2008年05月07日

順天堂大学開発の、中皮腫を発症前に見つける検査法。

中皮腫、発症前診断に道 順天堂大チームが独自検査法

 アスベスト(石綿)による中皮腫を発症前に診断する可能性を探るため、順天堂大チームが独自の検査法により実施している大規模検診で、発症が濃厚に疑われる人が見つかった。

 確定診断する症例が増えれば、これまで難しいとされてきた早期診断の手法として定着すると期待される。

 研究チームの樋野興夫教授(病理学)らは、中皮腫の患者の血液中で濃度が高まる特殊なたんぱく質を発見し、発症前の診断に利用する検査法を開発した。

 有効性を確かめるため昨年2月から、アスベストに関連する建設関係の仕事に携わった経験がある約3万人を対象に、研究型検診を5年計画で始めた。

 これまでの検診で、たんぱく質の量が多かった80人には、同大学の専門外来での受診を呼びかけ、たんぱく質の変動を追跡調査している。その結果、一部の患者で、検出量が半年で4倍に急増していることが判明。発症が濃厚とみられる。

 国のアスベスト対策では2006年に石綿健康被害救済法を施行。アスベストを扱っていた企業の社員や退職者、被害に不安を持つ人などを対象に、企業や国が検診を実施している。検診ではCT検査などが行われているが、発見されても数年以内で亡くなることが多く、早期診断が課題となっている。



 早期発見しにくい中皮腫を、スクリーニングできるようになれば、かなり多くの人が助かるようになるでしょう。アスベストが関与していることが分かったため、これからリスクにおかされる人は少なくなるかもしれませんが、潜伏期間のようなものが長いのも特徴なので、アスベストのリスクを負っている該当者全員を鑑別できれば、かなり有益な検査法だと思います。

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posted by さじ at 00:29 | Comment(0) | TrackBack(0) | 呼吸
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