[NEWS]の記事一覧

2007年03月08日

父親の死を受け入れられない男が、遺体を掘り起こす。

父親を生き返らせようと遺体を掘り起こした男

 パキスタンの警察は、2年前に死亡した父親を生き返らせようと遺体を掘り起こし、カージャックした救急車で家へ持ち帰った男を追っている。

 アブダル・ラーマン容疑者の家族は、彼には精神障害があり、父親の死を受け入れることができていなかったと警察に語っているそうだ。

 カラチのフェロザバド警察署の担当官グラム・ムルタザは、「彼は木曜の夜、救急車の運転手に銃口を向けて車を乗っ取ったあと遺体を掘り出し、家に持ち帰りました」と、ロイターに語った。

 警察は救急車の管理団体とラーマン容疑者の兄弟から通報を受け、金曜日に強制捜査を行った。「彼は頭蓋骨だけになった死体を12時間以上自分のベッドルームに隠していました。私たちが家に踏み込んだ際、彼は逃走しました。私たちは遺体を再び埋めました」

 また警察によれば、ラーマンは墓地で眠っていたホームレスを誘拐して家に監禁していたとのことだ。

 「彼は、ラーマンがおいおい泣きながら死体を生き返らせようと魔法の呪文を唱え、薔薇水を注いでいるのを見たと証言しています」と、ムルタザは語った。ラーマンには、死体損壊罪で1年の懲役が求刑される見込みだ。



 身内の死を悲しむのはわかりますが、受け入れる心も必要です。肉体的な死が訪れても、忘れさえしなければ、その人は心の中で生き続ける。

関連:医学処 死体洗いのバイトについての真実と遺体保存の現状
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2007年03月06日

先端が自由に曲がるカテーテルなど、人工筋肉の実用化を目指す

人工筋肉実用化目指すベンチャー 小型、軽量まず携帯で登場

 細い樹脂の棒に電圧をかけると、まるで毛虫のようにクネクネ…。そんな高分子アクチュエーター(人工筋肉)の実用化を目指すベンチャー企業が大阪にある。携帯電話や動くおもちゃなど小さなものから介護用ロボットなど大きなものまで、その応用分野は無限。「この分野では他を寄せ付けない技術がある」と胸を張るイーメックス社を訪ねた。

 イーメックスは新大阪駅から地下鉄で二つ目の江坂駅から歩いて十分、住宅や工場、商業施設などが混在する一角にある。三階建てのビルに、十五人の若手研究者らが夜遅くまで働く。この地に移転して三年だが、瀬和信吾社長(54)は「来年は完全に黒字です」と手応えを感じている。

 瀬和社長と大西和夫専務(44)はともに、医療機器メーカーから大阪工業技術研究所(現在の産業技術総合研究所関西センター)に出向していた仲間。同研究所で五年間、人工筋肉の研究を行った後、二〇〇一年に二人だけで同研究所内にイーメックスを設立した。

 二人が独立した背景には、人工筋肉の飛躍的な性能向上があった。きっかけは、研究所時代に大西さんが電極の金メッキを繰り返し実施したところ、メッキが樹脂の中に深く成長、電極の表面積が増大して人工筋肉の曲がりが飛躍的に増大したことだ。「メッキの反応条件がたまたまピッタリだったんです」と大西さん。

 この人工筋肉は二ボルト程度の低電圧で動き、電気モーターなどに比べて、小型、軽量、低消費電力、低コスト、無騒音など多くの利点を持つ。イオン伝導タイプと導電性高分子タイプの二タイプがある。前者のタイプの作動原理は、電圧をかけると内部の陽イオンが陰極側に移動、陰極側が膨張することで樹脂が変形し、素早く大きく曲がる。しかし、その力は弱い。後者は、外部の電解質からイオンの出し入れをすることで、ゆっくり長手方向に伸縮するだけだが、力は強い。

 同社では、さまざまな試作品が作られている。量産に一番近いのが、携帯電話に内蔵されるカメラの自動焦点装置。「厚さ数ミリの電気モーターが、人工筋肉なら厚さ〇・二ミリ。小型、軽量でコストダウンも可能だ」と瀬和さん。同カメラの手振れ補正装置も完成した。

 携帯電話に次いで期待される分野が、電動アクセサリー。着信があるとキャラクターが踊りだす携帯用ストラップや、開くと動物の耳が動きだすグリーティングカード、電磁誘導で水槽内を泳ぐロボット魚などが完成した。二人のもともとの研究テーマである医療機器では、先端が自由に曲がる動脈瘤治療用のカテーテルがある。動脈瘤がある場所に、カテーテルを確実に安全に挿入できる。



 期待のもてそうな領域です。コストはかかりそうですが、細かい作業向きの道具など広く応用が効きそうですし、一般化すれば値段も安くなってきますからね。是非確実で安定性のあるものを作ってもらいたいと思います。

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2007年03月05日

医療広告の規制緩和で、サービスや内容を詳しく紹介できるように

医療サービス内容、広告で詳しく紹介 厚労省、規制大幅緩和

 厚生労働省の検討会は2日、医療広告の規制を大幅に緩和する医療広告指針をまとめた

 これまで医療機関の名前や診療科などの限られた内容以外の広告は原則として禁止されていたが、今後は、医療サービスの内容や診療方針を詳しく紹介できるようになる。指針は4月から施行される。

 医療機関が行っている治療内容も、これまでは乳がんの手術であれば、「乳腺悪性腫瘍手術」などの正式名称しか示せなかった。今後は「乳がんでは、乳房温存手術を優先的に検討しています」など、わかりやすい言葉で治療方針を説明できるようになる。また、最新の診療技術を導入していることの説明や、診療科ごとの平均的な待ち時間の表示なども可能になる。



 良くなるんだか悪くなるんだか分かりませんね。正直その病院ごとの売りを明示できるのはいいと思うんですけれど、間違った情報や、あまり重要ではない情報をさも大事かのように表現することも可能になるわけですよね。まあ医療従事者は全て良識あると思いたいですが。

 今の段階ですら、「名病院ランキング」とかを重要視している人も多いでしょう。でもああいうのはお金さえ払えば順位が上がるものですし、載っていない病院が劣っているというわけではありません。主治医の出身大学なんかも世間の偏見は酷いものですよね。あくまでああいった情報は参考程度にしたほうがいいかと。

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2007年03月04日

筋弛緩剤による尊厳死事件の控訴審判決は、主治医の減刑

川崎協同病院事件、元主治医に2審減刑

 川崎協同病院(川崎市)に入院中の男性患者(当時58歳)が1998年11月、気管内チューブを抜かれ、筋弛緩剤を投与されて死亡した事件で、殺人罪に問われた元主治医、須田セツ子被告(52)に対する控訴審判決が28日、東京高裁であった。原田国男裁判長は「家族からチューブを抜くよう要請されて決断したもので、その決断を事後的に非難するのは酷な面もある」と述べ、懲役3年、執行猶予5年(求刑・懲役5年)とした1審・横浜地裁判決を破棄し、殺人罪としては最も軽い懲役1年6月、執行猶予3年を言い渡した。

 控訴審で、須田被告は「患者は死が不可避な末期状態で、家族から要請されて延命治療を中止した」などと、無罪を主張していた。

 判決は、須田被告の治療中止が適法だったかについて、〈1〉患者本人の意思に基づいていたか〈2〉患者の死が切迫していて医師の治療義務が限界に達していたか――という観点から検討。「患者本人の意思は不明で、死期が切迫していたとも認められない」とし、「法的に許されず、殺人罪が成立する」と判断した。

 一方で、判決は、患者が死亡した3年後に問題が表面化するまで家族から苦情がなかったことなどを理由に、「家族の要請がなかったとするには合理的な疑いが残る」とし、「家族の意思の確認を怠ったという事実を前提とした1審判決の量刑は不当」と述べた。

 また、判決は「尊厳死(治療行為の中止)の問題を根本的に解決するには、尊厳死を許容する法律やガイドラインの策定が必要」とも指摘した。

 判決後、須田被告は、家族からの要請があったことなどを認めた判決について、「非常に配慮された判決を頂いた」と、ほおを紅潮させて語った。一方で、無罪主張が認められなかったことについては、「事実誤認の部分もある。上告したいという気持ちもある」と述べた。須田被告は現在、横浜市内の診療所の院長を続けている。



 なかなか良識ある裁判長です。家族の意思があったかどうかは家族本人が一番分かってるはずですけれどね。レコーダーなどで録っておくことが医師の身を守る術になるかもしれません。尊厳死は難しい問題ですが、患者とその家族側にたった考え方であることは事実だと思うので、議論していかなければなりませんね。

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2007年03月01日

レクター役のギャスパー・ウリエルが医大の解剖で役作りをする

レクター誕生の鍵は日本にある「ハンニバル・ライジング」来日記者会見

 医学博士の肩書きを持つ連続猟奇殺人鬼レクター博士とFBI捜査官の女性の対決を描いた「羊たちの沈黙」(91年)。これまで明かされることのなかったレクター博士の「誕生の謎」を描いた「ハンニバル・ライジング」が、G.W.全国ロードショーとなる。

 その若きレクター役を演じたギャスパー・ウリエル、監督のピーター・ウェーバー、プロデューサーのマーサ・デ・ラウレンティスが来日。2月28日、ラフォーレミュージアム六本木に於いて来日記者会見が行われた。

 ギャスパー・ウリエルは、ハンニバルの役作りのために医大での解剖に立ちあったという。そのギャスパーは、「確かに映画の中で血がでるシーンはあるが、それは特殊効果を用いるのでゲームのように楽しかった。ただ、自分自身とは全く異なる役なので、想像力をはたらかさなければならなかった。」と語り、監督のピーター・ウェーバーは「ギャスパーはアンソニー・ホプキンスの影から逃げおおせ、フレッシュなハンニバルを演じてくれた」と讃えた。

 今回の「ハンニバル・ライジング」で描かれる、ハンニバルの人格形成の謎を解く鍵は「日本」にあるという。プロデューサーのマーサ・デ・ラウレンティスは、「7年前に映画化された『ハンニバル』のエンディングで、彼が飛行機に乗って向かっているのは日本である。これは、ハンニバルを故郷に連れ戻すということであり、その意味が今回の『ハンニバル・ライジング』で解き明かされる」と語った。

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 よく医大も許可しましたね。もしかして日本とアメリカの献体には異なるところがあるんでしょうか。火葬と土葬の違いですかね。

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2007年02月28日

安倍首相が産婦人科と小児科の診療報酬を改定することを検討

産婦人科や小児科の医師不足、診療報酬で対応検討・首相

 安倍晋三首相は13日の衆院予算委員会で、産婦人科・小児科で目立つ医師不足への対応策として「産科・小児科への対応を含めた診療報酬のあり方を来年の改定で検討することが必要だ」と述べ、2008年4月に予定する次回改定時に前向きに対応する考えを表明した。少子化対策の一環で、診療報酬引き上げなどが検討課題になるとみられる。

 診療報酬は治療・検査した医療機関や調剤した薬局に支払う報酬の公定価格。従来ほぼ2年ごと改定され、最近は医療費全体の抑制が叫ばれるなかで引き下げが続いていた。首相方針を受け、政府が抜本的な診療報酬体系見直しに踏み込む可能性もある。

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 馬鹿みたいに下げすぎたツケがまわってきましたかね。安部首相、なんとかしたって下さい。小児科や産婦人科の診療報酬を引き上げるのは良いと思いますが、だからといって他を下げるとか勘違いなさらぬように願います。医療関係すべてが、不足してるんですよ。

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刑務所の常勤医師が不足しており急患に対応できなくなる

★刑務所常勤医の後任探し難航 三重、3月末の退職迫る

 三重刑務所(津市)の常勤医師が3月末で退職し、後任探しが難航していることが分かった。三重県や医師会などに要請中だが、このままだと常勤医師がいなくなる。地方の医師不足が“塀の中”にまで及んだ形だ。非常勤医師は週2日以上来る予定だが、夜間や休日の「急患」には対応できない場合もありそうだ

 同刑務所には定員850人を上回る約1000人の受刑者がいる。常勤医師の定員は1人。医務課長として受刑者の健康管理や診療、衛生管理全般を担当している。

 現在の40代の男性医師は東海地方の大学からの派遣。4月以降も非常勤として週1回は可能だが、医師不足に悩む大学側に、新たな常勤医師を送る余力がない。周辺病院や医師会なども、同じ医師不足状態。常勤医師になると国家公務員として兼業が禁止されるなどの理由もあり敬遠されるという

 常勤医師がいないと、受刑者を外部の病院に連れて行く機会が増えると予想される。同刑務所の屋村博貞総務部長は「外部に触れるのは受刑者にとって好ましくなく、逃亡の恐れもある」と懸念する。

 法務省矯正局総務課によると、刑務所など全国の刑事施設74カ所の常勤医師数(1月1日現在)は209人で定員に17人足りない。長野刑務所(長野県須坂市)や笠松刑務所(岐阜県
笠松町)も常勤医師が不在という。

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 ああなるほど。常勤医師になると、国家公務員となり、バイトができなくなるというわけですか。刑務所の常勤医師って給料あまり良くなさそうですが、仮に大学病院並だとするとバイトしないと生活が厳しいですよね。それなら好んでやりたがる人はいないでしょう。引退した医師を探して鍛えなおして再就職させるなどしたほうが良いのでは?

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2007年02月27日

マイクロ体内ロボットを体の中で自在に操作して病気を治療する

ミニロボットで治療や撮影大きさ2センチ、傷は1カ所

 体に小さな切り口をつけて体内に入れ、自由に操作して病気の部分を撮影、治療する「マイクロ体内ロボット」の試作品を立命館大や滋賀医大などが26日までに完成させた。

 プラスチック製で長さ約2センチ、幅約1センチの円筒形。中に磁石やセンサーを入れ、患者の周りに磁場を発生させ動かす。

 これまで飲み込むタイプの小さなロボットはあったが、研究統括の牧川方昭立命館大教授は「このロボットで、大掛かりな手術をせずに治療できる」と話している。

 試作品は、病気の部分を撮影したり、薬を送り込んだりするタイプや、ピンセットを取り付けるなどした5種類。

 ロボットの位置や向きは事前に撮った磁気共鳴画像装置(MRI)の画像やセンサーの情報などから把握でき、ロボットに付けた太さ約2ミリのケーブルを通じ、組織の一部を取り出したり、画像を送ったりする。動物実験で順調に動かすことができることを確かめた。

 内視鏡手術では、メスなどを入れるのに体を数カ所切る必要があるが、試作品はロボットを入れる数センチの切り口が1カ所で済むという。

 今後は、ケーブルがない自立型や電気メスで腫瘍を切り取るタイプを開発、機能を組み合わせて実用化を目指す。

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 外側から磁気で動かすタイプということは、侵襲性も少なくて済みますね。しかしこれでちゃんと狙ったところの部位にたどり着き、的確な処置ができるんでしょうか。だとしたら相当凄いものだと思います。それこそ内視鏡にとってかわるのではないかと思うほど。でもまだ実用化は難しいでしょうね。越える課題が多すぎる気がします。

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2007年02月25日

未承認医薬品を売った産婦人科医、勝見喜也を薬事法違反で逮捕

産科医が未承認の医薬品販売し逮捕

 「がんに有効」などと効能をうたい、未承認の医薬品を無許可でがん患者らに販売したとして、新潟県警生活保安課と長岡署は22日、同県長岡市川崎町、産婦人科医、勝見喜也容疑者(67)を薬事法違反の疑いで逮捕した。

 医師が同法違反容疑で逮捕されたのは25年ぶり3例目。

 調べによると、勝見容疑者は2006年7月、承認を受けていない2種類の医薬品について「この先、認知症やがんの心配もなく毎日を気楽に過ごせる」などの広告を月刊誌に掲載し、効能を宣伝した疑い。さらに06年5〜10月、薬局開設者や医薬販売業の許可を得ずに県内外の3人に、医薬品計180錠を6万円で販売した疑い。錠剤はキノコのハナビラタケを主原料としており、東京都の会社から1錠44〜80円で仕入れていた。

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 医師の肩書きをたてにこんな馬鹿みたいな広告を載せるとは。あるまじき行為です。このテの薬に良いものはないと思いますので、手を出さないほうが良いでしょう。実際に効果があるのならば、保険適用されて処方されますから。

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執刀医が手術中に殴り合いの喧嘩。ケリをつけるために退室。

手術中に執刀医がケンカを始め出ていっちゃった!

 旧ユーゴスラビアの首都ベオグラードの病院で、通常の盲腸の手術の際に外科医たちが殴り合いを始め、ケリをつけるために手術室から出ていってしまう事件が起きた。日刊紙『Politika』が21日、報じた。

 現場にいた女性麻酔医によると、ある外科医が執刀している際に、別の外科医が手術室に入ってきてひと言何か言ったらしい。それが殴り合いにエスカレートしたという。

 「後から入ってきた外科医は、執刀医の耳を引っ張り、ビンタを張ったんです

 執刀医も反撃、完全に殴り合いになった。その結果2人は、あちこちにアザをつくり、唇を切り、歯や指の骨を折るけがをした。手術は助手によって続けられ、無事、成功したという。

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 助手だけで成功したんだ……。一体何があったのか。手術室で喧嘩というと、どうしても「振り返れば奴がいる」を思い出してしまいます。


 「わざとなんだよ、それがさ
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赤ちゃんロボの世話を義務とすることで育児の大変さを学ばせる

赤ちゃんロボットの世話が義務 メキシコの高校生

 メキシコ・チワワ州では10代女性の妊娠率が増加傾向にあるため、しゃっくりしたり夜泣きしたりするコンピューターチップ内蔵の赤ちゃんロボットを使用し、高校生らに子育てがいかに大変かを学ばせているという

 13〜17歳の男女ペアは2、3日間、この赤ちゃんロボットを世話しなければならない。赤ちゃんロボはお腹が空くと泣き、げっぷまでする。夜中に起きるとなだめて寝付くまで泣き叫ぶ。

 プログラムを担当した同州教育当局のピラー・ウイドブロさんは、「おむつの交換はもちろん、ミルクを与え、背中をポンポンたたいてげっぷさせなければなりません」と語る。

 またウイドブロさんによると目的は、若い男女に子育ての大変さをきちんと認識してもらい、そのリスクを分かってもらうためにこれまで以上に斬新な方法を取り入れることだという。

 チワワ州はメキシコでも10代女性の妊娠率が最も高い州の一つで、生まれてくる赤ちゃんの20%が19歳以下の女性を母親に持つ。

 赤ちゃんロボットの一部はまるで麻薬常習者が出産した赤ちゃんのように、アルコールやドラッグの影響による体調不良に陥ることもある

 リアルケア・ベイビーと呼ばれるこのロボットは同州だけでなく、米国や英国でも性教育プログラムの一環として取り入れられている。また、開発した「Sucisa」はメキシコ国内の診療所にもロボットを販売している。

 チワワ州の高校生らは、このロボットと生活しなければならない「子育て体験プログラム」を最も恐れているという。「うまくいっていますよ。生徒たちが子育てするにはまだ早いことが分かったと言っていますから」ウイドブロさんは話している。

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 確かにこれで大変さがわかるかもしれませんね。案外、子供を育てるということに対して、想像力のない人もいるかもしれませんし。実際いるからこそ、「ま、いっか」感覚で産んでしまうコースに進んでしまうんでしょうけれども…。
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2007年02月21日

ゲーム好きな外科医は、内視鏡などの手術の腕が良い。

外科医:ゲーム愛好者は手術がうまい 米調査

 内視鏡を利用した手術では、テレビゲーム好きの外科医ほど腕がいいことが、米国の医師の調査で明らかになった。ゲームをしない者より、ミスが32%少ないという。医学誌「アーカイブズ・オブ・サージャリー」の2月号に論文が掲載された。

 外科医33人(うち21人は研修医)に、内視鏡手術の模擬テストを実施。その結果、ゲームをする人は、しない人よりミスが少ないうえ、スピードも24%速いことが判明した

 さらに、ゲームのうまい順に3グループに分けたところ、最上位グループは最下位集団より47%ミスが少なく、スピードも39%速かった。過去にゲームの経験がある人も、ない人より手術がうまかったという。同誌が19日(現地時間)に論文の要旨を発表した。

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 アクションゲームをすると、動体視力が高まったりと、ゲームで能力が向上することはあると思います。空間認識能力など、外科医にとって必要なものを養うことができるかもしれません。それ用のゲームソフトが出来ても面白いかもしれませんね。

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ヘビは、カタツムリを食べるために右利きへ進化した。

ヘビ、捕食に有利な「右利き」へ進化 カタツムリ好き

 カタツムリを食べるヘビの仲間は、右下あごの歯が多いなど「右利き」に適応進化してきたことが京都大の細将貴さんと堀道雄教授、浅見崇比呂・信州大助教授の研究でわかった。左巻きより右巻きが圧倒的に多いカタツムリを餌とするには、「右利き」が有利なためとみられる。英誌バイオロジー・レターズで発表した。

 東南アジアなどには、カタツムリだけを食べるヘビの仲間がいる。あごでカタツムリの殻を砕くことができないため、肉を殻から引き抜いて食べている。

 この仲間のヘビ14種の標本で下あごの歯の平均本数を調べたところ、八重山諸島にすむイワサキセダカヘビで右約25本に対して左約18本だったのをはじめ、12種で右に多かった。「脊椎動物で歯の左右が非対称というのは予想外の結果だった」と浅見さんは言う。左右差のほとんど見られなかった2種はナメクジなどを餌にしていた。

 また、生きたイワサキセダカヘビ4匹に、右巻きと左巻きの両方がいるオナジマイマイという種類のカタツムリを計100回以上与えて、捕食する様子も観察した。その結果、右巻きが相手ならヘビはうまく下あごを使って殻から肉を引きずり出して食べるが、左巻きなら手間取って失敗も多いことを確かめた。

 従って、この仲間のヘビは右巻きが多いカタツムリを効率的に捕食するため、左右の歯の数や行動を「右利き」に進化させたと結論づけた。

 カタツムリを狙うヘビが多い東南アジアには他地域と比べ、左巻きのカタツムリが多いことが知られる。これについて細さんは「ヘビの捕食に対しては左巻きが有利なため、カタツムリの左巻きへの進化が促されたと考えられる。その検証も進めたい」と話している。

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 へぇー。なんか不思議です。しかしこれも進化の過程か。捕食する生き物のために歯の数まで変えちまうなんてナァ
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2007年02月20日

病院勤務医の9割が医師不足を訴え、疲れを感じている。

病院勤務医:9割が医師不足訴え 9割以上が疲労感

 病院の勤務医の90.0%が「医師不足」と感じ、9割以上の人が「疲れを感じている」ことが、日本医療労働組合連合会のアンケート調査で分かった。時間外労働は月平均63.3時間で、過労死認定基準の目安である「月80時間」を超える人が31.2%に達していた。女性医師の97.9%は生理休暇を取れず、6割近くが妊娠時に「切迫流産」などの異常を経験していた

 日本医労連加盟の医療機関の勤務医らを対象に、昨年11月〜今年1月に調査。回答を寄せた神奈川、愛知など25道府県約150施設の計1036人について分析した。

 宿直の月平均は2.9回で、当直明けの勤務は「ある」人が74.5%。最長の連続勤務時間は平均32.3時間に上り、36〜41時間が36.8%で最も多く、30時間以上が71%を占めた。今の健康状態については、「健康」が53.1%と過半数を超えたが、「健康に不安」(34.4%)、「大変不安」(6.3%)も目立った。出産経験のある女性医師のうち、妊娠の状況が「順調」だったのは42.6%しかなかった。

 「疲れの回復状態」については、「べつに疲れを感じない」はわずか6.5%にとどまり、「疲れが翌日に残ることが多い」(40.2%)が最多。「職場をやめたいと思うこと」は▽「いつも」(10.5%)▽「しばしば」(16.1%)▽「時々」(26.3%)で、5割以上が「やめたい」と考えていた。

 「医師確保、退職防止に必要な条件・環境」(複数回答)では、▽「賃金や労働条件の改善」(85.8%)▽「診療科の体制充実」(51.4%)▽「医療体制のレベルアップ」(44.6%)の順で多かった。

 自由記載欄には「患者の要求の高まる中で医師不足、労働条件が改善されておらず、医師への責任、負担が増していることが医師不足をさらに悪化させている」(大阪府、30歳代の女性医師)、「こんな状態でミスが起きないほうがおかしい」(岩手県、30歳代の男性医師)など、改善を求める声が寄せられている。

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 こんな境遇で、ミスが起きないはずがないですよね、正直。医者は儲けてるとか、楽してるとかいう前に、少し医療制度を見直すべきではないでしょうか。マスコミに踊らされるのは国民ですが、病気になって医者にかかるのもまた国民なので。国民が動かなければ、医療制度は変わりませんよね。

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2007年02月19日

消費減少の続く牛乳を救うため、牛乳からビールを生成

ミルク+ビール=ビルク!

 牛乳とビールの愛好家に朗報だ。日本最大の酪農地帯である北海道で、ある酒屋が牛乳があり余っていることを嘆くのをやめて、牛乳から発泡酒を醸造し始めたのだ

 酒屋「なかはら」の中原千歳社長は「牛乳が余っていると聞いて、このアイデアを思いつきました」と語った。

 日本酪農乳業協会によると、日本における牛乳消費量は年々減少しており、北海道では昨年3月に生産過剰を受けて約900トンが廃棄されたという

 なかはらの新しい発泡酒の名前は「ビルク」。ミルクとビールの合成語だ。ビルクの原料の30%が牛乳で、ホップを含み、醸造プロセスは通常のビールとあまり変わらないという。

 かすかに牛乳の香りがするが、味は通常のビールとよく似ている。なかはらは約6カ月間、地元ビール醸造メーカーと開発をおこない、2月1日から、各店舗で販売を始めた。

 現在は6店舗が通信販売を行っているだけだが、マスコミの注目を集めたことで品切れ状態になっている。

 しかし心配するなかれ。なかはらは、もう一つの北海道の主要産物からビールを醸造している。ジャガイモだ。

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 案外美味しそう。牛乳焼酎というものは存在していますが、「雑巾で拭いた牛乳の匂い」と誰かに止められたため飲んでいません。北海道産の「チョコレートビール」は、ビターなビールって感じで美味しかったです。ビルクにも春は来るのか。愛乳家としては気になるところです。

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飲酒運転防止のためのトイレ消臭剤を開発。

飲酒運転しないよう呼びかける“トイレ”登場

 飲酒運転防止対策として、米ニューメキシコ州がちょっと変わった試みを行っている。トイレに入った人に“まるで便器が話しているかのように”飲酒運転はしないよう話しかける方法だ。

 州交通当局の木曜日の発表によると、ドライバーに「飲んだら乗るな」と警告するため、州内にあるバーやレストランのトイレに約500個の“しゃべる脱臭剤”を最近設置したという。

 まるで便器がしゃべっているかのように感じるこのトーキング脱臭剤は、「そこのあなた、何杯かお酒を飲んでる? ならちょっと聞いてよ。飲み過ぎてはいない? 飲んでいない友人やタクシーを呼んで家まで送ってもらう時間じゃない?」と話しかける。

 交通当局のマヘーシュ広報担当は「飲酒運転はニューメキシコ州で大きな問題となっています。お酒を飲んだ男性が、この声を聞いて運転するのをやめてくれることを願うばかりです」とロイターにコメント。

 しゃべる脱臭剤はニューヨークに本社を置くヘルスクエスト・テクノロジーズ社が開発したもので、同州だけでなく他州でも設置されたこともあるが、州全体で設置が行われたのは今回が初めて。専用バッテリーの寿命は3カ月で、お値段は一個21ドル(約2500円)。

 「効果があれば、ぜひバーやレストランのオーナーに継続して設置してほしい」とマヘーシュ広報担当は話している。

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 昨日、タクシーに乗った時に運転手が「そういやー自転車もネ、捕まるようになったんですヨ。飲酒運転で罰金3000円。でも自動車なんて60万ヨ!同伴者も40万。一気に100万も吹っ飛んじゃうんだから飲酒運転なんて出来ないね」と言ってました。

 まあ飲酒運転は、絶対にやってはいけないことだというのは分かりきっていることです。ですが、酒を呑んで少しいい気になってしまうんでしょうね。無用なプライドに凝り固まった人間ほど、「俺は絶対に事故を起こさない」と思い込んで飲酒運転して人をはねるのでしょう。

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2007年02月16日

国立循環器病センターから麻薬を盗んだのは麻酔科医の福田稔

麻薬盗んだのは麻酔医…大阪の国立病院

 大阪府吹田市の国立循環器病センターから麻薬系鎮痛薬「フェンタニル」が盗まれた事件で、吹田署は15日、同市青山台、同センター麻酔科医師の福田稔容疑者(36)を窃盗容疑で逮捕、自宅から空のアンプル30本を押収した。福田容疑者は容疑を認めており、同署は余罪のほか、麻薬及び向精神薬取締法違反容疑でも追及する。

 調べでは、福田容疑者は1月15〜29日の間、同センター3階の麻酔科の金庫に保管されていたフェンタニルのアンプル(2cc入り)30本を数回にわたって盗んだ疑い。フェンタニルは麻薬指定され、毒性が強く、鎮痛効果はモルヒネの200倍とされる。福田容疑者は「疲れた時や寝つきの悪い時に注射した。すべて自分で使うために盗んだ」と話している。

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 えええええ。何でやってしまったんでしょう。バレないとでも思っていたんでしょうか。いささか浅はかでしたね。おそらく医師免許も剥奪でしょう。人生オワタ。

関連:国立循環器病センターで患者情報の入ったパソコンと麻薬が盗難に
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2007年02月05日

国立循環器病センターで患者情報の入ったパソコンと麻薬が盗難に

<鎮痛薬>30本紛失 患者情報パソコンも 国循センター

 国立循環器病センターは2日、延べ約1100人分の患者の個人情報が入った私有パソコンと、麻薬指定されている鎮痛薬30本が紛失したと発表した。パソコンは、小児科の男性医師が病院内の医局で許可なく94年以降の患者情報を入力し、通勤用のカバンに入れていたが、昨年12月22日に紛失に気づいた。

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 やらかしたなぁ国立循環器病センターも。麻薬指定されている薬物とは合成麻薬性鎮痛薬「フェンタニル」だそうです。金庫内に保管されていたということは確実に内部の犯行ですな。いやはや、恐ろしい。

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2007年02月01日

帰ってきた村上智彦医師。夕張市で予防医学に尽力。

「行く、夕張へ」医師が即断

 北海道夕張市立総合病院の講堂で、村上智彦さん(45)が熱っぽく語り始めた。

 「医療機関は病気のプロだが健康のプロではない。市民自身が健康への意識を高めることが大切です

 財政が破綻した夕張市にわざわざ来てくれる先生とはどんな人なのか。講堂を埋め尽くした市民の視線が、村上さんに注がれた。

 かつては10人を超えた時期もあった同病院の常勤医は、わずか2人に減っていた。そこに村上さんが加わったのは先月25日。講演は「市民や職員に自分の考え方を知っておいてもらいたい」と、着任の半月前に開かれた。

 約45億円の負債を抱える同病院は、市が財政再建団体になる新年度から、民間に運営を委ねる「公設民営」の医療機関になる。しかし、市から委託費などの資金は一切出ない。

 この割に合わない仕事を、村上さんは引き受けようとしている。先月初め、自分を代表とする医療法人の設立を道に申請した。

 「病院があれば、この先も夕張に住める。本当に安心しました」。講演を聞いた77歳の女性は、笑顔で病院を後にした。

 夕張から北に約200キロの旧歌登町(現枝幸町)の出身。薬科大を卒業し、道内の病院で薬剤師として勤務した。

 そこでは経営最優先の医療が行われていた。患者に少しでも多くお金を払わせようと、薬の量を増やし、必要とは思えない検査を受けさせる。何度か病院に改善を提案したが、その都度、却下された。

 自分自身が医師にならなければ、正しい医療は実現できない。そう考え、病院を辞めて医大を受験したのが27歳の時。32歳で医師になり、5年間、離島やへき地を巡って経験を積んだ。

 生まれ故郷に医師としての原点がある。

 北海道は医師が足りない。村上さん自身、歌登町に産婦人科医がいなかったため病院ではなく自宅で生まれた。そんな古里にふさわしい医療は何かを突き詰めた結果、病気にならないための工夫をする予防医療の考え方に行き着いた

 39歳で赴任した道内の旧瀬棚町(現せたな町)での取り組みで、村上さんは脚光を浴びる。

 町唯一の診療所の所長として、肺炎球菌ワクチンを接種する際の公費補助を全国で初めて導入。保健師と一緒に町内を回り、予防医療の大切さを説く「健康講話」などの活動も進めた。

 これにより、同町の1人当たりの老人医療費を大幅に減らした。その試みは「瀬棚方式」と呼ばれ、追随する自治体も相次いだが、一昨年秋に同町が他の2町と合併したのを機に、新潟県湯沢町の保健医療センターに移った。

 夕張市立総合病院の経営状態を診断した知り合いの医療経営アドバイザーから、夕張への赴任を打診されたのは昨年秋のことだ。

 「行く」と即答した

 夕張市は高齢化率(人口に占める65歳以上の割合)が41%と、全国の市で最も高い。「それだけに、やりがいがある」と村上さんは語る。「夕張は、高齢化が進む日本の未来像。ここで成功すれば新たな医療のモデルになるからです」

 今は171床の総合病院を、19床の診療所と40床の老人保健施設にし、往診による在宅医療を組み合わせようと考えている。空いた場所には託児所や娯楽施設を作り、まちおこしの拠点にする……。構想は膨らむばかりだ。

 夢を持って運営したいと、医療法人の名は「夕張希望の杜」にして申請した。妻と3人の子供は札幌市に住む。自分は一人暮らしを続ける覚悟だ。毎朝、8時前には病院に姿を見せる。日々の診療のほかに医療法人の設立準備にも追われ、帰宅が深夜になる日も少なくない。

 大みそかも宿直勤務をこなし、カップめんの年越しそばを食べて、病院で新年を迎えた。そして地元の夕張神社に足を運び、「いいスタートを切れますように」と願を掛けた。

 医師法の第1条にこう書かれている。〈医師は、医療及び保健指導を掌ることによって公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もって国民の健康な生活を確保するものとする〉

 日ごろから、この条文をよく口にする。「医師として当たり前のことを、普通に進めていきたい」。思いは一貫している。

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 ああああ村上医師!!村上医師の名前を見たときにもしやと思ったのですが…このブログができてちょうど一週間目に取り上げたニュースの!!

医学処 「先生は宝でした、この町の」

 あれから10ヶ月。村上医師は新たな拠点で予防医学を実施していくようです。高齢社会となり医療費の増額が懸念されていますが、それ以前の問題として「予防」という点に着目するのは非常に優れていることだと思います。リスクを減らせば薬を飲むことも減るわけです。村上医師の理念に耳を傾ける姿勢が、今の日本には求められていると思います。
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2007年01月30日

胃に入れるべき栄養チューブを誤って気管支に挿入し死亡

チューブ誤挿入、患者死亡=流動食、気管支に−徳島

 国立病院機構東徳島病院(徳島県板野町、大木崇院長)は27日、入院中の80代の女性患者の気管支に栄養チューブを誤って挿入し、患者が死亡したと発表した。同病院から連絡を受けた県警板野署は、業務上過失致死の疑いもあるとみて調べている。

 同病院によると、女性看護師が14日、肺炎で入院中の女性患者の鼻から栄養チューブを挿入した。16日に容体が悪化したためエックス線撮影したところ、胃の中へ入れるべきチューブが気管支に入っていたことが判明。胸腔内に入った流動食を取り除き治療したが、27日早朝に死亡した。司法解剖して詳しい死因を調べる。 

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 なんか去年も同様の医療ミスをみたような気が…。ありがちなミスですが、だからこそ気をつけなければいけないポイントなわけです。二度とないようにしないといけません。

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