育児が困難な親が匿名で乳児を託せる慈恵病院(熊本市)の「赤ちゃんポスト」(こうのとりのゆりかご)が設置されてから、10日で1年。少なくとも16人が預けられ、うち1人は親に引き取られた。育児放棄の助長につながりかねないとの批判がある一方で、病院側は救いを求める女性に果たした役割を強調する。
赤ちゃんポストは、乳児がごみ箱などに産み捨てられ死亡するのを防ぐため、緊急避難措置として設けられた。蓮田太二理事長は設置当時、「赤ちゃんを預けるのではなく、できるだけ相談をしてもらいたい」と安易な利用を避けるよう呼び掛けた。
しかし、運用開始から数時間後に、3歳前後の男児が置かれた。その後も、ほぼ毎月置かれ、3月までに16人を数えた。このうち、昨年8月に置かれた生後1カ月の乳児は「元の親」が引き取りに来た。
捜査当局は子どもたちのいずれにも外傷がなく、健康状態が良好なことなどから、虐待などの事件性はないとみている。
ポストをめぐっては、「子どもの親を知る権利を侵害する」などの懸念もある。運用状況を調べる市の専門部会は、「明らかな違法性は認められない」とする一方、「引き続き検証を継続する必要がある」としている。
子供の、親を知る権利って。生きることが第一じゃないですかね。
日本の未だにマズいところって、そういうわけのわからん血の繋がりを無駄に重要視するところだと思います。虐待されるかもしれない子供を保護することに何の問題があるんでしょう。親から離れられなくて苦しんでいる子供だっていますよ。
赤ちゃんポストが出来て1年。これまでに16人の尊い命が救われたと思えば、私は「こうのとりのゆりかご」の存在を評価したい。そして、色々な反対意見にも負けず、命のために努力した熊本市の慈恵病院に大きな拍手を送りたい。
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