2008年03月21日

毎年恒例、臨床研修医争奪戦が始まる。

臨床研修医争奪に

 2009年4月から臨床研修を始める医学生の受け入れ先病院を決める「マッチング」のスケジュールが決まり、1年後の臨床研修医獲得に向け、早くも争奪戦の火ぶたが切られた。仙台市内で9日に開かれた合同説明会には、秋田大病院など県内14病院をはじめ、東北6県の91病院が参加。待遇や生活環境、自治体ぐるみの支援などをアピールしたものの、訪れた学生は145人にとどまり、研修先を決めてもらう決定打にはならなかったようだ。どうすれば医学生のハートをつかめるのか――。

 04年4月から始まった厚生労働省の新医師臨床研修制度は、新人医師に2年以上の研修を義務付ける。研修後も病院に残る可能性があるため、医師不足が深刻な東北各県は、臨床研修医獲得を医師確保の最初の関門と位置づける。

 合同説明会が開かれた仙台サンプラザホール。参加した病院のブースとは別に、各県の景勝地や特産品などを紹介した冊子がずらりと並んだ

 「秋田県です。パンフレットをどうぞ」。会場入り口の好位置に陣取った県医務薬事課の男性職員は、入ってきた学生にいち早く声をかける。後ろに連なる他県の職員や病院職員も、負けじと案内冊子を次から次へと差し出す。

 「医は手」というタイトルがひときわ目立つパンフレットを配る岩手県は、新幹線や空路を利用し、東京、札幌、名古屋など大都市へのアクセスの良さを前面に打ち出す。

 合同説明会に来るのは初めてという東北大医学部の男子学生(25)は「友達から会場で人気者になると冗談で聞いていましたが、これほどとは思いませんでした」と両手に抱えたパンフレットに苦笑いする。

 厚労省医事課によると、臨床研修医の待遇は各病院が独自に決めることができ、給与は「東高西低」の傾向。特に北海道や東北は高水準で、その中でも郡部にはさらに厚遇を用意する病院もあるという。

 県臨床研修協議会(事務局・県医務薬事課)がまとめた県内の臨床研修医の1年目の月給は、市立角館総合病院60万円(賞与含む)、本荘第一病院55万円(ほかに賞与あり)、市立横手病院50万円(ほかに賞与年105万円)などとなっている。当直、住居、通勤などの各手当も月10万円ほど加わり、2年目は5万円アップする病院もある。

 一方、都市部の病院の月給は、東北労災病院(仙台市青葉区)30万円、慶応大学病院(東京都新宿区)30万円、三井記念病院(同千代田区)26万円と県内の水準と比べると低い。しかし、いずれの病院も07年度は定員を100%満たし、医学生に人気だ。

 都内の私大医学部に通う男子学生(24)は、中学時代に親の転勤で秋田市内で暮らした経験があり、県内の病院も候補に入れ、ブースで説明を受けていた。「都内の病院に比べ、研修医が少なく給与もいいのは魅力だが、それだけ現場は逼迫しているのかも」と不安をのぞかせる。

 「困らない程度にもらえれば給与は気にしない」と話すのは、由利組合総合病院のブースで熱心に耳を傾けていた国立大医学部5年の女子学生(24)。県内にゆかりはないが、臨床研修中の大学OBから、比較的自由に研修科を選べると聞き、同病院に興味を持った。

 また、岩手医大の男子学生(26)は「病院のパンフレットなどは、いいことばかり強調しているので参考にならない。実際に研修した部活の先輩などから話を聞き、自分の目で雰囲気を確かめて研修先を決めたい」と話す。これから興味のある病院を複数見学するといい、「各自治体でいくつかの病院を巡り、見学できるバスツアーを企画してくれると助かります」と提案した。



 まぁ研修先なんてのは、実際に行ってみないとわからんですよね。ですがどこに病院見学に行くかとなると、やはり都市部の大学病院や、首都圏の有名一般病院が多いと思います。

 研修をどこで受けるか、となると、まず「2年間でスキルが身に付く」という熱意型。医療に対する情熱をもち、しっかり指導してくれ、更に色々手技をやらせてくれるところとなると市中病院が人気です。

 自分の大学や、他の大学病院に行く研究型は、最先端最高峰の医療を身につけようとする人が多いですかね。やはり大学病院のほうがお金をかけられる分、専門的な医療を学ぶことができます。

 そして地元型。「将来は地元で開業する」という人や、実家がある人などは地元で研修を行う人が多いようです。研修先を地元にしたほうが病院とのコネクションもできますしね。

 あとは、交通や収入、研修後に行きたい病院などによって決まります。細かい点としては、上司の熱意などですかね。やはり皆、きっちり指導してくれるところがいいですから。それを見抜くには病院見学に行って、実際の生の声を聞かなければいけないんですけど。

 ここまで書いてきて、やはり地方の研修医獲得は難しいなと思いました。地元型なら容易というか、黙っていても来ますけれど、熱意型や研究型なら、首都圏の病院のほうがやはり有名ですからね。その大学に特化した熱意や研究、カリスマ的指導医などがいれば対抗できるんでしょうけれど、難しいですね。

 【新医師臨床研修制度】

 医師免許取得後、指定臨床研修病院で、内科、外科、小児科、産婦人科など7分野で実際の診療に携わり、経験を積む。大学病院などと連携し、複数の医療機関を回るプログラムもある。アルバイトは禁止されるが、約30万円程度の収入を保障するため、国から研修先に補助金が交付される。県によると、県内の臨床研修医が研修後、県内に残ったのは、04年4月からの1期生が68人中55人(80・9%)、05年4月の2期生は61人中41人(67・2%)。

関連
医学処:研修医後の進路の選択肢を広げる、マッチングプラザを開催
医学処:大学病院に不満あり。研修医は市中病院のほうが満足度が高い
医学処:研修医の受け入れ先を地域の拠点病院に限定する方針をかためる


広告
posted by さじ at 02:35 | Comment(0) | TrackBack(0) | 大学
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。