2008年02月18日

脳脊髄液減少症の治療や研究促進を求める声について

脳脊髄液減少症治療、早急に保険適用を

 交通事故などの衝撃で脳脊髄液が漏出しさまざまな症状を引き起こす「脳脊髄液減少症」の治療への保険適用や研究促進を求める患者らの活動が活発になっている。高まる声を受けて厚生労働省は研究費補助事業として関係学会と研究班を発足、2007年9月には研究が開始された。しかし、この疾患が新しく提唱された病態のため、研究班の多数は疾患自体に否定的な考えを示す研究者。今のところ、実践的な研究に取りかかる動きは見られないという。患者団体は「公平な研究を行い、早急に保険適用を認めてほしい」と強く要望している。

 この疾患は、交通事故やスポーツ障害などによる頭部・全身への強い衝撃のため、脳内の脳脊髄液が持続的または断続的に漏出し、頭痛やめまいといったさまざまな症状を引き起こす。原因が特定されにくいため「怠け病」「精神的なもの」と診断されることが多い。また、治療を受けた約7割に症状の改善が見られるという「ブラッドパッチ(硬膜外自家血注入)」治療は医療保険適用の対象外。患者らは精神的にも経済的にも大きな負担を強いられている。

 だが、つい最近まで、脳脊髄液が漏出するということ自体、医学会や医療界では非常識とされてきた。転機となったのは00年。現在国際医療福祉大学熱海病院で脳神経外科教授を務める篠永正道氏が漏出の実態を突き止めたのだ。篠永氏はその後、推定で全国20万〜30万人の患者がいるとされる「むち打ち症」の多くも、これを原因として説明できることを確認。そして02年、疾患の普及を目指して、患者や医師らがともにつくるNPO法人「脳脊髄液減少症患者・家族支援協会」が設立された。

 設立から約6年、マスメディアの協力もあり、この疾患に関する活動は全国へと波及。さらなる研究促進やブラッドパッチ治療への保険適用を国に対して求める意見が47都道府県議会などで採択されるとともに、市民からも50万筆に迫る署名(08年2月現在)が集まっている。

 これに伴い、協会設立当初わずか3件だったこの疾患の受け入れ病院も、現在は協会70件(協会調べ)にまで拡充した。協会はこれにとどまらず、患者が自分で治療先を探せるよう、診療可能な病院の調査・公開を各都道府県に求める「イエローベルト運動」にも着手。これまでに8県が要望を受け入れ、ホームページ上で病院などを公開している。

 このような流れの中で、厚労省は07年4月、この疾患の研究に研究補助金を付けることを決定した。そして、日本脳神経外科学会など関係7学会が約20人から成る研究班を発足。同年9月には研究を開始した。3年間で、発症原因の調査や診断基準の策定のほか、治療指針の取りまとめも目指すとしている。

 しかし、研究班の活動はこれまで会合を開催するにとどまり、実践的な研究に取りかかる様子は見られない。これについて患者・家族支援協会で代表理事を務める中井宏氏は「脳脊髄液の漏出という概念が新しく、研究班のメンバーの多くが疾患自体の否定派若しくは無関心派であることが原因」と指摘する。中井氏によると、研究班のメンバーのうち、医療現場で実際に症例を扱うのは篠永氏を含む2人にとどまるのだという。

 中井氏は「全国各地から研究や治療の促進を求める声がこれだけ上がっているのに、早急な対応に取りかかろうとしないことは誠に遺憾」と意見。現状では、診療を行える数少ない医師に患者が殺到し、1年以上先まで予約でいっぱいなのだそうだ。「患者は日々精神的にも経済的にも大きな負担を強いられている。研究班は公平な態度で治療法を確立し、国は早急に治療の保険適用を認めるべきだ」。

 協会は脳脊髄液減少症患者支援の会と協力し粘り強く活動を続けていく。来月中には、全国各地から集められた署名を関係省の大臣宛てに新たに提出する構えだ。



 役人根性といいますか、研究班のダメっぷりが露呈している記事ですね。

 疾患に否定的、もしくは無関心であるというのは、要するに頭が硬い、ということでしょうか。医学者たるもの柔軟な思考ができなければアウトだと思うのですが。

 せめて研究ぐらいしてほしいですね。さっさと。国からお金貰ってるのだから動くぐらいしないとね。

関連
医学処:子供の脳脊髄液減少症に対する知識と理解を身につける
医学処:脳脊髄液減少症の研究が加速。適正治療法解明なるか
医学処:脳脊髄液減少症の診断基準などを厚生労働省がまとめる。


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posted by さじ at 02:57 | Comment(0) | TrackBack(0) | 脳神
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