2008年03月09日

救急医療を担う看護師、技師にも重い負担を強いている。

「何かが間違っている」救急医院の技師や看護師も疲弊

 救急医療に携わり、重い負担を強いられているのは医師だけではない。看護師や検査技師らの疲弊も進む。過酷な勤務や権利意識が高まった患者への対応などで体調を崩したり、傷ついたりして、現場を立ち去る医療スタッフは後を絶たない。「何かが間違っている」。日夜、そうした疑念が膨らむ。

 近畿の救急病院に約20年勤める臨床検査技師の女性は2年前、涙が突然、ポロポロと流れるようになった。頭がぼんやりして食べ物の味を感じられず、砂をかんでいるようだった。

 臨床検査技師は医師の指導の下、血液や尿の検査、心電図や脳波などの生理学検査を担う。当直は多い月で5、6回。入院患者に加えて急患の検査が立て込み、ほとんど寝ることができない。

 医師や看護師と違って検査技師は医療機関の定員基準があいまいで、病院経営の悪化によって人員が削減されやすい。勤務先でも20年間に臨床検査技師が約3割減らされ、十数人に。給料は据え置かれ、ボーナスも1.5カ月分減った。

 「うつ状態」と診断されて休職したが、2週間で復帰した。「技師が補充されず、同僚の負担が増えると思うと辞められない」。でも、もう限界だと感じている。

 日本臨床衛生検査技師会によると、臨床検査技師は全国で約7万人。高田鉄也専務理事は「医療に不可欠な存在なのに身分が保証されず、報酬も不十分。当直ができる正職員も減り、仕事は激化する一方だ」と明かす。

 患者と接する機会の多い看護師も激しいストレスに悩まされる。

 公務員共済組合病院に勤務していた大阪市の女性看護師(31)は昨春、辞表を書いた。復帰する気は今も起こらない。

 通常の3交代勤務のほか、救急当直が月3回。急患は毎夜、20〜40人来る。「共済組合の病院なのになぜ優先されない」と文句を言う公務員、「昼間は込むから」と平然と言い放つ軽症者未払いの治療代が100万円を超す常習者……。

 8時間立ちっ放しで、一息ついて笑顔を見せた途端、「何を笑ってるんだ」と患者に怒鳴られ、ひたすら謝らされたこともある。「人を助けたいという一番大事な気持ちを失ってしまった」

 関西の脳外科専門病院で働いていた男性看護師(37)は「医師も大変だが、看護師だって人が足りない。この国の医療の仕組みはおかしい」と訴える。残業が多く、2、3時間の睡眠で次の勤務に入らざるを得ない。「薬の種類や量を間違えそうになった」

 脳疾患の救急患者は初期症状で判断力が低下し、暴れることがある。入院後も目が離せないが、看護師3人で受け持つ患者は約50人。急患が来ればパンクする。年収は300万円余で、ほとんど昇給しない。

 2年前、病室でベッドのセンサーが作動し、警報が鳴った。駆けつけると、患者が「飛びます」と叫んでベッドから飛び降りる瞬間。一命は取りとめたが、頭を強打し、「管理がなっていない」と家族から非難された。「やっていけない」と救急のない病院に移った。

 日本看護協会の調査では、病院勤務の新人看護職員の離職率は9.2%。配置が手厚い病院ほど、離職率が低かった。小川忍理事は「救急病院は入退院が頻繁で、過重労働が常態化している。体制にゆとりを持たせるなど、真剣に対策を考える時期だ」と指摘する。



 日本人はメディアに流されすぎなんですかね。

 まぁとにかく極端です。医者が不当に儲けている、必要のない検査をする、とか何とかいって医者バッシング。証拠があるわけでもなく。島民族特有の、狭い社会での口コミを高い重要度をもつものと認識しているせいでしょうか。

 そしてそれは医師だけではなく医療従事者にも降りかかります。

 医療は医師だけが行っているわけではなく、検査、看護、アフターケアなど、様々な領域で医療従事者は尽くしています。単に患者と接する機会が少ないだけの違いです。

 しかし医療費高騰ということで、国は病院側に負担を強いるようになりました。ただでさえ赤字経営であるにもかかわらず、です。そしてその負担は病院で働く医療従事者に強いるようになっています。医師不足の現在、看護師や臨床検査技師の人件費が槍玉に上げられ、彼らには当然今まで以上の負担がのしかかります。

 もう、パニックですわ。

 消費税を上げるだの何だの言われていますが、上げるのならば全て医療費に費やしてほしいものです。もしくは役人の身勝手な無駄遣いをやめるか、ですねぇ。世界有数の医療を、国民全員に提供しているわけですから、医療費なんて上がって当たり前なんですが。何が大事なんでしょうね、一体。

 そしてマスコミの行った「医療従事者=悪」のイメージ戦略が、見事に効果を発揮し、医療不信となった患者及びその家族は、ヤレ医療ミスだ、配慮がないだと訳の分からんことを言い出します。

 どうしようもないですね。日本の医療の崩壊に加担し、お金がなければ良質の医療を受けられない時代に向かわせているのは、誰なんでしょう。

 全国の医療従事者は、それでも患者さんには何もいえないので、中立立場として私が、あえてこういう場で書かせてもらいました。医療従事者側も傲慢な態度をとらないかわりに、患者さん側にも配慮をお願いしたいです。

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posted by さじ at 01:22 | Comment(0) | TrackBack(0) | 救急
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