[大学]の記事一覧

2009年01月03日

信州大学が女性医師の支援策を実証実験へ。

信大病院が1月、女性医師支援策で実証実験へ

 信大病院(松本市)は1月、情報通信技術を活用し、子育てなどで現場を離れた女性医師らが自宅で最新の治療法を調べて勤務医に伝え、現場の負担を軽減する新たなモデルの実証実験を行う。医師不足が深刻になる中、出産や子育てで退職を余儀なくされがちな女性医師の支援は大きな課題。現場とつながりを保つことで職場復帰をしやすくし、子育てと両立しやすい働き方を探る狙いだ。

 情報技術を駆使し自宅などで勤務する「テレワーク」の普及を進める総務省が、さまざまな分野で取り組む実証実験の一環。医療分野は全国初で、同省情報高度化推進室は「医師の働きやすい環境づくりに貢献できないか、効果や課題を洗い出したい」とする。

 実験では、普段は大学でしか扱えない国内外の医療文献情報システムと医師宅のパソコンを接続。それぞれの専門分野を生かし、治療方針を考えるのに欠かせない最新の論文や報告を読み、まとめをパソコンなどで勤務医に伝えることを想定している。

 育児休業中の医師を含め、同病院小児科の男女の医師十数人が参加を予定。同科によると、1997年度以降に入局した医師計54人のうち女性は31人で6割近くを占める。同科の稲葉雄二医師は「1日数時間でも子育て中の医師の力を借りられれれば、その人のスキル維持になると同時に、常勤の私たちも助かる」と話す。

 全国でも女性医師は増加傾向で、年齢が若いほど割合は高い。29歳以下の医師では約36%(2006年末時点)が女性。県と信大が2007年に女性医師を対象に行ったアンケートでは、離職した16人のうち15人が復職の意思があると回答した。

 実験ではまた、診断書や患者の治療・経過をまとめた書類の作成など、勤務医の事務的な仕事を在宅でできるかも試験する。信大病院でも来年5月に全面導入予定の電子カルテを自宅で見られるようにすることで可能になるという。情報を暗号化し、データを持ち出せない特殊な端末を導入するなどした上で、まず架空のデータを用いて有効性や安全性を確認する計画だ。

 信大病院は、情報通信技術を活用した遠隔医療、患者や家族の支援を進めてきた。同病院での実験は本年度のみの予定だが、「終了後も検証を続けたい」と医療情報部の滝沢正臣・特任研究員。「医師が増員されても退職者が多ければ医師不足は解決しない。勤務医の仕事と家庭生活の両立や負担軽減のため、できることから取り組みたい」としている。



 育児で忙しくて病院にこれない、というのが問題ですから、要するに「勤務」以外の面でサポートできれば、双方にとって有益なわけですよね。

 よくある医療技術の進歩についていけなくなる、といった問題も、たとえばカンファレンスを中継で行うとか、そういったやりとりで少なからず補うことはできるんじゃないでしょうか。あとは女性医師のやる気次第ですかね。まずはやる気のある女性医師をサポートする土台づくりから。

医学処:現場を離れた女性医師の復帰を支援する病院に補助金を出す。
医学処:女医の育児支援と復職に理解を
医学処:産婦人科の女性医師が40代で激減する理由。
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2008年12月30日

弘前大学医学部の県定着枠、10人に増員する

県定着枠10人に 弘大医学部入試

 弘前大学は25日、2009年度の医学部医学科の一般選抜前期日程に新設された「県定着枠」の募集人員を5人増やし、10人としたと発表した。県定着枠での入学者は卒業後、弘大医学部関連施設で医師として働くことが求められる

 このほか、10年度入試について、〈1〉理工学部物理科学科の前期日程「理科」で物理、化学の選択制を物理必須とする〈2〉教育学部中学校教育専攻社会選修の推薦入試で小論文を新たに課す、など変更点も公表された。



 地方のこういった地域枠制度は、10年後を見越しての試みですからね。ここを選ばれる学生、ご家族は覚悟していただきたいと思います。

 非常に腹の立つことといえば、自治医科大学に進学したにもかかわらず、卒後に親がポンと何千万か支払って、子供を自由にするという選択です。もはや訳がわからない。

 地方での、医師不足を補うための制度なのですから、その信頼を裏切るようなことを、医師はしてはいけないと思うのです。

医学処:医学部全体に、僻地などへの地域勤務枠を設け、授業料を免除する
医学処:福島県立医大の推薦枠を倍にして、県外からも推薦受け入れを行う。
医学処:金沢大学が医学部の定員を増やすことに決定。
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保険適用外の材料費を患者から寄付という形で募ることが禁止に。

診療時の寄付依頼廃止

 県立医大(福島市)が、大動脈瘤治療を受けた患者から、公的な医療保険が適用されない材料費を研究費名目の寄付金として受け取っていた問題で、同大の学内調査の結果が25日発表された。寄付は2004年度-08年度の5年間に、74人から計約2443万円にのぼった。同大は「寄付は任意で、混合診療にあたらない」と、国が原則禁止する混合診療に当たらないとの認識を改めて示したが、来年度からは、患者や家族に対し、医師が直接寄付を依頼してきたこれまでの方法を改める考えを明らかにした。

 新たに寄付が判明したのは、生体肝移植を行う外科学第一講座や、膵臓がんの免疫療法を行う内科学第二講座など4講座。同大によると、保険が適用されないウイルスの再発を抑制する薬剤や、がんを排除する力を強める細胞の培養の費用で、「患者のための最善の医療と判断したケースだった」としている。全体でみれば、保険適用外の治療を受けた患者のおよそ半数が、1回につき3万-163万円の寄付をしたという。

 同大は、保険適用外の治療を行った場合、これまで寄付の説明を診療時間内に行ってきたが、治療費を患者に請求している印象を与えかねないとして、来年度からは、すべての患者に対し、退院時に事務職員が行うことを明らかにした。一方で、寄付が減ると、保険適用外が多い最先端医療に影響が出るため、チラシを学内に張ったり、ホームページを充実させたりして寄付を募る方針

 同大で記者会見した丹羽真一副理事長は、今後も、法人などから例年寄せられる寄付金約4-5億円を充てるなどし、「患者にとって最善の治療は、(保険適用外であっても)可能な限り引き続き行っていく」と話した。

 一方、混合診療の疑いについて調べている東北厚生局は、今後も寄付台帳の確認や聞き取り調査を継続し、事実確認が終わり次第、厚生労働省と協議して何らかの判断をする方針。



 まあ混合診療になってしまうかどうかっていうのが問題なんでしょうけれども

 そもそもこういう治療は、患者にとって明らかに有益だから寄付という形にしてまで医者はやりたい、と思っているわけですからね。どういうことかというと、要するに役人の保険承認が遅すぎるのがいけないわけです。

 医者にとってはこんなリスクを踏みたくないわけですよね。患者さんにとって最良な医療を提供すると病院側が赤字になるというのはおかしな話ではないでしょうか。今の「福祉」って、病院側や医療者側が自己犠牲することで成り立っているにすぎないと思います。
posted by さじ at 17:53 | Comment(0) | TrackBack(0) | 大学

2008年12月26日

研修医の後半1年は専門科で修行できるよう特化させる

臨床研修、後半1年は専門科で…医師不足対策

 医師不足を加速させたとされる臨床研修制度について、厚生労働省と文部科学省は17日、現在2年間の研修期間のうち後半の1年間を、将来専門とする診療科に特化させることで、医師不足に対応するとした見直し案を、両省が設置した合同の専門家検討会に提示した。

 また、研修先の選択に国が一定の制限を設ける内容も盛り込んでいる。検討会は今年度内にも結論を出す見通しで、両省はそれをもとに、早ければ2010年度からの制度見直しを目指したい考え。

 見直し案では、臨床研修の必修科目を、内科や救急などの基本となる診療科としたうえで、期間を1年間に短縮するとした。その後の1年間を、将来専門とする診療科で研修させることにし、事実上、働き手を増やすことにした

 また、医師の地域偏在については、研修医の募集定員に地域別の上限を設けたり、地域医療の臨床研修を一定期間必修化したりすることで対応することにしている。医師不足の診療科を選択する研修医を確保する仕組みも設ける。

 2004年度から導入された臨床研修制度は、新人医師に広い視野や総合的な診療能力を身につけさせるのが狙いで、大学卒業直後の新人医師が2年間、内科や小児科など7診療科で臨床経験することが必修化された。

 しかし、研修先が自由に選べるようになったため、出身大学ではなく都市部の有力病院を選ぶ新人医師が増え、大学医局が人手不足に陥った。



 成功するんでしょうか。

 いやそりゃ学生の頃からどこどこに行きたい!と強く思っているような人ならば絶対にそうしたほうがいいでしょう。多く学べるわけですし。

 ただどこに行きたいと決まっている人はかなりレアなケースで、実際には研修で2年間回ってみて、その後に決めることが多いような。

 まあ難しいですけど、研修で色々みてまわって、損はないですからね、どの科も。それを短期間化して、1年だけで色々見て回るというのもアリといえばアリですけれど。

 1年間まるまるその科にいてくれるのなら、医局も楽でしょうね。雑用係のようなものがずっと成長したままでいてくれるわけですから。それに、その研修医がその医局にほぼ確実に入ってくれるという保障もあるわけで。教え甲斐もかなりあるのでは。

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2008年12月24日

山形大学医学部でスチューデントドクター制度を導入する。

山形大、臨床実習で治療に参加 / 医学部が新制度

 山形大医学部(山形市)は19日、臨床実習で指導医の監督の下、学生が治療に参加する「スチューデントドクター制度」を来年1月から導入すると発表した。臨床実習をめぐり学生参加を明確に位置付けた制度の導入は全国的にも珍しいといい、嘉山孝正医学部長は「見学だけでは医学の質は向上しない。学生の自覚や責任感を高めたい」と話している。

 医学部によると、臨床実習前の4年生には現在、患者の治療に加わるのに必要な知識や技能の有無を評価する「共用試験」を実施しており、この試験に合格した学生を「スチューデントドクター」と認定する。

 認定された学生は臨床実習で指導医の監督を受けながら採血や皮膚の縫合など実際の診療を行う。患者には事前にインフォームドコンセント(十分な説明と同意)を徹底するほか、学生の名札にはスチューデントドクターと明記して一定のレベルに達していることを保証するという。



 技能の共用試験というのはOSCE(オスキー)のことでしょうね。今の医学生はこれをクリアーしないといけないわけですけれど、OSCEでやることって診察の仕方とか、異常の見方などで、あっても縫合レベルのこと。まぁそれだったら学生でもやっていいというか、やらせるべき内容ではあるのかもしれません。

 ただその、記事中にもありますけれど、インフォームドコンセントを徹底する、というのが絶対条件ですね。いくら大学病院とはいえ、患者さんは患者さん。患者さん優先なのになんで医師免許もない学生にやらせなきゃいけないんだという思いはあると思います。それにスチューデントドクターだからといって何でもかんでもやらせていいわけではありません。そのさじ加減を忘れて何でも学生にやらせることは教育とは言えません。そのためのインフォームドコンセントです。

 どうしても嫌だったら断ってもいいことですし、たとえ断っても医者は嫌な感じを持ったりしないので、安心して自分の本音を伝えて下さい。私でも嫌なものは嫌ですから、もし入院したら内容によっては断ると思います。

 医療というのは代々教育によって受け継がれてきたものです。未来ある医学生のため、やってもいいよという、お心があれば、いいですよ、とおっしゃってください。学生はありがたく全力で受け持つでしょうし、患者さんのことは一生忘れないでしょう。

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2008年12月10日

研修医の違法バイトは61病院、278人に上る。

研修医278人 違法バイト…厚労省全国調査

 大学卒業後の初期研修中に違法なアルバイト診療をしていた研修医が、臨床研修制度が義務化された2004年度から昨年度までに、研修医の所属する61病院、278人に上っていたことが8日、厚生労働省の調べで明らかになった。

 経験の浅い研修医のアルバイト診療は、医療事故につながる危険性が高いことなどから、04年施行の改正医師法で禁止されている。違法バイトの全国的な状況が判明したのは初めて。今回の結果は、保健所の定例検査で偶然見つかったケースや研修病院の自主報告を集めたもので、氷山の一角の可能性もある。

 04年度に導入された臨床研修制度では、研修医は国の指定基準を満たした研修病院のプログラムに基づき、指導医のもとで研修、それ以外の診療はできない。

 今回判明したのは、厚労省の地方厚生局が07年度中に把握したケース。それによると、違法バイトは04年度から07年度にかけ、近畿地方の39病院で161人、関東信越の19病院108人、九州の1病院5人、北海道の1病院3人、東北の1病院1人が確認された。いずれも所属する研修医が、プログラムにない別の病院や診療所に出かけ、単独で当直などをしていた。病院の当直代は1日5万円程度が相場とされる。

 違法バイトが確認された研修病院は、大学病院が16施設、一般病院が45施設だった。聖マリアンナ医大病院(川崎市)では、30人の大量違反があった兵庫医大、大阪大などでも確認されている。厚労省は「研修病院側が組織的に関与したケースはない」としている。

 厚労省は違法バイトのあった研修病院に対し、研修医の管理徹底を指導。08年度からは、研修医の定員を削減する罰則を科することにしたが、今のところ違反は確認していないという。07年度以前の違反に対しては罰則は適用されない。

 制度創設の検討に携わった東大病院総合研修センター長の北村聖教授は「制度本来の趣旨を無視したもので、極めて問題だ。病院側の管理にも問題がある。違反者を出した病院は、研修病院の指定を取り消すなど厳正な処分が必要だと思う」と指摘している。

 臨床研修制度 専門に偏りがちだった従来の研修を見直し、総合的な診療の基礎を身につけることを目的に、卒業後2年間、内科、外科などを幅広く回る初期研修が04年度から義務化された。全国に2か年度分を合わせて約1万5000人の研修医がいる。

給与格差や医師不足

 研修医の違法アルバイトの背景には、処遇改善が不十分な研修病院や、医師不足のため、労働力としてアルバイト派遣を求める地域病院などの現状がある。

 04年度に義務化された研修制度には、それまで低収入で酷使され、アルバイトで生活費を稼いできた研修医の処遇を改善し、研修に専念させる狙いもあった。国は、給与の目安を月30万円程度とし、昨年度まで、病院に対し、研修医数に応じて教育指導費名目の補助金も交付してきた。ただ、実際の給与は病院の裁量に任され、格差が大きい。医師不足に悩む地方では、月50万〜60万円に加え宿舎を用意するところもある一方で、都市部では20万円に満たないところもある。

 大量違反が発覚した聖マリアンナ医大病院では、給与は月19万円。病院側は「問題発覚を受け増額した」としているが、これでも「最低額の部類」(厚労省医事課)。違法バイトを20〜30回繰り返していた一部の研修医は「生活費が足りなかった」としているという。

 よい医者を育てることは、すべての国民にかかわる重要な課題だ。



 大学病院が、こういう違法バイトを黙認してはいけないです。研修医なんて猫の手みたいなもんですから、それを単独で当直させるなんて論外。30人もの違反者を出した聖マリアンナ医科大学病院は大いに反省すべきだと思います。

 しかも昔と違って食べていけないほどの安い給料ではないわけですし。少なくとも十数万円は貰っていて、これで生活費が足りないというのは、おかしな話だと思うんですよね。給料に見合った生活ってものが出来ないんでしょうかね。

 とはいえ大学病院の研修医の給料が安すぎるということも問題です。まぁ昔は月4,5万とかで働かされるというありえない状況でしたけれど、今は最低限は確保されているわけで。別に騙されているわけじゃないんですから、甘んじて受けるべきだとも思うんですけどねぇ。給料高いほうがいいならそれなりの病院に勤めればいいだけの話で。

 国ももっと現実を見据えて、本当にこういう問題を正したいなら、大学病院の薄給っぷりを改善するような医療システムを作るべきだと思いますが。労働基準法などはるかに無視した労働時間、それでいて献身的なまでの薄給。大学病院に勤めている人のほぼ100%近くが「給料が安すぎる」と感じていると思います。

 医師の数を増やすという今の政府の作戦が当たったら、数年後には医師不足も解消して、違法バイトなど行わなくてもいいようになるのかもしれませんねぇ。お金の問題ではなく、単純に人材として足りていないために研修医を駆り出す地域もあるでしょうから。

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2008年12月09日

iPS細胞研究に、国は来年度も予算を確保する構え。

iPS細胞 研究に予算確保

 麻生総理大臣は、政府の総合科学技術会議に出席し、新型万能細胞・iPS細胞の医療への応用を1日も早く実現させるため、来年度、実用化に向けた研究に必要な予算を確保したいという考えを示しました。

 政府の総合科学技術会議は8日、総理大臣官邸で開かれ、新型万能細胞・iPS細胞の医療への応用を目指した研究を続けている京都大学の山中伸弥教授が講演しました。

 この中で、山中教授は「医療への応用が可能になれば、難病の治療や病気の原因の解明などに役立てることができる」と強調し、政府が研究費用を引き続き支援することや、関係省庁と研究者が開発段階から連携できる仕組みを作ることなどを求めました。

 これに対し、麻生総理大臣は「iPS細胞の研究は効果が目に見えやすく、難病対策に役に立つ可能性は高い。1日も早い実用化が待たれており、来年度の予算編成にあたっては、メリハリのある予算を積極的に付けていきたい」と述べ、iPS細胞の実用化に向けた研究に必要な予算を確保したいという考えを示しました。



 山中教授は素晴らしい方で、iPS細胞研究に関しても、アメリカなどと競争することで技術が進歩していくものだというスタンスだそうです。

 しかし日本とアメリカじゃ、アメリカのほうが予算を使っていると思います。せっかく日本が発見したiPS細胞も、アメリカにリードされっぱなしでは・・・。予算を惜しげもなく提供しても絶対に損がない技術だと思うので、国にも寛大な援助をお願いしたいですね。

 そして頑張れ研究している方々。世界中で苦しんでいる難病の人たちも待っています。

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2008年11月29日

群馬大学が医師を引き上げ、中核病院の常勤医が不足する

群大医師引き揚げ、中核病院深刻

 群馬大による医師引き揚げを機に、県内の中核病院で常勤医が不足し、診療科閉鎖の危機を迎えるケースが増えている。

 館林厚生病院(館林市)は、来年度の小児科医2人の引き揚げを先月に打診された。小児科は、群馬大からの派遣2人、研修医1人、非常勤1人の態勢で外来や入院に対応している。同科は館林市・邑楽郡では唯一入院が可能で、小児救急も行う。同病院の飯塚好美事務部長は、「小児科を続けるのはこの病院の使命だが、このままでは閉鎖せざるをえない」と語る。

 群馬大医学部総務課によると、同大には関連病院への派遣も含め、77人の小児科医が所属。出産や開業などで今年度末には十数人の離職者が出るとみられ、中核病院としての機能を維持するため、同病院など複数の病院から6人前後を引き揚げる方針だという。

 公立碓氷病院(安中市)も、年度末で整形外科の常勤医2人のうち1人は開業し、1人は群馬大に引き揚げを打診され、眼科の唯一の常勤医も今年度末に開業予定。このため、両科では大きな手術ができなくなる可能性もあるという。

 こうした現状に対し、県医務課は、「研修生への奨学金などで医師確保に努力しているが、医師が辞めたり、産休に入ったりするのは止められない。群馬大以外からの医師確保も必要になるだろう」としている。



 難しい問題ですよねぇ。開業するなともいえませんし。しかし開業って選択肢結構多いんですかね。日本で開業医って飽和状態じゃないんでしょうか。

 より高度な医療を行う大学病院だからこそ、医師数はある程度確保されてほしいですし、その関連病院もかなり高度な医療を行っているので、医師は必要ですし・・・。うーむ。

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2008年11月21日

医学生の従事したい診療科。1位内科2位小児科3位整形外科

医学生の従事したい診療科、「内科」がトップ

 医学生や初期研修医らが「将来従事したい診療科」のトップは「内科」であることが、全国医学部長病院長会議などが実施した「臨床研修に関するアンケート調査」の速報値で明らかになった。11月18日に開かれた厚生労働省と文部科学省の「臨床研修制度のあり方に関する検討会」で公表された。

 同調査は、臨床にかかわる現場の医学生、研修医、指導医などの意識を把握するため、全国医学部長病院長会議と臨床研修協議会が共同で実施。医学生や初期研修医、卒後3−5年目の医師ら8945人から回答を得た。

 医学生の「将来従事したい診療科または基礎系の分野」は、「内科」がトップで14.1%。次いで「小児科」(11.5%)、「整形外科」(5.1%)と続いた。初期研修医についても「内科」がトップで13.6%。これに「小児科」(6.9%)、「整形外科」(6.2%)が続いている。また、医師不足が特に問題となっている「産科系(産婦人科・産科・婦人科)」は、医学生の6.5%、「救急科」は2.1%にとどまった。

 また、国などの公的機関による医師の計画配置については、医学生の49.3%、初期研修医の56.5%、卒後3−5年目の医師の58.1%が反対した。「賛成」と「一定の時期・期間であれば賛成」「インセンティブとの組み合わせなら賛成」の条件付き賛成を合わせた割合は、医学生45.3%、初期研修医38.4%、卒後3−5年目の医師37.9%。

 このほか、医師不足地域で従事することについては、「条件が合えば従事したい」とする医学生は70.5%、初期研修医は65.4%と、3人に2人前後に上っている一方で、「条件にかかわらず希望しない」との回答も共に20.6%あった。

 「医師不足地域で従事するのに必要な条件」としては、医学生、初期研修医共に「処遇・待遇(給与)が良い」が最も多かった



 内科って。何内科なんでしょう。全部含めての内科か。開業思考か。

 小児科人気高いですねぇ。その割には実際になる人が少ないというか。ガッツがないんですかね。実際に研修医になってまわってみたら、思った以上にキツくて脱落してしまうヒヨり組が多いんでしょうか。

 整形外科はなんか昔から人気ですね。体育会系でお世話になる人が多いからでしょうか。まぁ開業してもオイシイですしね。

 学生の頃なりたかった科と、実際に専門としてとる科が全然違うなんてのはよくある話ですから。焦らずじっくり考えてみて下さい。

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2008年11月17日

法医学者が1人しかいない佐賀県の惨状。

県内解剖医不在解消へ佐賀大法医学教室に准教授

 佐賀大医学部法医学教室の教授が県外の大学に移り、今年1月から県内で司法解剖ができない状態が続いていた問題で、名古屋市立大医学部講師を務めていた小山宏義さん(50)が後任として准教授に採用され、解剖医の不在が解消される見通しとなった。

 ただ、准教授をサポートする助教も今春、県外の大学に移り、不在のまま。県外の解剖医は「通常、法医学教室は教授や助教など3〜4人体制だが、佐賀大は長く2人のままだった1人で解剖して鑑定書を書き、講義や実習もするのは大変だろう」と推測する。

 同大は「法医学教室の体制を整えたい」としており、新たに助教などを採用するか検討する。

 県警は1月から10月末までに856体の変死体を扱い、うち61体(うち7体は承諾解剖)の解剖を福岡、長崎両県の大学に依頼した。



 法医学という学問も、人手不足の深刻さは他と一緒か。

 本来なら遺体をみるだけでなく、大学病院の異状死や、生きている人の手術痕などをも分析するのが、法医学です。突き詰めれば非常に面白い医学だと思うんですが、いかんせん特殊すぎて人が集まらないか。

 もし法医学者が足りないとどういうことが起こるのか?

 例えば遺体に不信な点があっても見逃すかもしれません。また、例えばレイプ事件とか、傷害事件などのように加害者を特定すべきような事件に割く人員がいないため、事件解決の糸口を見つけられないかもしれません。病院での不信な死や障害を見過ごして、患者さんに不利益を蒙らせたままになるかもしれないのです。

 医学的にみれば、妊婦や小児を助ける産婦人科や小児科が不足しているのは大問題です。ですが、社会的にみた場合、事件を究明できる法医学者というスペシャリストが不足していることもまた、早急に解決すべき問題だと思います。

 例えば監察官の中から、国がお金を出して医学部に6年間(4年くらいでいいですかね)通わせるコースをつくるとか。

何故医学生は法医学を志さないのか。

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福岡大学医学部が弁護士を研究職の教員として採用する。

福岡大医学部、弁護士を教員採用へ

 医療訴訟などの増加を受け、福岡大学医学部(福岡市)は来年度から、弁護士を研究職の教員として採用する方針を決めた

 この教員は、トラブルが起きれば、病院、患者双方から意見を聞き、病院側の過失も指摘しながら法的問題を説明して訴訟などを防ぐ。中立性の確保が課題となるが、裁判以外の解決を探る取り組みとして注目を集めそうだ。文部科学省は「医学部が弁護士を教員に採用するのは初めてではないか」としている。

 福岡大病院では、訴訟まで発展しないものの、入院費の支払いや手術の結果を巡ってのトラブルが増加している。患者による看護師らへの暴力事件も、昨年は4件、今年は11件(10月末現在)発生した。最高裁によると、昨年の医療訴訟の提訴件数は944件で、この10年間で約1・6倍に増加。医療訴訟は、医療行為と事故の因果関係の立証が難しいことなどで、平均審理時間は約2年と長い。膨大な時間と費用が必要なため、患者の負担が大きく、病院側にとっても医師が訴訟の多い産科や外科を敬遠し、医師不足につながっている。

 同大医学部によると、採用する弁護士は、トラブル発生の際、第三者的な立場で病院と患者から意見を聞き、手術経過などを分析して法的問題を指摘する。

 弁護士は原則、利害が対立する複数の代理人になれないため、病院の顧問弁護士であれば、患者の利益を図ることはできない。しかし、教員なら、病院側の利益にとらわれる必要はなく、患者に病院の過失を指摘できるという

 採用するのは、昨年度の司法試験に合格し12月に弁護士資格を取得予定の女性で、消化器外科の助教に迎える薬剤師として約11年の勤務経験もあり、医療現場にも通じているという



 これはいい案ですね。

 別に病院側が裁判で勝つために弁護士を採用しているわけではなくて、問題を解決するために中立な立場として据え置くという形。

 今後はこういった形の役職も増えるんでしょうねぇ。特に外科医にとっては、こういう法律訴訟は医療に支障を来たしかねないほどですから、少しでも負担が減れば幸いか。

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2008年11月09日

産婦人科医は月平均300〜500時間も拘束されている。

産科医、月300時間の拘束 過酷勤務明らか、初の実態調査

 全国の一般病院や大学病院に勤める産婦人科医が、診療や待機などで拘束されている時間は月平均で300時間を超え、中には500時間以上の医師もいることが、日本産科婦人科学会による初の勤務実態調査の中間集計で31日分かった。

 単純に1カ月30日として割ると、300時間の場合は休日なしで毎日10時間、最長の例では同16時間拘束される計算になる。

 学会は「過酷な勤務の一端が数値で示された」とし、厚生労働省に報告。詳しい内容を11月1日に都内で開く公開市民フォーラムで発表する。

 集計は一般病院の221人、大学病院の76人の勤務医からの回答を基にまとめた。一般病院のうち、当直勤務がある一般病院の医師は月平均4・2回の当直をこなし、病院にいる時間は月平均301時間だった

 当直がない一般病院では、実際に病院にいる時間は平均259時間だったが、お産があると必ず呼び出される「病院外での待機時間」も含めると、拘束時間は平均350時間に上った

 一方、大学病院の勤務医は、大多数が一般病院でのアルバイトもこなすため拘束時間は平均341時間と長く、当直は月平均5・8回。最長で505時間だった。



 大きな病院だと、寝る時間以外、拘束されているっていう例もあるでしょうね。

 「病院外の待機」だって、そんな制約を課せられていたら何も出来ませんしね。

 国民の力で何とかならないもんですかねぇ。医師は悪徳だとか、そういうことばっかり報道してて医者バッシングに力を注いできたマスコミも、反省の気持ちがあるのなら、国に公共事業費を削減して医学部定員増の体制づくりを促すように報道してもらいたいものです。

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マッチングで人気となった和歌山県立医大の秘密に迫る。

臨床研修医:県立医大付属病院、希望者が増加 自由度の高いプログラム評価 /和歌山

 新臨床研修制度の導入で、研修医の大学病院離れが進む中、県立医大付属病院(和歌山市)の研修希望者が増えている。医師臨床研修マッチング協議会(東京都港区)が10月に発表した08年度研修医マッチング結果で、採用内定者数を示すマッチ者数は全国の111大学病院中19位となり、実施から5年連続の増加。上野雅巳・同大卒後臨床研修センター長は「自由度の高い研修プログラムが評価されたのでは。活躍できる医師を育てたい」と話している。

 新制度では、研修医は原則、自由に研修先を選べ、待遇のいい都市部の民間病院に集中するようになった。医学生と病院側の希望を突き合わせ、研修受け入れ先を決めるマッチング制度は03年度から。任意の登録制で、08年度は全国の大学・民間1091病院が参加し、登録者数8167人中マッチ者数は7858人だった。

 同病院は、03年度のマッチ者数41人が、08年度は58人に。東京大や京都大など都市の大学病院が上位を占める中、年々順位を上げている。58人のうち他大学出身者が4割近く。募集定員は63人で、充足率は92・1%だった。

 同病院で、研修医は希望する科を選択し、3カ月ごとに見直しできる。県内の11地方病院と連携し、1〜3カ月間、研修医を派遣する制度もある。琉球大(沖縄)出身で研修医1年目の辻洋美さん(26)は「自主性に委ねられたプログラムと充実した研修体制が決め手になった」と話す。

 県医務課は「地方の医師不足解消には、若い人材を育てることが大事で、大学の頑張りはありがたい。県としても、県内各病院の研修内容などの情報提供を積極的に行いたい」としている。



 ほうー。凄いですね。和歌山県立医科大学。

 やる気のある研修医ほど、情報を収集し、どこの病院が一番自分に合っているかを調べるものだと思います。その中で、より研修医の成長のことを考えてくれた和歌山県立医大付属病院に人気が出た、と。

 そりゃあそうですよね。これからは、土地柄とか給料とかではなく、いかに「研修プログラムが充実しているか」が勝負の決め手になると思います。

 これからも若手を育て上げることに専念すれば、地方であってもやる気のある研修医は来るでしょう。それが何年後かに、地方の医師不足解消に繋がるかもしれませんし。

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2008年11月02日

小児科や産婦に入れば学費を免除するコースを山形大が設置

医師不足解消へ 山形大医が学費免除コース

 山形大医学部(山形市)は16日、小児科など県内の地域医療に携わることを希望する医学部生について、4〜6年生の学費を免除し、卒業後の臨床研修まで一貫したプログラムを用意するなどの新たな専修コースを設置すると発表した。

 来年度の開始を目指しており、臨床研修まで組み入れたコースの設置は国内初という。

 医学部によると、定員は10人。主に県外出身者を対象とし、医学部4年からコースに所属する。コースは小児科と産婦人科、救急医学、外科の4科を設ける。

 学部卒業後は臨床研修のため同大付属病院に所属し、その後の専門医教育を同病院および県内で受けることが条件。これらの期間は6〜8年が目安。他県での勤務を希望する場合は、授業料に一定の利息を加えた額を一括して返還する



 短期的な、「自治医科大学システム」ですね、これ。

 卒後の自由な選択を束縛するかわりに、学費を免除。どちらが得かというと、まぁ卒後自由にマッチング先を選んで、更に初期臨床研修後に自分のやりたい道に進むというほうが良いような気もしますが、もうあらかじめ山形でやっていきたいという人や小児科、産婦人科、救急などに進みたいと思っている人にとっては学費免除のほうがオイシイですからね。

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2008年10月28日

国立大病院の大半が赤字。しかし・・・

昨年度の国立大病院 28か所赤字

 国立大学付属病院長会議は27日、全国にある45の国立大学付属病院のうち、28病院が昨年度、赤字だったと発表した

 同会議が各病院の財務状況を調査するのは初めてで、国立大学病院全体の赤字額は計約76億円に上った

 同会議は、赤字の主な原因は、国からの運営費交付金の削減だとしている。国立大学病院が独立行政法人化した2004年度に584億円あった病院の運営費交付金は昨年度、367億円に減少した。今後も削減が見込まれ、来年度は33病院が赤字になり、赤字額は155億円に倍増すると見込んでいる。

 同会議は「先端研究の投資が十分できない」として、国に交付金の増額を求めていく方針だ。



 大学病院だけは、もう国からバンバンお金入れてったほうがいいと思うんですけどね。他の病院より圧倒的に少ない給料で医療従事者はやっているわけですから、結局お金がかかるところって、先端医療とか、患者のためになると思ってやっていることなわけで。

 国民としても、大学病院でお金を申し分なく使うのは納得できるのでは?医療が発展するところなわけですし。。。国が投資すべきところだと思うんですけどねぇ。

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2008年10月25日

2008年度マッチング最終結果 大学病院ランキング

東大など10大学が100%充足、2008年度マッチング
 
 募集定員に対するマッチ者数(その病院に決まった研修者数)の割合(定員充足率)が100%だったのは、東大をはじめ計10大学。これらの大学の多くは、9月12日の中間公表でも多数の1位希望者を集めていた。

 以下、90%台8大学、80%台13大学、70%台8大学、60%台12大学、50%台14大学となっている。一方、定員充足率が50%未満も14大学あった

 なお、臨床研修病院について見ると、研修医に人気の高い病院はほぼ決まっている。マッチ者数が多いのは、国立国際医療センター戸山病院(東京)41人、国立病院機構東京医療センター(東京)28人、国立病院機構九州医療センター(福岡)28人、倉敷中央病院(岡山)28人、総合病院国保旭中央病院(千葉)22人、沖縄県立中部病院(沖縄)22人、岩手県立中央病院(岩手)20人、虎の門病院(東京)20人、聖路加国際病院(東京)20人、名古屋第一赤十字病院(愛知)20人、名古屋第二赤十字病院(愛知)20人、京都第二赤十字病院(京都)20人、国立病院機構長崎医療センター(長崎)20人など。



 2008年度の都道府県別マッチングランキングはこちら

 今回は、大学病院別です。

 ちなみに中間報告はこちら

順位 病院名 募集定員 マッチ者数 定員充足率
(人) (人) (%)

1位 東京大学医学部附属病院   130 130 100.00%


2位 東京医科歯科大学医学部附属病院 115 115 100.00%
3位 日本大学医学部附属板橋病院 65 65 100.00%
4位 大阪市立大学医学部附属病院 60 60 100.00%
4位 兵庫医科大学病院 60 60 100.00%
6位 慶應義塾大学病院 55 55 100.00%
6位 福岡大学病院 55 55 100.00%
8位 横浜市立大学附属病院 48 48 100.00%
9位 滋賀医科大学医学部附属病院 46 46 100.00%
10位 日本医科大学付属病院 40 40 100.00%

 以上!充足率が堂々の100%を達成した病院でした。

11 東京女子医科大学病院 80 79 98.80%
12 東京慈恵会医科大学附属病院 49 47 95.90%
13 杏林大学医学部付属病院 65 61 93.80%
14 自治医科大学附属病院 60 56 93.30%
15 和歌山県立医科大学附属病院 63 58 92.10%
16 東京医科大学病院 50 45 90.00%
17 愛知医科大学病院 40 36 90.00%
17 徳島大学病院 40 36 90.00%
19 東邦大学医療センター大森病院 38 34 89.50%
20 聖マリアンナ医科大学病院 72 64 88.90%
21 愛媛大学医学部附属病院 42 37 88.10%
22 神戸大学医学部附属病院 72 63 87.50%
23 香川大学医学部附属病院 40 35 87.50%
24 九州大学病院 98 85 86.70%
25 金沢大学附属病院 45 39 86.70%
26 筑波大学附属病院 80 68 85.00%
27 京都大学医学部附属病院 105 88 83.80%
28 大阪医科大学附属病院 55 45 81.80%
29 久留米大学病院 76 62 81.60%
30 藤田保健衛生大学病院 75 60 80.00%
31 名古屋大学医学部附属病院 20 16 80.00%
32 佐賀大学医学部附属病院 56 44 78.60%
33 近畿大学医学部附属病院 50 38 76.00%
33 宮崎大学医学部附属病院 50 38 76.00%
35 大阪大学医学部附属病院 90 68 75.60%
36 琉球大学医学部附属病院 36 27 75.00%
37 北里大学病院 100 74 74.00%
38 東海大学医学部付属病院 69 51 73.90%
39 熊本大学医学部附属病院 92 65 70.70%
40 北海道大学病院 78 54 69.20%
41 新潟大学医歯学総合病院 60 41 68.30%
42 川崎医科大学附属病院 68 46 67.60%
43 近畿大学医学部奈良病院 12 8 66.70%
44 山梨大学医学部附属病院 60 39 65.00%
45 旭川医科大学病院 40 26 65.00%
46 京都府立医科大学附属病院 90 57 63.30%
47 札幌医科大学附属病院 70 44 62.90%
48 奈良県立医科大学附属病院 70 43 61.40%
49 大分大学医学部附属病院 64 39 60.90%
50 島根大学医学部附属病院 48 29 60.40%
51 広島大学病院 60 36 60.00%
52 山口大学医学部附属病院 55 31 56.40%
53 獨協医科大学病院 66 36 54.50%
54 高知大学医学部附属病院 37 20 54.10%
55 山形大学医学部附属病院 50 27 54.00%
56 福井大学医学部附属病院 52 28 53.80%
57 三重大学医学部附属病院 26 14 53.80%
58 千葉大学医学部付属病院 95 51 53.70%
59 昭和大学病院 38 20 52.60%
60 鳥取大学医学部附属病院 40 21 52.50%
61 関西医科大学附属枚方病院 50 26 52.00%
62 帝京大学医学部附属病院 60 31 51.70%
62 鹿児島大学病院 60 31 51.70%
64 長崎大学医学部・歯学部附属病院 80 40 50.00%
65 名古屋市立大学病院 56 28 50.00%
66 群馬大学医学部附属病院 59 29 49.20%
67 信州大学医学部附属病院 90 44 48.90%
68 浜松医科大学医学部附属病院 80 39 48.80%
69 岐阜大学医学部附属病院 37 18 48.60%
70 埼玉医科大学病院 50 24 48.00%
71 東北大学病院 40 18 45.00%
72 金沢医科大学病院 48 21 43.80%
73 富山大学附属病院 46 19 41.30%
74 秋田大学医学部附属病院 40 16 40.00%
75 福島県立医科大学附属病院 44 17 38.60%
76 弘前大学医学部附属病院 40 15 37.50%
77 岡山大学病院 32 12 37.50%
78 岩手医科大学附属病院 35 13 37.10%
79 産業医科大学病院 30 9 30.00%

 大学病院別の充足率は東大、慶応大など都市部の23病院が100%だったのに対し、東北や北陸地方などの22病院で50%を切った

 研修医が大学病院を敬遠する背景について、厚生労働省の担当者は「医局は徒弟制度が強く、雑用が多いことなどが若者に好まれない。市中病院の方が豊富な経験が積めるという認識が広がっている」と話す。

 マッチングは、2004年度に義務化された臨床研修制度に伴って導入されたが、条件のよい都市部や一部の有名大学に希望が集中。人手不足となった大学病院が、地域の病院に派遣していた医師を引き揚げるなどして医師不足の要因のひとつとなっている。

 このため厚労省は、来春から一部の大学に限り、産婦人科や小児科など医師不足が顕著な診療科目に特化した臨床研修プログラムを認めるほか、文部科学省と合同で制度を見直す検討会を設置、年内に結論をまとめる。


 このランキングは、ただの充足率で、「自大学率」とか入れるともっと面白いんですけどね。時間のあるときにでもまとめられたらまとめてみたいと思います。

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2008年度マッチング最終結果 都道府県別充足率ランキング

依然続く研修医の大学病院離れ、2008年度マッチング

★大学病院 vs. 臨床研修病院、「50% vs. 50%」で定着★
 
 医師臨床研修マッチング協議会は10月16日、2009年4月からの卒後臨床研修先を決める医師臨床研修マッチングの最終結果を公表した。

 大学病院に決まった研修者(大半が医学部6年生)は全体の49.1%、臨床研修病院は50.9%で、臨床研修病院がやや上回った。この割合は2007年度と同率。

 大学病院での研修者の割合は、臨床研修の必修化前は約7割に達していた。これに対して、マッチングの最初の年である2003年度(研修開始時期は2004年度)が58.8%、以降、2004年度52.7%、2005年度48.3%、2006年度48.8%。臨床研修病院と大学病院の研修者はほぼ半々の割合で推移しており、必修化前の水準に戻る気配はない。

 「昨今の医師不足は卒後臨床研修が原因であり、募集定員と研修者の差が地域偏在を生んでいる」との指摘がある。

 今年のマッチングの参加者は全体で計8416人。うち希望順位を登録したのは、8167人、マッチングで研修先が決まったのは7858人。一方、マッチングに参加した病院は1091施設。募集定員の総数は1万1292人で、マッチングによる研修先決定者(7858人)はその69.6%にとどまる。

 地域別に見ると、都道府県による差が大きい。東京では都下の病院の募集人員は総計1510人で、ほぼその90%の研修者が決定。関東や関西、名古屋圏を中心に、募集定員の70%以上が埋まったのは10都府県。60%台が14県、50%台が18道県。一方、50%を下回ったのも5県ある。



 というわけで、マッチングも終了。本当なら各病院ごとにやりたかったんですけれど、あまりにも面倒なほど膨大なので、やめました。気になる方は「マッチング協議会」というサイトで詳しく知ることが出来ます。

順位 都道府県 募集定員(人) マッチ者数(人) 定員充足率(%)

1位 東京都 1,510 1,385 91.70%

 ダントツの募集定員を誇る首都東京。まぁそりゃそうです。国立、私立とも多数の大学病院がありますし、ブランド病院と呼ばれるような有名病院も数多くあります。しかしそんな首都東京でも、募集定員に対して9割ほどの充足率しかありません。まぁどこも多めに募集しているんで仕方ないんですけれど、1位の東京ですら、定員の余力が
ある現状というのは、何だかやるせないですね。医学部定員を増やすしかないか。

 以下、充足率順です。

2 沖縄県 175 147   84.00%
3 神奈川県 750 601   80.10%
4 福岡県 576 460   79.90%
5 京都府 347 268   77.20%
5 大阪府 811 604   74.50%
7 愛知県 697 510   73.20%
8 滋賀県 108 79   73.10%
9 兵庫県 417 305   73.10%
10 和歌山県 104 75   72.10%
11 熊本県 154 107   69.50%
12 千葉県 400 276   69.00%
13 徳島県 83 57   68.70%
14 宮崎県 70 48   68.60%
15 岡山県 227 155   68.30%
16 佐賀県 77 52   67.50%
17 岩手県 112 74   66.10%
17 栃木県 172 110   64.00%
19 宮城県 191 122   63.90%
20 茨城県 175 111   63.40%
21 香川県 95 59   62.10%
22 新潟県 152 94   61.80%
23 広島県 226 139   61.50%
24 福井県 81 49   60.50%
25 北海道 491 294   59.90%
26 埼玉県 306 183   59.80%
27 群馬県 141 84   59.60%
28 山形県 110 65   59.10%
29 静岡県 274 161   58.80%
30 三重県 154 90   58.40%
31 石川県 131 74   56.50%
32 秋田県 130 73   56.20%
33 奈良県 129 72   55.80%
34 大分県 110 61   55.50%
35 岐阜県 170 93   54.70%
36 長野県 204 111   54.40%
37 山梨県 89 48   53.90%
38 山口県 131 69   52.70%
39 愛媛県 125 65   52.00%
40 青森県 114 59   51.80%
41 福島県 144 73   50.70%
42 鹿児島県 133 67   50.40%
43 島根県 95 47   49.50%
44 高知県 82 40   48.80%
45 長崎県 150 73   48.70%
46 鳥取県 67 29   43.30%
47 富山県 102 40   39.20%
計 11,292 7,858   69.60%

 やはりというか何というか、圧倒的に地方の充足率が。まぁそりゃ首都圏のほうが、いいイメージありますよね、やる気のある研修医としては。わざわざ首都をとらず、地方の病院を取るメリットというと「地元だから」ぐらいしかないのが現状では?アピールしどころを増やすしかないですかね。

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2008年10月16日

防衛医科大学病院の眼科部長が汚職。

医療機器汚職、収賄容疑で防衛医大教授逮捕へ

 国立障害者リハビリテーションセンター病院(埼玉県所沢市)の医療機器選定を巡る汚職事件で、新たに、防衛医科大学校病院(同)の現職の眼科部長(49)が、医療機器販売会社「ヤマト樹脂光学」(東京都、破産)社長の久保村広子被告(74)(贈賄罪で起訴)から現金二百数十万円を受け取った疑いが強まり、警視庁捜査2課は15日午前、収賄容疑で眼科部長の取り調べを始めた。

 容疑が固まり次第、逮捕する。一連の疑惑は、他の公立病院にも広がったことで、構造的な汚職事件の様相が深まった。

 捜査関係者によると、防衛医大医学教育部の教授も務める眼科部長は、ヤマト樹脂光学の医療機器の納入に便宜を図った見返りに、久保村被告から複数回にわたり、計二百数十万円のわいろを受け取った疑いが持たれている。

 同大によると、ヤマト樹脂光学は昨年度までの5年間に、同大と同大病院に総額約2億7000万円分の眼科用医療機器を納入した。このうち、2004年2月には、一般競争入札によって眼科用レーザー装置(499万2750円)を受注したが、予定価格と同額だったほか、落札率(予定価格に対する落札額の割合)99%という受注も複数あったという。警視庁は、これらの不自然な入札に眼科部長が関与した疑いがあるとみて捜査している。

 同社を巡っては、昨年11月、防衛医大庶務課に在籍経験のある防衛省の調達担当の中堅幹部を中国旅行に招待していたことが明らかになっているほか、久保村被告の指示で、長年にわたって複数の公立病院の幹部らに現金や商品券を贈るなどしていたことが元社員らの証言で判明している。



 「ここだけはあるまい」と思っていた天下の防衛医大でも汚職。

 もう日本にはクリーンなところは残っていないのか。国の中枢を担っているといっても寡言ではない防衛医大でこんなことが起こるとはねぇ。人は人か。いや厳しく追及すべき事態ですね。

 防衛医科大学校病院:自衛隊の医官を養成する防衛医大の診療・教育施設として1977年に設置された。31の診療科があり、病床数は800。厚生労働省が承認した特定機能病院で、一般患者も受け入れる。2005年度の外来・入院患者数は延べ約55万人。

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2008年10月07日

京都大学病院で患者情報入りのUSBメモリがひったくりに

患者情報入りメモリー紛失=院生、ひったくりで−京大病院

 京都大医学部付属病院は6日、同大大学院生の30代女性がひったくりに遭い、同病院の患者280人の個人情報が入ったUSBメモリーを紛失したと発表した。同病院は該当患者に文書で謝罪。院生は研究に使うために持ち出していたという。



 ひったくりか・・・これは厳しい。

 ですが個人情報は本来、電子カルテ上から持ち出すべきではないものですからね。研究のためとはいえ。

 電子カルテから別媒体に移す時は、個人を特定できるような情報をぼかすようなシステムが出来ればいいのですが。少なくとも名前だけはイニシャルに置き換えるとか…。

 「うっかり」や「突発的なこと」とはいえ、患者さんは信頼して個人情報を医師に提供しているわけですからね。そこらへん、再度認識しなければならないでしょう。

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2008年10月01日

2008年度マッチング人気大学病院ランキング中間発表

 日経メディカルに、今年のマッチング中間発表が出ていたのでご紹介。要するに「研修するのに人気のある大学病院ランキング」ですね。

 といってもまぁ、研修医の2年間なんていうのは、正直どこで受けてもスキル的には一緒です。ブランドとか関係なく。むしろブランドを頼って行くと痛い目にあうかも?

 では何を基準にマッチング先を決めるべきなのかというと、「医局の雰囲気」が最優先ではないでしょうか。病院見学で行って、こういうガッツのあるところで学びたい!と思えるようなところがいいでしょう。どうせ教わるなら、熱意のあるところで。

 ・医者としてガッツのある人は、モチベーションの高い病院を選ぶ。

 研修先を選ぶ基準としては「給料」や「休暇」などもあるかもしれませんが、正直どの病院に行っても薄給ですしほぼ毎日働きますからね。それでも横浜市立大学などのように給料の高いところはありますが、それでも微々たる違いです。修行中の身なのですから、毎月十数万もらえれば御の字なのでは?奢ってもらえたりするでしょうし。それに、どうせお金を使う暇がないですよ。

 あとは「立地条件」ですかね。やはり都市圏のほうが人気です。これはまあ分かりますけれども。




日経メディカル

順位 変動 大学名 定員(人) 1位希望者数 充足率(%)

1 1 → 東京医科歯科大 115 95 82.6%
2 1 ↓ 東大 130 86 66.2%
3 4 ↑ 京大 105 64 61.0%
4 27 ↑ 兵庫医大 60 58 96.7%
5 3 ↓ 順天堂大 68 55 80.9%
5 17 ↑ 聖マリアンナ医大 72 55 76.4%
7 5 ↓ 北里大 100 54 54.0%
8 9 ↑ 東京女子医大 80 50 62.5%
9 8 ↓ 自治医大 60 49 81.7%
9 15 ↑ 熊本大 92 49 53.3%
9 11 ↑ 九大 98 49 50.0%
12 12 → 藤田保健衛生大 75 48 64.0%
13 15 ↑ 阪大 90 46 51.1%
14 17 ↑ 日大 65 45 69.2%
15 27 ↑ 大阪市立大 60 44 73.3%
16 33 ↑ 滋賀医大 46 40 87.0%
17 52 ↑ 福岡大 55 39 70.9%
17 17 → 北大 78 39 50.0%
19 39 ↑ 杏林大 65 37 56.9%
20 42 ↑ 慈恵医大 49 36 73.5%
20 9 ↓ 和歌山医大 63 36 57.1%
20 27 ↑ 東海大 69 36 52.2%
20 6 ↓ 神戸大 72 36 50.0%
20 17 ↓ 筑波大 80 36 45.0%
20 26 ↑ 京都府立医大 90 36 40.0%
26 25 ↓ 久留米大 76 35 46.1%
27 73 ↑ 愛知医大 40 32 80.0%
28 62 ↑ 東邦大 38 31 81.6%
28 35 ↑ 東京医大 50 31 62.0%
28 39 ↑ 大分大 64 31 48.4%
28 22 ↓ 札幌医大 70 31 44.3%
32 23 ↓ 香川大 40 30 75.0%
32 17 ↓ 佐賀大 56 30 53.6%
32 35 ↑ 川崎医大 68 30 44.1%
35 33 ↓ 日本医大 40 29 72.5%
35 27 ↓ 愛媛大 42 29 69.0%
35 42 ↑ 宮崎大 50 29 58.0%
35 35 → 大阪医大 55 29 52.7%
35 7 ↓ 慶応大 55 29 52.7%
40 13 ↓ 千葉大 95 28 29.5%
41 27 ↓ 金沢大 45 27 60.0%
41 24 ↓ 横浜市大 48 27 56.3%
41 48 ↑ 新潟大 60 27 45.0%
41 42 ↑ 山梨大 60 27 45.0%
41 35 ↓ 奈良県立医大 70 27 38.6%
46 54 ↑ 徳島大 40 26 65.0%
46 27 ↓ 近畿大 50 26 52.0%
46 54 ↑ 信州大 90 26 28.9%
49 60 ↑ 島根大 48 24 50.0%
50 13 ↓ 獨協医大 66 23 34.8%
50 54 ↑ 長崎大 80 23 28.8%
52 50 ↓ 広島医大 60 22 36.7%
53 54 ↑ 山口大 55 21 38.2%
54 65 ↑ 山形大 50 20 40.0%
54 71 ↑ 名古屋市立大 56 20 35.7%
54 59 ↑ 帝京大 60 20 33.3%
54 39 ↓ 浜松医大 80 20 25.0%
58 52 ↓ 群馬大 59 19 32.2%
59 67 ↑ 東北大 40 18 45.0%
59 45 ↓ 鹿児島大 60 18 30.0%
61 62 ↑ 旭川医大 40 17 42.5%
61 54 ↓ 埼玉医大 50 17 34.0%
63 77 ↑ 岐阜大 37 16 43.2%
63 45 ↓ 関西医大 50 16 32.0%
65 73 ↑ 福島県立医大 44 15 34.1%
65 50 ↓ 福井大 52 15 28.8%
67 71 ↑ 金沢医大 48 14 29.2%
68 65 ↓ 琉球大 36 13 36.1%
68 60 ↓ 鳥取大 40 13 32.5%
70 69 ↓ 名古屋大 20 12 60.0%
70 73 ↑ 弘前大 40 12 30.0%
72 48 ↓ 昭和大 38 11 28.9%
73 62 ↓ 秋田大 40 10 25.0%
74 79 ↑ 三重大 26 9 34.6%
75 77 ↑ 産業医大 30 8 26.7%
75 76 ↑ 岡山大 32 8 25.0%
75 67 ↓ 高知大 37 8 21.6%
78 45 ↓ 富山大 46 7 15.2%
79 69 ↓ 岩手医大 35 5 14.3%



 大変面白いランキングだと思います。

 というのも、やはり大学受験の時と違って、研修医を直接指導する、指導医のやる気や、医局の雰囲気、病院の総合的な実力が結構反映されてるかなーと思ったもので。なるほどなーと思う大学が上位にいたので、研修先を選ぶ人たちはやはり敏感に反応してるのかもなぁと。

 上位大学のほうが、ガッツがあるっていうんですかね、医者1人1人のモチベーションの高さや、研修医に教えるための環境づくりが出来ているのではないかなと思います。

 どこの大学も、人材的な意味で、研修医を欲しています。そこで研修医を熱心に教え、世界に羽ばたかせようとする大学は、強いですよ、やはり。そりゃ人気も出るわって話です。まあ立地条件の面での有利不利はあるでしょうけれど。(立地条件だけで上位にくいこんでいる大学もあるにはあります)

 狭い世界なので、医局の雰囲気の悪さとか、イケテナイ部分ってのは、結構広まってしまうものなんですよね。ガクーンと順位の下がっている某大学はそこらへんを直したほうがいいのではないかなぁとすら思いました。

 あとは、そうですね。大学によっては、自大学に残らず、外に出てしまうところもありますからね。2年間外で修行積ませて、3年目から戻す、とか。それもこのランキングに反映されていると思います。

 あ、あと前もって言っておきますが、このランキングと臨床能力は全く関係ないでしょう。まあ、あるわけないですけどね。

 あとは大学病院と市中病院の競い合いかー。これはまた別の話なので。

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posted by さじ at 21:27 | Comment(0) | TrackBack(0) | 大学
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