2008年03月21日

神奈川県で最先端の「うつ病専門病棟」を開設。

うつ病専門病棟を開設/4月から県立芹香病院

 全国の自殺者数が九年連続で三万人を超える中、県立精神医療センター芹香病院(横浜市港南区芹が谷二丁目、岩成秀夫院長)は四月一日、うつ病患者向けの専門入院病棟ストレスケア病棟」を開設する。専属スタッフの配置と先進治療法の導入で、治療体制の充実を図る。県によると、ストレスケア病棟を設けるのは全国の都道府県立病院で初めて。

 同病院のA病棟二階(約千三百平方メートル)を改修し、十九室三十七床(個室十二、四人部屋六、隔離室一)を設ける。対象は、自殺願望が高い「急性期」の段階から落ち着きを取り戻した患者。

 治療では薬物療法や精神療法に加え、保険が適用されない磁気刺激治療法をはじめ鍼灸治療法、高照度光照射療法、認知行動療法を新たに導入する。特に、電流を流したコイルで患者の頭部を刺激する磁気刺激治療法については、全国でも大学病院でしか導入事例がない先進治療法という。

 専属スタッフには、医師二人、看護師十七人をはじめ、ケースワーカーの精神保健福祉士、臨床心理士、作業療法士が各一人就く。窓の鉄格子を外し、共同スペースには木製の家具や観葉植物を置くなど開放的な空間を用意する。

 一日の入院料は現状とほぼ変わらない一万四千円程度で、先端治療費分は県費で負担する

 整備費は約九千三百万円。県内の自殺者数は近年、千七百人前後で推移している。〇六年は千六百八十三人で、人口十万人に占める死亡者の割合は一九・三人で全国四十四位となっている。



 こりゃ凄いですね。

 うつ病の治療っていうと、どこでも投薬が中心になると思うんですけれど、本当なら認知療法や精神療法を行いたいんです。しかし通院中心ですとどうしてもできないので、入院が必要となってきます。

 保険適用にもなっていない最先端の先進医療を導入しつつ、その負担額は全て県費で補うという太っ腹っぷりにも驚かされます。神奈川県、進んでますね。自殺率ナンバー1の秋田県もこういった病院を作って、うつ病患者のケアに徹すれば、自殺率が下がると思いますが。

 うつ病ってかなり難しい病気で、入院したからといって完治するわけではないんですけれど、少なくとも助かる人は確実に増えるでしょう。神奈川県Good Job

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春の訪れを感じる遺伝子を発見。鬱の治療に有効か。

名大、春の訪れ感じる遺伝子をウズラで発見・うつ病研究に活用

 名古屋大学の吉村崇准教授らは、動物が春の訪れを感じ、生殖のために体を変化させるきっかけとなる遺伝子をウズラから発見した。動物が季節を感じ取るしくみを解明する成果で、一定の季節に起きやすい人間のうつ病などの研究に役立つ。20日付の英科学誌ネイチャーに発表する。

 ウズラのオスは春になると精巣を大きくして、生殖に備える。実験では1日のうち6時間しか光が当たらない状態でウズラを飼育。その後、光を当てる時間を20時間に延ばして「春が来た」とウズラに思わせて、その前後3日間に脳で働く遺伝子を調べた。



 人間も冬に鬱になりやすくなったりしますからね。

 単に日照時間の問題なのかなと思っていましたが、その日照時間がどう脳に関連してくるのかといったところの研究に役立つ遺伝子のようです。

 部屋の中で、日光の光のようなものを局所的に当てることで鬱を治療する方法の確立にも繋がるかもしれません。膝の裏だかに当てると効くんでしたっけね。

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2008年03月15日

自己主張が強くプライドが高い若者に多いうつが目立つ。

自己主張が激しく他罰的――若手に多い「第3のうつ」

「これまでのうつは、変化を嫌うまじめな『メランコリー親和型』、頑張り屋やせっかちの『タイプA』といった人々に見られました。グローバル化などで急激な変化にさらされ、業務量がどっと増えている今の企業社会で、うつが増えるのは当然の成り行きだったのです。

 しかし、最近はこれらとは違う『第3のうつ』が目立つようになった。20〜30代前半に多いタイプですが、入社1年以内に発症するケースも多い。『ディスチミアうつ』『自己愛型』『ニュータイプうつ』などとも呼ばれています」

 従来型と違う点はいろいろある。まず、彼らは一様に自己主張が激しい。「こんな仕事をやるために、この会社に入ったんじゃありません!」「毎日稽古事に通っているので、残業は絶対にお断りします」といった具合だ。

 プライドが高いところも共通しており、周りに比べて実績が出ないと激しく落ち込む。といっても、「自分が至らなかった」とは考えない。「リーダーがアホだから」「会社の方針が間違っている」などと文句を言う。ちょっと仕事の問題点を指摘しようものならすぐ過剰に反応し、パワハラだと叫び出す。根気よく、やさしく指導しているつもりの上司はすっかり困惑してしまい、お手上げ状態になってしまう。

「こうした新人たちは、医師に相談もせず会社を休むことに、なんら抵抗がないようです。従来型の人々は、完治していないのに『みんなに迷惑をかけてすまない』と、すぐ会社に出ようとするのですが」

 もちろん、新人のうつがみなこうしたタイプというわけではなく、従来型も多いことは忘れてはならない。上司の指導が適切でなかったために発症した可能性もある。

 だが、これまでとはあきらかに違ううつが、若手の間で急速に広がっていることは確かなようだ。

入社1年以内に休・退職する「カゲロウ社員」急増中!

 いったい新人たちはなぜ、うつを発症してしまうのだろう?

 意外なことに原因は、彼らが持つ美点、「ある意味のまじめさ」「繊細さ」「純粋さ」などのようだ。

「今の若者は結構まじめで、学生時代も一生懸命勉強に励んでいた人が多い。このため、ひたすら家と学校の往復で、アルバイトなどの社会経験を持っていない。そのせいか、頭でっかちの理想を抱いており、泥臭い現実を知らない。だから傷つきやすく、極端に挫折に弱いのかもしれません」

 じつはこの特徴、ウスバカゲロウの幼虫の「アリジゴク」と結構、重なるところがある。

●軒下などにつくった穴で暮らす→家庭や学校から出たことがない
●後ろにしか進めない→困難を排して前進できない
●幼虫時代は糞をせず、成虫になってからまとめてする→社会人になってからストレスがどっと噴出する

 どんな人も社会に出れば「リアリティショック」に直面し、悩み、傷つくものだが、うつに発展するほどショックが大きいとなれば、放置しておくことはできない。彼らが育ってきた時代を振り返り、世代の特徴をよく理解する必要がある。

 思い当たる原因は、もうひとつある。彼らが「ネット世代」だということだ。

「最近の若者はインターネットの検索力に長けており、ありとあらゆる知識を身につけています。本や雑誌もよく読み、知識武装に余念がない。たしかに今の時代はインターネットのおかげで、上司と部下の情報格差が小さくなっている。下手をすれば、部下のほうが上司より物知りだったりするわけです。ネットベンチャーなどで成功した若手経営者も見てきている。だから、つい新人も自分を過大評価してしまい、『オレってすごいじゃん』と、自分を“リスペクト”してしまうのです」



 今まで会社優先的だったサラリーマンと異なり、良くも悪くも「個人主義」になってるのでしょうね。自分をコマというより、自分中心の、社会、そして会社という考え方でしょうか。

 更に社会に出る前のステップが大学というのも問題なのかもしれませんね。今じゃ大学へ行って当たり前、受験勉強して当たり前ですからね。最終学歴が大学であるということは、逆に言えば学校の言うとおりに行動していればそのまま大学へ行って社会に出るというコースを辿るわけです。

 つまり挫折を知らない、自分で考えなくても大学へ行く時代ということです。全て社会がそうセッティングしてくれているため、何も取捨選択をしなくてもいいのでしょう。

 進学校を危惧せざるをえないのはそういうところです。確かに偏差値が高ければどこにでもいけます。そういった選択が広がるのは子供にとっては非常に有益ですが、何故かそこで考えようとしないために、学年全体の半数以上が医学部へ進学してしまう。これが果たして子供のためになっているのでしょうか?

 自分で考え、行動できる人でしたら、別に企業へ就職するのもいいと思うんですよ。何か作ることやプロデュースすること、海外で商談を成立させることって、非常に面白みのあることだと思います。でも、進学校で勉強してきた人たちは医学部へ行こうとする。そして医学部でやりたくもないことをさせられる。果たして正しいことでしょうか?



 よく「慶応大学から一流企業へ就職」というのが夢のコースであるように語られますが、何故個人を重視するようになったにもかかわらず、自分のやりたい道へ進まないのか、分かりませんね。勉強が出来るイコール、頭のいい人ではないのです。

 一昨年だかに、東大を出て、あえて町工場のようなところに就職する人が増えているというニュースを見たことがあります。自分のやりたいことを最初から行えるという意図があって就職したのでしょうけれど、さすがだなと思ったものです。東大生が頭がいいとは思いませんが、国の最高学府だけあって、確かに頭のいい人の割合は高いんだなと。



 それでも、ストレスやギャップで抑うつ状態となることが「病気だ」と認められるようになったのは進歩だと思います。今までは根性とか社会優先で、一人一人のことを軽視していたために、自殺大国となっていたのですから。気軽に精神科へ受診できるようになったら、いいと思います。そこらへんで日本はまだまだ偏見に満ちた国だと思うので。

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2008年03月07日

憂さ晴らしに酒を飲んでも、嫌な記憶が強化されるだけ。

酒は憂さ晴らしに逆効果?・東大がラット実験、嫌な記憶強化

 嫌なことを思い出した直後にアルコールを摂取すると、かえってその記憶が強められることを松木則夫東京大教授(薬理学)らがラットの実験で見つけ、28日までに米専門誌の電子版に発表した。

 人の場合なら、嫌なことを忘れようと酒を飲んで一時的に楽しくなっても、翌日には楽しいことを忘れ、嫌な記憶が強く残ることを示しているという。松木教授は「酒を飲まずに、嫌な記憶に楽しい記憶を上書きしてしまうのが良いのでは」と“しらふの気分転換”を勧めている。

 実験で、かごに入れたラットに電気ショックを与え、恐怖を学習させると、かごに入れただけで、身をすくめて固まるようになる。チームはいったん固まった直後のラットに飲酒相当のアルコールを注射した。

 その結果、注射しないラットと比べると、かごの中で固まり続ける時間が長くなった。その効果は2週間続き、記憶が強くなったと判断されたという。

 アルコールは記憶力を低下させるが、それは覚える段階だけで、いったん覚えたものを思い出して記憶に固定していく段階では、逆に記憶を強める効果があるらしい



 なるほど!

 覚える段階の、近時記憶は低下するため、酒を飲むと記憶力が悪くなる、と言われていますが、既に記憶してしまったことを忘れることは出来ず、逆に強まってしまう、ということですね。

 恐ろしい・・・酒の裏の効果を知ってしまいました・・・。

 これでもう「ヤケ酒」のようなことは出来なくなりますね、、、ってそれはまた別の意味で酒を呑むのか。

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2008年03月04日

軽度の鬱病患者には抗うつ剤は不要とする結果に。

軽度・中度のうつ病患者に抗うつ剤は不要、英研究結果

 全世界で数千万人が服用するプロザック(Prozac)をはじめとする抗うつ剤が多くの場合、偽薬程度の効能しかもたらさないことを英国の研究チームが明らかにした。

 米研究家グループ「Public Library of Science(PLoS)」発行の医学誌「PLoS Medicine」に26日、研究成果が掲載された。

 英国北東部、ハル大学(University of Hull)のアーヴィング・キルシュ(Irving Kirsch)教授率いる研究チームは、米国の情報公開法に基づいて公開された47の治験データを分析。分析結果を利用し、軽度から中度のうつ症状を呈する患者に抗うつ剤を処方すべきかどうかに焦点を当てて研究を進めた。

 その結果、「偽薬を飲んだ患者と本物の抗うつ剤を飲んだ患者で、症状の改善度に大きな違いはみられなかった。つまりうつ病患者に化学治療は必要ないということだ。研究結果から、その他の治療法で効果が得られなかった場合を除き、軽度から中度のうつ病患者に抗うつ剤を処方する理由はほとんどないと考えられる」とキルシュ教授は結論づけている。

 よりよい精神衛生を目指す慈善団体「マインド(Mind)」のアリソン・コブ(Alison Cobb)氏はキルシュ教授らの発見について、抗うつ剤投与という現代主流の治療法に「真っ向から意義を唱えるもの」と歓迎した。

 コブ氏は「たしかに抗うつ剤でよくなる患者もたくさんいます。でもすべての患者に効くわけでは決してありません。中には、ひどい副作用に苦しむ人もいるのです」と指摘。さらに、「英国では一般開業医の10人に9人が、やむを得ず抗うつ剤を処方しています。軽度から中度のうつ病には、まずは認知行動療法のようないわゆる対話型の治療法を行うべきなのですが、彼らにはその種の治療を適切に実施することができないのです」と厳しい現状を明かした。

 一方、抗うつ剤「セロクサット(Seroxat)」の製造元であるグラクソ・スミスクライン(GlaxoSmithKline)の広報担当はキルシュ教授らの研究について、抗うつ剤投与による「極めて望ましい効能」を無視していると反論。「(研究結果は)実際の臨床治療の結果と食い違っている」として、慎重な対応を求めた。



 鬱にも個人差がありますからね。大うつ病エピソードとよばれる症状群にどれだけ当てはまっているのかというのもありますし。

 何より、鬱と真摯に向き合って治療をしようとする医師がどれだけいるのでしょうか。精神科医になって開業して、ホイホイと抗うつ薬だけ出している医師って結構いると思います。患者さんの不満も結構聞こえてきますしね。

 本当なら対話すること、または分析することも必要なんでしょう。抗うつ剤が効かないとはいいませんが、抗うつ剤の過剰投与となりうる症例も数多くあるように思います。それこそ名医を見つけるまでが大変だとは思いますが…。

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心の病を研究してきたアメリカのベノア医師が初来日

ホリスティック・ヒーリング・リサーチの設立者である米国医師ベノアが初来日

 厚生労働省から推進されている「健康日本21」は2008年4月からとなりますが、これはメタボリックなどの生活習慣病だけではなく「心の健康」にも関連しています。現在の日本で「心の病」に罹患している人口は1996年にくらべ2倍以上に増加しています。また民間のみならず、中央省庁や地方自治体の精神疾患患者も増加傾向にあります。年間の自殺者が3万人を超える現代病とも言われています。

 欧米において、この「心の病」を中心に25年以上にわたり治療に携わってきた米国医師でもあり、精神科心理療法士であるDr. Benorが初来日しセミナーおよびワークショップを開催します。

 セミナーでの聞き手役として、変形性膝関節症の名医である、慶應大学整形外科 准教授の松本秀男先生にもご公演いただきます。松本先生も長年にわたり医学に携わられてきましたが、精神的なものが障害となりスポーツができなくなったりする患者さんが多いと感じられ、メンタルヘルスに興味を抱き今回ご賛同いただけることに至りました。セミナーではデモンストレーションとして実際にココロまたはカラダに痛みがある方に壇上に上がって頂き、Benor医師の治療を受けるといったことも予定しております。

 最後には、ピアニストとしても有名な林晶彦氏による癒しのピアノ演奏も行い、参加者をココロから癒します。

ココロもカラダも癒したい、癒されたいあなたに
〜Dr. Benorの自己治癒力を高めるホリスティック・メンタルヘルス・メソッド

日 時:2008年3月22日(日) 14:00〜16:30
会 場:東京建物八重洲ホール(東京都中央区八重洲1-9-8)
定 員:100名(先着順)
申 込:氏名・電話番号・職業・年齢をご記入の上メール(info@whr-j.com)でお願いします。
参加費:2,000円(同時通訳機器使用代)

 一人でも多くの「心の病」をもった方々に参加して頂きたく思います。

 Dr. Benorへのインタビューなどのお申し込みも随時受け付けます。滞在日程は3月21日から25日となっております。その間でしたら直接(同時通訳付き)インタビューをしていただけます。

 翌日23日のワークショップでは、「1.お子様のためのプログラム」「2.自己治癒力を高めたい方のプログラム」「3.医療従事者向けのプログラム」を行います。ADHD,プチうつ、PTSDなどの問題を抱えている方のプログラムとなります。



 これは面白そう。

 一般の方大歓迎ということですので、気になる方はいってみられては?こういう医療系の講演会って、結構一般の方も来られるんですよね。テレビや本では教えてくれないプロフェッショナルの話を聴く良い機会だと思うので、是非どうぞ。
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2008年02月14日

恋愛は、本当に人の目を曇らせるのか。

「恋愛は人の目を曇らせる」は事実=米研究

 「恋は人の目を曇らせる」などと言われるが、恋をする学生は、実際に自分の恋愛対象以外の男女に注意を払う可能性が低いという調査結果が明らかになった。米カリフォルニア大ロサンゼルス校(UCLA)の研究チームが12日に発表した。

 調査は、UCLAの研究チームが米出会い系サイトeHarmonyの協力を得て、特定の異性の恋人がいる大学生120人を対象に実施。被験者の学生にeHarmonyの魅力的な異性メンバーの写真を見せ、最も魅力的だと思う人物の写真を選ぶとともに、自分の恋人またはその他をテーマにエッセーを書くよう求めた。

 その後、写真の人物を思い出すよう尋ねたところ、自分の恋人についてのエッセーを書いた学生は、自分が選んだ魅力的な異性の外見の特徴をあまり覚えていなかったという。この結果は、専門誌Evolution and Human Behaviorで発表された。



 え、そりゃそうだろうという気がしますが…。

 外見だけで恋愛するわけじゃないですしね。

 書くこともないんで恋愛がらみのちょっと面白い本をご紹介。精神科医の大平健さんが書いた「純愛時代」です。

 この本の登場人物は、精神病ではありません。健常者です。しかし健常者といっても、それは精神病と診断されていないだけ(精神病の診断基準に当てはまらないだけ)で、どことなく恋愛感が歪んでいたりします。言いやすくすれば「正常な人の、異常な心理」です。

 この本の面白いところは、誰にでもある、けれどほかの人とは違う歪んだ感情や思想を、精神科の診察室の1シーンとして描いています。精神科的な分析は少ないのですが、なるほどこういう捉え方や考え方もあるんだな、と容易に理解できるつくりとなっています。相手の言葉をとらえて「おや?」と思う大平さんのテクニックが、敏腕精神科医だなぁと感服させられる一冊。

 大平健著の中で一番好きなのは「やさしさの精神病理」です。先ほど述べた純愛時代の、「やさしさ」バージョンです。

 普通の子供なのに、何でそういう考え方をするのか分からない。何故同僚がそんなとっぴな考え方をして行動するのか分からないということって、多々あると思います。彼らは正常です。正常ですが、考え方が少し歪んでいるのかもしれません。その根本を会話を通して追求していこうとする本です。これがなかなか面白い。人の心理などが好きな人にオススメしたい一作です。
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2008年02月09日

出生児に低身長だった男性は自殺企図が高い。

出生時の低身長は男性の自殺リスク高める

 出生時に低身長だった男性は、正常な身長で出生した男性に比較して自殺企図(念慮)が高く、さらに、暴力的な自殺を選択する割合が2倍以上高いことが明らかになった。暴力的な自殺とは、首吊り、銃やナイフの使用、高所からの飛び降り、車への飛び込み、入水など。

 研究は、1973年〜1980年に出生したスウェーデンの男性約32万人を対象に実施されたもので、出生時に低身長(47cm未満)男性の自殺リスクは、成長後の身長にかかわらず高いことが明らかになった。成人後の低身長の場合も自殺リスクが高く、出生時は正常でありながら成人後の低身長男性は、身長のより高い男性に比べて自殺企図が56%高かった。自殺企図は、身長が高いほど低かった。

 研究では、低体重(2,500g未満)で出生し、成人後に正常な身長になった男性も暴力的な自殺企図が2.5倍以上高いことも明らかになった。また、早産で出生した(ゆえに低身長低体重)男性は、妊娠38週〜40週で出生した男性に比較して、自殺企図が4倍以上高かった。

 研究著者は、脳内化学物質のセロトニンがこうした結果を引き起こす因子ではないかと推測している。セロトニンは、脳の発達に重要な物質で、そのレベルが低いと衝動的で攻撃的な自殺行為の原因になるが、子宮内での成長が制限される早産などの状況が、セロトニンレベルに影響することが考えられる。研究結果は、医学誌「Journal of Epidemiology and Community」2月号掲載された。



 考えられることとしては、記事中にもありますように、低身長による発育遅延(異常ではなく軽度なもの)なんでしょうかね。しかしそんなに問題ないレベルだと思いますが…。

 自殺企図を来たす=うつ病傾向ということでしょうけれど、生まれた時の体重でセロトニン分泌量が決まってしまうとしたら、こりゃ結構凄い話です。可能性はなきにしもあらずですが…。うつ病は遺伝子だけでなく、出生時の状態も影響するのかもしれません。

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2008年01月27日

ひきこもりの子供をもつ家族の心構え

精神科医が家族の心構え説く

 引きこもりと不登校について考えるシンポジウムが26日、京都府舞鶴市伊佐津の市西駅交流センターであった。精神科医の斎藤環さんが講演し、家族の心構えを説いた。府の主催で、当初の定員を大幅に超える約220人の家族らが参加した。

 冒頭、斎藤さんは不登校について「家族は学校に行かせることにこだわらず、どうすれば子どもが元気になれるかを第一に考えるべき」と助言。「マニュアルはなく、だれかに丸投げせずにかかわりを持つことが大切」と説明した。

 ひきこもりについては厚生労働省の定義を引用して「精神疾患など以外の理由で6カ月以上、家族以外と交流できない状態。外出できない、という意味ではない」と説明した上で、「長期化するので根気と粘りが大切。軽い会話で関係を保つように」とアドバイス。その際に▽就労を促す言葉は避ける▽あいさつする▽外出や旅行に誘う▽頼み事をする−といったポイントを紹介した。

 ひきこもり長期化による家族の高齢化を想定。自立支援制度を知ることや、本人に家庭の資産状況を具体的に数字で示すことが必要と訴えた



 学校は大事ですが、「学校へ行かない」ことを「体裁を保てなくなる」というニュアンスで捉えてはいけません。

 引きこもりのような状況の子供をサポートできるのは、家族しかいません。その家族が子供を精神的に追い込んでしまっては、子供はどうすることもできなくなってしまいます。少しずつ良くなることを期待しつつ、まったりと前に進んでいくしかない、としか。

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統合失調症の新薬「ロナセン」を承認へ

統合失調症の新薬、認可 大日本住友製薬

 大日本住友製薬は25日、厚生労働省から統合失調症治療薬「ロナセン」(一般名、ブロナンセリン)の製造販売の承認を得た、と発表した。4月から発売する予定。

 初期症状である幻覚・妄想や意欲低下などを軽減する体重が増える副作用が少ないのが特徴という。統合失調症治療薬の市場は近年拡大傾向で、大塚製薬やイーライリリーなど国内外メーカーが相次ぎ新薬を発売。00年に約500億円だった国内市場は現在、1000億円を超えている。



 100人に1人がかかるといわれている統合失調症。昔はどうしようもなかった病気ですが、今は抗精神病薬の開発によって治療可能となりました。

 脳のドパミン受容体や5HT2受容体を阻害することで、統合失調症の陽性症状(幻覚など)をなくしたりすることが可能となりましたが、副作用も多いものでした。副作用は個人差もありますし、どの薬が良いかは医師の判断となるわけですが、その選択肢が広がることは患者さんのためにもなることです。

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2008年01月23日

拒食症の少女、7病院に受け入れ断られ心不全に

7病院受け入れ断られ、拒食症少女が死亡…大阪

 大阪市などで2006年11月、救急搬送された同市都島区の少女(16)が、周辺の7病院に受け入れを断られ、翌朝に死亡していたことがわかった。

 市消防局などによると、11月30日午後10時20分ごろ、少女の意識がもうろうとしているのに母親が気づき119番通報した。

 救急隊の到着時は意識があったが、約1時間後に8番目の大阪府守口市内の病院に搬送されたときには少女はショック状態で、約1時間後に心停止状態となった。

 少女は翌日午前9時ごろ、心不全で死亡した。

 病院側は「搬送の遅れと死亡との因果関係は分からない」としている。少女は拒食症で、過去にも救急搬送されたことがあったという。



 食べ物を食べないと、エネルギーが作られないのは勿論ですが、身体の電解質バランスが過度におかしくなってしまい、様々なところが障害されます。

 今回のように心停止することも。だからといって拒食症をうまく治療できるかというと、そういうわけでもないので難しいところなんですけどね・・・。食べ物絡みの異常の治療って、どうやったらいいんでしょうね。薬の開発を待つべきなのか、それとも精神療法で治すべきなのか。

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2008年01月09日

10代の精神科通院が増えている。

10代、増える精神科通院

 10代の若者が精神科に掛かる数は増えている。「精神科の敷居が低くなってきている」と愛知淑徳大の古井景教授(精神医学)は説明する。

 多くの子供たちが鬱状態にあるというデータもある。北大の研究チームが昨年、小4〜中1の738人を診断したところ、軽症も含め鬱病と診断されたのは全体の3・1%。“有病率”は中学1年では実に10・7%に達した。

 古井教授は、家族や友人関係が希薄になりつつあることが背景にあると指摘する。「ストレスを吸収するサポート態勢がなくなり、精神科に丸投げされるようになった。(何らかの精神的な問題を抱えると)『ストレスで鬱だから』と精神科に掛かることがトレンドともいえる状況だ」

 古井教授は「本来、精神科は脳の問題で薬を使うことが中心。鬱病の薬を出しておしまいということもありうる」と、悩みの“抜本解決”につながらない可能性も指摘している。



 難しいところですねー。

 本来多感な時期である10代こそ、鬱病とか、関連があると思うんですよね。統合失調症でも若い時期に現れるタイプのものもありますし、人格障害などが顕著になるのも10代後半ごろだと思います。

 精神科にはどんどん来たほうがいい、とは思います。鬱病など、世間体を気にしすぎて我慢してしまうのが日本の精神科領域の特徴ではあります。もっと積極的に病院を受診するぐらいで構わないのではないでしょうか。

 ただ、ネットが発達して、精神科の病気自慢といいますか、薬について楽しそうに話し合っているのも、よくみられるようになりました。正直言って、鬱病の薬に関しては競うように話してもらいたくはない、と思いますね。投薬に関しては医師と患者の相互関係が非常に重要で、うまくいけば自分に適切な薬、投与量も決められます。それを阻害させる大きな要因の1つではあると思います。

 もともと、10代の鬱病の有病率は結構高いものだと思います。増えているわけではないと思うので、そこは心配していないのですが、受診するのならば医師との信頼関係作りを、してほしいですね。ネットは、あくまで参考程度、という形で。

 逆にネットで、精神科の話題を行うのであれば、10代の子たちが見ても間違った方向に流されないように、情報を提供していただきたいと思います。

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2008年01月06日

統合失調症治療薬リスパダールの副作用で昏睡状態へ

山梨厚生病院:副作用情報説明怠る 脳神経疾患の患者、投薬治療で一時こん睡

 統合失調症の治療薬を投与する際、山梨厚生病院(山梨市落合、千葉成宏院長)による過失で、男性患者(56)が一時こん睡状態に陥っていたことが分かった。同治療薬は厚生労働省の指示で、副作用情報を患者側に十分説明する必要があるが、病院は怠っていた。同病院によると、男性は以前の状態に回復しつつあるという。

 男性は脳神経を患い、同病院と協力関係がある甲州市内の身体障害者療護施設に入所。病院側は男性の興奮状態を収めるため、同治療薬「リスパダール」を投与していた。

 同病院によると、男性は12月1日、同治療薬を投与されると血糖値が異常に上昇し糖尿病を発症。一時こん睡状態に陥ったが、投薬治療などで数値は落ち着いたという。

 千葉院長らは12月中旬、口頭と文書で男性の家族らに面会して過失を認め、謝罪も行ったという。

 これに対し、男性の弟(52)は「伝えられたのは概要だけ」として、謝罪は受けていないと主張。面会による専門医の詳細な説明を求め続けているが、病院側は「文書で質問してほしい」と対応するだけで、不信感を募らせているとした。

 千葉院長は「精神疾患の患者は特殊性があり、専門医の判断にまかせていた。(副作用情報は)大部分には伝えていない」と対応のまずさを認めた。

 リスパダールは製薬会社「ヤンセンファーマ」(東京)が販売するリスペリドンの商品名。厚労省は6月の安全性情報で、服用後に糖尿病を発症したり悪化するケースが今年3月までの3年間に3件報告され、うち1件は死亡したと発表した。



 精神疾患の患者さんに副作用などの薬の悪いイメージを正直に伝えていいのかどうかは、専門医の判断次第という気もします。

 ただでさえ薬を飲むということに悪いイメージがあるにもかかわらず、更に副作用でなんか出るかもしれないと聞かされたら、普通の人でもちょっと飲むことに抵抗ありますよね。

 それでも専門医はできるだけ注意を払わなければなりませんし、実際にこのように副作用が生じてしまうと過失責任はあると思います。今回は厚生労働省が「説明ちゃんとしておけ」と言っていた薬だったので、やらなかった医師には当然責任が生じるとは思いますが。

 なんか、難しいですよねぇ。「プラセボ」だって騙すようなものですけど、実際にプラセボでうまく治療が進むこともしばしばありますし。
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2007年12月21日

ADHDの治療薬「コンサータ」、いよいよ発売へ。

多動性障害治療薬「コンサータ」発売

 ヤンセンファーマ社(東京・千代田区)は19日、小児の注意欠陥・多動性障害(ADHD)の治療薬「コンサータ」(一般名・塩酸メチルフェニデート)を発売した。

 同疾患の治療薬が販売されるのは国内で初めて。依存性の高い向精神薬「リタリン」と同じ成分のため、同社は販売開始に合わせて、処方できる医師や薬局を限定する登録制にし、流通を管理する仕組みを導入した

 同社によると、コンサータは同疾患の治療薬として、2000年8月に米国で初承認された後、世界70か国以上で使われている。国内では原則18歳未満の患者に対して、有効成分の量が異なる2種類の錠剤が販売される。



 例のリタリン不正事件のせいで承認が見送られていたコンサータですが、いよいよ導入ということです。

 薬ってのは使い方によっては駄目になるものです。ドラえもんの秘密道具のようなものですね。ですが医師の指示に従って適切に使えば効果があるから承認されているわけで、ADHDの患者さんにとっては希望の薬となるかもしれないものです。それを一部の悪人のせいで承認されず使えない、とされるのは、まぁおかしな話。

 流通をうまく抑えることで今回承認されることとなったわけですが、もう悪人はこれに目を付けないで欲しいものです。そこまでしてクスリを欲する人こそ、別の病院で治療してもらったほうが良さそうなのに。

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2007年12月19日

エミネムの母親が、息子は躁うつ病だとの暴露本出版

エミネムの母親が暴露本を発表

 ラッパーのエミネムの母デビー・ネルソンさんが暴露本を発表。息子は躁うつ病で、自身の人生を制御できなくなったと語っている。

 ネルソンさんいわく、エミネムはかねてからうつ状態だったが、元妻のキム・マザーズが長女ヘイリーちゃん(11)を産んだことにより、病状は悪化したという。そして2006年に離婚を経験し、病状はさらに悪化したそうだ。

 ネルソンさんはこの本が警告となって、エミネムが助けを得ようとしてくれることを望んでいる。「My Son Marshall, My Son Eminem」は現在全英で発売中。2008年には全米の書店に並ぶ予定だ。



 まぁ確かに音楽をやる人は精神的に厳しい状況の人が結構多いとは思いますけれど、それでも本にして出版したから本人が変わるというわけではないと思います。大きなお世話といいますか、、、母親がそんなんだから息子が通常とは違った人格になったのではという気もします。

 素人が金儲けをしようとしたにしても、一番やっちゃいけないことだなと思いました。

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うつ病治療薬LuAA21004の第3相臨床試験を開始

武田薬品など、うつ病患者対象に「Lu AA21004」の第3相臨床試験を開始

 当社とH. Lundbeck A/S(本社:デンマーク、コペンハーゲン、以下「Lundbeck社」)は、このたび、Lu AA21004について、うつ病患者を対象とした第3相臨床試験を開始いたしました。臨床試験計画全体としては複数の試験から構成され、登録患者は2,000人を超える予定です。

 当社は、本年9月、Lundbeck社と同社が創製した気分障害・不安障害治療薬について、米国および日本を対象とした共同事業化契約を締結しています。これにより、当社はLundbeck社が保有する同疾患を対象とした2つの化合物(Lu AA21004、Lu AA24530)にかかる共同開発およびコ・プロモーションの権利に加え、早期開発段階にある他の2つの化合物を本契約の対象とするオプション権を獲得しています。本契約に基づき、今回のLu AA21004の第3相試験開始に伴い、当社はLundbeck社に40百万米ドルを支払います。

 Lu AA21004は、現在、販売されている抗うつ剤とは異なる作用機序を有しています。第2相臨床試験においては、5mgと10mgの投与量で、プラセボと比較して顕著な効果が認められるとともに、安全性についても良好な結果が得られています



 新しい作用機序の、気分障害の薬ということです。かなり期待は高まるのではないでしょうか?ジェイゾロフトはどうも微妙みたいでしたが…。

 薬の作用は個人差があります。特に気分障害となるとまた非常に難しいものです。あまり効かないと勝手にやめてしまう患者さんもいますし。

 もしかするとこの薬が、その「効かなかった層」に対して劇的な効果を及ぼすかもしれません。まさに期待の新星となりそうです。

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2007年12月17日

満員電車のストレスは、ミントガムを5分以上噛むことで解消

満員電車 ガムかんでストレス減

 満員電車で5分間以上ミントガムをかむと、精神的ストレスの指標となるホルモンの量が63%減少することが、杏林大の古賀稔彦教授と、食品会社のキャドバリー・ジャパンの共同実験でわかった。

 満員電車でストレスを感じやすい人ほど低減効果が高いという。

 実験は、20歳代の男女32人を対象に、午前9時過ぎ、乗車率約200%(肩が触れあい週刊誌がかろうじて読める程度)のJR東海道線(横浜〜品川間、17分間)を利用して行われた。32人を中間の川崎駅を過ぎた後に〈1〉5分間ミントガムをかむ〈2〉1分間同〈3〉5分間ミントなしのガムをかむ〈4〉何もかまない――の4群に分け、唾液中に含まれるストレスホルモン「クロモグラニンA」の量を調べた。クロモグラニンAは、体が緊張状態になる交感神経を刺激する作用がある。

 その結果、ストレスのピークに比べ、最もストレスが低減したのが、5分間ミントガムをかんだグループ。次に5分間ミントの入ってないガム(51%減)、1分間のミントガム(26%減)の順。何もしないグループはストレスに変化はなかった。

 古賀教授は「通勤のストレスなどによる心身の疲労の蓄積が、うつ病につながることがあるので、ストレスの発散で疲労予防ができる」と話している。



 満員電車には昔から乗りなれているので、さほどストレスを感じたりするわけではありません。しかし、雨の日など、湿度が高いときは非常に不快です。全員降りろと言いたくなるぐらいに。

 そんな私も、ミントガムを噛めばストレス解消になるそうです。クロモグラニンAというのは初めて聞きましたが。ミントそのものでも効果ありそうですし、咀嚼することでストレスが解消されるのはよく知られた話です。

 ルーチンワークだからこそ、ちょっとした工夫で、ストレスを解消していきましょう。

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  l、~ ヽ      
  じし' )ノ 

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徹夜することでうつ病を治療する「断眠療法」

うつ病、徹夜で改善 効果持続へ独自の工夫、秋田大臨床研究

 徹夜することでうつ病を治療する「断眠療法」に、秋田大学医学部神経運動器学講座精神科学分野の医師グループが取り組んでいる。一晩眠らないとうつ症状が劇的に改善する効果があることは以前から知られていたが、その後に眠ると症状が逆戻りするなど欠点もあり、あまり普及しなかった。同グループは断眠だけでなく段階的に睡眠の前倒し、高照度光療法を組み合わせることで、断眠の効果が持続するよう工夫した。11月から臨床研究を始め、既に効果が出ているという。

 治療期間は1週間。初日に全断眠(徹夜)し、翌2日目は午後5時に就寝。3日目、4日目は就寝時刻を午後7時、午後9時と段階的に遅らせて(睡眠位相前進)、5〜7日目の3日間は基本となる午後11時就寝に戻す。

 2日目以降は起床後の毎日2時間、約3000ルクスの光を浴び続ける高照度光療法を受けるのも特徴。

 入院して治療を受ける。入院期間は治療経過による。断眠療法中は観察者が付き添い、眠らないようにサポートする。まれに疲労感や食欲低下、頭痛などが起きることもある。我慢できない場合は途中で中止することもできる。



 ただ徹夜をすればいいというわけではないようです。睡眠や生活サイクルを変えればうつ病や神経症は改善する可能性はあります。秋田大学のこの治療法で特徴的なのは入院することと、光を高照射することです。日光とうつ病との因果関係は色々言われていましたので、これはかなり画期的な治療法かもしれません。

 似たような入院療法としては神経症の「森田療法」が挙げられます。こちらも入院して、少しずつ神経症を治していく治療法ですが、その効果は絶大なものでした。秋田大発の断眠療法も、全世界に広がるかもしれません。

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2007年11月28日

能面を使って精神状態を分析するシステムを開発

能面使ったシステム開発 筑波心理研

 筑波大の研究者らが作ったベンチャー「筑波心理科学研究所」(東京都台東区)が、能面を使って精神状態を分析するシステムを開発し、刑事事件の精神鑑定で活用されている。国民が重大な刑事裁判に参加する裁判員制度では、難解な専門用語も登場する精神鑑定の内容を、いかに分かりやすく裁判員に説明するかが大きな課題。新たなシステムに、実際に活用した検察幹部からも、期待する声が上がっている。

 研究所顧問の佐藤親次・筑波大准教授と蓑下成子・川村学園女子大准教授が、表情認知の研究を基に開発した。

 上下、左右など見る角度によって表情が変わる能面を三次元画像化し、パソコンに映す。画像の下には「幸せ」「怒り」「悲しみ」など10の感情のいずれかが示され、そう思う時は「はい」、思わなければ「いいえ」と答えてもらい、精神分析する。検査は15分程度で、回答と反応時間を10の感情ごとにチャート図にし、その形からうつ病や統合失調症の傾向が分かるという

 精神鑑定は問診や文章に答える方法が一般的で、会話の中から表情や感情の起伏を把握し、総合的に判断する。だが、精神科医によって解釈が分かれることも珍しくない。「能面テスト」は専門用語を使わず、図の形から一目で判断できるので、裁判員にも説明しやすい面がある。

 佐藤准教授は約10年間、臨床現場でデータを蓄積。05年1月から茨城や埼玉の刑事事件の精神鑑定約70件で活用された。水戸地裁土浦支部で今月13日に開かれた脅迫事件の公判。佐藤准教授は精神鑑定医の証人尋問で、能面テストについて「鑑定の中心はあくまで問診だが、精神科における血圧計のようなもので診断補助のツール(道具)として有効だ」と説明した。



 なるほど、一般大衆にもわかる、精神鑑定方法ということですか。裁判員制度が実施されたときに、知識のない人にも分かるような技法を開発していかないといけないのでしょうね。勿論ロールシャッハテストのように、知ってしまえばいくらでもごまかしが効くわけですから、あくまでも診断の補助、なのでしょうけれど。

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2007年11月10日

山場のCMに視聴者は不快感を覚える

「正解はCMのあと」は逆効果 視聴者86%「不愉快」

 場面を盛り上げるだけ盛り上げておいてから「正解はCMのあとで」「最新情報はこのあとすぐ」。こんなテレビの「山場CM」が多い番組に視聴者が不快感を抱いていることが、榊博文・慶応義塾大教授(社会心理学)らの調査で明らかになり近著で発表された。国際比較でも日本の山場CMは欧米より格段に多い。テレビ局側の思惑とは裏腹に、そうしたCMへの好感度が低くなり商品の購買意欲も下がるという。

 榊研究室は、慶大通信教育部、文学部の727人を対象にアンケートを02年に実施。調査対象の半数近くが20代で、次いで30代が多かった。

 調査では、視聴者をCM明けまで引っ張ろうとする山場CMに対する印象として、強い肯定から強い否定まで九つの尺度で聞いた。「不愉快」について86%が肯定。CM明けのシーンの繰り返しには、74%が「イライラする」と回答した。

 山場CMを含む番組については、84%が「好感が持てない」。山場CMの商品について42%が「好感が持てない」、34%が「買いたくない」と回答。それぞれ60%前後あった「どちらともいえない」を除けば大半がマイナスの評価だった。

 話の流れが落ち着いたところで出る「一段落CM」と比較すると、山場CMが「商品を買いたくない」で3.8倍、「商品を覚えていない」も2倍と本来の効果をうち消していた。

 また、日本と欧米のテレビ番組の山場CMを02〜03年に比較した。ニュース、ドキュメンタリー、ドラマなど7分野で各国の代表的な3番組ずつを録画して比率を調べた。

 その結果は、日本の40%に対し米国は14%で、CMのタイミングが法律で規定されている英国は6%、フランスにいたってはゼロだった。

 自らのテレビ視聴体験から調査を思い立ち、山場CMと命名した榊教授は「テレビ局は視聴率ダウンを避けようと始めたのだろうが、広告効果を下げているばかりでなく、CM明けの期待外れの展開を学習した視聴者のテレビ離れを招いているのでは」と分析する。

 日本アドバタイザーズ協会(旧・日本広告主協会)の小林昭(ひかる)専務理事は「初耳の研究結果だ。テレビ局が決めているCMを入れるタイミングについて議論したことはなかったが、今後の対応を検討していきたい」という。

 一方、民放テレビ局は「視聴者の受け止め方に関心を払わなければいけないが、CMのあとも見ていただく努力については度を超さない限りは許していただきたい」(テレビ東京)、「CM明けについての説明は親切に告知する意味合いもあると思うが、視聴者の声に対しては謙虚に耳を傾け、その感性に敏感でなければならないと考えている」(テレビ朝日)と言っている。



 テレビ局側も十分認識はしていたと思いますが……。私もあのテレビ番組の無駄な構成にイライラするタイプでして、続きはCMの後!とか衝撃の事実が!とか盛り上げておいて、CM後に今までの回想をやり、挙句の果てに大したことはなかったり、次回予告だけだったりと…。

 そりゃテレビ離れも進みますよ。インターネットでしたら、自分から情報を求めることができるわけですからね。テレビの1時間番組で実際に有益なのは何分ぐらいなんでしょうね。

 けど…やっぱりイギリスやフランスはあらかじめこういうことが分かっててCMを減らしてるのかなーと思うと、日本人って意外と駄目なんじゃないかって思えてきますね。確かに無理やり民主化して、無理やり欧米化したわけですから、財力は増えても欧米文化を使いこなす「中身」は歴史や経験が全然足りてないわけです。政治もそうですよね。どうしてこんなに公共事業ばかり優先するのか、とか、国民が物凄くイライラしているのにもかかわらず、何か劇的なことがない限り自主的に改善しようともしない。扱う人に知性がないということなのかもしれませんが、それはつまり日本人全体の知性が劣っているということになるのでは、と…。

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