自民党の「救急医療と搬送に関するプロジェクトチーム」は30日、救急患者のたらい回し防止など、救急医療体制を再構築する「救急医療基本法(仮称)」の制定を求める提言をまとめた。
政府に早期の法制化と必要な予算の確保を要請する。
高度な専門知識を備えた救急医を育成するセンターの設置が必要と明記。すべての救急患者を受け入れて初期診療を行った上で、専門の診療科に速やかに振り分ける米国の「ER方式」の日本版の導入についても、検討を進めるなどとしている。
なんだかなあ。まるで今の救急医療が駄目みたいな。
いや勿論必要なんですけれど、法律を制定するからには、救急医療に携わる人たちの今の地獄のような労働環境も改善してくれるんでしょうか。
救急医を優遇するようにして、更に医療従事者を増やすような策をとれば、何もわけのわからん育成センターを設置しなくても、高度な知識を備えた救急医が数多く育って、文字通り「全ての救急患者を受け入れることができる」ようになると思いますけれど。
過労な職場、しかも医療従事者が不足しており、ベッド数すら足りないような状況で、どうやって全ての急患を受け入れるというのか。机上の空論とはまさにこのことではないですかね。
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