[精神]の記事一覧

2011年09月01日

うつ病を血液検査で客観的に診断できる指標を発見する

うつ病、血液検査で「ほぼ確実に診断」…広島大

 広島大の山脇成人教授(精神神経医科学)らの研究グループがうつ病の診断に、脳細胞を活性化するたんぱく質の遺伝子の働き具合を指標とする新しい方法を開発した。

 採血から2日後にほぼ確実に診断できるという。うつ病の診断は、医師の臨床所見による主観的判断で行われているが、客観的な診断が期待できるという。31日付の科学誌プロスワン電子版で発表する。

 山脇教授らによると、このたんぱく質は記憶や神経細胞の発達に必要な「脳由来神経栄養因子(BDNF)」で、うつ病患者の血液中には相対的に少ないことに着目した。

 中程度のうつ病で、59〜30歳の男女計20人の血液を採取し、BDNFを作り出す遺伝子の働きを調べた。その結果、遺伝子が働き出す初期の部分をみると、20人全員の血液で、ほとんど機能していないことを確認した。山脇教授は「症状の早期発見や投薬治療の効果を調べる指標としても役立つ」と話す。

広島大、うつ病指標候補発見

 広島大大学院医歯薬学総合研究科の森信繁准教授(精神神経医科学)たちの研究グループが、神経細胞を成長させるタンパク質の遺伝子に起こる「メチル化」という酵素反応のパターンが、うつ病の客観的な診断指標の候補になることを発見した。世界初という。米科学誌プロスワンの電子版に掲載された。

 グループは、うつ病と診断され薬物治療などを受けていない20人と、健康な18人の血液を解析して比較。神経細胞を成長させる脳由来神経栄養因子(BDNF)というタンパク質の遺伝子のメチル化の程度を調べた。この結果、メチル化が起こる可能性のある35カ所のうち29カ所で、両者の間に明確な違いが表れた。

 これまでうつ病は、気分の落ち込みや意欲低下などの症状を基に診断しており、糖尿病を診断する際の血糖値のような客観的指標がなかった。さらにデータを集め精度を高める必要があるが、今回の発見は、うつ病の客観的な診断や、抗うつ薬の効果の予測にもつながると期待される。

 グループの山脇成人教授は「データをさらに蓄積し、うつ病の正確な診断や早期発見につなげたい」としている。



 このメチル化というのが、精神科ジャンルでのトピックスのようです。

 うつ病などの精神科領域では、客観的な指標が求められていました。

 うつ状態とうつ病の鑑別を簡易に行うことができれば、うつ病の治療も加速するでしょうし、それはすなわち日本の精神医学を支える土台となるはずです。


posted by さじ at 02:18 | Comment(1) | TrackBack(0) | 精神

東日本大震災の被災者の6割が不眠を訴える

睡眠に問題、被災地で6割=「治療必要な人も」―製薬会社調査

 東日本大震災以降、岩手、宮城、福島3県の住民の6割が「熟睡できない」など、睡眠の問題を抱えていたことが31日、製薬会社ファイザーの調査で分かった。今も回復していない人もおり、専門家は「治療の必要な人も含まれている」と指摘している。

 調査は全国4000人を対象にインターネットで実施。震災後、睡眠時に「途中で目が覚める」「寝付きに時間がかかる」などの問題が生じた人は全国で29.9%だったのに対し、3県では62.2%に達した。このうち40.7%は回復せずに、現在も問題を抱えていると回答した。

 調査結果について、国立精神・神経医療研究センターの三島和夫医学博士(臨床睡眠学)は「ストレスが長期化すると、心理的な不眠から、体温上昇やホルモン分泌増加などによる生理的な不眠に慢性化する。心身に影響があるので、放置しないでほしい」と指摘している。



 今でも現地では、精神科医によるケアが進んでいるようです。

 特殊な環境においては、ストレスを強く受けることで不眠になり、その結果悪循環が生まれます。その連鎖を断ち切るために睡眠薬を使うのは別に恥ではありませんからね。
posted by さじ at 02:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | 精神

2011年08月11日

運動をすると、脳の神経幹細胞の老化が食い止められるかも。

<産総研>脳の「若返り」解明 認知症治療に応用も

 老化で減る脳の神経幹細胞を増やす仕組みを産業技術総合研究所(茨城県つくば市)と筑波大の研究チームが解明し、8日発表した。運動をすると、特定の細胞から分泌されるたんぱく質の因子(Wnt3)が増え、これが起点となって神経が新生する現象をマウスの実験で突き止めた。うつ病や認知症の新治療法や創薬開発に役立つという。米実験生物学誌に掲載された。

 学習や記憶を担う脳の領域「海馬」にある神経幹細胞は老化で数が減り、細胞を生み出す力も衰える。実験では、生後22カ月の老齢マウスと、9週間の若いマウスの海馬からアストロサイト細胞(神経幹細胞を支える細胞)を取り出して培養。比較すると老齢マウスのWnt3産出量は若いマウスの30分の1しかなかった。

 さらに、マウスにベルトコンベヤー上で毎日10分間2回ずつ走らせる運動を2週間続けたところ、運動前と比べてWnt3産出量は若いマウスで10〜15倍、老齢マウスでは20〜30倍と飛躍的に増えた

 運動すると脳が活性化する事実は知られているが、老化で低下した神経を作る機能が復活し、脳の「若返り」につながる仕組みを細胞レベルで解明したのは初めてという。

 研究チームの産総研幹細胞工学研究センターの桑原知子研究員は「創薬開発などに応用できる」と説明している。



 運動凄いですね。全身の肉体を使うというのは、精神活動より顕著にシナプスを活性化させるんでしょうか。

 運動したときと同じような影響を与えられる薬が開発されれば、認知症の老人などにも有効か。
posted by さじ at 18:18 | Comment(3) | TrackBack(0) | 精神

2011年08月08日

ノルウェー銃乱射事件の容疑者が日本人の精神科医を希望している。

精神鑑定「日本人医師に」、ノルウェー爆破・銃乱射容疑者が希望

 7月22日に起きたノルウェー爆破・銃乱射事件のアンネシュ・ベーリング・ブレイビク(Anders Behring Breivik)容疑者(32)の弁護人は2日、ブレイビク容疑者が精神鑑定の鑑定人に、日本人の精神科医を希望していると語った。ノルウェー紙Dagens Naeringslivが同日、伝えた。

 弁護人のGeir Lippestad氏は、同紙に対し「(ブレイビク容疑者は)日本の専門家を希望している。これは傾聴すべき希望である。(同容疑者は)日本人なら、欧州の人間よりも自分のことをよく理解してくれると考えている」と語った。

 ブレイビク容疑者の精神鑑定は、すでにノルウェーの精神科医2人が行うことが決まっている。鑑定結果は、11月1日までに提出される予定。

 テロリズムとイスラム過激派の専門家、ノルウェーのThomas Hegghammer氏は、AFPの取材に、ブレイビク容疑者の1500ページに及ぶ宣言文の中に、「イスラムの(ヨーロッパ)侵略」に対する「十字軍」の詳細や、日本と韓国の文化に魅了されたことなどが書かれていると指摘した

 ブレイビク容疑者の動機や人格について、AFPの取材した複数の精神科医は、同容疑者には責任能力があるとの見解を示している。鑑定で責任能力があると判断されれば、ブレイビク容疑者は法律で裁かれることになる。



 なんで?

 間違ったカミカゼ論でも持ってるんでしょうか、コイツは。

 精神科医って、なんというか、そもそも精神って、生まれた環境によって違うじゃないですか。アメリカ人精神科医が日本人診れると思わないし、日本人精神科医がアメリカ行ったからって凄く臨床能力に長けた精神科医になれるとは思わないんですけれど、どうなんでしょうねそこらへん。あ、研究は別にしても。アメリカに渡った精神科医の人いましたら教えてほしいなぁ
posted by さじ at 00:15 | Comment(3) | TrackBack(0) | 精神

2011年08月05日

抗てんかん薬ラミクタールが双極性障害の再発予防に効く。

双極性障害再発抑制薬「本質突く効果期待」−東京女子医大・石郷岡主任教授

 抗てんかん薬ラミクタールが国内で初めて「双極性障害における気分エピソードの再発・再燃抑制」の適応で承認を取得したことについて、東京女子医科大医学部の石郷岡純主任教授(精神医学講座)は「躁とうつの波を減らし、安定した期間を延ばすもので、恒常性を保つ機能がよくならない双極性障害で、本質を突いた治療効果が期待できる」との見方を示した。販売元のグラクソ・スミスクライン(GSK)が7月6日に開いたメディアセミナーで講演した。

 双極性障害は、気分が異常かつ持続的に高揚する躁状態とうつ状態といった気分エピソードが繰り返し現れる気分障害。GSKによると、再発率が高く、寛解から1年間で48-60%、5年間で81-91%と報告されている。薬物治療では、気分エピソードの改善や再発予防が重要となるが、これまで再発・再燃抑制の適応を持つ薬剤はなく、治療選択肢が少ない問題があったという。

 石郷岡主任教授は、ラミクタールが適応追加承認を取得したことについて、「海外から数年遅れての登場だが、精神科医にとってはインパクトが大きい。治療法に悩まされる双極性障害のうつ状態の予防が期待できる意味でも、欲しい薬が出たといえる」と述べた。



 これは期待。

 臨床適応になったことで、再発をうまく抑制させることができるかも。
posted by さじ at 02:50 | Comment(2) | TrackBack(0) | 精神

うつ病治療の電気けいれん療法でアルツハイマー病を治療する。

脳に電流、アルツハイマー病に有効

 うつ病などの治療のため脳に電流を流す電気けいれん療法で、アルツハイマー病を引き起こすたんぱく質の働きを抑制できることを、金沢医科大学の加藤伸郎教授らの研究チームがマウスの実験で突き止めた。

 3日付の米科学誌「ジャーナル・オブ・ニューロサイエンス」で発表する。

 アルツハイマー病の患者は、神経細胞の機能を低下させるたんぱく質「アミロイドβ」(Aβ)の濃度が脳内で高まっている。加藤教授らは、マウスの脳内の情報伝達を担う電気信号を観察。Aβを過剰に作り出すアルツハイマー病のマウスでは、正常なマウスに比べ、信号の継続時間が約1・5倍の長さになっていることを発見した。

 信号を送る時間が長いと、脳内に送られるカルシウム量が過剰になって神経細胞に悪影響を与え、それがアルツハイマー病の一因になるとされる。Aβの増加で信号の継続時間が長くなっているマウスの脳に、電気けいれん療法と同様の電流を流すと、信号の時間が正常な長さに戻った。



 スゲー。これ発見した人凄いですね。

 うつ病にも実際に電気けいれん療法をやると、効果あるんですよねぇ。なんか不思議ですけれども。
posted by さじ at 02:07 | Comment(1) | TrackBack(0) | 精神

2011年05月20日

被災地で遺体捜索を行っている人にもメンタルケアを。

宮城県警警察官、精神疲労訴え 「夢の中で遺体数える」

 宮城県警の警察官の健康管理に警察庁から派遣された神奈川県警の医師が13日、健康診断の結果を発表した。「夢の中で遺体を数えている」などと、精神的な疲労を訴える声が目立ったという。

 亀山寿子医師ら医療チームは3月下旬と5月、沿岸部の7警察署を訪れ、自ら申し出た署員ら延べ305人を診察した。約1割が「遺体が夢に出てくる」「3、4時間で目が覚めてしまい、その後眠れない」と心的な疲労を訴えた。

 宮城県警は13日までに約9千人の遺体を収容し、約5900人の行方不明者の捜索を続けている。ほとんど休まず、自宅を失った警察官もいる。亀山医師は「今は問題がなくても次第に症状が出てくる人もいる。継続した支援が必要」と話した。



 二次災害的な・・・。何としてでも治療したいですね。今後復興にあたっても、精神科医は必要とされてくるでしょう。実際精神科医に話を聞いてもらうだけでも、肩の荷が下りるというか、なんかこういうことって「誰にも言ってはいけない」と思っている方が結構いらっしゃるので。精神科医になら職として言いやすいってのもありますしね。

医学処:被災した精神障害者の服薬中断に適切な対応が必要。
医学処:震災のストレスに対する身近な人向けのメンタルヘルス
医学処:被災した住民に最も必要な医師
posted by さじ at 08:44 | Comment(0) | TrackBack(0) | 精神

2011年05月09日

被災した精神障害者の服薬中断に適切な対応が必要。

精神障害者の服薬中断、適切に対応を- 厚労省

 東日本大震災の被災地の医薬品不足などのため、精神障害者が薬物治療を中断せざるを得ない状況が見込まれることを踏まえ、厚生労働省は、声掛けによる服薬状況の確認など、適切な対応を求める事務連絡を3月28日付で出した。都道府県担当課などに対し、避難所などで活動する医療関係者らに周知するよう求めている。

 事務連絡では、医薬品不足のほか、かかりつけ医療機関が被災したり、通院する交通手段がなかったりなどの理由で、服薬を中断している精神疾患の患者が少なからずいるとし、「治療なしで過ごした場合、多くは数週間で症状の悪化を来す可能性がある」と指摘。その上で、▽精神疾患患者や精神疾患が疑われる人に「お薬は飲まれていますか」と声を掛けるなど、服薬状況を確認する▽受療を中断している人には、専門医療機関の受診を勧めたり、「心のケアチーム」につないだりする▽医薬品不足は自治体の担当部署に連絡する―といった対応について周知を求めている。



被災した精神科医療機関、宮城などで94件−民主PTが厚労省からヒアリング

 民主党政策調査会の「精神保健医療改革プロジェクトチーム(PT)」(座長=石毛●子衆院議員)は4月27日、第6回会合を開き、厚生労働省から東日本大震災への対応についてヒアリングした。厚労省は、岩手、宮城、福島の3県で94か所の精神科医療機関が被災した状況について報告。岩手と宮城では一部の施設で復旧が進んでいるものの、福島の一部地域にある施設では復旧のめどが立っていないことも明らかにした。

 このうち、被災後に診療ができなくなったのは10か所(宮城3か所、福島7か所)で、宮城の3か所では既に外来診療を再開している。一方、福島の7か所のうち、いわき地区にある2か所では既に外来診療を再開したが、福島第1原子力発電所から30キロ圏内にある相双地区の5か所では診療再開のめどが立っていない。

 記者団の取材に応じた石毛座長によると、福島の病院の復旧のめどについて厚労省の担当者は、福島第1原発の事故の収束のめどが立たない現状では、復旧できるかどうかも分からないと答えたという。

 また石毛座長は、今後PTが取り組む内容について、「被災地では、復旧の第1段階から次のステップに移る。仮設住宅で孤独になる高齢者や青年が心的外傷後ストレス障害(PTSD)などにならないよう対策をする必要がある」と述べ、PTとして第2次補正予算も視野に必要な対策を検討していく考えを示した。



 震災による急性期的な医療行為は乗り切ったとしても、数ヶ月単位で続くのがメンタルケアです。それに加えて、もともと煩っていた精神疾患に関しても、投薬を定期的に行うなどといった必要性があります。
posted by さじ at 05:28 | Comment(0) | TrackBack(0) | 精神

2011年05月05日

発達障害の専業主夫が育児に奮闘する漫画「プロチチ」イブニングで開始

逢坂みえこ、専業主夫描く「プロチチ」イブニングで始動


 本日4月26日に発売されたイブニング10号(講談社)にて、逢坂みえこの新連載「プロチチ」がスタートした。

 「プロチチ」の主人公は、専業主夫として0歳児の世話をすることになった徳田直。妻の職場復帰初日、泣きやまない息子を抱えた直はパニックに陥ってしまい……。イブニング初登場となる逢坂が描き出す、育児ドラマに注目しよう。

 なお次号11号では、そにしけんじの新連載「深海マンガ くらげちゃん」がスタート。またこだくさん「きょうの思春期」と小野洋一郎「ブッシメン!」が連載を再開する。



 発達障害(アスペルガー症候群)の専業主夫が主人公とのこと。なるほど、題材はすこぶる面白い。

 これは単行本が出たら買ってみよう・・・。

 第一話がちょっとだけ上がってましたのでこちらから

医学処:ニートは発達障害や精神疾患かもしれません
医学処:ADHDの小児新薬「ストラテラ」が承認される見通し
医学処:アスペルガー症候群に対しての公的支援が不十分と感じる。
posted by さじ at 02:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | 精神

2011年05月04日

「がんばろう日本」・・・安易な復興ムードは遺族を逆に追いつめる。

東日本大震災:安易な復興ムードに警鐘−−精神科医・野田さん

 被災者支援について調査・提言している関西学院大学教授で精神科医の野田正彰さん(67)が15、16日、宮城県沿岸部に入り遺族や被災者の話を聞いて歩いた。東日本大震災では2度目の被災地入り。家族を失って1カ月が過ぎた遺族らと接した野田さんは「復興ばかりに重点を置いて『がんばろう』を繰り返せば、遺族の疎外感と喪失感は強まる。復興支援は一番つらい遺族の視点に立つべきだ」と安易な復興ムードに警鐘を鳴らす。

 県南部、福島県境にある山元町。641人が死亡し、131人の行方が分かっていない(18日現在)。

 野田さんは山元町立坂元中学校の避難所を訪ねた。「家族全員が見つかるまでは」と震災後ひげをそっていない男性がいた。目黒裕一さん(36)。両親、祖母、姉の5人家族だったが、4人の行方が分からない。「避難所にいれば、いつかみんなが顔を出すんじゃないかって。甘い考えだったかな。携帯もメールもつながらないんです」。今月上旬、姉ゆかりさん(39)に目元が似た遺体の写真を見つけた。DNA鑑定の結果を待っている。

 「家族が夢に出てこない。俺って冷たい人間なんですか」。そう尋ねた目黒さんに野田さんは「そんなことはない。家族もあなたのことを思って流されたはずだよ」。目黒さんは「それならやっぱり俺が早く見つけてあげたい」とつぶやいた。

 仙台市の南隣、名取市閖上地区。「あれは、妻が育ててたんだ」。汚泥をかぶったビニールハウスを指して、荒川勝彦さん(63)は野田さんに言った。中に、ピンクや白のカーネーションが、枯れずに残っていた。

 妻八千代さん(58)はあの日、ハウスにいた。近所の人の話では地震後、自宅にいた三男孝行さん(27)を迎えに車で自宅に戻り、一時公民館に避難。更に約500メートル離れた中学校に向かう途中、津波にのまれた。孝行さんは遺体で見つかったが、八千代さんは見つかっていない。自宅から公民館まで、野田さんは荒川さんと八千代さんの話をしながら歩く。「なかなか気持ちの整理がつかなくて……」。そう話す荒川さんに、野田さんは「奥さんが生きた記憶を忘れずに生きていくんだよ。奥さんの生前の姿を一番伝えられるのはあなたなんだから」と声をかけた。八千代さんの足取りを荒川さんに追体験してもらうことで、少しでも心の整理をしてもらおうと、野田さんは考えた。

 野田さんによると、遺族は被災直後、家族を失った現実をなかなか受け入れられない。遺体が見つかり数カ月が過ぎたころ、喪失感に襲われる人もいるという。そんな時「遺族に寄り添って、悲しみを共有してあげることが大切」という。

 野田さんは「遺族ほど悲しみや苦しみに耐え、頑張っている存在はいない。周囲が死を見ないようにして『頑張ろう』と復興ばかり強調すれば遺族は『放っておかれている』と思う。喪失感は増し、最悪自殺という手段を選択させてしまう」と遺族の孤立化を危惧している。



 まぁ、個人的にもずっと思ってたんですけど、あの「がんばろう日本」ってキャッチコピーは、誰のものなのかと。

 被災者というか、被災して最愛の人を失った人にそんなこと言ったら、仮に殴られても仕方ないなとも思います。

 だって、被災者は、他の人が募金したりとかボランティアしている以前に、震災に会った日からずっと、頑張ってきてるんですもの。あのメッセージが、被災者以外の人、すなわち募金したりボランティアしたりする側に向けられるなら分からんでもないですけどね。我々はまだ、頑張れますから。

 と、まあ、そういう見解もあるんだということを、知っていただきたい。

 鬱病に頑張れ、は禁句であるように、遺族に対して頑張ろうと日本という国単位で言ってしまうのは危険です。
posted by さじ at 16:49 | Comment(0) | TrackBack(0) | 精神

2011年05月01日

アスピリンなどの抗炎症薬は抗うつ薬SSRIの効果を減少させる。

アスピリンは抗うつ剤の効果を減少させる、米研究

 アスピリンなど、鎮痛のために服用する抗炎症薬は、プロザック(Prozac)をはじめとする抗うつ剤の効果を減少させる可能性があるとする研究結果が、25日の米科学アカデミー紀要に掲載された。

 現在、5人に1人が大うつ病性障害を抱えているとされるが、うち約3人に1人は抗うつ剤に耐性を持っていると考えられている。

 米ロックフェラー大(Rockefeller University)の研究チームは、代表的な抗うつ剤である選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)について、イブプロフェン、アスピリン、ナプロキセンと併用した場合の効果を調べた。SSRIには、プロザック、パキシル(Paxil)、レクサプロ(Lexapro)、ゾロフト(Zoloft)などが含まれる。

 まず、マウスの実験で、SSRIにより分泌が促進される細胞内シグナル伝達タンパク分子「サイトカイン」の脳内レベルの推移を調べた。その結果、抗炎症薬がSSRIの効果を抑制していることが分かった。

 次に、米国で成人4000人を対象に7年間にわたり行われた同国史上最大の抑うつ剤の使用に関する調査「STAR*D」のデータ(2006年に公表)を分析。その結果、抗うつ薬治療が効いたのは、鎮痛剤を使用していない患者で54%だったが、鎮痛剤を使用していた患者では40%だった。

 論文の共著者、ロックフェラー大のポール・グリーンガード(Paul Greengard)氏は「(抗炎症薬が抗うつ剤の効果を減じる)メカニズムは不明」としているが、年配のうつ病患者の多くが関節痛などの慢性痛も患っており、抗うつ剤と抗炎症薬の両方を処方されていると指摘し、「医師は抑うつ剤を処方されている患者に抗炎症薬も処方する場合は、その利点と欠点を注意深くはかりにかけなければならない」と話している。



 アスピリンなどのNSAIDは日本でも広く使われてますしね。痛みに対してはまず間違いなく出されている薬ですし・・・。

 SSIRの効果を弱めるとなるとなかなか難しい。どうすれば改善するんでしょうかね。根本の原理を解明してもらいたいところです。
posted by さじ at 05:18 | Comment(0) | TrackBack(0) | 精神

2011年04月28日

海洋深層水を飲むと認知症やうつの症状を改善する。

海洋深層水

 名古屋市立大大学院医学研究科の岡嶋研二教授(57)と原田直明准教授(43)らのグループが、海洋深層水を飲むと、認知症やうつ症状の改善に効果があるとする研究結果をまとめた。研究論文は米科学学会誌に掲載される。

 海洋深層水にはミネラルが豊富に含まれているが、岡嶋教授らのグループは、ミネラルの影響を取り除くため、海洋深層水を蒸留し、水分子のみの蒸留海洋深層水を用意。その海洋深層水を与えたマウスと、普通の水を与えたマウスを、水から避難できる台を1か所設けた水槽(直径1メートル50)で1日1回泳がせ、台へ避難するまでにかかった時間を計った。

 すると、海洋深層水を与えたマウスは3日目には16秒で台に避難し、普通の水を与えたマウスより3倍速かった。

 岡嶋教授は、「蒸留海洋深層水を飲んだマウスは、学習能力が明らかに高まった」としている。

 また、マウスの知覚神経を培養し、その海洋深層水を加える実験をしたところ、記憶や学習機能をつかさどる脳の海馬を刺激するたんぱく質の放出量が増加。その結果、海馬では、血管や神経を再生させるたんぱく質「IGF―1」が増えたという

 岡嶋教授は、「海洋深層水は、海馬の機能改善に効果があることがわかった。認知症やうつ症状の予防や改善に役立つ」と話し、「海洋深層水を飲むと、海馬だけでなく全身のIGF―1も増加する。育毛や美肌効果も期待できる」としている。



 海洋深層水って十数年前に登場して、今は結構下火になってたと思うんですけど、あれ、効果あるんですかね。

 と思ってたらこのニュース。へー。っていうか結構効果ありすぎじゃないですかね。果たして。
posted by さじ at 01:06 | Comment(1) | TrackBack(0) | 精神

2011年04月27日

ネット禁断症状の、各国における症状の違い

「ネット禁断症状」の実態調査:10カ国の違いは

 インターネットやメディアが突然使えなくなる事態に直面した大学生は、24時間以内に禁断症状を感じ始めることが、メリーランド大学のメディアおよびパブリック・アジェンダ国際センターによる調査で明らかになった。

 調査対象になったのは、米国、メキシコ、中国、アルゼンチン、英国など10ヵ国の出身の学生ら1000人。インターネット、音楽、ゲーム、ニュース番組、携帯電話などあらゆる種類のメディアを使わずに24時間過ごすことを強制された結果、全員が、苦痛や孤独感、混乱、倦怠感を覚え、中毒症状を感じたという。

 ただし、その割合はすべての国の学生で同じだったわけではない。米国と中国(大陸中国と香港)出身の学生は中毒症状を感じた割合が最も高く、それぞれ23%と22%だった。

 アルゼンチン出身の学生は、この実験に完全に失敗したと明かした人の割合が最も高い23%だった。アルゼンチン出身の学生は、[ネット接続が無いことによる]孤独を感じた人の割合も21%と最も高かった。対照的に、ウガンダ出身の学生は、この実験を最もうまくやり遂げることができた。メディアに接しないことのメリットを感じた人の割合が36%と最も高かったのだ。

 仕事や勉強などの必要から、メディアに24時間接しないでいることは不可能だという者も多かったが、単に、エンターテインメントやニュースなしには居られない、という者もいた。「私は以前から、自分がどうしてこんなにメディアに依存しているのかと思っていた。子供のころはこれほどのメディア環境はなかったのだが、毎日幸せに暮らしていた。なぜ今はこんなふうなのだろう」と中国出身のある学生は述べている。

 アルゼンチン出身の学生は、メディアなしでは「死んだも同然」と述べたし、米国出身の学生は、「イライラして死にそう」と述べた。彼らはメディア以外にも楽しみがあることは知っていたが、接続されていない状態で1日をすごすことは大変な苦痛となっていた。情報自体というより、物理的なデバイスがない状態に耐えられない者もいた。

 一方、メリーランド大学でジャーナリズムと公共政策を担当するSusan D. Moeller教授率いる研究チームによれば、この実験から得られた最も印象的な知見は、学生らがもはや単純にニュースを探し求めてはいないということだったという。ニュースは、『Twitter』、『Facebook』、ウェブブラウザーのサイドバー、電子メール、携帯電話に送信されるニュース速報などを通じて自動的に彼らに届けられる。研究報告は、「公私両面で必要となる生活上のスキルとして」、おびただしい量のニュースを適切に処理する方法を学生に教える必要があると指摘している。

 こうしたスキルがあれば、われわれの多くが時々感じる「メディア情報が多すぎる」という感覚が減るし、インターネットに接続できない時に感じる不安も和らぐのかもしれない。本当に重要な情報だけあればよく、全部の情報は見る必要がない、と感じることができれば、メディア接続が欠ける状態にも対処しやすくなることだろう。



 昔はテレビ中毒なんていわれたもんですけどね。自分で取捨選択できるネットのほうが確かに中毒性は高いのかも。
posted by さじ at 02:32 | Comment(0) | TrackBack(0) | 精神

2011年04月26日

自閉症はアセチルコリンの働きが弱いことを浜松医大が特定する

自閉症にアセチルコリンが影響 浜松医科大など研究チーム発表

 自閉症患者は健常者に比べ、相手の表情を認識する脳の部位で、アセチルコリンと呼ばれる物質の働きが弱いことを浜松医科大と中京大、特定非営利活動法人(NPO法人)「アスペ・エルデの会」が共同で明らかにした。症状の悪化を防ぐことにつながるといい、日本時間8日、米医学誌で発表した。

 研究チームは、自閉症患者が相手と視線を合わせない傾向を持つことに注目。脳の下部にあって他人の顔を認識するときに使う「紡錘状回」で、活動に影響するアセチルコリンの働きを調べた

 18歳から33歳までの自閉症患者と健常者各20人を対象に、アセチルコリンの働きで生じるタンパク質の量を陽電子放射断層撮影装置(PET)で比較。

 その結果、自閉症患者は健常者に比べ、アセチルコリンの働きが20〜40%程度弱かった。また、弱いほど視線を合わせない傾向も判明。アセチルコリンの働きの弱さが、症状の原因となっている可能性が示唆された。

 鈴木勝昭・浜松医科大准教授(精神医学)は「自閉症の原因物質の一つが明らかになったことで、症状の悪化を未然に防ぐことにも役立つだろう」と話している。



 自閉症の原因が特定されようとしている。アセチルコリンの作用が弱いのならば、脳のアセチルコリンを増やすような薬がかなり有効なんでしょうか。もちろん副作用もありますし、小児に使うのは慎重にいかなければならないところもあるでしょう。それでも精神発達を期待するならなんとか臨床応用につなげてほしいですね。

医学処:自閉症は扁桃体の体積が大きくなることを東大病院が解明
医学処:自閉症は生後一ヶ月から徴候が認められることもある。
医学処:子供の110人に1人が自閉症スペクトラム障害を持つ
医学処:読書を行うことで自閉症の治療に繋がるかもしれない。
posted by さじ at 22:20 | Comment(0) | TrackBack(0) | 精神

2011年04月21日

大麻を若者が吸うと統合失調症などの精神疾患リスクを高める。

大麻吸引は精神疾患リスクを増大、欧州研究

 若者が大麻を吸引すると、精神疾患にかかるリスクが増大するとする研究結果が2日、英医学誌「ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル(British Medical Journal、BMJ)」に掲載された。

 ドイツ、オランダ、英ロンドン(London)の精神医学研究所(Institute of Psychiatry)の専門家で作るチームは、14〜24歳の1900人について、大麻の吸引の有無などを8年間にわたって観察した。

 その結果、調査以前から大麻を吸引していたグループ、調査期間中に大麻吸引を始めたグループの双方で、一度も吸引しなかったグループよりも統合失調症などの精神疾患の症状が多く見られた。

 大麻の継続的な吸引は精神疾患にかかるリスクを上げることが、これまでの研究で明らかになっていた。研究者は、今回の結果はさらに、大麻が精神に長期的な影響を及ぼすという説を裏付けるものだとしている。



 若いうちに吸うとリスクが上がるということは、統合失調症のメカニズムと大麻の体内動態が何らかの形で結びついているということでしょうか。治療法もそのあたりからできませんかね。

 よく大麻は無害という説がいわれてましたけど、決してそんなことではないと。毒にも薬にもなるものをうまく使うのが必要か。いやいや健康な若者ならば吸うメリットもないでしょうけれども。
posted by さじ at 01:52 | Comment(1) | TrackBack(0) | 精神

2011年04月18日

抗精神病薬の副作用の管理の仕方について

専門医に聞く、抗精神病薬の副作用管理

 全人口の約1%で発症するといわれている統合失調症に対する抗精神病薬の適正使用を活発に情報発信し続けている嶺さん。多剤・大量処方は重大な副作用を引き起こしかねず、治療効果が認められる最小用量を維持することを考える必要性を訴えている。続々と新薬が登場し、製薬企業の競争が激化している中で、抗精神病薬を使いこなす方法や、精神科医と内科医の連携など精神科医療におけるチーム医療の在り方などについて聞いた。

―抗精神病薬の適正使用の基本的な考え方を教えてください。

 臨床使用可能なすべての抗精神病薬に効果があり、ある意味“特効薬”と言えます。しかし、なぜ効くかという理由については、ドパミンD2受容体を遮断するということ以外、ほとんど分かっていません。そのことを大前提とした上で、謙虚な姿勢で使用する必要があります。

 安易な使用や変な思い入れは禁物です。精神療法による対応や、そこまでいかなくても医療者が患者さんの生活習慣や家庭環境、職場環境などをきめ細かに聞いてあげることが大事です。その上で、抗精神病薬を使用することが適切と判断した場合、薬の科学的な性質をきっちり理解して、理論的に使うべきです。

―抗精神病薬にはさまざまな種類があります。どのように使い分けされているのでしょうか。

 抗精神病薬には、大きく分けて「定型薬」と「非定型薬」があります。「非定型」というと、本筋ではない響きがありますが、臨床現場ではこちらが主流になっています。

 抗精神病薬の代表的な副作用として、運動系の錐体外路症状があります。これは、それまで全く運動障害のなかった人が、抗精神病薬を服用したために、パーキンソン病のような症状が出てしまうわけですから、深刻な副作用と言えます。抗精神病薬は、ドパミンD2受容体を遮断することで効果が得られる半面、遮断することによって錐体外路症状を起こしてしまう。「コインの裏表」と表現できるでしょう。
 「非定型」の語源は、効果が得られると、錐体外路症状の副作用が出る可能性が高いという「定型」薬の特徴が見られなかったということに由来します。まずは非定型薬を選択すべきという考え方が臨床現場に浸透したのはそれが理由です。

―非定型薬には全く錐体外路症状の副作用がないのでしょうか。

 非定型薬であっても、使用量が増えれば、もちろん錐体外路症状が出るリスクはあります。非定型薬の使用量を2倍にしたからといって、効果が2倍になることはありません。ですから、大多数の人で治療効果が認められる範囲、これを治療窓といいますが、その用量をまず設定してあげることが理想です。

 PET(陽電子放出断層撮影)検査によって、最大の効果が得られ、しかも錐体外路症状のリスクを最小に抑えることができる「至適最小用量」を設定することが可能だと思いますが、このような検査は研究レベルであり、臨床では行えません。少なくとも、さまざまな薬を併用すると、至適用量を超えやすいので、多剤併用には慎重になるべきです。

―錐体外路症状以外にどんな副作用が問題になりますか。

 もう一つの大きな問題は、代謝系の副作用です。体重が増えたり、糖尿病になりやすくなったりします。これは「至適最小用量」の中でも出てしまう。代謝系の副作用は薬の種類で出やすさが違いますが、薬の受容体プロフィールである程度予測ができます。

 非定型薬はドパミンD2受容体のほか、いろいろな受容体に作用します。例えばセロトニン2C受容体に作用すると、食欲が高進するので肥満になりやすい。それから、ヒスタミンH1受容体に作用すると、眠気が出やすくなったり、体重が増えやすくなったりします。

 これまでの話をまとめると、抗精神病薬を適用できる部分は限られている。限られているけれども特効薬である。特効薬であるけれども副作用があるので、「至適最小用量」を常に推測すべきだ。使用量が少な過ぎると再発してしまうので、量をちゃんと維持できる薬を使うべきだというのがわたしの主張です。最近は、ドパミンD2受容体を安定的に遮断する持効性注射剤や、血中濃度の変動幅を少なくする徐放性の経口薬も、臨床で使用できるようになりました。

―抗精神病薬を処方する精神科医と、嶺さんのような抗精神病薬の副作用を管理する内科医の連携はうまく取れているのでしょうか。

 医師同士のほか、看護師さんや薬剤師さんが連携してチーム医療という形ができてくれば、いろいろな知恵が出てくると思います。ですが、それを阻害している要因が幾つかある。その一つが医療形態です。精神科というのは独特で、収容施設的なところが一面ですが残っています。現場は大変であることはよく分かりますが、法的な対応と医療の対応には多少なりともギャップが生じることは認識しておかなければなりません。そんなに閉鎖的にやらなければいけないのかなという疑問は時に感じます。

 チーム医療の中でリーダーシップを取りながらも、いろいろな職種の意見を聞くことができることが精神科医の素質ではないでしょうか。実際、交流ができているかというと、非常に難しい。また、精神科医には抗精神病薬をはじめとする“向精神薬”のプロとしての自覚を持ってほしいと思います。わたしのような内科医よりは向精神薬に関する知識を持っていて当然です。処方する立場であるのですから。また、例えば認知行動療法が上手であることや、非薬物療法の専門家としての技術も期待しています。



 抗精神病薬は画期的な薬でありながら、使用法はかなりシビアです。素人(経験のない医者)が安易に使える代物ではないです。

 しかし精神科医の使用のもと、しっかり使えば症状を改善する薬です。よくネットで副作用うんちゃらといわれていますが、それをうまくコントロールするのも医者の仕事。安易に患者自身の判断で変えてしまうのは危険です。もし何か症状が出たら、かかりつけの精神科医にそれを伝えましょう。
posted by さじ at 03:16 | Comment(0) | TrackBack(0) | 精神

震災のストレスに対する身近な人向けのメンタルヘルス

親類亡くした友人、慰めたいが…

 避難所にいる友人が、親類も亡くして「毎日がつらい」と話します。どう接してあげればいいでしょうか。

A まず話を聞いてあげて

 ご友人は、つらい状況や悲しい気持ちを口に出すことができています。感情を言葉で表現することは、苦難から立ち上がり前へ進もうとするきっかけになります。

 まず友人の話を十分に聞いてあげましょう。「つらかったね」「話してくれてありがとう」と、共感していることが伝わるような言葉をかけてあげてください。むやみに「がんばって」「落ち込んでは駄目」と励ますより、よく耳を傾けてあげることです。

 私は阪神大震災や新潟県中越沖地震の被災現場などで被災者の心のケアにあたり、落ち込んでしまった時は、眠る・食べる・体を動かすという基本的な日常生活の営みをなるべく早く取り戻すことが何より大事だと実感しています。

 空腹や睡眠不足だと否定的な考えが浮かんできがちです。「ご飯は食べられる?」「眠れている?」と尋ねるのもいいでしょう。

 かけがえのない人を失い、生命を脅かされた恐怖感や過酷な避難生活によるストレスで、自殺を考えてしまうほど深刻な悩みを抱えてしまうこともあります。そうした場合は、被災地で活動する医師や臨床心理士などへ相談することを勧めます。日本臨床心理士会は心の相談緊急電話(0120・111・916)を設置しています。



 医師にしかできないこともあれば、医師ではできないこともある。

 特にメンタルヘルスの場においては「身近にいる人」の存在が何よりも大事なこともあります。
posted by さじ at 02:08 | Comment(3) | TrackBack(0) | 精神

2011年04月17日

精神保健指定医の指示なしで拘束→締め方が不十分で死亡し有罪

患者拘束死、看護師に有罪判決 大阪地裁

 大阪府貝塚市の貝塚中央病院(精神科)で平成20年、入院中の男性患者=当時(48)=がベッドに拘束され死亡した事件で、業務上過失致死罪に問われた元職員の看護師、K被告(55)の判決公判が15日、大阪地裁であった。水島和男裁判長は懲役2年6月、執行猶予4年(求刑懲役2年6月)を言い渡した。

 判決理由で水島裁判長は「精神保健指定医の指示を受けないまま拘束を行い、死亡させた結果は重大」と指摘。一方、病院側がカルテに指定医の指示があったとする虚偽の記載をしたことについて「当時の病院の組織自体が抱えていた問題もある」と述べた。

 判決によると、栗原被告は20年1月、アルコール依存で入院中の男性を拘束帯で固定した際、締め方が不十分だったため、男性がベッドからずり落ちて腹部を圧迫、死亡させた。



 これは有罪、ですね。

 精神保健指定医の指示なしで、体の自由を奪うということは、人権侵害ということになってしまいますから。
posted by さじ at 19:55 | Comment(0) | TrackBack(0) | 精神

被災した住民に最も必要な医師

被災者の心のケアへ 県が精神科医ら派遣 広島

 被災した住民の心のケアのため、精神科医を加えた県の医療派遣チームが15日、県庁で湯崎英彦知事に出発報告をした。3チームが現地に赴き、長期化する避難生活による精神面の疲労や、心的外傷後ストレス障害(PTSD)などの対応にあたる。

 派遣チームは県立広島病院と中国労災病院、広島大病院の3医療機関。救命救急医、看護師に各チーム1人ずつ精神科医も加わる。保健所で1週間、被災者のメンタルケアを含めた診療を行い、今後必要となる支援ニーズを調査する。

 さらに、宮城県内の児童相談所に、児童福祉司ら2人を派遣。大きな精神的ダメージを受けた子供の心のケアをするほか、発達障害児の在宅訪問にも従事する。またこの日、被災地で支援活動を行った広島市立舟入病院と県立広島病院の医療チームが活動内容を報告した。



 実際に被災地に行った医師に話を聞くと、一番のニーズはやはり「不眠」みたいですね。震災により眠れなくなり、さらに避難所暮らしが続き、不眠。不眠薬を飲もうにも、余震が怖くて服用できない、と・・・。

 改めて、災害後の医療において「精神科医」の必要性を強く感じざるをえません。
posted by さじ at 19:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | 精神

2011年02月21日

アルコール依存症のリハビリ施設に

別居中のデヴィッド・アークエット、アルコール依存とうつ病のためリハビリ施設に入院

 ピープル誌によると、デヴィッドのスポークスマンは入院を認めてはいるものの、それ以上の情報はないとコメントしているという。しかし、関係者によると、酒とうつ病が原因のようだ。「酒の飲みすぎとうつ病に苦しんでいたので、リハビリは回避できなかったんです。彼は心に傷を抱え、人生が大きく変わってしまったことに対処できなかったんです」と関係者は言っている。

 夫の入院を聞いたコートニーは、「助けを求め、自分の人生をよりよいものにしようとしている彼の行動を称賛する」とコメント。年上なせいか、女は強しなのか、コートニーのほうが結婚生活が別居に至ってしまったことをうまく受け入れているように見える。別れた理由については、「自分が大人になりきれず、僕の母親でいることにコートニーが疲れたから。カウンセリングを受けて大人になろうとがんばっている」とデヴィッドは言っていたが、まだ自分の面倒を見切れていないようだ。



 こういうところにオープンなのは、ある意味いいことなんだろうなぁ

 更正にポジティブというか。
posted by さじ at 02:14 | Comment(4) | TrackBack(0) | 精神
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。