行のなかったAソ連型インフルエンザが広まる

最速…インフルエンザ流行 免疫少ないAソ連型 早期予防呼びかけ

 北海道、関東、近畿や山陽地方でインフルエンザ患者が多数、報告され、本格的な流行シーズンに入ったことが国立感染症研究所の調査で4日、分かった。昭和62年以降の20年間では最も早い時期での流行入りで、ウイルスが近年流行がなかった「Aソ連型」が多いのが特徴。ただ、服用後の異常行動が問題化した治療薬「タミフル」の処方が10代で原則禁止のままとなっており、治療の選択肢は限られ、早期のワクチン接種やマスクの着用による感染予防が必要だ。

 感染研の安井良則主任研究官は「最近の流行は九州から中部に移るケースが多かったが、今年は北海道、関東、近畿圏から始まっている」と指摘している。

 今シーズン検出されているウイルスは近年流行がなかった「Aソ連型」が多い。一昨冬は「A香港型」、昨冬は「A香港型」と「B型」が流行しており、「Aソ連型」の免疫を持つ人は少ないとみられる。厚生労働省は昨冬の消費量(約1900万本)を上回る約2520万本のワクチンを今シーズンに供給する予定。しかし、接種から効果が出るまで2〜3週間かかるため、「一日でも早くワクチン接種をしてほしい」と呼びかけている。



 今年は大流行するかもしれませんねー。

 みなさまの周りはもう予防接種受けられましたか?病気の治療の第一歩は予防からです。手洗いうがいは勿論のことですが、予防接種があるんですから、打っておきたいところです。後々苦しい思いをするのも嫌でしょう

関連
医学処:北海道のインフルエンザが早々に警報に。
医学処:タミフルだけでなくリレンザでも異常行動が認められる
医学処:人から人へ感染する鳥インフルエンザ、誕生か。
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2007年12月05日

人から人へ感染する鳥インフルエンザ、誕生か。

鳥インフルで1人死亡 人からの感染調査 中国

 新華社通信によると、中国江蘇省の衛生当局は2日、同省の男性(24)が鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)に感染して死亡したと発表した。男性はウイルスに感染した家禽類との接触がなかったことから、同当局は人から人への感染の可能性がなかったかどうか調査に乗り出し、男性と接触した69人の検査を進めている。

 同当局によると、男性は11月24日に発熱や悪寒の症状が現れ、同27日に肺炎と診断されて入院。病状が悪化し12月2日に死亡、ウイルス感染が確認された。中国で鳥インフルエンザによる死者は17人となった。



 とうとう・・・きちゃいましたかね、これは。人から人へ感染するようになるのはウイルスの突然変異を考えればありうる話ですが、これまで以上に爆発的に広まる可能性も出てきました。

関連
医学処:鳥インフルエンザを2類感染症に。強制入院が可能に。
医学処:日本中国韓国の3国が、新型インフルエンザに共同で対処する
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2007年11月30日

北海道のインフルエンザが早々に警報に。

北海道が早くも「警報レベル」に

 国立感染症研究所が全国約4700カ所の医療機関を対象に実施しているインフルエンザの定点調査(11月12〜18日)で、北海道の流行が早くも「警報レベル(大きな流行の発生・継続が疑われる)」に達したことが27日分かった。全国の医療機関の平均患者報告数も0.94人となり、感染研は「次週には87年の調査開始以来最も早く、全国的な流行開始の指標となる1.0人を突破する可能性が高い」と注意を呼びかけている。 

 感染研によると、今シーズンのインフルエンザ患者は例年より1〜2カ月早い10月15〜21日の週から増加が始まった。

 感染研感染症情報センターの谷口清州・第一室長は「通常は11月末までに予防接種を受ければ間に合うが、今年は早めに済ませた方がいい。流行には地域差があり、居住地近くの状況を知ることも大切だ」と話す。

 感染の広がりは感染研のホームページの「インフルエンザ流行レベルマップ」で確認できる。



 去年は異常なほど流行が遅かったインフルエンザですが、今年は結構早めだそうです。

 まだ予防接種を受けていない人は受けたほうが良いでしょう。特にご高齢の方は、万が一を考えて。

関連
医学処:今冬のタミフル供給量、2006年の半分に。
医学処:インフルエンザウイルスはただ殺され続けるだけではない
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2007年11月23日

修学旅行先の北京でノロウイルスに集団感染

中国に修学旅行の高校生91人発熱や下痢

 群馬県は13日、修学旅行で中国の北京に行った県立沼田高校(同県沼田市)の2年生91人が、旅行中の8日夕から帰国後の12日昼にかけて発熱や嘔吐、下痢の症状を訴えたと発表した。うち3人が入院したが、快方に向かっているという。

 発症した生徒7人の便からノロウイルスが検出され、沼田保健福祉事務所は食中毒と感染症の両面で原因を調べている。

 修学旅行は2年生と職員の計195人が参加し、6日に出発して10日に帰国した。



 日本でも起こるんですから、中国で感染しても何のふしぎもないですね。

関連:医学処 ノロウイルスを分解消滅させる渋柿のパワー
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2007年11月07日

麻疹ウイルスの表面たんぱく質の構造を解明へ

表面たんぱく質の構造解明=はしかウイルス−治療薬開発に期待・九州大

 はしかウイルスの表面にあり、体内に侵入する際に重要な役割を果たすたんぱく質の立体構造を、九州大大学院医学研究院の柳雄介教授(ウイルス学)らの研究グループが6日までに解明した。論文は米科学アカデミー紀要の電子版に掲載される。

 はしか発症後に有用な抗ウイルス薬の開発につながることが期待されるという。 



 表面たんぱく質が解明されるとどう良いかというと、麻疹ウイルスの表面のたんぱく質を阻害することで、ウイルスの増殖を防いでやることができるようになるわけです。

 世間を騒がせたタミフルも、インフルエンザウイルスの表面たんぱく質「ノイラミニダーゼ」を阻害することで、増殖を防ぐ薬なのです。もし麻疹で同様のウイルス薬が作られたら、その効果は絶大なものになるでしょう。今までのように「対症療法」で凌がなくても良いことになるかもしれません。

関連:医学処 麻疹流行を受けて、中1から高3を対象に2度目の予防接種を行う
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2007年11月04日

鳥インフルエンザを2類感染症に。強制入院が可能に。

鳥インフル、強制入院可能に 厚労省が感染症法改正へ

 新型インフルエンザへの変異が懸念される鳥インフルエンザ(H5N1型)について、厚生労働省は2日、感染症法を改正して「2類感染症」に規定する方針を決めた。感染者が出た場合、強制入院や就業制限など拡大防止策がとれる法的位置づけとなる。次期通常国会に提案する。

 H5N1型は国内では人への感染例がないため、通常は強制入院などの措置はとれない。同省は昨年6月から政令で2類に準じた扱いとしたが、来年6月に失効する予定だった。H5N1型は世界的に鳥から人への感染例が増えており、致死率も高い。



 妥当な改正だと思います。鳥インフルエンザの疑いと分かっても認めない人もいますし。

 鳥インフルエンザは「指定感染症」という枠組みでした。これは、既知の感染症で、一類から三類に準じた対応を必要としたときに、政令で1年間に限定して指定される感染症です。1年限りでしたが、来年六月以降は二類感染症枠に入れられるようです。

 二類感染症には急性灰白髄炎、結核、ジフテリア、SARSがあります。さすがに一類まではいきませんけれど。結構怖い感染症がここに集います。

関連
医学処:北大で、鳥インフルエンザのワクチン開発に成功する。
医学処:インドネシアの5歳少女が鳥インフルエンザで死亡
医学処:ドイツの野鳥から、今年初の鳥インフルエンザを検出する。
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2007年10月26日

今秋初のインフルエンザを検出

今秋初のインフルエンザ、Aソ連型ウイルス検出 大阪市

 大阪市保健所は24日、西淀川区内の同じ保育所に通う幼児3人から、インフルエンザAソ連型のウイルスが検出されたと発表した。同市内でインフルエンザウイルスが検出されたのは今秋初めて。

 約60人が通う同保育所で、発熱などで欠席する幼児が最大約20人にのぼったため、無作為で5人を選んで検査したところ、3人からウイルスが見つかったという。



 もうそんな季節か…。今年はどうなることでしょう。昨年はタミフルで揺れに揺れましたからね。

 そういえば昨年、久々にインフルエンザワクチンを打たないで過ごしてみたのですが、見事乗り切りました。が、今年は予防のためにも前もって打っておこうと思います。もし感染しても、症状が軽くなるといわれていますからね。

関連
医学処:タミフルの売り上げが激減。病院向けは半減している。
医学処:タミフルと異常行動との因果関係は未だつかめていないと発表
医学処:鼻粘膜に噴射するインフルエンザワクチンは皮下注射より効果あり。
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都内の温泉マンションからレジオネラ菌を検出

都内の温泉マンションからレジオネラ菌…アパ分譲

 アパグループ(東京都港区)が分譲した温泉付きマンション「アパガーデンコート綾瀬」(足立区綾瀬、77戸)で先月上旬、循環式温泉給湯設備から国の基準値を大幅に上回るレジオネラ菌が検出され、給湯を中止していることが23日、わかった。

 同グループでは全国に温泉付きマンション31棟を開発しているが、厚生労働省によると、こうした家庭用の浴室は、不特定多数が利用する施設を想定した公衆浴場法の適用外で、「衛生面でのチェックは管理会社任せ」(生活衛生課)となっているのが実態という。

 同保健所によると、9月4日と13日に同マンションの貯湯槽や蛇口など数か所を調べたところ、100ミリ・リットル中のレジオネラ菌の数を示す値(CFU)として8万9000〜6900が検出された。国のレジオネラ症防止指針では、10CFU未満と定めており、都が公衆浴場などを対象に定めている指導基準でも、1万CFUを超えた場合は営業停止処分の検討対象となるという。

 レジオネラ菌は土の中や川などしめった場所に生息する菌で、体力の弱った人が感染すると肺炎になることがある。2002年7月には、宮崎県日向市の温泉施設で295人が感染し、7人が死亡した。



 レジオネラは特に、「循環する水」に大量発生します。源泉なら別でしょうが、ただ暖めてぐるぐる回しているだけの循環式温泉も例外ではなく、レジオネラが発生しやすい環境となっています。日本でのレジオネラ肺炎発症の相当数を占めるのは温泉なのではないでしょうか。

 レジオネラに関しては以下のニュースも参考にしてください。

関連
医学処:腐葉土の中のレジオネラ菌によるレジオネラ肺炎にご注意
医学処:無菌の氷を溶かした南極の浴槽でもレジオネラ菌は繁殖していた
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2007年10月22日

アメリカでのMRSAによる死者エイズより多い

MRSA感染、米で年9万人…推計発表

 抗生物質の効かない「メチシリン耐性黄色ブドウ球菌」(MRSA)に体内まで侵される感染について、米疾病対策センター(CDC)などが初の調査結果をまとめ、17日付の米医師会雑誌に発表した。

 2005年の患者は全米で9万4360人、死者は1万8650人に上ると推計しており、別の専門家は同誌で「推計が正しければ、死者はエイズより多い」と指摘している。

 MRSAは、皮膚に感染する例が多いが、血液や肺など体内に感染が及んで重症化することがある。調査は米国内の9地域で04〜05年に実施。体内にMRSAが侵入した患者は8987人で、このうち1598人が死亡していた。



 だいぶ多いですねぇ。もはや稀な感染症ではなくなってきましたね。

 ちなみに日本でも、易感染者に感染させまいと、あの手この手で感染防止ガイドラインを行っています。

関連
医学処:あせもを引き起こしていたのは表皮ブドウ球菌
医学処:MRSAの詳細な構造を解明。新薬開発へ期待
医学処:MRSAに効く抗生物質「キュビシン」の日本での早期発売を目指す
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2007年10月13日

農村部でもエイズが拡大。

HIV感染拡大 農村部でも急増/農村医学会で報告

 農村地域でヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染が拡大――。長野県の佐久総合病院総合診療科の西島健医師らによると、2006年までの5年間で同県農村地域での感染者が急増した。同医師は、早期発見のための意識啓発と、外国人の支援対策の必要性を訴えている。11日から新潟県長岡市で開く第56回日本農村医学会学術総会で報告する。

 同病院は農村地域にある県のエイズ治療拠点病院。1986〜2006年の20年間に85人の新規感染者を確認したが、02年からの5年間で感染者が39人と急増した。



 一期一会の多い、都心部だけではなく、農村部でも多いようです。他の性病と同じように拡大しているみたいですね。ひとりひとりの意識が必要だと思います。
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ピロリ菌は細胞死を抑制する

ピロリ菌:東大チーム、感染持続の謎解明 胃粘膜の細胞死抑制

 50歳以上の日本人の半数が感染しているとされるピロリ菌が、胃の中で感染を持続させる仕組みを、東京大医科学研究所などの研究チームが解明した。ピロリ菌は胃かいようや胃がんの原因になるとされる。抗生物質による除菌以外の新たな治療法の開発につながる成果で、11日発行の米科学誌に掲載される。

 胃や腸の表皮細胞は絶えず自ら細胞死を引き起こし、2〜3日ごとに新たな細胞と置き換わることで病原菌の感染から身を守る。その中で、ピロリ菌が長期間、感染し続ける仕組みは謎だった。

 笹川千尋・東京大医科学研究所教授(細菌学)らは、ピロリ菌に感染したスナネズミでは、細胞死が通常の半分程度しか起きないことを発見。一方、「CagA」というたんぱく質を作れないピロリ菌を作り、スナネズミに感染させると、通常通り細胞死が起きた。このため、ピロリ菌は胃粘膜にCagAを注入することで細胞死を抑制していると結論した。笹川教授は「細胞死を抑制する経路を断てれば、持続感染を防ぐ新たな治療法への布石になる」と話している。



 すご。自分が生き残るために、人間の細胞の細胞死をも抑制してしまうとは。さすが人類と長年一緒にい続けたピロリ菌ですね。すぐ殺してしまうエボラなんかとは格が違います。

関連
医学処:ヘリコバクター・ピロリ除菌薬に消化器治療薬パリエットが加わる
医学処:ピロリ菌が胃癌を発症させるメカニズムを解明
医学処:ピロリ菌の祖先は、深海底に広く分布する微生物だった。
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2007年10月08日

九州、関西地方を中心にはしかが流行する恐れ

はしか 今度は九州・関西などで患者急増

 はしかの流行シーズンを過ぎた秋を迎えても、九州や関西などで患者が続出していることが6日、国立感染症研究所のまとめでわかった。特に15歳以上の患者が目立つという。

 今春には、関東ではしかが大流行したが、このままだと、来春には九州、関西地方を中心に流行する恐れが高いとして、感染研では、ワクチン接種を急ぐよう呼びかけている。

 感染研感染症情報センターによると、9月初旬、1週間で子どものはしか患者だけで計76人が報告された。このうち22人が福岡県で、15人が大阪府など、半数以上が関西、九州に集中していた。全国450か所の基幹病院を受診した15歳以上の患者も、9月に入り6〜10人で推移。下旬には神戸市の私立高校で30人が集団感染した。



 関東での麻疹の大流行をうけて、ワクチン接種された方は多い、とは思いますが…

 まだ受けていない人、ご注意下さい。大流行を未然に防ぐためには、各々の麻疹に対する意識改革が必要です。

関連
医学処:麻疹ワクチン、ただいま大増産中。
医学処:麻疹流行を受けて、中1から高3を対象に2度目の予防接種を行う
医学処:2012年を目標に、国内の麻疹を制圧するプロジェクトを開始する。
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2007年10月06日

サルモネラ菌が宇宙にいくと毒性が増す

宇宙から帰ったサルモネラ菌は毒性増強と 米研究者

 食中毒の原因となることで知られるサルモネラ菌をいったん宇宙空間へ持ち出すと、毒性が強まるとの研究結果が、このほど米科学アカデミー紀要(PNAS)の最新号に掲載された。米アリゾナ州立大の研究者が、米スペースシャトルに搭載された菌でマウス実験を実施した。

 同大で感染症対策を研究するシェリル・ニッカーソン准教授らは、昨年9月に打ち上げられたシャトル「アトランティス」で、容器に入れたサルモネラ菌を宇宙へ送り出した。また比較のために、別の容器に同じ菌を入れ、気温などの条件をシャトル内部に合わせて地上で保管した。

 シャトルが帰還した後、チームは2つの容器からさまざまな量の菌をマウスに投与して、経過を観察。その結果、「宇宙帰り」のサルモネラ菌を与えたマウスは、地上に保管した菌を与えたマウスより早く死ぬことが分かった。25日後に生き残っていたマウスは、地上組が4割だったのに対し、宇宙組ではわずか1割。また、5割のマウスが死ぬまでに要した宇宙帰りの菌の量は、地上の菌の3分の1にとどまった。菌がそれだけ強力になったと解釈できる。

 チームによれば、宇宙に持ち出したサルモネラ菌は遺伝子の一部に変化がみられたという。変化が起きた仕組みはまだ解明されていないが、無重力に近い環境では細胞間を流れる液体の力が弱くなり、この状態に菌が即座に順応しようとしたためではないかとされる。

 ニッカーソン氏は、「人間を殺菌することはできないので、宇宙空間だろうと深海だろうと、人間の行く場所に細菌は必ずついてくる。その結果、菌がどのように変化するかを知るのは重要なことだ。このような研究はさらに、感染症の新たな治療法にもつながる可能性がある」と話している。



 世代交代(?)の激しい細菌たちにとっては、無重力に順応することもあっという間なのでしょうね。人間は血液が下肢から上のほうにシフトしてしまい「ムーンフェイス」などを来たします。宇宙で何回も世代交代をすれば、そのようなことにならない人間もできるのかもしれませんが。

 遺伝子の変化という意味で言えば、宇宙線を浴びやすい環境のほうが変異しやすいのかナァと思ったりします。まだまだ未知の領域ですが、できるだけ環境に変化を与えないよう、細菌レベルでの管理が必要になる日も近そうです。

関連
医学処:生卵を食べ、サルモネラ菌による食中毒で女児死亡
医学処:爬虫類ペットによる乳幼児のサルモネラ菌感染が相次ぐ
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2007年10月01日

B型肝炎ウイルスの、父子感染の割合が増えている。

B型肝炎、父子感染拡大…育児で接触増加が原因か

 肝臓がんなどを招く恐れがある乳幼児期のB型肝炎ウイルス(HBV)について、母子間の感染が減る一方、父子感染の割合が高まっている

 育児に父親が参加する機会が増えていることが背景とみられ、乳児期のワクチン接種など早急な対策が求められる。

 B型肝炎は血液や体液、唾液を介して感染し、ウイルスを持つ持続感染者(キャリア)が国内で100万人以上いる。成人の場合、感染しても多くは自然に治るが、3歳未満で感染すると、一部がキャリアになる。このため母親がキャリアの場合、1986年以降、生後すぐに子供にワクチン接種が行われ、母子感染は10分の1以下に激減した。

 一方、父子感染の割合は高まってきた。済生会横浜市東部病院こどもセンターの藤澤知雄部長らが、母子感染以外でキャリアとなり、防衛医大病院などを受診した子供を対象に、家族の血液検査などを実施。父子感染が原因だったのは、85年までの10年間で感染者20人のうち8人(40%)だったが、86年から昨年までは15人中11人(73%)と増えた。

 母親は妊娠時にB型肝炎検査を受けるが、父親は調べないため感染がわからず、子供へのワクチン接種も行われない。藤澤部長は「父子の接触が濃厚になり、キスや食物の口移し、同じスプーンを使うことなどで感染が起きているのではないか」とみる。

 母子感染は胎内感染もあり、一昨年報告された全国25医療機関への調査では、小児の感染原因の3分の2を占めたが、それまであまり報告されていなかった父子感染も1割あった。父親になる20〜40歳代の0・6%はHBVキャリアとされる。



 虫歯のためにも、食べ物の口移しなどはよろしくないとされていますが、B型肝炎のリスクとなるようですので、より推奨できませんね。かわいくてやってしまうのでしょうけれど。

 母親から新生児にうつる方法にはいくつかあります。まずは、「胎盤感染」です。これらは先天性の異常となる可能性があります。続いて、産道感染。胎児が出産時に産道を通過することで感染します。このときに感染するのが、B型肝炎ウイルス(HBV)、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、単純ヘルペスウイルス、B群溶血性レンサ球菌などです。出産後の感染経路としては、母乳感染が挙げられます。文字通り、母乳を通じて感染するもので、成人T細胞白血病ウイルス(HTLV-I)、HIVなどがあります。

 確かに父親が義務として検査することってあまりありませんからね。自覚症状がないので自分がウイルスを持っているなんて気付かないかもしれません。しかし、赤ん坊にとっては大敵です。

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医学処:献血に行こう!Part4 献血後に届く血液検査結果について
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2007年09月25日

カエルを絶滅から救うプロジェクト「両生類の箱舟」

絶滅危機のカエルを救え、世界の動物園が箱舟計画

 貴重な両生類を絶滅の危機から救おうと、日本を含む約35カ国の動物園や水族館が、数が減っているカエルやサンショウウオなどの人工繁殖に国際協力で取り組む「両生類の箱舟」と名付けたプロジェクトを発足させた。

 平成20年を「両生類の年」として国際的な保護キャンペーンを展開するほか、各国政府に両生類の保護策強化を働き掛け、資金集めや啓発活動を進める。

 箱舟プロジェクトは、世界の専門家が17年にまとめた両生類保護の国際計画の一部。先月末、日本動物園水族館協会も参加してハンガリーで開かれた、世界動物園水族館協会の総会で実施が決まった。人や動物を大洪水から生き延びさせた旧約聖書の「ノアの箱舟」にちなんだ。

 計画では、個体数が極端に減少した熱帯林のカエルなどの人工繁殖に各国の機関が協力して取り組み、野生に復帰させて個体数の回復を目指す。

 「両生類の年」では、動物園や水族館への来訪者を対象にした募金活動や啓発事業を実施。両生類保護への協力などを呼び掛ける。

 関係者は「人工繁殖などには5000万−6000万ドルの資金が必要だ」として、企業や政府に資金の拠出を働き掛けている。

 カエルやサンショウウオは、生息地破壊や地球温暖化、国内でも問題になっているツボカビ感染などが原因で世界中で数が減り、既に120種以上が絶滅したとされる

 プロジェクトのジェフリー・ボナー博士は「約6000種いた両生類の3分の1から半分が近い将来に絶滅してしまうとの予測もある。恐竜が地上からいなくなって以来の大絶滅になりかねない」と警告している。



 ツボカビのせいで、地球上から1/3も絶滅してしまうとは…。

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医学処:外から内臓が透けて見える透明なカエルを誕生させる
医学処:カエルを絶滅の危機に追いやるカエル・ツボカビ症が日本上陸
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イギリスで、初の青舌病感染牛。

英で初の青舌病=口蹄疫に続き農家に痛手

 英環境・食糧・農村省は22日、イングランド東部のイプスウィッチで牛1頭から「青舌病」のウイルスを検出したと発表した。同ウイルス検出は英国では初めて。BBCテレビによれば、欧州大陸北部では最近、多数発生しており、英国への波及が懸念されていた。

 青舌病にかかった家畜は口の潰瘍や発熱の症状が現れる。舌が青く変色する場合もあるため、この病名で呼ばれる。ウイルスはブヨなど羽虫を媒介して感染し、牛や羊の致死率は高い。ヒトには感染しない。

 英国では21日、イングランド南部で6件目の口蹄疫が確認されたばかりで、農家には大きな痛手だ。



 聞いたことないなぁ、と思っていましたが、ヒトには感染しない病気だそうで。以下wikipediaより抜粋。

 レオウイルス科オルビウイルス属ブルータングウイルスで、24の血清型が確認されている。ヌカカなどの「吸血昆虫」によって感染し、接触感染することは無いとされる。ヒトへの感染例は報告されていない。

 オーストラリア、米国、アフリカ、中東、アジアおよびヨーロッパで感染が確認されている。温帯地域では晩夏?秋にかけて発生するが気温が低下すると流行は収束に向かう。熱帯地域では年間を通じて発生する。
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2007年09月14日

コンゴでエボラ出血熱の感染者を確認、5人が死亡

エボラ出血熱:コンゴ民主共和国で感染者確認、5人死亡

 世界保健機関(WHO)は11日、致死率の極めて高いエボラ出血熱の感染者がコンゴ民主共和国(旧ザイール)で確認され、5人が死亡したと発表した。同国で感染が確認されたのは、95年に250人が死亡した旧ザイール時代以来。

 ロイター通信などによると、同国南部のカサイで5人が陽性と判明した。この地区は95年に大規模な感染が起きたキクウィトの東に位置する。死因は特定されていないが、最近4カ月間でも120人が死亡したとの報告がある。

 血液への接触などで感染するエボラ出血熱は感染力が高く、致死率は50〜90%に達すると言われている。



 天然痘のように空気感染しないとはいえ、エボラ出血熱の致死率は驚異的です。

 今はアフリカでしか発生していない病気ですが、おそらくHIVのようにいつかは日本にも入ってくる病気だと思います。治療法がない感染症ですからね…。

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2007年09月08日

タカラバイオが遺伝子組み換えウイルスを排水に流す

タカラバイオ:遺伝子組み換えウイルスを一般排水に流す

 文部科学省は7日、遺伝子組み換えウイルスを一般排水に流したとして、「タカラバイオ」(大津市)を厳重注意した。同省によると、ウイルスは増殖に必要な遺伝子をなくしているため、人や環境への影響はないという。

 8月2日と17日、同社の実験担当者が、マウス白血病の遺伝子組み換えウイルスが含まれていることを知らずに、溶液0.03ミリリットルと0.5ミリリットルを、実験室内の一般排水に流した。本来は専用装置で容器ごと処理することになっているが、担当者が実験責任者から組み換えウイルスが含まれることを知らされていなかったという。21日に屋外の排水管などを調査したが、ウイルスは検出されなかったという。



 バイオテロ一歩手前だったようで…。

 もし増殖可能だったらこれだけで生態系が狂ってもおかしくありません。危機管理を持って厳重に行動してもらいたいところです。

 医療廃棄物なども、昔はポイポイ捨てていたみたいですが、近年の厳重さは凄いですね。感染する可能性が1%でもあれば「感染性廃棄物」として処理してますし。

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2007年09月04日

菓匠三全のドラ焼きからブドウ球菌が検出される。

どら焼きからブドウ球菌 …“萩の月”の「菓匠三全」が回収

 仙台の銘菓「萩の月」で知られる製菓会社「菓匠三全」(宮城県大河原町)は3日、同社製のどら焼きから下痢や吐き気などの食中毒症状を引き起こす「黄色ブドウ球菌」が検出されたと発表、自主回収を始めた。

 同社によると、回収の対象は、8月27〜30日に同社の経営する喫茶店「ずんだ茶寮」の各店舗(東京都、横浜市、仙台市など16店)で販売された「富貴どら焼」約1万8000個。8月27日に「ずんだ茶寮大丸ららぽーと横浜店」で試食販売のための検査の際、商品から同菌を検出。連絡を受けた同社が31日に工場を検査したところ、どら焼きのあんを詰め込む機械から同じ菌が検出され、製造を中止した。

 同社では今月3日までに5680個を回収したが、食中毒などの報告はいまのところないという。販売店から回収するとともに店頭で注意を呼びかけている。



 菌なんてフとしたことで入り込みますからねぇ。今の衛生管理レベルをずっと続けていくのは、飲食業にとってはプレッシャーだと思います。ですが、それでもやらなければいけないのが飲食業なのです。菌、ウイルスが蔓延するのが当たり前の病院でも、院内感染がおきないようできるだけ努力しているのですから。

 奇しくも、発見された9月3日はドラえもんの誕生日

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