2008年02月16日

延命治療、家族の同意で中止に出来るか。

家族同意で延命中止も

 病気の悪化で死を免れなくなった患者に対する医療のあり方を検討していた、日本学術会議の「臨床医学委員会終末期医療分科会」(委員長=垣添忠生・国立がんセンター名誉総長)は15日、報告書を公表した。

 学術会議は1994年の「死と医療特別委員会報告」で「患者の意思が不明な時は、延命治療の中止は認めるべきではない」としていたが、今回、昨年5月に国が示した「終末期医療に関する指針」を追認するかたちで、家族による患者の意思の推定を認めた

 報告書では、患者の意思が確認できないまま、家族から延命治療の中止を求められた際の対応について、詳しく記述。▽家族全員の意思が一致しているか▽中止を求める理由は何か――などを、様々な職種で構成する医療チームが繰り返し確認、記録すべきだとした。



 意識があるにしろないにしろ、患者の意思の問題なので、家族は関係ないとするのが実際のところなんでしょうけれど、

 意識のない人の延命治療(つまり助からない)は、いわゆる「お葬式」のようなものだと思います。葬式は、その人本人の魂がどうのというより、残された遺族の心をあるべきところへ落ち着けるための意味合いが強いですよね。法事然り。

 延命治療を行うということは、本人に意識もなく、回復する見込みもないわけです。これで意識があるならまた別の話ですが、意識がないのですから、何のために死ぬのを伸ばしているのか、というと、家族が納得するまで、の意味合いが強いように思います。

 だからといって家族が決定していいものか、と言われると倫理的に微妙なんですかね。代理としての施行なので問題はないと思いますけれども。

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posted by さじ at 17:11 | Comment(2) | TrackBack(0) | 脳神
この記事へのコメント
ドラマERでもよく出てくる話題ですが本人の意思を尊重するのが良いのは
言うまでもありません。
しかし書面でもない限り本人の意思を第三者が知ることは無理でしょう。
問題なのは本人と家族の関係がどうだったかということです。
医療費を節約したいため早く死んで欲しいということも無いとは言えませんし。
個人的にはいかなる場合でも延命治療はすべきでないのが本音ですが・・・
Posted by イクラ at 2008年02月16日 22:41
イクラさんいつもコメントありがとうございます。
日本では家族との血の繋がりを重視するので、家族の意見がかなり重要視されますね。自己管理の一環として、リビングウィルの概念が広く浸透すれば、延命治療に関してももう1歩先へいけるような気がします。
家族が絡むと、どうしても確執が芽生えてしまいますからね…。非常に難しいところです。私もできることなら延命治療はしてほしくないですね。
Posted by さじ at 2008年02月19日 03:51
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