医師免許のない男が本巣郡北方町に眼科診療所を開設し、医療行為を繰り返していた事件で、岐阜地検は18日、詐欺罪で、瑞穂市野白新田、無職K被告(32)=医師法違反罪などで公判中=を追起訴した。
起訴状によると、K被告は医師の資格がないにもかかわらず、同町の診療所「アイクリニック北方」で患者を診察。2006(平成18)年1月から07年7月までの間、県社会保険診療報酬支払基金(岐阜市)と、県国民健康保険団体連合会(同)に診療報酬明細書などを提出し、診療報酬と福祉医療費の計約3750万円をだまし取った。
K被告は01年8月から無資格で診療を始め、大垣市の病院などにも勤務するなど医療行為で得た総収入は約2億6000万円に上るとみられる。
これの続報です。
書籍で得た知識だけで開業したニセ眼科医を逮捕。
医学の領域には、ホント果てしないほどの膨大な知識量があります。6年間かけてようやく「基礎」を終える程度です。その後研修し、10年ほど修行してようやく一人前になるのではないでしょうか。
生理学、生化学、解剖学などの土台が出来ていないと、疾患の病態をイメージすることも難しいですからね。逆に言えばこれらを一通りやっておくと、一般の方でも内科は理解できるようになるんじゃないでしょうか。
よく一般の方に「理解しやすい本はないか」と聞かれますが、個人的には生理学では「人体機能生理学」、生化学では「トコトン分かる図解基礎生化学」をオススメしたい。どちらも医学生1年生あたりが読む本ですが、読むだけで全体像を把握することができます。特に生化学の本は、生化学を苦手とする医学生にもお勧めしたい一冊です。
話を戻しますが、こうした積み重ねなしに医療行為を行うなんて、本当に度胸があると思います。まぁ眼科は上記のような生理学、生化学の知識がなくてもある程度知識をつければ対応できなくもないですが…(実際医学部で眼科を学ぶのなんてほんの少しですし、参考書を読めば医学生と同等の知識を付けることはできると思いますが)
それでも本を読んだだけで2億以上も稼いだとは…。いやはや。そのお金で医学部に入ったらどうですかね。
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