嫌なことを思い出した直後にアルコールを摂取すると、かえってその記憶が強められることを松木則夫東京大教授(薬理学)らがラットの実験で見つけ、28日までに米専門誌の電子版に発表した。
人の場合なら、嫌なことを忘れようと酒を飲んで一時的に楽しくなっても、翌日には楽しいことを忘れ、嫌な記憶が強く残ることを示しているという。松木教授は「酒を飲まずに、嫌な記憶に楽しい記憶を上書きしてしまうのが良いのでは」と“しらふの気分転換”を勧めている。
実験で、かごに入れたラットに電気ショックを与え、恐怖を学習させると、かごに入れただけで、身をすくめて固まるようになる。チームはいったん固まった直後のラットに飲酒相当のアルコールを注射した。
その結果、注射しないラットと比べると、かごの中で固まり続ける時間が長くなった。その効果は2週間続き、記憶が強くなったと判断されたという。
アルコールは記憶力を低下させるが、それは覚える段階だけで、いったん覚えたものを思い出して記憶に固定していく段階では、逆に記憶を強める効果があるらしい。
なるほど!
覚える段階の、近時記憶は低下するため、酒を飲むと記憶力が悪くなる、と言われていますが、既に記憶してしまったことを忘れることは出来ず、逆に強まってしまう、ということですね。
恐ろしい・・・酒の裏の効果を知ってしまいました・・・。
これでもう「ヤケ酒」のようなことは出来なくなりますね、、、ってそれはまた別の意味で酒を呑むのか。
関連
医学処:オメガ3脂肪酸の摂取が不足している人は、飲酒量が多い。
医学処:タバコを吸うとストレスが解消されるというのは大間違い