再生医療 日英スター提携も
クローン羊ドリーを作製したことで知られる英エディンバラ大学のイアン・ウィルムット教授は15日、神戸市内で読売新聞の単独インタビューに応じ、さまざまな細胞に変化できる新型万能細胞(iPS細胞)研究に着手したことを明らかにしたうえで、生みの親である山中伸弥・京都大学教授と共同研究を行いたいという意向を示した。実現すれば再生医学界の2人のスターが手を結ぶ形になる。
同日午後、山中教授も参加するシンポジウムが都内で予定されており、共同研究について話し合うつもりだという。ウィルムット教授は「2006年6月、カナダでの国際学会で山中教授からiPS細胞の成果を初めて聞き、興奮した」と話し、iPS細胞の成功は「DNAの2重らせん構造の発見に匹敵する成果で、ノーベル賞は確実だろう」と称賛した。また、すでにiPS細胞の研究にとりかかっており、「将来、ヒトクローン胚(はい)からES細胞(胚性幹細胞)を作る研究は必要なくなるだろう」と指摘したが、クローン動物の研究は今後も続けるべきだと主張した。
ウィルムット教授は英ロスリン研究所に所属していた1996年7月、クローン技術を使ってドリーを誕生させることに成功。人の卵子に体細胞の核を移植して作るクローン胚からES細胞を作る研究を計画していた。
なんか、まぁ、ドリーも激震が走ったような気がしますけど、ああいう倫理的な面から実現できなかったことより、山中教授の「発見」のほうが、もう地盤が崩れるほどの大激震でしたからね。
共同研究。どうなるのかわかりませんけど、山中教授にメリットがあるのなら是非とも。
クローン羊ドリー
羊の乳腺細胞の核を卵子に移植する「体細胞クローン技術」で作製。世界初のほ乳類のクローン動物として、世界に衝撃を与えた。複数の子供を産んだが、その後、肺疾患を発症し、回復が見込めないため、2003年2月に安楽死させられた。
関連:山中伸弥教授の快進撃は、世界の研究者に衝撃を与えた。
2008年04月16日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバック
