九州大学病院(福岡市東区)は、新型インフルエンザの治療機関を設立する検討を始めた。福岡都市圏では、発症が懸念されるアジア便を持つ国際空港がありながら治療機関が少ないため、現状での対応には限界があると懸念されていた。
久保千春病院長によると、研究施設を併設した数十規模のベッドのある治療施設を病院敷地内に新築する方向。九大大学院感染環境医学の林純教授が中心となり、今年度末までに具体的な計画を練る。新型肺炎SARSの治療も視野に入れる。
新型インフルエンザやSARS患者の治療には第2種感染症指定医療機関の資格が必要で、福岡都市圏には福岡市立こども病院・感染症センター(中央区)しかない。しかし建て替えを控え、福岡市は感染症指定医の資格を返上する予定で、13日午後に開かれる市病院事業運営審議会でも議題となる見通しだ。
久保院長は「新型インフルエンザ対策は喫緊の課題。素早く手を打つ必要がある」と話す。
確かに九州に訪れるアジア圏の人はかなり多いかも。都心なら多くの大学病院があり、大学病院でなくともハイレベルな総合病院があるので対応は可能かもしれませんけれど、九州ではなかなか。
そこで動いたのが旧帝国大学の九州大学病院。起こる可能性のある疾患に早急に対応する点など、流石です。予算もあるでしょうに、実行に移す点は誉れです。