[NEWS]の記事一覧

2007年06月22日

医師でないのに採血して「血液がドロドロ」と脅した女を逮捕

「血液ドロドロ」で会員集め 無資格問診容疑で女を逮捕

 医師でないのに問診などをしたとして、警視庁は19日、東京都千代田区三崎町3丁目の医療・不動産グループのクリニック社員高橋楊子容疑者(50)=江戸川区清新町1丁目=を医師法違反の疑いで逮捕した。採血して「血液がドロドロだ」などと告げて同グループが会員として集めた客を違法に診察していたという。高橋容疑者は「客に助言しただけだ」と容疑を否認しているという。

 生活環境課の調べでは、高橋容疑者は04年11月〜今年4月、クリニックで、医師でないのに60代〜80代の男女5人を問診したり脈や舌の状態を診たりした疑い

 グループは、血液を採取して、画像で状態を見せる「血液画像分析」を行い、客に「状態が悪い」と指摘し、会員として勧誘していた。診察された5人はいずれも会員だった。会員の中には、高額な医療サービスや中国での不動産購入を勧められたケースもあるとみられる。同課はグループ幹部の関与も今後調べる方針。

 国民生活センターによると、医師でないのに血液を採取し、「ドロドロです」と不安をあおって、健康器具などを買わせる商法の相談が各地で増加している。



 よくまぁ医師でもない人に採血してもらう気になりますね。採血時にミスして神経傷つけたらどうするつもりなんでしょう。

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2007年06月19日

医師の息子を装い1800万円を騙し取った、振り込め詐欺が発生。

<新種振り込め詐欺>医師の息子装い1800万円

 愛知県尾張地方の無職男性(63)が今年5月、医師の息子を装った男から振り込め詐欺で計約1800万円をだまし取られていたことが18日、分かった。男は今年1月、法改正で現金自動預払機(ATM)の振り込み額が制限されたことから、窓口で直接振り込むよう持ち掛け、無職男性はATMを使わずに振り込んでいたという。同県内の5月中の振り込み詐欺の被害額は約1年ぶりに1億円を越え、県警捜査2課は新たな振り込み詐欺の手口に警戒を強めている。

 県警によると、無職男性の自宅に5月下旬、実在する医師の息子に成りすました男の声で「病院の金を使い込んだ」と電話があったという。直後に病院の経理担当者を名乗る男から「監査が近づいているので病院の口座に振り込むとばれる。指定する口座に振り込んでほしい」と電話があり、無職男性は指定された銀行と郵便局の計8口座に計約1800万円を2日間、計14回にわたって振り込んだという

 男は無職男性にATMではなく、銀行の窓口からの振り込みを依頼したという。今年1月、ATMを使った振り込みは1回10万円以下に制限された。県警は法改正に合わせた新たな振り込みの詐欺の手口とみている。男はさらに、振り込み額が銀行などの職員に不審に思われないよう、例えば振り込み額を「50万円」とするのではなく、「47万円」と細かく指定するなど、巧妙な偽装工作を行っていたという。

 県警は「振り込め詐欺のグループは分裂し、増えている。また、窓口での振込みを不審に思われないようなノウハウが巧妙化しており、改めて、本人かどうか確認を徹底してほしい」と呼び掛けている。



 わけのわからん事件ですなぁ。何故無職男性は支払ってしまったんでしょうか。考えてみると、振り込め詐欺って凄いですよね。電話越しに「○○だが振り込んでくれ」って言うだけで成立してしまう。単純だからこそ騙されるということでしょうか。しかももう1,2年も「振り込め詐欺、オレオレ詐欺には注意するように」と各メディアで報じているにもかかわらず。きっと自分のところにはこないと踏んでいるんでしょうけれど…1人1人が騙されないようにするという意識が必要ですね。

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2007年06月11日

ネットで覚せい剤販売の広告「しゃぶ亭」を出したアホを逮捕。

★ネット広告で覚せい剤密売

 大阪府警薬物対策課と豊中南署は6日までに、インターネットの掲示板に覚せい剤の販売広告を掲載し、密売していたとして覚せい剤取締法違反(営利譲渡)容疑で、大阪市淀川区西宮原、無職村井裕一容疑者(25)、同居の無職仲宗根梓容疑者(28)の2人を逮捕した。

 調べでは、村井容疑者らは4月26日午後、大阪市生野区の男(33=覚せい剤取締法違反罪で起訴)に覚せい剤1グラムを3万円で密売した疑い。

 村井容疑者らは約2年前から、インターネットに「しゃぶ亭」の名称で広告を出し「はやい、やすい、つめたい」などとPR。「つめたい」は覚せい剤を示す隠語で、電話で連絡してきた薬物乱用者らに、代金引換郵便を利用したり直接配達したりして密売していた。

 代金引換郵便のケースだけで、延べ約130人から計約270万円分の入金が確認された。府警は覚せい剤の入手ルートを追及する。



 …。

 しゃぶ亭(笑)

 安易な広告出しますなぁ。しかも掲示板に。ある意味路上で売るよりも危険でしょう。普通こういうのをネットで売る場合って結構隠しますけどね。

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薬剤師が処方箋なしでハルシオンの錠剤を売る。

処方せんなしに出せない睡眠薬を販売していた薬剤師が逮捕されました。

 薬事法違反などの疑いで逮捕されたのは、能美市寺井町で薬局を経営する薬剤師のK容疑者45歳です。

 警察の調べによりますとK容疑者は、2003年9月から2006年10月まで、およそ3年間に処方せんがない3人の客に対し、向精神薬で睡眠薬として使われるトリアゾラム、商品名ハルシオンの錠剤合わせて261錠を、定価の5倍以上のおよそ2万6000円で販売した疑いです。

 調べに対しK容疑者は「客から処方せんがなくても売ってくれといわれ、営利目的で販売した」と容疑を認めています。警察は、5月23日にK容疑者を逮捕し、余罪がないかなどについて追及しています。



 需要と供給がマッチしてしまった事件。ですけど、供給する側が、安易に供給してはいけません。何のための国家資格、「薬剤師」なのか。

 しかも別にそんなに儲けが出ているわけでもないですしね。自分で使うのならまだしも、人に売るアレが分からんです。

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2007年06月10日

尊厳死を認めようと「尊厳死法制化を考える議員連盟」が案件を公表

尊厳死を認めようと有志議員が法案要綱案を公表

 延命治療を希望しない終末期患者の治療を中止する「尊厳死」を認めようと、超党派の有志国会議員で構成する「尊厳死法制化を考える議員連盟」(会長=中山太郎元外相)は7日、総会を開き、法案要綱案を公表した。

 要綱案は、患者本人の自己決定権の尊重と、治療を中止する医師の免責を担保する法制化に向けた議論のたたき台となる。

 要綱案によると、法律は、治療による回復の可能性がなく死期が切迫している「臨死状態」に陥った患者を対象とし、延命中止を求める患者の意思を十分尊重すると明記した。15歳以上の患者が文書で治療の中止の意向を示した上で、担当医以外の2人以上の医師が容体を確認し、臨死状態と判断した時、医師が治療を中止できるとした。



 おおお。こういう国会議員は応援したくなります。誰も面倒がってやろうとしない、倫理的にやっかいなことを引き受けてまで、一番苦しんでいる患者のQOLを考えているわけです。偉いですよ。他の議員も見習えって感じです。

 尊厳死:適切な治療をしても回復する見込みのない末期の患者が、生命を維持する無益な装置や処置を受けず、自然に寿命を迎えて死ぬこと。致死薬などで死期を早める「積極的安楽死」とは区別される。

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2007年06月08日

点滴用注射針で長女を虐待。長女の体内から覚醒剤と精神安定剤を検出

注射針虐待 逃走の母を拉致、監禁 男2人逮捕

 大阪市阿倍野区のマンションで、母親と同居していた男が治療と称して点滴用注射針を刺し、長女(10)を虐待した事件で、この母親(38)=傷害、覚せい剤取締法違反容疑で逮捕=が車で拉致、監禁されていたことが大阪府警の調べで7日、分かった。府警は逮捕監禁容疑などで兵庫県川西市の自営業、新田仁志容疑者(40)ら2人を逮捕。逮捕監禁は新田容疑者らが母親と同居していた無職、加地正一容疑者(45)=同=の借金の取り立て目的だったとみられる。

 加地容疑者本人も事情を知っていた可能性があり、府警は同容疑者の関与についても追及する方針。長女の虐待についても、複雑な家族関係が背景にあったとみている。

 当時、母親は長女を虐待していた疑いで逮捕状が出ており、加地容疑者と逃走中。監禁事件の翌日、大阪市内の親類宅にいるのが見つかり逮捕された。母親の供述から監禁事件が発覚し、府警は5月26日、新田容疑者らを逮捕した。

 新田容疑者は以前から加地容疑者が賭博で重ねた借金の返済を迫っていたという。

 一方、母親はこれまでの調べに対し「(新田容疑者から)加地容疑者も事情を知っていると聞かされた」などと話しており、府警は加地容疑者が犯行を教唆した疑いもあるとみている。

 母親と加地容疑者は2月上旬、自宅マンションで長女の腕に点滴用の注射針を刺したとして逮捕され、5月に覚せい剤取締法違反(使用)容疑で再逮捕。長女の体内から微量の覚醒剤と精神安定剤「エチゾラム」の成分が検出されたことも分かっている



 生きている価値があるとは思えないほどのクズ。10歳の女児は人として生きていくうえで一番大事な時期をボロボロにされてしまいました。キツい事件ですね、これ。針を刺す虐待だけかと思いきや、覚せい剤と精神安定剤まで注射されていたとは。

 こういう事件があるから、赤ちゃんポストは社会に必要なんでしょうね。いつまで「子どもは親が育てるもの」なんて固定観念に縛られている必要があるんでしょうか。

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女子生徒が高校内の女子トイレで出産。新生児は窒息死。

女子生徒が校内で、男児死亡 新潟の高校

 5日午後9時45分ごろ、新潟県長岡市の病院から「高校で出産した女子生徒が運び込まれた」と県警長岡署に通報があった。生まれた男児も搬送されたが、すでに死亡していた。同署は殺人の疑いもあるとみて、出産の経緯や男児がいつの時点で死亡したかなどを調べている。

 調べでは、男児を出産したのは同市内の県立高校3年の女子生徒(18)。5日午後5時ごろ、校内の女子トイレの個室内で産んだとみられる。出産直後、トイレ内から友人に携帯電話で連絡し、知らせで駆けつけた教職員らが病院に連絡した。

 生まれた男児は体重約2800グラム。へその緒がついたままで、洋式便器の中で見つかった。同日、女子生徒は午後3時ごろまで授業に出ていた。周囲に「午後4時ごろ、おなかが痛くなってトイレにいった」と話しているという。学校は妊娠に気づかなかったという。



 こういうニュースを見ると、やっぱり子どもは子どもなんだなと思わざるをえない。いくら自分たちは大人だと思っていても、高校生はまだまだ子ども。

 しかし妊娠に気付かないって、どれだけ普段太っていたのかと。普通だったら気付きますよね、さすがに。

 あと、赤ん坊は窒息死だったようです。生まれた瞬間から地球1個より重い命だというのに。悲しいですね。
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2007年06月02日

解剖後に臓器保存をするなら遺族にちゃんと説明すべきだと主張

解剖後の臓器保存「説明を」

 司法解剖で摘出された後、各大学などで保存されている臓器の保存目的を犯罪被害者の遺族に説明するべきだとして、地下鉄サリン事件で夫を失った高橋シズエさん(60)が31日、長勢法相あての要望書を東京地検に提出した。

 司法解剖後の臓器は裁判の証拠としてだけでなく、後に毒物事件であることが判明した時などに備え、大学の法医学教室などで保存されていることがある。しかし、保存臓器の取り扱いに関する明確な規定はなく、遺族もその事実を知らされていないことが多い

 高橋さんは1997年10月、東京地裁で開かれたオウム真理教の松本智津夫死刑囚(52)の第54回公判で、夫の臓器の一部が東大法医学教室に保管されていることを知り、以後、東京地検に臓器の返還を求め続けた。昨年9月に松本死刑囚の死刑が確定した後、地検側も返還に応じる考えを示したものの、いまだに返ってきていない。

 高橋さんは、「最愛の夫の体の一部が知らないところで保存されていることを知り、がく然とした」と公判当時を振り返り、「保存の事実や目的を遺族に知らせる仕組みを作るなど、死体を扱う制度全般を整備するべきだ」と訴えている。



 うーん、遺族に伝えるのは当然のことだとは思いますが、警察や法医学的な立場からすると微妙な申し出なんでしょうねぇ。日本の風土からして、これを整備したら遺族は臓器保存を拒否する例が多いでしょう。

 法医学的に研究されることで、普段おこりえない事象を解明することもできるわけです。サリン中毒などの、テロが起こったときに対応するためにも、研究は必要なのです。できるだけ遺族の方に配慮するために、ちゃんと申し出た上で、協力してもらうことが必要だと思います。

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2007年05月31日

ZARDの死は自殺か事故か、慶應大学病院に責任が問われる。

謎?謎?謎? ZARD急死の真相、飛び交う憶測

 27日に脳挫傷で急逝した人気音楽ユニット「ZARD」のボーカル、坂井泉水さん(享年40、本名・蒲池幸子)の死因にさまざまな憶測が飛び交っている。ある音楽関係者は「身辺整理をしていなかった。詞を書くなど、復帰に前向きだった」と自殺説を完全否定するが、入院先の病院関係者は「自殺しかあり得ない。病院側の管理責任が問われる」と明かす。滅多に表舞台へ姿を見せず、謎の多かった孤高のシンガーの最期は深い闇に包まれている。

 自殺と事故の両面で調べを進める警視庁によると、坂井さんは26日午前5時40分ごろ、東京・信濃町の慶応大学病院の駐車場で、頭から血を流してあおむけで倒れているところを通行人に発見された。坂井さんは病棟脇にある非常用スロープ(高さ約3メートル)から転落したとみられている。

 「患者があれほどの早朝に、非常通路に出入りすることはない。しかも、雨が降る早朝に散歩することも不自然だ。自らの意思で乗り越えたとしか思えない。状況から考えて自殺ではないのか。病院関係者の多くがそうみている」

 坂井さんは現場となったスロープのある病棟の4階に入院していたが、病棟からスロープへは施錠してあるため、直接出入りはできないという

 この関係者は続けて、「患者に自殺を許してしまった病院側に管理責任問題が問われる可能性もある」とも話す。

 警視庁の発表によれば、坂井さんが手すりを乗り越えた痕跡が見つかっており、「足を滑らせた」と発表した事務所側のコメントと大きく矛盾している。

 一方、音楽関係者は「遺書もなかったし、病室が整理された様子もまったくない。病室では詞を書き留めたり、秋ごろをめどに、ツアーやアルバム製作を予定するなど、復帰にはとても意欲的でした」と真っ向から自殺説を否定する。

 坂井さんは発見時、私服で病室のベッドにはパジャマが脱ぎ捨てられていた。さらに、坂井さんはファンクラブの最新の会報にも「体調は思わしくないが、頑張っている」と前向きなメッセージを寄せていたといい、生前、自殺の兆候がなかったことを物語る。

 乗り越えたとされる手すりは1階部分で、警視庁では「自殺で3メートルの高さは低すぎる」と漏らす捜査関係者もいる。坂井さんが手すりに腰掛け、誤って転落した可能性も含めて調べているが、目撃者もなく、死因の断定には時間がかかりそうだ。



 慶應大学病院としては、つらいところですね。自殺でも事故でも、病院側の落ち度が指摘されてしまいます。ですが、自殺か事故か、それによって大きな違いが出てくることもまた事実。自分の意思で飛び降りたのか、それとも転落なのか。後者の場合の病院の叩かれようはすさまじいものになるでしょう。あらゆることを考え、事故を防止する病院側の体制がなっていないとバッシングを受けることは必至です。

 自殺の兆候がなくても、衝動的にやってしまうことはあるでしょうし、公式的な発表でネガティブなことは書かないと思います。動機の点というより、現場検証や検死で明らかにしてほしいです。

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2007年05月26日

医療費未払いという詐欺行為を働いているのは高齢者、無職、フリーター

増える医療費未払い 『格差』ひずみ ここにも

 県立中央病院(金沢市)と県立高松病院(かほく市)の医療費未払いが二億円を超えている。医療改革による高齢者やサラリーマンへの負担増のほか、患者のモラル低下も原因とみられる。病院は対応に苦慮するが、国による抜本策を求める声も出ている。

 県立中央病院の未収金は昨年十二月までで、約一億七千九百万円(九千六百件)に上る。高松病院は約二千六百万円(約五百件)。両病院とも未収金の総額は、現時点で年間医業収益の約1%を占める。一件当たりの未払い額は、外来と入院を含めて数百円から数百万円で、両病院とも二、三年前から増え続けている。

 主な未払い者は年金生活の高齢者。県立中央病院では無職の若者や中高年のほか、フリーターも多い。両病院の医事課は「医療制度改革で負担が増したサラリーマンや高齢者などの低所得者へのしわ寄せが大きい」と分析する。「県立という役割上、きつい取り立てはできない。危機感はあるが…」。県立中央病院の担当者は頭を抱える。

 しかし、手をこまねいているばかりではない。滞納者に請求書や内容証明を郵送、戸別訪問などで催促している。県立中央病院は〇五年度から、十万円超の滞納者四十二人を相手に、計千四百四十万円の支払いを簡裁に申し立てし、法的手段を取り始めた。昨年六月時点で七十七万円を回収した。高松病院は〇六年度から十八人を対象に計千三百八十万円の支払いを申し立て、百万円を取り戻した。

 「法的措置は無料ではなく、回収の負担は病院にどれだけ重くのしかかることか」。医療法人社団「浅ノ川総合病院」(金沢市)の医事課の担当者は憤りを隠さない。

 同病院の未収金は過去十年間で約二千万円。年間医業収益の約0・1%に相当する。電話や内容証明郵便で督促しているが、法的手段には「少額訴訟でも費用が一件六千円かかる場合もあり、踏み込んでいない。支払いへの意識低下は否めない。食い逃げと同じだ」と怒る。

 浅ノ川総合病院は金沢東署に詐欺容疑で立件できないかと相談したが、受診当初から支払う意志がなかったかの立証は難しいという点で断念。〇四年度には、健康保険法などに基づいて、国や市町の保険者が、医療機関や薬局に代わって滞納する被保険者に支払いを催促するように行政に求めたが、効果はなかった。

 例えば、入院費約二十二万円を滞納した加賀市の五十代女性の場合、国民保険料も滞納し、国から戻ってきた高額治療費も未払いの保険料に充てられ、医療機関の取り分はなかった。担当者は「国が公的な支援制度をつくっても、滞納者が保険料を未納していれば、制度は何の役にも立たない。抜本的な対策を」と訴える。

 さらに浅ノ川総合病院は受診前に一定金額を預かる保証金制も検討した。しかし、「風邪の受診前にいちいち前金がいるとしたら、地方では患者が逃げちゃう」と導入を見送った。

 「日本病院会」など病院四団体でつくり、全国の病院が加盟する「四病院団体協議会」(四病協)の調査によると、〇四年度末までの三年間の病院未収金は、回答があった二千七百八十病院のうち、二千六百二十九病院で合わせて四百二十五億円に上る。県内では、二十四病院で三億五千万円だった。



 たとえ低所得者といえど、医療費を払わずトンズラするというのは人間のクズだと思います。国民皆保険があるおかげで、世界一安く最高の医療を提供している日本の医療制度で、支払えないというのはどういうことでしょう。

 酒や煙草は勿論のこと、生活する上で特に必要でないもの(パソコンやテレビなど)にお金をかけていやしませんかね?酒をかっ食らっているのに医療費を払わないとはこれいかに?

 詐欺行為ですからね、これは。人の道に外れるようなことを当たり前のようにやっているというのが恐ろしい。どうせ「医者は儲かっているから払う必要はない」とか馬鹿な理屈をこねて払うのを渋っているんでしょうけれど。県立病院はどこも赤字という現状を知ってもらいたいですね。

 医療費が払えないんなら、生活保護でも受ければどうですか?それとも生活保護の審査が通らないほど、贅沢三昧の生活を送っているということですか?お金がないから、お金がないから、という人に限って、単に我慢を知らないだけだったりしますからねぇ。ゲームや雑誌を買わなければ医療費ぐらいすぐに作れますよ。もし本当にお金がなくてどうしようもないなら、謝罪の意と、お金を工面して必ず返すと書いた手紙でも送ったらどうですか?

 最低限のことが出来ない、クズ人間が増えてるんですかねぇ。世知辛い世の中です。

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2007年05月22日

国立大学病院の看護師の4割が、過密労働でパニックになっていた。

国立大病院の看護師、6割がミス…パニック経験も4割

 国立大学病院の看護師の6割が、半年間でミスを起こしたり、起こしそうになったりしていたことが17日、全国大学高専教職員組合(全大教)の調査でわかった。過密労働でパニックになることがあると答えた看護師も4割以上いた。

 「業務量の多さや複雑さで、パニックになる」ことが「よくある」「時々ある」と答えた人は、43・8%。「十分な看護ができていない」と答えたのは48・9%と半数近くに上り、その理由として、「業務が過密」(38・7%)「人員が少なすぎる」(36・7%)などが挙げられた。

 妊娠・出産と仕事との関係を聞いたところ、妊娠しているのに夜勤免除を申し出られなかった人は63・6%。切迫流産などの異常があった人は32・8%と高率だった。全大教では「高度な看護を少ない人数で担うのだから、一人一人の負担は大きい。患者にしわ寄せが行かないよう、看護師を増やすべきだ」と話している。



 空前の看護師不足はやはり最終的に、患者にふりかかります。医師にも同様のことがいえますが、人員不足ゆえの過労、そしてそのために引き起こされる医療ミスを医療従事者の責任にしてしまうのは、おかしな話ですよね。医療ミスを減らしたいのならば、医療従事者が気をつけるよりまず過労にならないシステム作りが必要となるでしょう。

 勿論医療従事者は、現実を直視して下さい。つまり社会が変わればいい話なんですが、社会なんてそう簡単に変わるものじゃないので、やはり医療ミスを起こさないためには医療従事者が気をつけるしかないのです。お忙しい中と存じますが、何卒自分の身を守るためにも、最大限注意して下さい。

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解剖せずに外見と触診だけで死因を判断していることに不安を感じる

千葉大調査 検案「改善を」7割

 千葉大学法医学教室(岩瀬博太郎教授)が、変死体の死因判断で検視に立ち会い、検案を行う千葉県内の警察嘱託医を対象に行った調査で、回答者の9割以上が、解剖せずに外見と触診だけで死因を判断していることに「不安を感じている」ことがわかった。7割以上が「改善が必要」と答え、検案制度を含め、死因究明制度の見直しを求める声が根強いことが浮き彫りになった。

 調査では、92%に当たる78人が、現状での死因判定方法を「不安」と回答。死因不明の遺体について、「すべて解剖すべきだ」「血液検査や、コンピューター断層撮影法(CT)などの画像診断を行うべきだ」とする声が多かった。

 死因がはっきりしない場合、「解剖を勧めたが、警察に却下された」(14人)、「心不全など推測の病名をつけるよう言われた」(5人)という回答もあった。

 全国の変死体で解剖されるのは1割程度で、このほかは検視・検案で死因が決定されている。しかし、検視・検案では、頭部や腹部などの内出血の有無、薬毒物による中毒死をすべて見抜くのは困難とされる。検視・検案で病死などとされたものの、後に他殺とわかった例が読売新聞の調べで、全国で過去10年間に少なくとも13件あったことが判明している。

 警察嘱託医は業務や資格、報酬を国として規定した法律がなく、解剖の決定権限もない。今回の回答者は6割以上が医師1人の個人開業医で、全体の半数が診療に支障をきたしているなどの理由から、「検案業務は負担」と答えた。

 日本法医学会は10年前に死体検案医の認定制度を設けたが、全国約2000人の警察嘱託医らで認定を受けたのはわずか87人(4月現在)。自ら進んで検案に携わりたいという医師が少ないためだ。



 面白い学問だと思うんですけど、やはりそのイメージゆえか、後継者不足に悩まされているようです。小児科医のように金銭面で保護することが必要になってくると思いますが。もしくは警察内での立場待遇を良くするか。

 犯罪をより深く追求するために、法医学の存在は不可欠です。生きている人を回復させるのが医師の務めですが、死者を相手にしても医師であらねばならない、そう感じます。蔭で大きく社会に貢献している法医学専攻の医師を守るのも、社会の役割だと思います。

関連:医学処 検視しかしておらず、変死体の殺人見過ごしが過去13件発覚
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検視しかしておらず、変死体の殺人見過ごしが過去13件発覚

検視 殺人見逃し13件…過去10年読売新聞社調査

 変死体が見つかり、警察が検視でいったん病死などと判断したものの、遺体の火葬後に他殺と判明したケースが、過去10年間に全国で少なくとも13件あったことが読売新聞の調査で分かった。

 一方、検視で事件性なしと判断された変死体についても、行政解剖で死因を調べる監察医制度の充実した東京、大阪、神戸では、検視ミスによる殺人の見過ごしが、この10年で計19件あったことも判明。体の表面を主に調べる検視の限界が裏付けられるとともに、監察医制度のない全国の大半の地域では、検視の誤りに気付かないまま数多くの殺人事件が埋もれている可能性が浮かび上がった。

 検視は、変死体が見つかった際、事件性の有無を判断するために警察官が行う手続き。外傷や死斑などを調べ、事件性が疑われる場合は司法解剖でさらに詳しく死因を調べる。しかし、事件性なしと判断された場合、監察医制度のある都市部などを除けば、大半が数日で火葬される。

 大学の法医学教室などを対象に行った今回の調査によると、13件中6件は、〈1〉浴槽で水死させられた〈2〉強い酒を無理に飲まされた〈3〉血管に空気を注射された――など、遺体の表面を見るだけでは死因の特定が困難なケース。一方で、絞殺が3件、鈍器による撲殺と刺殺が各1件と、外傷などの痕跡が残っていたのに、事故や自殺などとしていたケースもあった。

 遺体は、死因や凶器、死亡時刻の特定に役立つ。このため本来は重要な証拠の一つだが、火葬後に捜査を始めたこれらの事件では、写真など極めて限られた証拠から死因を特定するしかなく、警察は供述の裏付けなどに手間取った。

 一方、東京23区、大阪市、神戸市(西区と北区を除く)では、検視で事件性がないと判断された変死体でも、監察医の判断で行政解剖を行っており、検視ミスを直後にチェックできる機能が働いている。この行政解剖で殺人事件であることが判明したケースは、過去10年間に、東京で11件、大阪で4件、神戸で4件あった。



 死者の身体から色々な情報を得て事件の真相をみる「法医学」は、「きらきらひかる」などのドラマでおなじみだと思います。現実問題として、法医学を専攻する若手医師が少ないことや、そのイメージの悪さから片隅においやられているようなことを想像してしまいがちですが、実際はかなり深く大変面白い学問だと思います。人体に関する事を熟知し、更に物事の理解に長けていないと正直なところ務まらないと思います。頭がいい、というのが私の中の法医学者像ですね。

 監察医制度を導入している東京都特別区・大阪市・名古屋市・横浜市・神戸市の5地域では、解剖を多く行っているのに対し、それ以外の地域では遺族の同意をとらねば解剖できないために検視だけで済ませることが多い、これが非常にネックです。検視、つまり見るだけで異常を特定するのはあまりにも難しく、逆にいえばメスを入れれば膨大な情報がそこに潜んでいるといえるのです。

 おそらくこれを機に監察医制度が広がるんじゃないかなぁと思います。あまりにも、解剖を行う割合に差が出すぎですからね。
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JFE健康保険組合川鉄千葉病院の研修医が違法バイト診療。

研修医 違法バイト診療…千葉マリン球場で

 JFE健康保険組合川鉄千葉病院(千葉市中央区、360床)が2005年から、同市内の千葉マリンスタジアム内にある診療所に臨床研修医を派遣し、「アルバイト診療」に従事させていたことがわかった。経験の浅い研修医による医療事故が相次いだことを受け、04年施行の改正医師法で、研修医の「アルバイト診療」は禁止されている。病院が組織的に研修医の違法バイトに関与しており、厚生労働省も実態調査を始めた。

 川鉄千葉病院によると、プロ野球の公式戦開催時などに、月に1、2回程度、研修2年目の医師を球場内の診療所に派遣し、打球が当たってけがをしたり、体調不良を訴えたりする観客の治療に当たらせていた。研修医の派遣は05年8月から始まり、これまでに8人。05年度は4回、06年度11回、07年度3回の計18回で、うち16回は研修医が一人で診療していたという。病院は今月後半にも派遣を予定していたが、中止した。

 以前の研修医は、月収が少ない人だと10万円を切っていたため、アルバイトをせざるを得ず、研修にも専念できない状況があった。また、研修医の初歩的な診断ミスや投薬ミスによる医療事故が続発したため、厚労省は医師法を改正し、04年度から、研修費用の補助金を大幅増額して待遇改善を図り、臨床研修を必修化。研修への専念も義務づけた。

 同病院も昨年度、国から計728万6000円の補助金を受けていたが、研修医は、月34万3000円の基本手当とは別に、診療所から1回につき3万5000円〜4万円の報酬を受け取っていた。

 アルバイト診療をしていた研修医の一人は読売新聞の取材に対し、「病院の実習として行かせてもらっている。一人で診療することに不安はない」と話した。

 研修医の違法バイトを巡っては、兵庫医大病院の研修医9人が別の病院でアルバイトをしていたことが4月に発覚したが、病院の組織的関与までは認定されなかった。厚労省医師臨床研修推進室は「実態把握に努めたい」としている。

 新研修制度の創設に携わった北村聖・東大病院総合研修センター長の話「研修医のアルバイト診療は、患者にとっても危険で、研修の成果も上がらないから禁止されたのに、制度の根幹を揺るがす問題だ。球場では打球が胸に当たり亡くなる恐れもあり、研修医が一人で的確な判断ができるとは思えない。研修病院の指定取り消しなども含め、国は厳しく対処するべきだ」



 新しくなる前は、まさに奴隷のようにこき使われた上に、奴隷並みの給料しか貰えませんでしたが、今は生活していくうえでは困らないようになっています。それなのにバイトするというのはマズいですね。

 特筆すべきは、この研修医は一般の研修医よりも給料が高いという点です。大学病院勤めだったら月十数万円程度しか貰えません。月34万円も貰えれば十分です。それでもバイトをさせてしまう、病院側の姿勢に問題があるといわざるをえません。

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2007年05月15日

医療機関の診療科名が専門的すぎるので4割強廃止する

医療機関の診療科名を4割強廃止・08年にも厚労省

 厚生労働省は医療機関の診療科名を4割強廃止し、20程度に絞り込む方針を固めた。アレルギー科や心臓血管外科といった専門性が高く分かりにくい科名をなくし、一般の患者がイメージしやすい皮膚科や外科などに名称変更させる。

 厚労省は21日に開く医道審議会(厚労相の諮問機関)の専門部会で検討を始め、年内にも医療法の関連政省令を改正したい考え。早ければ2008年にも施行する。



 分かりにくいんですかね。逆に専門性が低くなると、どの外科にいっていいのか分からなくなるのでは?外科だけでも呼吸器外科とか消化器外科とか、沢山ありますからねぇ。
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2007年05月13日

瓶の牛乳は蛍光灯の影響を受けて酸化臭がするようになる。

スーパーで手前の牛乳を買ってはいけないわけ

 牛乳が湿ったボール紙みたいな匂いがするって? それはスーパーマーケットの乳製品売り場の明るい照明が原因なのだ

 ミズーリ大学食物科学のロバート・マーシャル教授は「透明な容器に入った牛乳を蛍光灯から数センチの場所においておくと、2〜4時間でかすかに酸化した匂いがするようになります。そして12時間たつとはっきり匂ってくるのです」と語った。

 牛乳の容器を蛍光灯に近づければ近づけるほど、また長時間になるほど、酸化臭がするようになる。

 酸化作用は牛乳の栄養的価値にはほとんど影響がないし、またバクテリアとも無関係だが、蛍光灯はリボフラビン(ビタミンB2)とアスコルビン酸(ビタミンC)を不活性化する。しかし、悪影響を及ぼす光の波長をブロックする脂肪のレベルが高いため、牛乳全体には影響はほとんどない

 透明なガラス容器に入っている牛乳は、透明なプラスチックの容器に入っている牛乳より速く香りが飛んでしまう。不透明な紙パックは光の影響を受けない。



 日本は不透明な紙パックなのでこれらの現象は起きないのですが、瓶の牛乳じゃないと飲む気がしないという方は参考にしてみてください。

 そもそも日本って奥のほうから取る傾向にありますよね。賞味期限も1日でも早いものを買うっていう。でも欧米では確か手前から取る習慣だったような気がします。確かに賞味期限の早いものから次々買っていく習慣のほうが、店側にも消費者側にも合理的な考え方です。

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2007年05月09日

医師国家試験に合格したのに免許申請せず無資格医療を行った男

無資格医療:医師免許なく1年診療 福島の公立病院

 福島県国見町の公立藤田総合病院(庄司光男院長)が、医師免許を持たない26歳の男に研修医として今年3月まで約1年間、医療行為をさせていたことが分かった。男は医師国家試験に合格したが、厚生労働相に免許申請しておらず、医師法違反にあたる。

 同病院によると、男は06年に国家試験に合格。同年4月から勤務した同病院で医療に携わったほか、同病院は研修医では医療行為ができない県赤十字血液センター(福島市)に男を計15回派遣し、献血バスで計448人を検診させていた。

 今年3月、新たな研修先の県立医大病院で医師免許証を提出しなかったため受け入れを拒否され、無免許が発覚。同病院は男の研修受け入れを解除した。医師国家試験合格者は申請して審査の上で医籍登録され、免許を受けなければ医業はできない。男は免許申請を怠っており、病院の調べに対し「仕事を抜けて申請に行くことが出来なかった。1年近く無免許のままだったと分かるのが怖かった」と話したという。



 やっかいな手続きは確かに必要ですが…普通申請するもんですけどねぇ。ズボラな性格、ミスを申し上げられない姿勢、2つとも医者としては向いていないものだと思いますけどね。

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放射線関連を管理する「医学物理士」の国家資格化を要請する。

医学物理士:国家資格化求め要望書 学会など4団体

 日本医学放射線学会など4団体は7日、がんなどの放射線治療装置の開発や治療計画立案、患者に照射する放射線量の管理などに携わる「医学物理士」の地位確保と国家資格化を求める要望書を厚生労働省に提出した。

 4月施行の改正医療法は、病院などに対し、医師や診療放射線技師ら国家資格の有資格者を医療機器の安全管理責任者とすることを義務付けた。

 医学物理士は理系大学出身で医学経験も持つ人を対象に同学会が認定している。国家資格ではないので管理責任者にはなれない。このため一部では、医学物理士を放射線治療現場から排除する動きが出ているという



 放射線科医とも放射線技師とも違う、放射線という物理学的なことに焦点をあてているみたいですね。んー、まぁ、いいんじゃないかなぁと。資格をつくることで立場を確立するのって必要ですもんね。資格資格の病院内じゃナメられているのが現状なのかもしれませんし。放射線を管理する人は必要ですから。勿論、収入に見合うだけの仕事はしてもらいますけど、専門的な施設では必要とされる資格ではないでしょうかね。

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2007年05月02日

医者余りから医者不足に変遷してきた理由

「医者余り」がいつの間にやら「医者不足」

 日本病院会の調査で、夜間当直が明けてもそのまま通常通り働いている病院勤務医が9割近くいることが分かった。

 この調査には536病院、5636人の勤務医が回答。1週間の勤務時間は56時間以上が44%で、医療ミスの理由は「過剰な業務のため慢性的に疲労している」が7割を超えるなど、医師不足が浮き彫りになったという。

 だが、ちょっと待ってもらいたい。数年前までは医師が多すぎて、「医者余り」なんて言われてたはず。いつから「医師不足」になったのか。

 厚労省の統計を見ても、医師の数は毎年順調に増え続けている。04年は27万人と、10年前より約4万人も増えているのだ。厚労省医政局はこう説明する。

 「国家試験の合格率はほとんど変わらないし、医師の総数は増えています。しかし、診療科によって偏りがあり、それが“不足感”を招いているのです。とくに産婦人科や小児科は勤務が厳しく、最近は敬遠されがち。また、都市部よりも地方で少ないという地域間のばらつきも出ています」

 そこに大学病院の医局制度や臨床研修システムの変更が加わり、“医師不足”は深刻化した。医師で作家の米山公啓氏が言う。

 「国が定める臨床研修制度が変わり、医学部卒業生の選択肢が広がったのです。結果、魅力的な研修プログラムを持った都市部の病院に人気が集まり、ろくな育成システムがない旧態依然とした大学病院に残る医者の卵が減少。困った大学病院が地方の病院に派遣していた医師を引き揚げる、いわゆる『医者はがし』をするようになった。これも全国的な医師不足につながっているのです」

 ちなみに、臨床研修制度は小泉政権時代の04年に変えられた。デタラメ改革のひずみは、こんなところにも出ている。



 別に臨床研修制度そのものは何も悪いことはないんですがね。悪の根源のように書かれていますが。研修医をないがしろにしている地方の大学病院の怠慢も1つの原因といえるのでは?魅力的な立地条件、モチベーションの高い場所に有能な研修医が集うのは当たり前の話です。

 あと、医者余りと言われていた原因として、日本医師会と厚生労働省が不仲だったってのも考えられるんじゃないですかね。医者にとってはものすごくこき使われるようになった時期がありまして、その不満がマスコミを通じて表には発表されていなかっただけのような。もちろん、今でもこき使われているわけですが…。
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2007年05月01日

厚生労働省が新たな診療科として「総合科」を創設する。

受診、最初は「総合科」 専門医に橋渡し

 厚生労働省は、専門分野に偏らない総合的な診療能力のある医師を増やすため、新たな診療科として「総合科」を創設する方針を決めた。

 能力のある医師を国が「総合科医」として認定する仕組みを整える。初期診療は総合科医が行い、必要に応じて専門の診療科に患者を振り分ける2段階方式を定着させることで、医療の効率化を図り、勤務医の労働環境の改善にもつなげる狙いがある。日本医師会にも協力を求め、5月にも具体策の検討に入り、早ければ来年度中にもスタートさせる。

 総合科は、「熱がある」「動悸や息切れがする」「血圧も高い」など一般的な症状の患者の訴えを聞き、適切に治療したり、専門医に振り分けたりする診療科を指す。同省では、開業医の多くが総合科医となり、いつでも連絡がつくかかりつけの医師として、地域医療を支える存在となることを期待している。

 医師が自由に看板を掲げられる内科、外科、皮膚科などの一般診療科とは区別し、総合科医を名乗るには、同省の審議会の資格審査や研修を受けたうえで、厚労相の許可を受けなければならない。国が技量にお墨付きを与えるこうした診療科は、これまで麻酔科しかなかった。

 日本の医療現場はこれまで、日常の診療を行う診療所(開業医)と、24時間対応で入院と専門治療に当たる病院との役割分担があいまいだった。このため、胸の痛みやめまいなどを感じた患者が、どの医療機関にかかるか迷った末、大事を取って専門性の高い病院に集中。軽症患者から救急患者まで多数が押し寄せる病院では、医師の勤務状況が悪化し、勤務医の退職が相次ぐ一因にもなっていた。

 同省では、総合科導入を「医療提供体制を改革する切り札」と位置づけており、5月にも医道審議会の専門部会で議論に入る。将来的には、診療報酬上の点数を手厚くすることも視野に入れる。

 能力の高い総合科医が増えれば、初診の患者が安心して総合科を訪れるようになり、「3時間待ちの3分診療」と言われた病院の混雑緩和にも役立つ。例えば、疲労を訴える高齢者が総合科を受診した場合、高血圧など基本的な症状の改善は同科で行い、心臓などに深刻な症状が見つかれば、速やかに専門医につなぐ仕組みを想定している。

 厚労省とは別に、今月から「総合医制度」の具体的な検討に入っていた日本医師会(唐沢祥人会長)も、総合的な診療能力のある医師の養成で同省に協力していくことを確認。総合科の創設についても、「患者が求める方向であり、異論はない」(地域医療担当理事)としている。



 おっ、これはいいですね。今でいうところの「内科」というアバウトな科を全て「総合科」としてしまう、ということです。今の診療所では「内科」と掲げていても、その医者の専門が呼吸器内科なのか循環器内科なのか消化器内科なのか、分かりませんでしたからね。

 海外では、まず地域ごとの総合科のような場所で診察を受け、専門的な処置が必要だったら大きな病院にまわすという仕組みがとられています。医療がスムーズに進む反面、お金がないと患者が病院を選べないというシステムです。対して日本では、国民の誰もが安価で好きな病院を選ぶことができます。しかしながら専門病院や大病院に患者が集中してしまい、勤務医の激務状態が続いているのです。

 やはり少し不便ではあっても、地域ごとの診療所で総合科をつくり、大病院に紹介状を書く仕組みが一番良い医療を提供できるでしょうね。緊急性の高い疾患を見逃さず迅速に紹介するシステム作りさえできれば、総合科のメリットはかなり大きいものとなるでしょう。

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posted by さじ at 04:12 | Comment(0) | TrackBack(0) | NEWS