1日3度の食事でも、朝型の食生活の方が夜型より太りにくい――。こんな説を、神奈川県立保健福祉大学(横須賀市)の中村丁次教授らのグループが、食事時間とエネルギー消費量の関係を調べて裏づけた。
調査では、たばこを吸わない女子大生18人に、同じ食事(各約500キロカロリー)を午前7時、午後1時、午後7時にとる「朝型」と、午後1時、午後7時、午前1時にとる「夜型」の2種類の食生活を1日ずつ交互に体験してもらった。
中村教授らが注目したのは、食べ物をかんだり飲み込んだり、胃や腸で消化吸収されたりする際に消費されるエネルギー(DIT)。糖や脂肪が体内で燃焼する時、呼気中の酸素や二酸化炭素の消費や排出の量が多くなる。この仕組みを利用した呼気分析でDITの値を算出。食事前から3時間の累積値で比べた。
時間別でみると、午前7時の食事での値が最も高く、逆に低かったのは午前1時。午後1時と午後7時の値は「朝型」「夜型」も変わらなかった。3食分の合計でみると、「朝型食生活」では体重1キロ当たり平均0.905キロカロリー(体重50キロ換算=45.25キロカロリー)で、「夜型食生活」の0.595キロカロリー(同=29.75キロカロリー)を上回った。
この実験から、「きちんと6時間おきに食事をとっても、深夜に食べると1日のエネルギー消費量が低くなり、結局、太りやすい体になる」という結論になった。
中村教授は「朝のDITがなぜ高くなるかは不明だが、内臓の働きを調整する自律神経が関係していると考えている」という。
朝起きて夜寝る、というリズムでなくても、夜更かしして、日中眠くなるような「夜型」もあります。しかし人間の身体というのは面白いもので、いくら夜型になっても、朝型と同じように身体が機能するとは限りません。
やはりいくら夜型となろうと、しょせん人間は生き物なのです。生き物は松果体で日光を感じ、1日の流れを把握するような機能も備えています。そのために人間も、夜型となって、毎日規則正しく睡眠を取っていたとしても、どこかで支障を来たすのでしょうね。
夜の時間って「自分で好きなことを出来る」「朝とは違って時間に追われているわけではない」という開放感からか、ついつい色々なことをしてしまいがちですけれど、特に10代、20代は、規則正しく朝起きることで、1日をより有効的に使うことができるのだと思います。
特に夜10時から深夜2時までの間に睡眠時に成長ホルモンが分泌されやすいという特性を考慮しても、若い人は早めに寝ることが大切なのだと思いますね。