増える医療費未払い 『格差』ひずみ ここにも 県立中央病院(金沢市)と県立高松病院(かほく市)の
医療費未払いが二億円を超えている。医療改革による高齢者やサラリーマンへの負担増のほか、患者のモラル低下も原因とみられる。病院は対応に苦慮するが、国による抜本策を求める声も出ている。
県立中央病院の未収金は昨年十二月までで、約一億七千九百万円(九千六百件)に上る。高松病院は約二千六百万円(約五百件)。両病院とも未収金の総額は、現時点で
年間医業収益の約1%を占める。一件当たりの未払い額は、外来と入院を含めて数百円から数百万円で、両病院とも二、三年前から増え続けている。
主な未払い者は
年金生活の高齢者。県立中央病院では
無職の若者や中高年のほか、フリーターも多い。両病院の医事課は「医療制度改革で負担が増したサラリーマンや高齢者などの低所得者へのしわ寄せが大きい」と分析する。「県立という役割上、きつい取り立てはできない。危機感はあるが…」。県立中央病院の担当者は頭を抱える。
しかし、手をこまねいているばかりではない。
滞納者に請求書や内容証明を郵送、戸別訪問などで催促している。県立中央病院は〇五年度から、十万円超の滞納者四十二人を相手に、計千四百四十万円の支払いを簡裁に申し立てし、法的手段を取り始めた。昨年六月時点で七十七万円を回収した。高松病院は〇六年度から十八人を対象に計千三百八十万円の支払いを申し立て、百万円を取り戻した。
「法的措置は無料ではなく、回収の負担は病院にどれだけ重くのしかかることか」。医療法人社団「浅ノ川総合病院」(金沢市)の医事課の担当者は憤りを隠さない。
同病院の未収金は過去十年間で約二千万円。年間医業収益の約0・1%に相当する。電話や内容証明郵便で督促しているが、法的手段には「少額訴訟でも費用が一件六千円かかる場合もあり、踏み込んでいない。支払いへの意識低下は否めない。食い逃げと同じだ」と怒る。
浅ノ川総合病院は金沢東署に詐欺容疑で立件できないかと相談したが、
受診当初から支払う意志がなかったかの立証は難しいという点で断念。〇四年度には、健康保険法などに基づいて、国や市町の保険者が、医療機関や薬局に代わって滞納する被保険者に支払いを催促するように行政に求めたが、効果はなかった。
例えば、入院費約二十二万円を滞納した加賀市の五十代女性の場合、国民保険料も滞納し、国から戻ってきた高額治療費も未払いの保険料に充てられ、
医療機関の取り分はなかった。担当者は「国が公的な支援制度をつくっても、滞納者が保険料を未納していれば、制度は何の役にも立たない。抜本的な対策を」と訴える。
さらに浅ノ川総合病院は受診前に一定金額を預かる保証金制も検討した。しかし、「風邪の受診前にいちいち前金がいるとしたら、地方では患者が逃げちゃう」と導入を見送った。
「日本病院会」など病院四団体でつくり、全国の病院が加盟する「四病院団体協議会」(四病協)の調査によると、〇四年度末までの三年間の病院未収金は、回答があった二千七百八十病院のうち、
二千六百二十九病院で合わせて四百二十五億円に上る。県内では、二十四病院で三億五千万円だった。
たとえ低所得者といえど、医療費を払わずトンズラするというのは
人間のクズだと思います。国民皆保険があるおかげで、世界一安く最高の医療を提供している日本の医療制度で、支払えないというのはどういうことでしょう。
酒や煙草は勿論のこと、生活する上で特に必要でないもの(パソコンやテレビなど)にお金をかけていやしませんかね?酒をかっ食らっているのに医療費を払わないとはこれいかに?
詐欺行為ですからね、これは。人の道に外れるようなことを当たり前のようにやっているというのが恐ろしい。どうせ「医者は儲かっているから払う必要はない」とか馬鹿な理屈をこねて払うのを渋っているんでしょうけれど。県立病院はどこも赤字という現状を知ってもらいたいですね。
医療費が払えないんなら、生活保護でも受ければどうですか?それとも生活保護の審査が通らないほど、贅沢三昧の生活を送っているということですか?お金がないから、お金がないから、という人に限って、単に我慢を知らないだけだったりしますからねぇ。ゲームや雑誌を買わなければ医療費ぐらいすぐに作れますよ。もし本当にお金がなくてどうしようもないなら、謝罪の意と、お金を工面して必ず返すと書いた手紙でも送ったらどうですか?
最低限のことが出来ない、クズ人間が増えてるんですかねぇ。世知辛い世の中です。
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