毛様体筋の疲労を回復させるサプリメントを摂取する方法もある。その一つがクチナシの果実から抽出されたクロセチンだ。サフランなどにも含まれる天然カロテノイドの一種だ。おせち料理のくりきんとんなど、昔から黄色の着色料として使われてきた色素だ。
梶田医師らは眼精疲労の症状をもつ13人を二つのグループに分け、一方には1日10ミリグラムのクロセチン、もう一方には同量の偽サプリメント(プラセボ)をそれぞれ4週間摂取してもらい、効果を比較した。その結果、クロセチンの摂取群は、プラセボ群に比べ、毛様体筋の疲労が速く回復することが分かった。
こうした効果が解明できたのは、梶田医師が毛様体筋の微妙な活動の様子(水晶体の振動)を目の疲れの指標として計測する方法を開発したからだ。この装置で目を調べると、視力がよいからといって、毛様体筋の働きが正常とは限らないことが分かる。
交通事故に遭った16歳の女性は左右の視力が各1・2とよいのに、目を酷使すると頭痛などの症状が表れる眼精疲労を訴えた。梶田医師が診たところ、毛様体筋が緊張していることが分かった。目に合ったメガネを使い始めたところ、1〜2カ月で眼精疲労の症状が消えた。
梶田医師は「交通事故でむち打ち症になった人の約1〜2割でこうしたケースが見られるので、自分の目に合ったメガネかどうかをチェックすることが大切だ」と話す。
最近私も疲れ目でしてね…寄る年波には勝てないとでもいいましょうか…。
確か近視は25歳ぐらいまでに安定しますが、その後は老眼ですとか、記事中にあるような事故などで視力が変化する場合もありますので、定期的に眼科へ行って診察してもらうのがいいですね。
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