ギリシャ第2の都市テサロニキから西に70キロ程進んだところにあるベリアという小都市にある古代ギリシャの墓地の発掘調査の過程で、この墓地から紀元200年前後のものと見られる頭部に外科的手術の跡を残した遺骨が見つかっていたことが11日までにギリシャ考古庁の発表により明らかとなった。
頭部に外科手術の跡を残した頭蓋骨は他の古代文明の遺跡からは見つかっているが、古代ギリシャの遺跡から外科手術の跡を残した頭蓋骨が見つかったのは今回がはじめての出来事となる。
今回、見つかった頭部に外科手術の跡を残した遺骨は昨年行われたベリアの発掘調査の過程で見つかったものとなる。
発掘された遺骨の頭蓋骨の部分には鋭角状に頭蓋骨を切開した跡が残っており、発掘調査を指揮したロアニス・グレイコス(Loannis Graikos)研究員は「相当熟練した外科医による手術の跡」とした上で「手術の後、治癒が進んだ跡も見られないことから、かなりの大怪我を負い、外科手術が実施されたが、手術後間もなく死亡したのではないか」と話している。
ギリシャでは2006年にも頭蓋骨に切開の跡を残した遺骨が見つかっていたが、その後の調査によりこの頭蓋骨は投石器(古代の兵器)によって損傷を受けたものだということが判明していた。
怪我の後に施されたということは、これは外科手術と考えて間違いないでしょうね。
よく頭に手術のような痕を残し、その後何年も生きたとされる骨が見つかっていますが、あれは実際手術かどうかというと、宗教的意味を持つものも含まれていると思います。他には、頭痛を治すためだとかも(これも宗教的なものの可能性もありますが)
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