台湾の60歳の男性が心臓のない状態で16日間生存し、心臓移植を受けて無事退院したことが注目を集めている。台湾大学の医師は「前例がないケースで、死亡の定義を書き換える可能性がある。心臓衰弱の患者を限界まで救う動きに影響を与えるだろう」とコメントした。
この男性は歯周病が原因で感染性心内膜炎にかかり、心内膜で細菌が増殖。家族の同意を得て心臓を摘出し、2台の体外式膜型人口肺(ECMO)と血液透析装置などで心臓移植を待ち、16日後に移植に成功した。
理論的に言えば、心臓とほぼ同じ働きをする装置で血液をグルグル動かしているわけですから、16日生存もありうる、とは思いますが、実際に成功するとなると、驚きを隠せませんね。しかも16日目に心臓移植に成功してるわけだし…。
ちなみに、感染性心内膜炎というのは、口の中の菌が血流にのって心臓の弁などに付着し、炎症などを起こすことで発症します。今回は歯周病でしたが、例えば抜歯をした後など、血液に菌が入り込む余地があるものでしたらなんでも起こりえます。
虫歯だけでなく、感染性心内膜炎を予防するためにも、口腔内ケアはしっかり行っておきたいところですね。
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