日東電工は2日、札幌医科大の新津洋司郎教授と、治療薬を効率的に患部に運ぶ極小の「カプセル」を共同開発すると発表した。直径は1ナノメートル(ナノは10億分の1)以下で、このカプセルを使えば、肝硬変や肺、膵臓などの病気の治療に効果が上がるという。
すでに試作品を完成させており、安全性などの実証試験を経て5年後をめどに事業化させる。日東電工は体に無害な特殊ポリマーを使ったカプセルを開発。カプセルに薬を入れて注射するが、患部まで確実に届くことで、効果的な治療が見込めるという。これまでに新津教授がカプセルとして使ってきたのは、脂質の「粒」で、大量生産できないのが難点だった。
新津教授は、肝硬変の新薬開発で動物実験に成功している。
進歩しまくりんぐ。
昔からナノカプセルを使った医療というのは考想上はあったでしょうけれど、実際どうやってナノカプセルなんて作るんだという話や、それがどうやって局所で効果を発揮するんだという様々な問題点があったと思います。
それを乗り越えての、実現。ちゃんと特殊ポリマーでナノカプセルをつくり、その中に薬を入れるという、ね。もうどれだけミクロのアドベンチャーなのかと。
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