昨年1年間に全国の病院の半数以上で、病院職員が患者や家族から暴力を受けていたことが12日、全日本病院協会の調査で分かった。医師らの対応や待ち時間への不満が引き金になった事例が多く、深刻化する「モンスターペイシェント」と呼ばれる患者の実態が浮かび上がった。同協会は今夏をめどに最終報告をまとめる方針で、厚生労働省も調査結果を受け抜本的な対策に乗り出す。
同省によると、「院内暴力」をめぐり全国規模で調査が実施されたのは初めて。
調査は昨年末から今年1月末にかけ、47都道府県にある2248病院を対象に実施し、1106病院から回答を得た(回答率49・2%)。このうち患者から暴言や暴力があったと回答した病院は576病院で、暴力やクレームの発生件数は6882件に上り、1病院当たり年平均で約12件の院内暴力が発生したことになる。
内訳をみると、患者から暴言を吐かれるなどした精神的暴力が2652件と最も多く、患者の暴力でけがをしたなどの身体的暴力は2253件、セクハラ(性的嫌がらせ)は900件だった。また、患者の家族から暴力やクレームを受けたケースも904件あった。
ただ病院側が実際に警察に届け出たケースは、全体の5・8%。弁護士に相談したケースも2・1%にとどまり、医療現場が患者の暴力への対応に苦慮している実態も浮かび上がった。
院内暴力の防止措置として、約4割の病院が「監視カメラの設置」と回答。警備員の巡回を増やす▽警察官OBの配置▽護身用のスプレーの常備−などと回答した病院もあった。
ほんのちょっとした言葉の捉え違いで、患者さんが不快に思ったりすることって、よくあります。
まぁ傍から聞いてたら、100%医療従事者に非はないんですけれど、患者さんもナーバスになっているので。。。そこを配慮して、医療従事者も黙っていると思うんですけれどね。
それならば、社会や国が、患者の理不尽な暴力から医療従事者を守らなければなりません。そのための工夫を医療従事者から言い出すことは、出来ないでしょう。だって医療従事者は「配慮すること」を第一に考えているわけですから。お近くの病院の医療従事者に、優しくしてやって下さい。決して彼らは、傲慢極まりない存在ではないのです。お互いが良識ある行動をすれば、お互いにとって最良の結果が生まれるでしょう。
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