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2007年03月12日

松の樹皮エキス「ピクノジェノール」が心不全改善に効く

松の樹皮エキス、心不全改善に効果 京大など研究

 フランス海岸松の樹皮エキスを原料に開発した機能性食品「ピクノジェノール」に心不全の症状改善に一定の効果があることがわかった。10日から国立京都国際会館(京都市左京区)で開催される「国際心筋症・心不全学会」で、京大と独ミュンスター大が共同研究成果として発表する。循環器系内科の学会で食品の効能が取り上げられるのは極めて珍しい。

 ピクノジェノールは、フランス南西部海岸地域に生息する松の樹皮から抽出したエキス。強い抗酸化作用や血糖値低下など幅広い機能性が実証されている。海外では盛んに研究され、多くの科学的論文や科学的実証データが蓄積されている。

 同素材の、心不全に関する効果が発表されるのは今回が初めて。会期中、12日のセミナーで、学会理事長でもある松森昭・京都大大学院医学研究科循環器内科学助教授と、独ミュンスター大薬科学部名誉教授のピーター・ロドワルド氏が、心血管疾患に対してピクノジェノールを用いて実施した試験とその効果を公表する。

 日本では今年1月に「ピクノジェノール臨床研究会」(会長・鈴木信孝氏=金沢大大学院教授)が設立され、本格的研究が始まったばかり。最近は機能性食品の医療への活用について肯定的な見方をする医療関係者が増えている。



 自然の物質からも、まだ医学に応用できそうなものが発見されていますね。特に学会で発表されるほどですから、その効果に期待できますね。往々にして自然物からの医薬品は、副作用が少ないので、これも臨床に応用できるかもしれません。

ピクノジェノール

 フランス南西部海岸に生息する松の樹皮から抽出したエキスで、スイス・ホーファーリサーチが独占的に製造。強力な抗酸化作用をもつプロアントシアニジンや40種類以上の有機酸などが含まれ、血糖値低下や抗アレルギーなど幅広い機能性をもつ。海外では35年以上も前から研究され、その安全性と有効性が実証されている。

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2007年03月10日

ビタミンA,Eなどの抗酸化サプリメントは死亡率を高める可能性もある

抗酸化サプリメントの摂取は死亡率を高める可能性も=研究結果

 ビタミンA、E、その他の抗酸化サプリメント(栄養補助食品)の摂取は死亡率を高める可能性があり、しかもビタミン剤メーカーが主張しているようなはっきりとした健康上の効果はないことが、広範囲にわたる新たな研究で分かった。しばしばダイエットと結びつけて考えられるように、こうしたサプリメントの持つ健康的なイメージにとっては打撃になりそうだ。

 この研究はデンマークの研究者の主導で行われたもので、18万938人の患者に対する47の臨床試験の分析に基づいて、ビタミンA、E、ベータカロチンは死亡率5%上昇と関連があると結論づけている。研究結果は28日付の米医学協会誌に発表されている。

 同研究によると、ベータカロチン、ビタミンAおよびビタミンEは単独もしくは他の抗酸化サプリメントと結びついて死亡率をかなり上昇させるという。同研究を主導したコペンハーゲン大学病院臨床治療研究センターのゴラン・ブエラコビッチ氏は「われわれの研究結果は、抗酸化剤は健康を回復させるという観察研究の結果を否定するものだ」と指摘している。

 同氏は、ビタミンCについても寿命を伸ばすという証拠はないとし、「生存に対するビタミンCのマイナスの影響の可能性を覆す証拠はない」と述べている。



 かなり大規模な実験ですね。むやみやたらに抗酸化物質を摂取しても不具合が生じるということでしょうか。いやーそれよりもサプリメントを飲んでいるということ自体が不摂生なように思います。毎日どんな栄養をどれだけ食べているかを把握していないのであれば、サプリメントは「足りない分を補う」という本来の働きをなしていません。逆に、過剰摂取の危険性が出てきます。ビタミンA、Eが悪いのではなく、しっかりとバランスのとれた食生活によって摂取することが大事だということです。

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2007年03月06日

失神ゲームが米国の若い世代で流行し、年間1000人が死亡している

若い世代に広がる危険な遊び 首を絞め失神状態に

 米国の若い世代の間で近年、密かに危険なゲームが行われているという。“チョーキンキング・ゲーム”と呼ばれるもので、首をロープなどで絞め、一時的な失神状態をつくるものだ。しかし、一命を落としかねない危険な遊びで、実際に死亡事故も起きている。ただ、自殺として処理されるケースもあり、実態は必ずしもわかっていない。ゲームで最愛の子どもたちを失った親たちは、自分たちの二の舞は避けてほしいと、親たちに注意を喚起している。

 米メディアによると、ことし2月1日、オハイオ州ニューアークの自宅地下室にある部屋で、家族が中学1年のカイデン君(12)が、首を吊って死亡しているのを見つけた。同日、家族でマクドナルドに出かけ、帰宅した後、カイデン君は地下の自分の部屋に行った。その後、家族がカイデン君の様子を見に下りてきたときには、首を吊って意識を失っていた。

 カイデン君はそのまま蘇生せず、死亡した。医師は自殺ではなく、事故死とみている。カイデン君の死亡は家族にショックを与えた。カイデン君はスポーツマンで、ガールフレンドも多い活発な少年だった。家族は“チョーキング・ゲーム”という言葉は聞いたこともなかった。

 家では子どもたちが危険なサイトにアクセスしないようにチェックしていた。家族は、カイデン君が学校のコンピューターで、こうした危険な遊びを教えるサイトにアクセスし情報を得たのではといぶかっている。父親は「息子は死んでしまった。自分としてできることは何もないが、ただ他の人にこのことを知ってもらいたい」と話している。

 “チョーキング・ゲーム”は他にも「ブラックアウト」とか「パスアウト・ゲーム」とか様々名前で呼ばれている。9歳から14歳程度の若い世代に広がっている。麻薬の代わりに、一時的な恍惚状態を作るものだ。しかし、大変危険な遊びで、はっきりとした統計はないが、米国では年間1000人が死亡していると推定されている

 ジョージア州ドゥルスでも同じ事故が起きている。ダイアン・プライヤーさんは6週間前に、13歳のエリザベスさんがクロゼットの穴にリボンで編んだロープを使って首を吊っているのを見つけた。既に手遅れだった。

 警察は当初自殺と判断した。しかし、自殺をうかがわせる書き置きもなく、過去にうつ病になったこともなかった。プライヤーさんは独自で調査を進め、娘は学校で友人から教えられ、自宅で“チョーキング・ゲーム”を何度か試しているうちに死亡したと確信している。

 ただ悔やんでいることは、事前にその兆候に気づかなかったことだ。エリザベスさんは、何度か頭痛を訴え、目が充血していることがあったという。こうした兆候などがある場合は、危険な遊びをしている可能性を疑うべきだと忠告している。

 ゲームは低学年より上の世代にも広がっており、昨年12月にはジョージア州で19歳の若者が死亡している。自宅で父親が話した約10分後に、自分の部屋で首を吊って死亡した。“チョーキング・ゲーム”をしているうちに、誤って事故死したと断定されている。



 日本のとはどうやら状況が異なるようです。日本で昔からある失神ゲームとは、大きく2,3度深呼吸してもらい、いきなり胸をドンと押されると失神してしまうゲームです。今でもたまに事件になっていますね。2年ほど前には失神して前に倒れて前歯4本折れるといった事件になりました。ちなみに今の日本で失神ゲームを他者に行った場合、逮捕されるみたいです。

 しかしこのアメリカのはガチで首吊りですよね。むしろ一人で首をくくって死なないと思っているあたり、アホだと思います。そりゃ失神して意識が遠のいたら、首にくくったロープによって死ぬのは当たり前です。こんなんで年間1000人死んでいるのか、それとも半分以上が自殺なのか。
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2007年03月05日

国立循環器病センターのICU専属医師5人が一斉退職する。

国立循環器病センター:ICU専属医師5人が一斉退職

 国立循環器病センター(大阪府吹田市、640床)の外科系集中治療科(ICU)の専属医師7人のうち5人が、3月末で一斉退職することが分かった。ICUは心臓血管外科の1部門として年間1100以上の症例を受け入れ、24時間態勢で手術後の管理や急変患者の全身管理をする部署で、緊張と過労を強いられことが退職の背景にあるとみられる。同センターは、他部署からの異動や体制の変更で専属医師を確保することで、「診療機能が落ちないようにして患者には影響を与えない」としている。

 同センターによると、ICUは20床あり、集中治療を専門とした専従の医師が所属。先天性心疾患や心臓移植などの手術後の患者や、多臓器不全患者などを担当し、重症例が多い。心臓血管外科は、ICUグループと三つの専門診療グループが連携して手厚い治療を行い、循環器病分野では世界トップレベルの質と全国有数の手術件数を誇っている。



 恐ろしく過酷な職場なのでしょう。やりがいはあると思いますが、いくら志が高くても休息がなければやっていけませんからね。医療の質、そして手術件数がトップレベルならば、金銭面を上げるか、医師一人当たりの負担を減らすかして国が守っていかないといけないと思います。日本はそこらへんがうまく機能してないですね。質と量を求めれば、医師への負担が多くなることなど自明なのに。

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がん抑制遺伝子p53が、心不全を促す働きも行っていた。

がん抑制遺伝子:「心不全」促す働きも 千葉大など解明

 がんを抑制する遺伝子に心不全を促進する働きがあることが、千葉大などの研究チームのマウス実験で明らかになった。4日付の英科学誌「ネイチャー」(電子版)に発表された。

 高血圧などで心臓に負荷がかかると心臓の壁が厚くなって「心肥大」になり、やがて心臓が動かなくなる「心不全」に至る。だが、なぜ心臓が動かなくなるかは解明されていなかった。

 マウスの心臓に負荷をかける研究チームの実験では、心臓は心肥大になったものの、最初は心筋細胞へ血液を送る血管が新たに作られ順調に拍動を続けた。だが、2週間を過ぎると心臓の血管の数が減り心臓の動きが落ちた。こうした操作で心不全を起こしたマウスでは、健康な心臓にはほとんど現れないがん抑制遺伝子「p53遺伝子」が多く発現していた。この遺伝子が、新たな血管を作るたんぱく質の働きを抑制し、結果として心臓の動きを悪くしたらしい。

 この遺伝子が働かないように遺伝子操作したマウスは、心臓に負荷をかけても、心肥大状態にはなるが心不全は起きなかった。一方、この遺伝子の働きを促進する操作をしたマウスは、2週間たたないうちに心臓の動きが悪くなった。

 p53遺伝子は、正常細胞ががん細胞に変化するのを抑制する遺伝子として知られ、がん患者にp53遺伝子を注射する治療も研究されている。

 研究チームの小室一成・千葉大教授(循環器内科)は「p53遺伝子の働きを抑える薬や血管を増やす薬が新たな心不全薬として効果を発揮する可能性がある。一方、p53を増やす治療は心不全に気をつける必要がある」と話している。



 へー。良いものだと思っていたp53遺伝子が。心臓が血管新生を起こすということは、代償するためとはいえ異常なことですから、もしかするとp53はその異常をストップしようとして働き、結果として心不全に陥ってしまうということでしょうか。予測の域を出ませんが。がん治療を行っている患者さんで高血圧な方へのp53遺伝子投与には注意が必要のようですね。

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2007年02月20日

仕事中に昼寝することで、心臓疾患で死亡する確率が低くなる。

仕事中の昼寝、心臓病予防に効果と ギリシャで研究

 ギリシャの成人2万人以上を対象に昼寝の健康効果を調べた研究で、「昼寝をすると心臓疾患で死亡する確率が低くなる」との結果が出た。特に、働いている男性で大きな効果がみられたという。

 アテネ大医学部のデミトリオス・トリホプロス博士らが研究をまとめ、このほど医学専門誌に発表した。同博士らのチームは、20歳から86歳までの健康な男女2万3681人を平均約6年間にわたって追跡。昼寝をするグループとしないグループとの間で、心臓疾患による死亡率を比較した。その結果、週に3回以上、約30分間の昼寝をすると、死亡率が37%低くなることが分かった。食生活や運動、喫煙など、心臓疾患に関連するとみられるほかの要素を考慮しても、昼寝の効果は明らかだったという。チームによれば、昼寝の影響をこれだけ大規模に検証した研究は、過去に例がない。

 就労男性への効果が目立ったことについて、トリホプロス博士は「実際には女性も同様の恩恵を受けるのかもしれないが、研究の対象となった女性のうち、期間中に死亡した例自体が少なく、立証には至らなかった」と説明している。

 男女を問わず、仕事などでストレスがたまると、ホルモンの分泌状態が変化して心臓に負担がかかるうえ、暴飲暴食や喫煙、運動不足などにより、生活全体が不健康になりがち。昼寝には、こうしたストレスを軽減する作用があるとみられる。「昼寝はできるだけ実行すべき。職場にソファがあれば、そこでくつろぐのもいいだろう」と、トリホプロス博士は話す。

 ギリシャなどの地中海沿岸地域はもともと、心臓疾患の発生率が比較的低いことが知られている。これまで、野菜や果物を中心とした食生活の影響などが指摘されてきたが、博士らの研究は、同地域に広く浸透している昼寝の習慣も一役買っていることを示した形だ。ただ専門家の間には、「昼寝の習慣がある国で、それを破ってまで仕事を続けるのは、もともと健康に気をつけていない人たち。心臓疾患が多いのは当然だ」とする声もあり、チームでは今後、さらに詳しい研究を進める構えだ。

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 どうしても睡眠不足になりがちな現代人にとって、昼寝は効果があるといわれていましたが、心臓疾患にも効果があるほどとは。身体に強く反映されるようですね。日本人も「シェスタ」として導入してみては?仕事の能率もあがると思いますよ。

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2007年02月18日

厚生労働省「定期健診にウエスト測定も」経団連「ヤダ」

定期健診でウエスト測定 厚労省案に経団連反発

 脳卒中や心筋梗塞などの生活習慣病の引き金となるメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)予防に向け、厚生労働省が企業の定期健診項目の見直しを検討していることに、日本経団連が反発している。「会社は社員の肥満の責任まで負えない」(幹部)とし、内臓脂肪をめぐり官民がせめぎ合っている。

 厚労省の見直し案では、内臓脂肪の量と相関関係のあるウエストのサイズ(腹囲)の測定を新しい健診項目に加える。経団連は16日に厚労相に出した意見書で「(女性社員など)腹囲を事業者に知られたくない労働者もいる」と反対した。

 厚労省がメタボリックシンドロームに注目する背景には医療費を抑える狙いがある。経団連は「事業者が労働者の私生活に必要以上に関与する度合いが深まる」と懸念し、労働者自身が努力して、企業の保健指導に協力する義務を強化するよう求めている。

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 ま、労働者が自己管理を徹底するのが一番です。ですが、それは社会的に難しいんで、企業なら企業単位で健康診断しましょうよ、と。

 要するに経団連的には金が惜しいということを言っているわけです。ここらへん、まだまだアメリカなどの企業と比較して、経営とはどういうものか分かっていないような気もするんですが。従業員の健康を念頭に考えるというスタンスでいないと国全体としての経営レベルが上がらないと思います。まあアメリカみたいに、鬱っぽいやら何やらで多額の金を払うのは行きすぎだとは思いますが…。

 そして厚生労働省も、金が惜しいんです。メタボリックシンドローム予防になれば、医療費は減りますからね。でも厚生労働省も、医療費そのものを増やせば解決する問題なわけで。ここらへんは国に責任がありますね。公共事業費と医療費の比率を先進国並みにするとか。こういったところで民度、ひいては国全体の思考力が向上しないと、いつまでたっても先進国の仲間入りはできないと思います。ただオカネ稼いでたって、動かす人たちがコレじゃあねえ。

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医学処 米企業が精神障害者対策をするのは、訴訟を起こされたくないから。
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2007年02月16日

薬剤溶出ステントを使用する場合、抗血小板薬の服用期間を延長する

新型ステント 薬の服用期間に注意

 狭心症などに対する新しい治療器具・薬剤溶出ステント(DES)を使っている患者は、血液の塊(血栓)を出来にくくする抗血小板薬の服用を少なくとも1年間は続ける必要がある。米国心臓協会など主要な循環器関連団体は、先月中旬に発売された医学雑誌「サーキュレーション」で注意を促した。

 心臓の筋肉に栄養を送る冠状動脈が、狭くなったり詰まったりする狭心症や心筋梗塞では、血管を広げる金網状の筒、ステントが使われるが、網のすき間から、細胞が増殖して再狭窄する問題があった

 そこで、細胞の増殖を抑える薬をステントに塗り、再狭窄を防ぐ新型のステントが登場した。同協会などはこれまで、治療後3〜6か月は、2種類の抗血小板薬(アスピリンとクロピドグレル)の服用を続けるよう推奨していた。

 しかし、最近、治療から6か月を過ぎても血栓が現れることが報告されたため、2剤の服用期間の延長を勧めることにした。

 日本でも、薬剤溶出ステントは2004年に承認されている。メーカーはアスピリンを無期限に、抗血小板薬の塩酸チクロピジン(クロピドグレルは国内未承認)を3か月間、患者に服用させるように勧めているが、今後、対策が求められそうだ。

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 ステントというのは要するに、血管の中にパイプみたいのをいれて、血管が狭まるのを防止しようというものです。記事中にもありますように、ステントに薬剤を塗れば画期的だといわれていましたが、どうもコントロールが難しいようです。改めて、身体というものは色々な要因で動いているんだなぁと思わされました。

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2007年02月05日

国立病院初の、禁煙タクシー専用乗り場ができる。

禁煙タクシー乗り場を設置 大阪・国立循環器病センター

 大阪府吹田市の国立循環器病センターに29日、車内を禁煙にしたタクシー専用の乗り場ができた。厚生労働省によると、国立病院では全国初めて。

 禁煙外来もある同センターは敷地内全面禁煙。利用者から「帰りの車内でたばこのにおいがして気になる」という要望があり、タクシー団体と協議して設けた。

 喫煙できるタクシー乗り場で客を待つ車を尻目に早速、禁煙車が連続して客を乗せて行き、待ちぼうけの運転手から「たばこ、やめようかな」との声も。

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 素晴らしいシステム。病院という場所だからこそ、全面禁煙は当たり前だし、周囲も禁煙に協力せねばなりません。勿論学生や職員でも例外ではないんですがね。

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動脈硬化学会が、コレステロールの判断基準を変更することに決定

動脈硬化学会:コレステロール判断基準変更へ

 日本動脈硬化学会は、心筋梗塞など動脈硬化性疾患の予防や治療の指標から従来の「総コレステロール」をはずし、代わりに「悪玉コレステロール」といわれるLDLコレステロールなどを判断基準とする新しい診療ガイドラインを策定した。ガイドラインに拘束力はないが、多くの医療現場は対応が迫られそうだ。3日、福岡市で開かれた同学会理事会で承認された。

 狭心症や心筋梗塞、脳梗塞などの病気を招く「高脂血症」の診断基準には、一般的に総コレステロールが使われている。同学会が02年に策定したガイドラインでも、血液1デシリットルあたり220ミリグラム以上を「高コレステロール血症」とし、心筋梗塞などを防ぐには220ミリグラム未満に抑えるよう求めてきた。

 しかし、「高コレステロール」の中でも、「善玉」のHDLコレステロールが多い場合にはLDLコレステロールは通常より低く、動脈硬化につながりにくい。日本人はこうしたケースが多く、総コレステロールを基準にすると、必要量以上の投薬が行われるなどの問題が分かってきた。このため、5年ぶりの改定では「誤解の元」となる総コレステロールを基準から外し、高コレステロール血症は「LDLコレステロール140ミリグラム以上」とした。

 これまでも、総コレステロール値は心筋梗塞を発症する危険性とは無関係▽総コレステロール値が高めの方が長生きする−−など、従来の基準に疑問を唱える意見があった。一方で、便利な指標として総コレステロール値を基準に診療する医師は少なくなく、生活習慣病予防では重要な指標となってきた。

 策定の中心となった同学会動脈硬化診療・疫学委員長の寺本民生・帝京大教授(代謝学)は「日本人のデータに基づき、科学的見地から見直しを行った。総コレステロールを基準としてきた他の学会にも呼びかけ、基準の統一を図っていきたい」と話している。

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 診断基準が代わるということです。ご注意を。

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2007年01月30日

老後になっても夫と暮らす妻の死亡リスクは、2倍に高まる

老後に夫と同居→妻の死亡確率2倍

 老後に夫と暮らすと、妻の死亡リスクが約2倍に高まる――。そんな調査結果を発表した愛媛県総合保健協会の藤本弘一郎医長が愛媛医学会賞に選ばれ、28日に松山市で授賞式があった。藤本医長は「夫が日常生活の多くを妻に依存している高齢者が多く、肉体的にも精神的にも妻には夫の存在が負担になっている」と指摘している。

 調査では、96〜98年に松山市に隣接する旧重信町(現・東温市)で、60〜84歳の男女約3100人に配偶者の有無や喫煙習慣、糖尿病や高血圧の治療歴など17項目を答えてもらった。

 約5年後の01〜02年に対象者の生死を確認。調査中に死亡した男女計約200人と生存していた約2900人を比べ、配偶者の有無などが死亡に与えた影響を60〜74歳と75〜84歳(いずれも96〜98年当時)で分析した。

 その結果、75〜84歳では、女性は夫がいる方が、いない場合に比べて死亡リスクが2.02倍に高まった。一方、男性は妻がいる場合、いない場合に比べて0.46倍に下がっていた。60〜74歳でも同様の傾向が見られたという。

 藤本医長は「夫の依存が妻に負担をかけている一方で、妻に先立たれると夫は身の回りのことを助けてくれる存在を失い、逆に死ぬ危険性が高まる。夫が家事などを覚えて自立することが大切だ」と話す。

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 つまり夫の存在は邪魔でありストレス以外の何物でもない、と…。いやー、どうなんですかね。単に夫がいないほうが、自由気ままな生活を送れるから、という気も……ってそれは夫の存在がストレスってこととほとんど同じか……。

 老後は、二人で仲良く、支えあいながら生きていきましょうや。片方に寄りかかるのではなく、お互いを支える感じで。

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煙草の体験から、シンナーや覚せい剤に移行するパターンがある。

薬物の恐ろしさ伝える 高浜小 元麻薬Gメンが実例話す

 低年齢化している薬物使用を防止するため、高浜小学校は24日、同校で薬物乱用防止教室を開いた。6年生73人が、ビデオや元麻薬Gメンの話を聞き、薬物の危険性を学んだ。33年間麻薬取締官として大阪や名古屋で活躍した中本幾司さん(67)が講師を務め、児童たちに麻薬の恐ろしさを伝えた。

 中本さんは「たばこの体験からシンナー、覚せい剤へと移行するパターンがある」と話し、きれいな模様の錠剤「MDMA」にも注意を促した。覚せい剤の注射で腕や足があざだらけになった20代女性の写真などもスクリーンに映し出し、「先輩から薬物を勧められると断りにくいが、拒否して逃げること。自分で抱え込まず、相談することも心掛けてほしい」と対策も教えた。

 児童たちは、麻薬・覚せい剤中毒者の写真や内臓への影響を図で解説したパネル、麻薬のことについて学ぶパソコンクイズなどを載せたキャラバンカーも見学した。

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 薬物に「逃げる」行動も、人間であるがゆえにわからんでもないのですが、大きく違うのは、実際に薬物を使う人はアホだということです。知識がどうのとか、周囲がどうのとか、自分の心が弱いから拠り所が欲しくて…とかではなく、子宮から出てきて十数年もしてるのに薬物を使うか使わないかを良識をもって判断できないのは、もうアホというしかない。ただそのアホをいかに社会復帰させるかも、社会の課題であるし、アホだからといって見捨てるわけにいかないというのもまた事実。

 人として終わってる段階に突入する前に、クスリに手を出すのをやめましょうや。薬物なんか使ってもいいことないぞ。

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2007年01月18日

バイリンガルは一ヶ国語しか話さない人より認知症になりにくい

認知症発症 バイリンガルは4年遅い…カナダ研究チーム

 2か国語を自在に操る「バイリンガル」は、1か国語しか話さない人より、認知症の発症が約4年遅いという分析結果を、ヨーク大学(カナダ)などの研究チームが発表した。

 専門誌「ニューロサイコロジア」2月号に掲載される。

 ベイクレスト記憶診療所(トロント)を受診したアルツハイマー病など認知症の患者184人を対象に、症状の経過と学歴や職業などのデータを分析。

 若いころ身につけた2か国語をずっと使い続けてきたバイリンガルは93人で、認知症の発症年齢は平均75・5歳だった。一方、1か国語だけの91人は平均71・4歳で、4・1年早かった。

 高学歴の人は、認知症の発症が遅い代わりに、症状の進行が速いと言われている。しかし、今回のバイリンガル93人は1か国語の患者に比べ、公教育を受けた期間がむしろ短く、発症後の悪化の速さに差は見られなかった。バイリンガルだと認知症の発症が遅くなる理由は、今のところ不明。

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 へぇー。やはり脳のいろいろな部位を活性化させてるからでしょうか。そういえばどこかで、1ヶ国語ごとに使っている脳のスペースが違うとかいう話を聞いたことがあります。その人は何十ヶ国語かできるようでしたが、自分でもそういうことを意識して覚えるらしいですよ。

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2007年01月13日

睡眠時無呼吸症候群にCPAPマスクをつけても脳梗塞の危険は残る

無呼吸治療マスク なお脳梗塞の危険

 脳梗塞、心筋梗塞など循環器疾患になりやすいとされる睡眠時無呼吸症候群(SAS)の重症患者では、装置を使った治療で無呼吸症状が大幅に改善しても、循環器疾患になる危険性があることが、東海大の研究チームの調査でわかった。

 SASは、寝ている間に気道が狭くなって呼吸が頻繁に止まる病気。1時間に30回以上無呼吸状態になるのが重症で、血中の酸素不足状態が続き、動脈硬化を引き起こし、血小板が固まりやすくなり、脳梗塞や心筋梗塞にもなる

 SASの治療は、鼻にマスクをつけて空気を送り、気道を広げる装置を使う「CPAP療法」が有効とされる。

 同大呼吸器内科の桑平一郎教授らは、血液の固まりやすさを調べる簡便な検査法を開発。重症の患者44人に、シーパップ療法を1か月間行い、治療前後で効果を比較した。

 無呼吸症状は全員が大幅に改善した。しかし、治療前に21人いた血液が固まりやすい人は、12人が改善したにとどまった。改善しない9人を精密検査したところ、首の動脈の動脈硬化か、自覚症状のない小さな脳梗塞が見つかった

 桑平教授は「血液の固まりやすい重症患者では、シーパップをつけても、脳梗塞の予防策が必要だ」と注意を呼びかけている。

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 医学処:睡眠時無呼吸症候群向けに最新の治療装置

 難しいものですね…。重症ともなるとやはり何かしらの弊害が生じてしまうものなのでしょう。

関連
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2007年01月10日

紅茶は心臓病を予防するが、ミルクを入れると効果がなくなる。

紅茶で心臓病予防、ミルク入れると効果なし…独の研究

 紅茶には心臓病を防ぐ効果があるとされているが、その効果もミルクを入れて飲むとなくなることが、ベルリン医科大付属病院(ドイツ)の研究で分かった。

 欧州心臓学会の専門誌(電子版)に9日、掲載される。

 研究チームは、更年期を過ぎた健康な女性16人を対象に、何も加えない紅茶と、脱脂乳のミルクを10%加えた紅茶とを500ミリ・リットル飲んでもらう実験を行った。飲む前と2時間後に、腕の動脈を超音波で調べ、血管の弾力性を示す指標「FMD」を計測した。

 FMDは、血管内皮の機能を反映し、低い数値は心臓病の兆候につながる。実験の結果、ミルクなしの紅茶を飲んだ後は約4・3%向上したが、ミルク入りだとほとんど変化がなかった。

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 なんででしょう。脱脂乳なので脂肪分は関係なさそうですし。ミルクの成分がよろしくないんですかね。胃で吸収されるのを抑制するとか。

関連:1日3杯紅茶を飲むと、がん予防に虫歯予防に骨強化ができる
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2006年12月31日

ロス手術後に死亡したとして水戸済生会総合病院を訴える

心臓「ロス手術」後に死亡、水戸済生会総合病院を提訴

 水戸済生会総合病院(水戸市)で2004年、難度の高い心臓手術「ロス手術」を受けた石津圭一郎さん(当時18歳)(茨城県鉾田市)が、手術の2日後に死亡した問題で、圭一郎さんの両親が27日、同病院を運営する社会福祉法人と執刀医(44)を相手取り、約1億1000万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした

 ロス手術は、患者本人の肺動脈弁を大動脈弁に移植し、肺動脈弁があった場所には人工血管などを縫いつける高難度の手術。圭一郎さんは、「大動脈弁閉鎖不全症」のために04年7月にロス手術を受け、多臓器不全で死亡した。

 訴状では、執刀医がサイズの合わない人工血管を無理に縫合したほか、手術の危険性を十分説明しなかったなどと指摘している。

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 続報です。やはり提訴に踏み切りましたか。まあ当然だと思います。詳細については以下の医学処ニュースをご覧下さい。

 下手な外科医が難度の高い手術に挑み18歳男性を殺す
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2006年12月30日

心筋細胞を大動脈に巻きつけて、拍動動脈を作る実験を行う

<心筋再生>ヒト応用目指しブタ実験へ 自治医大などチーム

 自治医科大と東京女子医大の研究チームが来年1月、ブタの心筋細胞から作ったチューブを別のブタに移植し拍動させる実験に乗り出す。ラットを使った同様の実験は既に成功しており、研究チームの小林英司・自治医大教授(移植免疫)は「将来はヒトの細胞から心不全治療に使える『拍動動脈』を作りたい」と話す。

 現在、心臓移植を受けられない重症の心不全の患者は、補助人工心臓を埋め込む治療を受ける。長く使用できるタイプもあるが、機械を体内に入れることによる感染症や機械の故障などトラブルも多い。

 研究チームは昨年春、生まれたばかりのラットの心筋細胞を培養し、別のラットから取り出した動脈に巻きつけて直径1.3ミリのチューブを作った。それを大人のラットの大動脈に移植したところ、4週間後にチューブが独自の拍動をし、血圧が上がっていることを確認した。

 ブタの実験では、ブタの胎児から心筋細胞を採取して同様のチューブを作り、別の大人のブタの大動脈に移植する。移植するチューブが1本の場合と3本の場合を比べ、血圧上昇への関与を調べる。実験が成功すればヒトへの応用も視野に入ってくるという。

 ただ、大人のヒトの心筋細胞を増殖させることは難しいため、実現には受精卵から作る胚性幹細胞(ES細胞)などから心筋細胞を成長させる技術の確立が必要だ。

 小林教授は「国内では脳死臓器提供者が非常に少なく、移植までの待機期間が非常に長い。チューブは生体と同じ組織。補助人工心臓と違って動力の外部エネルギーも不要なため、成功すれば患者側のメリットは大きい」と話している。

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 うおーこりゃすごい。要するに心臓の機能を補ってやるために、自分自身で拍動する大血管を構築してやろう、と。しかも心筋細胞と同じだから別のところからのエネルギーもいらない。凄いわーこれは。血液いきわたっちゃう。

 実際、心筋細胞のシートを作ってそれ自身が拍動するのは実験によって行われています。あとは人間でどれだけ臨床適用できるのか。心臓移植がままならない今だからこそ必要とされている研究です。

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2006年12月26日

加藤茶が大動脈解離で10時間に及ぶ緊急手術。術後は順調。

加藤茶さん 会見し「大動脈解離」で緊急入院したと明かす

 タレントの加藤茶さん(63)が25日会見し、大動脈解離で10月末に緊急入院していたことを明らかにした。会見に同席した慶応病院の医師によると、約10時間にわたる緊急手術を受けたが、術後は順調で、29日に退院し、来年1月まで休養する予定という。

 加藤さんは「死んでもおかしくなかったと言われ、自分は生かされているんだと思った。元気になるまで少し待ってください。死ぬまでバカやりますから」と語った。

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 大動脈解離とは。危なかったですね。大動脈っていうのは心臓から出ている太い血管なんですが、その血管は層構造になってまして、その層と層の間に血液が入り込んで、動脈をビーっと割くようにして進んでいくのが大動脈解離です。手術は人工血管置換術で、うまくいったようです。迅速な対応がよかったんですよね。

 いつまでもドリフらしくせいいっぱい生きてもらいたいものです。

関連:医学処 ステントグラフトによる腹部大動脈瘤治療が拡大中
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2006年12月25日

単核球に血管の再生を促す働きがあることを千葉大が発見

白血球に血管再生促す働き 千葉大の研究で確認

 腕から採血して集めた白血球の一種に、血管や心筋の再生を促す働きがあることが、千葉大の小室一成教授(循環病態医科学)らの研究でわかった。血管が詰まる病気で、脚の切断を迫られた患者の治療に使ったところ、症状が改善し切断を免れた人が少なくなく、心機能が回復した例もあった。新たな再生医療の方法につながる成果だ。

 再生医療では、骨髄の幹細胞が「血管を作ったり心筋細胞に分化したりする」と期待され、臨床研究が進められている。だが、最近、骨髄幹細胞には分化能力がないか、あっても治療に使えるほど効率的ではない、などと報告され、期待ほどの成果が出ていない。

 今回使った白血球の仲間は、単核球と呼ばれ、細菌などが体内に入った際にやっつける役割を担っている。小室さんらはこの単核球を集め、筋肉に注入すると骨格筋細胞が増え、それが血管新生を促す物質を出して血管ができていくことを基礎実験で突き止めた。

 そこで、脚の血管が詰まる閉塞性動脈硬化症や炎症などで同様の症状を起こすバージャー病の患者約50人に対し、腕の静脈から3時間かけ採血。取り出した単核球を1時間かけ脚に注入した。

 数週間後、痛みが和らいだり潰瘍が小さくなったりするなど7割の人で症状が改善し、26人が足首やひざから下を切断せずにすんだ。さらに13人は心臓の血流もよくなり、血液を送り出すポンプ機能の回復も確認できた。

 骨髄の幹細胞を採取しないですめば、患者に大きな負担をかける全身麻酔を使わないで、治療が可能になる。国立病院機構の矢崎義雄理事長(循環器内科)は「極めて興味深い結果だ。骨髄の幹細胞に分化能力があったとしても、高齢になると減るので治療に使うのは難しい。ただ、効果をきちんと判定する手法を確立する必要がある」と話している。

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 単核球にこんな作用があるとは。もうマイナー白血球だなんていわせない!

 バージャー病というのは閉塞性血栓性血管炎のことで、四肢の末梢血管に閉塞をきたす疾患です。その結果、四肢や指趾の虚血症状が起こります。んで壊死してしまい、切断せざるをえなくなってしまう、と。患者のほとんど全てに喫煙歴があるといわれている点も特徴的です。

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2006年12月23日

ブレスレット商法詐欺は、血液検査に細工がしてあるだけです。

血液検査に細工、11億を売り上げ ブレスレット薬事法違反事件

 那覇市内の健康食品販売会社が未承認医療機器のブレスレットを高額で販売していた薬事法違反事件で、同社にブレスレットを卸していたブレスレット製造販売会社「日本新宝石」(大阪市)が2005年の1年間で約10億8000万円の売り上げがあったことが22日までに分かった。県警によると、同社の取引先は約40社。末端の小売店は全国で約300店舗に及ぶという。同社は社長、常務ら4人が逮捕、書類送検され、罰金刑などの処分が出ている。

 県警は同社が、細工された血液検査で「ドロドロ血」が「サラサラ血」に変わったと見せかける詐欺的商法で売り上げを伸ばしていたとみている。

 県警によると、血液をガラス板に落とすと、濃淡のむらができる。濃い部分を顕微鏡で見ると赤血球がつながってあたかもドロドロであるかのように見え、逆に薄い部分を見ると赤血球は一つずつ離れてサラサラであるように見える。

 調べでは、同社は着用前は「ドロドロ」部分を、着用後は「サラサラ」部分を顧客に見せ、実際にはない効果をうたい、顧客を信じ込ませていた。県警が同社から押収したメモに、この現象を利用していたことが詳細に記されていた。

 さらに、メモには「基本的に(顕微鏡の)ピントを合わせない」「左右に動かしながら」など、顧客にからくりがばれない見せ方の巧妙な手口も書かれていた。メモは同社が販売店にブレスレットに売り方を研修する際に利用したとみられている。

 薬事法、医師法違反で逮捕された那覇市内の健康食品販売会社経営の男(51)も研修を受け、同様の販売手法を習っていたことが判明している。

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 こんなので騙されるのも正直どうかしていると思いますが、先天的に騙されやすい日本国民は要注意といったところでしょうか。まさか電話口でオレオレ言われただけで何百万も払い込むとは思わないでしょう?でも払う人がいるんですよね、恐ろしいことに。

 あのまるで根拠のないマイナスイオンブームと同様、意味不明の詐欺的商法がまかりとおっているのが現状です。もう少し頭を使って考えましょう。

参考:大阪大学の菊池誠教授の話

「マイナスイオン」→科学的根拠はない
「ゲルマニウム」→お守り程度の効果
「ゲーム脳」→親のしつけの問題
「水からの伝言」→水はただの物質

 さらに菊池教授は、「科学的誠実さゆえに曖昧さがある科学よりも、白黒をつけると断言するニセ科学のほうが、科学らしいと信じる人たちがいる。しかし、世界はそれほど単純ではない。単純な二分法は思考停止だ。科学本来の合理的思考のプロセスを大事にするべきだ」などと述べ、二分法的思考で、結論だけを求める風潮が社会に蔓延しつつあることに疑問を呈した。

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