2008年01月21日

開業医の診療報酬を引き下げることで痛みを分かち合えとか

診療報酬改定 開業医も痛み分かち合え

 来年度の診療報酬改定の個別点数配分の議論が中央社会保険医療協議会(中医協)で始まった。今回の改定の大きな課題は、過酷な労働を強いられている勤務医対策だ。医師不足が深刻化する産婦人科や小児科、救急医療などに手厚く配分することを求めたい。

 厚生労働省が開業医の再診料引き下げを提案した。再診料は、開業医(710円)が病院(570円)よりも140円高い。厚労省はこれが、病院の夜間外来に患者が集中する一因になっているとみている。開業医の引き下げで浮いた財源を、勤務医の待遇改善策に充てようというのだ。

 厚労省がまとめた医療経済実態調査によると、開業医の平均年収は2500万円で勤務医の1・8倍だ。限られた中でメリハリを付けるためにも、思い切った引き下げが必要である。

 厚労省は再診料引き下げと同時に、開業医の夜間報酬を上げることも提案している。夜間救急を開業医にも分担してもらい、勤務医の仕事を減らそうとの狙いだ。開業医は夜間診察をすれば、再診料の目減り分を補えるわけで、積極的に協力すべきであろう。

 ところが、日本医師会(日医)はこの提案に強く反対し、中医協の答申案骨子から「引き下げ」の文字が削除された。エゴむきだしの主張だ。今回は、日医が政府・与党に強く働きかけて、医師の技術料にあたる診療報酬本体部分が8年ぶりに0・38%のプラス改定となった。産婦人科や小児科など医師不足対策を理由としていたことを忘れてもらっては困る。

 しかも、診療報酬本体部分の引き上げは、結果的に健康保険組合がその財源を肩代わりする形で実現した。大企業のサラリーマンは平均年5000円の保険料アップになるという

 医師不足対策はサラリーマンら国民に押し付けておいて、自分の身を切るのは嫌だというのでは、とても理解は得られまい。開業医も応分の痛みを分かち合うべきだ

 ただ、勤務医に手厚くしようとしても診療報酬を受け取るのは病院だ。勤務医にどう配分するかは病院経営者の判断にかかっている。引き上げ分が勤務医の待遇改善にきちんと反映されるよう、国民がチェックできる仕組みの導入も必要である。



 分かっちゃいないネェ。医師会が引き下げに反対してるのは、「引き下げる」という行為がありえないというだけですわ。

 開業医を引き下げるのではなく、勤務医を上げる。これが理想なのです。別に無理なことを言っているのではなく、労働時間に見合った収入を得るのは当然のこと。わざわざ開業医を減らして勤務医との差をなくそうというその発想そのものが、ありえないというんです。

 勿論それは「理想」ですので、医療費削減がどうのと声高に叫ばれている今、無理に賃金を上げろとは言いませんが、「エゴむきだしの主張だ」とか言われる筋合いは全くありませんし、お門違いにも程があります。

 医者は既に文字通り、「自分の身を切っている」んですよ。常人では考えられないような労働時間で、驚くべき安い賃金で国民のために働いている。その点を何故評価しないのか、私には理解できませんね。最終的には国民のためになるのに。今医療費削減の姿勢を支持してしまったら、日本の国民皆保険制度も崩壊してしまうかもしれないというのに。

関連:開業医の初診料を減らし、夜間報酬を上げる。
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舛添厚生労働相「産科医増員対策!」

産科医増員へ追加対策

 舛添厚生労働相は19日、長野県飯田市内で記者会見し、産科医不足が深刻化している問題について、「全国のどの地域でも産科医の不足が極めて深刻だ。優先順位を付ければ、まず産科医対策だ。来年度予算で医師不足対応の予算を倍増するが、次の手が打てるかどうか首相、官房長官と協議したい」と述べた。

 政府は来年度予算案に産科のある病院への財政支援などを盛り込んでおり、産科医の増員に重点を置いた追加対策を検討する考えを表明したものだ。

 その上で、厚労相は「政府全体で、極論すれば『緊急事態だ』という認識を持ってもらう」と強調した。

 追加対策は、厚労省の有識者会議「安心と希望の医療確保ビジョン」や、福田首相主導で今月中にも開かれる「社会保障に関する国民会議」などで議論される見通しだ。厚労省の医療確保ビジョンは4月にも産科医確保策など中長期的な目標をとりまとめる方針だ。



 国として成り立たせていく上で、最も大切なことって何でしょう。

 政治家としては、そりゃ「経済」だと思うんですよね、正味な話。財政が潤うか否かで、最終的には問われると思います。

 理想を言えば福祉や医療にお金をかけたいわけですし、病気をもっている人やその家族は「もっとお金をかけろ」と言いたい気持ちでしょう。しかし現実的には、経済にお金をかけなければ、政治家としての指示が得られないわけです。国民感情は大事ですが、選挙で受かるかどうかは、経済界や地元にお金を落とすことが不可欠ですからね。

 と、政治家側のフォロー的に書いてみましたが、そんなの言い訳にすぎません。国を反映させるには経済、それは正しいんでしょうけれど、必要以上に誰か特定の人の利益になるような行為や、自分の懐を潤すようなことをできる限りやめれば、医療費にまわせるお金も増えるでしょう。要は無駄遣いをやめろっていうことです。誰か個人の旨みをとるより全体を潤してみてはいかがでしょう。

 まぁ、国民全体に反映させるような良心的な行為をやったからといって、支持率とか選挙とかが良くなるわけではない、という点で、日本は選挙後進国だなぁとは思いますけれど。それは国民の責任(選挙や政治への無関心)ですからね。
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2008年01月15日

インドネシアの植物「ベチバー」でゴキブリを100%ブロック!

インドネシア原産植物の根、ゴキブリ100%阻止…九大など確認

 インドネシア原産のイネ科植物「ベチバー」の根に、ゴキブリやダニなどの害虫を寄せ付けない効果があることを、九州大農学研究院(福岡市)や福岡県久留米市の第3セクター「久留米リサーチ・パーク」、同市の企業「アカル」(高木茂社長)が共同研究で確認した。ゴキブリが寄り付かない忌避率は100%といい、同社は「天然素材で人体に無害の害虫防除ができる」と商品化を進めている。

 高木社長は当初、ベチバーの根の高い消臭効果に着目し、2005年から九大や同パークの協力を得て研究開発に取り組んだ。活性炭並みの消臭力があり、中でもアンモニア臭に対しては活性炭の1・3〜1・5倍の消臭効果があることが判明した。

 同社は昨年10月、根を袋詰めした室内や自動車用の消臭剤を発売。これまでに全国で計約2万個を売り上げるヒット商品となった。

 同社などはさらに、根がインドネシアなどでは虫よけとして使われていることから、防虫効果についても検証した。ゴキブリ20匹を箱の中に入れ、根がある時とない時の状態を比べたところ、3回の実験でいずれも、ゴキブリが根にまったく近寄らないことがわかった。ダニについての実験でも、平均で忌避率66・3%の防虫効果を確認した。

 害虫がベチバーの根を避けるメカニズムは今後、九大農学研究院森林圏環境資源科学講座の清水邦義助教(35)が中心となって解明する。清水助教は「一般の害虫駆除剤は、人間が薬品を吸収する可能性がある。根は人体に無害のため、様々な用途が期待できる画期的な素材だ」と話している。



 何がヒットするか分からない世の中ですが、これは目の付け所がシャープな商品ですね。やっぱり「情報」だなぁと感慨深く思う次第です。インドネシアで虫除けのために使われていることなんて、現地にでも行かなきゃ耳に入らないでしょうしね。

 特に人体に無害である点がポイント高すぎますね。人類とゴキブリの戦いに、終止符がうたれようとしている?まぁヤツらの生命力でしたら、ベチバーを食べるまでに進化するかもしれませんが。笑

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2008年01月14日

政府が、個人の医療情報をデータベース化する

医療情報をデータベース化=11年度利用開始、メタボ対策にも

 政府が病歴や健康診断の結果など個人の医療・健康情報を蓄積するデータベースの構築に乗り出すことが8日、明らかになった。インターネットを通じてデータにアクセスすれば、医師が患者の過去の診療実績を参考に治療方針を決められるようになるなど、医療の質向上が期待できる。2008年度に厚生労働、総務、経済産業の3省共同で実証実験を開始し、11年度の利用開始を目指す。

 データベースは、より専門的な診断や治療が必要になった場合に、掛かり付け医から高度な医療設備を持つ拠点病院などへの紹介状代わりに使える。主治医とは別の医師に「セカンドオピニオン」を求める際にも、病状をより正確に伝えられるようになる。

 また、政府は薬の処方せんを電子化し、携帯電話で持ち運べる仕組みづくりを検討する。実現すれば、患者は処方せんの情報を携帯電話で受け取り、薬局に持ち込むことが可能になる。治療に使った薬の種類や量が記録されるため、薬害を引き起こした医薬品が過去に投与されていたかどうかも自分で確認できる。

 さらに、自宅のパソコンなどから体重や体脂肪率の数値、フィットネスクラブでの運動の記録を入力でき、メタボリック症候群(内臓脂肪症候群)の予防など日ごろの健康管理に役立てられる。



 うーん、いいことづくめです。適切に使用すれば、医師は楽になりますし、患者にとっても健康に良いことばかりなんですが

 でもこの「電子化」というのは、まだまだ危ういところがありますよね。考想し、それを実行するだけの技術力はあっても、何かあったときの抑止力がまるでないのも、困りもんです。

 本当はこのようにして、情報を適切に伝えられる手段が必要なんでしょうけれどねぇ。難しいもんです。

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2008年01月09日

10代の若者のシャイっぷりを克服する方法

10代若者のシャイ(内気)を克服する方法

 10代の若者の多くはシャイ(内気)であり、特に身体の変化とともに、自意識過剰が高まり始める

 米国の非営利団体Nemours Foundations(デラウェア州)は、内気を克服するために下記の方法を勧めている

・周りの知り合いに対してこれまで以上に心を開き、会話、アイコンタクト、質問の練習をする。
自信をつけるために笑顔を心がける
・知らない人と会ったときのために、会話のきっかけになる事柄をいくつか考えておく。
・電話、スピーチ、もしくは緊張するような会話をしなければならない場合には、まず文字にして練習をする。
・自分と同様の興味を持つ人のグループやクラブに加わる。
自主性を学ぶとともに、質問することや、助けを求めることを恐れない。



 私も10代の頃は、かなり内気といいますか、緊張しやすいタイプでした。昔は初対面の人と話すのも結構苦手でした。

 根本にあるのは、「他者からよく見られたい」という願望だと思うんですよね。そのせいで、失敗や恥ずかしい姿は許されない、と思いすぎるあまり、かえって緊張しすぎて、駄目になってしまうんだと思います。

 ですが「あるがまま」のスタンスを取り入れて、肩の力を抜いてからは、そういうこともなくなりつつあります。今でも緊張する場面は緊張しますが、誰でもそうなるんだと思うことにしていますので、そんなに酷くはなりません。

 若い人で内気な人は、良識ある部活動に所属するのが手っ取り早いと思いますね。バカみたいな体育会系では得るものも少ないですが、先輩、OBに尊敬できる人がいるような体育会系の部活でしたら、最良の結果が得られると思われます。

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2008年01月05日

兵庫県立淡路病院の院内保育所で保育士を処分

院内の保育士3人、暴力や暴言で停職…兵庫県立淡路病院

 兵庫県立淡路病院(洲本市)の院内保育所で、保育士らが乳幼児をたたいたり、「メタボ」などのあだ名で呼んだりしていたとして、県は28日、同病院総務課保育担当の女性課長補佐(58)を停職6か月にするなど3人を懲戒処分にした。

 同病院長(64)ら上司7人についても、監督責任を問い、厳重注意や訓告とした。

 他に懲戒処分を受けたのは、別の女性課長補佐(56)と、女性主査(46)で、2人とも停職3か月。県病院局によると、3人は院内保育所の保育士で、2003年ごろから、看護師らから預かった乳幼児の頭を平手でたたいたり、「あほ」などと暴言を吐いたりしていた。



 なんという保育士。

 しかし保育士でありながら、病院で預かっている子供のあだ名に「メタボ」とつけるあたり、感性ぶっとんでるとしか思えません。病院で預かってるということは医療従事者の子供なわけです。凄いですね。

 親、特に母親が口汚い言葉を使っているのをみると、非常に哀しくなります。ああこの子供はかなりの確率でDONに育つぞ、というのが分かるからです。

 先日、かなり混んでいる電車に乗ったときに、4、5歳の男の子を連れた両親がいたんですが、まぁかなり混んでますから、男の子もぐずるわけです。男の子、満員電車の中でちょっと床に座ったんですよね。

 そしたら母親が「おい立てよ!!おめぇだけじゃねえんだよ!!他の人の迷惑になるだろうがよ!ほら立てよ!!転ばすぞ!!」と大声出し始めました。

 もう後半の「転ばすぞ」なんかは本末転倒ではないかと思いましたが、何より口汚く自分の子供を大声で罵っている母親が不快でしたね。

 そりゃこんな親に育てられて子供がまともに育ったら、よほど学校の環境がいいか、よほど頭がいいかのどちらかだと思います。まぁかなり望み薄な話ではありますが。

 子供には等身大で、良識ある行動をしながら接しましょう。

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2007年12月27日

モラルの低下した患者による暴力行為が多発。

患者の暴力急増 県医師会調査、モラル低下など背景

 徳島県内の医療機関で医師や看護師が患者から暴力を振るわれる被害が急増していることが、県医師会が会員七百六十七施設を対象に行った調査で分かった。今年四−八月の発生件数は既に三十四件と、昨年度一年間の三十九件に迫る勢い。患者の権利意識の高まりやモラルの低下が背景にあるとみられるが、施設側が泣き寝入りする事例も多く、医師会は相談窓口を充実するなど支援体制を強化している。

 調査は、医療関係者に暴力行為や不当要求を行う患者「モンスターペイシェント」の増加が全国的に問題となっていることから、日本医師会の実態調査に合わせて今年八−十月に実施。一九九八年度から二〇〇七年度八月までに起きた暴力の件数と内容、警察の介入状況のほか、一年間の医療費未払いの件数や金額を聞いた。

 内容が特定できる被害だけでも、器物破損十七件、セクハラ十六件、身体的暴力十四件、脅迫十一件、窃盗三件などとなっている。

 警察が介入した悪質事例は二十三件で▽欲しい薬をもらえず立腹した男性患者が女性医師を殴ってけがを負わせた▽夜間外来で泥酔した男性患者が医師の対応に怒って窓ガラスにいすを投げつけて割った▽入浴中の男性患者が性器を女性介護職員に無理やり触らせた−など。ただ、被害が公になることをためらって通報しない施設が多いという。

 徳島大学病院では、昨年度六件だった暴力行為が本年度は八月までに五件起きた。救急車で運ばれた患者が、帰りのタクシー代を貸せと医師をどう喝するなど悪質な被害が相次いだことから、十月に不当要求行為対応マニュアルを作成。暴力行為や不当要求が起きた場合の連絡体制や、複数の職員で応対するなどの手順を定めた。

 一方、医療費の未払いは二百七十五施設から回答があり、約70%に当たる百九十二施設が過去にあったと回答した。件数や金額別の詳細な内訳は集計中だが、最大の徳島大病院では年平均三百件、約二千二百五十万円に上っている。各施設の対応は電話や督促状、自宅訪問による請求が中心で、差し押さえや訴訟など強い対応をとる例は少ない。

 木下成三常任理事は「医療費の患者負担増加などに伴い権利意識も高まっているが、暴力や未払いは許されない。医療関係者は困ったらまず医師会に相談してほしい」と話している。



 医師に対して強く出る人が増えてきたように思います。対等な関係なら非常に良いのですが、今回のように何か勘違いした人の恫喝問題などは軽視できません。

 病気だから、という理由で傲慢になるのは医療従事者ならばある程度は黙認できますが、さすがに度が過ぎるようなセクハラなどはもはや警察沙汰ですからね…。良識ある行動をお願いしたいところ。

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2007年12月21日

北大産婦人科の医局を法人化してクリーン路線に。

産婦人科 医局を法人化

 北海道大医学部産婦人科は19日、同科内の任意団体の「医局」を、有限責任中間法人に移行させることを決めた。来年1月に正式発足する。

 医局は、大学病院や医学部の各診療科が医師などを束ねている集団で、地方病院への医師派遣などを調整する役割を担っているが、不透明な人事や運営資金の管理などが問題視されていた。同科では法人化で、負のイメージを払しょくし、医師の労働環境改善や地域医療への取り組みを強化する。医局の法人化は全国的にも異例で、今後は他の大学病院にも広がる可能性がある。

 同大産婦人科の桜木範明教授によると、法人化は、医局を開かれた公正な法人組織として再構築することが目的。新法人は、来年1月12日に臨時の医局大会を開き、現在の医局員約130人で正式発足する。

 新法人は医局と同様に所属医師の会費で運営するが、法人化後は、公認会計士が定期的に帳簿類を調べ、不正な会計処理が行われていないかチェックする。また、関連病院と共同で若手医師の教育プログラムを策定。地域の病院に医師を紹介するルールも明確化し、地域医療への支援体制を強化する。道内の産婦人科医の勤務状況を調べ、厚生労働省など関係機関に医師の待遇改善も働きかける。

 桜木教授は「医師を教育し、地域医療に貢献してきた医局の役割は間違っていない」として、新法人でプラス面を継承したい考えだ。



 案外うまくいくかもしれませんね。確かに医局ってのはある意味やりたい放題できる場所でもありますし、それを法人化することでブレーキをかけやすくなったともいえます。

 医師って長らく封建社会でしたけど、凄く似合わないですよね、そういうの。もっとオープンに、公明正大でいないと。大金が絡む医療という現場において、その医療を行使する医師は権力者でもありますが、そこで権力を振りかざしたら「医師」として失格なわけです。

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2007年12月18日

研修医と元患者が病院でコンサートを行う

患者らに聖夜贈る 研修医と元患者が名演奏 大牟田市立総合病院

 大牟田市宝坂町の市立総合病院ロビーで14日夜、恒例のホスピタルコンサートが開かれ、研修医と元患者がクリスマスにちなんだ名曲を披露、入院患者ら約100人が一足早く聖夜の雰囲気を満喫した。

 同コンサートは、1991年のスタート以来、55回目となる。今回は、研修医の柴山愛子さん(26)がバイオリン、昨年同病院に入院した太田妃美さん(18)=熊本市の湧心館高2年=がピアノで「アベ・マリア」「星に願いを」などを演奏した。会場には赤と緑が鮮やかなポインセチアなども飾られ、クリスマスのムードを盛り上げた。

 昨年9月の50回コンサートでも名演で患者らを楽しませた2人。仕事や学校の合間を縫って、何度も一緒に練習したとあって今回も息のぴったり合った演奏を聴かせた。

 来年3月で研修を終える柴山さんにとっては、ラストコンサートになる。演奏を終え、大きな拍手をもらうと2人は「音楽をやっていてよかったと実感できた。いつかまたここで演奏したいと思います」と笑顔を見せていた。



 病院でのこういった催しものって、入院している患者さんにとっては凄くいいものだと思います。たとえ素人が演奏しているとしても。

 それだけ、音楽ってのは力をもっているなぁと思います。CDとかではなく、生の音って、心を奮わせる作用があるとしか思えません。

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2007年12月17日

多摩地区に監察医を派遣するモデル事業を開始

多摩地区に監察医派遣 都がモデル事業 死因判定『正確に』

 事故などで亡くなった人の遺体を検案、解剖して死因を明らかにする監察医が多摩地区にいないことから、都福祉保健局は十七日から警視庁立川署管内(立川、国立市)に監察医を派遣するモデル事業を開始する。

 死因不明の遺体の場合、警察の検視で事件性がないと判断されれば、医師が死因を判定する。外から見る検案だけで死因が分からなければ解剖する。政令では都区部、大阪市、名古屋市、神戸市、横浜市に監察医を置くことができると定められ、都内には文京区に都監察医務院がある。

 多摩地区や島しょは、同医務院の担当区域外で、死因判定が必要な場合は、地域の医師会に「検案医」として登録された医師が検案を、大学の法医学教室の医師が解剖を、都の要請で行う。

 都によると、昨年の検案数は二十三区が一万二千二十二件、多摩・島しょ地区はその半数近くの五千二百八十五件。死因解明のため解剖されたケースは、二十三区が21・2%(二千五百五十三件)だったのに多摩・島しょはわずか4・1%(二百十七件)。

 多摩・島しょで解剖例が少ない理由ははっきりしないが、「遺族の理解を得る説得の技術や、正確な判断を追求する姿勢で、監察医と検案医に差があるのでは」と都福祉保健局はみている。

 さらに、検案医はほとんどが地域の開業医で、診療科も内科、外科などさまざまで、死因を追究する業務に専従する体制にない。こうした点から同局は、多摩地区では解剖すべきケースで解剖せず、不正確な死因判定が行われていた可能性もあるとみて、派遣事業を検討、実施が決まった。



 法医学という学問は非常に面白いのですが、日本においてはなかなか理解を得るのが難しいと思います。異状があるかどうか分からない遺体を解剖して死因を究明するわけですから、遺族にとってはあまり気持ちのよいものとはいえない。

 しかし解剖することで、非常に多くの情報が得られ、どのようにして死んだのか、原因はどこにあったのか、いつ死んだのかなどが分かるようになります。実際何でもない事例であっても、思わぬところに原因があったりするものです。

 真相を追究し続けるのが法医学の良いところです。残念なことに監察医制度は現在5地域でしか行っていません。本来ならば全国で実施しなければいけないんでしょうけども。

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政府与党が、診療報酬を0.2%増やす方針へ。

診療報酬0.2%増で調整、産科・小児科に手厚く…政府・与党

 政府・与党は12日、2008年度の診療報酬改定で、医師の治療の技術料などに充てられる「本体部分」を0・2%を軸にプラス改定とする方向で最終調整に入った。深刻化する医師不足などに対応するためには、財政難でもプラスにせざるを得ないと判断した。

 財源は最大160億円程度となる見通し。本体部分の引き上げは8年ぶりとなる。

 診療報酬改定は、08年度予算編成の焦点となっている。厳しい財政事情の中、財務省は本体部分の引き上げに強く反対しており、与党は、今回の引き上げの財源を「政治枠」と位置付けて厚生労働省予算を削減することで捻出する方針だ。

 近年の本体部分の改定率は、00年度改正まではプラスだったが、02年度が1・3%マイナスの改定に転じた。04年度は現状維持の0%改定だったが、前回の06年度は再び1・36%の大幅なマイナス改定となった。

 今回の引き上げは、0・1〜0・2%の幅で調整している。8年ぶりに本体部分の引き上げに転じるのは、病院の医師不足から、救急車で搬送された妊婦がたらい回しにされる例が相次ぐなど全国的な「医療崩壊」が進んでいると指摘されているためだ。与党は、次期衆院選を控え、医療を立て直すためにプラス改定が不可欠と主張している。

 引き上げは、特に医師不足などが深刻な救急医療や産婦人科、小児科などに手厚く配分する予定だ。

 厚労省は、来年度予算で、診療報酬のもう一つの柱である薬価部分を1・0%前後引き下げることと、価格の安い後発医薬品(ジェネリック医薬品)の利用促進などで1100億円近くを抑制する方針。さらに、中小企業のサラリーマンらが加入する政府管掌健康保険への国庫補助を1000億円以上削減する。



 正直0.2%でも少ないと思いますし、160億という金額を見ても「これまでの役人の無駄遣いに比べれば大したことない額」という気もします。

 国民が立ち上がって、政治家たちを牽制していないと、いつの日か「財政難だから国民皆保険を廃止します!」なんて愚かなことを言い出しかねません。

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韓国医療ドラマ「ニューハート」は、医龍の模倣ドラマ?

『ニューハート』日ドラマ模倣?

『太王四神記』後続作であるMBC新水木ドラマ『ニューハート』(脚本ファン・ウンギョン/演出パク・ホンギュン)が、放送開始から日本ドラマに似た設定を展開し、ネチズンたちの間で反発が起こっている。

『ニューハート』は 12日第1話放送で、病院内の権力関係で地方の医大に左遷された胸部外科チェ・ガングク教授(チョ・ジェヒョン)の話で始まる。

チェ・ガングクは病院内に心臓医療センターを設置し、胸部外科を歯の抜けた虎にしてやるという陰謀を企む医院長パク・ジェヒョン(チョン・ドンチェ)の本心を知りながらも胸部外科長になってくれという彼の提議に応じる。ただ、チェ・ガングクは自分だけのチームを作るという強い意味を見せ、医院長のあやつり人形にならないという意志を見せる。

ネチズンらは胸部外科を素材とした『ニューハート』の基本設定とチェ・ガングクという人物が日本ドラマ『医龍Team Medical Dragon』の設定と似ていると指摘する。特にチョ・ジェヒョンが演じるチェ・ガングク役は『医龍』の朝田龍太郎を連想させるというのが大多数の視聴者の意見だ。また一部の視聴者はいくつかの医学上の間違いを指摘したほか、ほかの視聴者はドラマで感情がオーバーに表現されていると不満をもらしている。

年初『外科医ポン・ダルヒ』が人気米国ドラマ『グレイズ・アナトミー』の盗作疑惑を起こしただけに『ニューハート』に対する敏感な視聴者の指摘は受け入れなければならない部分だ。『ニューハート』の演出家パク・ホンギュンプロデューサーはドラマ企画段階当時「『医龍』を参考にはしなかった」と純粋オリジナルであることを強調していた。



 またパクリなんでしょうか。どちらのドラマも見ていないので、パクってるのかどうかは分かりませんが、、、

 ドラマ企画段階で「医龍を参考にはしなかった」と強調するのは、まぁ意味不明なところではあります。プロデューサーも分かってやってるとしか思えません。

 医療モノというのは、医療従事者のイメージまでも変えてしまうものです。その影響力を認識しつつ、面白い医療ドラマを作ってほしいと思います。

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医師不足などを背景に、現場の負担はピークに達している

医師の過労死6人 今年急増

 勤務医の過重労働が社会問題となる中、過労死や過労自殺による労災や損害賠償を認められた医師は、今年に入って計6人に上っていることが、過労死弁護団全国連絡会議(幹事長・川人博弁護士)のまとめで分かった。

 1970年以降で同会議が把握したのはこれで21人。労災の認定基準が緩和されたことを差し引いても、今年は突出している。川人弁護士は「医師不足などを背景に、現場の負担はピークに達している」と指摘。医療現場には過労死など遺族が言い出せない雰囲気があるとして、「認定されたケースは氷山の一角で、労働環境の改善が急務だ」と訴えている。

 6人は1996〜2006年に亡くなった20〜40歳代の医師で、うち4人は03年以降の死亡だった。死因は、3人が急性心不全や心疾患などの病気、3人は自殺。補償の内訳は、労災認定が4人、訴訟での損害賠償の認定が2人だった。診療科別では麻酔科、小児科、研修医が各2人。

 死亡事例以外でも、昨年1月に脳出血で倒れ、半身まひになった広島県の40歳代の産婦人科医が今年8月に労災認定を受けている。



 なんというか、医師の世界って、未だ「体力勝負」なところがあります。「体力がなきゃ医者はやっていけないんだ」と。

 たしかにそれが現実なんですが、それは医学と矛盾してるように思います。何故医者が体力勝負をしなければいけないのか、と。勿論医者が不足しているからとか、厚生労働省が診療報酬を減らしているからとか、色々あるんでしょうけれど、患者のQOLの改善ばかりに力を注ぐあまり、医療従事者のQOLは軽視されているように思います。今の医療を成り立たせるためには仕方のないことなんでしょうけれど、いずれ、破綻すると思いますね。

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医学処:日大付属病院の女性研修医が過重な労働を苦に自殺
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医学処:医者の8割以上が労働基準法違反
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2007年12月05日

医学部生だと偽って結婚詐欺をした女

25歳女 医学部生と偽り結婚詐欺

 広島県警東広島署は29日、大学の医学部生と偽り、結婚を約束した男性から現金や指輪をだまし取ったとして、詐欺の疑いで住所不定、アルバイト容疑者(25)を逮捕した。

 調べでは、Y容疑者は2005年に知り合った広島市中区の会社員男性(36)と、06年4月に結婚を約束。同年6〜10月、婚約指輪2個(計約220万円相当)や現金計250万円をだまし取った疑い。現金は「大学の授業料として必要」と要求していたという

 男性をだますため白衣と聴診器を見せたり、一緒に披露宴の会場を予約したりしていた。

 東広島署によると、Y容疑者は被害者の男性と知り合った時には、既に別の男性と結婚していたという。



 さすがにこりゃぁ……騙されるほうも悪いというか何というか…。いや騙されたほうは別に悪くないんですけど、ただ白衣と聴診器ぐらいで信じちゃいけないよ。笑

 世の中には、そこまで深い話をしないカップルもいるんでしょうかね。さすがに医学生なら、鬼のようなスケジュールの試験とか、膨大な量の勉強とかで、少なからず醸し出されるものってあると思うんですが。
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2007年12月03日

国立精神神経センターで患者情報の入ったPCを紛失

患者情報また紛失…国立精神・神経センター

 国立精神・神経センター武蔵病院(東京都小平市)は30日、男性内科医(30)が、患者延べ47人分の個人情報の入った私用パソコンを紛失したと発表した。

 同病院では、今年1月にもリハビリテーション部長が患者1688人分の個人情報が入ったパソコンを紛失しており、情報管理のずさんさが改めて明らかになった。

 同病院によると、パソコンに入っていたのは、患者42人分の脳などの磁気共鳴画像(MRI)と、13人分の身体症状を記録したビデオ画像。このうち、MRI画像は35人分が、ビデオは12人分が氏名などの個人情報も入っていた。



 どうして無くしてしまうんでしょうか…。

 特に患者さんとのやりとりを介したビデオなんてものは、最もデリケートな代物ですからね。それを無くしたとあっちゃ…。

 全ての私用パソコンに、発信機か何かを組み込んだらいかがでしょう。

関連
医学処:県立木本高校の身体測定記録カードが紛失する
医学処:徳島大学医学部と大学病院でもパソコンが盗難される。
医学処:東大病院の患者85人分の個人情報を入れたPCを研修医が紛失する。
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2007年12月02日

女医の育児支援と復職に理解を

「女医の復職、育児支援を」 宇都宮で県医師会がシンポ

 地域医療を担う病院勤務医の不足が社会問題となる中、女性医師の労働環境や待遇の改善を目的にしたシンポジウム「女子医学生、研修医等をサポートするための会」(県医師会など主催)が一日、宇都宮市陽西町の護国会館で開かれ、出産や育児後に女性医師が復職しやすい職場環境や周囲の理解の重要さを討論した。

 二〇〇六年の医師国家試験合格者の三割強は女性で、〇七年に自治医大と獨協医大の各医学部に入学した学生の25%は女性が占めている。医師不足対策が求められる中、女性医師の復職などを支援する体制づくりが全国的な課題になっている。

 シンポでは今年十月から「女性医師支援センター」を新設した自治医大の湯村和子教授が基調報告し、「結婚や出産を経験した女性医師の多くは、子育てや家庭と仕事の両立で悩んでいる。復職や就労、育児支援に取り組むことは、男性医師も含めたすべての勤務医の職場環境の改善につながる」などと指摘した。

 東京女子医大医学部の川上順子・主任教授は「女性が生涯医師を続けていくためには」と題して講演。川上教授は「二〇四〇年には医師の半数が女性になるという予測データもある。東京女子医大では、出産などで現場を退いた女性医師対象の再教育センターを設けて一年が過ぎ、これまで七人が研修後に就労した」などと訴えた。

 シンポには自治医大医学部五年の高久千尋さん(24)、獨協医大病院医師の菊池亜希子さん(27)、済生会宇都宮病院臨床研修医の小林真美さん(27)も参加。「安心して子供を預ける施設がない」「出産や育児後の復職には職場の理解が大切」などと現状や将来の希望などを語り、来場者と意見を交わした。



 病院の近くに保育園があるところって結構ありますけど、それでも厳しいものは厳しい。よく医師になったら破局するカップルがいますが、凄くわかるんですよね。そりゃこんなに時間を拘束される職はありませんもん。

 それでも、子供を産むとなると、子供中心の生活にしなければいけません。医師ですから、子供と親の接する時間の重要性は承知しているでしょうし。

 医師になる人は、決して頭が柔らかい人ばかりではないので、一筋縄じゃいきません。女性医師に対して理解しろといっても、しない人(できない?)もいるわけです。ですが医療現場は、変わりつつあります。女性医師の力がなければ日本の医療は動かなくなっているほどに。

 育児した後で、研修を経て復帰する道と、育児しながらでも定期的に働ける道の2つを、医療従事者全体で整えていかなければいけないな、と思います。

関連
医学処:女性医師の再就職を支援する「女性医師バンク」を設立
医学処:現場を離れた女性医師の復帰を支援する病院に補助金を出す。
医学処:女性が少ない泌尿器科をあえて選ぶ女性医師。
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2007年11月29日

山中伸弥教授の快進撃は、世界の研究者に衝撃を与えた。

ヒトクローン胚:ドリー生みの親・英博士が研究断念

 17日付の英紙デーリー・テレグラフは、世界初の体細胞クローン動物である羊のドリーを誕生させた英国のイアン・ウィルムット博士が、ヒトクローン胚研究を断念する方針を決めたと報じた。京都大の山中伸弥教授らが研究している別の手法の方が、治療用の万能細胞づくりには有望だと判断したためという。クローン研究のパイオニアの方針転換は、世界の研究者に衝撃を与えそうだ。

 ヒトクローン胚研究は、多様な細胞に成長できる万能性を備え、かつ拒絶反応の心配もない胚性幹細胞(ES細胞)づくりに役立つとされ、ウィルムット博士も2年前に英政府機関から研究の認可を受けていた。だが多数の卵子が必要で倫理的問題も指摘されている

 山中教授は昨年、マウスの皮膚細胞に遺伝子操作を加え、ES細胞に似た性質を持たせることに世界で初めて成功。卵子を使わず、体細胞だけから万能細胞をつくれる可能性を示した。博士は同紙に、断念したのは「数週間前」と明かした。



 伝説の羊、ドリーの生みの親を完敗させたのは、日本の山中教授!さすがです。

 ちなみに、記事中にあります山中伸弥教授のニュースはこちら

 そういえばアメリカ大統領だけでなく、ローマ法王庁も、山中伸弥教授に称賛の声明を発表していましたね。それぐらいキリスト教圏にはインパクトのある研究でした。
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2007年11月28日

医師免許なしに瀉血治療をした療術師を逮捕

無免許で「瀉血治療」、札幌の72歳療術師を逮捕

 北海道警札幌南署は25日、医師免許がないのに患部から血液を吸い出す「瀉血治療」をしていたとして、札幌市南区真駒内柏丘、療術師渡瀬正方容疑者(72)を医師法違反(無免許医業)の疑いで逮捕した。

 調べによると、渡瀬容疑者は、8月下旬ごろから11月12日ごろまでの間、自宅に設けた診療室で、札幌市の自営業男性(55)や名古屋市の自営業男性(50)ら3人に、腰痛などの治療目的で計4回にわたり瀉血治療を行った疑い。

 渡瀬容疑者は1990年ごろから違法治療を始め、これまでに北海道や東京都、沖縄、愛媛両県などの患者2000人以上から1000万円以上の利益を得ていたとみられる

 調べに対し、渡瀬容疑者は「瀉血治療で膠原病やがん、脳こうそくなどの患者を治してきた。患者は口コミで集まってきた」と話しているという。



 血を抜くだけで膠原病や癌が治ったら苦労はしませんよね・・・

 しかし2000人以上、1000万以上の利益を得ているということは、こういった病気に対して、現代医療よりも民間医療を信じたくなる人がいるということで・・・

 根拠に基づく現代医療と、根拠はないけれど「可能性」はある民間医療。相容れる日は来るのでしょうかね。

関連
医学処:無免許韓国人が出張整形と称しボトックス療法を行う
医学処:医師国家試験に合格したのに免許申請せず無資格医療を行った男
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腹膜炎を便秘症と誤診し、賠償2000万円

腹膜炎を便秘症と誤診、翌日に死亡…遺族に2千万賠償へ

 大津市民病院で昨年2月、救急外来で受診した同市内の男性(当時71歳)が、消化管に穴が開いたことによる腹膜炎だったにもかかわらず、便秘症と誤診され、出血性ショックで翌日死亡していたことがわかった。市は診断ミスとして、遺族に約2000万円を支払うとする損害賠償の議案を12月市議会に提案する。

 病院によると、男性は昨年2月18日、腹部のレントゲン検査とコンピューター断層撮影法(CT)検査を受けたが、当直医だった消化器科の男性医師(38)が「便秘症による腹痛」と診断。薬を処方して男性を帰宅させた。

 医師は2日後、画像を確認した放射線科から「診断ミスではないか」と指摘され、男性宅に連絡し、死亡を知ったが、病院には報告しなかった。同年8月、男性の妻から抗議があり、病院が調査していた。

 三沢信一院長は「診断と死亡との因果関係は明らかではないが、入院していれば救命の可能性があった。同様の事故を繰り返さないよう、万全を期する」とのコメントを出した。



 こういう医療ミスって、実際は結構な数あるんでしょうね

 昔と違って、画像という記録が残るために、隠すのは非常に難しくなっているとは思いますが。いやそもそも隠すとかそういうことを考える人は、今後医師としては向かないとは思いますが…

 ミスが起こったときに、それを発表するのは誰だって嫌なものです。しかし命を預かるということは何百億もかけたロケットを打ち上げることより重大なことです。失敗を失敗と認識し次へ繋げることが、医療従事者にとっては最も必要なことだと思います。

 ただ・・・何でもかんでも医療ミスと決め付けてしまう人、医者は悪だと報道して医療不信を助長させるマスコミなど、医療従事者を追いやる傾向にあるのも事実だと思いますので・・・

 失敗学会の医療バージョンを全国的にデータベース化して公開することで、全体のレベルを改善できると思います。まぁ医療現場のことなので、プライバシーの面からやりづらいというのもあるとは思いますが。

参考:失敗学会
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2007年11月27日

外国人医師の診療、解禁か。

外国人医師の診療解禁…厚労相

 舛添厚生労働相は26日、都内で開かれた全国知事会との意見交換会で、日本の大学医学部で学んだ外国人医師について、「日本の医学部で勉強し、博士号を取った人ならば、当然(医療活動を)やるべきだ。特区などの経験を使いながら、開かれた国であっていい」と述べた。

 地方を中心に深刻化する医師不足対策として、将来的に、構造改革特区などに限定する形で、日本国内での外国人医師の医療行為を認めるべきだとの考えを表明したものだ。

 新潟県は、過疎地における外国人医師の医療行為を認める構造改革特区を国に申請している。同県の泉田裕彦知事は、舛添厚労相との意見交換会で、「新潟大医学部の博士号を持っている外国人で、日本で医療行為をしたい人はいる。過疎地に限定してもいいので、特区で認めてもらいたい」と述べた。舛添厚労相はこれに答える形で、医療制度を10年程度かけて見直す「長期ビジョン」に関連して、外国人医師の医療行為解禁に言及した。医師法は、外国の医師免許を持つ医師が日本国内で医療行為をする場合、日本の医師国家資格取得を義務づけている。しかし、日本語能力が十分ではない、などの理由で国家資格を取得できないケースが多いとされている



 うーむ、どうなんでしょう。日本語さえ話せればいいと思うんですが…。

 というのも、医療というのはコミュニケーションありきだと思うからです。日本語で患者に対して病状説明、薬の副作用、治療経過などを説明できなければ、日本において医療を行うことは厳しいのでは?

 実際、心理的な情景も含めて病気ってのは判断されます。それを理解できたり聞き出せたりする人でないと、日本において医療はつとまらないのではないか、と思います。つまり日本語が出来ればいいんです。

関連:医学処 フィリピン人看護師の受け入れ、2008年度から始まる。
posted by さじ at 00:26 | Comment(1) | TrackBack(0) | NEWS