訪問販売先で「修理できない」などとうそを言ったり、認知症の女性を狙ってミシンなどを購入させたりしたとして、経済産業省は19日、特定商取引法に基づき、工業用ミシン最大手「JUKI(ジューキ)」(東京都)の子会社「JUKI家庭製品」(同)に6か月間の業務停止命令を出した。
JUKIがJUKI家庭製品に訪問販売事業を継承させた昨年3月までの3年間にも違反行為があったと認定された。
特定商取引法は勧誘でうそを言ったり、判断力のない相手に商品を販売したりする行為を禁止している。
同省によると、JUKIの販売員は06年7月、「ミシンの無料点検に来ました」と女性宅に上がり込み、「古くて交換用の部品がない」とうそを言って居座り、約30万円のミシンを買わせた。同年12月には、別の販売員が高齢の女性に「修理できない」と新しいミシンを勧め、女性が断ろうとしても「既に契約書を書いたので解約できない」と無理やり購入させた。
同社は約10年前から訪問販売で宝石やアクセサリーなども扱っていたが、神奈川県に住む70歳代の認知症の女性が4年間、同じ販売員から約60点、約2400万円相当の商品を購入させられた例もあったという。
経産省では「苦情件数が多く、勧誘方法も悪質だったため、業務停止命令に踏み切った」としている。JUKIをめぐっては、全国の消費生活センターなどに04年度648件、05年度447件、06年度338件の相談があったという。
JUKIの中村和之社長は記者会見して「お客様に多大なご迷惑をおかけした」と謝罪。JUKI家庭製品を4月末で解散させる方針を明らかにし、ミシンを購入させられた被害者からの返品の申し出には、「できるだけ対応したい」と述べた。中村社長と山岡建夫会長は役員報酬の30%を6か月間返上する。
なんだこれ。恐ろしい話です。
消費生活センターに来た苦情件数だけ見ても、単独の犯行ではなく組織全体で推奨していたとしか思えない。認知症を喰いものにしようなんぞ、少しでも良識があったら出来るものではないですね。子会社を解散させて別の名前で生きていこうと思ってるんでしょうか。
JUKIね。覚えておこう。
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