東京医科歯科大学の上阪等准教授(膠原病・リウマチ内科)らの研究チームは28日、抗がん剤で関節リウマチを治療する方法を開発したと発表した。
マウスの実験で有効性を確認しており、10年で臨床試験実施にこぎつけたいという。成果は米免疫学会誌に掲載された。
関節リウマチは、過剰な免疫反応が原因で分泌された物質が、関節内にある滑膜細胞を異常に増殖させ、骨の破壊、関節の変形などを起こす病気。国内に60〜80万人の患者がいると推定される。
上阪准教授らは、一部の抗がん剤が、滑膜細胞の増殖に重要な役割を果たしている酵素の働きを妨げることに着目。リウマチのマウスにこの抗がん剤を投与し、症状が改善することを確認した。投与量はがんの場合の3分の1で済み、副作用も少ない。
関節リウマチもがんと同じく、予後があまりよろしくない疾患です。ただ関節を破壊するだけではなく、免疫システムの異常、ですからねぇ。治療法も難しいのですが、今回のこのニュースで、希望が見えてきたのかもしれません。抗がん剤も副作用が強いことで知られていますが、がんの場合より少量で済み、副作用も少ないとのこと。
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