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2009年11月22日

合コンしてみたい職業1位に2年連続で「医師」。

人気職業トップの「医師」と合コンしても「楽しくない」という説

ある調査によると、女性が「合コンしてみたい」と思う職業のトップは、2年連続で「医師」という結果になった。しかし、実態を聞いてみると「医師と合コンしても、そんなに楽しくないかもしれない」という気がしてくる。

NTTレゾナントが運営するgooランキングは2009年11月16日、「合コンしてみたい男性の職業ランキング」を発表した。回答者は全国の「gooリサーチ」登録モニター男女1,156名。それによると、男性の人気職業トップ10は以下の通り。

1.医師
2.パイロット
3.お笑いタレント
4.芸能人
5.弁護士
6.マスコミ関連
7.経営者
8.大手メーカー
9.公務員
10.ミュージシャン

2008年の同じアンケートと比べると、トップは医師で変わらず、2年連続で強さを見せつけた。コメント欄には「所得基準なのウケる」「金にたかるハエ共に吹いたW」といったやっかみ(?)が書かれている。

一方で、前回は芸能人と一緒になっていた「お笑いタレント」が独立して3位に。お金やルックスだけでなく、トークもできないと合コンでは人気を集められないということか。都内の大学病院に勤務する30代の医師は、この結果に苦笑している。

「よほど特別なイメージを持っているんですかね。そんなに楽しくないですよ、医者と合コンしても。仕事のことを聞かれても、プライバシーとか専門性とかあって答えにくいし。虚栄心を満たしにくる女性には、こっちも興味わかないです。そもそも週一で夜勤もあって、合コンもデートもする時間ないんですが。開業医は別かもしれないけど」

また、Q&Aサイトの「教えて!goo」には、開業医のタマゴたちが女性たちと合コンにまでは至るものの、それ以上の進展がないのを見かねて、「恵まれた家庭に育ち、勉強にがんばってきた後輩達がなぜ、合コンでもてないのでしょうか?」と嘆く相談が投稿されている。

相談によると、合コンに参加する若き医師たちは、真面目で顔もハンサム、高級車を数台持っている。しかし、女性たちとのコンパは一次会で切り上げ、二次会は男性陣だけで高級ホテルのラウンジに移動し、病院経営の勉強会をやるような変わった人たちなのだ。

「普通じゃないのかな?」というのが彼らの言い分だが、もしネタでないのなら、よほど「医師と結婚します!」と腹をくくった女性でなければ引いてしまうだろう。こういう実態を知ったら、来年のアンケート結果は変わるのではないか。

なお、「合コンしてみたい女性の職業ランキング」では、前回4位だったモデルがトップに。前回トップの看護師は2位だった。男女の勝手な願望が反映されているわけだが、人気職業との合コンはあまり実現しないし、自分がカップルになれることもほとんどない。「どんな職業でもいいから理想な人に会いたい」という切実なコメントが印象的だ。



 勉強、勉強、ですからねぇ。医師になっても勉強。

 1位の医師を選んだヒトは、明らかにガッつきすぎでしょう。2〜4位に比べて明らかにお金や地位目当て。確かに安定してはいるでしょうけどね。人格的にも良いヒトが揃っているというのは間違っていないと思いますが。

 ただ合コンって、もっとこうハジけるようなほうが楽しいでしょう。そうすると医師はあまり楽しくないかもしれませんね。医師のほうも合コンで相手をみつけられるとは思っていないような気もしますが。

 しかし医師免許というのは不思議なもので、どんな不細工だろうと、どんなに酷い性格だろうと、必ず結婚できる魔法のアイテムなのです。それだけ女性は医師免許が好き、ということですかね。逆に女医は結婚が難しいんですけれども。
posted by さじ at 03:22 | Comment(0) | TrackBack(0) | NEWS

2009年11月21日

海堂尊原作「ジーン・ワルツ」が映画化。菅野美穂が主演

菅野美穂、美ぼうの産婦人科医に!医療界のタブーにメス!

 大ベストセラー「チーム・バチスタの栄光」「ジェネラル・ルージュの凱旋」の作家、海堂尊原作の「ジーン・ワルツ」が菅野美穂を主演に迎え映画化されることがわかった。現代の日本医療が抱える問題を生んだ体制(システム)に、反旗を翻す女性医師が主人公の医療ドラマだ。

 「Tomorrow〜陽はまたのぼる〜」「働きマン」など、最近ではさまざまな働く女性役で視聴者を魅了してきた菅野美穂が演じる。現代医療の問題と矛盾が噴出する産科医療の最前線に立ち、体制をも敵に回して、命の誕生をさせるというアグレッシブな人物を演じる菅野は、「生命の誕生ということは本当に素晴らしいことで、赤ちゃんが健康に生まれてくることは決してあたりまえのことではなく、それ自体が奇跡なのだということを作品を通じて、改めて実感することができました」と生命の奇跡に感動しながら演じたことを明かした。

 また帝華大学の理恵の上司として体制の中での変革を目指す清川吾郎役に田辺誠一、主演を囲む女優陣は、白石美帆、片瀬那奈、南果歩、風吹ジュン、そして浅丘ルリ子らと美しく華麗な実力派女優が顔をそろえた。監督は、映画『NANA』シリーズで大ヒットを飛ばした大谷健太郎。

 原作者の海堂氏も「壊滅寸前の産婦人科医療の現実と希望。勇気ある映画化で、配役も原作のイメージ通り、期待大です」とこのキャスティングには大満足の様子。

 大谷監督も「子どもが生まれるということが、どれほど素晴らしいことなのか。2年前に親となって感じた感動を、一人でも多くの人に伝えたい想いで撮影しています」と自身の体験と照らし合わせ真摯な気持ちで臨んでいることを明かした。

 現代医療の問題と矛盾が噴出する産科医療の最前線に立ち、不妊治療のエキスパートでもある理恵は、体制をも敵に回して、命の誕生という奇跡に、文字通り身を捧げて、戦いを挑む。代理母出産という日本での禁じ手をも視野に入れながら医療の本当の役割とは何かに迫っていく。医師の強い思いすら医療過誤として葬られていく、崩壊寸前の現代医療の現実を鋭く衝きながら命の誕生の奇跡を描いた映画『ジーン・ワルツ』は、来年2月に完成予定。



 海堂氏の作品は、結構鋭く、厚生労働省とかに切り込んでますよね。なかなか気持ちいいくらいに切り込みます。

 映画「ジェネラルルージュの凱旋」は、救急のシーンがホントかっこよかったですね。久々に、小説よりかっこいい映画をみた気がします。あれをみてしまうと、次からの作品に期待したくなっちゃうんですよね。
posted by さじ at 15:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | NEWS

2009年11月19日

診療報酬の底上げに対しての見解。

診療報酬の全体的な底上げを−TKC指標基に日医が見解

 日本医師会は11月18日の定例記者会見で、TKC全国会がまとめた「TKC医業経営指標(M−BAST)」に基づく動態分析結果を示し、病院、診療所共に保険診療収益が微増にすぎなかったなどと指摘した。その上で、その原因である受診日数減少などを踏まえた診療報酬の検討や全体的な底上げが必要との考えを示した。

 日医が公表したデータによると、昨年度の医業収益は前年と比べ病院で1.7%増、診療所で1.1%増。このうち保険診療収益は前年と比べ病院1.5%増、診療所0.3%増だった。

 一方、個人病院、個人診療所を除いた法人の「損益分岐点比率」を見ると、病院では94.9%、診療所では95.0%だった。

 損益分岐点比率は、医業収益の変化にどれほど耐えられるかを示す。低いほど良く、一般に80%以下が優良。95%であれば、5%超の収益減少で赤字に転落する。

 日医は、保険診療収益について「診療報酬プラス改定分が重点投入された病院ですら1.5%の伸びにとどまった」とし、受診日数の減少を原因に挙げた。その上で、受診日数が大幅に減少すれば、診療報酬が引き上げられても医業収益は減少し得ると指摘。受診日数の変化や、平均在院日数の短縮化など、診療報酬改定以外の制度改革の進ちょく状況を踏まえて診療報酬を検討すべきとしている。

 また、損益分岐点比率に関しては、「患者数が5%程度減少することは十分あり得る」などとし、病院も診療所も危機的状況にあることから、診療報酬の全体的な底上げが必要と主張している。

 このほか、▽小児科の再生は引き続き重要課題▽医療経済実態調査の結果の取り扱いには注意が必要−などと指摘している。

 TKC全国会は税理士、公認会計士など約1万人の会員を持つネットワーク。株式会社TKCの開発した会計システムを利用して集積したデータを「TKC医業経営指標」として集計している。この日公表されたのは、TKC全国会の会員会計事務所が月次監査を実施している823病院、6494診療所の昨年度のデータを前年と比較したもの。



「報酬引き上げ」に医師はYes! 患者はNo!

 「診療報酬は引き上げるべき?」に対する、たくさんの投票とコメントありがとうございました。

 今回のテーマについては、日経メディカルオンライン(NMO)と日経ビジネスオンライン(NBO)の投票結果に、はっきりとした差が出ました。NMO(医師)では、「診療報酬は引き上げるべき?」との問いかけに対して、「Yes」が94%と圧倒的多数を占めました。一方、NBO(患者)では、「Yes」が42%で「No」が58%。一転して、「No」が多数派です。

 ただし、コメントを見る限り、「No」を支持する理由には、NMOとNBOでそれほど大きな違いはないようです。その主張は大きく分けて2つあり、1つは「削れる部分もまだまだあるはずで、必ずしも全体的に引き上げる必要はない」というもの。もう1つが、「報酬を引き上げても経営者の懐が暖かくなるだけで、勤務医には回らないから無意味」という見方です。

 前者の意見の背景には、「高い」と言われる開業医の報酬への疑問、経営に“ムダ”が多いと言われる自治体立病院への批判などがあるようで、これらの声は、NMO、NBOの双方から聞かれました。一方、後者は主にNMOの読者からの意見です。この問題に関しては以前から、医師に直接報酬を支払う方式(ドクターフィー方式)を求める声があり、診療報酬改定を話し合う場である厚生労働省の中央社会保険医療協議会でも議論の対象となりましたが、実現はなかなか難しそうです。

 このほかでは、「診療報酬の不正請求で不当な利益を得ている医療機関がある以上、それらの存在を無視して“引き上げ”を支持するのはいかがなものか?」「診療報酬を引き上げても、医薬品や医療機器メーカーの利益になるだけ」といった声も聞かれました。

 また、今回のNBOの結果を見ると、景気の影響も否定できない気もします。国民医療費は年々増加し、2006年には34兆円を超えました。一方で、世界同時不況の出口は見えず、新聞では最近、冬のボーナスは大幅減と報じられました。寄せられたコメントには窓口負担の増加を懸念する声はほとんどありませんでしたが、診療報酬の引き上げを納得してもらうのが難しいのは当然かもしれません。

 ここで1点だけ、前回の記事に対する補足をさせていただきます。診療報酬の改定率は、国民医療費の伸び率(もしくは減少率)とイコールではありません。同じ患者数と同じ医療行為を前提に、改定により国全体の医療費がどれだけ増減するかを試算したものです。つまり、高齢化などによる医療需要の伸びなどは加味されていません。その点は、誤解されませんようお願いいたします。

 また、自治体立病院の経営に関しては、診療報酬改定とは分けて話し合うべきではないでしょうか。公立病院の“ムダ”を前提に診療報酬のあり方を議論すれば当然引き下げの方向になってしまい、その結果、ほかの多くの病院に大きなダメージを与えてしまうことになりかねません。

 ちなみに、救急や小児科、産科など、医療崩壊が深刻化していると言われる分野への評価を引き下げるべきという意見は見られませんでした。そう考えると、「Yes」と「No」は、上記以外の分野への評価をどう考えるかで分かれたのかもしれません。多くの医師は他分野も現状は厳しく、全体的に引き下げるべきじゃないと考えており、一方のNBOの読者は、まだまだ引き下げの余地はあると感じているのでしょう。



 難しい問題です。もともと予算的に少ないというのがありますので。

 理想的なことをいえば、医療費そのものの増額、なんですが、それは今の不況時代には厳しい。

 しかし病院の「無駄」とされていますが、そこがちょっとワカランですね。確かに何かしらの無駄があるから、病院は赤字なんだろうと思われるかもしれませんが、そういわれている「無駄」というのは、ほとんどが患者さんのために行われているものなんですよね。私としては別に無駄ではないと思うのですが。

 勤務医は確かに開業医より薄給ですが、だからといって経営者が搾取するというわけではないですねぇ。むしろ病院は赤字ですので…。
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2009年11月18日

筑波メディカルセンター病院に7600万円の賠償命令。

病院に7600万円賠償命令 手術後の安全管理不十分

 茨城県つくば市筑波メディカルセンター病院で平成14年に手術を受けた長女=当時(25)=が死亡したのは医療ミスのためだとして、両親が病院と医師に約1億1千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、水戸地裁土浦支部(犬飼真二裁判長)は16日、病院側の過失を認め、約7600万円の支払いを命じた

 判決によると、女性は14年6月、同病院に入院し、28日に卵巣の腫瘍を摘出する手術を受けたが、翌日に出血性ショックで死亡した。

 犬飼裁判長は、動脈の出血があったにもかかわらず術後の安全管理を怠った過失があると認め、「適切な処置を行っていれば、女性が助かった可能性は十分あった」とした。



 なんか筑波メディカルセンター病院のニュースって、訴訟沙汰が多いような…。

医学処:筑波メディカルセンター病院で心臓の裏にガーゼを忘れる事故
医学処:筑波メディカルセンター病院の医療過誤事件で患者側が勝訴

 手術にリスクはつきものですが、万全のリスク管理を行うことは必要です。それを怠って死亡させてしまった場合、病院側の過失は認められるでしょうね、当然。
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2009年11月12日

現代科学技術で最も偉大な功績トップ3、医学が独占。

現代科学技術で最も偉大な功績は「レントゲン」、英アンケート

 ロンドンの科学博物館は4日、来館者などに対して行った「現代科学技術の最も偉大な功績は何か」というアンケートの投票結果を発表した。1位に輝いたのは、アポロ宇宙船でもDNAでもなく、「レントゲン」だった

 アンケートは開館100周年を記念して行われたもの。学芸員が科学・技術・工学の分野から10の功績を選び、いちばん重要だと思うものを来館者またはインターネット上で尋ね、約5万人が投票した。

 その結果、1位は「レントゲン撮影機」で、2位は「抗生物質ペニシリンの発見」、3位は「DNA二重らせん構造の発見」だった。

 4位から10位までは、順に「宇宙船アポロ10号(Apollo 10)」、「V2ロケットエンジン」、「スティーブンソン(George Stephenson)の蒸気機関車『ロケット』号」、「初期のコンピューターPilot ACE」、「蒸気機関」、「フォード・モーター(Ford Motor)の大衆車『モデルT(Model T)』」、「電報」となっている。



 納得。

 放射線を使って、人体を透過して画像を撮影するなんて、発想が天才的です。ペニシリンも凄いですけど、やっぱりレントゲンですかねぇ。

 画像技術が進歩した今でも、大規模なスクリーニングなどの検査ではレントゲンですからね。どの分野でも、いきなりCTをとったりせず、まずはレントゲン。レントゲンのおかげで、疾患が簡単に見つかるようになったことを考えれば1位で当然か。
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2009年11月06日

地域医療再生に向かって、シンポジウムを開催する。

地域医療再生へ「自分たちの目で見直しを」―日病・山本会長

 日本農村医学会は11月2、3日の両日、横浜市で第58回学術総会を開いた。3日の「地域医療再生に向かって」をテーマとしたシンポジウムで、日本病院会の山本修三会長は、「7対1入院基本料」や臨床研修制度などについて個々の制度の意義は認めたものの、「一つ一つの要素が全体に与える予測できない効果がある」と指摘し、地域医療を自分たちの目で見直すことが必要だと主張した。

 山本氏は、「地域医療再生への途」と題して講演。医師の臨床研修制度を「良い制度」と考えて導入したものの、「地域や賃金の差などにより、医師が移動してしまうことは予想できていなかった」などとした上で、臨床研修制度や「7対1入院基本料」の看護配置などについて、「一つ一つの要素を小手先でいじっただけでも、全体像はかなり変化してしまう」と指摘。「結果的に医療機関の中で競争を起こすような施設基準は有害無益と考えている。この辺のことは医療の現場に任せてほしい」とした。さらに、「本当の意味で地域医療を自分たちの目で見直すことが大切」と訴えた。

 また、パネルディスカッションでは、診療報酬や臨床研修制度について意見が交わされた。

 茨城西南医療センター病院の鈴木宏昌氏は、救急医の立場から、一般外来の診療が1日のうち8時間なのに対し、残りの16時間を救急医療が受け持っていることを挙げ、「救急医療に係る診療報酬は別に考える必要がある」と指摘。また、岩手医科大の若林剛氏は、臨床研修制度について「病院によっては、マンパワーとして後期研修を募集する所がある」と指摘。消化器外科専門医がほとんどいないにもかかわらず、消化器外科専門医を募集している医療機関などについて、「どのようにキャリアパスを提示できるのかと思うことがある」と懸念した。



 まあ、初期臨床研修制度については既に十年以上議論が進められたにもかかわらず、地方に偏在したとか何とかで、実施から数年で、小手先の変更をしたりしてますけどね。今年。

 使い方を誤らなければ凄くいい制度だと思います。人気のない病院は、何故人気がないのかを模索して、多くの学生に見学に来てもらう術、そして見学に来た学生がここで研修したら凄くものになると実感できるような研修システムを講じるべきではないでしょうか。
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離職した看護師の復職教育費を、診療報酬で。

「潜在看護師」復帰の教育費は診療報酬で

 中央社会保険医療協議会(中医協)の診療報酬基本問題小委員会(委員長=遠藤久夫・学習院大経済学部教授)は11月4日、9月末の基本小委で委員が説明を求めていた看護職員の需給状況について、坂本すが専門委員(日本看護協会副会長)からヒアリングを行った。坂本専門委員は「看護職員の需給は充足傾向にある」としながらも、全国的に離職率が高いことから、看護職員が働き続けられる労働環境の整備などを求めた。出産や育児などで離職した「潜在看護師」に関して、委員からは復帰に伴う教育費を診療報酬でカバーする必要があるなどの意見が出た。

 坂本専門委員は、厚生労働省が2005年末にまとめた第6次看護職員需給見通しでは「全体の不足傾向は縮小している」としており、地域の偏在も医師に比べて小さいと説明。その一方で、常勤看護職員の離職率が全国平均で12.6%に上り、特に大都市圏で高い傾向が見られることから、労働環境整備の必要性を訴えた。

 ヒアリング後、全国で55万人以上いるといわれる潜在看護師について委員から意見が出た。鈴木邦彦委員(茨城県医師会理事)は、「勤務を続けながら仕事と家庭を両立できるようなライフスタイルに移行できないと、この問題は解決しないのではないか」と問題提起。嘉山孝正委員(山形大医学部長)は「潜在看護師が現場に戻れない大きな理由は『自信』だ。医学の進歩の中で技術が追いつかなくなっている」と指摘し、復帰のための職業訓練や教育費を診療報酬で賄う必要性があると強調した。

 また、坂本専門委員は「潜在看護師の離職理由は労働条件の問題が大きい。責任の重さや医療事故への不安もあるので、何らかの形で考えていただきたい」と求めた。



 んー、しかし診療報酬で教育費にあてるというのは現実的には厳しいような気もします。

 看護師は憧れの職の1つといわれる割には、みんな現実に医療に携わると、結構な人数がドロップアウトしていってしまいます。

 子育てやら何やらあるんでしょうけれど、そういったことは最初から分かっているのではないか、という気もしないでもないです。

 よく「医者と結婚したいがために看護師になったんじゃないか」と皮肉られることもありますが、そうではないと信じたい。

 もし医療という現場を真摯に捉えてやろうとしているのならば、復職に向けた何らかの対策は講じられるべきだと思いますけれど、大多数がそれを希望しない限り、病院側も何も出来ないでしょうねぇ。復職に向けて育成する場所を作ったとしても、毎年何十人単位であらわれないと、いきあたりばったりになってしまって、なかなか形として成果を挙げることができないのでは?

 要はやる気の問題か。今現在本気で復職したいと考えている人が10000人ぐらいいれば変わるのかもしれません。
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2009年11月04日

外国人看護師に立ちはだかる言葉の壁。

国家試験、言葉の壁訴え 外国人看護師ら受け入れ施設

 日本とインドネシアの経済連携協定(EPA)に基づき、看護師と介護福祉士の候補者を受け入れた病院・介護施設計100カ所の少なくとも7割強が、資格取得のための国家試験で日本語の振り仮名をつけたり、母国語の選択肢を設けたりするなど、何らかの配慮をすべきだと考えていることが朝日新聞社のアンケートでわかった。「試験に合格できると思う」と答えたのは2割に満たず、日本語の習熟がなお、厚い壁になっている実情が浮かんだ。

 インドネシア人が働く全国の病院47カ所と介護施設53カ所を対象に、9月下旬から10月上旬にかけてアンケートを送付。「施設側の方針」などが理由の回答拒否を除く86カ所から回答を得た。

 国家試験の受験方法について意見を聞いたところ、最も多かったのは「日本語の振り仮名をつける」で32カ所。「母国語や英語での選択肢を与える」も28カ所あった。「褥瘡」(床ずれ)、「仰臥位」(仰向けに寝た姿勢)など専門用語の多さや漢字の難しさが主な理由で、「その他」に記入のあった「受験回数を増やす」「試験時間の延長」なども含めると、71カ所(病院30、介護施設41)が何らかの変更を求めていた。

 一方、「特段の配慮をすべきでない」は13カ所。このうち9カ所が病院で、日本人との平等性や医療事故の防止などが理由だった。

 厚生労働省は「日本の法令に沿った資格付与が協定で決まっており、試験水準を下げることは考えていない」と受験方法の変更に否定的だ。それでも受け入れ側の要望が強いのは「このままでは合格できない」との危機感がある。

 現段階での日本語能力に対する評価は、「不満」「やや不満」を合わせて56%。学習時間については、45%が「足りていない」と回答し、理由として「教える側の体制不足」などが目立った。

 合格見通しは「合格者を出せると思わない」が33カ所(38%)で、「思う」の15カ所(17%)を大きく上回る。さらに、受験機会を増やすなどの理由で全体の58%が「在留期間の延長」を求めた。



 まあ難しいですわな、これは。

 いくら外国人看護師とはいえ、現場は日本なわけですから、日本の看護師と同じ試験内容にすべきですし、厳しい言い方をしてしまえば仰臥位ぐらい読めるようでないと日常業務に支障を来たすと思います。カルテでは当たり前のように書きますし。

 ただ、そのための準備期間が圧倒的に短いことと、その負担を各医療機関に強いるというのは少し酷です。英語のような簡単な言語ならまだしも、日本語というのは異常に難しい言語ですからね。日本語を話すだけでなく、ひらがな、カタカナ、漢字を交えて読み書きしなければならないというと、どんなに頭の良い人でも何年もかかるでしょう。

 最初だけは、少し簡単にしてもいいのかもしれません。既に夢をもって来た優秀な外国人看護師を日本に招致したのは日本政府の責任でもあります。

 外国人看護師が馴染んできたら、本国側でも日本に行くための準備として日本語を学ばせることができるようになるでしょうし。
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2009年11月02日

運転が下手な遺伝子が存在した。

下手な運転に遺伝子が関係か=米研究

 米カリフォルニア大学アーバイン校の研究チームが28日、運転の下手さにDNAが関係しているとの研究結果を発表した。

 研究をまとめたスティーブン・クレーマー博士によると、ある特定の遺伝子変異が見られる人は、そうでない人に比べて、運転テストで20%以上も成績が悪いことが分かったという。

 クレーマー博士と研究チームは、遺伝子変異がある7人を含む29人に対し、運転シミュレーターでコースを15周運転してもらうテストを実施。1週間後にもう1度同じテストを行った。

 クレーマー博士は、この遺伝子変異が見られる人は最初からミスをすることが多く、時間の経過とともに習ったことを忘れる傾向も強いと指摘。米国人の約30%がこの変異を持っているという。



 車、苦手なんですけども

 車得意な人って、F1とか車の種類とか、そういうのに憧れる人ですよね。

 車全然興味ないんで・・・運転も・・・

 でも、あれじゃないですか、車の運転っていうのは、はっきりいって誰でも出来るはずなんですわ。学歴とか関係ない。20歳代のほぼ全てが一発で通る試験ですし。

 逆にアレを一発で通れないのなら運転しないほうがいいのかもしれません。

 もしかすると私にもこの遺伝子はある・・・のか・・・?
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2009年10月31日

病院の赤字、報酬改正で若干改善するも未だ赤字続き。

病院の赤字、1院当たり195万円 報酬改定でやや改善

 厚生労働省は30日、病院や診療所の経営状況を調べた医療経済実態調査をまとめた。09年の1病院当たりの収支は、前回調査時(07年)より改善したものの、195万円の赤字。診療所は128万円の黒字だった。月額給料は、開業医の平均約207万円に対して、介護収益2%未満の病院の勤務医は約107万円で、倍近い差となった

 中央社会保険医療協議会(中医協)で公表した。調査は、原則として2年ごとの診療報酬改定にあわせて実施される。長妻昭厚労相は来年4月改定で病院の報酬を手厚くしていく方針を示しており、この日は病院勤務者を増やした中医協の体制に変更して初めての会合だった。

 調査結果によると、民間や国公立の病院全体の利益率はマイナス0.8%。08年度診療報酬改定の効果で前回より0.9ポイント改善したが、依然として厳しい経営状況にある。とりわけ収益に占める介護の割合が2%未満の病院では、1249万円の赤字になる

 一方、診療所の利益率は、12.5%の黒字。前回より4.9ポイント悪化したが、病院と比べると格差は歴然としている。

 調査は今年6月時点で、全国の1619病院と2378診療所を対象に実施。有効回答率は病院が56.6%、診療所が44.0%だった。



 理想論では、医療費は増えて当たり前なんだから、病院側が赤字にならないように国が補填すべき、なんでしょうけれど

 まあそんなお金は逆さにしても出ないらしいんで

 ならば利益の上がっている開業医がもう少し地域の中規模〜大規模病院に協力するとか、そういう方法がいいんじゃないか、という気はしますね。過酷な勤務医の病院が赤字になるというのは、まぁおかしい話ですし。どこを削る、という話になっちゃいますけど、患者さんの命が大事ならそりゃ削れないでしょう、常識的に。

 タバコ税上げて全部医療費に充てりゃいいんじゃないかな、って気はしますけど。
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2009年10月29日

蛋白質の輸送・移動の調節を阪大教授が解明。

たんぱく質の出荷調整役、解明…ひも状組織が輸送の合図

 免疫や神経の形成などにかかわる重要なたんぱく質を細胞の表面につなぎ留めるひも状の組織が、たんぱく質を細胞の内側から表面に運ぶ際の出荷調整役をしていることを、大阪大の木下タロウ教授(糖鎖生物学)らが突き止めた。この組織の欠損が原因で起きる難治性貧血や静脈血栓などの原因解明につながると期待される。

 細胞の表面では、生命維持に必要な約150種類のたんぱく質が、糖鎖と脂質でできた「GPIアンカー」と呼ばれる組織で固定されている。たんぱく質を錨(アンカー)で細胞膜に係留しているような構造だが、ロープに当たる糖鎖がなぜ複雑な構造をしているのかは、これまで未解明だった。

 GPIアンカー型たんぱく質は細胞内の小胞体という器官で作られた後、袋状の「輸送小胞」に乗り、ゴルジ体経由で表面に輸送される。木下教授らはまず、輸送が滞る異常があるハムスターの細胞から原因遺伝子を特定。この遺伝子は、糖鎖の真ん中から枝分かれした側鎖2本のうち1本を外す酵素を作るが、遺伝子が機能せずに側鎖が2本のままだと輸送が遅れることが明らかになった。

 糖鎖の構造変化が輸送の合図になり、出荷を調整していると考えられ、木下教授は「輸送が遅れたり過剰に活性化したりすることで、様々な疾患が引き起こされている。酵素を制御できれば新たな治療法につながる可能性がある」としている。研究成果は、米科学誌セルに発表した。



 今年もあと2ヶ月ほどとなりましたが、昨年に続いて今年も、新しいタンパク質が発見されたり、その蛋白質と疾患との繋がりを見出したりしました。

 その蛋白質の、より根本的な研究ですね。蛋白質がどう移動するか、などを解明することで、今まで難病とされていた疾患や難治だった疾患も治療法をみつけられるかもしれません。

 アメリカの、セルに載るあたりが一流の研究であることを裏付けています。
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2009年10月18日

2009年度・病気がわかるWEB大賞の投票が開催される。

「病気がわかるWEB」を選ぶ一般投票始まる

 病院検索サイト「QLife(キューライフ)」を運営するQLife(山内善行社長)は15日、「2009年Best疾患啓発サイトアワード『病気がわかるWEB大賞』」(読売新聞東京本社など協力)を開催すると発表した。

 同賞は、製薬会社が開設している「疾患啓発サイト(患者やその家族向けに病気のことを詳しく説明するサイト)」の存在を広く知ってもらうために行われる。疾患啓発サイトに絞って賞が開かれるのは初めてだという。

 選考対象は事前にノミネートされた計11サイト。一般、特定疾患、女性に多い疾患の3部門に分かれ、10月15日から31日まで一般投票を受け付ける。

 ノミネートされているサイトはQLifeの投票ページに公開されている。大賞は11月16日に発表される予定だ。



 面白い!

 以下、ノミネート11サイトですが、製薬会社が作っているだけあって、どれも素晴らしいサイトです。

 こちらで直接サイトをみてもいいんですが、それよりもこちらの投票ページから観たほうが、より分かりやすく面白くなっています。

 是非ご覧になった上で、投票していただけたらと思います。どれが大賞に選ばれるのかすごく興味ありますし。

【ノミネートサイト一覧】

こころのくすり箱
グラクソ・スミスクライン株式会社

インフルエンザ情報サービス
中外製薬株式会社

ADHD.co.jp
日本イーライリリー株式会社

頭痛オンライン
アストラゼネカ株式会社

Diabetes.co.jp
日本イーライリリー株式会社

Parkinson's Disease
日本イーライリリー株式会社

クローンフロンティア
田辺三菱製薬株式会社

UC WAVE Online
旭化成クラレメディカル株式会社

乳がんjp
アストラゼネカ株式会社

婦人科info
ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社
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2009年10月14日

2009年上半期の病院・診療所倒産件数が、過去最悪に。

今年度の病院・開業医の倒産、過去最悪のペース

 今年4−9月の今年度上半期に発生した病院・開業医の倒産は、現在の集計方法で過去最悪だった昨年度の上半期(16件)の2倍近い30件だったことが10月13日、帝国データバンクの調査で明らかになった。

 30件の内訳を施設別に見ると、病院7件、診療所16件、歯科診療所7件だった。

 現在の集計方法となった2005年度以降、倒産件数が最も多かったのは07、08年度の40件。07、08年度の上半期の件数はそれぞれ22件、16件で、今年度はこれらを上回るペースで推移している。

 また、4−9月の負債総額は217億4100万円に上り、昨年度の総額213億9500万円を既に上回っている



 凄いですねぇ。。

 でもこれみて思うんですけど、この倒産した病院などは、決して腕がどうのじゃなかったと思うんですわ。

 今はどこもかしこも医療費削減やらで追われていて、正当な報酬を得ることができなくなっています。もし患者さんに、採算度外視の医療を行っていたら、それはそのまま病院の赤字になってしまいますからね。末期がんの入院を続けていると入院滞在期間が長くなって、採算が取れなくなるとか、国民皆保険制度を導入している国のくせにおかしな話です。
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2009年10月09日

2009年度イグ・ノーベル賞は医学的小ネタが目白押し

2009年度イグ・ノーベル賞の顔ぶれ

◆ガスマスク・ブラ:公衆衛生賞

 公衆衛生賞を受賞したエレナ・N・ボドナー氏率いる研究チームは、緊急時にガスマスクとして使用できるファッショナブルなブラジャーを開発した。2つのカップがマスクに早変わりする方式で、粒子捕集効率の高いHEPAフィルターを採用している。

「ブラとしても25秒で着用できるが、緊急時にマスクとして使う場合は1つ5秒で装着できる。余ったもう片方は、たった20秒でラッキーな男性の命を救うことになる」とボドナー氏は話している。

 滑稽な発明だと思うかもしれないが、本人はいたってまじめである。ウクライナ人のボドナー氏が医学生だった1986年当時、ソ連のチェルノブイリ原子力発電所で大事故が発生した。そのときに被害者を助けた経験がこの発明の原点だという。


◆ウシに優しく:獣医学賞

 獣医学賞を受賞したのはイギリスにあるニューカッスル大学の研究チーム。名前を付けて育てた牛の方が、名無しの牛より乳の出が良くなることを証明した。

 研究に参加した家畜生産学者のピーター・ロウリンソン氏は次のように解説する。「名前を付ければ愛着が増し、手間を惜しまず世話をするようになる。ウシのストレスが軽減し、乳の出も良くなるというわけだ。実際、1頭に付き1日当たり1リットルほど増えることが確認されており、これだけ増えれば酪農家も助かるだろう」。


◆ビール瓶の乱闘:平和賞

 平和賞を受賞したスイスにあるベルン大学のステファン・ボーリガー氏らの研究チームは、ビール瓶で頭部を殴打した場合、実際にはどれほどのダメージがあるのか空き瓶と中身の詰まった瓶で比較調査した。

 法医学の専門家であるボーリガー氏は、酒場のケンカでビール瓶が与えるダメージの程度について、何度も法廷で意見を求められたという。調査の結果、ハリウッド映画の乱闘シーンよりはるかに深刻なダメージを与えることが明らかになった。空瓶かどうかに関係なく、ビール瓶で頭部を殴れば頭蓋骨が骨折する可能性があるという。


◆テキーラからダイヤモンド:化学賞

 メキシコ国立自治大学に在籍するミゲル・アパティガ氏らの研究チームは、テキーラからダイヤモンドを作ることに成功し、化学賞を受賞した。

 低コスト生産が可能で、原料のテキーラも安物で十分だという。ただし、テキーラが変身するのは光学機器や電子機器の生産などで使われる極小のダイヤモンド薄膜で、ダイヤモンドの指輪ができるわけではない。


◆銀行の膨張と関節鳴らし:経済学賞、医学賞

 経済学賞はアイスランドの4つの銀行の重役たちに贈られた。彼らは小さな国の小銀行が国際的なメガバンクへと急成長できること、そしてその逆もあり得ることを証明した。また、国家経済でも同じ理論が当てはまることを実証し、それも評価の対象となった。

 医学賞はアメリカ、カリフォルニア州在住のドナルド・L・アンガー氏に贈られた。関節を鳴らすことで関節炎が生じるのか、60年かけて究明した功績が高く評価された。アンガー氏は左手の指関節を60年間毎日鳴らし続けたが、右手の指関節は1度も鳴らさなかった。いまだどちらの手にも関節炎の症状は出ていないという


◆妊婦のバランス感覚:物理学賞

 妊婦はなぜひっくり返らないのか。キャサリン・K・ウィットカム氏らの研究チームはこの昔からの疑問に答えを出し、物理学賞を受賞した。

 女性は3つの腰椎がくさび形に進化しているため、体重のかけ方を変えてバランスを維持できるのだという。一方、男性にはくさび形の腰椎は2つしかない。男性の体が出産に向いていない理由は多々あるが、これもその1つである


◆違反切符、パンダの排泄物、etc.:文学賞、数学賞、生物学賞

 アイルランドの警察は“1人”のポーランド人“プラヴォ・ヤズディ(Prawo Jazdy)”に対し50回以上違反切符を書き続け、文学賞を受賞した。ポーランド発行の運転免許証には「運転免許証」を意味するポーランド語「PRAWO JAZDY」が冒頭に表記されているが、取り締まりに当たったアイルランドの警察官はこれを個人名と誤認し、ポーランド出身の人物が違反すれば誰でもプラヴォ・ヤズディ名で登録し続けたのである。アイルランド警察が真相に気付いたときには、この勘違いが50回を超えていた。

 数学賞は、独創的な通貨を採用したジンバブエ準備銀行(中央銀行)の頭取ギデオン・ゴノ氏に贈られた。同氏は1セント〜100兆ジンバブエドルという額面が非常に幅広い銀行券を発行して、国民の計算能力を世界トップレベル(推定)に押し上げた。

 最後の1つ生物学賞は、北里大学大学院医療系研究科の微生物学者、田口文章氏率いる研究チ―ムが受賞した。同氏らはジャイアントパンダの排泄物を利用して台所の生ゴミを削減する画期的な方法を編み出した。



 イグ・ノーベル賞に関しては生物学賞は取り上げさせていただきましたが、他のもなんか医学的なものが多かったのでご紹介。

 特に手の関節を鳴らす研究は壮大ですね。結構意思が強くないと、ついつい鳴らしてしまいそうです。関節炎にはならないそうで…。笑
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2009年09月27日

機能的磁気共鳴画像fMRIの小川誠二教授がノーベル賞候補に

fMRIの原理発見、小川氏がノーベル賞有力視

 米国の情報提供会社トムソン・ロイター(本社・ニューヨーク)は24日、今年のノーベル賞の有力候補25人を発表した。

 脳の活動状態などを視覚化できる機能的磁気共鳴画像(fMRI)の基本原理を発見した小川誠二・東北福祉大学特任教授(75)が、生理学・医学賞の候補に挙げられた

 同社は、論文が他の論文に引用された頻度などを分析して有力候補者を毎年発表している。昨年までに挙げられた92人中11人が、実際にノーベル賞を受賞した。今年のノーベル賞は、10月5日から順次発表される。



 おー確かに凄い研究ですからね。もしかするとまた日本人からノーベル医学賞受賞者が誕生するかも。

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2009年09月21日

英国の入院患者の病院食献立ブログが大人気。

病院食にうんざり!英入院患者の献立ブログ

 病院食のあまりの質の低さにうんざりした英国の入院患者が、携帯電話のカメラで毎食の写真を撮ってブログにあげ、ブログの読者たちに写真のメニューは何かを当てさせる「病院食ビンゴ」ゲームをやっている。

 この男性患者のブログ上には現在までに、病院食メニュー35種類の写真が載っているが、ビンゴに参加した人たちは、約半分について何のメニューか当てることができなかった。

 写真には、そのメニューを食べた男性患者の「感想」もついている。マカロニチーズの感想は「壁紙用ののりだったんじゃないかと思える物体。誰かの作業着にこれをまき散らし、そのまま飛行機の底にべたっとはりつけて、そのへんを曲芸飛行でひとっ飛びしても大丈夫そう」といった具合だ。

 ブログの主は「トラクション・マン(Traction Man)」とだけ名乗っている。デーリー・テレグラフ(Daily Telegraph)紙によると、この患者は珍しい骨の病気で2月から入院している。

 病院の名前は明かされていない。なぜなら、トラクション・マンによると病院の治療は「文句なしに素晴らしく」、スタッフも「最高」だからだそうだ。



 これは確かにまずそうですけど、どうなんでしょう、こういっちゃアレですけど欧米の食事ってこんなんじゃないですか。

 日本の病院食もまずいまずいと言われてますけど、最近のはそんなにまずくないですよね。何箇所かの食事食べたことありますけど、結構おいしいですよ。あれだけコストのかかってない、そしてカロリーや栄養バランス、そして塩分も計算されてたら、まあ味気ない食事になってしまうのはしょうがないですけど、お金の割にはおいしい。

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2009年09月20日

長妻昭厚生労働相、後期高齢者医療制度を廃止する。

厚労相、保険料上昇抑制で措置 後期医療廃止で

 長妻昭厚生労働相は18日の記者会見で、75歳以上が対象の後期高齢者医療制度の廃止方針について「廃止によって保険料が上がる人が出ないよう財政上、措置する」との意向を表明した。

 民主党は衆院選マニフェスト(政権公約)に、後期医療制度の廃止を掲げた。これを踏まえ長妻氏は17日、廃止に向けたプランの検討を事務方に指示していた。

 長妻氏は会見で、廃止後の財政措置などの対応について「連立政権なので連立の中で議論していく」と述べ、社民、国民新両党とも協議していく考えを示した。

 同制度では、保険料の負担軽減措置が実施されており、国民健康保険から後期医療に移った世帯の75%は国保の時代よりも保険料が低くなっている。制度を単純に廃止した場合、こうした人たちの保険料が再び上がる懸念が指摘されている



 今までは批判するだけ、だった側の民主党ですが、与党となったいま、自分たちでどうするかを模索していかなければいけません。

 現実的に、どういう制度を作っていくのか、今後の動き次第で民主党のその後の運命も分かるかと思います。もしショボいものを作ったらすぐにでも転覆してしまうかもしれません。責任ある政権として、行動していってもらいたいと思います。

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2009年09月19日

特定疾患治療研究事業の対象に11疾患。

特定疾患治療研究事業の認定基準、11疾患で大筋了承

 厚生労働省の特定疾患対策懇談会(座長=金澤一郎・日本学術会議会長)は9月17日、今年度の初会合を開き、「ミトコンドリア病」など特定疾患治療研究事業の対象となっていない11疾患について意見交換した。今後、事業対象になった場合、患者を医療費助成の対象にするかどうかを判断する「認定基準」案と、助成の対象になる患者のデータを記入する「臨床調査個人票」案を大筋で了承した。

 大筋で了承されたのは、「間脳下垂体機能障害」「家族性高コレステロール血症(ホモ接合体)」「脊髄性筋萎縮症」「球脊髄性筋萎縮症」「慢性炎症性脱随性多発神経炎」「肥大型心筋症」「拘束型心筋症」「ミトコンドリア病」「リンパ脈管筋腫症(LAM)」「重症多形滲出性紅斑(急性期)」「黄色靭帯骨化症」の11疾患ごとの「認定基準及び臨床調査個人票」案。

 「認定基準及び臨床調査個人票」案によると、「家族性高コレステロール血症(ホモ接合体)」の「確実例」診断基準は、LDL代謝経路にかかわる遺伝子の遺伝子解析、あるいはLDL受容体活性測定によってFHホモ接合体であると診断されるもの。

 「臨床調査個人票」には、皮膚黄色腫などの臨床症状や検査データなどを記入する。

 特定疾患治療研究事業は、原因不明で治療法が確立していない、いわゆる「難病」のうち、治療が極めて困難で、医療費も高額な疾患が対象。臨床データを集め、医療の確立、普及を図るとともに、患者の医療費自己負担の全部または一部を助成する。現在は45疾患が対象となっている。

 今年4月の経済危機対策の中では、難病患者に対する支援として現在、医療費助成の対象となっていない難病のうち、緊要性の高い疾患を医療費助成対象に追加する方針が掲げられている。

 厚労省によると、17日に「認定基準及び臨床調査個人票」案が大筋で了承された11疾患を事業の対象にするかどうかの判断は今後、長妻昭厚労相に仰ぐ。



 難病というとやはり医療費が高騰になってしまう点や治療法が確立されていない点などが患者さんにとって大きな負担になるでしょう。こうやって特定疾患として認められれば、患者さんの負担を軽減することができます。

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兵庫県医師会が死因特定医を認定医として養成する。

死因特定医を独自に養成 全国初、県医師会 

 医師の診察にかからず死亡した人たちの死因を特定する技量を身につけるため、兵庫県医師会が、開業医や臨床医を対象に認定医制度に取り組んでいる。近年、事故や自殺などの「変死事案」は増加。病気やけがを治すことが専門で遺体の死因診断に慣れていない医師が、事件に巻き込まれた可能性を見逃すのを防ぐ効果が期待されている

 死因特定の専門家である警察の検視官や解剖医の不足は、全国的な課題になっている。2007年、時津風部屋の力士暴行死事件では当初、警察が被害者を病死と判断したが、遺族が解剖を求めたことがきっかけで、事件化した。

 県医師会は07年、全国の都道府県医師会で初めて認定医制度を開始。郡や市の医師会から推薦を受け、年に数回開かれる研修に出席した医師に、必要な技量が備わっているかを確認している。

 既に約80人が認定されたが、それでも十分とはいえない。兵庫県内で変死体が発見されると、神戸市(西、北区を除く)であれば法医学の専門である県の監察医が担当。監察医が担当しない地域では、その都度、警察が病院の臨床医や開業医を探し出して診断してもらい、不審な点があれば解剖医が判断する。

 医師らは日常業務に追われている上、兵庫県警が昨年、調べた遺体数は10年前の1・6倍にあたる約6600体に増えた。県医師会は、県に監察医の拡充を要望しているが、日本法医学会認定の解剖医は約100人。人材確保は容易ではなく、来月にも、認定医のリストを県警と共有し、速やかに診断できるよう態勢強化を目指す

 一方、人手不足を補う科学的手法も広がりつつある。警察庁は07年度から遺体をコンピューター断層撮影(CT)にかけて死因判定する検査補助費を予算化。さらに携帯型の超音波(エコー)検査装置を本年度中に全国の警察本部に配備する。海堂尊さんのベストセラー小説「チーム・バチスタの栄光」では、死亡時画像病理診断(Ai)と呼ばれる技術が取り上げられ、実用の是非をめぐる議論にも発展している。



 あー、これはいいですね。法医学者でなくても、解剖のための知識を認定制度にして認めてしまえばいい。兵庫県医師会、見事です。

 特に解剖が求められる地方においては開業医に認定医としてやってもらいたいですね。どこも地方では死因究明のための人材が圧倒的に不足しています。死因を特定できないということは犯罪性を模索できないということですので。

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医学処:何故医学生は法医学を志さないのか。
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2009年09月17日

アメリカの医学生が強盗に日本刀で切りつける。

強盗が日本刀で反撃され死亡、左腕切り落とされる 米メリーランド州

 米メリーランド州ボルティモアで15日、ガレージに侵入した強盗に医学生が日本刀で切りつけ、左手を切り落とし、首に深い傷を負わせて死亡させるという事件が起きた

 15日午前1時20分(日本時間同日午後2時20分)ごろ、ジョンズホプキンス大学医学部の医学生ら4人が借りているガレージのドアを強盗がこじ開けようとしているとの通報が警察に入った。学生らが強盗にやめるように言ったところ、強盗は学生らに向かってきたという。そこでこの学生は日本刀で応戦、左手を切り落とし、胴体上部に深い傷を負わせたという。

 地元警察によると、この学生は事情聴取を受けているが、正当防衛だったと認められれば起訴されない可能性があるという。米国では日本刀の所持は合法。強盗は40代後半で窃盗の前科があり、12日に刑務所を出たばかりだった

 米国では武器を所有する権利が憲法で認められており、一部の地域で公共の場で刀を振りかざす権利が制限されているものの、刀の所有にはほとんど制限がない。



 この正当防衛、過剰防衛ってのがややこしくてよくわからないんですよね、いつも。強盗にやめるように言った後で、向かってきたりしたら、めちゃくちゃ怖いじゃないですか。そりゃ身を守るための武器を持ってたら振りかざしちゃいますよ…。

 しかし日本刀が置いてあるなんてよほどリッチな家なんでしょうか。心得がなければ、扱うのも難しい代物だと思いますけれども。
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