[精神]の記事一覧

2012年03月05日

日本精神神経学会が性同一性障害治療に新基準をもうける

性同一性障害治療に新基準 思春期の体の変化抑制

 心の性と体の性が一致しない性同一性障害について、日本精神神経学会は12日、思春期に訪れる「第2次性徴」で生じる体の変化を抗ホルモン剤で抑える治療を可能にするなどの新たなガイドラインをまとめた。

 これとは別に、体の性別と反対の性ホルモンを投与する治療では開始年齢を18歳から15歳に引き下げた。学会によると、こうした改定は男女の体の特徴が顕著になる前に治療を始め、心と体の違和感による苦痛を緩和するのが狙い。

 いずれも適用を見極めるため、患者は性同一性障害を専門的に治療するジェンダークリニックで2年以上診療を受けているのが条件となる。



 苦しんでいる10代は多いと思いますので、できるだけ体を、脳に近づけることが必要ですね。
posted by さじ at 02:46 | Comment(0) | 精神

2012年02月13日

こういううつ病の治し方伝授を本気で信じる人がいるからネットはヤバい

 「こういううつ病の治し方伝授を本気で信じる人がいるからネットはヤバい」の実例を今回はご紹介。


 よくある2chまとめブログより。



欝病の治し方教えます



1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/02/12(日) 22:39:46.51 ID:yR+cDPqx0



まずお手持ちの薬をすべて捨てます





 もうね、この時点で、アウト。

 絶対にやっちゃいけない。

 基本的に、「うつ病」という内因性疾患は、脳内のセロトニンやらの伝達物質に異常を来していることが多いです。

 要するに精神的な病といえど、中身は他の内科、肝臓や腎臓、心臓が悪いのと全く代わりません。

 そういう状態で、薬をやめるとどうなるか?


 悪化します。


 もし悪化しなかったら?それはうつ病ではないといっても過言ではありません。

 多分このまとめブログの人、このスレッドをたてた人は、うつ病を根本的に勘違いしています。抑うつ状態を呈している状態を「うつ病」だと思っているのでしょう。

 違いますよー。

 うつ病が悪化するとどうなりますか?

 自殺に繋がります。

 特に重症うつ病の場合、もう辛いから死にたいと思うより前に、脳内伝達物質に異常を来して自分でも何だかわからないうちに衝動的に自殺してしまう可能性もあります。

 この記事で書かれているようなことでうつが治る人も中にはいますが、その人は「うつ病」というより抑うつ状態を呈した不安障害や適応障害や神経症圏なのでしょう。医者が「あなたはうつ病です」と言っているかもしれないですが、その医者は本当に精神科医ですか?まさかとは思いますがお近くの心療内科を受診してはいませんか?



37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/02/12(日) 22:51:19.14 ID:Gg+mUswU0


断薬は駄目だよ
薬は捨てずに持っておいて、律儀に医者の指示通り飲むのではなく、思い出した時に飲むぐらいでいい


薬の事が頭から離れないのなら、まだ自分には必要ということなので我慢せずに、医者の指示通り飲めばいい
長期的に服薬してると、飲むのを忘れたりする時があるだろ?それはもう体が欲してないので、減らしてもいいんだよ



 こういう飲み方は、ダメですよー、絶対。

 薬というのは飲み続けることで初めて濃度が保たれるんですよ。

 不調、好調、いずれにせよ医者にちゃんと自分の症状を伝えていますか?伝えているなら医者が調節するものですから、医者が増減してくれるはずですよ。



1001 :以下、名無しにかわりまして管理人がお送りします 2012/02/13(月) 13:11:48.46 ID:wQAuZcbf0

(中略)



少しでもうつ病の方を救えるよう、この記事をtwitterなどで拡散していただけるとありがたいです。



 無責任な情報の拡散で、本当に「うつ病」の人が薬をやめてしまったらどうするんですか?

 症状が悪化して死に直結するかもしれないですよ。

 こういう記事にある認知行動療法的な治療法は、適応される方が限られるんですよ。



 ネットって怖い。ホント相談するのは精神科医だけにして下さい。



<追記 2012/02/14>
もとのまとめブログの管理人がなかなかイケメンな対応をしていたので併記。

この記事は全て医学的根拠のない物になります。
管理人の知識不足により、多大なご迷惑をおかけいたしました。
まず、薬の飲用中止については、かかりつけのお医者様の指示に従い
用法・用量を守り的確に使用するのが一番だと思われます。

このスレについては「うつ病」ではなく「気分が落ち込んでいる人」レベルの人向けということでした
ご迷惑お掛けしてもうしわけありませんでした




キニ速も早く訂正してほしいですね。
posted by さじ at 22:05 | Comment(35) | 精神

2012年02月09日

うつ病かなーと思ったときに、心療内科には絶対に行くな。

うつ病に悩む人 「鯉の油」飲みセロトニン分泌量増えた例も

 厚生労働省の調査によると、うつ病などの気分障害で通院している患者数は2008年段階で104万1000人で、これはその9年前の調査と比べて2.4倍も増えている。年齢別では男性の場合40代が最も多く、女性では20代後半から急激にその確率が上がり、年齢と共にゆるやかに増えていく。

 うつ発症の原因が仕事や人間関係のストレスであることは言うまでもないが、専門医によればもう一つ、“セロトニン”という脳の伝達ホルモンの減少も大きく関係してくるという。

 セロトニンの分泌量が少なくなるとまず不眠の症状が表れ、これにより脳は休息できずにストレスが蓄積され、さらにセロトニンが少なくなればホルモンバランスがバラバラになってうつ状態へと進行していく。

 ひとたびうつに陥ると、引き金になったストレス環境を取り除いてもセロトニンの分泌量を増やさない限り完全な回復は難しい。

 そこでこのセロトニンの分泌を促す素材として注目されているのが、『鯉の油』だという。鯉から特殊な抽出法で抜き取った鯉の油をうつに悩む人たちに飲ませてみたところ、セロトニンの分泌量が増えたというのである。

 この結果について専門家は、「鯉の油に含まれているアラキドン酸という成分が自律神経のバランスを整え、セロトニンの分泌を活発にするものと思われます」と話した。



 これ研究としての根拠あるんですかね?なんか相当うさんくさいような気が。セロトニンの分泌を増やすなら普通に薬使えば良い話ですし。

 で、ここで注意しなきゃいけないのは、あなたは本当にうつ病なのか?ということです。

 うつの状態になる疾患というのは、うつ病だけではありません。躁鬱病でも神経症でも発達障害でも統合失調症でも適応障害でも何でもうつになります。失恋しても誰かが死んでもうつになります。

 で、それらと、うつ病を、ちゃんと鑑別しないといけない。

 なぜなら、うつ病ならば、セロトニンを増やす薬を使って良くなることはありますが、それ以外だと逆に副作用が多いのです。

 ではちゃんと診断するにはどうしたらいいか?

 ぜっったいに、守っていただきたいことが1つあります。

 ちゃんとした精神科医のいる病院にいくこと。これだけです。

 どこで見分けるべきか?少なくとも以下のような組み合わせの開業医には行かないで下さい。


[ダメな例]


 「内科 アレルギー内科 心療内科」と書かれている。

→ほぼ100%、アレルギー内科専門の医師がやってます。心療内科はただ儲けるために掲げているだけで、おそらく精神科の専門的トレーニングは積んでいないでしょう。

 「消化器内科 心療内科 肛門外科」と書かれている

→ほぼ間違いなく、大腸肛門外科出身の医師がやってます。消化器外科だから消化器内科も診れます。それはいいんですが、心療内科と掲げていても絶対に治療どころか確定診断すらできません。


[良い例]


 「精神科 神経科」と書かれている

→素晴らしく潔い、信用できる病院です。しっかりした精神科医がやっていると推察できます。


 「内科 心療内科 精神科」と書かれている。

→かなり高い確率で精神科医がやっています。精神科医とはいえ、一般の開業レベルの内科は診る事ができますし、心療内科などいわずもがなです。だいたい日本の開業医で、ちゃんとした精神医療を行っている開業医は大体このパターンだと思います。

-----

 重ねていいます。

 うつ病を疑っている場合、絶対に、内科と心療内科だけを掲げているところには行かないで下さい。

 直前に失恋やらつらいことがあって、うつ気味になって気分がおちこんでいるとして、行った先の心療内科でパキシルなど薬がじゃんじゃん出されたとしたら、その医師は精神科専門医では絶対にありません。おそらく内科医か外科医です。

 うつ病の治療薬を使える医師、それ以前に、うつ病と診断できる医師は、精神科専門医以外いないのです。
posted by さじ at 23:03 | Comment(1) | 精神

2012年01月15日

大人の発達障害で困る人が増えている。社会適応に問題も。

増える大人の発達障害 仕事に支障、ひきこもりも

 注意欠陥多動性障害(ADHD)やアスペルガー症候群(AS)などの発達障害に苦しむ大人が増えている。障害のために仕事に支障をきたし、ひきこもってしまう人も少なくない。発達障害者支援法の成立から7年。行政の取り組みは遅れがちだが、障害を持つ人たちが自助努力で立ち向かう動きも出てきた。

 「イージーミスが多すぎる。君に営業はできない」。都内に住む20代の男性は昨年夏、上司にこう指摘され、しばらくして会社を辞めた。

 旅行会社の営業マン。まじめで人当たりもいいが、段取りや整理が下手。細かい連絡を忘れてしまう。添乗員として随行した先で、用意する弁当の数が変更になったのに業者への連絡を忘れてしまい、トラブルになったこともあった。

 まだ、きちんとした診断は出ていない。再就職への意欲もあるが、「サービス業はもう無理だと思う」という。

 発達障害は従来、子供のものとされてきた。だが近年、ひきこもりや鬱病、子供への虐待などの2次障害が表れ、初めて受診する大人の患者が多い。

 計31万部のベストセラー『発達障害に気づかない大人たち』シリーズ(祥伝社新書)の著者、心療内科医で福島学院大の星野仁彦教授は「私のクリニックに来る患者さんは2次障害が深刻な状態。復帰するのは容易ではない」と話す。

 星野教授の調査では、外来を受診した成人のADHDとASの患者130人のうち、2次障害がない人はわずか13人。専門医が少ないため、発達障害を見抜けず、2次障害だけの治療を受けた結果、再発、長期化する傾向にある

 冒頭の男性のようなケースでも、「まずは自分で発達障害を認識し、診断を受ける。そのうえで長所と短所を把握し、サポートしてくれる人を見つけることが大切」と星野教授は言う。

 発達障害者同士の自助グループも生まれている。自らもADHDとASの混合型という冠地情さん(39)が主宰する「イイトコサガシ」は、22都道府県で160回以上のワークショップを行った。

 6〜8人のグループで、2人が5分間、テーマに沿った会話をし、残りの人はその会話の良かった点だけを指摘する。時間を区切って相手の話に集中するので、しぐさや口調の変化にも気づきやすく、独りよがりな会話を避けられる。聞く側は良い点だけを探すため、思いやりや共感を伴ったコミュニケーションの力を磨ける。冠地さんは「発達障害の人は自己肯定感に乏しい。批判や助言はそれに追い打ちをかけ、トラブルになることもある」と話す。

 相手の長所を探し、自分の良い所に気づくのはコミュニケーションの基本だ。冠地さんは「発達障害はもはや社会現象。でもできることから始めてほしい」と話している。

 成人の発達障害に対する行政の取り組みは緒に就いたばかりだ。厚生労働省によると、全都道府県とほぼ全ての政令市に発達障害者支援センターが設置され、ハローワークなどと連携した就労支援などが行われているが、「症状や障害の程度は千差万別で、具体的にどんなサポートをしたらいいか開発を行っている段階」という。

 また、ADHDに対して欧米で効果を上げている中枢神経刺激薬、メチルフェニデートによる薬物療法も昨年11月、18歳未満で投与を受けていた人のみ継続使用が可能になったが、大人への初回投与は認められていない。



 発達障害というのは、診断されていないだけで、あなたの近くにも大勢いますし、もしかしたらあなたも発達障害かもしれません。増えているというより、「昔からあるけど、誰も診断していない」というのに近いと思います。今の高齢者、中年にもものすごく多いですから。

 ちょっと空気読めない人とか、なんかやたらこだわりのある人とかも、発達障害圏の可能性があります。もちろん「障害」と診断するには、症状があって、日常生活に齟齬を来すレベルのものでなければなりませんが。これは学歴などは関係ありません。むしろ強迫的に勉強したりこだわりがあって受験をものすごく頑張ったりするので、高学歴の人にも多いです。

 よく「うつ病」と診断されている人の中には「発達障害で社会適応がうまくできず、抑うつ状態になる」人も多いです。でも本人に発達障害とは言えない(言ったら怒る人も多いですよね)のでうつ病と言われることもしばしば。

 ですが最近は、発達障害に関して認知度が高まってきたのか、自分でネットで調べて病院に来られる人も多いようです。まあ、いいことですね。発達障害専門の外来などもあるので、診断してほしい人はそちらに行ってみては。
posted by さじ at 03:38 | Comment(1) | 精神

2012年01月10日

被災地で働く看護師の3人に1人がPTSDを懸念する状況に。

被災地で働く看護師、33%にPTSD懸念 専門家調査

 東日本大震災の被災地で働く看護師を対象にしたストレス調査で、3分の1が心的外傷後ストレス障害(PTSD)が懸念される状態にあることが分かった。うつなどにつながりかねない「精神的不健康」度の高い人も約3分の2に及んだ。

 調査した専門家は「ほかの惨事後に実施されたストレス調査結果より特異に多い。うつや離退職につながりかねない」としている。

 調査は松井豊・筑波大教授らが、8〜9月にかけて実施。岩手県・宮城県の沿岸部で勤務する看護師407人から回答を得た。



 大変だったんでしょうねぇ。

 こういうところのケアも重要です。そのためにも精神科医のボランティア活動はまだまだ続きそう。
posted by さじ at 01:26 | Comment(0) | 精神

2012年01月09日

医療計画見直し。うつ病と認知症に重点を置いた指針を厚労省が作成。

精神疾患の医療計画、うつ病と認知症に重点−厚労省検討会で方針

 厚生労働省の「医療計画の見直し等に関する検討会」(座長=武藤正樹・国際医療福祉大大学院教授)は16日、現行の「4疾病5事業」から「5疾病5事業」として新たに追加する精神疾患に関し、次の計画で盛り込む医療体制の指針について議論した。厚労省は、急増するうつ病と認知症に重点を置いた指針を作成する方針を示した。

 厚労省は、精神疾患の医療計画で目指すべき方向として、その特性を踏まえ、福祉との連携を強調。「住み慣れた身近な地域で、福祉や介護、就労支援など、さまざまなサービスとも協働しながら、必要な医療が受けられる体制」とし、患者の病期や状態に応じて求められる医療のイメージを描いた。その上で、医療計画の作成に当たっては、二次医療圏とほぼ重なる「障害保健福祉圏域」や「老人福祉圏域」などとの連携を考慮するとの案を示した。

 また、精神疾患の患者数は、全体で320万人(2008年)を超え、特に、入院では認知症患者、外来ではうつ病など気分障害の患者が、それぞれ増加しているのが目立つと指摘。このため、うつ病と認知症についての記載は、より分かりやすくなるように指針を工夫することを提案した。

 委員の反対はなく、うつ病と認知症対策の重要性を強調する声が相次いだ。一方で、地域生活への移行の難しさなどを指摘する意見も多く、「家族が受け入れを拒否することもある。精神疾患に対する偏見や差別を払しょくしてこそ、いろんな施策があり得る」「精神疾患に関するケアマネジャーらの教育がないと、地域で実際的な対応はできないのではないか」など、受け入れ体制の充実が求められた。



 絶対に力を入れるべきところなんでしょうけれど、

 開業の心療内科とかで「うつ病」と診断された人の果たして何割が、実際はうつ病ではないのか、と、そこらへんが疑問ですね。

 要するにうつ病などの気分障害について着目するのはいいけれど、それを対応する開業医の能力が劣っていては話にならない、と。

 精神科での勤務経験が15年以上ないと精神科・心療内科を名乗れないようにしたらどうでしょうか。いえ、ほんと、それぐらいしないと、やばいですよ。うつでないのに抗うつ剤出して、衝動性高くなって自殺したら、それって「医原性」ですからね。能力の無い医師に自覚がないだけで。本気で国には検討していただきたい。
posted by さじ at 16:58 | Comment(0) | 精神

2012年01月08日

犬も温泉に入るとリラックスできることが判明。

気持ち良く温泉につかる犬も 岡山で効能調べる研究

 体ぽかぽか、全身リラックス―。そんな温泉の効能が犬にもあるかどうかや犬が快適に入浴する方法を研究している岡山理科大学専門学校が5日、成果を中間発表した。保温効果がみられ、慣れると自分から入ろうとする犬もいたという。

 2010年5月から、岡山県真庭市にある湯原温泉の旅館協同組合、市と協力し、7匹の犬を入浴させる実験を20回実施。体温や心拍数の変化のほか、ストレスがかかると上昇する唾液中のアミラーゼ値も測定した。

 入浴して最初の10分間はアミラーゼ値が上昇したが、風呂から出た後のアミラーゼ値は下降した。リラックスして入浴するには慣れが必要だという。



 でも正直言って、温泉ってあんまり効果ないんですよね。あんまり、というか、暖かい湯に浸かることで水圧がかかるってことと、入浴そのもののリラックス効果がある程度で。いや温泉大好きなんですけど、温泉の効能は多分おそらくない、というか日本温泉学会でもそういう感じになっているような気がするんで、そのー。
posted by さじ at 04:51 | Comment(0) | 精神

アルコール依存症は、女性のほうが男性の3倍のダメージを負う。

女性のアルコール依存症、脳へのダメージは男性より3倍早い

 女性のアルコール依存症者の脳へのダメージは、男性に比べて3倍早く進むとの研究結果を9日、スウェーデンの研究チームが発表した。

 アルコール依存が進むと、特にセロトニンと呼ばれる脳内神経伝達物質が減少する。セロトニンは抑うつ状態・慢性不安の進行や治療の鍵となる物質で、衝動の制御や入眠・覚醒を調整する能力もコントロールしている。そのため、気分や衝動、睡眠などに影響が出る。

 スウェーデンのイエーテボリ大学(Gothenburg University)心理学部と、サールグレンスカ・アカデミー(Sahlgrenska Academy)の名で知られる同大保健科学部の共同チームは、アルコール依存症だと自認する42人(うち3分の2は女性)と健常対象者28人の脳機能を研究した。すると、アルコールの過剰摂取を4年間続けた女性の脳内では、セロトニンの機能が半減していたが、男性で同程度の影響が出るまでには12年間かかっていた。

 実験に参加したアルコール依存症の女性たちは、平均して週にワイン12本分に相当するアルコール飲料を4年間飲み続けていた。一方、男性の参加者が飲んでいたアルコール量も同等だったが、現在の依存状態になるまでに12年かかっていた。セロトニンの機能に起こっている障害については、両者で違いは見られなかった。

 研究を行ったクリスティナ・ベルグルンド(Kristina Berglund)氏は「機能障害は、女性のほうがずっと早く進んでいる」と指摘した。

 この結果は、アルコール依存症に関する医学誌「Alcoholism: Clinical and Experimental Research」2012年1月号に掲載される予定だが、ベルグルンド氏は「アルコール依存症者でセロトニンの機能が低下することは驚きではないが、脳内でさえ、女性のほうがずっと傷つきやすいことが分かり、驚いている」と語った。

 ただし、サールグレンスカ・アカデミーの研究者の1人、ウルフ・ベルグレン(Ulf Berggren)氏は、時間的には違いはあるものの、男性の依存症患者もいずれはセロトニンの機能に女性と同程度の障害をきたすと警告している。また、セロトニンの機能に起きる著しい障害とアルコールの過剰摂取に関連があることは分かったが、障害がもたらす心理的影響についてもさらに研究する必要があると述べた。



 女性の場合は、水商売というか、キャバクラのおねえちゃんとか、結構な量のお酒飲むじゃないですか。

 お酒の強い弱い関係なく、毎日お酒を飲む女性は、頭のCTを撮るとすごく良くわかります。

 20代なのに、脳が小さくなっているのです。もう隙間が凄い。

 あれをみると、絶対お酒はやめたほうがいいな、と思います。もちろん男でもなるんですが、やっぱり女性のほうが、脳の縮小っぷりが凄いです。ですので、この記事は何となく、しっくりきますね。
posted by さじ at 04:04 | Comment(0) | 精神

2011年12月28日

うつ病などで休職の教員数が18年ぶりに減少!

<文科省調査>精神疾患休職の教諭 18年ぶり減

 うつ病などの精神疾患で10年度に病気休職した公立学校の教員は前年度を51人下回る5407人で、18年ぶりに減少したことが22日、文部科学省の調査で分かった。文科省の担当者は「相談窓口の整備や復職支援が成果を上げているが、依然として高い水準だ」と分析。精神疾患者のほぼ半数が所属校に勤務してから2年未満で休職していたことも新たに判明し、文科省はメンタルヘルス対策を一段と充実させる方針だ。

 調査は、全国の公立小中高校や特別支援学校の教員約92万人を対象に実施。年代別の精神疾患者は、50代以上の2154人(40%)が最多で、40代の1827人(34%)、30代の1064人(20%)、20代の362人(7%)と続いた。

 今回初めて、休職した時の所属校の勤務年数を調べたところ、2年未満が2472人(46%)と半数近くを占めた。公立校の教員は5〜6年で異動するのが通例。異動で話し相手がいなくなるなど勤務環境の変化が精神状態の不調につながった可能性がある。

 全体の病気休職者は33人増の8660人で過去最多を更新した。文科省の10年度調査では、教員の年齢構成は小中高校の各校種で50歳以上が3分の1を超えており、「教員の高齢化」が病気休職増加の要因とみられる。

 一方、何らかの処分を受けた教員は3677人減の4304人(監督責任を除く)。09年度は兵庫県で学力検査の採点・集計ミスにより3626人の大量処分があり、今回は大幅に減少した。懲戒処分を受けたのは905人で、このうちわいせつ行為は前年度比14人増の152人。このほか交通事故349人、体罰131人など。君が代斉唱時の不起立など国旗掲揚・国歌斉唱に関する処分は21人だった。



 いいことですけど、何でなんでしょうかね?

 単純に頭うちになっただけ?依然として多いと言えば多いですからね。

 教員っていうのはなかなか特殊な仕事だと思います。

 で、このうち、実際に内因性の「うつ病」が果たしてどのくらいのパーセントいるのか、すごく興味あります。

 本人に「鬱病」と診断しても、実際は不安障害や適応障害なんかも多いんじゃないでしょうか。または、実は発達障害で、教員という立場におかれたために抑うつ状態になった人とか、結構いるのでは、と推測されますが、あくまで推測の域なので何ともいえません。
posted by さじ at 19:42 | Comment(1) | 精神

2011年12月27日

臨床心理士が国家資格にランクアップ。能力向上が狙い。

臨床心理士を国家資格に

 民主、自民両党は25日、心の病を抱える人へのカウンセリングなどを行う民間資格「臨床心理士」を国家資格とする方向で調整に入った。人材を確保し専門性や能力の向上を図る狙い。「心理師」などへの名称変更も検討する。関連法案を来年の通常国会に議員立法で共同提出、成立させたい考えだ。

 うつ病や自殺の増加などにより、心理療法のニーズが高まっているのが背景。国家資格として地位を安定させれば、志望者が増え、能力も向上するとの判断がある。

 2005年にも同様の法案が検討されたものの、精神科の開業医から競合の懸念が示されるなどしたため提出に至らなかった経緯がある。



 素晴らしい。今まで国家資格じゃなかったことがおかしいぐらいのあれでしたね。

 臨床心理士は、心理テストを行ったりカウンセリングをしたりするプロフェッショナルです。特に心理テストの領域のプロフェッショナルともなれば、大きな病院で精神科医以上の卓越した知識をもって検査を行うことで、診断確定に一役買うことができます。

 そもそも記事にある「精神科の開業医から競合の懸念が示される」って、とんでもないことですよね。開業の精神科医程度がどれだけ偉いのかという話です。そりゃ臨床心理士だって、カウンセリングやったり心理テストやるなら、プロとしての自覚が求められるわけですよ。でもそれは精神科医も一緒でしょう。別にお株とられるわけじゃないし、患者にとっては利益が大きいことですし、いいじゃないですか。
posted by さじ at 22:25 | Comment(0) | 精神

2011年12月25日

訪問型精神科医療の現状を真剣に打開する時が来たのかもしれない

自宅で暮らしたい…訪問型精神科医療の挑戦

 うつ病などの精神疾患で病院に通う人は年間300万人。その数は国民の40人に1人にあたり、01年の1.5倍となっている。日本では、重い精神疾患の場合は入院治療が中心だが、患者からは「住み慣れた自宅で生活したい」という切実な声が上がっている。こうした中、重症患者に訪問型の医療を提供し、希望をもたらしている、医師やソーシャルワーカーらの取り組みを取材した。

 黒川常治さん(42)は、グラフィックデザイナーとして活躍していた99年、うつ病を発症し、職を失った。病状が安定した今、心の病に理解と支援を求める活動を続けている。黒川さんは「テレビのリモコンを取る、それすらできないひどい時がある。病院に行くほど力がない時に、ドクターや支援者が家に来てサポートしていただけると、かなり助かります」と話す。

 京都市にある訪問型の精神科「ACT−K(アクト・ケー)」では、医師や看護師、福祉に詳しいソーシャルワーカーらがチームを組み、自宅で暮らす重度の精神障害者を支えている。看護師らが患者を訪問し、会話を通じて、病状だけでなく、食事や現金が足りているかなどを把握し、生活全般を支援する。当番の職員は、深夜も電話を持ち歩き、24時間体制で患者の相談に応じている

 海外で普及している精神科の訪問支援を実現した、ACT−Kを主宰する高木俊介医師は「統合失調症は100人に1人がなる。絶対、他人事じゃないんです。重度の人がきちんと支援されて地域で人間らしく暮らす姿がないと、(軽度の人も)自分が悪くなったら、精神科病院(入院)だとびくびくして。それでは軽度の人だって良くならない」と語った。

 ACT−Kに所属するソーシャルワーカー・金井浩一さんは現在、統合失調症の男性患者を支援している。この男性は、大学卒業後に海外で日本語教師をしていたが、91年に発症した。入院がつらくて、歩いて家に戻ったこともあるという。男性の母親は「誰でも、病院より家の方がいいですからね。本当に助かっています。家の者だけじゃ、対応しきれませんから」と話した。

 金井さんは、男性を気遣い、病院のような薬や治療には触れず、音楽を話題にする。音楽が好きな男性を和ませようと、いつもギターを持参して曲を演奏する。金井さんは「人間関係がまずありきで、その次に薬や医療があるかなと。3年、5年でも関わり続ければ、何か必ず変化がある。ずっと関わり続けようかなと思う」と語った。

 精神科の訪問支援組織は全国に約20しかない。誰もが精神疾患になりうる時代、「自宅で暮らしたい」という患者の願いをかなえるため、新たな支援が求められている。



 こういう支援制度があれば、精神科医療も、捗るんでしょうけれども。なかなかねぇ。他の先進国と比べると、まだまだ。

 まずお金のかけかたがなってないです。精神科支援医療に今まで以上の費用負担を国が行わないと、成り立たないです。他の国はもっと割合として高いですからね。精神科ケースワーカーの数も圧倒的に不足していますし。本来ならもっと社会的にサポートすべきところなんでしょう。

 まず国がこういう点で意識改革しないと、民衆はついてきませんからね。
posted by さじ at 15:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | 精神

2011年12月04日

女性にみえる格好をする男性は他の男性より優位に立てるかも

繁殖競争に勝つオスの秘訣は「女装」、スペイン研究

 マーシュハリアーとも呼ばれるタカ科の鳥、ヨーロッパチュウヒ(学名:Circus aeruginosus)のオスの大半は羽の色がグレーだ。一方、メスは全身茶色で頭と肩だけが白い。ところがオスのうち3分の1強は、メスとそっくりの配色をしている。

 この「女装」の意味を見出そうとした生物学者たちは、フランス中西部の湿地帯マレ・ド・ブルアージュ(Marais de Brouage)でヨーロッパチュウヒの生態を観察した。

 スペインの研究所Instituto de Investigacion en Recursos Cinegeticosの研究チームは繁殖期のつがい36組について、オスの配色、メスの配色、「メスのようなオス」の配色に塗ったデコイ(模型)3種類のうちどれか1種類を、各つがいの巣の近くに置いた。

 すると、典型的なオスの配色の羽をもったオスが、巣を守ろうとして同じオスの配色のデコイを攻撃する率は、他の2種類のデコイに比べて3倍高かった。

 さらにもっと衝撃的だったのは、メスの配色をしたオスの行動だった。メスの配色をしたオスたちは、過剰なまでにメスの役割を「演じて」いた。彼らは「嫉妬」から、オスのデコイよりも、メスのデコイを攻撃するほうが2倍以上、多かった。

 研究者たちは、徹底的にメスを模倣することで、メスに見えるオスのほうが、他のオスとの競争の中で優位に立てるのではないかと考えている。メスのような外見で攻撃性を控えて行動すれば、競争相手の他のオスから攻撃されにくく、メスに近づいて恋をするチャンスが増えるというわけだ。またライバルと争うことなく、食物が豊富にある生息地に進入していくチャンスもできる。



 へぇ。人間だとどうなんでしょうね。

 いわゆる草食系も、中性的なところありますけどね。そういう人のほうが、男から警戒されずにアプローチできるというのは、まぁ、あるかもしれません。濃い顔は損、ということで、個人的に涙目なニュースでした。
posted by さじ at 20:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | 精神

自閉症時の脳(ニューロン)は通常よりも過度に発達している。

自閉症児の脳は過度に発達、出生前に起因か 米研究

 自閉症の少年7人の遺体解剖の結果、彼らの脳が自閉症ではない少年のものより重く、ニューロン(神経細胞)の数も多かったとする研究結果が8日、米国医師会雑誌(Journal of the American Medical Association、JAMA)に発表された。少人数ながら、自閉症児の脳の過成長が子宮内で起こっている可能性を示すものだと指摘している。

 米国の研究者らは、2歳から16歳までの自閉症の少年7人の遺体の脳を調べた。死因は大半が溺死だが、8歳児1人は筋肉のがんで死亡し、16歳少年1人の死因は不明だ。

 事故で死亡した自閉症ではない少年6人(対照群)の脳と同じ年齢で比較してみると、自閉症の少年の脳は前頭前皮質にあるニューロンの数が対照群の脳より67%多く、脳の重さも各年代の平均より18%近く重かった。

 皮質ニューロンは出生後に生じることはないため、自閉症児におけるニューロンの病的な多さは出生前に起因していたことになる。研究者らは、「出生前の細胞誕生や細胞維持が不完全だったことが、自閉症の発症に関係している可能性がある」と指摘した。

 前頭前皮質は、言語や意思伝達のほか、気分や注意力、社会的能力を司っている。自閉症児は通常、これらの点が得意ではない。

 米ユタ大(University of Utah)のジャネット・ラインハート(Janet Lainhart)氏らは解説記事で、「(自閉症の人では)脳を作り上げるなんらかの要因が阻害されているようだ」と記した。

 ただし今後は、こうした関連性の検証や、脳の相違が自閉症の程度にも関連しているのかなどを調べる研究が必要とされている。

 今回の論文によると、脳や頭部に異常な成長が見られる生後9〜18か月の時期に自閉症の兆候が現れる傾向があることが、これまでの研究で示されているという。



 脳の構造が健常とは違う、というのはよく言われていましたね。

 だもんで、抗精神病薬の効果がなかなか出にくかったりするんでしょうか。神経が多すぎてもなかなかうまくいかないもんなんですねぇ。
posted by さじ at 19:48 | Comment(0) | TrackBack(0) | 精神

2011年11月07日

医師の「頑張れ」で悪化した自律神経失調症→違法であり賠償へ

医師の「頑張れ」は違法=神経症悪化と賠償命令―大阪地裁

 自律神経失調症だった男性が、不用意な発言で症状が悪化し復職が遅れたとして、 大阪府内の内科医に530万円の損害賠償を求めた訴訟で、 大阪地裁の寺元義人裁判官は25日、「『頑張れ』などの発言は違法」として、60万円の支払いを命じた。

 寺元裁判官は、内科医が「病気やない、甘えなんや」「薬を飲まずに頑張れ」などと力を込めて言ったことについて、

 「安易な激励や、自助努力を促すような言動で病状が悪化する危険性を避ける注意義務に違反した」と述べ、 発言と病状悪化との因果関係を認めた。 



 この話題は医療従事者の間でも話題で、「えぇー」と言われています。

 あえて別のアプローチをさせていただきますが、

 まぁ、これは支払いでも仕方ないかなと。

 要するに「時と場合による」んですよね。

 うつ病に頑張れは禁句と言われていますが、それって使い方にも寄りますし。医師と患者の関係によって、患者の病状によっては「頑張りましょう」ぐらいのこと言いますし。

 医者が患者に「あんたの不摂生が原因、あんたが悪いんだから云々」と糖尿病の患者に責めるように言ったら、それはそれでパワハラになりますよね、それと同じことなんじゃないかと思います。関係が良好なら別に冗談でもっと節制しろと言ってもワッハッハって笑い合うだけでしょうし。

 患者を辛い気持ちにさせてはいけません。
posted by さじ at 04:25 | Comment(0) | TrackBack(0) | 精神

バーチャルな友人関係が多いと脳の両側扁桃体が変化する?

バーチャルな友人関係で脳の構造が変化?英研究

 「フェイスブックは脳を変えるのか?」――世界で8億人のユーザーがいるソーシャル・ネットワーキング・サービス、フェイスブック(Facebook)に関する珍しい論文から、このような問いが浮かび上がった。

 ロンドン大学ユニバーシティー・カレッジ(University College London、UCL)の神経学者ゲレイント・リース(Geraint Rees)教授が率いる研究チームは、19日の学術専門誌「英国王立協会紀要(Proceedings of the Royal Society B)」に掲載された論文で、フェイスブックを使っている人の脳を3次元(3D)スキャン装置で検査したところ、フェイスブック上の「友人」が多い人ほど、脳の領域のうち社会適応能力に関する3つの領域が大きく、密度も高かったことを明らかにした

 UCLの研究員、金井氏によれば、この3領域のうち「上側頭溝」と「中側頭回」は、他人の視線に気づいたり、顔の表情から気持ちを読み取ったりするといった社会的認知能力に関連があり、「嗅内皮質」は顔と名前の記憶に関連しているらしいという。

 2年前、英オックスフォード大の神経学者、スーザン・グリーンフィールド(Susan Greenfield)氏がオンラインでの友人作りは若者に大きな悪影響を与えると主張して論争を巻き起こした。同氏は英上院で「21世紀半ばの人間は、集中できる時間が短く、興奮しやすく、共感性が乏しく、アイデンティティが脆弱という、ほとんど幼児のような精神的特徴を持つようになるだろう」と警告したのだ。

 UCLのリース教授は、今回の研究はこの論争の核心に触れる問題を提起したと語る。社会適応能力に関連する脳の領域の大きさは人が友人を作る能力に関係するのか?ソーシャル・ネットワーキング・サービスを利用することによってその領域は変化するのか、それとも変化しないのか?この問題を解き明かすにはさらなる研究が必要だとリース教授は言う。

 リース教授らのチームは、フェイスブックを利用している学生有志125人(うち46人が男子)を対象に調査を行った。対象者の平均年齢は23歳だった。フェイスブックでの「友人」の数は、数人から1000人近くまでさまざまで、平均は300人だった。

 その後、学生有志の中から65人を選び、オンラインあるいは現実世界における交遊関係と脳の構造の間に何らかの関係がないか詳しく調べた。このグループの学生に対しては脳スキャンのほかに現実世界の友人に関するアンケート調査も行った。

 こうして現実世界の友人とオンラインの友人の数を比べたところ、脳の「両側扁桃体」と呼ばれる領域が関係していることが分かった。この領域は感情的なできごとの処理と記憶に関連すると考えられている。

 しかし、最初の実験で注目された「上側頭溝」、「中側頭回」、「嗅内皮質」にはそうした関係はみられなかった。リース教授は興味深い結果だととらえている。人間同士の社会的な付き合いにはいろいろな形があるが、そのそれぞれについて脳の異なる領域が使用されている可能性が示されているからだ。

 これまでの研究で、脳は柔軟性の高い器官であることは実証されている。例えば、お手玉をするなど特定の運動技能を学ぶ時には、筋肉をコントロールする「運動皮質」という領域の灰白質が厚みを増す。

 しかしリース教授は「灰白質が増えるほど、特定の作業に集中しようとする時の注意力が散漫になったという例もある」と語り、脳の特定の部分が大きいことが必ずしも良いことだとは限らないと言う。



 でも若者の当然のツールとして使われているソーシャルネットワークなので、どうなんでしょうかね。

 ネット上の友人数と現実の友人数に差がある人の脳を調べてみたいですわぁ。

 あといわゆる「ネット弁慶」の人格とか。面白そう。
posted by さじ at 01:36 | Comment(0) | TrackBack(0) | 精神

2011年11月03日

ヘビメタ好きな子供はうつになりやすい?

オーストラリアの研究者がうつ病にかかりやすい若者はヘヴィ・メタルを習慣的に聴く傾向があると発表NME

 若者でうつ病にかかりやすい気質の人はヘヴィ・メタルを習慣的に聴きたがる傾向にあると、新しい研究が指摘している。

 研究を発表したのはオーストラリアのメルボルン大学のカトリーナ・マックフェラン博士で、博士は13歳から18歳までの若者の被験者50名に詳細にわたる面談を行い、さらにオーストラリア全土から選んだ1000名の若者に調査に応えてもらい、ヘヴィ・メタルを聴く若者は一般的に「ネガティヴな音楽の聴き方をしている」と結論付けている

 「大半の若者はいろんな音楽を前向きな方法で聴きます。そうしたものには雑踏の喧騒を遮断するため、あるいは気分を高揚させたり、運動する時の景気づけなどの理由があります。しかし、うつ病にかかりやすい気質の若者は音楽を、特にヘヴィ・メタルをネガティヴな方法で聴いている傾向が強いといえます

 「ある人がヘヴィ・メタルのある曲やあるアルバムを何度も何度も聴き直す時、それは自分を自己疎外したり、現実から逃避するためにそうしているんですね。もしこの行為がある一定時期を超えて続けて行われる場合、それはその人が鬱や不安に苦しんでいることの兆候になっているとも考えられ、最悪の場合、自殺願望をほのめかしているのかもしれないのです」

 博士は子供の音楽趣向が気になるのなら、親は詳しく子供たちに聴いている音楽について話を聞いてみるべきだと指摘している。

 「もし親が自分の子供の聴いている音楽について心配なら、そういう音楽を聴いているとどういう気分になるのかなどと訊いてみるべきです。もし、子供が自分の感じていることを反映しているなどと答えたなら、その音楽がどういうことを言っているのか訊いてみましょう。もし音楽を聴くことが、自分のことをネガティヴに思うことと繋がっているのなら、これは危険な状態だと考えてください」



 以前ヘビメタ好きは勉強が出来るとか取り上げたような気がしますが

 音楽でそこまで分かるはずはないと思うんですけどね。どの音楽が好きかなんてのは身近にその音楽があったから、じゃないでしょうか。分かりませんけども、その程度のものだとは思うんですがねぇ。

 まぁこれはただ「そういう傾向の人が多かった」だけですので、まぁ…ね。
posted by さじ at 15:45 | Comment(0) | TrackBack(0) | 精神

2011年09月30日

「抗うつ薬が自殺を増やしている論」に強く反論申し上げたい。

1998年以降抗うつ薬の売り上げ増加と自殺者激増が一致

 自殺者が一向に減らない。問題として取り上げられると、その都度、「不景気」や「ストレスの多い社会」がその原因とされてきた。そして早い段階で医師に診察してもらうことが自殺を未然に防ぐことにつながると言われている。だが、今、そこに大きな疑問符がついている。むしろ、真面目に医者に通えば通うほど、死へ近づいていくのではないかと疑念を抱かせる状況があるのだ。医療ジャーナリストの伊藤隼也氏が追及する。

 自殺予防のための内閣府による早期受診キャンペーンを目にしたことはないだろうか。
 
「お父さん、眠れてる? 眠れないときは、お医者さんにご相談を」

 人口にこそ膾炙しているが、その成果は見る影もない。今年も9月10日から自殺予防週間が始まったが、日本の自殺者は一向に減っていないからだ。1998年以降、自殺者は常に3万人を超えており、先進国のなかで最悪の道を突っ走っている

 相次ぐ自殺に国は2000年に初めて自殺予防対策を施策として取り上げ、2002年に自殺予防に向けて提言を行なった。その軸となったのが「精神科の早期受診」キャンペーンである。その根幹には、「多くの自殺者は精神疾患がありながら精神科や心療内科を受診していなかった。生前に医師が診察していたら自殺は防げたはずだ」という考えがあった。

 しかし、その論理は現在、根底から覆っている。

 自殺者の家族などが集まる全国自死遺族連絡会が2006年7月から2010年3月に自殺で亡くなった方1016人の遺族に聞き取り調査したところ、約7割にあたる701人が精神科の治療を継続中だった

 また、東京都福祉保健局が自殺遺族から聞き取り調査をして2008年に発表した自殺実態調査報告書でも、自殺者のうち54%が「精神科・心療内科の医療機関」に相談していたことがわかっている。

 実は国の調査でも自殺事例43事例のうち、20事例(46.5%)において死亡前1年以内に精神科受診歴が認められていた。平成21年度版の自殺対策白書はその事実を記し、こう指摘する。

<これは、従来から指摘されている、「自殺既遂者の9割以上がその直前には何らかの精神障害に罹患した状態にありながら、精神科治療につながっているのは少数である」という知見と、矛盾する結果である>

 つまり、こうしたデータは、精神科・心療内科の受診が自殺防止につながっていないことを意味する。むしろ後述するように、受診が自殺を後押ししている可能性があるのだ。

 そもそも1997年まで年間自殺者は約2万〜2万5000人で推移していた。しかし、97年に2万4391人だった自殺者は翌98年に、3万2863人まで一気に跳ね上がり、現在まで毎年3万人超が続いている。

 なぜ、自殺は減らないのだろうか。これまで自殺が多発する理由は「不景気」「ストレス社会」などにあるといわれた。しかし、ここには見落とされている観点がある。同じく98年頃から抗うつ薬の売り上げが急伸しているという事実だ。実際、98年に173億円だった抗うつ薬の売り上げは翌年以降増え続け、06年には875億円に達している。

 同時期にうつ病患者も急増した。厚生労働省の調査ではうつ病が大半を占める気分障害患者数は1999年に44万1000人だったが02年には71万1000人、2005年に92万4000人に達し、08年には100万人を突破した。

 98年頃を境に自殺者数、抗うつ薬の売り上げ、うつ病患者数が増加する。これは何を意味するのだろうか。

 精神医療の現場における「薬」の役割が相関を解くカギになる。

 全国自死遺族連絡会会長の田中幸子さんの長男・健一さんは警察官だった。仕事ぶりは真面目で責任感が強かった。05年5月、勤務していた交通課管内で高校生3人が死亡する大きな事故が発生し、不眠不休で処理にあたった。

 やがて健一さんは心労と過労が募って吐き気を催すようになり、めまいや耳鳴りがひどく勤務できない日もたびたび生じた。耳鼻科や眼科では治らず田中さんの勧めもあり、休職して近所の心療内科を受診した。すぐにうつ病と診断され、薬を処方された。田中さんはこう証言する。

「息子は薬を手放せなくなっているようでした。私は病院を受診して、お医者さんの言うとおりに薬を飲めばうつは治ると思っていたのですが……」

 しかし、初診からわずか1か月後、05年11月に健一さんは妻と娘と住む官舎で突然首を吊った。遺書はなかった。田中さんは続ける。

「携帯電話を見ると、妻から“なぜ働かないのか”といった類のメールが何十通もきていました。息子の置かれている状況がよく理解してもらえず、サボっているように見えたのかもしれません」

 本来、休息が必要なはずだが、休むよりもむしろ働かなくてはという想いもあったのかもしれない。

 息子の死後、担当医に電話すると「診察に来ないと話は聞けない」と言われた。死の報告をするためだけに初診料を払って「受診」した。不誠実さに腹が立つと同時に、それまで信用していた医師に対して不信感を抱くようになった。田中さんは言う。

「その後遺族の会を作って、多くの人が息子と同じように精神科を受診し、投薬を受けた上で亡くなっていることを知り衝撃を受けました」

 前出の同会の調査では、1016人中、自宅マンションから飛び降り自殺した人は72名。その全員が精神科の診療を受け、抗うつ薬などを1日3回、5〜7錠服用する薬漬けの状態だったことも判明した。ここからは、飛び降りという衝動的な行為を処方薬が引き起こした可能性さえ疑われる。



 半分合ってるけど、もう半分はどうか、と。

 単刀直入に言うと、今の日本の精神医療も最大の問題点は「精神科・心療内科を掲げている開業医のレベルの低さ」だと思います。

 「掲げている」ってのがポイントですよ、言うまでもなく。

 まず今の日本において、心療内科クリニックをやっているところ、そのどれだけが、「十分に訓練を積んだ精神科医」がやっているのでしょうか。

 いや、そもそも精神科と心療内科の違いを理解せぬあたりが悩ましい。心療内科のほうが入りやすいかもしれませんけど、うつ病を診るのは精神科ですよ。

 で、町中で、駅前心療内科クリニックみたいにやってるところ。そこの医者は本当に精神科医ですか

 よくあるのが、例えばどっかで外科やら内科やらやってきて、開業するときに、患者を集めたいから心療内科を掲げるところ。

 コレ、めちゃくちゃ腹立つんですよねぇ。

 知識もないのに、「うつ状態だからうつ病、だからSSRIやらの抗うつ剤出しとこう」っていう安易な処方をする人の多いこと。

 この、「精神科医でもないのに精神科や心療内科を掲げる開業医」または「精神科でやってきても知識も経験もないのに心療内科や精神科を掲げる開業医」の間違った処方で、うつが酷くなっているのではないでしょうか。

 ひとくちに「うつ」といっても、それが「うつ状態」なのか「うつ病」なのか「双極性障害」なのか「統合失調症」なのか「発達障害」なのか。その心療内科の医者はちゃんと鑑別できてますかね?うつ病と診断されている人が実は双極性障害だった、とか、ないですか?

 本題です。

 よく抗うつ剤で攻撃性が高まるとか、自殺を促進するとか言われてますけど、それは「うつ病でない、うつ状態を呈する疾患に抗うつ剤を使っている」から、そういうことが起こるわけで。本来うつ病への抗うつ剤投与は慎重に行うべきなんですよ。だから、抗うつ剤が悪い、というのははっきり言って大きく間違っていますね。単に医者(それも精神科医が悪いというより、精神科の知識がないのに手を出す医者)が能力がないだけで。

 もし私の周囲でうつっぽくなって、死にたいと言っている人がいたら、どうするか。

 まちがいなく、総合病院のちゃんとした精神科の入院施設のあるところに連れていきますね。

 駅前心療内科には行きません。もし軽そうならそこでもいいかもしれませんけど、最初にちゃんと話聞いてくれないところはアウトですね。行くとしたら、そのちゃんとした精神科で「ここなら問題ないでしょう」と言われたところにすると思います。そうやって紹介されたところならば、外来のフォローも適切でしょうし、もし具合が悪くなったら入院施設のあるところで面倒みてもらえるわけですから。

 とまぁ、心療内科の悪口言ってるように聞こえるかもしれませんけど、それが現状です。もちろんちゃんとスキル積んだ心療内科クリニックもありますよ。それは信用できますし、ちゃんと患者をみて判断して投薬行っているところも結構あると思うんですけど、はずれが多いのがネックすぎる。多分心療内科クリニックを掲げているベテラン精神科医の皆さんも歯がゆく思っているのではないでしょうか。だいたい心療内科ってのはストレスによって「体に症状が出てくる」から内科なわけで、精神科とは全く別モノですからねぇ。

 記事の最後に「衝動性」とありますけれど、衝動性が高いうつ病ならば入院すべきですし、もしその衝動性が双極性障害などからきているのであれば安易に抗うつ剤を処方すべきでないですしね。薬が悪いというより、薬を使う医者側が悪いと思う理由、お分かりいただけたでしょうか。

(注:そうはいっても、うつ病の難しいところは、薬が当たれば状態は良くなりますが、それでも元来自殺に繋がってしまう病なために、どんなベテランが担当して薬の調整を行っても、自殺してしまうことはあります。そうならないために必要なのは、周囲の協力、それしかないんです)
posted by さじ at 02:07 | Comment(16) | TrackBack(0) | 精神

2011年09月26日

マリファナでマウスのPTSDの症状が消滅したらしい

マリフアナ投与でマウスのPTSD症状が消滅、イスラエル研究

 マウスに強いストレスを与えてから24時間以内にマリフアナを投与したところ、PTSD(心的外傷後ストレス障害)の症状が消滅したという研究結果が、米科学誌「Neuropsychopharmacology(神経精神薬理学)」に発表された。

 イスラエルのハイファ大(Haifa University)心理学部の研究チームは、極端なストレスにさらされたマウスは人間のPTSDに似た症状を呈することを実験で確認した後、マウスを4つのグループに分け、1つ目のグループにはマリファナを与えず、残り3つのグループにはマリファナをそれぞれ2時間後、24時間後、48時間後に注射した。

 1週間後に検査したところ、マリフアナを与えられなかったグループとマリフアナを48時間後に注射されたグループではPTSDの症状と高いレベルの不安感が見られた。ほかの2グループのマウスも高いレベルの不安感を示していたが、PTSDの症状は完全になくなっていた。

 実験では、カンナビノイドの効果を脳のへんとう体の受容体が仲立ちしていたことも分かった。へんとう体はストレスや恐怖、トラウマに関係があるとされている。

 研究を率いたイリット・アキラブ(Irit Akirav)博士は、マウスの実験結果が人間にそのまま当てはまるわけではないとしながらも、この研究結果について、人への応用を目指した精神医学的な研究が進められることに自信を示した



 要するにぼーっとするというか、いわゆる煙草吸い慣れていない人がくらくらするような「ヤニ眩」の一種を感じることで、不安とかがなくなるのでしょうか。

 一時しのぎにはなるのでしょうけれど、その効果が永続するんですかねぇ。まあ症状を少しずつ和らげていくことができれば、案外有用なのかな
posted by さじ at 00:48 | Comment(0) | TrackBack(0) | 精神

2011年09月19日

法テラス静岡と精神科医が連携して自殺を防ぐ取り組みを始める。

法律家と精神科医 自殺予防取り組み

 県、日本司法支援センター静岡地方事務所(法テラス静岡)などは、法律家と精神科医らが連携して自殺を防ぐ取り組みを始める。全国初の試みという。世界保健機関(WHO)は10日を「世界自殺予防デー」に定めており、国は同日からの1週間を「自殺予防週間」としている。

 法テラス静岡所長の中村光央弁護士によると、多重債務などの法律問題を抱えて弁護士などに相談する依頼者の中には、思い詰めて、うつ病などにかかった人もいるが、従来は精神科などの専門機関を紹介するなどの対応ができておらず、依頼者が自殺したケースもあったという

 今月から10月29日までに県内で計4回、法律家や精神保健福祉関係者らを対象に「心の病と法律問題」と題した研修会を開催。両分野についての理解を深める。

 また11月26日午後1時半から静岡市葵区鷹匠3丁目のもくせい会館富士ホールでシンポジウムを開き、両専門家の連携のあり方などを模索するパネルディスカッションなどを行う。問い合わせは法テラス静岡へ。



 これは凄く面白い試みですね。

 実際、精神科医療は社会と密接に関わっている領域で、社会ってのはすなわち法律で成り立っているわけで。

 思い悩む人がうつ状態なのか鬱病なのかを判断するだけでも大きな意味があります。大事なのは漏れがないようにうまく精神科専門医に誘導する術ですね。
posted by さじ at 00:44 | Comment(2) | TrackBack(0) | 精神

児童の精神疾患を専門的に治療する診療所を浜松市に開設

児童精神疾患専門医が連携 浜松方式の診療所オープン

 発達障害や情緒障害など児童の精神疾患を専門的に治療する「子どものこころの診療所」が17日、浜松市中区鴨江の市保健所横にオープンした。診療所の児童精神科医とともに浜松医科大や国立天竜病院など複数の医師が連携して子どもを治療する全国初の試みで、不足している専門医の育成も目指す。

 診療所は中学3年までの子どもが対象で、保護者の指導やサポートも行う。診療所所長で精神科の山崎知克医師が常駐し、浜松医大児童青年期精神医学講座の杉山登志郎特任教授ら同大の医師らも交代で診察に当たる。浜松市が開設し、同市発達医療総合福祉センターを運営する市社会福祉事業団が運営を担う。

 同日、開所式が行われ、鈴木康友市長や浜松医大精神神経科の森則夫教授らが出席した。開設に尽力した杉山教授は「外来窓口や病床を持つ病院、専門家のいる大学が診療所と連携する仕組みは「浜松方式」として全国のモデルとなるはず。保護者のペアレントトレーニングも行い、普及させていきたい」と抱負を述べた。

 市内には同様の施設として市発達医療総合福祉センターがあるが、患者の増加に伴い、初診は2〜3カ月待ちの状態で、専門医や診療施設の少なさが課題となっていた。山崎所長は「発達障害や情緒障害の子ども、保護者がともに元気に生活を送れるように支援していきたい」と話した。診療所は予約制で地域の病院や保健所などからの紹介状が必要となる。



 比較的良さそう。保護者のトレーニングも前提として入っているというのがいいですね。

 子供の問題は少しずつこなしていくしかないですけど、子供そのもの以上に、保護者側のトレーニングが必要になってきますからねぇ。柔軟な思考で臨んでほしいと思います。
posted by さじ at 00:35 | Comment(0) | TrackBack(0) | 精神