山梨大は28日、ネットワークを利用して眼科検診用の顕微鏡を遠隔操作し、診断する「眼科遠隔診療システム」の実証実験を報道陣に公開した。
同システムを使うと、山間地や離島の患者が離れた病院に行かなくても適切な初期診断が可能となり、同大医学部の柏木賢治准教授は「眼科医不足や地域間格差の解消に貢献できるのでは」と話している。
実験は山梨大の会議室で行われ、患者の目を写す高解像度カメラを付けた顕微鏡がケーブルでつながれたパソコンと、柏木准教授のパソコンを専用ネットワークで接続。柏木准教授がパソコンで顕微鏡を遠隔操作すると、患者役の目の画像が転送された。
現在はまだ試作機で、山梨大は機器の小型化やインターネット利用を目指す方針。平成21年度中には市販できるようにしたいという。
これが実現可能となると、かなり多くの人が失明から救われるのではないでしょうか。
実際症状が現れないと眼科なんて行かないものですけれど、症状が伴わなくても病気は進行してしまうものです。高齢者ともなれば、マズ間違いなく目に何らかの異常は出ていると思われますし、若者であっても眼圧の問題などは油断できません。
しかも眼科が近くにない離島であっても、大学病院クラスの医療・診断を簡便に受けられるという。なんとも夢のような機械です。
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