天皇陛下(74)の骨密度が低下し、骨が弱くなる骨粗しょう症になる可能性のあることが、先月受けられた定期検査でわかった。
前立腺がんの治療のため受けられているホルモン療法の副作用とみられ、陛下は運動や食事など生活面の改善に取り組まれる。皇后さま(73)のめまいも依然残っており、宮内庁は両陛下の公務軽減を改めて検討する。
天皇陛下は2003年1月、がんが見つかった前立腺の全摘手術を受け、翌04年7月から、がんの進行を抑えるホルモン注射を月に1度のペースで受けられている。この治療で腫瘍マーカー(PSA=前立腺特異抗原)の値は安定しているという。
しかし、先月26日に東大病院で受けられた検査で、PSAは正常だったものの、骨の密度を示す骨密度が、骨粗しょう症と診断される数値に近づいていることが判明した。専門家によると、骨密度の低下は、ホルモン療法で起こる副作用の一つという。
骨の強度を維持するには、食事療法でカルシウムを摂取したり、骨に適度な圧力や負荷を掛けながら運動したりする必要があり、陛下は今後、インストラクターの指導を受けながら運動などに取り組まれる。
宮内庁によると、陛下がこの1年間に臨まれた儀式や会見などの行事は約200回、面会した外国の要人は約70人で、内閣の書類への署名や押印は約1000件に上る。折々に祭祀もあり、同庁はかねて負担軽減策を探っていた。
国の「象徴」であられる天皇陛下ですが、そのご多忙さは尋常ではないものがあります。
私が高校の頃、「何も働いていない天皇のために莫大な税金がかかっているのだからやめてしまえ」という日教組の左翼教員がいました。とんでもない話です。役人&政治家が稚拙な外交をする中で、天皇陛下が存在していることで、他の国からナメられない部分はかなり大きいと思います。日本が大統領制だったら轟沈しているでしょうね。
記事中にもありますように、74歳という高齢にしては活動が多すぎる気がします。ただでさえ加齢によって骨吸収が進んでいると思われますので、なんとか折り合いを見つけて、養生していただきたいものです。宮内庁がサポートできるところは出来るだけサポートして。
ホルモン療法
男性ホルモンの影響を受けて進む前立腺がんの主要な治療法の一つ。一般的には、男性ホルモンの働きを抑える注射(月1回または3か月に1回)と毎日の飲み薬を併用することが多い。赤座英之・筑波大泌尿器科教授によると、副作用には個人差があるものの、活力の低下のほか、のぼせやほてりといった女性の更年期症状に似た状態を伴うことが多い。骨密度の低下を招くのは骨の代謝のバランスが崩れるためで、骨粗しょう症の治療薬が処方されることもある。